JP4508440B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等に使用される内燃機関の高出力化に伴い、燃焼室内における吸気及び排気バルブの占有面積も拡大してきている。そのため、混合気に点火するためのスパークプラグはその小型化が必要とされている上、ターボチャージャー等の過給装置等により、燃焼室内の温度も上昇する傾向にあるので、その絶縁体は耐熱性に優れたアルミナ質の絶縁材料で構成されたものが一般に使用されている。また、スパークプラグ用の絶縁体としてアルミナ質のものが使用される別の重要な理由として、アルミナが高温での耐電圧特性に優れていることが挙げられる。しかしながら、近年ではスパークプラグの小型化に伴い、絶縁体の厚みも薄くなる傾向にあり、さらに耐電圧特性に優れた絶縁体が求められている。
【0003】
例えば、スパークプラグ用絶縁体の材料として従来、SiO−CaO−MgOの三元系焼結助剤を用いたアルミナセラミックが多く使用されてきた。しかし、この種の焼結助剤は、セラミック中に低融点のガラス質粒界相を形成することから、高温下で高電圧が印加されると絶縁破壊を生じやすい問題がある。また、バイヤー法等で製造されたアルミナ原料中には、製法上の理由により相当量のNa成分が不可避的に混入しているが、このNa成分は粒界相中に溶け込んで耐電圧を下げる原因ともなる。
【0004】
そこで、耐電圧特性向上のためにアルミナの含有率を95〜98質量%にまで増加させた絶縁体や、あるいは低ソーダアルミナ使用により、Na含有率を低くした絶縁体、さらにはYあるいはLa等の希土類元素成分を配合して高融点粒界相を生成させ、耐電圧特性を改善した絶縁体(例えば特開昭63−190753号公報)などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらはいずれも製法あるいは原料のコストが一般のアルミナ質セラミックよりも割高であり、性能面の改善と引き換えに最終的なスパークプラグの価格が高騰する問題が避けがたい。
【0006】
本発明の課題は、絶縁破壊等に対する耐久性を向上させつつも、より安価に製造することができるスパークプラグを提供することにある。
【0007】
本発明に係るスパークプラグを構成する絶縁体は、材質の異なるアルミナ質セラミックとして構成された2つの部分、具体的には絶縁性セラミックからなる第二部分と、それよりも絶縁性能の高い(具体的には絶縁耐電圧の高い)第一部分とを含む。また、本発明に係るスパークプラグは、主体金具と中心電極との間に上記の絶縁体を配し、絶縁体の先端側において、基端部が主体金具に結合された接地電極と中心電極との間に火花放電ギャップを形成したものである。主体金具は、絶縁体の中間部外周に形成された段付面に係合する凸条部と、該凸条部よりも絶縁体の先端から遠い位置に設けられ、絶縁体を主体金具に固定するための加締めにより段付面を凸条部に押し当てる向きの外力を作用させる加締め部とを有している。そして、本発明の主旨は絶縁体先端部の絶縁性を選択的に向上させるため、該部分を第一部分として構成し、残余の部分の少なくとも一部を第二部分として構成した点、及び第一部分と第二部分との接合位置が主体金具の凸条部よりも絶縁体の先端側に位置するように構成した点にある
【0008】
なお、本明細書において、アルミナ質セラミックとは、アルミナを主成分とするセラミックのことである。また、本明細書において「主成分」(「主に」あるいは「主体に」も同様)とは、着目している物質において最も重量含有比率の高い成分のことをいう。
【0009】
そして、本発明の絶縁体の具体的な構成の第一は、上記の絶縁体において第一部分が、第二部分よりも、
・平均結晶粒径が大きい(以下、平均結晶率要件という);
・粒界相の含有率が小さい(以下、粒界相含有率要件という);
・粒界相の結晶化率が大きい(以下、粒界相結晶化率要件という);
の少なくともいずれかの要件を充足することを要旨とする。
【0010】
絶縁体の上記第一部分と第二部分とは、例えば絶縁性に特に優れ、かつ焼結セラミック材を採用する場合は比較的安価な、アルミナを主成分とするアルミナ質セラミックにて構成することが有効である。あるいは、窒化アルミニウムなど、他の種類のセラミックにて構成してもよい。また、第一部分と第二部分とを、主成分の互いに異なるセラミックにて構成することも可能である。
【0011】
