JP2002297039A - 期間インジケーター - Google Patents

期間インジケーター

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JP2002297039A
JP2002297039A JP2002014416A JP2002014416A JP2002297039A JP 2002297039 A JP2002297039 A JP 2002297039A JP 2002014416 A JP2002014416 A JP 2002014416A JP 2002014416 A JP2002014416 A JP 2002014416A JP 2002297039 A JP2002297039 A JP 2002297039A
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Mitsunobu Yamamoto
光信 山本
Seiichi Suzuki
請一 鈴木
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Mishima Paper Manufacturing Co Ltd
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Mishima Paper Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 期間の初期ないし有効期間中の表示と期間終
期において異なる表示が可能で、表示する文字や図形に
制約がなく、表示の消失や発現が明敏な期間インジケー
ターを提供する。 【解決手段】 液体透過性を有する基材面上に、液体を
はじく性質を有する第一表示部と、液体透過性で液体含
有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層からなる第
二表示部の少なくとも二つの表示部が設けられてなる表
示基材中に常温揮散性または加温揮散性の液体が含有さ
れてなることを特徴とする期間インジケーター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、期間の初期ないし
有効期間中の表示と期間終期における表示を別異に表示
させることを可能とする常温揮散性または加温揮散性の
液体を含有する期間インジケーターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、含有液体の残存量に応じて表
面上に一定の表示を発現させたり、消失させる形式のイ
ンジケーターは、実公平5−938号公報、特公昭63
−24961号公報などに開示されている。
【0003】これらは、不織布等の液体透過性の基材表
面上に、低屈折率の顔料を用いた液体透過性の表示層を
形成した表示基材中に常温揮散性の液体が含有されてお
り、含有液体が表示層にも浸透し透明化されるため、期
間の初期ないし有効期間中は基材の表面全体が露呈され
るが、表示層から液体が消失してしまう期間終期には、
表示層が不透明化されることによって表示機能が発揮さ
れるものである。
【0004】また、期間の初期ないし有効期間中の表示
と期間終期における表示が可能なインジケーターも特許
第3045651号公報に開示されている。このインジ
ケーターは、期間の初期ないし有効期間中の表示部に高
屈折率の顔料を用いており、期間終期においても表示が
消失しないため、低屈折率の顔料を用いた期間終期にお
ける表示部を重ねることにより隠蔽したり組み合わせる
などして、期間終期において別異の表示となるように工
夫する必要があり、表示する文字や図形に制約が生じ、
表示の消失や発現の明敏さに欠けがちであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
期間の初期ないし有効期間中の表示と期間終期において
異なる表示が可能で、表示する文字や図形に制約がな
く、表示の消失や発現が明敏な期間インジケーターを提
供することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の期間インジケーターは、液体透過性を有す
る基材面上に、液体をはじく性質を有する第一表示部と
液体透過性で液体含有時に光に対し低屈折率を呈する表
示形成層からなる第二表示部の少なくとも二つの表示部
が設けられてなる表示基材中に常温揮散性または加温揮
散性の液体が含有されてなることを特徴とする。
【0007】本発明の期間インジケーターは、表示基材
の第一表示部が液体透過性で液体含有時に光に対し低屈
折率を呈する表示形成層と重ねて設けられてなることを
特徴とする。
【0008】本発明の期間インジケーターは、表示基材
の第一表示部と第二表示部が重ねて設けられてなり、第
二表示部が液体透過性で液体含有時に光に対し低屈折率
を呈する表示形成層からなる平面形であって、該表示形
成層の表面に第一表示部が設けられてなる部分と文字、
数字ないしは記号形に基材面が露出されてなる部分を含
む平面形であることを特徴とする。
【0009】本発明の期間インジケーターは、表示基材
の第一表示部と第二表示部が重ねて設けられてなり、第
二表示部が液体透過性で液体含有時に光に対し低屈折率
を呈する表示形成層からなる平面形であって、基材面上
に設けられた第一表示部の上に該表示形成層が積層して
設けられてなる部分と文字、数字ないしは記号形に基材
面が露出されてなる部分を含む平面形であることを特徴
とする。
【0010】本発明の期間インジケーターは、表示基材
中に常温揮散性または加温揮散性の液体が含有されてな
い場合、第一表示部が実質的に識別できず、第二表示部
が識別できることを特徴とするもので、第一表示部にフ
ッ素系の撥油剤または撥水撥油剤が含まれてなることが
好ましい。
【0011】また、本発明の期間インジケーターは、第
一表示部および第二表示部に加え、液体をはじく性質を
有する第三表示部が設けられてなることを特徴とするも
のであり、表示基材中に常温揮散性または加温揮散性の
液体が含有されてない場合、第一表示部と第三表示部が
実質的に識別できず、第二表示部が識別できることを特
徴とする。なお、第三表示部にもフッ素系の撥油剤また
は撥水撥油剤が含まれてなることが好ましい。
【0012】本発明において、液体透過性を有する基材
としては板紙、ろ紙や合成繊維混抄紙等の紙材、不織
布、フェルト状織物、無機繊維シート、セラミック系ま
たはプラスチック系多孔質材など一般に多孔性構造材と
称され、液体保持能力があるとともに、液体の揮散状態
に応じて順次残存する含有液体を移行させることがで
き、含有液体に対し化学的に不活性なものであればシー
ト状が好ましいものの、ブロック状、円柱状等も含め特
に限定されない。なお、基材は表示をより明確にさせる
