JP2002294031A - 積層板用樹脂組成物、プリプレグ及び積層板 - Google Patents

積層板用樹脂組成物、プリプレグ及び積層板

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JP2002294031A
JP2002294031A JP2001097488A JP2001097488A JP2002294031A JP 2002294031 A JP2002294031 A JP 2002294031A JP 2001097488 A JP2001097488 A JP 2001097488A JP 2001097488 A JP2001097488 A JP 2001097488A JP 2002294031 A JP2002294031 A JP 2002294031A
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epoxysilane
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JP2001097488A
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Tetsuya Mori
哲也 森
Toshimitsu Fukase
利光 深瀬
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス転移温度を上回る高温領域における弾
性率の低下を抑えて、半田耐熱性の改善が可能な、積層
板用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、およ
び硬化促進剤からなる系に、必須成分として水及び一般
式1で表されるエポキシシランを添加する。その添加量
は、一般式2で表されるSiO2含有率で13wt%以上、
18wt%以下の範囲内とする。(式中、Mwはエポキシ
シランの分子量,xはエポキシシランの添加量,yは溶
剤を除くワニス固形分の重量である) SiO2含有率={(60/Mw)×(x/y)}×100 (2) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層板用樹脂組成
物、プリプレグ、及びこれを用いて作られる半田耐熱性
に優れた積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気・電子機器、通信機器、計算機、コ
ンピューターなどに使用されているプリント配線板は、
パッケージの軽薄短小化の流れを受けて、配線密度の高
度化、高集積化が進展している。また、昨今の環境問題
に配慮して、鉛フリー半田が使われるようになってきて
いる。鉛フリー半田は、従来の錫−鉛共晶半田と比べて
使用温度が高いため、今まで以上に積層板の耐熱性向上
が求められている。従来より、プリント配線板用積層板
に用いられる樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリ
ビスマレイミド樹脂などが用いられてきている。中でも
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、機械強度、成型性、
価格などの面から特に広く用いられている。
【0003】しかしながら、従来のエポキシ樹脂では、
積層板のガラス転移温度(Tg)が約150℃程度であ
り、これより高温のゴム状領域では弾性率低下が著し
く、260℃の半田に対する熱安定性が不十分なものが
多かった。この欠点を補うために、エポキシ樹脂の官能
基数を増やしたり、嵩高い置換基を導入してTgを上
げ、可能な限りゴム状領域に移行する温度を高める等の
手法が取られてきたが、未だ根本的解決には至っていな
い。
【0004】これらのエポキシ樹脂硬化物の欠点を改良
する目的で、エポキシ樹脂硬化系に、シランアルコキサ
イドをゾルゲル反応を用いてハイブリッド化させる手法
がこれまでに報告されている。関西大学の越智らは、第
9回ポリマー材料フォーラム講演要旨集(2000年)
で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に、硬化剤として
テトラエチレンペンタミン(以下、TEPAと略す)
と、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以
下、γ−GPSと略す)とを一度に作用させると、動的
粘弾性測定においてTgが消失し、弾性率の減少がほと
んどない硬化物が得られると述べている。しかしなが
ら、TEPAはエポキシ樹脂との反応性が非常に高く、
一液化が出来ないために、通常の工業用途においては保
存安定性を保つことが難しく、積層板への応用は不可能
である。
【0005】また、同じく第9回ポリマー材料フォーラ
