JP2897839B2 - 回転切削工具ホルダ - Google Patents

回転切削工具ホルダ

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JP2897839B2
JP2897839B2 JP11604590A JP11604590A JP2897839B2 JP 2897839 B2 JP2897839 B2 JP 2897839B2 JP 11604590 A JP11604590 A JP 11604590A JP 11604590 A JP11604590 A JP 11604590A JP 2897839 B2 JP2897839 B2 JP 2897839B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は回転切削工具ホルダに関するものであり、特
に、回転切削工具の傾きの調整が可能な回転切削工具ホ
ルダに関するものである。
従来の技術 工作機械の回転軸に取り付けられる取付部と、回転切
削工具を保持する工具保持部とを有する回転切削工具ホ
ルダとして、例えば、実開平1−38206号に記載された
中ぐり工具がある。この中ぐり工具は、取付部において
工作機械の主軸に取り付けられるボデーの工具保持部に
切削工具としてのチップホルダが取り付けられるもので
あり、被加工物の中ぐり加工に用いられる。上記チップ
ホルダは、チップ保持部と一体に形成された第一部分,
取付部と一体に形成された第二部分およびそれら両部分
を連結するとともに弾性変形してそれら両部分がチップ
ホルダの中心線に直角な回動中心線のまわりに相対回動
することを許容する連結部を有し、ボデーに取り付けら
れる刃先位置調整機構により第一部分が第二部分に対し
て相対回動させられる。刃先位置調整機構によりチップ
ホルダの連結部が弾性変形させられることにより、第一
部分が第二部分に対してボデーの中心線に直角な回動中
心線のまわりに相対回動させられるとともに任意の相対
回動位置に保たれ、チップの切刃のボデーに対する半径
方向位置が調整されるのである。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のように連結部を弾性変形させて
第一部分と第二部分とを相対回動させることにより回転
切削工具の傾きを変え、回転軸線に対する振れを防止す
ることは今まで行われていなかった。
例えば、ドリルやリーマのように中心線のまわりに複
数の切刃を有する切削工具においては、工作機械の回転
軸線と回転切削工具の中心線とが完全に一致することが
望ましいのであるが、実際には微小なずれが生じ、その
ために回転時に回転切削工具に振れが生じて加工精度が
低下することを避け得ない。この振れは先端部ほど大き
いのが普通であり、回転切削工具の傾きを調整すること
によって減少させ得るのであるが、この傾き調整のため
に上記構成を利用することは行われていなかったのであ
る。
本発明は上記事情に鑑み、回転切削工具の傾きを変え
ることにより、回転切削工具の振れを除去し得る回転切
削工具ホルダを得ることを課題として為されたものであ
る。
課題を解決するための手段 そして、請求項1に係る発明は、工作機械の回転軸に
取り付けられる取付部と、回転切削工具を保持する工具
保持部とを有する回転切削工具ホルダにおいて、第一部
分,第二部分およびそれら両部分を連結するとともに弾
性変形してそれら両部分が前記回転切削工具の中心線に
直角な回動中心線のまわりに相対回動することを許容す
る連結部から成るユニットを2組、取付部と工具保持部
との間に、それら2組のユニットの回動中心線が互いに
直交する状態で回転切削工具の中心線の方向において直
列に積み重ねた状態で設けるとともに、各ユニットの第
一部分と第二部分とを相対回動させ、それら両部分を任
意の相対回動位置に保つ2組の傾き調整機構を設けたこ
とを特徴とする。
なお、ユニットおよび傾き調整機構は1つの回転切削
工具ホルダに2組以上設けられてもよく、また、2組の
ユニットのうち、一方のユニットの第二部分と他方のユ
ニットの第一部分とが一体となるようにしてもよい。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る回転切削工具
