JP2002292519A - 丸鋸およびその主軸取付け方法 - Google Patents

丸鋸およびその主軸取付け方法

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JP2002292519A
JP2002292519A JP2001101900A JP2001101900A JP2002292519A JP 2002292519 A JP2002292519 A JP 2002292519A JP 2001101900 A JP2001101900 A JP 2001101900A JP 2001101900 A JP2001101900 A JP 2001101900A JP 2002292519 A JP2002292519 A JP 2002292519A
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悟 西尾
Yasutaka Nakajima
康貴 中島
Tsutomu Ide
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    • B27B5/29Details; Component parts; Accessories
    • B27B5/30Details; Component parts; Accessories for mounting or securing saw blades or saw spindles
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 丸鋸の厚みを薄くしようとすると臨界回転数
が低下して座屈現象を生じ易くなるという従来技術の難
点を解決するもので、薄鋸化を図っても臨界回転数を低
下させることがなく、従来の2倍以上に増大させ得る丸
鋸の構造と、該丸鋸を回転主軸に取付ける方法とを提供
する。 【解決手段】 中心孔を有する丸鋸の本体に、該中心孔
または中心孔付近から所要中心角をもって半径方向に延
在する3本以上のスリットを形成し、このスリットの終
端を該丸鋸の歯底半径の60〜75%の環状範囲内に設
定した。また、前記の構成に係る丸鋸を回転主軸に取付
けるに際して、回転主軸に設けた一対のフランジによっ
て、丸鋸の本体における厚み方向および回転方向の移動
は拘束するが、該本体の膨張収縮に伴う半径方向の拡大
縮小は許容し得るよう該丸鋸を両側から挟持するように
した丸鋸の主軸取付け方法により前記課題は解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、丸鋸およびその
主軸取付け方法に関し、更に詳しくは、丸鋸の台金の厚
みを薄くしながらも、切削時における臨界回転数を飛躍
的に高めることのできる改良された丸鋸と、該丸鋸を回
転主軸へ取付ける方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】円板状をなす台金(以下「本体」という)
の外周に多数の鋸歯が植設され、該本体の中心部に中心
孔を有する丸鋸は、各種の切削装置に取付けて使用に供
される。すなわち切削装置の回転主軸への丸鋸の取付け
は、該主軸を丸鋸の中心孔に挿通した後に、該主軸に設
けた一対のフランジにより丸鋸本体を両側から強力に挟
持して行なうのが常識的な技術であった。一般に丸鋸の
本体は、木材や非鉄金属等の被切削材を切削する際の摩
擦熱や、高速回転に伴ない該丸鋸の殊に外周部近傍に作
用する大きな遠心力により、半径方向へ僅かなオーダー
ではあるが膨張ないし拡大する傾向を有している。しか
るに丸鋸は回転主軸にフランジで強固に挟持されている
ために、前述した丸鋸の本体における半径方向の膨張
は、該フランジにより拘束されているのが実情である。
なおフランジにより丸鋸を強固に挟持する影響は、該フ
ランジが丸鋸本体に当接しているドーナツ状の部位だけ
でなく、その当接部位を越えた外周側にも及んでおり、
従って当該外周側における膨張も拘束されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】単一の回転主軸に所要
