JP2002301774A - ゴムクローラの成形方法 - Google Patents

ゴムクローラの成形方法

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JP2002301774A
JP2002301774A JP2001108084A JP2001108084A JP2002301774A JP 2002301774 A JP2002301774 A JP 2002301774A JP 2001108084 A JP2001108084 A JP 2001108084A JP 2001108084 A JP2001108084 A JP 2001108084A JP 2002301774 A JP2002301774 A JP 2002301774A
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rubber
rubber crawler
mold
molding
crawler
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JP2001108084A
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Nobuo Inoue
伸夫 井上
Kazunori Uchida
和則 内田
Shuichi Noda
修一 野田
Yasuaki Fujita
靖章 藤田
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はゴムクローラの新規な成形方法にか
かるものであり、比較的簡単でコンパクトな設備にてゴ
ムクローラを得ようとするものである。 【解決手段】 外表面にゴムクローラの内周側部分形状
のキャビティを備えた回転可能な筒型と、内表面にゴム
クローラの外周側部分形状のキャビティを備えた外型と
を用い、これら筒型の外表面と外型の内表面とで区画さ
れたゴムクローラの部分形状形成空間を構成し、かかる
筒型には加熱する熱源を備えると共に、外型には未加硫
ゴムを充填する射出孔を備えたものであり、当該ゴムク
ローラの部分形状形成空間に無端状芯体を張設し、更
に、かかるゴムクローラの部分形状成形空間内に前記射
出孔より未加硫ゴムを射出充填し、前記無端状芯体を内
蔵しつつ加硫してなるゴムクローラの成形方法。1‥筒
型、3‥外型、5‥無端状芯体、8‥テンションロー
ル、10‥未加硫ゴムの射出孔、50‥ゴムクローラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴムクローラの新規
な成形方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のゴムクローラにあっては、平プレ
ス加硫にて有端長尺状のゴム弾性体を加硫成形しその両
端を互いに加硫接着させて無端状のゴムクローラを得て
いた。図12はその状態を示すものであって、ゴム弾性
体61は内側に駆動用突起62を、そして外側にゴムラ
グ63を加硫形成したもので、未加硫部とされたゴム弾
性体61の両端64、65を重ね合わせて加硫接着(ジ
ョイント)して無端状のゴムクローラ60を得ていた。
このように、従来の成形法にあっては加硫工数のみを考
えればゴム弾性体61本体の加硫と、ジョイントのため
の加硫との2回で済むので製品のコストは安いというメ
リットはある。
【0003】しかるに、この成形方法は長大な平プレス
加硫機を必要とし、その設置面積、初期設備投資、そし
て少量しか生産しないようなサイズでも必ずゴムクロー
ラの周長分とプラスアルファー分(ジョイント分)の金
型と、両端加硫接着用の金型とを準備しなければならな
いという問題があった。又、この成形方法におけるジョ
イント部は、芯体であるワイヤーを重ね合わせ、ゴムの
加硫接着によりジョイントするので、この部位より剥離
が生じたり、ジョイント部位が他の部位よりも厚くな
り、このことにより振動が生じたりするため高速走行に
は供されず、ゴムクローラとしての性能は余りよいもの
ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はゴムクローラ
の新規な成形方法にかかるものであり、比較的簡単でコ
ンパクトな設備にてゴムクローラを得ようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のゴムクローラの