上記構成によると、高電圧印加により絶縁破壊等の問題を生じやすい火花放電ギャップ側に位置することが予定された第一部分が、絶縁破壊等の問題が比較的に生じにくい第二部分よりも絶縁性を向上させた組織のセラミックにて構成されるので、火花放電時に高電圧印加の影響を受けやすい第一部分の耐電圧特性を向上できる。また、絶縁性を向上させた組織のセラミックは、一般にはコスト的に割高となるケースも多いが、本発明においては、このようなセラミックを第一部分にのみ選択的に適用すればよいので、絶縁体全体のコストアップを抑制しつつ、絶縁破壊等に対する耐久性を向上させることが可能である。
【0012】
以下、第一部分と第二部分とのセラミック組織を互いに異なるものとする、その具体的な態様について説明する。まず、第一部分が平均結晶率要件を充足すること、すなわち、第一部分の平均結晶粒径を第二部分よりも大きくすることで、火花放電時に高電圧印加の影響を受けやすい第一部分の耐電圧特性を向上できる。例えば、図8に示すように、第一部分を構成する絶縁性セラミックの結晶粒子(例えば後述する主相粒子)の平均結晶粒径dを、第二部分を構成する絶縁性セラミックの平均結晶粒径dよりも大とすることができる。組織中の平均結晶粒径が大きくなることは、破壊の経路になりやすい粒界が直線になりにくく、破壊の経路が迂回しやすいことを意味するので、耐電圧特性を向上させる上で有利である。なお、本明細書において平均結晶粒径dは、図9に示すように、SEM写真等の組織観察画像上に所定長の線分を描き、粒子内部とその直線とが重なる部分の長さの平均値により求めるものとする(いわゆるインターセプタ法)。
【0013】
また、第一部分が粒界相含有率要件を充足すること、すなわち、粒界相の含有率(あるいは組織断面における面積率)が、第一部分において第二部分よりも小さくされていることで、以下のような効果を達成できる。すなわち、第一部分と前記第二部分とは、いずれも絶縁性セラミックの主成分となる主相粒子を、該主相粒子よりも低融点の粒界相にて結合した組織を有するものとして構成できる。そして、粒界相は、例えばセラミック焼結体の緻密化促進を図るために添加される焼結助剤成分に由来して形成されるものである。ここで、絶縁性セラミックにおいて焼結助剤成分に基づく粒界相は、高温時において主相よりは導電性が高く、絶縁破壊時の導通路になりやすいといわれている。そこで第一部分において粒界相の含有率を第二部分の粒界相の含有率よりも小さくすることで、該第一部分を第二部分よりも耐電圧特性に優れたものとすることができる。
【0014】
さらに、第一部分が粒界相結晶化率要件を充足すること、すなわち、粒界相の結晶化率が、第一部分において第二部分よりも低くされることにより、以下のような効果を達成できる。粒界相はの結晶化率は大となるほうがセラミックの耐電圧特性がより高められる。従って、第一部分において第二部分よりも粒界相の結晶化率を大とすることが、第一部分を第二部分よりも耐電圧特性に優れたものとする上でより有効である。
【0015】
上記本発明の絶縁体の、第一の構成において、絶縁体の第一部分は、上記の平均結晶率要件(A)と粒界相含有率要件(B)と粒界相結晶化率要件(C)とを各々単独で満たすものであってもよいが、任意の2以上のものを同時に満たすものであってもよく、これにより第一部分の耐電圧特性を一層向上させることができる。具体的な組合せは以下の通りである。
・A+B;
・B+C;
・C+A;
・A+B+C。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1及び図2に示す本発明の一例たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端部21が突出するようにその主体金具1の内側に嵌め込まれた絶縁体2、先端に形成された発火部31を突出させた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端が溶接等により結合されるとともに他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の先端部と対向するように配置された接地電極4等を備えている。また、接地電極4には上記発火部31に対向する発火部32が形成されており、それら発火部31と、対向する発火部32との間の隙間が火花放電ギャップgとされている。
【0017】
絶縁体2は軸状をなし、かつ、スパークプラグ100に組み込んだときに火花放電ギャップg側に位置する軸線O方向の先端部を形成する第一部分2pと、その第一部分2pの軸線O方向後方側に隣接する第二部分2sとが、各々アルミナを主成分とするアルミナ質セラミックにて構成されてなる。第二部分2sは、例えば従来のスパークプラグ用絶縁体と同様の材質のアルミナ質セラミックにて構成できる。
【0018】