間隔で複数の丸鋸を取付け、これら複数の丸鋸により板
材等を小割りするギャングリッピング等の分野では、丸
鋸が通過した後の切削幅を極力小さくすることで歩留ま
りを向上させると共に、鋸屑の排出量を減少させて資源
の有効利用を図ることが強く望まれている。また丸鋸切
削装置を駆動するモータの電力削減や、切削加工時の騒
音の低減も希求されているが、これらは丸鋸の厚みを薄
くすることで好適に達成される。
【0004】しかし丸鋸の厚みを薄くする薄鋸化を推進
すると、相対的に丸鋸本体の剛性が大幅に低下し始め、
従って後述する臨界回転数の壁に突き当り、該丸鋸の使
用回転数は低回転に限定される難点がある。また薄鋸化
を図るに従って、被切削材を切削する際の摩擦により丸
鋸本体における外周部の温度上昇による臨界回転数の低
下が大きくなり、該本体が座屈し易くなる。このため技
術的に略限界に到達している現在の丸鋸の厚みを、更に
薄くするのは困難なのが現状であった。
【0005】先に述べた如く丸鋸は、これを主軸に取付
けて高速で回転させると、遠心力の影響を受けて本体外
周部は円周方向へ伸びようとするが、前記フランジによ
り本体内周域を強く挟持されているため、半径方向への
拡大縮小は拘束されている。しかるに丸鋸の回転数の増
大に伴って、該丸鋸における外周部の円周方向への伸び
も増加し、その結果として或る回転数をもって丸鋸本体
の横方向の剛性が台金に固有の或る振動モードにおいて
極めて小さくなり、いわゆる座屈現象を引き起こすに至
る。この限界値での回転数が臨界回転数であって、これ
以上の回転数に達すると被切削材の切削中に丸鋸本体が
左右に蛇行(座屈)して切削面の不良を来たしたり、丸鋸
を破損する等の不都合を生ずる。
【0006】また臨界回転数以下で丸鋸を使用する場合
であっても、被切削材の切削中に生ずる摩擦熱や、被切
削材の切削面と本体との間に滞留する鋸屑による摩擦熱
の増大等によって、丸鋸本体の外周部の温度上昇が内周
部よりも著しく大きくなることがよくある。このように
本体外周部の温度が大きく上昇すると、本体内周部に対
して外周部が円周方向に膨張し、そのため当該丸鋸の臨
界回転数が低下して、遂には前記蛇行等の座屈現象を生
ずることになる。
【0007】このように丸鋸は、本体の直径と厚み、構
成材質のヤング率、フランジ径等の要素により定まる臨
界回転数を有し、このため一般的には固有の臨界回転数
の85%以下の回転数で使用しているのが実情である。
そこで臨界回転数を増大させるには、前記各要素を変化
させることが考えられるが、実際には丸鋸の材質はヤン
グ率の高い工具鋼等が用いられ、また丸鋸の直径やフラ
ンジ径は切削すべき材料の厚みにより最適のものが選定
されるので、これらの要素は実は一定といってよい。被
切削材を切削する際の歩留まりや鋸屑量の減少は、丸鋸
の外周領域に付した鋸歯の厚みに依存するので、該鋸歯
の厚みを低減させるには丸鋸本体の厚みを薄くすること
に帰着する。しかし薄鋸化を図ると、先に述べたよう
に、当該丸鋸の臨界回転数は比例的に低下し、前記座屈
現象を生じ易くなる隘路がクローズアップされることに
なる。
【0008】
【発明の目的】本発明は、丸鋸の厚みを薄くしようとす
ると臨界回転数が低下して座屈現象を生じ易くなるとい
う従来技術の難点に鑑み、これを好適に解決するべく提
案されたものであって、薄鋸化を図っても臨界回転数を
低下させることがなく、従来の2倍以上に増大させ得る
丸鋸の構造と、該丸鋸を回転主軸に取付ける方法とを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明に係る丸鋸は、中心孔を有
する丸鋸の本体に、該中心孔または中心孔付近から所要
中心角をもって半径方向に延在する3本以上のスリット
を形成し、このスリットの終端を該丸鋸の歯底半径の6
0〜75%の環状範囲内に設定したことを特徴とする。
【0010】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため本願の別の発明に係る丸鋸の主軸取付け方法