成形方法は、外表面にゴムクローラの内周側部分形状の
キャビティを備えた回転可能な筒型と、内表面にゴムク
ローラの外周側部分形状のキャビティを備えた外型とを
用い、これら筒型の外表面と外型の内表面とで区画され
たゴムクローラの部分形状形成空間を構成し、かかる筒
型には少なくとも未加硫ゴムを加熱する熱源を備えると
共に、外型には未加硫ゴムを充填する射出孔を備えたも
のであり、当該ゴムクローラの部分形状形成空間に無端
状芯体を張設し、更に、かかるゴムクローラの部分形状
成形空間内に前記射出孔より未加硫ゴムを射出充填し、
前記無端状芯体を内蔵しつつ加硫してなるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のゴムクローラの成形方法
は、ゴムクローラの内周面の形状を構成するキャビティ
を外表面に備えた回転可能な筒型と、ゴムクローラの外
周面の部分形状を構成するキャビティを内表面に備えた
外型とを用意し、この両者を合わせてゴムクローラの部
分形状形成空間を構成するものである。通常は、外型が
筒型の外表面に対し多数に分割されたたもの(請求項
3)であり、当該外型を相隣接して筒型の外表面に装着
し、ゴムクローラの分断された部分形状成形空間が形成
される。かかる分割された外型の大きさはゴムクローラ
の1ピッチ分(芯金の1つ分)の大きさ(請求項5)が
一般的であり、夫々の外型に未加硫ゴムを充填する1つ
又は複数の射出孔を備える(請求項6)のが良い。勿
論、外型は複数ピッチ分のものであってもよい。そし
て、少なくとも筒型には未加硫ゴムを加硫するために熱
源が備えられるものであり、場合によっては外型の外表
面にも熱源を添わせることも行われる。熱源について具
体的な例を挙げれば、筒型を金属製の管体とし、この内
部に加熱蒸気を通して加硫成形するのが好ましく、外型
にあっては高温流体を通す通路や電熱線が配置されたプ
レートを外表面に接触させるのが良い。
【0007】通常は筒型と隔ててテンションロールを設
置(請求項2)し、筒型とテンションロールとは相対的
に間隔を調整できる機能をもつもので、筒型に張設され
る無端状芯体がテンションロールにも掛け回され、所定
のテンションを掛けることが行われる。このため、両者
間は相対的に動き得ることが必要であり、一般的にはテ
ンションロール側を可動としておくものである。
【0008】このように、筒型に対してテンションロー
ルの位置、言い換えれば無端状芯体の長さを調整するこ
とが可能となったもので、ゴムクローラの周長を限定で
きることとなり、加硫成形装置がコンパクト化されるこ
ととなる。例えば、同一パターン形状でリンク数のみ異
なるゴムクローラを成形する場合には、そのリンク数分
の周長の芯体を用意するだけで特別な加硫成形装置は必
要とせず、任意のリンク数の製品を容易に製造できるこ
ととなった。
【0009】さて、筒型の外表面と外型内表面とで区画
されたゴムクローラの部分形状形成空間を構成し、この
空間内に無端状芯体を張設し、かつ未加硫ゴムを充填す
るものであるが、各外型には未加硫ゴムを充填する射出
孔を備え(請求項6)、この射出孔より夫々の外型によ
って別個に区画された空間内に順次未加硫ゴムが射出充
填され、これが熱源によって加熱され、前記した無端状
芯体を内蔵しつつ加硫されてゴムクローラが成形される
こととなる。かかる未加硫ゴムの充填にあっては、筒型
の頂部にて外型が合わせられ、この位置にて未加硫ゴム
を順次充填し、筒型の下部にて加硫が終了するように、
即ち筒型の下部にて外型を取り外すように筒型の回転速
度を調整する(請求項4)のが良い。尚、筒型の頂部と
は筒型の最高部位は勿論であるが、この最高部位及びそ
の近傍を意味することは言うまでもない。更に言えば、
無端状芯体は通常はその内外より未加硫ゴムシートが圧
接されていわゆるゴムコーテッドが施されたものが採用
される。
【0010】以上の通り、本発明のゴムクローラの成形
方法にあっては、ゴムクローラを成形するための部分形
状形成空間内に未加硫ゴムを順次充填するものである
が、かかる空間内には上記したゴムコートされた無端状
芯体が配置されているため、空間の隅々にまで未加硫ゴ
ムの射出充填が完全に行われることにはやや問題があ
り、それだけでなく、一般にはゴムクローラの無端状芯
体を境としてその内外部位を構成するゴム質は異なる性
状のものが用いられている。従って、無端状芯体を挟ん
で内外に別の未加硫ゴムが充填されるべきである。勿
論、射出孔を複数備えておきこれによって別々の所望の