そして、第一部分2pの材質は第二部分2sよりも絶縁性を向上させた組織を有するものとして構成される。具体的には、以下の少なくともいずれかの要件を満たす組織のセラミックとして構成される。
▲1▼アルミナ系主相粒子の平均結晶粒径d1が、第二部分2sを構成するアルミナ系主相粒子の平均結晶粒径d2よりも大となる組織を有するもの。このような組織は、例えば平均粒径が1μm以下のアルミナ粉末に対し焼結助剤成分を、それらアルミナ粉末と焼結助剤成分との合計に対する比率にて0.3〜5質量%配合することにより原料粉末素地を調製し、その原料粉末素地を所定の絶縁体形状に成形し、その成形体を温度1450〜1700℃で焼成することにより形成できる。原料アルミナ粉末の平均粒径を1μm以下とすることで、焼結時においてアルミナ系主相粒子の成長をむしろ積極的に生じさせるとともに、微細な原料アルミナ粉末を用いることで該成長が均一に起こり、粒度分布の鋭い組織が形成可能となる。その結果、高アルミナ質で焼結助剤成分が少ないにもかかわらずその緻密化が顕著に進行し、組織中に残留する空隙の量も極めて少なくなるとともに、熱伝導率も高められ、優れた耐電圧特性が得られるようになる。
【0019】
▲2▼第二部分2sよりも粒界相の含有率(あるいは組織断面における面積率)が小となる組織を有するもの。あるいは、粒界相の平均的な厚みt1が、第二部分2sの粒界相の平均的な厚みt2よりも小さい組織を有するもの。粒界相の含有率を減少させるには、焼結助剤成分の配合量を低減させる必要があるが、この場合も、アルミナ粉末に対し焼結助剤成分を、それらアルミナ粉末と焼結助剤成分との合計に対する比率にて0.3〜5質量%程度の配合量とすることが有効である。
【0020】
▲3▼第二部分2sよりも粒界相の結晶化率が大となる組織を有するもの。本明細書においては、アルミナ粒界相の結晶化率とは、X線ディフラクトメータ法にて測定した回折パターンのうち、アルミナに由来する回折ピークの強度と粒界結晶相に由来する回折ピークの強度との強度比にして定義した値である。具体的にはディフラクトメータ法によるX線回折プロファイルの測定を行ない(Bragg角度をθとしてプロファイル横軸を2θにとったスキャンを行なう場合、測定する2θの範囲は例えば20゜〜60゜とする)、プロファイル上にアルミナ以外に由来する回折ピークが存在するか否か調べる。アルミナ以外の回折ピークが検出できなかった場合はアルミナの粒界相結晶化率は0%とみなす。一方、アルミナ以外の回折ピークが検出された場合は、粒界に結晶相が存在しているとみなし、別途行なう蛍光X線、EPMA(ElevtronProbe Micro Analysis)あるいはEDX(Energy Dispersive X-ray Spectrometer) 等の元素分析により結晶の構成元素を確認し、粒界結晶相の同定を行なう。なお、回折ピークパターンが、公知のX線回折プロファイルデータベース(例えばASTMカード)を用いて、既知物質のピークパターンと一致していることが確認できた場合は、特に元素分析を行なわなくとも結晶相を同定できる場合がある。その後、上記のデータベース等を用いて、測定範囲での各結晶に由来する回折ピークのメインピーク(回折ピークパターンに現われる最強のピーク)の強度を調べ、下記の式にて結晶化率を算出する。すなわち、粒界結晶相のメインピーク強度をM、各粒界相のMの和をΣM、アルミナのメインピーク強度をSとして、
R(%)={ΣM/(S+ΣM)}×100
により、粒界相の結晶化率Rを算出する。他方、粒界結晶相の同定ができない場合は、粒界に結晶相が1種存在しているとして、アルミナ以外の回折ピークのうち最強のものを粒界結晶相のメインピークとして粒界の結晶化率を算出する。アルミナ質セラミックでは、例えば使用する焼結助剤として、後述する希土類元素成分を含有するものを用いることが、粒界相の結晶化を図る上で効果的である。
【0021】
なお、希土類を含有しない結晶相としてCaAl1219、BaAl1219、MgAl、AlSi13(ムライト)等の各結晶相が粒界相に含有されていてもよい。
【0022】
さらに、第一部分は、以下のような要件を満たすものとして構成してもよい。
▲4▼アルミナ含有率が第二部分2sよりも高いもの。第一部分2pのアルミナ含有率を第二部分2sよりも高めることで、火花放電時に高電圧印加の影響を受けやすい第一部分2pの耐電圧特性を向上できる。具体的には、アルミナ含有率が高くなることは焼結助剤の添加量も低く抑えられることを意味するから、形成される粒界相の含有率低減が要因となって、耐電圧特性が改善されるものと考えられる。また、コスト的に割高となる高アルミナ質セラミックを第一部分2pにのみ適用すればよく、第二部分2sの材質は、それよりはアルミナ含有率の低いより安価なセラミックで構成できるので、絶縁体2全体の製造コストの上昇を抑制しつつ、絶縁破壊等に対する耐久性を向上させることが可能である。