は、中心孔を有する丸鋸の本体に、該中心孔または中心
孔付近から所要中心角をもって半径方向に延在する3本
以上のスリットを形成し、このスリットの終端を該丸鋸
の歯底半径の60〜75%の環状範囲内に設定した丸鋸
を回転主軸に取付けるに際して、前記回転主軸に設けた
一対のフランジによって、前記丸鋸の本体における厚み
方向および回転方向の移動は拘束するが、該本体の膨張
収縮に伴う半径方向の拡大縮小は許容し得るよう該丸鋸
を両側から挟持するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る丸鋸およびその
主軸取付け方法について、好適な実施例を挙げて、添付
図面を参照しながら以下説明する。丸鋸は、先に述べた
ように固有の臨界回転数が定まっており、それ以上の回
転数で使用すると座屈現象を生ずるに至る。従って丸鋸
における臨界回転数を、何等かの手段により増大させる
ことができれば、今迄よりも高い回転数での切削を座屈
現象を生ずることなく達成し得る筈である。そこで本願
の発明者は、臨界回転数に影響を与える要素を種々の観
点から考察した結果、高速回転している丸鋸は本体外周
部が円周方向へ伸びようとするが、フランジが本体内周
部を強固に挟持しているので、半径方向への拡大は拘束
されていることに着眼した。
【0012】この知見に基づき発明者は、回転主軸に設
けた一対のフランジにより丸鋸を取付けるに際し、該丸
鋸の本体における厚み方向および回転方向の移動は拘束
するが、該本体の膨張収縮に伴う半径方向の拡大縮小は
許容し得る状態で丸鋸を挟持して使用に供したが、所期
の臨界回転数の増大は得られなかった。発明者は前記知
見に相当の確信を有していたので、次に丸鋸本体の形状
を種々に変更しながら前記取付方法を実践してみた。そ
の結果、中心孔を有する丸鋸の本体に、該中心孔から直
接に、または該中心孔の付近(例えば中心孔から半径方
向に0.5〜5mm離れた部位)から所要中心角をもって半
径方向に延在する3本以上のスリットを形成し、このス
リットの終端を該丸鋸の歯底半径の60〜75%の環状
範囲内に設定した丸鋸を試作し、該丸鋸を前記取付け方
法により回転主軸へ取付けて使用に供したところ、臨界
回転数の飛躍的な増大が図られることが判った。
【0013】図1は、丸鋸本体10に中心孔12を有す
る丸鋸14の正面図であって、該中心孔12から3本の
直線状のスリット16が120度の中心角で半径方向に
夫々延在している。このスリットの終端は、後述する解
析結果に基づいて、前記丸鋸14の歯底半径の60〜7
5%の環状範囲内に設定されている。なおスリット16
の形成は、丸鋸本体10におけるスリット形成予定部に
レーザ光を筋状に照射して高温加熱した後、この部位を
急冷することでクラックを生じさせる技法で行なうこと
が推奨されるが、これに限定されるものではない。ま
た、前記のレーザクラック以外の方法で前記スリット1
6を形成した場合は、該スリット16に切削屑が詰まり
易いので、これに熱硬性樹脂等を充填することが好まし
い。
【0014】図2は、別例に係る丸鋸14の正面図であ
って、中心孔12の付近、例えば中心孔から半径方向に
0.5〜5mm離れた部位から(直接ではなく)8本のスリ
ット16が45度の中心角で半径方向に延在している。
この図3に示す丸鋸14の各スリット16は、丸鋸14
の回転方向に対し逆らう方向へ膨出する弧状曲線となっ
ている。そして図2および図3の何れにおいても、前記
スリット16の終端が前記丸鋸14の歯底半径の60〜
75%の環状範囲内に収まる寸法に設定されている。
【0015】図4は、前記丸鋸14を回転主軸18に着
脱自在に取付けるフランジ構造の概略断面図である。す
なわち回転主軸18に一対のフランジ20,22が同軸
的に配設されており、丸鋸14の中心孔12を該主軸1
8に挿通した状態で図示のナット24を締付けて両フラ
ンジ20,22により両側から挟持することで、該丸鋸
14の主軸18への取付けが達成される。この場合に、
丸鋸14を両フランジ20,22で両側から挟持する度
合(締付けトルク)は、該丸鋸14の本体10における厚
み方向および回転方向の移動は拘束するが、該本体10