未加硫ゴムを空間内に充填することができるが、装置の
複雑化やメンテナンス上の問題により、具体的には以下
の手段が採用される。
【0011】即ち、筒型のキャビティ内に、無端状芯体
よりゴムクローラの内周側を構成する未加硫ゴムを予め
配置しておく(請求項7)のが好ましく、これによって
ゴムクローラの外周側を構成するゴムのみを射出成形す
ることとなる。このことは、いわゆる芯金レスのゴムク
ローラにおける内周側のゴム突起についても同様のこと
が言え、ゴム突起として好ましい性状をもたらす未加硫
ゴムを予め筒型の所定のキャビティ内に充填しておく
(請求項8)ことが望ましい。勿論、芯金が埋設される
ゴムクローラにあっても同様であり、芯金を予め筒型の
所定のキャビティの位置に挿入しておくものであり、こ
の際、芯体より内側にはゴムが回りにくいこと等を考慮
して、芯金を好ましくは無端状芯体よりも内周側を構成
する未加硫ゴムにて囲み、これを筒型のキャビティ内に
予め配置(請求項9)しておくのが良い。
【0012】ここで、本発明のゴムクローラの成形方法
を更に好適例をもって具体的に述べれば、回転可能な筒
型とテンションロール間に、無端状に作製した芯体を掛
け渡し、その筒型の上部の位置にて無端状芯体を挟んだ
状態で外型1個を取り付け、筒型と外型間にてゴムクロ
ーラの部分形状空間を成形しここに未加硫ゴムを充填す
る。次に筒型を1ピッチ分回転させ、同様に筒型に外型
を取り付け再びゴムクローラの部分形状空間を成形し未
加硫ゴムを充填する。このようにして筒型の頂部にて部
分形状空間を成形し順次未加硫ゴムを充填するもので、
かかる未加硫ゴムは筒型と共に回転する途中で加熱加圧
されて加硫され、筒型の下部の位置に来るまでに完全に
加硫が完了し、充填された各部位のゴムは芯体を内蔵し
つつ一体に連続して加硫されて無端状となる。特に外型
について言えば、筒型の頂部の位置で筒型に装着され、
下部の位置で取り外されて再び上部の位置で装着され循
環使用される。
【0013】筒型への最初の外型を装着するにあって
は、充填された未加硫ゴムを加圧下に加熱する必要があ
ることから、芯体を挟むだけで空間を形成しない始端外
型を装着しておき、その隣にゴムクローラの部分形状空
間を形成する外型を装着するのが一般的である。そし
て、かかる始端外型にあっては、これと接する未加硫ゴ
ムが完全に加硫されていると、最終段階でのエンドレス
作業の際に接着が十分になされない可能性があるため
に、未加硫或いは半加硫状態としておくのがよく、この
ため、始端外型に冷却液体が通る通路を備え、これに水
等の液体を通して未加硫ゴムの完全加硫を防ぐ手段が施
されているのがよい。
【0014】隣り合う外型によって構成されるゴムクロ
ーラの部分形成体は加硫工程によって順次無端状に連結
することとなるが、加硫接着の際のゴム同士の接触面積
が大きい方が望ましく、このためには、例えば両者の接
触面を垂直とせずに傾斜面を形成しておき、これに順次
未加硫ゴムを接触・加硫させるのがよい。このため、外
型に次の外型が装着される側に傾斜面をもつ窪みを形成
しておき、ここにも未加硫ゴムを充填して加硫し、次の
外型のキャビティはこの窪みによりできた傾斜面をもつ
加硫ゴム部を跨いで装着され、ここに未加硫ゴムが充填
されるのが好ましい。
【0015】本発明のゴムクローラの成形方法にあって
は、ゴムクローラがほぼ円形状に加硫成形することとな
る。このため、従来の平板状に加硫成形する方法より得
られたゴムクローラと比較すると、本発明によって得ら
れるゴムクローラはスプロケット及びアイドラーに巻き
掛け形状に近似した形状にて癖付けされる。従って、ゴ
ムクローラがこれらに巻き掛けされて走行に供された場
合に、巻き付き曲げ抵抗が小さくなり、スムーズな回転
が得られると共に、走行時の馬力のロスが少ないクロー
ラを得ることができる。
【0016】一方、加硫成形工程にあっても、筒型を回
転させつつ多数に分割された部分形状成形空間内でゴム
クローラの部分を順次成形するので、未加硫ゴムの型内
への充填と加硫工程を同時に連続的に行えることとな
る。従って、従来は成形工程と加硫工程を別個に行う必
要があったのに対して、ゴムクローラの成形から加硫を
連続的に行えゴムクローラの成形時間が短縮できるとい
うメリットもある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の具体例を図をもって更に詳細
に説明する。図1は本発明によって得られた芯金レスの