ホルダの取付部と工具保持部との間に設けられた柱状部
に、その柱状部の軸方向に隔たった2つの位置におい
て、互いに直角な2方向から柱状部の軸線に直角にかつ
反対側まで貫通しない深さで2つのすり割り溝を形成す
ることによって、柱状部の、それら2つのすり割り溝の
間の部分を前記2組のユニットの各々の第一部分と第二
部分との一方とし、2つのすり割り溝の取付部側の部分
および工具保持部側の部分をそれぞれ第一部分と第二部
分との他方とするとともに、2つのすり割り溝が前記反
対側まで貫通しないで残された2つの部分をそれぞれ前
記連結部として、2組のユニットを一体に構成したこと
を特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の回転切削工
具ホルダにおける2組の傾き調整機構を、前記柱状部
の、前記2つの連結部の各々とは当該柱状部の軸線に対
して反対側の部分に配置した2つのねじ部材を含むもの
とし、それら2つのねじ部材の各々を、前記2つのすり
割り溝より工具保持部側の部分に、当該柱状部の軸線に
平行に延びるねじ機構を介して係合させ、かつ、それら
2つのねじ部材の一方を、2つのすり割り溝の間の部分
に当接させ、他方を、その2つのすり割り溝の間の部分
を軸方向に相対移動可能に貫通させて2つのすり割り溝
より取付部側の部分に当接させたことを特徴とする。
作用 請求項1の発明に係る回転切削工具ホルダにおいて
は、例えば、工具保持部側に一方のユニットの第一部分
が設けられ、取付部側に他方のユニットの第二部分が設
けられ、それら第一部分と第二部分との間に一方のユニ
ットの第二部分と他方のユニットの第一部分とが互いに
一体的に設けられる。そして、傾き調整機構により各ユ
ニットの第一部分と第二部分とを連結する連結部が弾性
変形させられることによって、各ユニットの第一部分と
第二部分とが相対回動させられ、二つのユニットにおけ
る第一,第二部分の相対回動の組合せによって、工具保
持部の取付部に対する傾きが任意に変えられる。2組の
ユニットの第一部分と第二部分との相対回動の中心線は
互いに直交する状態で設けられているため、工具保持部
に保持された回転切削工具の向きを任意の方向に任意の
量だけ変更することができるのである。
なお、ユニットが比較的工具保持部に近い位置に設け
られる場合には、回転切削工具の先端部の位置のみが変
化し、基端部の位置は殆ど変わらないが、ユニットが取
付部近傍に設けられる場合には、そのユニットの第一部
分と第二部分とが相対回動することにより、回転切削工
具の基端部の位置も変わる。したがって、2組のユニッ
トを工具保持部に近い位置に設け、別の2組のユニット
を取付部に近い位置に設ければ、回転切削工具の先端部
の振れのみならず基端部の振れも除去することが可能と
なる。
請求項2の発明に係る回転切削工具ホルダにおいて
は、柱状部の軸方向に隔たった2つの位置に互いに直角
な2方向から柱状部の軸線に直角にかつ反対側まで貫通
しない深さで2つのすり割り溝が形成されることによ
り、各すり割り溝の軸方向の両側に形成された第一部分
および第二部分とそれら両部分を連結する連結部とを備
えた2組のユニットが一体に構成される。
請求項3の発明に係る回転切削工具ホルダにおいて
は、柱状部の2つのすり割り溝より工具保持部側の部分
(工具保持部側部分と称する)と取付部側の部分(取付
部側部分)との間に、第一のねじ部材が、工具保持部側
部分にはねじ機構により係合させられる一方、取付部側
部分には当接させられた状態で配設され、それによっ
て、その第一のねじ部材の位置における工具保持部側部
分と取付部側部分との間の間隔が規定されている。ま
た、工具保持部側部分と、2つのすり割り溝の間の部分
(中間部分と称する)との間に、第二ねじ部材が配設さ
れ、それによって、その第二ねじ部材の位置における工
具保持部側部分と中間部分との間の間隔が規定されてい
る。2つのねじ部材は、2つの連結部の各々とは柱状部
の軸線に対して反対側の部分に配設され、1つずつのね
じ部材と連結部とが互いに対応している。
したがって、第一のねじ部材がねじ機構の作用により
工具保持部側部分に対して軸方向に移動させられれば、
その第一のねじ部材が当接させられている取付部側部分
が工具保持部側部分に接近したり遠ざかったりする。そ
