JP2010197815A - インジケーター台紙 - Google Patents

インジケーター台紙 Download PDF

Info

Publication number
JP2010197815A
JP2010197815A JP2009043853A JP2009043853A JP2010197815A JP 2010197815 A JP2010197815 A JP 2010197815A JP 2009043853 A JP2009043853 A JP 2009043853A JP 2009043853 A JP2009043853 A JP 2009043853A JP 2010197815 A JP2010197815 A JP 2010197815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
indicator
liquid
paper
pulp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009043853A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4543113B2 (ja
Inventor
Shinichi Kuramoto
伸一 蔵本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2009043853A priority Critical patent/JP4543113B2/ja
Publication of JP2010197815A publication Critical patent/JP2010197815A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4543113B2 publication Critical patent/JP4543113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Abstract

【課題】着色層と吸液層とを貼り合せることなく、かつ優れた表示応答性を有するインジケーター機能を有するインジケーター台紙を提供する。
【解決手段】少なくとも表層、1層又は複数層から成る中層、及び裏層の多層抄きで構成される含浸紙と、含浸紙の表層の表面に塗工液を塗工して形成した塗工層とを具備して成り、裏層又は中層の少なくとも1層を吸液層とし、また、塗工層に、顔料としてシリカを固形分で10〜50質量%含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、着色層と吸液層とを貼り合せることなく、かつ優れた表示応答性を有するインジケーター機能を有するインジケーター台紙に関する。
従来から、特許文献1に示されるように、薬液透過性材からなる基板材と、この基板材面に対し部分的に積層された薬液透過性で光に対し低屈折率の材料による表示部とからなるシート材中に常温揮散性の薬液が含有されて成る薬液含有インジケーターが提案されている。このインジケーターは、基板材の薬液透過性により薬液を保持し、その光に対する低屈折率から薬液の保持に際し表示部が透明化され、表示部の基板材面からの含有薬液の揮散の促進を図り、設定期間終了前に於ける表示部中での含有薬液の残留を排除することによって、その時期の表示部での露呈状態の均一化を図ることができるものである。
また、特許文献2に示されるように、液体透過性を有する基材面上に、液体をはじく性質を有する第一表示部と、液体透過性で液体含有時に光に対し低屈折率を呈する表示形成層からなる第二表示部の少なくとも二つの表示部が設けられてなる表示基材中に常温揮散性または加温揮散性の液体を含有させて、期間の初期ないし有効期間中の表示と期間終期において異なる表示が可能で、表示する文字や図形に制約がない期間インジケーターも提案されている。
また、特許文献3に記載されるように、表示層を使用開始と終了以外に、途中の経過期間の表示が出来る機能を付与した表示基板及び期間インジケーターも提案されている。
しかしながら、上述したような、含有液体の残存量に応じて表面上に一定の表示を発現させたり、消失させる形式の従来のインジケーターは、不織布や低密度の紙等で構成される液体透過性の高い基材表面上に、溶媒の吸収性が高く、薬液の吸液時に透明化する顔料(シリカ等)を、スクリーン印刷等を用いて塗工して表示層を形成し、その後、揮発性の高い薬液を含浸させることにより、基材及び表示層の顔料に液体が浸透し、表示層が透明化することにより、表示層の表示を消失させる。そして、含浸させた薬液は経時で揮発していくため、時間経過と共に、表示層の顔料に浸透した薬液含浸量が少なくなり、それに従って浸透前の顔料の色に戻り、不透明化され、表示が露呈されるものである。これらの期間の調整は、主に、薬液の含浸量にて有効期間6ヶ月、有効期間1年間等の有効期間を設けているが、有効期間前にインジケーター表示が徐々に出現してきたり、有効期限が過ぎても、インジケーター表示が出現しないなど、表示の応答性に問題を抱えている。
さらに、上述した従来のインジケーターは、防虫剤等の薬液を浸漬させる台紙部分(基板材、基材)と、薬液の効用期間を示すインジケーター部分(表示部)とが別々になっている仕様が大半である。このようなインジケーターのインジケーター部分は、着色層と塗工層とを少なくとも具備して構成されており、着色層を設ける必要があった。そして、インジケーター部分と、吸液層となる台紙部分の白色層とを貼り合せる必要もあった。すなわち、薬液の浸透性の高い繊維で構成された台紙部分と、着色可能で浸透性及び薬液保持性の高い不織布と貼り合わせなければならず、加工上の煩雑さ、及び加工効率の悪さが問題であった。
実公平5−938号公報 特開2002−297039号公報 特開2003−302906号公報