ゴムクローラ50の部分側面図である。ゴムクローラ5
0は内周面に一定ピッチをもって駆動力の伝達に供され
る一対のゴム突起51が形成され、外周面には一文字状
のゴムラグ52がこれ又一定ピッチをもって形成された
ものである。特徴的には、ゴムクローラ50の長手方向
に内蔵される無端状芯体(スチールコード)6は図に示
すように全体が曲面をなすように癖付けされる。
【0018】図2は本発明の成形方法の概念図を示す斜
視図である。図中、1はロール様の筒型で、この外表面
には得られるゴムクローラの内周面をもつキャビティ2
を備えたものである。3は外型であり、ゴムクローラ5
0の1ピッチをもって形成される外周面をもつキャビテ
ィ4が内向きに形成されたものである。5は無端状芯体
であり、ゴムクローラ50にかかる張力に抗するスチー
ルコード6が無端状に巻き回されており、この表面を未
加硫ゴムシート7が覆っているものである。8はテンシ
ョンロールであり、筒型1と間隔を隔てて設置される。
【0019】無端状芯体5は筒型1とテンションロール
8に掛け渡されるが、このテンションロール8は無端状
芯体5に張力を加えるために可動機能が備えられてい
る。この無端状芯体5は筒型1のキャビティ2上の所定
の位置に配置されるもので、これを挟んで外型3を装着
する。そして、両型1、3のキャビティ2、4にて形成
されるゴムクローラの部分形状形成空間9内に外型3の
射出孔10より未加硫ゴムを射出しこれを加圧下に加熱
して加硫することとなる。この加硫工程中、即ち、筒型
1を1ピッチ回転させて次の外型3を装着し、同様に未
加硫ゴムを充填してこれ又加硫工程に入る。この工程を
繰り返すことによって無端状芯体5の内外に充填された
未加硫ゴムが加硫され、しかも外型3によって区画され
ていた未加硫ゴムが相互に接触下に加硫されて一体のゴ
ムクローラ50が得られることとなる。尚、加硫工程に
あっては、例えば筒型1内に空洞11を形成し、これに
スチームが通されて筒型1が加熱され、一方、外型3に
は好ましくはその外周に接触する円弧状のヒーター3a
が備えられて加熱される。
【0020】符号51はゴムクローラ50の内周側に形
成されたゴム突起であり、前記した筒型1のキャビティ
2に窪み12が設けられていてこの突起51が形成され
る。符号52はゴムクローラ50の外周側に形成された
ゴムラグであり、これは外型3のキャビティ4に形成さ
れた窪み13によって形成される。
【0021】図3はその表面にキャビティ2を形成した
筒型1の一部平面展開図であり、図4はAーA線での断
面図である。キャビティ2は成形するゴムクローラ50
の内周側の形状と同一の面を筒型1の全周に形成し、駆
動用のゴム突起51が形成されるように左右一対の窪み
12が一定間隔置きにこれ又全周に渡って形成されてい
る。勿論、筒型1は表面が円周をなす中空体であって、
キャビティ2はこの円周面上に形成されるものである。
【0022】図5は外型3のキャビティ4側の平面展開
図であり、図6はBーB線断面図である。キャビティ4
は製造するゴムクローラ50の外周側の形状と同一の面
であり、ゴムクローラ50の1ピッチの分だけ形成され
ている。即ち、この例ではゴムラグ52が形成されるよ
うに一文字状の窪み14が形成されている。勿論、外型
3は筒型1の上に装着されるものであるので、キャビテ
ィ4側の表面が筒型1と同じ円弧をなす。尚、15は未
加硫ゴムの射出用のゲートであるが、そのゲート15の
数は任意に備えられる。
【0023】これらの構成より得られるゴムクローラ5
0は、図1にて示すように1ピッチづつ順次加硫された
部分1aが連続して接着されて構成されるが、この部分
1a同士がより強固に接着されるように接着面を増加す
るのが好ましく、図示するように斜めの面16を構成し
つつこれを順次加硫するのがよい。尚、図示はしないが
始端における外型は未加硫ゴムを完全には加硫させない
ように冷却水が通る通路が設けられている。
【0024】ここで本発明の成形方法に適用される成形
装置の具体例を更に詳細に説明すると、図7はその全体
図であり、図8は筒型1及び外型3を切断した平面配置
図、図9は筒型1及び外型3の縦断面図、図10は筒型
1及び外型3の幅方向断面図である。この例では、ゴム
クローラ50中に一定ピッチをもって芯金53が埋設さ
れているゴムクローラの成形方法である。さて、中空の
筒型1は軸19、20をもって支持されており、軸1
9、20は支持脚21、22にてテーブル23、24に
固定されている。
【0025】テンションロール25は支持脚26にて支