の際、第一のねじ部材に対応する連結部は実質的に伸縮
しないため、工具保持部側部分と取付部側部分とはその
連結部を中心として相対的に回動し、その連結部が弾性
的に曲げられることとなる。第一のねじ部材は、柱状部
の中間部分を軸方向に相対移動可能に貫通させられてい
て中間部分には力を加えないのに対し、中間部分には、
第一のねじ部材に対応しない側の連結部を介して、工具
保持部側部分から力が伝達されるため、その伝達された
力によって中間部分が工具保持部側部分と一体的に取付
部側部分に対して回動させられる。それに対し、第二の
ねじ部材がねじ機構の作用により工具保持部側部分に対
して軸方向に移動させられれば、その第二のねじ部材が
当接させられている中間部分が工具保持部側部分に接近
したり遠ざかったりする。つまり、中間部分と取付部側
部分とを連結している連結部が曲げられる場合には、中
間部分は工具保持部側部分と一体の部分として機能し、
工具保持部側部分と中間部分とを連結している連結部が
曲げられる場合には、中間部分は取付部側部分と一体の
部分として機能するのである。したがって、2つのねじ
部材を工具保持部側部分に対して軸方向に移動させるこ
とにより、中間部分を取付部側部分に対して、それら中
間部分と取付部側部分とを連結している連結部を中心と
して回動させ、その中間部分に対して工具保持部側部分
を、それら中間部分と工具保持部側部分とを連結してい
る連結部を中心として回動させることができ、結局、工
具保持部を取付部に対して任意の方向に傾かせ得ること
となる。
発明の効果 請求項1に係る発明によれば、上記のように回転切削
工具の傾きを任意の方向に任意の角度調整することがで
きるため、工作機械の回転軸線と回転切削工具の中心線
との相対的な傾きを調整して、少なくとも回転切削工具
先端の振れを除去することができ、加工精度が向上する
効果が得られる。特に、ドリルやリーマの加工精度は先
端部の振れにより大きく左右されるため、加工精度向上
の効果が大きい。しかも、各ユニットの第一部分と第二
部分との相対回動が連結部の弾性変形により許容される
ものであるため、構造が簡単で安価に製造し得、かつ、
回転切削工具の保持剛性を高くすることができる。
請求項2に係る発明によれば、柱状部にすり割り溝を
互いに直角な2方向に延びる状態で形成することによっ
て、第一,第二部分および連結部を備えた2組のユニッ
トが得られ、回転切削工具ホルダを簡単な構成で安価に
製造することができる。
請求項3に係る発明によれば、2組のユニットを、共
に工具保持部側部分にねじ機構により係合させた2つの
ねじ部材によって作動させることができ、2組の傾き調
整機構を工具保持部側において操作することによって、
回転切削工具の取付部に対する傾きを調整することがで
きる。したがって、工作機械の回転軸線と回転切削工具
の中心線との相対的な傾きの調整を容易にかつ高精度で
行うことができる。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図において、10は回転切削工具ホルダたるリーマ
ホルダのホルダ本体である。ホルダ本体10の一端部は、
大径のフランジ12および小径の嵌合部14とされている。
嵌合部14はホルダ本体10と同心かつ図示しない工作機械
の回転軸に嵌合可能とされており、嵌合部14が回転軸に
嵌合された状態でフランジ12に立設された4本のボルト
が締め込まれることにより、ホルダ本体10が回転軸に固
定されるようになっている。本実施例においては、フラ
ンジ12および嵌合部14が取付部16を構成しているのであ
る。
一方、ホルダ本体10の取付部16とは反対側の端面18に
は、ホルダ本体10と同心の嵌合穴20が形成されており、
ケーシング22の嵌合部24が嵌合されている。ケーシング
22は、第2図に示すように2方向に切欠を有するフラン
ジ26を備えており、フランジ26に立設された4本のボル
トによりホルダ本体10に固定されることにより、ホルダ
本体10と一体的に回転させられる。また、ケーシング22
には、ホルダ本体10の軸線を中心として軸方向に貫通す
る保持穴28およびその保持穴28に直角に開口する一対の
雌ねじ穴30が形成されており、各雌ねじ穴30にはそれぞ