本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、着色層と吸液層とを貼り合せることなく、かつ優れた表示応答性を有するインジケーター機能を有するインジケーター台紙を提供することにある。
本発明の上記目的は、少なくとも表層、1層又は複数層から成る中層、及び裏層の多層抄きで構成される含浸紙と、前記表層の表面に塗工液を塗工して形成した塗工層とを具備して成るインジケーター台紙であって、前記裏層又は前記中層の少なくとも1層を吸液層とし、前記塗工層は、顔料としてシリカを固形分で10〜50質量%含有することを特徴とするインジケーター台紙を提供することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記塗工層は、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂を、溶剤として芳香族炭化水素系溶剤を含有することを特徴とするインジケーター台紙を提供することによって、効果的に達成される。
さらにまた、本発明の上記目的は、前記含浸紙は、JIS−P8220に準拠して離解した離解パルプのJIS−P8121に準拠して測定した離解フリーネスが600〜700ccであり、JIS−P8141(2004)に準拠して測定したクレム吸水度(縦)が80〜100mmであり、JIS−P8118(1998)に準拠して測定した密度が0.40〜0.60g/cmであり、また、少なくとも前記吸液層はコットンリンターパルプを含有することを特徴とするインジケーター台紙を提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係るインジケーター台紙によれば、含浸紙の表層を着色層とし、中層または裏層の少なくとも1層を吸液層としたので、着色層と吸液層とを貼り合せる必要がなくなる。また、表層の表面にシリカを含有した塗工液を塗布して塗工層を形成したので、塗工層と含浸紙の表層とによりインジケーター機能を有する層とすることができる。すなわち、本発明に係るインジケーター台紙によれば、着色層と吸液層とを貼り合わせなくても、インジケーター機能を有し、かつ表示応答性のよい一体型インジケーター台紙とすることができる。
以下、本発明に係るインジケーター台紙について、含浸紙が表層、1層の中層、及び裏層の3層の紙層から成る場合を例に詳細に説明する。なお、本発明に係るインジケーター台紙は、以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
本発明に係るインジケーター台紙(以下、「本インジケーター台紙」と言う。)は、表層、1層の中層、及び裏層から成る含浸紙と、表層の表面に塗工液を塗布して形成された塗工層とにより構成されており、さらに、含浸紙の表層を着色層、中層及び裏層を吸液層とする。これにより、表層の表面(着色層の表面)に塗工層を形成し、含浸紙の着色層と塗工層とでインジケーター層を構成することができるので、本インジケーター台紙は、インジケーター層と吸液層とを貼り合せることなく、インジケーター機能を有するようになる。
また、本インジケーター台紙の塗工層には、顔料としてシリカを固形分で10〜50質量%、好ましくは20〜30質量%含有する。塗工層中に含有する顔料としては、シリカの他に、クレー、炭酸カルシウム、タルク、チタン等が挙げられるが、中でもシリカが防虫剤等の薬液浸透時に透明化しやすい。そのため、顔料として少なくともシリカが含有されている塗工層を形成することで、防虫剤等の薬液を浸漬させると、顔料自体(シリカ)が透明化し、文字や絵柄等の表示を消失させることが可能となる。また、防虫剤等の薬液が、経時で含浸紙中から揮発、発散していくことにより、消失した文字や絵柄等の表示が再び露呈する。
なお、塗工層中のシリカの含有率が50質量%を超えると、シリカが塗工液中の溶媒を吸収してしまうため、塗工液を塗布して塗工層を形成する際に、大量の溶媒が必要となる。また、塗工液中には、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂等が含有されるが、含浸紙の表面(表層の上面)に塗工液を塗布しても、酢酸ビニル系樹脂がバインダーとしての役割を果たさなくなるため、シリカが含浸紙の表面に定着しにくい。従って、塗工層を形成してインジケーター層を形成しても、インジケーター機能を発現させることが難しいという問題が発生する。さらに塗布されたシリカの塗膜が厚くなるため、防虫剤等の薬液を含浸させても文字や絵柄等の表示が消失しにくいという問題も発生する。一方、塗工層中のシリカの含有率が10質量%未満であると、シリカの塗膜が薄すぎるため、インジケーター機能が発現しても、消失された文字や絵柄等の表示が見難いという問題が発生する。
また、シリカの平均粒子径(マルヴァン計による測定値)は2〜15μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。平均粒子径が2μm未満であると、防虫剤等の薬液を塗工層に含浸させた時に塗工層の透明化を満足させることはできるが、薬液の蒸散性が遅くなる傾向があり、本発明の目的である優れた表示応答性を有するインジケーター台紙を提供することが難しくなる。一方で、平均粒子径が15μmを超えると、塗工層の薬液の蒸散性が早くなる傾向になり、含浸紙の吸液層の防虫液蒸散速度との差が発生し、本発明の目的である優れた表示応答性を有するインジケーター台紙を提供することが難しくなる。
また、本インジケーター台紙に用いられる塗工液中には、上述したシリカの他に、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂を使用し、溶剤として芳香族炭化水素系の溶剤を使用することが好ましい。このように、シリカと、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂と、溶剤として芳香族炭化水素系の溶剤とが含有された塗工液を、含浸紙の表層の表面に塗布して塗工層を形成し、本インジケーター台紙を形成すると、印刷インクの広がりが良好になるので、印刷適性に優れると共に、含浸紙との接着性を高くすることができるので、本インジケーター台紙を、表示応答性に優れるものとすることができる。
