JP3872586B2 - スパークプラグ用絶縁材料及びそれを用いたスパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ用絶縁材料及びそれを用いたスパークプラグ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関用スパークプラグに好適な絶縁材料と、それを用いたスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等に使用される内燃機関の高出力化に伴い、燃焼室内における吸気及び排気バルブの占有面積も拡大してきている。そのため、混合気に点火するためのスパークプラグはその小型化が必要とされている上、ターボチャージャー等の過給装置等により、燃焼室内の温度も上昇する傾向にあるので、その絶縁材料としては耐熱性に優れた高Al23系の材料が一般に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スパークプラグ用の絶縁材料として高Al23系材料が使用される別の重要な理由として、Al23が高温での耐電圧特性に優れていることが挙げられる。しかしながら、近年ではスパークプラグの小型化に伴い、絶縁体の厚みも薄くなる傾向にあり、さらに耐電圧特性に優れた絶縁材料が求められている。
【0004】
本発明の課題は、Al23を主成分としつつ、従来の材料と比較して高温での耐電圧特性に一層優れた絶縁材料と、それを用いたスパークプラグとを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
Al23を主成分とする絶縁材料であって、
Al成分を、Al23に換算した重量にて85重量%以上含有し、
第一添加成分としてSi、Ca、Mg,Ba及びBから選ばれる1種又は2種以上の元素成分を、SiはSiO2に、CaはCaOに、MgはMgOに、BaはBaOに、BはB23にそれぞれ酸化物換算した重量にて合計で0.3〜14.9重量%含有し、
さらに、第二添加成分としてCr成分及びMn成分を、CrはCr に、MnはMnOに酸化物換算した重量にて合計で0.1〜2.5重量%含有し、かつ、MnOに換算した形におけるMn成分含有量(単位:重量%)をW Mn とし、Cr 2 3 に換算した形におけるCr成分含有量(単位:重量%)をW Cr として、W Mn /W Cr が0.1〜10.0となるようにMn及びCrの各成分を含有することを特徴とする。
【0006】
また、本発明のスパークプラグは、中心電極と、その中心電極の外側に配置された主体金具と、その主体金具に一端が結合されて中心電極と対向するように配置された接地電極と、中心電極と主体金具との間において、中心電極の外側を覆うように配置されるとともに、上記絶縁材料により構成された絶縁体とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記組成を有する本発明の絶縁材料は、従来のものと比較して高温(例えば700℃以上)での耐電圧特性に優れ、ひいては燃焼室内の温度が高い高出力内燃機関用のスパークプラグに適用した場合や、あるいは小型で絶縁体の厚みが小さいスパークプラグに適用した場合でも、絶縁破壊等のトラブルを起こしにくい。
【0008】
なお、上記絶縁材料は、原料粉末を混合・成形して焼結することにより得られるセラミック焼成体として構成でき、Al成分は主にAl23原料粉末の形で配合されるとともに、焼成後も主要部はAl23の形で存在することとなる。一方、第一添加成分と第二添加成分とはいわゆる焼結助剤成分であり、焼結体の緻密化を促進させる役割を果たすものである。これら添加成分も酸化物原料粉末の形で配合することができるが、焼結後においては原料粉末間の反応あるいは相互固溶により、必ずしも原料粉末に対応した化合物の形では存在していないことも多い。それ故、本発明において便宜的に絶縁材料の組成を、絶縁材料中のカチオン成分(金属元素及びSi)が、全て単体の酸化物になっているものと仮定して表示する。なお、第一添加成分と第二添加成分とは、酸化物を主体としつつもその一部のものをフッ化物やりん酸塩など、酸化物以外の無機物質原料粉末の形で配合することも可能である(例えば、CaF2等)。
【0009】
上記本発明の絶縁材料が耐電圧特性に優れている点に関し、以下に推測される理由を説明する。まず、絶縁材料の主成分となるAl23は極めて高融点(約2050℃)であり、通常採用可能な1450〜1600℃程度の焼成温度では、固相焼結機構による緻密化はほとんど期待できない。そのため、一般には、Al23との間で共晶反応等により低融点の液相を形成しうる適量の焼結助剤成分を配合し、比較的低い焼成温度においても焼結体を緻密化できるようにしている。ここで、絶縁材料の高温での耐電圧特性を向上させるためには、Al23の含有量を増やすことが有効であるが、Al23の含有量が増えるに連れて焼結助剤成分の配合量は相対的に減少するので、Al23含有量の増加は焼結体の緻密化という観点においては不利に作用する。