ため、基材全体または表示部の形成される表面が着色さ
れていることが好ましい。着色される色相については、
液体の含有時に濃色化されたときの明度が低くなるほど
好ましい。液体の保持、揮散、移行について本発明の目
的に反しない限り、基材の表面に着色層が形成される場
合も本発明の基材に含まれる。後述する第二表示部を形
成する液体含有時に光に対し低屈折率を呈する微粉粒体
にバインダーを混合した形成材に着色剤を添加して比較
的濃い色の着色層が形成されるような場合は好ましい態
様の一つと言える。
【0013】液体透過性を有する基材の表面に設けられ
第二表示部等を形成する液体透過性で液体含有時に光に
対し低屈折率を呈する表示形成層は、液体含有時に光に
対し低屈折率を呈する無定型シリカ、カオリン、炭酸カ
ルシウム等の白色無機顔料、プラスチックピグメント等
の有機顔料の微粉粒体にバインダーを混合した形成材を
用いて形成することができる。着色剤を加えることもで
きるが、液体含有時に表示されないように基材面の呈色
と同系色あるいは視覚的に識別できない色でなければな
らない。なお、バインダーとしては、酢酸ビニル、EV
A、NBR、SBR、アクリル系その他のラテックスな
どを用いることができる。第二表示部は、表示基材から
の揮散が終了し、常温揮散性または加温揮散性の液体が
含有されてない場合、基材表面に表示が明確に認識でき
るよう基材表面とのコントラストが大きくなっている必
要があり、第二表示部を形成する液体透過性で液体含有
時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層は、白色ない
し薄い色が好ましい。
【0014】第一表示部には、含有される液体により、
撥油剤、撥水剤を使い分けることもできるが、両方の性
質を有するフッ素系の撥水撥油剤が好ましく用いられ
る。第一表示部は、多孔性構造材である基材、例えば不
織布にこれら撥油剤等を塗布して浸透させ、表面から裏
面に至る液体の浸入できない空隙が形成されるよう構成
できるが、通常は表面から一部浸透させて基材の表面近
傍の繊維表面や繊維の交点を被覆させ、不織布の表面近
傍に液体の浸入できない空隙が形成されるように構成す
る。撥油剤等の塗布量が多すぎ、基材の空隙を埋めてし
まったり、基材の表面に層状の樹脂皮膜を形成したりす
ると揮散性の液体が含有されてないときでも塗布部分が
認識されてしまうので好ましくない。撥水撥油剤である
フッ素系樹脂は、少量でもかかる機能を付与でき、ほぼ
無色透明で基材の風合いを損なわないため、表示基材か
ら液体が揮散した後はほとんど識別できないという特徴
があり好ましい。また、空隙であるため表示部下部の基
材中でも含有液体の揮散が可能となり発生したガスが表
示部を通って放散されるため表示部下部に液体が滞留す
ることがないことも好ましい。そのため液体の揮散が始
まって基材表面の液体含有量が減少し表示部周辺にも空
隙が生じるようになると表示が認識できなくなる特徴が
ある。いわゆる、最初は表示しているが揮散が進むにつ
れ表示が消えるような初期表示に適している。なお、撥
油剤、撥水剤、撥水撥油剤とも必要に応じバインダーま
たは粘度調整剤と混合して表示部を形成することもでき
る。
【0015】第一表示部は、基材表面にフッ素系樹脂を
用いて撥油性または撥水撥油性を有する表示部を形成す
る際、液体の含有時にフッ素系樹脂が塗布された箇所が
文字、記号ないしはその組み合わせとして基材の表面に
表示されてもよく、逆に、文字、記号ないしはその組み
合わせになるようフッ素系樹脂の塗布されてない箇所を
設定してその周囲のかなり広い部分にフッ素系樹脂が塗
布され、液体含有時にそのフッ素系樹脂塗布部分が濃色
化しないためフッ素系樹脂の塗布されてない箇所が濃色
化して文字、記号ないしはその組み合わせとして現れて
もよい。これはフッ素系樹脂塗布部である表示部の下部
の基材中でも含有液体の揮散が可能となり発生したガス
が表示部を通って放散されるため、どちらを採用しても
構わないからである。
【0016】第一表示部は、液体透過性で液体含有時に
光に対し低屈折率を呈する表示形成層と重ねて設けるこ
ともできる。一つは液体透過性で液体含有時に光に対し
低屈折率を呈する表示形成層の表面の一部にフッ素系樹
脂を塗布して含有液体の浸入できない空隙が形成される
ように構成され、もう一つは液体透過性で液体含有時に
光に対し低屈折率を呈する表示形成層の下、即ち基材の
表面の一部にフッ素系樹脂を塗布して含有液体の浸入で
きない空隙が形成されるように構成されるもので、表示
基材に液体が含有されているときに形成される上記含有
液体の浸入できない空隙は光散乱によって不透明化し、
白色または淡色を呈する。液体透過性で液体含有時に光
に対し低屈折率を呈する表示形成層はいずれも第二表示
部を構成する一部に含まれる。このような第一表示部
は、第一表示部周辺または第一表示部の上の表示形成層
(第二表示部形成層)が透明状態を維持している間は表
示され、液体の揮散が最終に近づくにつれ表示形成層
(第二表示部形成層)の不透明化が進み、第一表示部と
差がなくなると同時に第一表示部はあたかも第二表示部
内に取り込まれ認識できなくなるよう構成されているた
め、第二表示部と重ねられてない前記第一表示部に比べ
表示期間が長くできるという特徴を有する。いわゆる、
液体が含有されている間は表示されている有効期間表示
に適している。
【0017】また、第一表示部は、第二表示部に用いら
れたような液体含有時に光に対し低屈折率を呈する物質
を含む材料に撥水撥油剤などの上記薬剤を混合して形成
することもできるが、含有液体の揮散終了時に表示され
ないように基材面の呈色と視覚的に識別し難い色に着色
されていなければならない。このような表示部は含有液
体の揮散中も表示され、前記と同様、表示期間が長くで
きるという特徴を有し、液体が含有されている間は表示
されている有効期間表示に適している。
【0018】第一表示部を形成するためフッ素系樹脂の
塗布量としては、基材の材料、表面形状等により適宜調
整されるが、基材の表面近傍ないしは液体透過性で液体
含有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層(第二表
示部形成層)に撥油性または撥水撥油性の空隙を形成す
るのに必要な量であれば足りる。スクリーン印刷の場
合、固形分15質量%のフッ素系樹脂を用いてスクリー
ンメッシュ200〜60が適切な範囲である。塗布量と
しては溶剤型フッ素系樹脂の場合、3.0〜15.0g
/m(固形分換算0.45〜2.25g/m)の範
囲、より好ましくは5.0〜10.0g/m(固形分
換算0.75〜1.5g/m)であり、水溶性樹脂タ
イプの場合、0.2〜10.0g/m(固形分換算
0.03〜1.5g/m)の範囲、より好ましくは
1.5〜6.0g/m(固形分換算0.225〜0.