なお、シリカを定着させるバインダーとしては、PVA、ラテックス、酢酸ビニル、アクリル樹脂等の水系接着剤が挙げられるが、水系接着剤を使用すると、塗工液を塗工する際に塗工液の溶媒である水により、含浸紙の着色層と吸液層の間の層間強度が低くなり、層間剥離を起こす傾向がある。このため、本インジケーター台紙においては、塗工液中に樹脂として溶剤系接着剤を含有させることが必要である。この溶剤系接着剤としては、酢酸ビニル系樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられるが、これらの中でも酢酸ビニル系樹脂を用いることが好ましく、特に、印刷用の樹脂であるメジウムインキを用いることが最も好ましい。なお、メジウムインキとしては、例えば帝国インキ株式会社社製のFMメジウムを用いることができる。
また、溶剤としてはトルエン、メタノール、アセトン、酢酸エチルなどを使用することもできるが、中でも芳香族炭化水素系であるトルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、これらの中でも特にトルエンを用いることが好ましい。
また、塗工液中には、顔料、バインダー、溶剤の他に、各種助剤を適宜添加することができる。
なお、上述した塗工液の印刷、塗工方法については公知の印刷技術、例えば、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の公知の種々の印刷方法を使用することができる。また、ブレードコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、キャストコーター等と言った公知の種々の塗工機を用いた塗工方法を使用することができる。
次に、本インジケーター台紙を構成する含浸紙について説明する。本インジケーター台紙を構成する含浸紙は、言い換えると、塗工層を形成してインジケーター台紙を形成する前の基材である。そして、本インジケーター台紙を構成する含浸紙は、上述したように、着色層である表層と、吸液層である1層の中層及び裏層とにより構成されている。
吸液層である中層及び裏層の各層は、少なくとも非木材繊維を含有させた原料パルプを用いて形成される。特に、JIS−P8120(1998)のC染色液を用いた染色法に準拠して測定した、パルプの種別ぼろの配合率が20〜80%となるように、非木材繊維を吸液層となる各層の原料パルプ中に配合することが好ましく、より好ましくはパルプの種別ぼろの配合率が40〜60%となるように配合する。なお、吸液層の各層のパルプの種別ぼろの配合率が20%未満であると、防虫剤等の薬液含浸時の浸透性、薬液保持性が悪くなるという問題が生じてしまう。一方、パルプの種別ぼろの配合率が80%を超えると、防虫剤等の薬液浸漬時に、含浸紙の層方向(紙の縦方向)への薬剤の浸透が良くなりすぎ、含浸紙全体(紙の横方向)への浸透が十分に出来ず、薬液の吸液ムラが発生する。このような含浸紙を用いてインジケーター台紙が形成されると、インジケーターが正常に発現しなくなるおそれがあり、本願の所望とする表示応答性を得難くなる。
なお、非木材繊維としては、コットンリンターパルプ、木材以外の繊維原料であるケナフ、麻、葦等の非木材繊維等、公知の種々のものを用いることができる。これらの中でも、コットンリンターパルプはコットンを原料としているため、材自体の薬液浸透性が高いだけでなく、薬液保持性が高い。従って、本インジケーターを構成する含浸紙においては、非木材繊維として、特にコットンリンターパルプを用いることが好ましく、これにより、防虫剤等の薬液を一定期間保持する場合の調整を行い易く、表示応答性も向上する。
なお、本インジケーター台紙を構成する含浸紙の吸液層を形成する原料パルプは、パルプの種別ボロの配合率が20〜80%となるように非木材繊維が配合されていれば、その他の原料パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の木材繊維を主原料として、化学的に処理されたパルプ、化学的に処理されたパルプやチップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材またはチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、及びチップを柔らかくなるまで蒸解した後、レファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプ等を用いることができる。
また、本インジケーター台紙を構成する含浸紙の吸液層以外の層(本実施形態では、着色層である表層)を形成する原料パルプは、特に限定されるものではないので、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の木材繊維を主原料として、化学的に処理されたパルプ、化学的に処理されたパルプやチップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材またはチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、及びチップを柔らかくなるまで蒸解した後、レファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプ等の公知の種々のものを用いることができる。
なお、含浸紙を構成する各層の原料パルプに、古紙からなるパルプを配合しても良いが、微細繊維が多いため、濾水性が悪くなり、防虫剤等の薬液の浸透性が低下してしまう。さらに、古紙中に含まれるサイズ剤等によっても防虫剤等の薬液の浸透性が低下してしまう他、紙面の見栄えが悪化するとともに、層間強度も低下してしまう。従って、古紙パルプは、特に表層を形成する原料パルプには配合しない方が好ましく、さらには吸液層を形成する原料パルプにも配合しないほうが好ましい。