【0010】
例えば、近年では、耐電圧特性向上のためにAl23の含有量を85重量%以上、場合によっては90〜97重量%にまで増加させた絶縁材料も使用されている(以下、このようにAl23含有量の高い絶縁材料を高Al23系絶縁材料という)が、Al23含有量が増加している割には耐電圧特性向上の効果はそれほど顕著には達成されていないのが現状である。これは、従来の高Al23系絶縁材料は、焼結助剤成分の不足により材料の緻密化が進行していなかったり、あるいは一見緻密化は進行していても閉空孔が比較的多く残留しているため、Al23含有量増加による耐電圧特性向上効果がその影響によって減殺されていることが考えられる。
【0011】
そして、本発明者らの検討結果によれば、焼結助剤の主体として機能する第一添加成分に対し、3d遷移金属元素をカチオン成分とする第二添加成分を上記組成範囲で配合することにより、焼結により緻密な組織が得られるばかりでなく、組織中の閉空孔の残留も極めて少なくなることがわかった。従って、本発明の高Al23系絶縁材料が優れた耐電圧特性を有するのは、このように組織中に閉空孔が残留しにくくなり、高電圧が印加されたときに絶縁破壊の起点となりうる場所が減少するためではないかと考えられる。なお、3d遷移金属元素からなる第二添加成分の配合により、閉空孔の残留量が減少する機構については推測の域を出ないが、焼結時に発生する液相(第一添加成分とAl成分とを主体とする)の流動性が、該第二添加成分の配合により高められ、焼結体からの空孔の排出が促進されるためではないかと考えられる。
【0012】
以下、各成分の含有量の臨界的意味について説明する。
まず、Al23に換算した重量におけるAl成分含有量(以下、WAlと記す)については、これが85重量%未満になると、材料の高温強度と高温での耐電圧特性が不十分となる。なお、上記WAlは望ましくは90重量%以上とするのがよい。ただし、WAlが97重量%を超えると焼結助剤成分の量が相対的に少なくなりすぎて焼結体を緻密化させることが困難となり、材料の高温での耐電圧特性が却って不足することにつながるので、該WAlは97重量%以下の範囲で調整するのがよい。
【0013】
次に、第一添加成分の、上記酸化物換算した重量での合計含有量(以下、W1と記す)が0.3重量%未満になると、焼結体を緻密化させることが困難となり、材料の高温強度と高温での耐電圧特性が却って不足する。一方、W1が14.9重量%を超えると材料の高温強度が損なわれることにつながる。それ故、第一添加成分の合計含有量W1は0.3〜14.9重量%とするのがよく、より望ましくは3.0〜10.0重量%とするのがよい。
【0014】
第一添加成分のうち、特にBa成分とB成分とは、絶縁材料の高温強度を顕著に向上させる効果を有する。このうちBa成分は、BaOに換算した重量(以下、WBaOと記す)にて0.02〜0.80重量%含有させるのがよい。WBaOが0.02重量%未満になると、BaO配合による高温強度向上の効果が顕著ではなくなる。また、WBaOが0.80重量%を超えると材料の高温強度が損なわれることにつながる。WBaOは望ましくは0.15〜0.50重量%の範囲で調整するのがよい。一方、B成分は、B23換算した重量(以下、WB2O3と記す)にて0.01〜0.75重量%含有させるのがよい。WB2O3が0.01重量%未満になると、WB2O3配合による高温強度向上の効果が顕著ではなくなる。また、WB2O3が0.75重量%を超えると材料の高温強度が損なわれることにつながる。WB2O3は望ましくは0.15〜0.50重量%の範囲で調整するのがよい。
【0015】
なお、第一添加成分を焼結助剤としてより有効に機能させるためには、Al23よりも低温に設定される所定の焼結温度にて、流動性の良好な液相を過不足なく発生させることが重要である。このためには、各成分を単独で配合するよりも、複数種類取り混ぜて配合することが有効である場合が多い。例えば、上記5種類の第一添加成分を全て酸化物の形で配合する場合は、最終的に得られる材料が、Si成分をSiO2に換算した重量にて0.15〜7.30重量%(望ましくは、1.50〜5.00重量%)含有し、Ca成分をCaOに換算した重量にて0.12〜6.00重量%(望ましくは、1.20〜4.00重量%)含有し、Mg成分をMgOに換算した重量にて0.01〜0.30重量%(望ましくは、0.05〜0.17重量%)含有し、Ba成分をBaOに換算した重量にて0.02〜0.80重量%(望ましくは、0.15〜0.50重量%)含有し、B成分をB23に換算した重量にて0.01〜0.75重量%(望ましくは、0.15〜0.50重量%)含有するものとなっていることが望ましい。
【0016】