【0023】
第一部分2pのアルミナ成分の具体的な含有率としては、Alに換算した質量にて95〜100質量%の範囲で選択できる。この場合、焼結助剤として機能する例えばSi、Ca、Mg、Ba及びB成分を、SiはSiOに、CaはCaOに、MgはMgOに、BaはBaOに、BはBに、それぞれ酸化物換算した場合の質量にて合計で5質量%までの範囲で含有させ、第一部分2pを形成する焼結体の緻密化を促進することができる。また、焼結助剤としては、次に述べる希土類元素成分を採用することももちろん可能である。他方、熱間静水圧プレス法等の高温高圧焼成が可能な場合は、焼結助剤をほとんど排除した形でも緻密化した焼結体を得ることが可能である。なお、第一部分2pを形成する焼結体の相対密度は、特に高温での耐電圧特性向上の観点から、95%以上、望ましくは98%以上となっているのがよい。
【0024】
▲5▼希土類元素成分Rの含有率が第二部分2sよりも高いもの。希土類元素成分Rは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上であり、焼結助剤として例えば酸化物の形で添加されるものである。希土類元素成分は主に粒界相中において高融点化合物相を形成することから、第一部分2pの希土類元素成分含有率を第二部分2sよりも高めることで、火花放電時に高電圧印加の影響を受けやすい第一部分2pの耐電圧特性を向上できる。その要因として、前述の粒界相の結晶化が促進されることが挙げられる。また、粒界相中に結晶相として析出する微細な希土類含有化合物が、導電経路を分断ないし迂回させることで絶縁破壊の耐電圧を向上させる機構も考えられる。他方、希土類元素成分の添加量増加はコスト的には割高となるが、第一部分2pにおいてのみ希土類元素成分を多く添加すればよいから、絶縁体2全体の製造コストの上昇を抑制しつつ、絶縁破壊等に対する耐久性を向上させることが可能である。
【0025】
第一部分2pにおける希土類元素成分の具体的な含有率としては、RがCeの場合はRO、Prの場合はR11、それら以外の場合にはRにそれぞれ酸化物換算して、0.01〜18質量%の範囲にて選択できる。これら希土類元素成分は、例えば焼結助剤として酸化物粉末の形で配合できる。そして、上記の希土類元素成分の中でも、特にPr、Nd及びDyの1種又は2種以上を使用することが、高温での耐電圧特性を向上させる観点においてより有効である。なお、Nd成分とPr成分とは複合添加する形態を採用すれば、例えば、NdとPrとを主体とした非分離希土類であるジジムの酸化物を採用でき、原料コストの低減に効果的である。
【0026】
また、希土類元素成分Rとともに、他の焼結助剤成分を配合することももちろん可能であり、例えば、Si、Mg、Ca、Ba及びBの1種又は2種以上を共添加焼結助剤成分として配合できる。特にSiは、希土類元素成分との間で高融点の複合酸化物を形成しやすく、高温での耐電圧特性向上効果をさらに高めることができる。
【0027】
▲6▼アルカリ金属成分の含有率が第二部分2sよりも低いもの。アルカリ金属成分は、例えばLi、Na及びKの1種又は2種以上であるが、これらはいずれもイオン伝導性が高く、粒界相形成成分となった場合に、その含有率が過大であると耐電圧特性の低下を招くことにつながる。そこで、第一部分2pのアルカリ金属成分含有率を第二部分2sよりも低くすることで、火花放電時に高電圧印加の影響を受けやすい第一部分2pの耐電圧特性を向上できる。他方、アルカリ金属元素は、例えばNaなどアルミナ原料中に製法上の要因により不可避的に含有されることも多く、その含有率を低くしたアルミナ原料(例えば低ソーダアルミナ)は、通常のアルミナ原料(例えば中ソーダアルミナあるいは普通ソーダアルミナ)よりはコスト的に割高となる。しなしながら、上記の構成では、そのようなアルカリ金属成分含有率の低いアルミナ質セラミックを第一部分2pにのみ適用すればよく、第二部分2sの材質は、それよりはアルカリ金属成分含有率の高いより安価なセラミックで構成できるので、絶縁体2全体の製造コストの上昇を抑制しつつ、絶縁破壊等に対する耐久性を向上させることが可能である。例えば、低ソーダアルミナ粉末を原料として使用し、Na以外のアルカリ金属成分の積極添加を行なわない場合は、アルカリ金属成分の含有率を酸化物換算にて0.05質量%以下に留めることが可能である。
【0028】