また、本インジケーター台紙を構成する含浸紙は、同じ配合の原料パルプを用いて表層、中層、及び裏層の各層を抄造することが好ましい。しかしながら、例えば中層の原料パルプ中に古紙を配合する等、表層、中層、裏層と異なる配合の原料パルプを用いて抄紙しても良い。
なお、本インジケーター台紙を構成する含浸紙を形成する各層の原料パルプに添加される薬品の添加量、種類等については、原料パルプの種類等に応じて、適宜調整することができる。
また、本インジケーター台紙を構成する含浸紙は、JIS−P8220(1998)に準拠した方法で離解した離解パルプの、JIS−P8121(1995)に記載の「紙及び板紙−パルプのろ水度試験方法−カナダ標準ろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネス(以下、「離解フリーネス」と言う。)を600〜700cc、好ましくは610〜680ccとなるように調整する。なお、離解フリーネスが700ccを超えると薬液の浸透性は向上するが、繊維結合力が低下し、層間強度が低くなるため、断裁時の紙粉発生量が多くなり、作業性が悪くなる。一方、離解フリーネスが600cc未満であると、繊維間結合力は増し、層間強度は高くなり、断裁時の紙粉の発生量は少なくなるが、薬液の浸透性が悪くなると共に薬液の吸液にバラツキが発生し、吸液ムラが発生してしまう。
また、吸液層以外の層(本実施形態では着色層である表層)のパルプフリーネスは350〜700ccであることが好ましく、より好ましくは600〜700ccである。吸液層以外の層のパルプフリーネスが350cc未満であると、後述する塗工層を形成する塗工液の吸液ムラが発生しやすくなり、鮮明なインジケーターを表示することが難しくなる。また700ccを超えると吸液層に含浸させている薬液の発散性能が向上し、目的とするインジケーター期間を確保し難くなる。
吸液層(本実施形態では中層及び裏層)のパルプフリーネスは350〜720ccであることが好ましく、より好ましくは600〜700ccである。吸液層のパルプフリーネスが350cc未満であると、含浸させた防虫剤等の薬液発散性に劣る問題が発生する。一方、720ccを超えると、薬液の保持性に劣る問題が発生する。
なお、吸液層以外の層(着色層)のパルプフリーネスと吸液層のパルプフリーネスとを等しくする、あるいは吸液層以外の層(着色層)のパルプフリーネスを吸液層のパルプフリーネスより低くすることが好ましい。これにより、含浸紙の薬液の浸透性、薬液発散性は低下するが、一度吸液された薬液は発散しにくい構造となるため、薬液保持性が向上する。
上述した原料パルプは、公知の抄紙工程、例えばワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、サイズプレス、カレンダーパートなどを経て、表層、中層、及び裏層の3層の紙層を有する本インジケーター台紙を構成する含浸紙を形成する。なお、本インジケーター台紙を構成する含浸紙の抄紙方法については、特に限定されるものではないので、酸性抄紙法、中性抄紙法、アルカリ性抄紙法のいずれであっても良い。また、抄紙機も特に限定されるものではないので、例えば長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、円網抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機等の公知の種々の抄紙機を使用することができる。
着色層(表層)の付け量は50〜140g/mが好ましく、より好ましくは50〜60g/mである。着色層(表層)の付け量が50g/m未満であると、着色層の下の層(本実施形態では中層)の色を隠蔽できなくなる傾向にあり、このような含浸紙を用いて構成されたインジケーター台紙は、インジケーターが発現しにくくなるおそれがある。一方、着色層(表層)の付け量が140g/mを超えると、吸液層から着色層への防虫剤等の薬液の浸透性が低下する。
また、吸液層(本実施形態では中層及び裏層)の合計付け量は50〜445g/mが好ましく、より好ましくは50〜310g/mである。吸液層の合計付け量が50g/m未満であると、防虫剤等の薬液の浸透性が低下し、含浸量が不足するため、このような含浸紙が用いられたインジケーター台紙が例えば防虫用途に用いられた場合、その防虫の効用期間が短くなってしまう。一方、吸液層の合計付け量が445g/mを超えると、防虫剤等の薬液の含浸量が多くなりすぎ、着色層の表面から薬液が染み出してくるという問題が発生する。
上述したように形成された本インジケーター台紙を構成する含浸紙の裏層の表面(含浸紙における表層の表面と反対の面)は、吸油度が0.5〜9.5秒であることが好ましい。吸油度が0.5秒未満であると、防虫剤等の薬液浸漬時に、層方向(紙の縦方向)への吸収が良くなりすぎ、含浸紙全体(紙の横方向)への浸透が十分に出来ず、薬液の広がりが悪くなる。一方、吸油度が3秒を超えると、薬液の浸透性が低くなるため、含浸紙の中で薬液の浸透性の良好な部分と悪い部分が発生する。すなわち、吸油度が0.5〜9.5秒の範囲外であると、薬液の吸液ムラが発生し、このような含浸紙を用いてインジケーター台紙を構成すると、インジケーターが正常に発現しなくなるおそれがある。なお、本明細書でいう「吸油度(秒)」とは、J.TAPPI No.32−2(2000)に記載の「紙−吸水性試験方法−第2部:滴下法」に準拠し、滴下する液体を水から軽油に変更して、吸液層側(含浸紙の裏層側)から測定した値である。
また、本インジケーター台紙を構成する含浸紙は、JIS−P8141(2004)に記載の「紙及び板紙−吸水度試験方法−クレム法」に準拠して測定したクレム吸水度(縦)(以下、単に「クレム吸水度」と言う。)が80〜100mm、好ましくは90〜100mmである。含浸紙のクレム吸水度が80mm未満であると薬液の浸透性が低くなり、吸液ムラが発生する。一方、クレム吸水度が100mmを超えると、一見すると、薬液の浸透性は高くなるが、層方向への浸透性が高くなり、薬液の広がりが悪くなる。