次に、第二添加成分は、上記酸化物換算した重量での合計含有量(以下、W2と記す)が0.1重量%未満になると、上記成分の添加による材料の高温での耐電圧特性向上効果が十分に得られなくなる。一方、W2が2.5重量%を超えると、上記成分の添加を行なわなかった場合と比較して耐電圧特性が必ずしも向上しなかったり、あるいは却って損なわれることにつながる。それ故、第二添加成分の合計含有量W2は0.1〜2.5重量%とするのがよく、より望ましくは0.2〜0.5重量%とするのがよい。
【0017】
上記第二添加成分は、Sc、V、Mn、Fe、Co、Cu、Znから選ばれる1種又は2種以上の元素成分が、前記の酸化物換算した重量にて合計で0.1〜2.5重量%(望ましくは0.2〜0.5重量%)含有されていることが、高温での耐電圧特性向上の上で特に効果がある。このうちMn成分(あるいはMnO)の添加は、耐電圧特性向上の効果が特に顕著であり本発明に好適である。
【0018】
また、Mn成分(あるいはMnO)は単独で使用した場合も大きな耐電圧特性向上効果を期待できるが、Cr成分(あるいはCr23)と共添加することにより、耐電圧特性向上効果を一層顕著なものとすることができる。この場合、MnOに換算した形におけるMn成分含有量をWMn(単位:重量%)とし、Cr23に換算した形におけるCr成分含有量をWCr(単位:重量%)として、WMn/WCrが0.1〜10.0となるようにMn及びCrの各成分を含有させるのがよい。WMn/WCrの値が上記範囲を外れると、上記共添加効果が必ずしも顕著ではなくなる。また、第二添加成分としてMn成分とCr成分のみを使用する場合は、WMn+WCrが0.1〜2.5重量%、望ましくは0.2〜0.5重量%の範囲で調整するのがよい。
【0019】
本発明者らの検討によれば、Mn成分とCr成分とを共添加することにより、絶縁材料中には、高融点のMn−Al系複合酸化物相(例えばMn−Al系スピネル相)が形成されることが判明している。絶縁材料中には、焼結助材成分に基づくガラス相が、Al23を主体とするマトリックス相を取り囲む形で形成されるが、このガラス相は一般にマトリックス相よりは導電性が高く、絶縁破壊時の導通路になりやすいといわれている。しかしながら、本発明の絶縁材料のうち、Mn成分とCr成分とを共添加した組成を有するものは、上記高融点の複合酸化物相がガラス相中に分散形成され、導電経路を分断ないし迂回させることで絶縁破壊の耐電圧を向上させているものと推測される。
【0020】
次に、本発明の絶縁材料においては、その断面組織において観察される寸法10μm以上の空隙の、1mm2当たりの平均存在個数を100個以下とすることが、高温での良好な耐電圧特性を確保する上で望ましい。なお、「空隙の寸法」とは、図10に示すように、断面上で観察される空隙の外形線に対し、その外形線と接しかつ空隙内を横切らないように2本の平行線A,Bを、その空隙との位置関係を変えながら各種引いたときの、上記平行線A,B間の距離の最大値dとして定義する。
【0021】
なお、本発明のスパークプラグはそれら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備えたものとして構成することができる。これにより、高出力内燃機関にスパークプラグを適用した場合においても、発火部の耐久性を格段向上させることができる。この場合、発火部を構成する合金はIr、Pt及びRhの1種又は2種以上を主成分とする貴金属合金を主体に構成できる。例えばPtをベースにした合金を使用する場合には、Pt−Ni合金(例えばPt−1〜30重量%Ni合金)を好適に使用できる。また、Irを主成分とするものとしては、例えば次のようなものを使用できる。
【0022】
(1)Irを主体としてRhを3〜50重量%(ただし50重量%は含まない)の範囲で含有する合金を使用する。該合金の使用により、高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の消耗が効果的に抑制され、ひいては耐久性に優れたスパークプラグが実現される。
【0023】
上記合金中のRhの含有量が3重量%未満になるとIrの酸化・揮発の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗しやすくなるためプラグの耐久性が低下する。一方、Rhの含有量が50重量%以上になると合金の融点が低下し、プラグの耐久性が同様に低下する。以上のことから、Rhの含有量は前述の範囲で調整するのがよく、望ましくは7〜30重量%、より望ましくは15〜25重量%、最も望ましくは18〜22重量%の範囲で調整するのがよい。
【0024】
(2)Irを主体としてPtを1〜20重量%の範囲で含有する合金を使用する。該合金の使用により、高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の消耗が効果的に抑制され、ひいては耐久性に優れたスパークプラグが実現される。なお、上記合金中のPtの含有量が1重量%未満になるとIrの酸化・揮発の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗しやすくなるためプラグの耐久性が低下する。一方、Ptの含有量が20重量%以上になると合金の融点が低下し、プラグの耐久性が同様に低下する。