持され、この支持脚26はレール27上を動くものであ
る。そして、支持脚26は作動ねじ28及びこれを回転
させるハンドル29にてテーブル23に対して間隔を調
整可能としたものである。かかる間隔の調整によって後
述する無端状芯体へのテンションが加減されることとな
る。このテンションロール25は二股に別れており、ロ
ール面30、31には後述する無端状芯体が掛け渡さ
れ、二股部32はゴムクローラ50の内周面より突出し
た芯金53の突起53aを挟む部位となる。勿論、テン
ションロール25は必ずしも二股状である必要はなく任
意である。
【0026】さて、筒型1にあって、その表面全周に得
ようとするゴムクローラ50の内周面を形成するキャビ
ティ2が刻設されている。この例にあっては、キャビテ
ィ2に芯金53の突起53aに対応する一対の窪み33
が形成されている。
【0027】そして、筒型1は中空をなし、内部にスチ
ームが送られるようになっている。即ち、軸20には中
空部34が形成されており、これにスチームパイプ35
が連接されている。又、36はドレンであって、筒型1
の内部に溜る水を外部に排出するためのものである。こ
のスチームは筒型1の中空内部に導入され、筒型1を加
熱して未加硫ゴムを加硫するためのものである。尚、軸
19側にこれらを備えることができることは勿論であ
る。
【0028】外型3はゴムクローラにおける1ピッチ分
の外形を構成するキャビティ4が形成されたものであ
り、主としてゴムラグ52を形成する大きな窪み37が
形成されている。この外型3のキャビティ4側の表面は
筒型1の外周面に合致する表面形状(円弧面)としたも
のである。この外型3には未加硫ゴムを射出充填するた
めのゲート38が備えられ、これには射出成形機39の
ノズル40が取り付けられてキャビティ2、4にて形成
した空間41内に未加硫ゴムを充填することとなる。
【0029】筒型1と外型3との装着は筒型1に刻設し
たボルト穴42に対して外型3にもボルト挿通穴43が
形成され、この両穴42、43にボルト44を挿通・螺
合して固定される。尚、両型1、3の装着はこの例に限
定されるものではなく、クランプ等によっても装着可能
である。
【0030】筒型1に外型3を装着して未加硫ゴムの加
硫がなされるが、装着した外型3の表面に円弧型のカー
トリッジヒーター45が圧接されており、電熱ヒーター
46が内蔵されて加熱され、未加硫ゴムが加硫される。
【0031】尚、ゴムクローラの内外を構成するゴム材
は夫々の部位で特徴あるゴム材が用いられるもので、場
合によっては外型1に別のゲートを設け、別の未加硫ゴ
ムを充填することも可能であり、更には別の充填方法も
ある。図例にあっては、ゴムクローラの外周側を構成す
る未加硫ゴム材を射出成形機にて充填し、一方、ゴムク
ローラの内周側を構成するゴム材はシート材47として
筒型1のキャビティ2に供給する例である。
【0032】尚、筒型1のキャビティ2内にセットされ
る芯金53にあっては、図11にて示すように翼部53
bを予め未加硫ゴム53cにて囲んでおくべきであっ
て、この未加硫ゴム53cはゴムクローラの内周側を構
成するゴム材であるのが良い。芯金53をこのように処
理しておくことによって、キャビティ2、4内に無端状
芯体5が介在していてもゴムクローラの部分形状形成空
間9内にゴムを容易に充満させることができることとな
る。
【0033】外型3は筒型1の頂部の位置にて筒型1上
に装着され、未加硫ゴムを加硫しつつ筒型1と共に順次
回転され、ほぼ半周の下部位置にて外型3が例えばロボ
ットアーム3b等を用いて取り外され、これを再度筒型
1の表面(頂部)に装着することとなる。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上の通りのゴムクローラの成
形方法であって、従来のゴムクローラの成形工程よりも
簡略化されたものであり、その成形設備も小型であり、
工業的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の成形方法により得られたゴムク
ローラの部分側面図である。
【図2】図2は本発明の成形方法の概念図を示す斜視図
である。
【図3】図3は筒型のキャビティ側の平面展開図であ
る。
【図4】図4は図3のAーA線断面図である。
【図5】図5は外型のキャビティ側の平面展開図であ
る。
【図6】図6は図5のBーB線断面図である。
【図7】図7は本発明の成形方法に適用される成形装置
