JP5833165B2 - セラミック絶縁体並びにその使用及び製造方法 - Google Patents

セラミック絶縁体並びにその使用及び製造方法 Download PDF

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本出願は、2009年8月27日に出願されたOXYGENATED FUEL PRODUCTIONと題する米国特許仮出願第61/237,425号、2009年8月27日に出願されたMULTIFUEL MULTIBURSTと題する米国特許仮出願第61/237,466号、2009年8月27日に出願されたFULL SPECTRUM ENERGYと題する米国特許仮出願第61/237,479号、2009年10月19日に出願されたMULTIFUEL STORAGE, METERING AND IGNITION SYSTEMと題する米国特許出願第12/581,825号、2009年12月7日に出願されたINTEGRATED FUEL INJECTORS AND IGNITERS AND ASSOCIATED METHODS OF USE AND MANUFACTUREと題する米国特許出願第12/653,085号、2009年12月7日に出願されたINTEGRATED FUEL INJECTORS AND IGNITERS AND ASSOCIATED METHODS OF USE AND MANUFACTUREと題するPCT出願第PCT/US09/67044号、2010年2月13日に出願されたFULL SPECTRUM ENERGY AND RESOURCE INDEPENDENCEと題する米国特許仮出願第61/304,403号、及び2010年3月9日に出願されたSYSTEM AND METHOD FOR PROVIDING HIGH VOLTAGE RF SHIELDING, FOR EXAMPLE, FOR USE WITH A FUEL INJECTORと題する米国特許仮出願第61/312,100号に基づく優先権及びその利益を主張するものである。
以下の開示は、一般に、改善された誘電絶縁体を含む改善された材料に関する。
火花点火式のエンジンのガソリンの代わりに、メタン、水素、又はメタンと水素との混合物を低温液体又は圧縮ガスとして交換可能に用いることが長い間望まれている。しかし、この目標は満足に達成されておらず、結果として、メタン及び多くの形態の再生可能な水素の価格がガソリンよりもずっと低いにもかかわらず、自動車の圧倒的大多数がペトロール専用のままである。同様に、圧縮点火式のエンジンのディーゼル燃料の代わりに、メタン、水素、又はメタンと水素との混合物を低温液体及び/又は圧縮ガスとして交換可能に用いることが長い間の目標であるが、この目標は、より一層実現が難しいことが分かり、ほとんどのディーゼルエンジンが、汚染を引き起す且つより高価なディーゼル燃料専用のままである。
従来の火花点火システムは、高電圧であるが空気と燃料の混合気の低エネルギーのイオン化を含む。12:1又はそれ以下の圧縮比で作動するスパークプラグを装備する自然吸気エンジンでは、従来の火花エネルギーの大きさは約0.05〜0.15ジュールが典型的である。こうしたイオン化を生じるのに適切な電圧は、火花ギャップにおけるより高い周囲圧力と共に増加されなければならない。より高い電圧を要求する要因は、より希薄な空燃比、点火のために必要な場合にはより広い火花ギャップ、効果的な圧縮比の増加、過給、及び空気を燃焼室に流入させるためのインピーダンスの量の減少を含む。従来の火花点火系は、16:1〜22:1の圧縮比をもつディーゼルエンジンのようなエンジンにおける火花点火を信頼できる状態で提供するのに適切な電圧発生を提供するのに失敗し、且つパワー生産の増加及び燃費の改善の目的で過給されるスロットルレスエンジンのための適切な電圧を提供するのにしばしば失敗する。これらの問題もまた、代替燃料エンジン又は混合燃料エンジンを悩ませる。
火花ギャップで適切な電圧を提供するのに失敗することは、ほとんどの場合、スパークプラグ磁器及びスパークプラグ・ケーブルのような点火システム構成要素の不適切な絶縁耐力に起因する。本質的に燃焼室の壁で従来のスパークプラグに印加される高電圧は、ピストン、シリンダ壁、シリンダヘッド、及び弁を含む燃焼室のすべての表面での又はその付近での空気−燃料均一混合気の燃焼の熱損失を引き起こす。こうした熱損失は、エンジンの効率を低下させ、酸化、侵食、熱疲労、熱膨張に起因する増加した摩擦、歪み、そり、及び過熱した又は酸化した潤滑膜の存続性の損失に起因する摩耗をし易い燃焼室構成要素を劣化させる場合がある。
加えて、現代のエンジンは、高電圧、コロナ放電の循環的印加、及びショック、振動、並びに高温及び低温への急速な熱サイクルに起因して積み重なる劣化に耐えなければならない構成要素を保護するのに十分なだけの絶縁耐力及び耐久性を有する電気絶縁構成要素を欠如している。同様に、現代のディーゼルエンジンの燃焼室は、典型的な頭弁式機関ヘッドの複雑で密に入り組んだ入口弁作動機構及び排気弁作動機構内に適合しなければならない「ペンシル」型直接燃料噴射器のための非常に小直径のポートを備えるように設計される。燃焼室への流入のための典型的なディーゼル燃料噴射器のポート直径は、約8.4mm(0.331インチ)に制限される。こうした厳しいスペース制限に加えて、ほとんどの百万−マイル寿命要件に関して燃料噴射器組立体を115℃(240°F)を超える温度に加熱するために、弁カバー内のエンジンヘッド環境において高温の潤滑油が絶えず飛び散り、これは従来の空冷式ソレノイド弁設計の適用を阻む。
ディーゼルエンジン作動を粒子と水の除去に対する厳しい要件と共に圧縮点火及び狭いセタン価及び粘度のディーゼル燃料の使用に制限する要件を克服することが非常に望ましい。取り替え費用がずっと少ないより豊富な燃料を選択できる可能性があり、この場合の燃料は、水、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、及び種々の微粒子のような不純物と共に、セタン価及び/又はオクタン価の幅広いバリエーションを有する。
化石燃料への経済的依存からの円滑な移行を提供するために、水素、メタン、又はアルコール燃料のような再生可能な燃料と共に従来のディーゼル燃料又はガソリンの交換可能な利用を可能にすることが非常に望ましい。ディーゼル燃料が燃焼室に入る際に十分なプラズマエネルギーを印加して、ディーゼル燃料分子の非常に迅速な蒸発及びクラッキング又は細分化と点火イオンの生産を引き起こし、したがって、圧縮点火の手強い問題及び制限を克服することにディーゼル燃料が使用される場合に、改善された絶縁体が必要とされる。
したがって、当該技術分野では、改善された絶縁体及び材料並びに製造及び使用方法、例えば、混合燃料エンジンのための点火システム構成要素に用いられる改善された耐久性及び絶縁耐力をもつ材料が必要とされている。
本出願は、2008年1月7日に出願されたMULTIFUEL STORAGE, METERING, AND IGNITION SYSTEMと題する米国特許出願第12/006,774号(現在は米国特許第7,628,137号)の主題のその全体を参照により本明細書に組み込む。本出願は、以下の米国特許出願、すなわち、2010年7月21日に本出願と同時に出願されたINTEGRATED FUEL INJECTORS AND IGNITERS AND ASSOCIATED METHODS OF USE AND MANUFACTURE(代理人整理番号69545−8031US)、FUEL INJECTOR ACTUATOR ASSEMBLIES AND ASSOCIATED METHODS OF USE AND MANUFACTURE(代理人整理番号69545−8032US)、INTEGRATED FUEL INJECTORS AND IGNITERS WITH CONDUCTIVE CABLE ASSEMBLIES(代理人整理番号69545−8033US)、SHAPING A FUEL CHARGE IN A COMBUSTION CHAMBER WITH MULTIPLE DRIVERS AND/OR IONIZATION CONTROL(代理人整理番号69545−8034US)、METHOD AND SYSTEM OF THERMOCHEMICAL REGENERATION TO PROVIDE OXYGENATED FUEL, FOR EXAMPLE, WITH FUEL−COOLED FUEL INJECTORS(代理人整理番号69545−8037US)、及びMETHODS AND SYSTEMS FOR REDUCING THE FORMATION OF OXIDES OF NITROGEN DURING COMBUSTION IN ENGINES(代理人整理番号69545−8038US)の各々の主題のそれらの全体を参照により本明細書に組み込む。