9g/m)である。
【0019】本発明では、必要に応じ第三表示部を設け
ることができる。前記のように液体含有時に光に対し低
屈折率を呈する物質を含む材料に撥水撥油剤などの上記
薬剤を混合して第一表示部が認識されなくなった後も液
体の揮散中に表示が認識できるよう形成した表示部を前
記第一および第二表示部と別異の表示部として形成する
ことにより、第三表示部とすることができる。
【0020】第二表示部など液体透過性で液体含有時に
光に対し低屈折率を呈する表示形成層を形成するために
用いられ、液体含有時に光に対し低屈折率を呈する微粉
粒体としては、無定形シリカが好ましく用いられる。混
合されるバインダーの配合量は、微粉粒体を充分に固定
するに足る量以上であってかつ有効な液体透過性が得ら
れる量以下であることが要件とされ、塗工方式の場合、
一般に微粉粒体100質量部に対しバインダー10〜3
0質量部が好ましく、印刷方式、特に、スクリーン印刷
では微粉粒体100質量部に対しバインダー50質量部
程度が好ましく、粘度調整剤として高分子物質等を添加
することもできる。表示部の塗布量としては4〜100
g/m、好ましくは10〜60g/m、より好まし
くは20〜40g/mである。
【0021】各表示部は、文字、数字、記号または図形
およびそれらの組み合わせとして形成できる。また各表
示部は、各々独立した表示であってもよく、二つの表示
部が組み合わされまたは重複して形成されていてもよ
い。第二表示部は、前記のように液体透過性で液体含有
時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層からなる平面
形の第二表示部内に文字、数字ないしは記号形に基材面
が露出されてなる部分が含まれるように形成されていて
もよい。この部分は、含有液体の揮散が終了し液体が含
有されていないとき、不透明化した第二表示部形成層に
囲まれ、露出された基材面の色の文字、数字ないしは記
号形がコントラストの強い、明瞭な表示として認識され
る。
【0022】各表示部の形成方法は、種々の塗布方法を
適宜選択できるが、シルクスクリーン印刷、オフセット
印刷、グラビア印刷など印刷法が好ましく用いられる。
また、各表示部が設けられた表示基材には、その基材の
もう一方の表面にポリプロピレン等の合成樹脂材、ガラ
ス材などの液体不透過性のプレート状ないしフィルム状
のカバー材を積層し、さらにはこのカバー材面上に接着
剤ないし粘着剤の層を形成したものも含めることができ
る。また、基材の表裏両面に各表示部が設けられたもの
も同様である。
【0023】表示基材に含有される液体については、当
該表示基材に対し浸透性を有するとともに化学的に不活
性な常温揮散性または加温揮散性の液体を、表示したい
期間の長短、使用目的に応じて適宜選択できる。例え
ば、短期間表示には、水、エタノール等のアルコール、
酢酸イソアミル等、長期間表示には、グリセリン、プロ
ピレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコ
ール、リナロール、ゲラニオール等の芳香剤、更に1ヶ
月以上にわたる長期間表示用のインジケーターには、ラ
ウリルアルコール、フタル酸ジメチル、安息香酸ベンジ
ル、ミリスチン酸イソプロピル、シリコンオイルなど、
またはこれらの混合液を用いることができる。
【0024】また、この含有液体については、常温揮散
性ないしは加温揮散性であってそれ自体あるいはその蒸
気が一定の機能、例えば、殺虫作用、防虫作用などを有
効に発揮する液剤であってもよい。例えば、O−(2,
2−ジクロロビニル)−O,O−ジメチルホスフェイ
ト、4−メチル−4−ヘプテン−1−イン−3−イル−
d−シス,トランス−クリサンテマート、2,3,4,
5,6−ペンタフルオロベンジル、2,2−ジメチル−
3−(2,2−ジクロロエテニル)−シクロプロパン−
1−カルボキシレートなどの油液状剤を挙げることがで
きる。
【0025】また、この液体にはほぼ均一に混合できる
揮発調整剤などの他機能成分を当該液体の表示機能に影
響しない範囲で適宜配合することができる。揮発調整剤
としては、流動パラフィン、ホホバオイル、シリコンオ
イル、ひまし油、パイン油、ハッカ油などであり、これ
らは20質量%以下の量で配合することができる。
【0026】液体を前記表示基材中に含有させる方法と
しては浸せき法、注入法、滴下含浸法等の既知の方法に
よることができる。
【0027】液体の含有量については、液体の種類、表
示期間によって異なって一概に定まらず、その量は基材
の種類や大きさ、厚さ等によって調整される。いずれに
せよ、期間当初に表示基材の全体にわたって充分な量の
液体が含有保持されていることにより、期間の初期ない
し有効期間中の表示と期間終期における表示の各々が明
瞭に表示されるため、基材の大きさ、厚さの設定は重要
である。
【0028】次に、青色の湿式不織布を基材とし、スク
リーン印刷によってフッ素系の撥水撥油剤を用いて形成
された第一表示部と液体含有時に光に対し低屈折率を呈
する微粉粒体として無定形シリカを用いて液体透過性で
液体含有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層から
なる白色の第二表示部が設けられた表示基材に油性の液
体が含有された期間インジケーターを一例として、その
液体の揮散が終了するまでの本発明の期間インジケータ
ーにおける表示機構を説明する。
【0029】まず、表示基材中に液体が充分に含有され
ると、当初、含有液体は主に基材中に保持されるが、そ
の一部は液体透過性で液体含有時に光に対し低屈折率を
呈する表示形成層からなる第二表示部(以下「第二表示
部」とも称する。)にも浸透する。従って、基材は濃色
化し濃青色を呈し、第二表示部は光に対する低屈折率性
により透明化するため基材面の呈色と同化され認識され
ない。一方、第一表示部は撥水撥油性の空隙からなるた
め、液体が浸透せず光散乱によって不透明な淡色を呈す
る。従って期間インジケーターの表示面上には第一表示
部の表示のみが現れる。
【0030】次いで有効期間中、液体は本発明の期間イ
ンジケーターのあらゆる表面から揮散する。即ち、表示