一方、第二部分2sの具体的な材質としては、例えば焼結助剤成分(アルカリ金属成分も含め、上記▲1▼〜▲3▼と種別としては同じ焼結助剤が使用されていてもよい)の含有率が酸化物換算にて5〜15質量%とされ、かつアルカリ金属成分として例えばNaをNaO換算した値にて0.07〜0.5質量%の範囲で含有するものを採用できる。このようなNa含有率であれば、中ソーダアルミナあるいは普通ソーダアルミナも原料として問題なく使用することができる。
【0029】
次に、絶縁体2の全体形状の詳細について説明する。まず、絶縁体2の軸方向には貫通孔6が形成されており、その一方の端部側から端子金具13が挿入・固定され、同じく他方の端部側から中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔6内において端子金具13と中心電極2との間に抵抗体15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導電性ガラスシール層16,17を介して中心電極3と端子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。なお、抵抗体15は、ガラス粉末と導電材料粉末(及び必要に応じてガラス以外のセラミック粉末)とを混合して、ホットプレス等により焼結して得られる抵抗体組成物により形成される。また、導電性ガラスシール層16、17は、Cu、Sn、Fe等の金属成分の1種又は2種以上を主体とする金属粉末を混合したガラスにより構成される。なお、抵抗体15を省略して、端子金具13と中心電極3とを、1層の導電性ガラスシール層により一体化した構成としてもよい。
【0030】
図1に示すように、絶縁体2の軸方向中間には、周方向外向きに突出する突出部2eが例えばフランジ状に形成されている。そして、絶縁体2には、中心電極3(図1)の先端に向かう側を前方側として、該突出部2eよりも後方側がこれよりも細径に形成された本体部2bとされている。一方、突出部2eの前方側にはこれよりも細径の第一軸部2gと、その第一軸部2gよりもさらに細径の第二軸部2iがこの順序で形成されている。なお、本体部2bの外周面には釉薬2dが施され、当該外周面の後端部にはコルゲーション2cが形成されている。また、第一軸部2gの外周面は略円筒状とされ、第二軸部2iの外周面は先端に向かうほど縮径する略円錐面状とされている。
【0031】
また、中心電極3の軸断面径は抵抗体15の軸断面径よりも小さく設定されている。そして、絶縁体2の貫通孔6は、中心電極3を挿通させる略円筒状の第一部分6aと、その第一部分6aの後方側(図面上方側)においてこれよりも径大に形成される略円筒状の第二部分6bとを有する。図1に示すように、端子金具13と抵抗体15とは第二部分6b内に収容され、中心電極3は第一部分6a内に挿通される。中心電極3の後端部には、その外周面から外向きに突出して電極固定用凸部3cが形成されている。そして、上記貫通孔6の第一部分6aと第二部分6bとは、第一軸部2g内において互いに接続しており、その接続位置には、中心電極3の電極固定用凸部3cを受けるための凸部受け面6cがテーパ面あるいはアール面状に形成されている。
【0032】
さらに、第一軸部2gと第二軸部2iとの接続部2hの外周面は段付面とされ、これが主体金具1の内面に形成された主体金具側係合部としての凸条部1cとリング状の板パッキン63を介して係合することにより、軸方向の抜止めがなされている。他方、主体金具1の後方側開口部内面と、絶縁体2の外面との間には、フランジ状の突出部2eの後方側周縁と係合するリング状の線パッキン62が配置され、そのさらに後方側にはタルク等の充填層61を介してリング状のパッキン60が配置されている。そして、絶縁体2を主体金具1に向けて前方側に押し込み、その状態で主体金具1の開口縁をパッキン60に向けて内側に加締めることにより加締め部1dが形成され、主体金具1が絶縁体2に対して固定されている。
【0033】
図1の実施形態では、第二軸部2iの軸線方向中間のやや後方寄り(第一軸部2g寄り)の位置において、絶縁体2の第一部分2pと第二部分2sとが接合されている。この接合位置は、そのまま第一部分2pと第二部分2sとの軸線О方向における寸法を反映したものとなる。具体的には、図2に示すように、接合界面位置が軸線О方向において後方側に位置するほど、第一部分2pの軸線O方向寸法が大きくなる。第一部分2pは第二部分2sよりも材料コストが割高であるので、例えば、図2(a)に示すように、第二軸部の先端寄りに接合面を設定し、燃焼室内にて高温化しやすく、かつ火花放電ギャップgに近いため高電圧印加の影響を受けやすい先端近傍部のみを第一部分2pとすれば、コスト削減を図る上でより有利である。他方、より厳しい耐電圧特性が要求される場合、あるいは、絶縁体2の全体が小径となる場合や、あるいは薄肉化せざるを得ない場合は、図2(b)に示すように第一軸部2gあるいは図2(c)に示すように、さらに後方の位置まで第一部分2pとしてもよい。