【0025】
(3)Irを主体としてRhを0.1〜35重量%の範囲で含有し、さらにRuを0.1〜17重量%の範囲で含有する合金を使用する。これにより、高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の消耗がさらに効果的に抑制され、ひいてはより耐久性に優れたスパークプラグが実現される。Rhの含有量が0.1重量%未満になるとIrの酸化・揮発の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗しやすくなるためプラグの耐消耗性が確保できなくなる。一方、Rhの含有量が35重量%を超えると、Ruを含有する合金の融点が低下して耐火花消耗性が損なわれ、プラグの耐久性が同様に確保できなくなる。それ故、Rhの含有量は上記範囲で調整される。
【0026】
一方、Ruの含有量が0.1重量%未満になると、該元素の添加によるIrの酸化・揮発による消耗を抑制する効果が不十分となる。また、Ruの含有量が17重量%を超えると、発火部が却って火花消耗しやすくなり、プラグの十分な耐久性が確保できなくなる。それ故、Ruの合計含有量は上記範囲で調整され、望ましくは0.1〜13重量%、さらに望ましくは0.5〜10重量%の範囲で調整するのがよい。
【0027】
Ruが合金中に含有されることにより発火部の耐消耗性が改善される原因の一つとして、例えばこの成分の添加により、合金表面に高温で安定かつ緻密な酸化物皮膜が形成され、単体の酸化物では揮発性が非常に高かったIrが、該酸化物皮膜中に固定されることが推測される。そして、この酸化物皮膜が一種の不動態皮膜として作用し、Ir成分の酸化進行を抑制するものと考えられる。また、Rhを添加しない状態では、Ruを添加しても合金の高温での耐酸化揮発性はそれほど改善されないことから、上記酸化物皮膜はIr−Ru−Rh系等の複合酸化物であり、これが緻密性ないし合金表面に対する密着性においてIr−Ru系の酸化物皮膜より優れたものとなっていることも考えられる。
【0028】
なお、Ruの合計含有量が増え過ぎると、Ir酸化物の揮発よりはむしろ下記のような機構により火花消耗が進行するようになるものと推測される。すなわち、形成される酸化物皮膜の緻密性あるいは合金表面に対する密着力が低下し、該合計含有量が17重量%を超えると特にその影響が顕著となる。そして、スパークプラグの火花放電の衝撃が繰返し加わると、形成されている酸化物皮膜が剥がれ落ちやすくなり、それによって新たな金属面が露出して火花消耗が進行しやすくなるものと考えられる。
【0029】
また、Ruの添加により、さらに次のような重要な効果を達成することができる。すなわち、Ruを合金中に含有させることにより、Ir−Rh二元合金を使用する場合と比較して、Rh含有量を大幅に削減しても耐消耗性を十分に確保でき、ひいては高性能のスパークプラグをより安価に構成できるようになる。この場合、Rhの含有量は0.1〜3重量%となっているのがよい。
【0030】
なお、上記(1)〜(3)のいずれの材質においても、チップを構成する材料には、元素周期律表の3A族(いわゆる希土類元素)及び4A族(Ti、Zr、Hf)に属する金属元素の酸化物(複合酸化物を含む)を0.1〜15重量%の範囲内で含有させることができる。これにより、Ir成分の酸化・揮発による消耗がさらに効果的に抑制される。上記酸化物の含有量が0.1重量%未満になると、当該酸化物添加によるIrの酸化・揮発防止効果が十分に得られなくなる。一方、酸化物の含有量が15重量%を超えると、チップの耐熱衝撃性が低下し、例えばチップを電極に溶接等により固着する際に、ひび割れ等の不具合を生ずることがある。なお、上記酸化物としては、Y23が好適に使用されるが、このほかにもLa23、ThO2、ZrO2等を好ましく使用することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1及び図2に示す本発明の一例たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端部21が突出するようにその主体金具1の内側に嵌め込まれた絶縁体2、先端に形成された発火部31を突出させた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端が溶接等により結合されるとともに他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の先端部と対向するように配置された接地電極4等を備えている。また、接地電極4には上記発火部31に対向する発火部32が形成されており、それら発火部31と、対向する発火部32との間の隙間が火花放電ギャップgとされている。
【0032】