ム講演要旨集で、荒川化学の合田らは、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂の二級水酸基部位に、メトキシシラン
オリゴマーを化学結合させて得られたシラン変性エポキ
シ樹脂に、硬化剤を当量配合し乾燥硬化させることで、
動的粘弾性測定においてTgが消失し、弾性率の減少が
ほとんどない硬化物が得られると述べている。さらに他
にも、同様な手法を用いたものに、特開2000−28
1756号公報、特開2000−290350号公報、
特開2000−281965号公報などが報告されてい
る。これらの手法を用いれば一液化が可能となるが、シ
ラン変性樹脂を予め合成する必要があるため、原材料コ
ストが高くなる等の欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑み、従来のエポキシ樹脂積層板に顕著なTgを
上回る高温部の弾性率低下を低く抑えた、半田耐熱性の
改善が可能な積層板を提供することを目的としたもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹
脂とジシアンジアミドとを含む積層板用樹脂組成物中
に、エポキシシランを、一般式2で表されるSiO2含有
率が13wt%以上、18wt%以下になる量添加すること
が効果的であることを見出した。
【0008】エポキシシランは、シランカップリング剤
として、基材と樹脂マトリクスの間の接着性を向上させ
る目的で、通常は積層板用樹脂組成物に0.5〜2%添
加して用いられる。しかしながら本発明のように、それ
を遙かに上回る量を、エポキシ樹脂/ジシアンジアミド
の系に添加することで、一液化が可能な積層板用樹脂組
成物が得られ、且つプリプレグの保存安定性も良好で、
従来に無い半田耐熱性を発現させ得る積層板が得られる
ことを見出した。このようにエポキシシランを添加する
ことは、特に積層板のゴム状領域の弾性率低下を抑える
のに有効で、このことが半田耐熱性の改善に効果を有す
るとの知見を得て、本発明を完成させるに至ったもので
ある。
【0009】即ち本発明は、エポキシ樹脂、ジシアンジ
アミド、および硬化促進剤からなる系に、必須成分とし
て、水及び一般式(1)で表されるエポキシシランを加
えたことを特徴とする積層板用樹脂組成物であり、また
さらには、この積層板用樹脂組成物を、積層板用基材に
含浸、乾燥して得られるプリプレグ、および、このプリ
プレグを1枚または複数枚重ね、その一方または両方の
面に銅箔を重ねて、加熱加圧して一体に成形して得られ
る積層板である。
【0010】
【化2】 式中、R1は、CH3基またはC25基である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるエポキシシラ
ンは、一般式(1)で表されるトリメトキシシランまた
はトリエトキシシランである。また、その添加量を、一
般式2で表されるSiO2含有率で13wt%以上、18wt
%以下の範囲内とするのが特徴である。 SiO2含有率={(60/Mw)×(x/y)}×100 (2) 式中、Mw:エポキシシランの分子量 x:エポキシシランの添加量 y:溶剤を除くワニス固形分の重量
【0012】エポキシシランの添加量が、13wt%未満
の場合、通常のシランカップリング剤と同等の基材との
密着力向上効果しかなく、Tg以上の温度領域における
弾性率低下を抑えることは出来ない。また、18wt%よ
り多く添加した場合、積層板用樹脂組成物の粘度が急激
に下がり、プリプレグ製造時におけるレジン塗布量が著
しく低下して、加熱プレスにより積層板を成形すること
が困難になるため好ましくない。
【0013】本発明で使用されるエポキシ樹脂として
は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、アルキ
ル置換ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン置換
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、アルキル置換ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、ハロゲン置換ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、グリシジルアミ
ン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル
型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロ
ペンタジエン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0014】また、本発明で使用し得る硬化促進剤の種
類及び量については、特に限定されるものではないが、
例えば、トリスジメチルアミノメチルフェノール(TA
P)、TAPとオクチル酸の塩、イミダゾール誘導体、