部以外の基材面や第二表示部表面だけでなく、第一表示
部も空隙からなるため、表示部下部の基材中で揮散した
ガスは第一表示部を通って放散される。液体の揮散が始
まって基材表面の液体含有量が減少し第一表示部周辺に
も空隙が生じるようになると基材表面の呈色も淡色化の
方向に進み、ついには第一表示部は周辺の基材表面の呈
色と同化される。第二表示部は基材と比較して高密度状
態で構成されているため、物理的に基材中の液体に対し
て吸引作用が生じ、第二表示部は液体で満たされた状態
が含有液体の揮散終了に近くなるまで続き、第二表示部
の透明同化状態も継続される。従って、この間の期間イ
ンジケーターの表示面上の推移は、当初の含有液量を1
00%として揮散が始まって液量75%前後から第一表
示部はぼやけ始め、液量60%で第一表示部の表示は消
え、表示面上には第一表示部、第二表示部とも全く表示
のない状態となる。
【0031】更に液体の揮散が進むと、基材表面の呈色
は更に淡色化が進み、第二表示部内の液体が減少し始め
ると、第二表示部の不透明化が始まり、液体がほぼ完全
に消失すると表示部は不透明化状態になる。含有液量1
0%前後から第二表示部が現れ始め、液量5%で第二表
示部全体が認識され、完全に消失した0%で基材表面と
コントラストの強い、明瞭な表示に至る。
【0032】同様に、青色の湿式不織布を基材とし、表
示基材の第一表示部と第二表示部が重ねて設けられてな
り、第二表示部が液体透過性で液体含有時に光に対し低
屈折率を呈する表示形成層(第二表示部形成層)からな
る平面形であって、該表示形成層の表面に第一表示部が
設けられてなる部分と文字、数字ないしは記号形に基材
面が露出されてなる部分を含む平面形である表示基材に
油性の液体が含有された期間インジケーターの場合にそ
の液体の揮散が終了するまでの本発明の期間インジケー
ターにおける表示機構についても説明する。
【0033】第一表示部が、第二表示部形成層の表面の
一部にフッ素系樹脂を塗布して液体の浸入できない空隙
が形成されるよう構成される。このような第一表示部
は、表示基材に液体を含有させたとき第二表示部形成層
が透明化されると同時に第二表示部形成層の一部が不透
明のまま残るため表示の発現が認識されるもので、液体
の揮散が始まり基材中の液体含有量が減少し始めても第
一表示部周辺の第二表示部形成層内に液体が含有されて
おり透明状態を維持している間は表示され続ける。更に
液体の揮散が進行し第二表示部形成層内の液体が減少し
始めると第二表示部形成層の不透明化が始まり、液体の
揮散が最終に近づくにつれ表示部形成層の不透明化が進
み、第一表示部と差がなくなると同時に第一表示部は第
二表示部内に取り込まれ認識できなくなる。このとき第
二表示部内の文字、数字ないしは記号形に基材面が露出
されてなる部分は、不透明化した白色の第二表示部形成
層に囲まれ、露出された基材面の色、即ち青色の文字、
数字ないしは記号形がコントラストの強い、明瞭な表示
として認識される。
【0034】表示基材の第一表示部と第二表示部が重ね
て設けられてなり、第二表示部が液体透過性で液体含有
時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層(第二表示部
形成層)からなる平面形であって、基材面上に設けられ
た第一表示部の上に該表示形成層が積層して設けられて
なる部分と文字、数字ないしは記号形に基材面が露出さ
れてなる部分を含む平面形である表示基材に油性の液体
が含有された期間インジケーターの場合も、液体含有時
に第二表示部形成層の下の第一表示部が設けられた基材
部分に液体の浸入できない空隙が形成され、その部分が
濃色化しないため淡色を呈した表示として、透明化した
第二表示部形成層を通して認識される以外は、前記第二
表示部形成層の表面に第一表示部が設けられてなる場合
と同様な表示機構で説明でき、第二表示部形成層の不透
明化が進み、第一表示部と差がなくなると同時に第一表
示部は第二表示部内に取り込まれたように見えるか、ま
たは第二表示部形成層に隠蔽されて認識できなくなる。
第二表示部内の文字、数字ないしは記号形に基材面が露
出されてなる部分も全く同様にコントラストの強い、明
瞭な表示として認識される。なお、このような構成とす
るため第一表示部の上に水系の塗料を用いて第二表示部
形成層を設ける場合、第一表示部を形成するために用い
るフッ素系樹脂が撥水性を有すると不都合が生じるおそ
れがあり、撥水性を持たない水溶性樹脂タイプのフッ素
系撥油剤が好ましく用いられる。
【0035】なお、第一表示部として、液体含有時に光
に対し低屈折率を呈する物質を含む形成材に撥水撥油剤
などの薬剤と着色剤を添加して液体含有前の基材表面の
呈色と同化させた表示部を設けた場合、またはこの表示
部を第三表示部として設けた場合の表示部の表示推移
は、基材中に液体が充分に含有されてもこの表示部内に
液体は浸透しないので当初の呈色のままであるが基材表
面の呈色は濃色化してコントラストが強くなるため表示
される。液体の揮散が始まって基材表面の液体含有量が
減少していくと基材表面の呈色は淡色化の方向に進むも
のの表示部の呈色は変化しないためコントラストがみら
れる間、表示はぼやける方向ながら継続する。液体の揮
散がさらに進み液量30%以下になるとさらにぼやけ、
液量20〜10%で基材表面の呈色と同化して表示は消
失する。なお、撥水撥油剤は、適切な撥水撥油性が得ら
れる範囲で調節して添加する。
【0036】このような表示は、片面上に前記カバー材
を備える表示基材によってなる場合は、もう一方の表示
面に偏って生じ、また両面に表示面を備える表示基材に
よってなる場合には、その両表示面上で生じる。
【0037】次に、本発明の表示機構について実施例の
図を用いて説明する。まず、実施例1の期間インジケー
ターAを図1、図2、図3に示した。この期間インジケ
ーターAは表示基材aと、これに含有された常温揮散性
の液体5(図示せず)とからなる。
【0038】表示基材aは、液体浸透性の青色のシート
状基材1の一片面上にSTARTの文字からなり液体含
有前はほとんど認識できない第一表示部2と、ENDの
文字からなる第二表示部3が設けられてなる。