【0034】
図1に戻り、主体金具1は、低炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その外周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成されている。このねじ部7の外径は18mm以下(例えば、18mm、14mm、12mm、10mm等)とされる。なお、1eは、主体金具1を取り付ける際に、スパナやレンチ等の工具を係合させる工具係合部であり、六角状の軸断面形状を有している。
【0035】
次に、中心電極3及び接地電極4の本体部3a及び4aは、インコネル(Inconel:商標名)等のNi合金等で構成されている。また、中心電極3の内部には、放熱促進のためにCuあるいはCu合金等で構成された芯材3bが埋設されている。一方、上記発火部31及び対向する発火部32は、Ir、Pt及びRhの1種又は2種以上を主成分とする貴金属合金を主体に構成される。中心電極3の本体部3aは先端側が縮径されるとともにその先端面が平坦に構成され、ここに上記発火部を構成する合金組成からなる円板状のチップを重ね合わせ、さらにその接合面外縁部に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等により溶接部を形成してこれを固着することにより発火部31が形成される。また、対向する発火部32は、発火部31に対応する位置において接地電極4にチップを位置合わせし、その接合面外縁部に沿って同様に溶接部を形成してこれを固着することにより形成される。なお、これらチップは、例えば表記組成となるように各合金成分を配合・溶解することにより得られる溶解材、又は合金粉末あるいは所定比率で配合された金属単体成分粉末を成形・焼結することにより得られる焼結材により構成することができる。なお、発火部31及び対向する発火部32は少なくとも一方を省略する構成としてもよい。
【0036】
絶縁体2は、例えば下記のような方法で製造可能である。まず、原料粉末として、アルミナ粉末と焼結助剤粉末とを、第一部分2p及び第二部分2sについて各々定められた組成となるように配合し、親水性結合剤(例えばPVA)と水とを添加・混合して成形用素地スラリーを作る。
【0037】
成形用素地スラリーは、スプレードライ法等により噴霧乾燥されて成形用素地造粒物PG1(第一部分2p用)及び成形用素地造粒物PG2(第二部分2s用)とされる。これら成形用素地造粒物PG1及びPG2をラバープレス成形することにより、絶縁体の原形となるプレス成形体を作る。図4は、ラバープレス成形の工程を模式的に示している。ここでは、内部に軸方向に貫通するキャビティ301を有するゴム型300が使用され、そのキャビティ301の上側開口部には上パンチ304が嵌め込まれる。また、下パンチ302のパンチ面には、キャビティ301内においてその軸方向に延びるとともに、絶縁体2の貫通孔6(図1)の形状を規定するプレスピン303が一体的に凸設されている。
【0038】
この状態でキャビティ301内に、所定量の成形用素地造粒物PG1及びPG2を充填し、キャビティ301の上側開口部を上パンチ304で塞いで密封する。このとき、プレスピン303の軸線方向において下側に、成形用素地造粒物PG1及びPG2の一方を先に充填し、次いでその上側に他方を充填する。これにより、キャビティ301内の軸線方向に、第一部分2p用の造粒物PG1と第二部分2p用の造粒物PG2とが2層に積み重なった形で充填される。
【0039】
この状態でゴム型300の外周面に液圧を印加し、キャビティ301の造粒物PG1,PG2を、該ゴム型300を介して圧縮することにより、図5(a)に示すように、各造粒物PG1,PG2による粉末成形部202s及び202pが軸線方向に結合されたプレス成形体202を得る。このプレス成形体202の外面側をグラインダ切削等により加工して図1の絶縁体2に対応した外形形状に仕上げることにより、図5(b)に示すように、第一部分2pに対応した形状の粉末成形部152pと、同じく第二部分2sに対応した形状の粉末成形部152sとを有する被焼成成形体152が得られる。該被焼成成形体152を所定の温度で焼成し、さらに釉薬をかけて仕上焼成することにより、図1の絶縁体2が完成する。
【0040】