上記で挙げられた詳細並びに本発明に係る他の利点及び目的が得られる方法を十分に理解するために、本発明のより詳細な説明が、その具体的な実施形態を参照することによって与えられるであろう。
本開示の種々の実施形態の十分な理解を提供するために、或る詳細が以下の説明に及び図面に記載される。しかしながら、他の詳細は周知の構造体及びシステムを説明する。以下に記載される詳細のうちの幾つかは、当該技術分野の当業者が開示された実施形態を作製し及び用いることを可能にするのに十分な様式で以下の実施形態を説明するために提供されることが理解されるであろう。以下で説明される詳細及び利点のうちの幾つかは、しかしながら、本開示の或る実施形態を実施するのに必要ではない場合がある。図面に示された詳細、寸法、角度、形状、及び他の機能部の多くは、本開示の特定の実施形態の単なる例証である。したがって、他の実施形態は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく他の詳細、寸法、角度、及び機能部を有することができる。加えて、以下で説明される詳細のうちの幾つかを無しにして、本開示のさらなる実施形態を実施できることが、当該技術分野の当業者には分かるであろう。
本明細書の全体を通して、「一実施形態」又は「実施形態」という言及は、実施形態と組み合わせて説明される特定の機能部、構造体、又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通して種々の場所での「一実施形態において」又は「実施形態において」というフレーズの出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を言及するわけでない。そのうえ、特定の機能部、構造体、又は特徴は、あらゆる適切な様式で1つ又は複数の実施形態において組み合わされてもよい。本明細書で提供される見出しは、便宜のためだけのものであって、特許請求される開示の範囲又は意味を説明するものではない。
図1は、本開示の実施形態に従って構成される一体化された燃料噴射器/点火器110(「噴射器110」)の略側断面図である。図1で例証される噴射器110は、燃焼室104に異なる燃料を噴射し、且つ燃焼特性、及び燃焼室104の中の状態に基づいて燃料噴射又はバーストのパターン及び/又は周波数を適応して調整するように構成される。以下で詳細に説明するように、噴射器110は、急速点火及び完全燃焼のために噴射される燃料を最適化することができる。燃料を噴射することに加えて、噴射器110は、噴射される燃料を点火するように構成される1つ又は複数の一体化された点火機能部を含む。従って、噴射器110は、従来の内燃機関を複数の異なる燃料で作動することができるように変換するのに使用することができる。
例証される実施形態の1つの態様によれば、本体112の少なくとも一部は、未精製の燃料又は低いエネルギー密度の燃料を含む異なる燃料を燃焼させるために高エネルギー点火を可能にするのに適した、1つ又は複数の誘電体材料117から作製される。これらの誘電体材料117は、点火のための火花又はプラズマの生産、分離、及び/又は送達に対する高電圧の十分な電気絶縁を提供することができる。特定の実施形態において、本体112は、単一の誘電体材料117から作製することができる。他の実施形態において、しかしながら、本体112は、2つ又はそれ以上の誘電体材料を含むことができる。例えば、少なくとも中間部116のセグメントは、第1の絶縁耐力を有する第1の誘電体材料から作製することができ、少なくともノズル部118のセグメントは、第1の絶縁耐力より大きい第2の絶縁耐力を有する誘電体材料から作製することができる。比較的強い第2の絶縁耐力により、第2の誘電体材料は、噴射器110を熱的及び機械的ショック、ファウリング、電圧トラッキングなどから保護することができる。適切な誘電体材料、並びに本体112上のこれらの材料の場所の例は、以下で詳細に説明される。
本開示の実施形態に従って構成される一体化された燃料噴射器/点火器の略側断面図である。 本開示の実施形態に従って構成される噴射器の部分側断面図である。 本開示の一実施形態に従って構成される絶縁体又は誘電性本体の側面図である。 図3Aの線3B−3Bに実質的に沿って見た側断面図である。 本開示の別の実施形態に従って構成される絶縁体又は誘電性本体を例証する図2の線4−4に実質的に沿って見た側断面図である。 本開示の別の実施形態に従って構成される絶縁体又は誘電性本体を例証する図2の線4−4に実質的に沿って見た側断面図である。 本開示の別の実施形態に係る所望のゾーンにおける圧縮応力を伴う絶縁体又は誘電性本体を形成するためのシステムの略図である。 本開示の別の実施形態に係る所望のゾーンにおける圧縮応力を伴う絶縁体又は誘電性本体を形成するためのシステムの略図である。 本開示の実施形態に従って構成される噴射器/点火器の略側断面図である。 本開示の別の実施形態に従って構成される絶縁体又は誘電性本体を例証する図6の本体602の側断面図である。 本開示の別の実施形態に従って構成される絶縁体又は誘電性本体を例証する図6の本体602の側断面図である。
誘電体機能部
1つの態様において、図2は、噴射器210の部分側断面図である。図2に示された噴射器210は、本開示の幾つかの実施形態に従って用いることができる誘電体材料の幾つかの機能部を例証する。例証される噴射器210は、図1を参照して上記で説明された噴射器の対応する機能部と構造及び機能が少なくとも概して類似していることがある幾つかの機能部を含む。例えば、噴射器210は、中間部216から延びるノズル部218を有する本体212を含む。ノズル部218は、エンジンヘッド207における開口部又は入口ポート209の中に延びる。ディーゼルエンジンのような多くのエンジンは、非常に小直径の(例えば、およそ7.09mm又は0.279インチの直径の)入口ポート209を有する。こうした小さいスペースは、本開示によって考慮される燃料種(例えば、ディーゼル燃料よりもおよそ3,000倍エネルギー密度が低い燃料)の火花点火又はプラズマ点火に適した絶縁を提供することの難しさを与える。しかしながら、以下で詳細に説明されるように、本開示の噴射器は、非常に小さいスペースでの点火イベント(例えば、火花又はプラズマ)の生産、分離、及び/又は送達のために必要とされる高電圧(例えば、60,000ボルト)を生産する点火ワイヤに適した電気絶縁を提供することができる誘電体又は絶縁材料を備えた本体212を有する。これらの誘電体又は絶縁材料はまた、燃焼によって生産される高温及び高圧ガスへの周期的露出に起因する酸化又は他の劣化に対する安定性及び保護のために構成される。そのうえ、以下で詳細に説明するように、これらの誘電体材料は、燃焼室からトランスデューサ、計装、フィルタ、増幅器、コントローラ、及び/又はコンピュータのようなセンサへの光通信経路又は電気通信経路を一体化するように構成することができる。そのうえ、絶縁材料は、シール位置で本体212の金属ベース部214にろう付けする又は拡散接合することができる。
渦巻き状に巻かれた誘電体機能部