【0039】第一表示部2は、液体をはじく性質を有
し、液体含有時に液体の浸透しない空隙が生じ、その光
散乱によって不透明な淡色を呈するように形成されてお
り、第二表示部3は、液体透過性を有する材料であっ
て、しかも液体含有時に透明化状態が得られる低屈折率
を呈するように形成されている。
【0040】また、基材1の他片面上には液体不透過性
のカバー材6(図示せず)および粘着剤層7(図示せ
ず)が順に積層されている。
【0041】このような表示基材aに対し液体5は基材
1中に含浸され基材1の表面は濃色化するが、この液体
5の含有時において液体5は第一表示部2にはじかれ浸
透しないので空隙が生じ、不透明な淡色を呈する第一表
示部2が表示され、一方第二表示部3には液体5が浸透
し透明化して表示されない。この揮散開始前の状態を図
1に示した。
【0042】このように構成された期間インジケーター
Aについては、使用時において含有液体5がその揮散性
に応じて、その表示面を介して外部へと順次揮散する。
従って、含有液体5は基材1中において次第にその含有
量が減少するため、基材1の表面にも空隙が生じるよう
になり基材1の表面の呈色がやや淡色化して、第一表示
部2の呈色と同化して表示が消える。このとき基材1よ
り密度の高い第二表示部3は揮散の終了近くまで液体5
で満たされた状態が続いているため透明化状態が継続し
て表示されない。この揮散途中の第一および第二表示部
2、3が表示されない状態を図2に示した。
【0043】図3には、期間インジケーターAにおける
表示期間の終期の状態を示した。この時点において、含
有液体5のほとんどが第二表示部3を含めて表示基材a
から消失するので、第二表示部3が不透明化して表示が
現れる。
【0044】図4、図5に示す期間インジケーターB
は、液体浸透性の青色のシート状基材11の一片面上に
液体含有時に光に対し低屈折率を呈する物質を含む形成
材に撥水撥油剤などの薬剤と着色剤を添加して液体含有
前の基材11の表面の呈色と同化させて形成した○記号
からなる第一表示部12と図1に示す期間インジケータ
ーAと同様の液体含有時に光に対し低屈折率を呈する物
質を含む形成材からなりENDの文字からなる第二表示
部13が設けられてなる表示基材bと、これに含有され
た常温揮散性の液体5(図示せず)とからなる。
【0045】図4は、期間インジケーターBにおける揮
散開始前の状態を示した。基材11の表面は濃色化して
いるのに対し、第一表示部12は液体5が浸透しないの
で液体含有前の基材11の表面と同化した呈色状態を保
つため表示され、第二表示部13は透明化して表示され
ない。この状態が液体の揮散終期近くまで継続する。
【0046】図5には、期間インジケーターBにおける
表示期間の終期の状態を示した。この時点において、含
有液体5のほとんどが第二表示部を含めて表示基材bか
ら消失するので、第二表示部13が不透明化して表示が
現れる。このとき第一表示部12は液体含有前の基材1
1の表面の呈色と同化され認識し難くなり実質的に表示
されなくなる。
【0047】図6、図7、図8に示す期間インジケータ
ーCは、期間インジケーターAと同じ材料を用いて第一
表示部22が大きな○記号からなり、第二表示部23が
第一表示部22の内側に×記号からなるのに加え、第一
表示部22と第二表示部23の間に第二表示部23の形
成材に撥水撥油剤などの薬剤と着色剤を添加して液体含
有前の基材21の表面の呈色(青色)と同化させて形成
し、第一表示部22よりひとまわり小さな○記号からな
る第三表示部24が設けられてなる表示基材cと、これ
に含有された常温揮散性の液体5(図示せず)とからな
る。
【0048】図6は、期間インジケーターCにおける揮
散開始前の状態を示した。基材21の表面は濃色化して
いるのに対し、第一表示部22と第三表示部24は液体
5が浸透しないので表示されているが、第二表示部23
は透明化して表示されない。
【0049】図7は、揮散がかなり経過した期間インジ
ケーターCの状態を示した。基材21の表面にも空隙が
生じるようになり基材21の表面の呈色がやや淡色化
し、第一表示部22が同化して表示が消える。第三表示
部24は基材21のそのときの表面の呈色よりさらに淡
色なので表示されている。このとき第2表示部23は透
明化状態が継続して表示されない。
【0050】図8には、期間インジケーターCにおける
表示期間の終期の状態を示した。この時点において、含
有液体5のほとんどが第二表示部23を含めて表示基材
cから消失するので、第二表示部23が不透明化して表
示が現れる。このとき第三表示部24は液体含有前の基
材21の表面の呈色と同化され認識し難くなり実質的に
表示されなくなる。
【0051】実施例4に用いる表示基材dを図9に、期
間インジケーターDを図10、図11に示した。この期
間インジケーターDは、表示基材dとこれに含有された
常温揮散性の液体5(図示せず)とからなる。
【0052】表示基材dは、液体浸透性の青色のシート
状基材31の一片面上に、第一表示部32と第二表示部
33が重ねて設けられてなるものである。第二表示部3
3は、ほぼ白色を呈し液体透過性で液体含有時に光に対
し低屈折率を呈する表示形成層(第二表示部形成層)3
3−1からなる平面形であって、該表示形成層33−1
の表面に液体含有前は認識できない「効果中」の文字か
らなる第一表示部32が設けられてなる部分と「おとり
かえください」の文字形に青色の基材面が露出されてな
る部分33−2を含む平面形で設けられている。
【0053】第一表示部32は、液体をはじく性質を有
し、液体含有時に液体の浸透しない空隙が生じ、光散乱
によって白色または淡色を呈するよう形成されている
が、液体含有前は認識できないため、分かり易くするた
めに図9には液体含有時に液体の浸透しない空隙が形成
されると思われる領域を点線で表示した。なお、この領
域は表示形成層33−1の表面から厚さ方向に渡って基
材に達する空隙が形成されている場合も含まれる。
【0054】第二表示部33は、ほぼ白色の楕円形の中
に基材面の露出した部分が青色文字形「おとりかえくだ
さい」として認識できるよう構成されている。
【0055】また、基材31の他片面上には液体不透過