クレム吸水度は、吸液層を形成する原料パルプに含浸液浸透促進剤を添加することにより調整することが好ましい。この含浸液浸透促進剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤を用いることができ、またこれらの1種又は2種以上を併用してもよい。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸の金属塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアリール硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、モノ置換又はジ置換スルホコハク酸エステル塩等が挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等)、アミン塩型(ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩、オレイルアミン乳酸塩等)等が挙げられる。
さらにまた、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、エチレンジアミンポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド等が挙げられる。
これらの含浸液浸透促進剤の中でもノニオン性界面活性剤を添加することが好ましく、特にポリエチレングリコールを含まない多価アルコール、多価フェノール化合物のプロピレンオキサイド付加体を添加することが好ましい。これに加えて、DF6300(星光PMC株式会社製)の、脂肪酸系でシリコーンを含まない液状の自己乳化型の界面活性剤が用いられると、より好ましい。
また、この含浸液浸透促進剤の添加量は0.01〜0.5質量%が好ましく、0.05〜0.25質量%がより好ましい。含浸液浸透促進剤の添加量が0.01質量%未満であると、サイズ性を十分に消去することができないため、薬液の浸透性が悪く、含浸加工時の生産性が低下してしまう。一方、添加量が0.5質量%を超えるとサイズ性の消去は十分にできるが、紙力増強剤、染料等の薬品の定着を阻害するとともに、パルプ繊維同士の水素結合も阻害する傾向にあり、含浸紙の層間強度が低下する問題が発生する。また、薬液含浸後の含浸紙の剥離強度も低下するおそれがある。
なお、原料パルプの叩解の度合いや、パルプの配合率によっては含浸液浸透促進剤等の薬品を添加する必要がないので、この場合には添加しなくても良い。また、含浸紙に薬液の浸透性を付与するために、含浸液浸透促進剤の他に吸液剤や嵩高剤等の薬品を添加することも可能である。
また、本インジケーター台紙を構成する含浸紙は、JIS−P8118(1998)に記載の「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した密度(以下、単に「密度」と言う。)が0.40〜0.60g/cmである。本インジケーター台紙を構成する含浸紙の密度が0.40g/cm未満であると、薬液の浸透性は向上するが、層間強度が低く、断裁時に層間剥離が発生すると共に、紙粉が発生する。一方、含浸紙の密度が0.60g/cm以上を超えると、密度が高くなりすぎるため、薬液の浸透性が低くなる。
さらにまた、本インジケーターを構成する含浸紙は、JIS−P8131(1995)に記載のミューレン高圧形試験機を用い、TAPPIUM522に記載の「ミューレン高圧型破裂強さ試験機による層間剥離強さ試験方法」に準拠して測定した剥離強度(以下、単に「剥離強度」という。)を0.35〜1.10Mpaとする、より好ましくは0.60〜0.85Mpaとする。剥離強度が0.35Mpa未満であると、含浸紙の表層の表面に前述した塗工液を塗布して塗工層を形成する際に、含浸紙が剥がれる、すなわち、塗工層及び着色層により構成されるインジケーター層と、吸液層との間で層間剥離がしやすくなる問題が発生する。一方、剥離強度が1.10Mpaを超えると、吸液層からインジケーター層への薬液の浸透性が低下し、インジケーターを表示し難くなり、表示応答性も満足することが難しくなる。
以上、本発明に係るインジケーター台紙について、表層、中層、及び裏層の3層の紙層から成り、表層を着色層とし、中層及び裏層を吸液層とした含浸紙を用い、この含浸紙の着色層(表層)の表面に塗工層を設けてインジケーター台紙を形成した場合について説明したが、本発明に係るインジケーター台紙は、この構成に限定されるものではない。すなわち、含浸紙を、2層以上の中層として4層以上の紙層から成るように構成したり、表層を着色層とし、中層及び裏層のどちらか一方を吸液層とする等、種々の変更が可能である。
以上のように、少なくとも表層、1層又は複数層から成る中層、及び裏層で構成される含浸紙で、裏層又は中層の少なくとも1層を吸液層とし、また離解フリーネスを600〜700cc、クレム吸水度(縦)を80〜100mm、密度を0.40〜0.60g/cmとし、また、少なくとも吸液層にコットンリンターパルプを含有させた含浸紙の表層の表面に、顔料としてシリカを固形分で10〜50質量%、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂を、溶剤として芳香族炭化水素系溶剤を含有した塗工液を塗工して塗工層を形成することにより、含浸紙の表層と塗工層とでインジケーター層とし、着色層と吸液層とを貼り合せることなく、インジケーター機能を付与することができ、かつ優れた表示応答性を有し、また薬液浸透性にも優れるインジケーター台紙をより効果的に得ることができる。
本発明に係るインジケーター台紙の効果を確認するため、以下のような各種の試料を作製し、これらの各試料に対する品質を評価する試験を行った。なお、本実施例において、配合、濃度等を示す数値は、固形分又は有効成分の質量基準の数値である。また、本実施例で示すパルプ・薬品等は一例にすぎないので、本発明はこれらの実施例によって制限を受けるものではなく、適宜選択可能であることはいうまでもない。