トリフェニルフォスフィン(TPP)、TPPの4級
塩、DBU塩等が挙げられる。使用量は全エポキシ樹脂
中0.5〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部、更に
好ましくは0.5〜1重量部である。添加量が0.5重量
部よりも少ない場合、目的とする硬化促進作用が得られ
ない場合があり好ましくない。また、5重量部よりも多
い場合には、室温におけるプリプレグの保存安定性が損
なわれるために好ましくない。
【0015】本発明で使用する水の添加量については、
特に限定されていないが、加えるエポキシシラン100
重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.6
〜8重量部である。添加量が0.1重量部よりも少ない
場合、エポキシシラン中のアルコキシシランの加水分解
が促進されないため、反応が不十分になり易く好ましく
ない。また、10重量部よりも多い場合、残存する水分
によって、積層板の加熱プレス成形時や積層板上への半
田処理時に、膨れなどの不良が発生することがあり好ま
しくない。
【0016】また、本発明の積層板用樹脂組成物には、
粘度調整や、各成分の均一混合の目的で、必要に応じて
溶剤を一種または複数組み合わせて用いても良い。溶剤
の種類については特に限定はされないが、例えば、N,
N−ジメチルフォルムアミド、N−メチル−2−ピロリ
ドン、γ−ブチロラクトン、ジオキサン、ジメチルスル
フォキシド等の極性溶剤の他に、n−ヘキサン、n−デ
カン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶剤、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶剤、ブチルアセテート、ベンジルアセテート等の
エステル系溶剤、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチル
カルビトール、メチルセロソルブアセテート、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジグライム等の多
価アルコール系及びその誘導体等が挙げられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。
【0018】(実施例1) 1.積層板用樹脂組成物の調製 ブロモ化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート
5047B75、ジャパンエポキシレジン社製)100
重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピク
ロンN−690−70M、大日本インキ化学社製)19
重量部、およびγ−GPS(東レ・ダウ・コーニングシ
リコーン社製、SH−6040)117重量部をビーカ
ーに取り、スターラーで10分間攪拌混合した後、純水
1重量部をスポイトによりゆっくり滴下した。その後、
加えられた水滴が完全に消えるまで4時間攪拌を続行し
た。次に、ジシアンジアミドの10%N,N−ジメチル
フォルムアミド(以下、DMFと略す)溶液の70重量
部と、2P4MZ(四国化成製)の10%DMF溶液の
1重量部を、それぞれスポイトで滴下し、更に30分間
攪拌を行って、SiO2含有率が14%の樹脂組成物を得
た。
【0019】2.プリプレグの作製 上記で得られた樹脂組成物を、ガラスクロス(旭シュエ
ーベル社製、AS707AW)に十分に含浸させ、15
0℃に設定した熱風循環オーブン内で、5分間乾燥して
溶剤の除去を行い、目的とするプリプレグを得た。
【0020】3.積層板の作製 20μm厚の銅箔2枚の間に、プリプレグ6枚を重ねて
挟み、電熱プレスの熱盤間に装填して、面圧4MPaの
条件で150℃で30分、更に面圧10Paに変更して
185℃で1時間加熱加圧し、目的とする銅張積層板を
得た。
【0021】4.動的粘弾性評価 得られた銅張積層板を塩酸でエッチング処理して、銅箔
を完全に除去したのち、40℃に設定した乾燥機で12
時間処理し、水分を除去した。これを所定の大きさに加
工し、動的粘弾性測定装置(オリエンテック社製レオバ
イブロン、引っ張り法、周波数:10Hz、温度範囲:
−150〜260℃、昇温速度:2℃/分)を用いて、
弾性率の変化を追跡した。測定結果は、図1に示した通
りである。
【0022】5.半田耐熱性評価 前記で得られた銅張積層板を一辺2cmの正方形に切り
出し、260℃の半田浴槽に浮かべ、時間の経過に伴う
膨れ発生の有無を確認した。評価結果は表1に示した。
【0023】(実施例2)実施例1と同様にして、ブロ
モ化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート50
47B75、ジャパンエポキシレジン社製)100重量