なお、絶縁体2の第一部分2pと第二部分2sとの接合面の形態は、図1では、軸線Оと略直交する平面形態とされているが、両部分の接合強度を向上させる等の目的で、例えば図3(a)に示すように、軸線Оに沿ういずれかの向きに突出するテーパ面形状の接合面103としたり、あるいは図3(b)に示すような段付面形状の接合面104としたりすることができる。あるいは、第二部分2sの先端側に開口する凹部106内に第一部分2pの後端部107を収納したような位置関係にて両部分2p,2sを接合することもできる。この場合、例えば、先に第一部分の成形体を別途ラバープレス等にて形成しておき、別のラバープレス工程により第二部分の成形体を形成する際に、同時にこれと第一部分の成形体162p(図6(a))とを一体化し、その後、外周面をグラインダ研削等により仕上げて、図6(a)に示す被焼成成形体162を得、さらにこれを焼成する方法等が採用可能である。
【0041】
また、第一部分2pと第二部分2sとの焼成条件あるいは焼成時の収縮量が大きく相違する場合は、例えば図6(b)に示すような方法も可能である。すなわち、第一部分2pを先に焼成体として作っておき、これに、第二部分の成形体172sを一体化した半成形体172を作り、これを焼成して第一部分2pと第二部分2sとが一体化された絶縁体2を得るようにする。
【0042】
また、図7(a)に示すように、第一部分2pと第二部分2sとを別々に焼結体として製造し、これら焼結体同士を接合して絶縁体2とすることも可能である。例えば図7(b)に示す態様では、第一部分2pと第二部分2sとをガラス接合層2wにより接合している。具体的には、第一部分2pと第二部分2sとの接合位置に接合用のガラス材料をはさみ、ガラス軟化点以上の接合温度に加熱して接合する方法を採用することができる。
【0043】
また、第一部分2pは、第二部分2sよりも透光性の高い絶縁性セラミック、例えば透光性アルミナにより構成することもできる。スパークプラグ用の絶縁体として機械的強度及び耐電圧特性と両立させるには、使用するアルミナ質セラミックが、相対密度が90%以上となるように緻密化している必要がある。他方、耐電圧特性は、セラミックの緻密化をさらに進行させることで一層良好となるが、これに加えて結晶粒界や粒界相の存在量も耐電圧特性に影響を与える因子となる。具体的には、結晶粒界や粒界相の存在量が少なくなるほど耐電圧特性は向上する。そして、アルミナ質セラミックは、緻密化と結晶粒界及び/又は粒界相含有率低下が進むと、次第に透光性が高くなる性質がある。換言すれば、アルミナ質セラミックの耐電圧特性は、透光性が高くなるほど良好なものとなる。例えば、一般に透光性アルミナとして知られているものは、ほとんど理論密度に近くまで緻密化した半透明の多結晶アルミナであり、焼結助剤添加量を1.0%未満に留めつつ、熱間静水圧プレス(HIP)法やホットプレス法などの高圧焼成法を用いて製造されるものである。このようなアルミナ質セラミックは、耐電圧特性には優れるが、当然に通常のアルミナよりは高価なものとなる。
【0044】
そこで、第一部分2pを第二部分2sよりも透光性の高いアルミナ質セラミックにて構成することで、火花放電時に高電圧印加の影響を受けやすい第一部分2pの耐電圧特性を向上できる。また、第一部分2pにおいてのみ透光性を高めたアルミナ質セラミックを使用すればよいから、絶縁体全体の製造コストの上昇を抑制しつつ、絶縁破壊等に対する耐久性を向上させることが可能である。
【0045】
また、第一部分2pは、人造ルビー、人造サファイアあるいは人造コランダムなどの単結晶アルミナにて構成することもできる。これらは、結晶粒界あるいは粒界相の影響が略完全に排除された究極的なアルミナ系材料といえるものであり、これを絶縁体2の上記第一部分2pの材質として適用することにより、耐電圧特性を飛躍的に向上させることができる。
【0046】
なお、透光性アルミナあるいは単結晶アルミナからなる第一部分2pは、通常の焼結アルミナからなる第二部分2sとは、当然に組織として異なるものとなる。また、これらの材質からなる第一部分2pは、通常の焼結アルミナからなる第二部分2sとは製法上大きな相違点があり、粉末成形体状態で第二部分2sと一体焼成するといった方法は原理的に不可能である。従って、第一部分2pとなる部分を別途製造しておき、その後、図6(b)あるいは図7に示すような方法にて接合する方法を採用することが妥当である。
【0047】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、以下のような実験を行なった。原料アルミナ粉末として、以下の2種類を用意した:
A:普通ソーダアルミナ:Na含有率(NaO換算)0.3質量%、平均粒径1μm;