絶縁体2の軸方向には貫通孔6が形成されており、その一方の端部側に端子金具13が挿入・固定され、同じく他方の端部側に中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔6内において端子金具13と中心電極3との間に抵抗体15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導電性ガラスシール層16,17を介して中心電極3と端子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。なお、抵抗体15は、ガラス粉末と導電材料粉末(及び必要に応じてガラス以外のセラミック粉末)とを混合して、ホットプレス等により焼結して得られる抵抗体組成物により形成される。なお、抵抗体15を省略して、端子金具13と中心電極3とを一体化した構成としてもよい。
【0033】
絶縁体2は、内部に自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込むための孔部6を有し、全体が本発明の絶縁材料により構成されている。すなわち、該絶縁材料は、Al成分を、Al23に換算した重量にて85重量%以上(望ましくは90重量%以上)含有し、第一添加成分としてSi、Ca、Mg,Ba及びBから選ばれる1種又は2種以上の元素成分を、SiはSiO2に、CaはCaOに、MgはMgOに、BaはBaOに、BはB23にそれぞれ酸化物換算した重量にて合計で0.3〜14.9重量%(望ましくは3.0〜10.0重量)含有し、さらに、第二添加成分としてSc、Ti、V、Cr,Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znから選ばれる1種又は2種以上の元素成分を、ScはSc23に、TiはTiO2に、VはV23に、CrはCr23に、MnはMnOに、FeはFe23に、CoはCoOに、NiはNiOに、CuはCuOに、ZnはZnOに、それぞれ酸化物換算した重量にて合計で0.1〜2.5重量%(望ましくは0.2〜0.5重量%)含有するセラミック焼結体により構成される。
【0034】
より具体的な組成としては下記のようなものを例示できる。
Si成分:SiO2換算重量で1.50〜5.00重量%;
Ca成分:CaO換算重量で1.20〜4.00重量%;
Mg成分:MgOに換算重量で0.05〜0.17重量%;
Ba成分:BaOに換算重量で0.15〜0.50重量%;
B成分:B23換算重量で0.15〜0.50重量%;
Mn成分:MnO換算重量で0.1〜0.5重量%;
Cr成分:Cr23換算重量でMnとほぼ同重量。
【0035】
図1に示すように、絶縁体2の軸方向中間には、周方向外向きに突出する突出部2eが例えばフランジ状に形成されている。そして、絶縁体2には、中心電極3の先端に向かう側を前方側として、該突出部2eよりも後方側がこれよりも細径に形成された本体部2bとされている。一方、突出部2eの前方側にはこれよりも細径の第一軸部2gと、その第一軸部2gよりもさらに細径の第二軸部2iがこの順序で形成されている。なお、本体部2bの外周面には釉薬2dが施され、当該外周面の後端部にはコルゲーション2cが形成されている。また、第一軸部2gの外周面は略円筒状とされ、第二軸部2iの外周面は先端に向かうほど縮径する略円錐面状とされている。
【0036】
次に、中心電極3の軸断面径は抵抗体15の軸断面径よりも小さく設定されている。そして、絶縁体2の貫通孔6は、中心電極3を挿通させる略円筒状の第一部分6aと、その第一部分6aの後方側(図面上方側)においてこれよりも大径に形成される略円筒状の第二部分6bとを有する。端子金具13と抵抗体15とは第二部分6b内に収容され、中心電極3は第一部分6a内に挿通される。中心電極3の後端部には、その外周面から外向きに突出して電極固定用凸部3aが形成されている。そして、上記貫通孔6の第一部分6aと第二部分6bとは、第一軸部2g内において互いに接続しており、その接続位置には、中心電極3の電極固定用凸部3aを受けるための凸部受け面6cがテーパ面あるいはアール面状に形成されている。
【0037】
また、第一軸部2gと第二軸部2iとの接続部2hの外周面は段付面とされ、これが主体金具1の内面に形成された主体金具側係合部としての凸条部1cとリング状の板パッキン63を介して係合することにより、軸方向の抜止めがなされている。他方、主体金具1の後方側開口部内面と、絶縁体2の外面との間には、フランジ状の突出部2eの後方側周縁と係合するリング状の線パッキン62が配置され、そのさらに後方側にはタルク等の充填層61を介してリング状のパッキン60が配置されている。そして、絶縁体2を主体金具1に向けて前方側に押し込み、その状態で主体金具1の開口縁をパッキン60に向けて内側に加締めることにより加締め部1dが形成され、主体金具1が絶縁体2に対して固定されている。
【0038】
図4(a)及び図4(b)は絶縁体2の別の実施例を示すものである。この場合の絶縁体2の寸法を以下に例示する。
・全長L1:30〜75mm。