部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロン
N−690−70M、大日本インキ化学社製)19重量
部、γ−GPS(東レ・ダウ・コーニングシリコーン社
製、SH−6040)210重量部、DMF 10重量
部、およびアセトン5重量部をビーカーに取り、スター
ラーで10分間攪拌混合した後、純水1重量部をスポイ
トによりゆっくり滴下した。その後、加えられた水滴が
完全に消えるまで4時間攪拌を続行した。次に、ジシア
ンジアミドの10%DMF溶液の100重量部と、2M
Z−OK(四国化成製)の10%DMF溶液の1.5重
量部を、それぞれスポイトで滴下し、更に30分間攪拌
を行って、SiO2含有率が17%の積層板用樹脂組成物
を得た。
【0024】得られた積層板用樹脂組成物用いて、実施
例1と同様にして、プリプレグ及び銅張積層板を作製
し、動的粘弾性評価及び半田耐熱性評価を実施した。評
価結果については、各々図1及び表1に示した。
【0025】(比較例1)実施例2において、γ−GP
Sを添加せず、また、ジシアンジアミドの10%DMF
溶液の添加量を、100重量部から20重量部に減らし
た以外は、全く実施例2と同様にして、SiO2含有率が
0%の積層板用樹脂組成物を得た。また、これを用いて
実施例1と同様にプリプレグ及び積層板を作製し、動的
粘弾性評価及び半田耐熱性評価を実施した。評価結果に
ついては、各々図1及び表1に示した。
【0026】(比較例2)実施例2において、γ−GP
Sの添加量を210重量部から42重量部に、また、ジ
シアンジアミドの10%DMF溶液の添加量を、100
重量部から38重量部に減らした以外は、全く実施例2
と同様にして、SiO2含有率が8%の積層板用樹脂組成
物を得た。また、これを用いて実施例1と同様にプリプ
レグ及び積層板を作製し、動的粘弾性評価及び半田耐熱
性評価を実施した。評価結果については、各々図1及び
表1に示した。
【0027】(比較例3)実施例2において、γ−GP
Sの添加量を210重量部から430重量部に、また、
ジシアンジアミドの10%DMF溶液の添加量を、10
0重量部から200重量部に増やした以外は、全く実施
例2と同様にして、SiO2含有率が20%の積層板用樹
脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を用いて、実施例
1と同様にしてプリプレグを作製したが、ガラスクロス
上のレジン塗布量が4%程度と極めて低く、このプリプ
レグでは電熱プレスにより積層板を作製することが出来
なかった。
【0028】(比較例4)実施例1と同様にして、ブロ
モ化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート50
47B75,ジャパンエポキシレジン社製)100重量
部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂19重量部、
ジメチルジメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製、
TSL−8112)35重量部、アセトン10重量部を
加えてスターラーで10分間攪拌混合した後、純水1重
量部をスポイトによりゆっくり滴下した。その後、加え
られた水滴が完全に消えるまで4時間攪拌を続行した。
次に、ジシアンジアミドの10%DMF溶液の20重量
部と、2MZ−OK(四国化成製)の10%DMF溶液
の2重量部を、それぞれスポイトで滴下し、更に30分
間攪拌を行って、SiO2含有率が14%の積層板用樹脂
組成物を得た。また、これを用いて実施例1と同様にプ
リプレグ及び積層板を作製し、動的粘弾性評価及び半田
耐熱性評価を実施した。評価結果については、各々図1
及び表1に示した。
【0029】(比較例5)比較例4において、ジメチル
ジメトキシシラン35重量部を、メチルトリメトキシシ
ラン(GE東芝シリコーン社製、TSL−8113)4
2重量部に変えた以外は、全く比較例4と同様にして、
SiO2含有率が14%の積層板用樹脂組成物を得た。ま
た、これを用いて実施例1と同様にプリプレグ及び積層
板を作製し、動的粘弾性評価及び半田耐熱性評価を実施
した。評価結果については、各々図1及び表1に示し
た。
【0030】(比較例6)比較例4において、ジメチル
ジメトキシシラン35重量部を、フェニルトリメトキシ
シラン(GE東芝シリコーン社製、TSL−8173)
79重量部に変えた以外は、全く比較例4と同様にし
て、SiO2含有率が14%の積層板用樹脂組成物を得
た。また、これを用いて実施例1と同様にプリプレグ及
び積層板を作製し、動的粘弾性評価及び半田耐熱性評価
を実施した。評価結果については、各々図1及び表1に
示した。
【0031】(比較例7)比較例4において、ジメチル
ジメトキシシラン35重量部を、ジフェニルジメトキシ
シラン(GE東芝シリコーン社製、TSL−8172)