図2で例証される噴射器210の本体212の別の態様によれば、噴射器210の中間部216及び/又はノズル部218を備える、渦巻き状に巻かれた誘電体材料が図3A及び図3Bで例証される。より詳細には、図3Aは、絶縁体又は誘電性本体312の側面図であり、図3Bは、図3Aの線3B−3Bに実質的に沿って見た側断面図である。図3Aで例証される本体312は概して円筒形の形状を有するが、他の実施形態において、本体312は、例えば、本体312から燃焼室境界面331の方に延びるノズル部を含む、他の形状を含むことができる。図3A及び図3Bを共に参照すると、例証される実施形態において、誘電性本体312は、渦巻き状の又は巻かれたベース層328からなる。特定の実施形態において、ベース層328は、人工又は天然マイカ(例えば、ピンホールのないマイカ紙)とすることができる。他の実施形態において、しかしながら、ベース層328は、比較的薄い材料と関連付けられる適切な絶縁耐力を提供するのに適した他の材料からなることができる。例証される実施形態において、ベース層328の側部の一方又は両方が、比較的薄い誘電体コーティング層330で覆われる。コーティング層330は、Teflon NXT、Dyneon TFM、パリレンHT、ポリエーテルスルホン、及び/又はポリエーテルエーテルケトンのような高温、高純度ポリマーから作製することができる。他の実施形態において、しかしながら、コーティング層330は、ベース層328を適切にシーリングするのに適した他の材料から作製することができる。
ベース層328とコーティング層330は、渦巻き形状に緊密に巻いて管を形成することができ、これにより、組み合わされたベース層328及びコーティング層330のシートの連続的な層を提供する。特定の実施形態において、これらの層は、巻かれた構成に適切な接着剤(例えば、セラミック・セメント)で結合することができる。他の実施形態において、本体312が緊密に巻かれた管形状にラップされることを可能にするために、これらの層に、ポリマー、ガラス、ヒュームド・シリカ、又は他の適切な材料を含浸することができる。そのうえ、本体312のシート又は層は、異種のフィルムの連続的な適用によって分離することができる。例えば、本体312の層の間の分離フィルムは、パリレン上にパリレンC上にパリレンN、HTフィルム層、及び/又はポリエチレン、又は他の適切な分離材料のような薄い窒化ホウ素、ポリエーテルスルホン、又はポリオレフィンなどの他の材料選択肢の塗布によって分離される層を含むことができる。こうしたフィルム分離はまた、例えば、単結晶サファイア・ファイバを含む温度又は圧力計装ファイバによって達成されてもよい。こうしたファイバは、レーザ加熱されるペデスタル成長技術によって生産され、その後、ファイバからこうしたファイバを取り囲む潜在的に吸収性のフィルムの中にエネルギーが漏れるのを防ぐために、全フッ素置換されたエチレンプロピレン(FEP)又は類似の屈折率値をもつ他の材料で被覆されてもよい。
コーティング層330が比較的薄いフィルム(例えば、0.1〜0.3mm)で塗布されるとき、コーティング層330は、−30℃(例えば、−22°F)から約230℃(例えば、450°F)までのおよそ2.0〜4.0KVolts/0.001インチ(2.0〜4.0KVolts/0.0254ミリメートル)の絶縁耐力を提供することができる。発明者は、より大きい厚さを有するコーティング層330は、点火イベントのために必要とされる電圧を提供するのに十分なだけの絶縁を提供しない場合があることを見出した。より詳細には、以下の表1に示すように、より大きい厚さをもつコーティング層は、絶縁耐力を著しく減少させた。これらの減少された絶縁耐力は、燃焼室で点火イベント(例えば、火花又はプラズマ)を生じることが望ましいときに、絶縁性本体312の通弧及び漏電電流を十分に防止しない場合がある。例えば、典型的なディーゼル又は過給エンジンのような高い圧縮圧をもつ多くのエンジンでは、点火イベント(例えば、火花又はプラズマ)を開始するのに要求される電圧は、およそ60,000ボルト以上である。従来の絶縁体で作製されるたったの0.040インチ以上の有効壁厚をもつ管状絶縁体を含む従来の誘電性本体は、たったの500ボルト/0.001インチだけを提供する場合があり、こうした要求される電圧を十分に収容するのに失敗するであろう。
図3A及び図3Bで例証される絶縁体本体312の実施形態は、−30℃(例えば、−22°F)からおよそ450℃(例えば、840°F)までの範囲の温度でおよそ3,000ボルト/0.001インチの絶縁耐力を提供することができる。そのうえ、コーティング層330はまた、燃焼ガス及び/又は他の汚染物質が本体312に入るのを防ぐために、ベース層328へのシーラントとして働くことができる。コーティング層330はまた、本体312を通して延びる光通信体のための本体312を通した光透過効率を改善するのに十分なだけ異なる屈折率を提供することができる。
例証される実施形態の別の特徴によれば、本体312は、ベース層328のシート又は層の間で本体312を通して長手方向に延びる複数の通信体332を含む。特定の実施形態において、通信体332は、高電圧火花点火ワイヤ又はケーブルのような導体とすることができる。これらの点火ワイヤは、酸化アルミニウムで絶縁され又は被覆されて、これによりワイヤ上にアルミナを提供する、金属ワイヤから作製することができる。通信体332は、対応するベース層328の間で本体312を通して長手方向に延びるので、通信体332は、本体312を通して半径方向外向きに延びる如何なるチャージにも関与しない。したがって、通信体332は、本体312の誘電特性に影響を及ぼさない又は他の方法で劣化させない。点火のための電圧を送達することに加えて、或る実施形態において、通信体332はまた、燃料噴射のためのフローバルブを駆動するのに1つ又は複数のアクチュエータ及び/又はコントローラに作動関係で結合することができる。
他の実施形態において、通信体332は、燃焼室から1つ又は複数のトランスデューサ、増幅器、コントローラ、フィルタ、計装コンピュータなどに燃焼データを伝送するように構成することができる。例えば、通信体332は、石英、フッ化アルミニウム、ZBLANフッ化物、ガラス、及び/又はポリマー、及び/又は噴射器を通してデータを伝送するのに適した他の材料のような光学層又はファイバから形成される、光ファイバ又は他の通信体とすることができる。他の実施形態において、通信体332は、ジルコニウム、バリウム、ランタン、アルミニウム、及びフッ化ナトリウム(ZBLAN)、並びにセラミック又はガラス管のような適切な伝送材料から作製することができる。
誘電体機能部の粒子配向
図2を再び参照すると、図2で例証される噴射器210の別の実施形態によれば、本体212の誘電体材料(例えば、中間部216及び/又はノズル部218)は、本開示と関連付けられる高電圧に耐えることが可能な所望の誘電特性を達成するために、特定の粒子配向を有するように構成されてもよい。例えば、粒構造は、管状の本体212の周りに周方向に配列され、並びに層化されて、これにより表面下張力によって平衡を保たれる外面での圧縮力を生成する、結晶化された粒を含むことができる。より詳細には、図4A及び図4Bは、本開示の別の実施形態に従って構成される、図2の線4−4に実質的に沿って見た誘電性本体412の側断面図である。最初に図4Aを参照すると、本体412は、石英、サファイア、ガラスマトリクス、及び/又は他の適切なセラミックスのような高い絶縁耐力を有するセラミック材料で作製することができる。
例証される実施形態に示されるように、本体412は、概して同じ方向に配向される結晶粒434を含む。例えば、粒434は、個々の各粒434が本体412の周りに概して周方向に延びる方向に位置合わせされるその縦軸を有する状態で配向される。粒434がこの配向で層化された状態で、本体412は、本体412の事実上あらゆる厚さにおいて優れた絶縁耐力を提供する。これは、層化された長い平坦な粒が本体412から半径方向外向きに良好な導電経路を提供しないためである。