B:低ソーダアルミナ:Na含有率(NaO換算)0.05質量%、平均粒径0.5μm。
【0048】
また、焼結助剤粉末として、平均粒径0.6μmのSiO粉末、平均粒径0.8μmのCaCO粉末、平均粒径0.3μmのMgO粉末、及び平均粒径0.1μmの希土類酸化物粉末としてのNd粉末を、表1に示す▲1▼〜▲3▼の各組成となるように配合した。この配合した粉末総量を100質量部として、親水性バインダとしてのPVAを3質量部と、水103質量部とを加えてボールミルにより16時間湿式混合することにより、成形用素地スラリーを作製した。次いで、これら組成の異なるスラリーをそれぞれスプレードライ法により乾燥して、球状の成形用素地造粒物を調製した。なお、造粒物は、ふるいにより粒径50〜100μmに整粒している。
【0049】
【表1】
Figure 0004508440
【0050】
上記3種類の素地造粒物(粉末No.▲1▼〜▲3▼)を用いて、表2の試料No.1〜3に示す各種絶縁体を作製した。各欄の数値は、対応する各成形用素地造粒物をそれぞれ何質量%使用したかを示している。図4の方法を用いて一体成形により作製した成形体を、大気中にて1625℃で2時間焼成したものである。
【0051】
【表2】
Figure 0004508440
【0052】
なお、各試験品については、Al、Si、Ca、Mg、希土類元素(RE)及びNaの含有率をICP発光分光分析により測定し、それぞれ対応する酸化物の含有量に換算して焼結体組成を求めた。その結果、表1の組成と略一致していることがわかった。
【0053】
以上のようにして得られた絶縁体を用いて図1に示すスパークプラグを組み立て、以下の条件による実機耐電圧テストを行なった。すなわち、4気筒ガソリンエンジン(排気量2000cc)に上記スパークプラグを取り付け、スロットル全開状態、エンジン回転数6000rpmにて、放電電圧を35kVに制御しながら連続運転し、50時間経過後に火花貫通が生じたか否かにより評価した。結果を表2に示す。すなわち、結晶化率が高いかあるいは結晶粒径の大きい実施例の試験品(No.2及び3)は、いずれも、比較例(No.1)の試験品よりも耐電圧特性に優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すスパークプラグの縦断面図。
【図2】図1の絶縁体における第一部分及び第二部分の接合形態を種々例示して示す縦断面図。
【図3】同じく第一部分及び第二部分の接合面形状を種々例示して示す部分縦断面図。
【図4】図1の絶縁体の製造工程説明図。
【図5】図4に続く工程説明図。
【図6】図1の絶縁体の、製造工程のいくつかの変形例を示す説明図。
【図7】同じく、製造工程のさらに別の変形例を示す説明図。
【図8】平均結晶粒径を第一部分において第二部分よりも大きくする組織の概念を示す説明図。
【図9】結晶粒径の定義を示す説明図。
【図10】粒界相の含有率を第一部分において第二部分よりも小さくする組織の概念を示す説明図。
【符号の説明】
1 主体金具
2 絶縁体
2p 第一部分
2s 第二部分
3 中心電極
4 接地電極

Claims (2)

  1. 主体金具と中心電極との間に絶縁体を配し、前記絶縁体の先端側において、基端部が前記主体金具に結合された接地電極と前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成したスパークプラグにおいて、
    前記主体金具は、前記絶縁体の中間部外周に形成された段付面に係合する凸条部と、該凸条部よりも前記絶縁体の先端から遠い位置に設けられ、前記絶縁体を前記主体金具に固定するための加締めにより前記段付面を前記凸条部に押し当てる向きの外力を作用させる加締め部とを有し、
    前記絶縁体は、絶縁性セラミックからなる第二部分と、絶縁性セラミックからなり、前記第二部分よりも、後記A、B及びCの少なくともいずれかを充足する第一部分とを有し、
    前記火花放電ギャップ側に位置することが予定された絶縁体先端部が前記第一部分として構成され、残余の部分の少なくとも一部が前記第二部分として構成されており、
    前記第一部分と前記第二部分との接合位置が前記主体金具の前記凸条部よりも前記絶縁体の先端側に位置することを特徴とするスパークプラグ
    A:平均結晶粒径が大;
    B:粒界相の含有率が小;
    C:粒界相の結晶化率が大。
  2. 前記第一部分と前記第二部分とは、いずれもアルミナを主成分とするアルミナ質セラミックにて構成されている請求項1に記載のスパークプラグ
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