の膨張収縮に伴う半径方向の拡大縮小は許容し得る程度
とする。具体的には、前記ナット24による締付けを手
動で行ない、従来のスパナ等の工具を使用した締上げに
比べて緩めの感覚が得られる程度とした。
【0016】前記丸鋸14を一対のフランジ20,22
で挟持する度合を、丸鋸本体10の厚み方向および回
転方向の移動は拘束するが、該本体10の膨張収縮に
伴う半径方向の拡大縮小は許容し得る程度とするには、
前述した手動締付けによって行なってもよいが、これは
バラツキを生じ易く反復再現性に乏しい難点がある。そ
こで丸鋸14に対するフランジの締付け量を正確に再現
するために、機械的または電気的に行なうことが好まし
い。例えば、トルクレンチを使用したり、電磁石の磁気
吸着力や油圧モータへの油供給量を調整したりすること
によって、締付けトルクをコントロールする技術により
容易に達成可能である。
【0017】更に具体的には、例えばフランジの締付け
力を所要トルクで規制する機構を該フランジに組込んで
おき、丸鋸の使用回転数において丸鋸本体がフランジに
対し相対的にスリップするよう締付けトルク(またはス
ラスト荷重)を規制することが提案される。また電磁石
や油圧モータ等により締付けトルクをコントロールする
場合は、丸鋸の回転数が使用回転数に達したときのみ締
付けを必要に応じて強くすれば足りる。なお、丸鋸本体
(台金)の表面に潤滑剤を塗布したり、該表面にフッ素樹
脂膜を施したりすることで、締付け時のスラスト力を増
加させると共に、本体のフランジ部における横方向の剛
性を増大させることが可能である。更に回転方向への移
動の拘束は、回り止めキーや回り止めピン(何れも図示
せず)を用いることで、より確実に達成することができ
る。
【0018】前記丸鋸14に関して、スリット16の適
正な本数および該スリット16の適正な長さにつき解析
した。 1.解析モデル 本体(台金)寸法 :歯底直径280mm、厚み0.9mm、中
心孔内径52mm フランジ 寸法 :直径90mm 拘束条件 :フランジにより直径52mm〜90mm
の範囲は厚さ方向に拘束した。但し、半径方向には自由
とした。 スリットの長さ :中心孔(内径52mm)から半径方向に
直線的に延在させ、長さは丸鋸中心からLmmとした。 2.解析結果 丸鋸の中心孔から所要中心角で半径方向に延在するスリ
ットの数を、2本、3本および8本の夫々に設定し、該
スリットにおける無次元の長さεと臨界回転数(Ncr)
との関係を図5〜図7に対応的に示した。図において、
縦軸は臨界回転数Ncrを示し、横軸は無次元の長さε
を示している。ここにε=2・L/D、Lは丸鋸中心か
らのスリットの長さ、Dは丸鋸の歯底直径、単位はmmで
ある。
【0019】図5に示すスリットを2本設けた場合は、
無次元スリット長さεを変化させても臨界回転数Ncr
の増加は極めて僅かであった。しかるに図6のスリット
を3本設けた場合は、臨界回転数Ncrを最大にするよ
うなスリットの最適長さがあり、この無次元の長さεは
0.72の近傍に存在した。また図7のスリットを8本
設けた場合は、臨界回転数Ncrを最大にするスリット
の最適長さεは0.65の近傍に存在した。すなわち丸
鋸にスリットを3本以上施すことによって、該スリット
には、臨界回転数Ncrを最大となし得る最適な無次元
の長さεがあることが判明した。
【0020】次に、丸鋸に設けるべきスリットの本数
と、該スリットにおける最適な無次元の長さεとの関係
を図8に示す。縦軸はスリットの最適長さεを示し、横
軸はスリットの本数Sを示している。この図8から、ス
リットの本数Sが増加する程、該スリットにおける最適
長さεが減少することが判明する。例えば2本のスリッ
トの場合は、前記εを大きくしても最低臨界回転数は僅
かしか増加しない。ここでは実用性はないが、ε=1が
最も適切な長さと考えられる。そしてグラフ中の曲線
は、前記スリットを3本にすることで最適長さε約0.
72まで一挙に崩落し、その後はスリットを8本にした
場合の最適長さε約0.65まで緩徐な下降を辿ってい
る。すなわちスリット3本の場合に最適長さεは約0.