図4Bは、本体412の特定の区域における圧縮力を例証する。より詳細には、図4Bで例証される実施形態によれば、本体412は、本体412の外面437及び内面438に隣接する1つ又は複数の圧縮区域435(すなわち、粒434の配向に従う圧縮力を含む区域)において少なくとも部分的に粒434を配置するように処理されている。本体412はまた、圧縮区域435の間の粒434の非圧縮区域436を含む。非圧縮区域436は、本体412の中間部において平衡を保たれている引張力を提供する。特定の実施形態において、圧縮区域435の各々は、圧縮力を達成するために体積あたりより多くの粒434を含むことができる。他の実施形態において、圧縮区域435の各々は、局所的にアモルファス構造を保持するように影響を及ぼされている、又は非圧縮区域436の粒434よりも低い充填効率を有するアモルファス構造又は結晶格子の生産によって修正されている粒434を含むことができる。またさらなる実施形態において、外面437及び内面438は、表面が本体412の非圧縮区域436よりも低い充填効率を有するように、表面の中への1つ又は複数の物質のイオン注入、表面層のスパッタ、及び/又は拡散の結果として圧縮状態となることができる。図4Bで例証される実施形態において、本体412の外面437及び内面438における圧縮区域435は、より高い異方性の絶縁耐力を提供する。
図4Bで例証される実施形態の1つの利点は、この圧縮区域435と非圧縮区域436における充填効率の差異の結果として、圧縮における表面が、圧縮された状態となり、著しくより耐久性が増し、破損又は劣化に耐えるものとなることである。例えば、こうした圧縮力の発生は、本体412の中に導電経路を形成して、これにより本体412の絶縁耐力を低下させることがある、物質(例えば、溶解される物質に伴う水のような電解質、炭素リッチな材料など)の侵入を少なくとも部分的に防ぐ。こうした圧縮力の発生はまた、各燃焼イベントに伴って急速に変化する温度、圧力、化学分解物(chemical degradant)、及び衝撃力への露出からの熱的ショック及び/又は機械的ショックからの本体412の劣化を少なくとも部分的に防ぐ。例えば、図4Bで例証される実施形態は、本体412の持続した電圧閉じ込め、点荷重(point loading)を含む高い荷重力(loading power)並びに低い又は高いサイクル疲労力に起因する破損に対する増加した強度のために具体的に構成される。
圧縮区域435と組み合わされた配向される結晶粒434の別の利点は、この粒434の構成が、本体412の両端間に確立される電圧を収容するための最大絶縁耐力を提供することである。例えば、この構成は、1mm又は0.040インチ厚よりも大きい断面において2.4KV/.001インチまでの注目に値する絶縁耐力の改善を提供する。これらは、たったのおよそ1.0〜1.3KV/0.001インチの絶縁耐力をもつ、こうした新しい粒の特徴のない同じセラミック組成物に比べて、著しく高い値である。
圧縮表面機能部を備えた上記で説明された絶縁体を生産するための幾つかのプロセスが以下で詳細に説明される。一実施形態において、例えば、本開示の実施形態に従って構成される絶縁体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第3,689,293号によって開示された材料から作製することができる。例えば、絶縁体は、重量比で以下の成分を含む材料から作製することができる。25〜60%のSiO2、15〜35%のR23(ここで、R23は3〜15%のB23及び5〜25%のAl23である)、4〜25%のMgO+0〜7%のLi2O(ここで、MgO+Li2Oの合計は約6〜25%の間である)、2〜20%のR2O(ここで、R2Oは、0〜15%のNa2O、0〜15%のK2O、0〜15%のRb2O)、0〜15%のRb2O、及び0〜20%のCs2O、及び4〜20%のF)である。より詳細には、一実施形態において、例証となる配合物は、43.9%のSiO2、13.8%のMgO、15.7%のAl23、10.7%のK2O、8.1%のB23、及び7.9%のFからなる。他の実施形態において、しかしながら、本開示の実施形態に従って構成される絶縁体は、より多くの又はより少ない割合のこれらの成分の材料、並びに異なる材料から作製することができる。
本開示の一実施形態によれば、絶縁体を構成する成分は、ボールミルされ、絶縁体を形成する構成成分の配合物に対して不透過性となり及び反応しないように作製されている適切な閉じたるつぼの中で溶かされる。成分は、溶かされる配合物の十分な混合を保証する期間にわたっておよそ1400℃(例えば、2550°F)に保たれる。溶かされたものが、次いで、冷却され、バインダ、潤滑剤、及び着火助剤(firing aid)を含む群から選択されてもよい添加剤と共に再びボールミルされる。成分は、次いで、例えば管を含む種々の所望の形状に押出され、変態温度を上回る約800℃(1470°F)に或る時間にわたって加熱される。変態温度を上回る加熱は、フルオロマイカ(fluoromica)結晶の核生成を刺激する。押出された成分は、次いで、さらに加熱し、約850〜1100℃(1560〜2010°F)で加圧成形し又は押出しすることができる。この二次加熱は、結果として得られる製品の好ましい方向への絶縁耐力を最大化するために上記で一般に説明されたような形状となるように形成される結晶をもたらす。
例えば、K2Mg5Si8204の組成を含むマイカガラスを含むこうした材料の結晶化は、粒の体積充填効率が増加し、対応する密度が増加する際に、発熱性の放熱を生じる。核生成、発熱性の放熱率、結晶化の特徴付け、及び結晶化温度のような変態活動は、絶縁体のフッ素含有量及び又はB23含有量の関数である。したがって、これらの変数の制御による絶縁体の処理は、歩留まり、引張強度、疲労強度、及び/又は絶縁耐力における改善を可能にすると共に、絶縁体の耐薬品性を増加させる。
これは、こうした熱間鍛造又は押出しを達成するのに用いられるマンドレルに応従することによって生じる内径のような所望の機能部をより多く又はより少なく取り囲むように形成され及び層化される代表的な個体群(population)に良く見られる細長い及び/又は配向される結晶粒を生じるために前駆体の管をより小直径の又はより肉厚の薄い管に押出すことを含む方向付けられる鍛造(directed forming)によって設計され及び達成される場合があるように、最大絶縁耐力の重要な新しい異方性の結果を提供する。
別の実施形態によれば、例証される実施形態に従って図4A及び図4Bの粒434を少なくとも部分的に配向する及び/又は圧縮する方法は、成形され及び熱処理された製品の基体における平衡が保たれている引張応力に対して圧縮応力をかけるようになることが望まれる表面へのB23及び/又はフッ素の添加によって達成されてもよい。B23、フッ素、又は類似の作用剤のこうした添加は、半導体の中の所望の場所に添加され及び拡散されるドーパントと類似した方法で達成されてもよい。これらの作用剤はまた、スパッタリング、蒸着、塗装、及び/又はめっき(washing)によって適用される構成要素配合物の富化された配合物として適用することができる。そのうえ、これらの作用剤は、反応物の提供及び凝縮反応によって生じてもよい。
圧縮荷重をかけられるようになることが望まれる表面で又は表面付近での材料の増加したB23及び/又はフッ素含有量は、フルオロマイカ結晶のより迅速な核生成を引き起こす。この核生成により、より多数のより小さい結晶が、配合物の非圧縮基体区域と比較して拡散−添加される材料と競争することになる。このプロセスは、したがって、フルオロマイカ結晶の付加的な核生成を生じるB23、フッ素、及び/又は他の作用剤での富化を受けた表面により近い圧縮区域よりも非圧縮基体区域においてより高い充填効率を提供する。結果として、望ましい表面圧縮予荷重は、点火イベント及び化学薬品に対して構成要素を強化する。