性のカバー材6および粘着剤層7が順に積層されてい
る。
【0056】このような表示基材dに対し液体5は基材
中に含浸され基材31の表面は濃色化するが、この液体
5は第一表示部32にはじかれ浸透しないので空隙が生
じ、不透明なほぼ白色を呈する第一表示部32が表示さ
れ、一方、第二表示部形成層33−1には液体5が浸透
し透明化して第二表示部33は認識できない。この揮散
開始前の状態を図10に示した。
【0057】このように構成された期間インジケーター
Dについては、使用時において含有液体5がその揮散性
に応じて、その表面を介して外部へと順次揮散する。従
って、含有液体5は基材31中において次第にその含有
量が減少するため、基材31の表面にも空隙が生じるよ
うになり基材31の表面が僅かに淡色化するが、基材3
1より密度の高い第二表示部形成層33−1は揮散の終
了近くまで液体5で満たされた状態が続いているため透
明化状態が継続し、従って、不透明なほぼ白色を呈する
第一表示部32は表示され続ける。
【0058】更に液体の揮散が進み、含有液体5のほと
んどが第二表示部形成層33−1を含めて表示基材dか
ら消失する表示期間の終期に至ると、第二表示部形成層
33−1が不透明化すると同時に、第一表示部32はほ
ぼ白色を呈した第二表示部形成層33−1に取り込まれ
るように消失し、ほぼ白色を呈し楕円形の第二表示部形
成層33−1の中に文字形の青色の基材面が露出されて
なる部分33−2が青色表示文字「おとりかえくださ
い」としてはっきり認識される。この表示期間の終期の
状態を図11に示した。
【0059】実施例5に用いる表示基材eを図12に、
期間インジケーターEを図13、図14に示した。この
期間インジケーターEは、表示基材eとこれに含有され
た常温揮散性の液体5(図示せず)とからなる。
【0060】表示基材eは、液体浸透性の青色のシート
状基材41の一片面上に、第一表示部42と第二表示部
43が重ねて設けられてなるものである。第二表示部4
3は、ほぼ白色を呈し液体透過性で液体含有時に光に対
し低屈折率を呈する表示形成層(第二表示部形成層)4
3−1からなる平面形であって、基材41の表面に設け
られ液体含有前は認識できない「効果中」の文字からな
る第一表示部42の上に該表示形成層43−1が積層し
て設けられてなる部分と「おとりかえです」の文字形に
青色の基材面が露出されてなる部分43−2を含む平面
形で設けられている。
【0061】第一表示部42は、液体をはじく性質を有
し、基材41の表面近傍に液体含有時に液体の浸透しな
い空隙が生じ、光散乱によって淡色を呈するよう形成さ
れているが、液体含有前は認識できないため、分かり易
くするために図12には液体含有時に液体の浸透しない
空隙が形成される領域を点線で表示した。
【0062】第二表示部43は、ほぼ白色の楕円形の中
に基材面の露出した部分が青色文字形「おとりかえで
す」として認識できるよう構成されている。
【0063】また、基材41の他片面上には液体不透過
性のカバー材6および粘着剤層7が順に積層されてい
る。
【0064】このような表示基材eに対し液体5は基材
中に含浸され基材41の表面は濃色化し、更に第二表示
部形成層43−1にも浸透し透明化して第二表示部33
は表示されない。一方、第一表示部32に液体5ははじ
かれ浸透しないので第二表示部形成層33−1の下の基
材41の表面近傍に空隙が生じ、液体含有前の基材表面
色と同等の淡色を呈する第一表示部32が透明化した第
二表示部形成層33−1を通して表示されているのが認
識される。この揮散開始前の状態を図13に示した。
【0065】このように構成された期間インジケーター
Eについては、使用時において含有液体5がその揮散性
に応じて、その表面を介して外部へと順次揮散する。従
って、含有液体5は基材41中において次第にその含有
量が減少しても、第二表示部形成層43−1の透明化状
態が継続する間はその下の基材41の部分は液体5で満
たされた状態が継続するため淡色を呈する第一表示部4
2が、透明化した第二表示部形成層43−1を通して表
示され続ける。
【0066】更に液体の揮散が進み、含有液体5のほと
んどが第二表示部形成層43−1を含めて表示基材eか
ら消失する表示期間の終期に至ると、不透明化し始めた
第二表示部形成層43−1が液体含有前の基材表面色と
同等の淡色を呈するようになると、淡色を呈する第一表
示部42は第二表示部形成層43−1に取り込まれるよ
うに消失する。不透明化が進む楕円形の第二表示部形成
層43−1の中に文字形の青色の基材面が露出されてな
る部分43−2も青色表示文字「おとりかえです」とし
て次第にはっきり認識され始める。実施例5の期間イン
ジケーターEの第一表示部の消失は、実施例4の期間イ
ンジケーターDと同程度であるが明敏さがやや低くな
る。液体の揮散が完了すると第二表示部形成層43−1
はほぼ白色を呈し実施例4の場合と同様な表示状態を呈
する。この表示期間の終期の状態を図14に示した。
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 次の仕様により図1に示す期間インジケーターAを作製
した。 基材:青色湿式不織布(150g/m、30mm×6
0mm×400μm) 第一表示部:溶剤型フッ素系撥水撥油剤(ダイキン工業
(株)製ユニダインTG−652、15質量%濃度)、
135メッシュスクリーン印刷による塗布量5.5g/
(固形分換算0.825g/m )。 第二表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)、スクリーン印刷による塗布量25g/m
。 カバー材:ポリプロピレンフィルム(30mm×60m
m×100μm) 液体:フタル酸ジメチル、注入法により135mg含有
させた。
【0068】上記期間インジケーターAを室温(約20
℃)下に放置し、淡青色の第一表示部の表示の消える状
況および白色の第二表示部の表示が現れる状況の観察結
果を表1に示した。なお、表示の評価は、目視により、
はっきり認識できるとき◎、認識できるとき○、ぼやけ
て認識し難いとき△、認識できないまたは実質的に認識
できないとき×で示した。