72であり、またスリット8本の場合に最適長さεは約
0.65であった。このスリットの本数およびスリット
長さの最適範囲は、図8のグラフ図に斜線で示した通り
であった。なお本解析は、丸鋸の外部直径(鋸直径)では
なく、該丸鋸における一方の歯底から丸鋸中心を通過し
て他方の歯底に至る直径(歯底直径)を基準として最適長
さεを検討した。このように最適長さεが鋸直径よりも
歯底直径に依存することは、鋸歯の形状を変えることで
確認済みである。
【0021】図5〜図7に示した実施例では、スリット
の本数に相違はあっても、何れも直線状をなすスリット
に関するものであった。そこでスリットの形状を、図3
に示す弧状曲線に変更して、該スリットの無次元の長さ
εに対する臨界回転数Ncrの関係を計測した。なおス
リットの本数は8本とした。その結果、図9にプロット
されている如く、基本的に図7(直線状スリットを8本)
の場合と大きく異なるところがなく、従ってスリットを
曲線状に変化させても臨界回転数は殆ど相違しないこと
が判った。また回転主軸を半径方向に膨張させる機構を
採用し、これにより丸鋸を中心孔から半径方向に加圧し
て、該丸鋸の外周の伸びを助長するようにして丸鋸本体
(台金)の剛性を増大させるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る丸鋸
およびその主軸取付け方法によれば、丸鋸の厚みを薄く
しようとすると臨界回転数が低下して座屈現象を生じ易
くなるという従来技術の難点を克服したもので、薄鋸化
を図っても臨界回転数を低下させることがなく、むしろ
従来の2倍以上に増大させることができる。従って、例
えば複数の丸鋸により板材等を小割りするギャングリッ
ピングの分野で、丸鋸通過後の切削幅を極小として歩留
まりを向上させ、鋸屑の排出量を減少させて資源の有効
利用を図り得るものである。また丸鋸切削装置における
駆動力の削減や、切削加工時の騒音の低減、更には切削
時間の短縮等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る丸鋸の正面図である。
【図2】本発明の別実施例に係る丸鋸の正面図である。
【図3】本発明の更に別の実施例に係る丸鋸の正面図で
ある。
【図4】丸鋸を回転主軸に着脱自在に取付けるフランジ
構造の概略断面図である。
【図5】丸鋸の2本に設定したスリットにおける無次元
の長さεと臨界回転数の関係を示すグラフ図である。
【図6】丸鋸の3本に設定したスリットにおける無次元
の長さεと臨界回転数の関係を示すグラフ図である。
【図7】丸鋸の8本に設定したスリットにおける無次元
の長さεと臨界回転数の関係を示すグラフ図である。
【図8】丸鋸に設けたスリットの本数と、該スリットの
最適長さとの関係を示すグラフ図である。
【図9】丸鋸の8本に設定したスリットにおける無次元
の長さεと臨界回転数の関係を示すグラフ図であって、
スリットを曲線状に変化させても臨界回転数は殆ど相違
しないことを示している。
【符号の説明】
10 丸鋸本体 12 中心孔 14 丸鋸 16 スリット 18 回転主軸 20,22 フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井出 強 愛知県丹羽郡大口町中小口1丁目1番地 兼房株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心孔を有する丸鋸の本体に、該中心孔
    または中心孔付近から所要中心角をもって半径方向に延
    在する3本以上のスリットを形成し、このスリットの終
    端を該丸鋸の歯底半径の60〜75%の環状範囲内に設
    定したことを特徴とする丸鋸。
  2. 【請求項2】 中心孔を有する丸鋸の本体に、該中心孔
    または中心孔付近から所要中心角をもって半径方向に延
    在する3本以上のスリットを形成し、このスリットの終
    端を該丸鋸の歯底半径の60〜75%の環状範囲内に設
    定した丸鋸を回転主軸に取付けるに際して、 前記回転主軸に設けた一対のフランジによって、前記丸
    鋸の本体における厚み方向および回転方向の移動は拘束
    するが、該本体の膨張収縮に伴う半径方向の拡大縮小は
    許容し得るよう該丸鋸を両側から挟持するようにしたこ
    とを特徴とする丸鋸の主軸取付け方法。
  3. 【請求項3】 前記丸鋸に対する前記一対のフランジに
    よる挟持の態様は、被切削材の加工時に必要に応じて一
    時的に拡大縮小を拘束するようになっている請求項2記
    載の丸鋸の主軸取付け方法。
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