対応する基体における引張力によって平衡を保たれる圧縮力を生じる又は強化する別の方法によれば、圧縮状態におかれるべき対象区域を加熱することを含む。対象区域は、結晶がアモルファス構造として分解するのに十分なだけ加熱することができる。基体は、次いで、アモルファス構造の大部分を十分に保持するために急冷することができる。関係する構成要素のタイプに応じて、こうした加熱は炉の中で行われてもよい。こうした加熱はまた、抵抗加熱又は誘導加熱源からの放射によって、並びに電子ビーム又はレーザによって行われてもよい。このプロセスの別案は、所望の圧縮応力を発生させるために、熱処理し、及び/又は部分的に溶液化された(solutioned)区域に結晶化核生成及び成長刺激剤(例えば、B23及び/又はフッ素)を添加して再結晶化を迅速に提供することによって、増加した数のより小さい結晶又は粒を提供することである。
製造するためのシステム
図5Aは、本開示の別の実施形態に係る所望のゾーンにおける圧縮応力を伴う絶縁体を形成するための溶融及び押出しを含むプロセスを実施するためのシステム500aを概略的に例証する。より詳細には、例証される実施形態において、システム500aは、耐火性金属、セラミック、又はパイロリティックグラファイト材料から作製することができるるつぼ540aを含む。るつぼ540aは、白金又は白金族バリア・コーティングの薄い選択物のような適切なコンバージョン・コーティング、若しくは不透過性の及び反応しないライナを含むことができる。るつぼ540aは、上記で一般に説明されたようなレシピのチャージ541a(例えば、およそ25〜60%のSiO2、15〜35%のR23(ここで、R23は3〜15%のB23及び5〜25%のAl23である)、4〜25%のMgO+0〜7%のLi2O(ここで、MgO+Li2Oの合計は約6〜25%の間である)、2〜20%のR2O(ここで、R2Oは、0〜15%のNa2O、0〜15%のK2O、0〜15%のRb2O)、0〜15%のRb2O、及び0〜20%のCs2O、及び4〜20%のF)、又はK2Mg5Si8204のおおよその組成をもつ材料のようなマイカガラスを生産するのに適した処方を含有するチャージをロードされる。
るつぼは、保護雰囲気中でチャージ541aを加熱し及び溶融することができる。例えば、るつぼ540aは、例えば、抵抗加熱、電子ビーム加熱、レーザ加熱、誘導加熱、及び/又はこうしたエネルギー変換技術によって加熱されるソースからの放射による加熱を含む任意の適切な加熱プロセスを介してチャージ541aを加熱することができる。実質的に均一なチャージ541aを生産する適切な混合及び溶融後に、カバー又はキャップ542aがるつぼ540aの中のチャージ541aに圧力をかける。ガス源543aもまた、キャップ542aによってシールされるるつぼ540aの中に不活性ガス及び/又はプロセスガスを適用することができる。圧力調整器544aは、るつぼ540aの中の圧力を調整して、溶融されたチャージ541aをダイ組立体545aの中に流し込むことができる。ダイ組立体545aは、管の形状にされた誘電性本体を形成するように構成される。ダイ組立体545aは、雄マンドレル547aを受け入れる雌スリーブ546aを含む。ダイ組立体545aはまた、1つ又は複数の剛性付与するスパイダー・フィン548aを含む。形成された管は、ダイ組立体545aを通して第1のゾーン549aに流れ、そこで、形成された管が冷却されて、アモルファス材料として固化され、フルオロマイカ(fluoromica)結晶の核生成を始める。ダイ組立体545aは、次いで、管を第2のゾーン550aに進めて、フルオロマイカ結晶の結晶化をさらに容易にするために管の壁厚を減少することによって、さらなる精製を受けさせる。
図5Bは、本開示の別の実施形態に係る所望のゾーンにおける圧縮応力を伴う絶縁体を形成するための溶融及び押出しを同じく含むプロセスを実施するためのシステム500bを概略的に例証する。より詳細には、例証される実施形態において、システム500bは、耐火性金属、セラミック、又はパイロリティックグラファイト材料から作製することができるるつぼ540bを含む。るつぼ540bは、白金又は白金族バリア・コーティングの薄い選択物のような適切なコンバージョン・コーティング、若しくは不透過性の及び反応しないライナを含むことができる。るつぼ540bは、上記で一般に説明されたようなレシピのチャージ541b(例えば、およそ25〜60%のSiO2、15〜35%のR23(ここで、R23は3〜15%のB23及び5〜25%のAl23である)、4〜25%のMgO+0〜7%のLi2O(ここで、MgO+Li2Oの合計は約6〜25%の間である)、2〜20%のR2O(ここで、R2Oは、0〜15%のNa2O、0〜15%のK2O、0〜15%のRb2O)、0〜15%のRb2O、及び0〜20%のCs2O、及び4〜20%のF)、又はK2Mg5Si8204のおおよその組成をもつ材料のようなマイカガラスを生産するのに適した処方を含有するチャージをロードされる。
システム500bはまた、反射組立体543bとヒータ544bとを含んでいるカバー又はキャップ542bを含む。システム500bは、真空中又はるつぼ540bとカバー542bとの間に不活性ガスを伴うような保護雰囲気中でチャージ541bを加熱し及び溶融することができる。例えば、システム500bは、るつぼヒータ545b、カバーヒータ544bを介して、及び/又は例えば、抵抗加熱、電子ビーム加熱、レーザ加熱、誘導加熱、及び/又はこうしたエネルギー変換技術によって加熱されるソースからの放射による加熱を含む任意の適切な加熱プロセスを介してチャージ541bを加熱することができる。実質的に均一なチャージ541bを生産する適切な混合及び溶融後に、カバー542bがるつぼ540bの中のチャージ541bに圧力をかける。ガス源546bもまた、シール境界面547bでカバー542bによってシールされるるつぼ540bの中に不活性ガス及び/又はプロセスガスを適用することができる。圧力調整器は、るつぼ540bの中の圧力を調整して、溶融されたチャージ541bをダイ組立体549bの中に流し込むことができる。ダイ組立体549bは、管の形状にされた誘電性本体を形成するように構成される。ダイ組立体749bは、雄マンドレル551bを受け入れる雌スリーブ550bを含む。ダイ組立体549bはまた、1つ又は複数の剛性付与するスパイダー・フィン552bを含むことができる。形成された管501bは、ダイ組立体549bを通して第1のゾーン553bに流れ、そこで、形成された管501bが冷却されて、アモルファス材料として固化され、フルオロマイカ(fluoromica)結晶の核生成を始める。
結晶化された(nucleated)フルオロマイカガラスで形成された管501bを含むダイ組立体549bの少なくとも一部が、次いで、第2のダイ組立体と位置合わせされた位置502bに回転され又は他の方法で動かされる。シリンダ555bが、形成された管501bを第1のゾーン556bから第2のゾーン557bに付勢する。第2のゾーン557bにおいて、第2のダイ組立体は、形成された管501bを再加熱して、結晶成長をさらに精製されるように加速し、上記で説明された好ましく配向された粒子の生産を続けることができる。形成された管501bは、次いで、第3のゾーン558bに進められ、さらなる粒子精製及び配向付けを受ける。第3のゾーン558bの選択された接触領域は、例えば、AlF3、MgF2及び/又はB23を含む粒子核生成促進剤が時折振りかけられ又は混ぜ合わされてもよい。第3のゾーン558bにおいて、形成された管501bは、フルオロマイカ結晶の結晶化をより一層容易にするために、したがって、上記で説明された領域における引張力との平衡を保ちつつ上記で説明された粒子構造に従って領域における所望の圧縮力を発生させるために、形成された管501bの壁厚の減少によってさらに精製される。その後、圧縮応力がかかった及び不透過性の表面によって生成される、並外れて高い物理的力及び絶縁耐力を含む、形成された管501bを、形成された管501bを動かすためのコンベヤ559b上に堆積することができる。