【0069】
【表1】
【0070】期間初期表示である第一表示部のSTAR
T文字表示は当初の液量100%として液量75%まで
揮散したとき、ぼやけた表示であったが、60%で表示
は消え全く視認できなかった。期間終期表示である第二
表示部のEND文字表示は液量5%で表示が認識でき、
0%でははっきりと表示され期間初期から期間終期に至
るまでの表示の変化は非常に明敏であった。
【0071】実施例2 図4に示す期間インジケーターBを作製した。 基材:青色湿式不織布(150g/m、30mm×3
0mm×400μm) 第一表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)に青色、黒色、赤色顔料(ミノ商事(株)
製水溶性濃縮カラー青、同黒、同赤)を添加して基材表
面の呈色に塗布乾燥時に同化するよう色合わせした後、
エマルジョン型撥水撥油剤(旭硝子(株)製AG550
N)を40質量%(対固形分)添加して塗料を調製し
た。スクリーン印刷による塗布量25g/m。 第二表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)、スクリーン印刷による塗布量25g/m
。 カバー材:ポリプロピレンフィルム(30mm×30m
m×100μm) 液体:フタル酸ジメチル、注入法により60mg含有さ
せた。
【0072】表示の変化を加速させるため期間インジケ
ーターBを50℃、無風の恒温槽内で揮散させ、表示状
況の観察結果を表2に示した。第一表示部の○記号表示
は、当初からはっきり認識できる評価レベル◎が次第に
評価レベル○に変化していき、液量40%から10%の
間で評価レベル○→△→×と変化し、有効期間表示に適
することが確認された。第二表示部のEND文字表示
は、液量10%でぼやけて現れ始め、液量0%ではっき
りと表示され期間インジケーターAと同様、期間終期に
適することが確認された。
【0073】
【表2】
【0074】実施例3 図6に示す期間インジケーターCを作製した。 基材:青色湿式不織布(150g/m、30mm×3
0mm×400μm) 第一表示部:溶剤型フッ素系撥水撥油剤(ダイキン工業
(株)製ユニダインTG−652、15質量%濃度)、
135メッシュスクリーン印刷による塗布量5.5g/
(固形分換算0.825g/m )。 第二表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)、スクリーン印刷による塗布量25g/m
。 第三表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)に青色、黒色、赤色顔料(ミノ商事(株)
製水溶性濃縮カラー青、同黒、同赤)を添加して基材表
面の呈色に塗布乾燥時に同化するよう色合わせした後、
エマルジョン型撥水撥油剤(旭硝子(株)製AG550
N)を40質量%(対固形分)添加して塗料を調製し
た。スクリーン印刷による塗布量25g/m。 カバー材:ポリプロピレンフィルム(30mm×30m
m×100μm) 液体:フタル酸ジメチル、注入法により60mg含有さ
せた。
【0075】上記期間インジケーターCを室温(約20
℃)下に放置し、表示状況の観察結果を表3に示した。
第一表示部は期間初期表示、第三表示部は有効期間表
示、第二表示部は期間終期表示部として適性のあること
が確認された。
【0076】
【表3】
【0077】実施例4 次の仕様により図10に示す期間インジケーターDを作
製した。 基材:青色湿式不織布(150g/m、30mm×6
0mm×400μm) 第二表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)、スクリーン印刷による塗布量25g/m
。 第一表示部:溶剤型フッ素系撥水撥油剤(ダイキン工業
(株)製ユニダインTG−652、15質量%濃度)、
135メッシュスクリーン印刷による塗布量5.5g/
(固形分換算0.825g/m を第二表示部塗
布部の上に塗布)。 カバー材:ポリプロピレンフィルム(30mm×60m
m×100μm) 液体:フタル酸ジメチル、注入法により135mg含有
させた。
【0078】上記期間インジケーターDを室温(約20
℃)下に放置し、ほぼ白色の第一表示部「効果中」の表
示の消える状況および楕円形の白色の第二表示部形成層
が現れ、その中に青色表示文字「おとりかえください」
が認識される状況を観察した。当初の液量100%とし
て液量10%近くまで表示状況は変化せず、液量5%で
第一表示部と第二表示部形成層の境界がぼやけ認識され
なくなり、青色表示文字「おとりかえください」が認識
された。0%ではっきりと表示され期間終期における表
示の変化は非常に明敏であった。本発明の期間インジケ
ーターDの第一表示部は、含有液体として防虫用油液を
用いた場合の有効期間表示として適性のあることが確認
された。
【0079】実施例5 次の仕様により図13に示す期間インジケーターEを作
製した。 基材:青色湿式不織布(150g/m、30mm×6
0mm×400μm) 第一表示部:水溶性樹脂型フッ素系撥油剤(ダイキン工
業(株)製ユニダインTG−810、15質量%濃度)
に粘度調整剤(カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム)を添加して塗液を調製した。135メッシュスクリ
ーン印刷による塗布量2.0g/m(フッ素固形分
0.26g/mを基材の表面に塗布)。 第二表示部:シリカ+アクリル系ラテックス(固形分比
1/0.5)、スクリーン印刷による塗布量25g/m
。 カバー材:ポリプロピレンフィルム(30mm×60m
m×100μm) 液体:フタル酸ジメチル、注入法により135mg含有
させた。
【0080】上記期間インジケーターEを室温(約20
℃)下に放置し、淡色の第一表示部「効果中」の表示の
消える状況および楕円形の白色の第二表示部形成層が現
れ、その中に青色表示文字「おとりかえです」が認識さ
れる状況を観察した。当初の液量100%として液量1
0%近くまで表示状況はほとんど変化せず、液量6%で
第一表示部と第二表示部形成層の境界がぼやけ認識され