・第一軸部2gの長さL2:0〜30mm(ただし、係止用突出部2eとの接続部2fを含まず、第二軸部2iとの接続部2hを含む)。
・第二軸部2iの長さL3:2〜27mm。
・本体部2bの外径D1:9〜13mm。
・係止用突出部2eの外径D2:11〜16mm。
・第一軸部2gの外径D3:5〜11mm。
・第二軸部2iの基端部外径D4:3〜8mm。
・第二軸部2iの先端部外径D5(ただし、先端面外周縁にアールないし面取が施される場合は、中心軸線Oを含む断面において、該アール部ないし面取部の基端位置における外径を指す):2.5〜7mm。
・貫通孔6の第二部分6bの内径D6:2〜5mm。
・貫通孔6の第一部分6aの内径D7:1〜3.5mm。
・第一軸部2gの肉厚t1:0.5〜4.5mm。
・第二軸部2iの基端部肉厚t2(中心軸線Oと直交する向きにおける値):0.3〜3.5mm。
・第二軸部2iの先端部肉厚t3((中心軸線Oと直交する向きにおける値;ただし、先端面外周縁にアールないし面取りが施される場合は、中心軸線Oを含む断面において、該アール部ないし面取部の基端位置における肉厚を指す):0.2〜3mm。
・第二軸部2iの平均肉厚tA((t1+t2)/2):0.25〜3.25mm。
【0039】
なお、図4(a)に示す絶縁体2における上記各部寸法は、例えば以下の通りである:L1=約60mm、L2=約10mm、L3=約14mm、D1=約11mm、D2=約13mm、D3=約7.3mm、D4=5.3mm、D5=4.3mm、D6=3.9mm、D7=2.6mm、t1=3.3mm、t2=1.4mm、t3=0.9mm、tA=1.2mm。
【0040】
また、図4(b)の絶縁体2は、第一軸部2g及び第二軸部2iがそれぞれ、図4(a)に示すものと比較してやや大きい外径を有している。各部の寸法は、例えば以下の通りである:L1=約60mm、L2=約10mm、L3=約14mm、D1=約11mm、D2=約13mm、D3=約9.2mm、D4=6.9mm、D5=5.1mm、D6=3.9mm、D7=2.7mm、t1=3.3mm、t2=2.1mm、t3=1.2mm、tA=1.7mm。
【0041】
上述のような絶縁体2は、下記のような公知の方法で製造される。すなわち、Al23、SiO2、CaO、MgO、BaO、B23、MnO及びCr23の各原料粉末を、焼成後に上記組成となる所定の比率で配合し、適宜結合剤あるいは離型剤等の添加剤成分を加えて混合した後、ラバープレスあるいはスリップキャスティング等の公知の成形方法にて所期の絶縁体形状となるように成形する。該成形体は、必要に応じて研削等により仕上加工が行なわれた後、温度1400〜1600℃で焼成され、さらに釉薬をかけて仕上焼成され、完成する。
【0042】
また、図1において主体金具1は、低炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その外周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成されている。なお、1eは、主体金具1を取り付ける際に、スパナやレンチ等の工具を係合させる工具係合部であり、六角状の軸断面形状を有している。
【0043】
次に、中心電極3(本体部3a)及び接地電極4はNi合金等で構成されている。また、中心電極3の内部には、放熱促進のためにCuあるいはCu合金等で構成された芯材3bが埋設されている(接地電極4にも同様の芯材を埋設できる)。一方、上記発火部31及び対向する発火部32は、Ir、Pt及びRhの1種又は2種以上を主成分とする貴金属合金を主体に構成される。図3に示すように、中心電極3の本体部3aは先端側が縮径されるとともにその先端面が平坦に構成され、ここに上記発火部を構成する合金組成からなる円板状のチップを重ね合わせ、さらにその接合面外縁部に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等により溶接部Wを形成してこれを固着することにより発火部31が形成される。また、対向する発火部32は、発火部31に対応する位置において接地電極4にチップを位置合わせし、その接合面外縁部に沿って同様に溶接部Wを形成してこれを固着することにより形成される。なお、これらチップは、例えば表記組成となるように各合金成分を配合・溶解することにより得られる溶解材、又は合金粉末あるいは所定比率で配合された金属単体成分粉末を成形・焼結することにより得られる焼結材により構成することができる。なお、発火部31及び対向する発火部32は少なくとも一方を省略する構成としてもよい。
【0044】
以下、スパークプラグ100の作用について説明する。すなわち、スパークプラグ100は、そのねじ部7においてエンジンブロックに取り付けられ、燃焼室に供給される混合気への着火源として使用される。ここで、該スパークプラグ100に使用されている絶縁体2は前述の組成を有することで、高温での耐電圧が向上し、燃焼室内が高温となる高出力エンジンに使用された場合でも絶縁破壊を起こしにくく、高い信頼性を確保することができる。