これらの改善された誘電特性をもつ絶縁性の管を生産するための代替的システム及び方法は、所望の形状、圧粉成形、及び焼結プロセスを開発するために、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,863,326号で開示されるように圧力勾配を使用する場合がある。さらに、システム及び方法は、多結晶の材料をはるかに高い絶縁耐力をもつ本質的に単結晶の材料に変換するために、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,549,746号で開示される単結晶変換プロセス、並びに参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第3,608,050号で開示される成形プロセスを含むことができる。本開示の実施形態によれば、ほんのおよそ0.3〜0.4KV/0.001インチの絶縁耐力をもつ多結晶の材料(例えば、アルミナ)の、単結晶材料への変換は、少なくともおよそ1.2〜1.4KV/0.001インチの絶縁耐力を達成することができる。この改善された絶縁耐力は、本開示に係る噴射器が、例えば、燃焼室への非常に小さいポートをもつ高圧縮比ディーゼルエンジン、並びに高過給式(high−boost supercharged)及びターボチャージ式エンジンを伴う用途を含む、種々の用途で用いられることを可能にする。
高い絶縁耐力をもつ絶縁体を形成するための本開示のまた別の実施形態によれば、絶縁体は、表2で例証される組成物のいずれかから形成することができる。より詳細には、表2は、本開示の幾つかの実施形態に係る酸化物に基づくおおよその重量百分率の組成物の例証となる式の選択肢を提供する。
表2で例証される材料のような最終酸化物組成物パーセンテージを提供することになる、選択された物質前駆体は、均一溶液を提供するために、ボールミルし、覆いをしたるつぼの中でおよそ1300〜1400℃でおよそ4時間にわたって溶融させることができる。溶融物を、次いで、管を形成するためにキャストし、次いで、これをおよそ500〜600℃でアニールしてもよい。管を、次いで、およそ750℃でおよそ4時間にわたってさらに熱処理し、次いで、B23のような核生成刺激剤を振りかけてもよい。管を、次いで、核生成を刺激し、且つ所望の結晶配向をもたらすために、およそ1100〜1250℃で再成形してもよい。これらの管はまた、少なくともおよそ2.0〜2.7KV/0.001インチの絶縁耐力を提供するために、およそ4時間にわたってさらに熱処理してもよい。
またさらなる実施形態において、均一溶液を、ボールミルし、良好な管表面をもたらすために、周囲温度での押出しのための適切なバインダ及び潤滑添加剤を加えてもよい。結果として得られた管を、次いで、少なくともおよそ1.9〜2.5KV/.001インチの絶縁耐力と改善された物理的強度を提供するために、B23のような核生成刺激剤を含有するフィルムで被覆し、熱処理してもよい。例えば、押出された管の「真円度」又は管の外形を含む、管の適切な寸法を保持する能力に応じて、類似の高い誘電特性及び物理的強度特性を提供するために、より短い時間にわたってより高い熱処理温度が提供されてもよい。
上記で説明された誘電体材料を生産するためのシステム及び方法の実施形態は、材料の種々の組合せの絶縁耐力の改善を容易にし、これにより低いエネルギー密度の燃料を燃焼するのに要求される高電圧の閉じ込めの非常に難しい問題を解決する。例えば、高い絶縁耐力の材料を備える噴射器は、極めて堅牢とすることができ、固体、液体、及び蒸気の低温の混合物から過熱ディーゼル燃料、並びに他のタイプの燃料に至るまで変化する燃料で作動可能である。
別の態様において、本明細書で開示される新しい高強度の誘電体材料の実施形態はまた、医療努力をサポートするために純粋及び又は安全な水及び滅菌された機器と共に冷蔵貯蔵及び氷生産を含む緊急援助及び災害救済の目的でのエンジン−発電機−熱交換器の種々の組合せ及び適用によって熱及びパワーを提供するのに長期にわたって貯蔵することができる種々の炭化水素での新しいプロセスを可能にする。低蒸気圧及び又は粘稠燃料物質は、迅速に流れる、及び層状の又は層化された給気燃焼プロセスを迅速に完了する高い表面対体積比をもつ燃料噴射バーストを生じるのに十分な蒸気圧及び減少された粘度を発生させるために加熱されてもよい。例証すると、パラフィンの大きいブロック、圧縮されたセルロース、安定化された動物性又は植物性脂肪、タール、ポリエチレンを含む種々のポリマー、蒸留残滓、規格外ディーゼル油、並びに他の長鎖炭化水素アルカン、芳香族、及びシクロアルカンが、災害対策に適した領域に貯蔵されてもよい。長期貯蔵の利点を与えるこれらの例証となる燃料の選択物は、従来の燃料気化又は噴射システムによって使用することはできない。しかしながら、本実施形態は、熱交換器の熱機関からの高温冷却液又は排気流を利用するための措置を含む、噴射し及びプラズマ発射点火した後で非常に速く燃焼を完了するための本明細書で開示される噴射器による直接噴射を提供するために、加熱されて、例えばおよそ150〜425℃(300〜800°F)の間の適切な温度を生じることになる、こうした燃料を提供する。
図6を参照すると、別の実施形態において、燃料噴射器装置が開示される。この実施形態は、(1)水蒸気、二酸化炭素、及び窒素のような多量の非燃料物質と共に、埋立地ガス、嫌気性消化装置のメタン、並びに水素と他の燃料種の種々の混合物のような低コストの燃料の利用を可能にする、現在のディーゼル燃料噴射器よりも3000倍までのより多くの燃料流動能力、(2)燃焼室の中に発射される際のこうした燃料のプラズマ点火、及び(3)チューンアップ時のディーゼル燃料噴射器の交換、を提供する。
燃料噴射器600は、図6および図6Aに示すように導電電極603と絶縁体602の外面との間の1.8mm(0.071インチ)未満の厚さの区域においてメガヘルツ周波数までの直流で80,000ボルトを超える誘電閉じ込めを提供するセラミック絶縁体本体602を使用する。
電極626とボア620との間のイオン電流又はイオン振動を確立するために高周波電圧が印加される場合には、より大きい高周波伝導性を提供するために付加的なめっきによって銅又は銀の導電性層603が増加されてもよい。別の方法では、抵抗損失を減らすためにコアの中の光ファイバの上にリッツ編組線が配置されてもよい。
絶縁体602は、式1の重量百分率によるおおよその組成をもつガラスから作製される。
絶縁体602を生産するために、組成物は、ボールミルされ、白金、シリカ、マグネシア、又はアルミナ材料の選択肢のような適切なるつぼの中で溶融されて、再加熱し並びに正味の形状及び寸法に近い部品に成形するのに適した塊に押出しされ、圧縮成形され、又はキャストされる。
この実施形態の1つの態様において、式2に記載されたような重量による適切な組成物が、覆いをした白金、アルミナ、マグネシア、又はシリカるつぼの中で約1350℃から1550℃までの間の温度で溶融される。
管状の外形は、溶融された材料から押出すことができ、又は約1050℃から1200℃までの間の温度で加熱成形される(hot formed)若干冷却された材料とすることができる。管又は他の外形に熱間押出しする又は正味の形状及び寸法に近い部品に鍛造するのに必要な体積を提供するようにキャストされる塊が、ゆっくりと冷却される。こうした塊は、約1050℃から1250℃までの間のような加熱成形に適した温度に加熱され、所望の外形形状及び寸法に押出すことによって成形され、白金、モリブデン、又はグラファイトのような耐火性材料を含む適切なダイを通して生産されてもよい。中心ゾーンよりも結果として表面ゾーンにより多数の小結晶を生じさせ、したがって体積充填効率(volumetric packing efficiency)を低下させて、表面ゾーンに圧縮応力、及び中心ゾーンに引張応力を提供するために、押出された外形に、BN、B23、AlF3、B、AlB2、AlB12、又はAlNのような1つ又は複数の適切な結晶化核(crystallization nucleates)が振りかけられる。
圧縮応力のさらなる発達は、押出される物品がこうした伸びを引き起こすより小さい断面を形成することを強制される際にダイによって誘起される変形及び引きずりによる外側層の結晶の伸びによって望まれる場合に生じる場合がある。