なくなり、青色表示文字「おとりかえです」が認識され
た。0%ではっきりと表示され期間終期における表示の
変化は明敏であった。本発明の期間インジケーターEの
第一表示部は、含有液体として防虫用油液を用いた場合
の有効期間表示として適性のあることが確認された。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、期間の初期ないし有効
期間中の表示と期間終期において異なる表示が可能で、
表示する文字や図形に制約がなく、表示の消失や発現が
明敏な期間インジケーターを提供することが可能になっ
た。
【0082】また、含有する液体の種類に応じて無臭
で、かつ任意の表示期間のものとして構成できるが、液
体が防虫作用等を発揮する場合には、期間表示、有効期
間表示とともにそれらの作用を併用することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の期間初期に第一表示部の文字表示S
TARTのみ現れている模式平面図
【図2】実施例1の揮散途中に文字表示STARTとE
NDが消えている模式平面図
【図3】実施例1の期間終期に第二表示部の文字表示E
NDのみ現れている模式平面図
【図4】実施例2の期間初期に第一表示部の○記号表示
のみ現れている模式平面図
【図5】実施例2の期間終期に第二表示部の文字表示E
NDのみ現れている模式平面図
【図6】実施例3の期間初期に第一及び第三表示部の○
記号表示が現れている模式平面図
【図7】実施例3の揮散途中に第三表示部の○記号表示
のみ現れている模式平面図
【図8】実施例3の期間終期に第二表示部の×記号表示
のみ現れている模式平面図
【図9】実施例4に使用される表示基材の模式断面図
【図10】実施例4の期間初期に第一表示部の文字表示
「効果中」のみ現れている模式平面図
【図11】実施例4の期間終期に第二表示部(第二表示
部形成層のほぼ白色の楕円形の中に基材表面色が露出さ
れた文字表示「おとりかえください」)のみが現れてい
る模式平面図
【図12】実施例5に使用される表示基材の模式断面図
【図13】実施例5の期間初期に第一表示部の文字表示
「効果中」のみ現れている模式平面図
【図14】実施例5の期間終期に第二表示部(第二表示
部形成層のほぼ白色の楕円形の中に基材表面色が露出さ
れた文字表示「おとりかえです」)のみが現れている模
式平面図
【符号の説明】
A,B,C,D,E・・・期間インジケーター a,b,c,d,e,・・・表示基材 1,11,21,31,41・・・基材 2,12,22,32,42・・・第一表示部 3,13,23,33,43・・・第二表示部 33−1,43−1・・・第二表示部を構成する第二表示
部形成層 33−2,43−2・・・第二表示部を構成する文字、数
字ないしは記号形に基材面が露出されてなる部分 24・・・第三表示部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体透過性を有する基材面上に、液体を
    はじく性質を有する第一表示部と、液体透過性で液体含
    有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層からなる第
    二表示部の少なくとも二つの表示部が設けられてなる表
    示基材中に常温揮散性または加温揮散性の液体が含有さ
    れてなることを特徴とする期間インジケーター。
  2. 【請求項2】 表示基材の第一表示部が液体透過性で液
    体含有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層と重ね
    て設けられてなることを特徴とする請求項1記載の期間
    インジケーター。
  3. 【請求項3】 表示基材の第一表示部と第二表示部が重
    ねて設けられてなり、第二表示部が液体透過性で液体含
    有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層からなる平
    面形であって、該表示形成層の表面に第一表示部が設け
    られてなる部分と文字、数字ないしは記号形に基材面が
    露出されてなる部分を含む平面形であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の期間インジケーター。
  4. 【請求項4】 表示基材の第一表示部と第二表示部が重
    ねて設けられてなり、第二表示部が液体透過性で液体含
    有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層からなる平
    面形であって、基材面上に設けられた第一表示部の上に
    該表示形成層が積層して設けられてなる部分と文字、数
    字ないしは記号形に基材面が露出されてなる部分を含む
    平面形であることを特徴とする請求項1または2記載の
    期間インジケーター。
  5. 【請求項5】 表示基材中に常温揮散性または加温揮散
    性の液体が含有されてない場合、第一表示部が実質的に
    識別できず、第二表示部が識別できることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の期間インジケーター。
  6. 【請求項6】 第一表示部にフッ素系の撥油剤または撥
    水撥油剤が含まれてなることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の期間インジケーター。
  7. 【請求項7】 液体をはじく性質を有する第三表示部が
    設けられてなり、該第三表示部にフッ素系の撥油剤また
    は撥水撥油剤が含まれてなること特徴とする請求項1記
    載の期間インジケーター。
  8. 【請求項8】 表示基材中に常温揮散性または加温揮散
    性の液体が含有されてない場合、第一表示部と第三表示
    部が実質的に識別できず、第二表示部が識別できること
    を特徴とする請求項7記載の期間インジケーター。
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