れセットシュー32が螺合されている。したがって、保持
穴28に回転切削工具たるリーマ34の軸部36が挿入され、
ケーシング22の外周面からセットシュー32が締め込まれ
ることにより、リーマ34がケーシング22を介してホルダ
本体10に固定される。本実施例においては、ケーシング
22およびセットシュー32が工具保持部たるリーマ保持部
38を構成しているのである。
ホルダ本体10には、すり割り溝42および44が形成され
ている。両すり割り溝42,44は、ホルダ本体10の軸方
向、すなわちリーマ34の中心線lの方向に隔たった位置
に互いに平行かつリーマ34の中心線lに直角に設けられ
ており、すり割り溝42は、第2図においてホルダ本体10
の左端から右方に向かって形成され、すり割り溝44はホ
ルダ本体10の下端から上方に向かって形成されている。
その結果、ホルダ本体10は2組のユニット46,48を一体
的に備えたものとなっている。ユニット46は、すり割り
溝42の両側に形成された第一部分50および第二部分52と
それら両部分を連結する連結部54(第2図参照)とから
成っており、第一部分50とリーマ保持部38とは一体的に
回動させられるようになっている。また、ユニット48
は、すり割り溝44の両側に形成された第一部分56および
第二部分58と連結部60とから成っており、第二部分58と
取付部16とは一体的となっている。ユニット46とユニッ
ト48とはリーマ34の中心線lの方向において直列に積み
重ねさられた状態で設けられており、ユニット46の第二
部分52とユニット48の第一部分56とは一体となってい
る。
ユニット46においては、連結部54が弾性変形すること
によって、第一部分50と第二部分52とがリーマ34の中心
線lに直角な回動中心線P1のまわりに相対回動し、ユニ
ット48においては、連結部60が弾性変形することによ
り、第一部分56と第二部分58とが中心線lに直角な回動
中心線P2のまわりに相対回動する。第2図から明らかな
ように、ユニット46の回動中心線P1とユニット48の回動
中心線P2とは互いに直交している。
ホルダ本体10にはまた、端面18からリーマ34の中心線
lに平行に延びる一対の軸方向穴62(図示せず),64が
形成されている。第2図に示すように、各軸方向穴62,6
4は中心線lを挟んで各ユニット46,48の連結部54,60に
対向する位置に形成されており、連結部54に対向する軸
方向穴62がユニット46の第二部分52に達する長さ、連結
部60に対向する軸方向穴64がユニット48の第二部分58に
達する長さとされている。また、各軸方向穴62,64の開
口部は大径とされており、軸方向穴62にスリーブ66が、
軸方向穴64にスリーブ68がそれぞれ嵌合されている。各
スリーブ66,68はほぼ長円形を成すフランジを備えてお
り、このフランジにおいて一対の皿ねじによりホルダ本
体10に固定されている。
第3図に示すように、スリーブ68の内周面には雌ねじ
部72と角穴部74とが形成されており、雌ねじ部72には、
外周面に雌ねじ部72に対応する雄ねじ部を有する調整ナ
ット76が螺合されている。また、スリーブ68および軸方
向穴64には、ねじ部材78が挿通されている。ねじ部材78
は雄ねじ部80,方形部82,連結部84および段付の軸部86か
ら成っており、雄ねじ部80が調整ナット76の雌ねじ穴に
螺合されている。雄ねじ部80とスリーブ68の雌ねじ部72
とはねじの方向が同じであり、ピッチは雄ねじ部80の方
が小さくされている。また、方形部82はスリーブ68の角
穴部74に嵌合されており、ねじ部材78の回転を防止して
いる。さらに、連結部84により方形部82に連結された軸
部86は軸方向穴64に嵌合され、その先端がユニット48の
第二部分58の端面に当接させられるようになっている。
したがって、調整ナット76の工具係合部に工具が係合さ
せられて回転させられれば、ねじ部材78が螺進してその
先端がユニット48の第二部分58の端面に当接し、さらに
ナット76が回転させられれば連結部60が弾性変形させら
れて、ユニット46の第一部分50とユニット48の第二部分
58とが相対回動させられる。ユニット48の第一部分56は
ユニット46の第一部分50と共に回動させられるため、結
局、ユニット48の第一部分56と第二部分58とが回動軸線