表面ゾーンの近くに類似の圧縮応力を生じるためにB23又はBNのような適切な結晶化核が振りかけられている超合金又はグラファイト・モールド組立体の中で、より複雑な形状及び形態が圧縮成形又は圧縮形成されてもよい。
以前の用途は、機械加工できる材料を生産するための化学式及び熱処理の組合せを所望した。この実施形態は、圧縮応力をもつゾーンの間の又はこれに隣接する中心断面ゾーンの引張応力によって平衡を保たれる圧縮応力に起因して、表面ゾーンが機械加工するには硬過ぎるので、機械加工することができない物品を生産するように、その反対を達成する。
この実施形態は、累進的な(progressive)チップ形成を可能にして機械加工性を提供するために切削工具が応力をかけるゾーンの近くで意図的にクラックを生じるように設計される材料を生産することを含む固有の従来技術の欠点を克服する。機械加工性を許すためのこうした特徴的なクラック形成は、しかしながら、こうしたクラックの中へのエンジン潤滑剤、界面活性剤、手の脂、及び汗を含む有機化合物のような物質の不利な侵入を本質的に許す。有機物質は、最終的には脱水素化する又は他の方法で炭素供与体となる傾向があり、これはその後、こうしたクラックの中に導入される種々の電解質と共に導電経路となって、機械加工できるセラミック物品の絶縁耐力を妥協させ、これが最終的に電圧閉じ込めの失敗を引き起こす。本実施形態はこれらの欠点を矯正する。
この実施形態の別の態様において、図6の絶縁体602のような構成要素(管として示される)に対する別の適切な式は、式3に記載のおおよその重量百分率を有する。
絶縁体602は、ボア603と溝又はチャネル604とを含む図602に示された断面をもつように形成される。燃焼室に最も近いゾーンでは、図604に示すようにエラストマー管が接触して通常閉鎖する及びシールする直径にテーパすることによって、チャネル604が閉鎖される。絶縁管602が押出された後で、銅及び/又は銀と銅との合金の金属表面を生産するために酸化銅及び/又は酸化銀を減少させる水素をボア603に通すことによって約650℃に冷却される。導電金属603の適切な厚さの発達後に、絶縁管602の内部内のゾーンの引張力によって平衡を保たれる圧縮応力を生じるために、誘導加熱される管602の周囲からの放射のような適切なソースによって、又は余剰酸素−水素炎のような酸化炎によって、管602の外面が加熱され、表面に適切な結晶化剤及び/又は微粉化剤(fineness agent)が施される。
絶縁体602は、押出し又は熱間鍛造によって管として形成され、且つオリフィス608と接触して通常閉鎖されるディスク606のような適切な計量弁から燃料を通すための溝又はチャネル604を含んでもよい。オリフィス608は、図示のように燃料をチャネル604に送達する環状溝に通路610を通して接続される。オリフィス608は、ディスク606がこうしたオリフィスと接触して通常閉位置にある時に燃料の流れの漏れのない遮断を保証するために、図示のようにOリング612のような適切なシール構成要素を有してもよい。
適切なスリーブ618は、ポリアミド−イミド(Torlon)、若しくはKaptonとの熱硬化性複合材、ガラス繊維、又はグラファイト強化材のような高強度ポリマーであってもよく、又は別の方法ではアルミニウム、チタン、又は合金鋼であってもよい。スリーブ618は、ホストエンジンの中の以前に使用したディーゼル燃料噴射器の交換のために迅速にクランプできるようにする適切な設置機能部616を含む。シール622は、燃焼室の中で生じたガスに対して618をシールするため、且つ燃焼室の中へのエンジン潤滑剤の通過を防ぐために、FKM(米国ASTM D1418において定義されたフッ素系ゴム)、Viton(米国デュポン社製フッ素ゴムの登録商標)、又はフッ化ケイ素エラストマーのようなエラストマーであってもよい。
作動時には、燃料が、ソレノイド巻線658を冷却するために適切な取付具652を通るのを許される。所望の燃料噴射の直前に、永久リング−ディスク磁石642から遠ざかる方に弁ディスク606を引き付けるために、ソレノイド巻線658において電流が確立される。代替的に又は加えて、図6に示すように、弁606が開く際に適切な円板ばね646が圧縮されて、燃料がゾーン662を通してオリフィス408を通過し、チャネル604の中に入り、且つシール622を越えたゾーンに流れて、エラストマー・スリーブ630を開くことを可能にし、且つ区域620を通る電極626と燃焼室入口ポートボアとの間のゾーンの中で燃料が燃えることを可能にする。エラストマー・スリーブ630は、図示のように溝604の端を越えて延びる絶縁体602の円筒部と接触して通常閉鎖される。
ソレノイド組立体が選択される用途では、弁606を作動するための圧電、空気圧、油圧、又は機械的リンクの代わりに、絶縁された巻線658に24〜240VのDCを印加することによって、強磁性弁606の極めて速く動く作動が提供される。これは、図示のようにオリフィス608への弁606のスロット又は通路607を通過する際に巻線658を冷却するために取付具652から流れる燃料への熱伝達の結果としてソレノイド構成要素の冷却を可能にするために、作動モードに応じて約3%〜21%のデューティサイクルで短時間で並外れて高い電流及び弁作動力を発達させる目的で働く。
燃料は、チャネル604によって、絶縁体602と接触して通常シールされるエラストマー性チューブバルブ630に送達される。弁606の開放によるチャネル604の中の燃料の加圧が、チューブバルブ630を強制的に開かせ、与えられる環状開口部を通して燃焼室の中に燃料が噴射される。
こうした用途に適した銅マグネットワイヤの絶縁は、選択された銅ワイヤ上のポリイミドワニス及びアルミニウムめっきを含み、アルミニウムめっきは、酸化され又は部分的に酸化されてアルミナを生じる。こうしたアルミニウムめっき及び酸化はまた、ポリイミド、又はポリアミド−イミド、若しくはパリレン絶縁フィルムと組み合わせて使用されてもよい。強磁性構成要素666、650、及び662と共に示される組立体は、巻線664によって生じた磁束を強磁性弁606を通して導いて、弁606の非常に速い動きを可能にすることができる。
絶縁体656は、本明細書で与えられる配合剤のいずれかから生産されてもよく、レシーバ660の中に挿入されて導体603と接触し、したがって圧電又は誘導変圧器(piezoelectric or induction transformer)のような適切なソースへの接続を提供する、適切な絶縁されたケーブルによって印加される高電圧の閉じ込めを提供する。絶縁体656は、図示のように強磁性ディスク666及び662を収容する絶縁体602と共に、タップかけ、ろう付け、はんだ付けすることによって、又は図示のようにエポキシのような適切なシーラントによって、強磁性スリーブ650に対してシールされてもよい。
650への絶縁体656の生産ラインろう付け又ははんだ付けが接触ゾーン654で望まれる場合、656の対応する接触ゾーンは、マスクされるか又はそうでなければ式3で提供されるような酸化銅及び/又は酸化銀の局部的な水素還元によって金属化されてもよい。代替的に、適切な金属ゾーンは、スパッタリング又は蒸着を含む他の適切な技術によってめっきされてもよい。
光ファイバ624のような計装は、したがって、図6Aに示すように燃焼室670の境界面への電極部626及び628を通した絶縁体602によって保護されてもよい。
図6Bは、燃料入口取付具652の代替的配向と、温度データ、圧力データを発達させ、図示のように高電圧導体603のコアを通る光ファイバ624によってこうしたデータをマイクロプロセッサに送達するための配置を示す。燃焼室の中に燃料を所望のパターンで発射するのに適した、且つ図示のように光ファイバ624を取り囲み及び保護する機能部628に続く電極626の間の環状ゾーンにプラズマを発達させるために、変圧器、コンデンサ、又は圧電発電機のような適切なソースによって供給される高電圧が、絶縁されたケーブル及び誘電ブーツを通して端子625に印加され、伝導管又は表面603を通して電極626に伝導される。