【0045】
例えば図1、図4(a)及び(b)に示すように、絶縁体2において、突出部2eよりも前方側に、これよりも小径で径方向の厚さが薄肉である軸部(この場合、第一軸部2gと第二軸部2iとを合わせた部分)が形成される場合、その軸部、例えば第二軸部2iにおいて貫通破壊等が生じやすくなる。従って、このような絶縁体2においては、本発明のスパークプラグ用絶縁材料の上記特徴が特に効果的に発揮されることとなる。特に、図4(b)の絶縁体は、放熱改善により耐熱性を向上させる目的で、第二軸部2iの平均厚さが1.7mm以下とされているが、中心電極3の周囲にこのような肉厚の小さい部分が形成されていても、本発明のスパークプラグ用絶縁材料の適用により、貫通破壊等のトラブル発生を効果的に防止ないし抑制することができる。
【0046】
本発明の絶縁材料が適用可能なスパークプラグは図1に示すタイプのものに限らず、例えば図5に示すように、接地電極4の先端を中心電極3の側面と対向させてそれらの間に火花ギャップgを形成したものであってもよい。この場合、接地電極4は、図6(a)に示すように、中心電極3の両側に各1ずつの計2つ設ける態様の他、同図(b)に示すように、中心電極3の周りに3ないしそれ以上のものを配置することもできる。
【0047】
この場合、図7に示すように、スパークプラグ100を、絶縁体2の先端部を中心電極3の側面と接地電極4の先端面との間に進入させたセミ沿面放電型スパークプラグとして構成してもよい。この構成では、絶縁体2の先端部の表面に沿う形で火花放電が起こるので、気中放電型のスパークプラグと比べて耐汚損性が向上する。
【0048】
【実施例】
本発明の絶縁材料の性能確認のために、以下の実験を行なった。まず、原料粉末として、Al23(純度99.9%、平均粒径1.5μm)、SiO2(純度99%、平均粒径2μm)、CaO(純度99%、平均粒径2μm)、MgO(純度99%、平均粒径2μm)、BaO(純度99%、平均粒径2μm)、B23(純度99%、平均粒径2μm)、MnO(純度99%、平均粒径2μm)、ZnO(純度99%、平均粒径2μm)、NiO(純度99%、平均粒径2μm)及びCr23(純度99%、平均粒径2μm)を、それぞれ各種比率にて配合し、さらに所定量のバインダと水を加えて湿式混合した後、スプレードライ法により乾燥して造粒原料粉末を調製した。次に、この造粒粉末を金型プレスにより所定の形状にプレス・成形し、約1600℃で20時間焼成することにより、絶縁材料の耐電圧測定試験片を作製した。図8(a)に示すように、この試験片は、直径100mm、厚さ5mmの円板状で、中央部に開口の直径約10mmの有底の凹部が形成されるとともに、その底部中央において最も薄肉となる部分の厚さを0.2mmとしている。
【0049】
上記試験片を、図8(b)に示す絶縁破壊耐電圧試験機にセットした。試験片は、円柱状の第二電極(Cu製:軸断面径10mm、軸長7mm)の端面上に凹部の開口が上となるように配置される一方、先端に直径5mmの球状部が形成された線径3mmのワイヤ状の第一電極を、該球状部が凹部の底面中央に接するように配置した。この状態で、全体を電熱炉中に配置して温度700℃に昇温し、さらに、ピーク電圧を1kV/秒の割合で段階的に上昇させながら直流パルス電源により第一電極と第二電極との間に通電し、上記試験片が絶縁破壊したときの電圧を、薄肉部の厚さ(0.2mm)で割ることにより耐電圧を求めた。
【0050】
一方、各試験片は表面を研磨後、走査電子顕微鏡(倍率150倍)により観察し、その研磨表面に現われている寸法10μm以上の空隙の個数を画像解析により計数した。そして、確認された空隙個数を観察視野の総面積で割ることにより1mm2当りの空隙存在比率として算出した。さらに、各試験片中の、Al、Mn、Zn、Ni、Cr、Si、Ca、Mg、Ba、Bの各成分の含有量をICP法により分析し、これを酸化物換算した形にて各含有量(単位:重量%)を算出した。以上の結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0003872586
【0052】
すなわち、本発明の請求項に記載の組成範囲となるように、第二添加成分としてMn、Zn、Ni及びCrの各成分を酸化物の形で配合した絶縁材料は、これらを配合しない絶縁材料(試験片番号15)と比較して、いずれも良好な耐電圧特性を示していることがわかる。このうち、Mn成分とCr成分とを酸化物換算にてほぼ等量含有させた番号13及び14の試験片は特に耐電圧特性に優れていることもわかる。
【0053】
また、本発明の請求項に記載の組成範囲の絶縁材料は、寸法10μm以上の空隙の存在個数比率がいずれも100個/mm2以下と少なくなっていることがわかる。
【0054】