の全体図である。
【図8】図8は図7における筒型及び外型を切断した平
面配置図である。
【図9】図9は図7における筒型及び外型の縦断面図で
ある。
【図10】図10は図7におけるは筒型及び外型の幅方
向断面図である。
【図11】図11は用いられる芯金の断面図である。
【図12】図12は従来のゴムクローラーの成形工程を
示す図である。
【符号の説明】
1‥筒型、 2‥筒型のキャビティ、 3‥外型、 4‥外型のキャビティ、 5‥無端状芯体、 6‥スチールコード、 8‥テンションロール、 10‥未加硫ゴムの射出孔、 15、38‥未加硫ゴムの射出用ゲート、 19、20‥軸、 21、22、26‥支持脚、 23、24‥テーブル、 25‥テンションロール、 27‥レール、 28‥作動ねじ、 34‥筒型の中空部、 35‥スチームパイプ、 36‥ドレン、 39‥射出成形機、 40‥ノズル、 46‥電熱ヒーター、 47‥ゴムシート材、 50‥ゴムクローラ、 51‥ゴム突起、 52‥ゴムラグ、 53‥芯金、 53a‥芯金の突起、 53b‥芯金の翼部、 53c‥芯金を囲む未加硫ゴム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:22 B29K 105:22 B29L 9:00 B29L 9:00 15:00 15:00 29:00 29:00 31:30 31:30 (72)発明者 藤田 靖章 熊本県玉名市河崎600 Fターム(参考) 4F203 AA45 AF01 AG05 AG17 AG28 AH12 AH22 DA04 DA11 DB01 DC01 DD01 DD06 DD07 DF01 4F213 AA45 AG16 AG28 AR04 WA05 WA53 WA83 WA87 WB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面にゴムクローラの内周側部分形状
    のキャビティを備えた回転可能な筒型と、内表面にゴム
    クローラの外周側部分形状のキャビティを備えた外型と
    を用い、これら筒型の外表面と外型の内表面とで区画さ
    れたゴムクローラの部分形状形成空間を構成し、かかる
    筒型には加熱する熱源を備えると共に、外型には未加硫
    ゴムを充填する射出孔を備えたものであり、当該ゴムク
    ローラの部分形状形成空間に無端状芯体を張設し、更
    に、かかるゴムクローラの部分形状成形空間内に前記射
    出孔より未加硫ゴムを射出充填し、前記無端状芯体を内
    蔵しつつ加硫してなるゴムクローラの成形方法。
  2. 【請求項2】 軸芯方向を筒型の軸芯方向を同じとした
    テンションロールを配置し、無端状芯体の張力の調整を
    可能とした請求項1記載のゴムクローラの成形方法。
  3. 【請求項3】 外型が前記筒型の外表面に対し多数に分
    割された外型であり、当該外型を相隣接してゴムクロー
    ラの分断された部分形状成形空間が形成される請求項1
    及び2記載のゴムクローラの成形方法。
  4. 【請求項4】 筒型の頂部にて未加硫ゴムを充填し、筒
    型の下部にて加硫が終了するように中型の回転速度を調
    整した請求項1乃至3記載のゴムクローラの成形方法。
  5. 【請求項5】 分割された外型がゴムクローラの1ピッ
    チ分の大きさである請求項1乃至4記載のゴムクローラ
    の成形方法。
  6. 【請求項6】 分割された外型に夫々未加硫ゴムを充填
    する射出孔を備え、分断された部分形状成形空間に未加
    硫ゴムが充填される請求項1乃至5記載のゴムクローラ
    の成形方法。
  7. 【請求項7】 筒型のキャビティ内に、無端状芯体より
    ゴムクローラの内周側を構成する未加硫ゴムを予め配置
    してなる請求項1乃至6記載のゴムクローラの成形方
    法。
  8. 【請求項8】 筒型のキャビティ内に、ゴムクローラの
    内周面より突出するゴム突起を構成する未加硫ゴムを予
    め配置してなる請求項7記載のゴムクローラの成形方
    法。
  9. 【請求項9】 ゴムクローラ中に一定ピッチをもって埋
    設される芯金を無端状芯体よりも内周側を構成する未加
    硫ゴム中に埋設し、これを筒型のキャビティ内に予め配
    置してなる請求項7記載のゴムクローラの成形方法。
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