P2まわりに相対回動させられることとなる。ねじ部材78
の螺進量が増大すれば、連結部60の弾性変形量が増大
し、第一部分56および第二部分58の回動量が増大する。
ねじ部材78は雌ねじ部72と雄ねじ部80とのピッチ差に対
応する量だけ移動させられるため、ねじ部材78の微妙な
螺進量を容易に調節することができ、第一部分56と第二
部分58との相対回動量を精度よく調整し得る。調整後は
連結部60の弾性力によって、ねじ部材78がユニット48の
第二部分58に強く押し付けられ、ユニット48の第一部分
56と第二部分58とが回動位置に保持される。
一方、軸方向穴62に嵌合されたスリーブ66内にも調整
ナット88およびねじ部材90が配設されており、調整ナッ
ト88の螺進によりねじ部材90がユニット46の連結部54を
弾性変形させ、第一部分50および第二部分52を回動軸線
P1まわりに回動させるようになっている。これらの部材
は調整ナット76,ねじ部材78と同様の構造であるため、
詳細な説明は省略する。
本実施例においては、ホルダ本体10が柱状部を構成し
ている。また、スリーブ66および調整ナット88がねじ機
構を構成し、このねじ機構およびねじ部材90がユニット
46の傾き調整機構92を構成している。同様に、スリーブ
68および調整ナット76がねじ機構を構成し、このねじ機
構およびねじ部材78がユニット48の傾き調整機構94を構
成している。
ホルダ本体10には、嵌合穴20の中心から軸方向に延び
る段付の貫通穴96が形成されており、パイプ98が嵌合さ
れている。パイプ98内は液通路100とされており、ホル
ダ本体10の取付部16が工作機械に取り付けられたとき、
パイプ98の連結部102が工作機械側の連結部を経て工作
機械内のクーラント通路に接続され、液通路100を経て
リーマ34にクーラントが供給されるようになっている。
パイプ98と貫通穴96の小径部との間にはOリングが104
が設けられている。したがって、ホルダ本体10にすり割
り溝42,44が形成されているにもかかわらず、クーラン
トのホルダ本体10からの漏れを防止しつつ、リーマ34に
クーラントを供給することができる。
以上のように構成されたリーマホルダにおいて、ホル
ダ本体10の取付部16を工作機械の回転軸に固定した状態
でリーマ34の先端部に振れが生じた場合には、まず、傾
き調整機構94によりユニット48の連結部60の弾性変形さ
せる。これにより、ユニット46が第一部分56と共に回動
し、リーマ保持部38に保持されたリーマ34の上下方向の
傾きが変わる。次に、傾き調整機構92によりユニット46
の連結部54を弾性変形させることにより、第一部分50が
回動し、リーマ34の左右方向の傾きが変わる。このよう
にして、各ユニット46,48の傾き調整機構92,94を操作す
ることにより、リーマ34の中心線lの向きを任意に方向
に任意の量だけ変えることができ、先端部の振れを除去
することができる。
本実施例のリーマホルダにおいて、ホルダ本体10を加
工する場合には、まず、ホルダ本体10を旋盤加工して熱
処理した後、すり割り溝42,44をワイヤカット加工機に
より形成する。続いて、軸方向穴62,64に傾き調整機構9
2,94をそれぞれ組み付け、すり割り溝42,44の幅を0.1±
0.02mm大きくした状態、すなわち連結部54,60を一定量
弾性変形させた状態で各すり割り溝42,44にスペーサを
挿入する。その後、傾き調整機構92,94を取り外し、加
工用のボルトを第2図に示す軸方向穴106からスペーサ
に挿通してユニット46の第二部分52に締め込むととも
に、別の加工用ボルトを軸方向穴108からスペーサに挿
通してユニット48の第二部分58に締め込む。この状態
で、嵌合部14の外周面およびフランジ12の工作機械側端
面と、嵌合穴20および端面18との研削加工を行えば、ホ
ルダ本体10が工作機械の回転軸に取り付けられたとき、
ユニット46,48の各連結部54,60が一定量弾性変形した状
態でリーマ34の中心線lと回転軸の回転軸線とがほぼ一
致することとなる。研削加工が終了した後、スペーサお
よびボルトを取り外す。
本実施例においては、回転切削工具としてリーマを保
持するようになっていたが、他の回転切削工具を保持す