なお、番号14の試験片に対してはディフラクトメータ法によるX線回折解説を行った。図9は、得られた回折パターンを示している。該回折パターンには、○印で示すアルミナマトリックス相(コランダム構造)からの回折ピークのほか、×印で示すMnAl24ガラクサイト(スピネル構造)相の回折ピークが現われていることがわかる。このことは、MnとCrとを共添加した該試験片において、高融点複合酸化物であるMnAl24ガラクサイトが生成していることを意味している。この複合酸化物相がガラス相中に分散形成され、導電経路を分断ないし迂回させることで絶縁破壊の耐電圧を向上させているものと推測される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグの一例を示す全体正面部分断面図。
【図2】図1の要部の正面部分断面図。
【図3】図1の発火部の近傍をさらに拡大して示す断面図。
【図4】絶縁体のいくつかの実施例を示す縦断面図。
【図5】本発明のスパークプラグの別の例を示す全体正面図。
【図6】図5の平面図及びそのその変形例の平面図。
【図7】本発明のスパークプラグのさらに別の例を示す全体正面図。
【図8】実施例で使用した絶縁材料の耐電圧測定試験片の断面図及び絶縁破壊耐電圧試験機の模式図。
【図9】実施例で使用した試験片14の絶縁材料のX線回折パターンを示す図。
【図10】絶縁体材料の断面組織において観察される空隙の寸法の定義を示す説明図。
【符号の説明】
1 主体金具
2 絶縁体
3 中心電極
4 接地電極

Claims (8)

  1. Al23を主成分とする絶縁材料であって、
    Al成分を、Al23に換算した重量にて85重量%以上含有し、
    第一添加成分としてSi、Ca、Mg,Ba及びBから選ばれる1種又は2種以上の元素成分を、SiはSiO2に、CaはCaOに、MgはMgOに、BaはBaOに、BはB23にそれぞれ酸化物換算した重量にて合計で0.3〜14.9重量%含有し、
    さらに、第二添加成分としてCr成分及びMn成分を、CrはCr に、MnはMnOに酸化物換算した重量にて合計で0.1〜2.5重量%含有し、かつ、MnOに換算した形におけるMn成分含有量(単位:重量%)をW Mn とし、Cr 2 3 に換算した形におけるCr成分含有量(単位:重量%)をW Cr として、W Mn /W Cr が0.1〜10.0となるようにMn及びCrの各成分を含有することを特徴とするスパークプラグ用絶縁材料。
  2. Al成分を、Al 2 3 に換算した重量にて90重量%以上含有し、
    前記第一添加成分の1種又は2種以上を前記酸化物換算した重量にて合計で3.0〜9.8重量%含有し、
    前記第二添加成分の1種又は2種以上を、前記酸化物換算した重量にて0.2〜0.5重量%含有する請求項1に記載のスパークプラグ用絶縁材料。
  3. Ba成分をBaOに換算した重量にて0.02〜0.80重量%含有する請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のスパークプラグ用絶縁材料。
  4. B成分をB 2 3 に換算した重量にて0.01〜0.75重量%含有する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のスパークプラグ用絶縁材料。
  5. Si成分をSiO 2 に換算した重量にて0.15〜7.30重量%含有し、
    Ca成分をCaOに換算した重量にて0.12〜6.00重量%含有し、
    Mg成分をMgOに換算した重量にて0.01〜0.30重量%含有し、
    Ba成分をBaOに換算した重量にて0.02〜0.80重量%含有し、
    B成分をB 2 3 に換算した重量にて0.01〜0.75重量%含有する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のスパークプラグ用絶縁材料。
  6. Mn +W Cr が0.1〜2.5重量%となるように、Mn及びCrの各成分を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のスパークプラグ用絶縁材料。
  7. 断面組織において観察される寸法10μm以上の空隙の、該断面1mm 2 当たりの平均存在個数が100個以下である請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のスパークプラグ用絶縁材料。
  8. 中心電極と、
    前記中心電極の外側に配置された主体金具と、
    その主体金具に一端が結合されて前記中心電極と対向するように配置された接地電極と、
    前記中心電極と前記主体金具との間において、前記中心電極の外側を覆うように配置されるとともに、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の絶縁材料により構成された絶縁体と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグ
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