本発明に係る28種類のインジケーター台紙(これを「実施例1」ないし「実施例28」とする)と、これらの実施例1ないし実施例28と比較検討するために、4種類のインジケーター台紙(これを「比較例1」ないし「比較例4」とする)を、表1及び表2に示すような構成で作製した。
〔実施例1〕
以下の原料を用いて、下記の製造法に従い、表層、裏層及び両層間に位置する2層の中層からなる4層構造の含浸紙を作製し、この含浸紙の表層の表面上に塗工層を形成してインジケーター台紙を得た。
<原料>
・表層(着色層)
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)50質量%と、非木材繊維であるコットンリンターパルプ50質量%とを配合した後に、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)を610ccに原料パルプを調整した。この原料パルプに、染料として、日本化薬株式会社製のカヤセルターコイズAGリキッドを固形分で0.3質量%、日本化薬株式会社製のカヤフェクトイエローYを0.6質量%、株式会社日本化学工業所製のダイレクトペーパーブルーN5BLを0.07質量%、株式会社日本化学工業所製のダイレクトペーパーレッド4BLを0.02質量%配合して着色した。また、染料の定着剤として、大和化学工業株式会社製のダイヤフィックスDを固形分で1.0質量%、硫酸バンドとして、硫酸アルミニウムを固形分で3.0質量%、乾燥紙力増強剤として、星光PMC株式会社製のDG4204を固形分で1.0質量%、含浸液浸透促進剤として、星光PMC株式会社製のDF6300を固形分で0.2質量%内添し、着色層となる表層用の原料パルプスラリーを得た。
・中層及び裏層(吸液層)
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)50質量%と、コットンリンターパルプ50質量%を配合した後に、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)を640ccに調整した原料に、乾燥紙力増強剤として、星光PMC株式会社製のDG4204を固形分で0.5質量%、含浸液浸透促進剤として、星光PMC株式会社製のDF6300を固形分で0.2質量%内添し、中層及び裏層用の原料パルプスラリーを得た。
これらの原料パルプスラリーを用い、円網抄紙機にて表層、2層の中層、及び裏層の紙層を抄き合わせて、表層(着色層)の付け量を50g/m、中層及び裏層(吸液層)の合計付け量350g/mとし、坪量が400g/mである4層抄きの含浸紙を得た。
<塗工液>
次に、表2に示すように、顔料として平均粒子径が3μmであるシリカ(グレースジャパン株式会社製のサイロジェット72W)を30質量%、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂であるメジウムインク(帝国インキ社製のFMメジウム)を53質量%、及び溶剤として芳香族炭化水素系の溶剤であるトルエン(帝国インキ社製のF003溶剤(メジウムインク専用溶剤))を17質量%混合して、塗工液を作製する。
<試料の作製>
この塗工液をスクリーン印刷で、上述したように作製した含浸紙の、表層の表面(着色層の表面)に塗布して塗工層を形成し、含浸紙の着色層と塗工層とでインジケーター層を形成するインジケーター台紙(実施例1)を得た。
また、実施例2〜28、及び比較例1〜4を表1及び表2に示す条件以外は実施例1と同様にして、各インジケーター台紙を作製した。なお、表2中の、顔料の炭酸カルシウムとして奥多摩工業(株)社製の商品名「TP−123CS」を用い、クレーとしてエンゲルハード社製の商品名「UW90」を用い、チタンとして二酸化チタンであるチタン工業(株)社製の商品名「クロノスKA−10」を用いた。また、バインダーのラテックスとしてSBRラテックスである旭化成(株)社製の商品名「L−1388」を用い、PVAとしてユニチカ(株)社製の商品名「UF−170」を用い、PAMとしてハリマ化成(株)製の商品名「ハリコートG50」を用いた。さらにまた、溶剤として三協化学(株)社製のメタノール、アセトン、酢酸エチルを用いた。
なお、表1中の「非木材繊維の種類」中の「リンター」とは、コットンリンターパルプをあらわす。
また、「CSF(cc)」とは、JIS−P8121(1995)に記載の「紙及び板紙−パルプのろ水度試験方法−カナダ標準ろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネスの値である。
「付け量(g/m)」とは、各試料の層剥離を行い、各層の坪量をJIS−P8124に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した値である。
なお、層剥離は以下の手順で行った。まず、各試料から得た各サンプルを室温の水に約1時間浸漬する。水に浸漬した各サンプルを、角を起点として10mmΦ程度の丸棒に巻き付けた後、丸棒を転がして各サンプルをしごく。この操作を各サンプルの四隅の全ての角を起点に繰り返し、各方向からサンプルにしごきの力を加える。これにより、各サンプルの層間の一部が剥離してくるので、これを利用して、表層、中層、及び裏層に分離して層剥離を行う。層剥離を行った後、各サンプルの各層を熱風乾燥機などで十分に乾燥し、試験に使用した。
これらの全実施例及び比較例について品質評価を行った結果は、表3に示すとおりであった。なお、この品質評価試験は、JIS−P8111に準拠して温度23±2℃、湿度50±2%の環境条件で行った。
なお、表3中の「坪量(g/m)」とは、インジケーター台紙全体の坪量で、JIS−P8124(1998)に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した値である。