代替的な実施形態
他の実施形態において、上記の絶縁体は、非セラミック材料又は他の化学材料を含む、相変化することが可能な他の材料に当てはめることができる。例えば、材料の選択的ゾーンに相変化が選択的に導入されてもよい任意の材料において、相変化を誘起し、したがって選択されたゾーンでの又は材料全体としてのいずれかでの材料の特性を修正するために、上記の絶縁体が当てはめられてもよい。従って、絶縁体を含むがこれに限定されない望ましい特性をもつ材料を生産するために上記の絶縁体を当てはめることができる。例えば、材料の体積が膨張させられた場合に材料の密度を変えるであろう相変化することが可能な材料では、体積の感知できるほどの変化を許すことなく相変化を選択的に誘起することによって、上記で説明された同じ圧縮力及び張力(tensive force)を材料に導入することができる。このようにして、例えば、材料における圧縮力及び張力に起因する材料を通したクラックの伝播を防ぐことによって材料を強化することができる。
同様に、他の材料では、相変化は、他の特性を変えるために用いることができる。例えば、相変化が屈折率を変えるシステムでは、相変化は、そのゾーンの屈折率を変えるために選択的ゾーンに選択的に導入することができる。このようにして、屈折率は、誘起された相変化に基づいて材料の断面にわたって単一の材料において修正することができる。別の例において、相変化が材料の耐薬品性又は耐食性を変える場合、これらの選択されたゾーンの相変化を選択的に誘起することによって、材料の選択されたゾーンの耐食性又は耐薬品性を修正することができる。
別の態様において、火炎処理又は熱処理は、材料の上記の又は他の特性を改善するために用いることができる。火炎処理又は熱処理は、例えば、適用される放射線の特定の波長を選択することによって材料内で又は材料の表面で処理するゾーンを選ぶために、材料内の特定の場所を対象とする技術を含む、水素トーチ、誘導加熱法又は抵抗加熱法、又は当該技術分野では公知の任意の他の方法の使用を含むことができる。
材料を脆弱にする可能性がある応力上昇を防ぐため又は他の利点のために表面を平滑化することを含む、材料の表面を処理するために火炎処理又は熱処理を用いることができる。例えば、加熱すると、材料内の共有結合及び/又はイオン結合に起因する表面張力が表面を平滑にし、したがって材料の表面上の応力上昇又は他の欠陥を減少させ又は無くすことができる。
火炎処理又は熱処理はまた、上記に記載の理由のために材料の相変化を誘起するのに用いることができる。例えば、材料が酸化ホウ素を含む場合、ホウ素リッチのゾーンを生み出すために還元炎が採用されてもよい。次いで、ホウ素を酸化して結果としてより効果的な核剤をもたらすために及び/又は核生成/相変化のための材料の特定のゾーンを選ぶ能力を高めるために、酸化炎が採用されてもよい。このプロセスは、任意の金属化合物を含む、火炎処理又は熱処理の影響を受けやすい材料の任意の構成要素に適用することができる。同様に、火炎処理又は熱処理は、材料の特定の組成又はゾーンに応じて材料又は材料におけるゾーンを直接修正するのに用いることができる。火炎処理又は熱処理は、結果として、上記に記載のより多くの結晶粒、及び/又は処理の対象となるゾーンの改善された選択をもたらし、したがって、材料耐久性、絶縁耐力、及び/又は他の特性をさらに改善することができる。別の態様において、火炎処理又は熱処理は、選択されたゾーンにおける核(nucleate)を蒸発させる及び/又は不活性化する(deactivating)ことによって火炎処理又は熱処理されたゾーンにおける核生成又は他の変化を防ぐために採用することができる
他の実施形態において、相変化を選択的に誘起することによって他の特性を修正することができる。これらの特性は、表面張力、摩擦、屈折率、音速、弾性率、熱伝導率の修正を含む。
本開示の範囲から逸脱することなく種々の変化及び修正を加えることができることが分かるであろう。例えば、絶縁耐力以外の特性は、代替的な処理手段を含むように変えられ又は変化されてもよく、若しくは、示され説明された構成の代替的な、且つ依然として本開示の範囲内にある構成を含んでもよい。
文脈上明らかに他の意味に解すべき場合を除き、説明及び請求項の全体を通して、「備える」、「備えている」などの言葉は、排他的な又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、つまり、「〜を含むがこれらに限定されない」の意味で解釈されるべきである。単数形又は複数形を用いる言葉はまた、それぞれ複数形又は単数形を含む。請求項が2つ又はそれ以上のアイテムのリストに関して「又は」という言葉を用いるとき、該言葉は以下の言葉の解釈のうちのすべて、すなわち、リストにおけるアイテムのいずれか、リストにおけるアイテムのすべて、及びリストにおけるアイテムの任意の組合せを包含する。
上記で説明された種々の実施形態は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。本明細書で言及される及び/又は出願データ用紙(Application data Sheet)に記載される米国特許、米国特許出願公開、外国特許、外国特許出願公開、及び非特許刊行物のすべては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本開示の態様は、本開示のまたさらなる実施形態を提供するために、種々の構成、並びに種々の特許、及び公開の概念をもつように必要な場合に修正することができる。
上記の詳細な説明に照らして、開示内容にこれらの及び他の変化を加えることができる。一般に、以下の請求項において、用いられる用語は、開示内容を明細書及び請求項で開示される具体的な実施形態に限定するように解釈されるべきではないが、請求項に従って作動するすべての絶縁体およびそれを含む燃料噴射器−点火器を含むように解釈されるべきである。したがって、本発明は、開示内容によって限定されないが、代わりに、その範囲は以下の請求項によって広く定められるべきである。

Claims (7)

  1. 燃料噴射器/点火器用絶縁体の製造方法であって、
    セラミック材料を提供するステップと、
    前記材料の第2のゾーンに相変化を実質的に誘起することなく前記材料の第1のゾーンに相変化を選択的に誘起するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記材料の第1のゾーンに相変化を選択的に誘起する前記ステップが、前記第1のゾーンに結晶化を誘起することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 結晶化を誘起する前記ステップが、前記第1のゾーンの少なくとも一部に核生成を引き起こすことを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 結晶化を誘起する前記ステップが、前記第1のゾーンの少なくとも一部に、B 2 3 及びフッ素からなる群から選択される結晶化核生成/成長刺激剤を提供することを含む、請求項2に記載の方法。
  5. 前記材料の第1のゾーンに相変化を選択的に誘起する前記ステップの後で、前記材料の第1のゾーンが圧縮下にあり、前記材料の前記第2のゾーンが張力下にある、請求項2に記載の方法。
  6. 前記材料の第1のゾーンに相変化を選択的に誘起する前記ステップの後で、前記材料の第1のゾーンが前記材料の第2のゾーンとは異なる屈折率を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記材料の第1のゾーンに相変化を選択的に誘起する前記ステップの後で、前記材料の第1のゾーンが前記材料の第2のゾーンとは異なる耐薬品性又は耐食性を有する、請求項1に記載の方法。
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