115重量部に変えた以外は、全く比較例4と同様にし
て、SiO2含有率が14%の積層板用樹脂組成物を得
た。また、これを用いて実施例1と同様にプリプレグ及
び積層板を作製し、動的粘弾性評価及び半田耐熱性評価
を実施した。評価結果については、各々図1及び表1に
示した。
【0032】(比較例8)比較例4において、ジメチル
ジメトキシシラン35重量部を、テトラメトキシシラン
(GE東芝シリコーン社製、TSL−8114)50重
量部に変えた以外は、全く比較例4と同様にして、Si
2含有率が14%の積層板用樹脂組成物を得た。ま
た、これを用いて実施例1と同様にプリプレグ及び積層
板を作製し、動的粘弾性評価及び半田耐熱性評価を実施
した。評価結果については、各々図1及び表1に示し
た。
【0033】
【表1】
【0034】表1中で用いた判定記号は、つぎの通りと
した。 ○;膨れが全く発生しない。 △;やや膨れが発生する。 ×;膨れが発生
【0035】図1および表1に示した結果から分かるよ
うに、本発明の実施例1,2はいずれも、動的粘弾性お
よび半田耐熱性で優れた特性を示している。これに対し
て、比較例1はシラン化合物を添加していないので、良
い結果が得られないのは当然であるが、比較例2,3で
は本発明と同じエポキシシランを用いているが、比較例
2は量が少ないため効果が十分でなく、一方、比較例3
は使用量が多すぎるため、プリプレグの樹脂付着量が少
なく積層板を作製できなかった例である。また、比較例
4〜8はいずれも、SiO2含有量は実施例1と同じ14
%であるが、用いたシラン化合物が、本発明におけるも
のとは異なりエポキシ基を持たないため、耐熱性向上の
効果が得られなかった例である。
【0036】
【発明の効果】本発明による積層板用樹脂組成物、及び
これを基材に含浸して得られるプリプレグを用いて作製
した積層板は、高温領域においても弾性率の低下が小さ
く、耐熱性の高いプリント配線板用材料を提供すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例の動的粘弾性評価で得られ
た、弾性率の温度による変化を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5435 C08K 5/5435 Fターム(参考) 4F072 AA07 AB29 AD23 AE01 AE02 AE14 AF01 AF21 AF24 AG03 AH02 AH04 AL09 AL13 4F100 AA20B AA20C AA20D AA20E AB17A AB17E AB33A AB33E AG00B AG00C AG00D AG00E AH03B AH03C AH03D AH03E AH06B AH06C AH06D AH06E AK53B AK53C AK53D AK53E BA05 BA06 BA10A BA10E BA11 DG15B DG15C DG15D DG15E EJ82B EJ82C EJ82D EJ82E GB43 JJ03 4J002 CD021 CD041 CD051 CD061 CD111 CD121 CD131 DE029 EN108 ET007 EU118 EU138 EW018 EX066 FD147 FD158 GF00 GQ01 HA05 4J036 AA01 DA02 DC31 FA06 FA13 JA08 JA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、およ
    び硬化促進剤からなる系に、必須成分として、水及び一
    般式(1)で表されるエポキシシランを加えたことを特
    徴とする積層板用樹脂組成物。 【化1】 式中、R1は、CH3基またはC25基である。
  2. 【請求項2】 エポキシシランの添加量が、一般式
    (2)で表されるSiO2含有率で13wt%以上、18wt
    %以下の範囲内であることを特徴とする、請求項1記載
    の積層板用樹脂組成物。 SiO2含有率={(60/Mw)×(x/y)}×100 (2) 式中、Mw:エポキシシランの分子量 x:エポキシシランの添加量 y:溶剤を除くワニス固形分の重量
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の積層板用
    樹脂組成物を、積層板用基材に含浸、乾燥して得られる
    ことを特徴とするプリプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のプリプレグを1枚または
    複数枚重ね、その一方または両方の面に銅箔を重ねて、
    加熱加圧して一体に成形してなることを特徴とする積層
    板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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