「離解フリーネス(cc)」とは、含浸紙をJIS−P8220に準拠して離解した離解パルプをJIS−P8121に準拠して測定したフリーネスの値である。
「密度(g/cm)」とは、JIS−P8124(1998)に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定したインジケーター台紙の坪量と、JIS−P8118(1998)に記載の「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定したインジケーター台紙の紙厚から算出した値である。
「クレム吸水度(mm)」とは、JIS−P8141(2004)に記載の「紙及び板紙−吸水度試験方法−クレム法」に準拠して測定したインジケーター台紙の縦方向の値である。
「吸油度(秒)」とは、J.TAPPI No.32−2(2000)に記載の「紙−吸水性試験方法−第二部:滴下法」に準拠し、滴下する液体に軽油を用いて裏層(塗工層と反対の面)を測定した値である。
「剥離強度(MPa)」とは、JIS−P8131(1995)に記載のミューレン高圧形試験機を用い、TAPPIUM522に記載の「ミューレン高圧型破裂強さ試験機による層間剥離強さ試験方法」に準拠して測定した値である。
「断裁時の紙粉発生」とは、各試料をギロチンで断裁した時の紙粉の発生量を目視で確認し、評価したものである。その評価基準は下記の通りとした。
○:断裁時の紙粉が無い。
△:断裁時の紙粉が発生する。
×:断裁面の紙粉が多量に発生する。
「印刷時の層間剥離」とは、インク印刷時に発生する含浸紙の層間剥離を目視で確認し、評価した。
無し:層間剥離せず、満足できる。
有り:層間剥離し、満足出来ない。
「吸液時の文字の隠蔽性」とは表示応答性を評価したもので、薬液を含浸紙の吸液層側(インジケーター台紙の塗工層と反対面)から1滴滴下させて、7日放置した後の塗工層の文字等の消失度合いを目視で確認して評価したものである。その評価基準は下記の通りとした。
○:文字が完全に消失していて、見えない。
△:文字が完全に見えていないが、見えかけている。
×:文字が完全に見えている。
また、「総合評価」とは、クレム吸水度、吸油度の評価等からインジケーター台紙の品質を総合的に評価したもので、その評価基準は下記の通りである。
◎:十分満足できる。
○:満足できる。
△:やや満足できる。
×:満足できない。
表3から、本発明に係るインジケーター台紙、すなわち実施例1〜実施例28に係るインジケーター台紙であると、品質評価に優れることがわかる。すなわち、本発明に係るインジケーター台紙は、着色層と吸液層とを貼り合わせなくてもインジケーター機能を有し、かつ表示応答性に優れることが分かる。

Claims (3)

  1. 少なくとも表層、1層又は複数層から成る中層、及び裏層の多層抄きで構成される含浸紙と、前記表層の表面に塗工液を塗工して形成した塗工層とを具備して成るインジケーター台紙であって、
    前記裏層又は前記中層の少なくとも1層を吸液層とし、
    前記塗工層は、顔料としてシリカを固形分で10〜50質量%含有することを特徴とするインジケーター台紙。
  2. 前記塗工層は、バインダーとして酢酸ビニル系樹脂を、溶剤として芳香族炭化水素系溶剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のインジケーター台紙。
  3. 前記含浸紙は、JIS−P8220に準拠して離解した離解パルプのJIS−P8121に準拠して測定した離解フリーネスが600〜700ccであり、
    JIS−P8141(2004)に準拠して測定したクレム吸水度(縦)が80〜100mmであり、
    JIS−P8118(1998)に準拠して測定した密度が0.40〜0.60g/cmであり、
    また、少なくとも前記吸液層はコットンリンターパルプを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインジケーター台紙。
JP2009043853A 2009-02-26 2009-02-26 インジケーター台紙 Active JP4543113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009043853A JP4543113B2 (ja) 2009-02-26 2009-02-26 インジケーター台紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009043853A JP4543113B2 (ja) 2009-02-26 2009-02-26 インジケーター台紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010197815A true JP2010197815A (ja) 2010-09-09
JP4543113B2 JP4543113B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=42822582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009043853A Active JP4543113B2 (ja) 2009-02-26 2009-02-26 インジケーター台紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4543113B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014071015A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Taiheiyo Material Kk 測定装置および測定方法
JP2015193954A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 日本製紙パピリア株式会社 薬液含浸基材
JP2018168514A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 北越コーポレーション株式会社 薬液含浸基材及びその製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05938Y2 (ja) * 1987-11-20 1993-01-12
JP2002297039A (ja) * 2001-01-24 2002-10-09 Mishima Paper Co Ltd 期間インジケーター
JP2003204824A (ja) * 2002-01-16 2003-07-22 Tokai Pulp & Paper Co Ltd 化粧用脂取り紙
JP2007001934A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Sumitomo Chemical Co Ltd 有害生物防除剤
JP2008253175A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Sumitomo Chemical Co Ltd 蒸散方法
JP2008297666A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Daio Paper Corp 含浸用原紙
JP2010084278A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Daio Paper Corp 含浸紙及びインジケーター台紙

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05938Y2 (ja) * 1987-11-20 1993-01-12
JP2002297039A (ja) * 2001-01-24 2002-10-09 Mishima Paper Co Ltd 期間インジケーター
JP2003204824A (ja) * 2002-01-16 2003-07-22 Tokai Pulp & Paper Co Ltd 化粧用脂取り紙
JP2007001934A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Sumitomo Chemical Co Ltd 有害生物防除剤
JP2008253175A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Sumitomo Chemical Co Ltd 蒸散方法
JP2008297666A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Daio Paper Corp 含浸用原紙
JP2010084278A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Daio Paper Corp 含浸紙及びインジケーター台紙

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014071015A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Taiheiyo Material Kk 測定装置および測定方法
JP2015193954A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 日本製紙パピリア株式会社 薬液含浸基材
JP2018168514A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 北越コーポレーション株式会社 薬液含浸基材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4543113B2 (ja) 2010-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5302544B2 (ja) 壁紙裏打ち用抄合わせ不織布及びその製造方法
JP4543113B2 (ja) インジケーター台紙
JP4466429B2 (ja) チップ型電子部品収納用台紙
JP2010084278A (ja) 含浸紙及びインジケーター台紙
JP4058451B2 (ja) 多層抄きクラフト紙
JP5195971B2 (ja) チップ型電子部品収納台紙
JP5829550B2 (ja) 壁紙裏打ち用不織布
JP4253331B2 (ja) 多層抄き板紙及び紙製容器
JPH07216781A (ja) 拭い用紙
JP6088392B2 (ja) 壁紙用不織布
JP4119930B2 (ja) マドラー用紙
JP5289127B2 (ja) ライナー
JP4533945B2 (ja) 床材用含浸原紙及び床材用含浸紙
JP6124747B2 (ja) 壁紙用不織布
JP3737036B2 (ja) 耐水印刷用紙
JP7138420B2 (ja) 不織布ダスター及び不織布ダスターの製造方法
JP4673288B2 (ja) マット台紙及びマットボード
JP2003027393A (ja) 耐水印刷用紙
JP4533937B2 (ja) 床材用含浸紙
JP2006168283A (ja) 食器用紙及びそれを用いた食器
JP6052069B2 (ja) 蒸散紙およびその製造方法
JP6266547B2 (ja) 壁紙裏打ち用不織布
JP2010150852A (ja) 床材用含浸紙
JP6762901B2 (ja) 薬液含浸基材及びその製造方法
JP6266543B2 (ja) 壁紙裏打ち用不織布

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4543113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250