る回転切削工具ホルダに本発明を適用することも可能で
ある。
また、本実施例においては、傾き調整機構92,94がホ
ルダ本体10の端面18側から操作可能とされているため、
リーマホルダを工作機械の回転軸に取り付けたままで傾
きの調整を行い易いものとなっているが、例えば、ユニ
ット48においても直線第一部分56と第二部分58とに作用
して連結部60を弾性変形させる機構とする等別の機構を
採用することも可能であり、リーマホルダを別途設けた
調整治具に取り付けた状態で調整を行うようにすること
も可能である。
また、本実施例においては、ユニット46の第二部分52
とユニット48の第一部分56とが一体とされていたが、各
ユニットを別個に製作し、組み立ててホルダ本体とする
ことも可能であり、さらに、ユニット自体を複数の部材
を溶接等適宜の手段で結合した構成とすることも可能で
ある。
その他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を
施した態様で、本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である回転切削工具ホルダを
示す正面図(一部断面)である。第2図は上記ホルダの
左側面図であり、第3図は上記ホルダの傾き調整機構を
取り出して示す正面断面図である。 10:ホルダ本体、16:取付部 34:リーマ、38:リーマ保持部 46,48:ユニット、50:第一部分 52:第二部分、54:連結部 56:第一部分、58:第二部分 60:連結部、66,68:スリーブ 76:調整ナット、78:ねじ部材 88:調整ナット、90:ねじ部材 92,94:傾き調整機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23B 31/36 B23B 29/034 B23Q 3/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械の回転軸に取り付けられる取付部
    と、回転切削工具を保持する工具保持部とを有する回転
    切削工具ホルダにおいて、 第一部分,第二部分およびそれら両部分を連結するとと
    もに弾性変形してそれら両部分が前記回転切削工具の中
    心線に直角な回動中心線のまわりに相対回動することを
    許容する連結部から成るユニットを2組、前記取付部と
    前記工具保持部との間に、それら2組のユニットの前記
    回動中心線が互いに直交する状態で前記回転切削工具の
    中心線の方向において直列に積み重ねた状態で設けると
    ともに、各ユニットの第一部分と第二部分とを相対回動
    させ、それら両部分を任意の相対回動位置に保つ2組の
    傾き調整機構を設けたことを特徴とする回動切削工具ホ
    ルダ。
  2. 【請求項2】前記取付部と前記工具保持部との間に設け
    られた柱状部に、その柱状部の軸方向に隔たった2つの
    位置において、互いに直角な2方向から柱状部の軸線に
    直角にかつ反対側まで貫通しない深さで2つのすり割り
    溝を形成することによって、柱状部の、それら2つのす
    り割り溝の間の部分を前記2組のユニットの各々の前記
    第一部分と前記第二部分との一方とし、2つのすり割り
    溝の前記取付部側の部分および工具保持部側の部分をそ
    れぞれ前記第一部分と前記第二部分との他方とするとと
    もに、2つのすり割り溝が前記反対側まで貫通しないで
    残された2つの部分をそれぞれ前記連結部として、前記
    2組のユニットを一体に構成したことを特徴とする請求
    項1に記載の回転切削工具ホルダ。
  3. 【請求項3】前記2組の傾き調整機構を、前記柱状部
    の、前記2つの連結部の各々とは当該柱状部の軸線に対
    して反対側の部分に配置した2つのねじ部材を含むもの
    とし、それら2つのねじ部材の各々を、前記2つのすり
    割り溝より前記工具保持部側の部分に、当該柱状部の軸
    線に平行に延びるねじ機構を介して係合させ、かつ、そ
    れら2つのねじ部材の一方を、前記2つのすり割り溝の
    間の部分に当接させ、他方を、その2つのすり割り溝の
    間の部分を軸方向に相対移動可能に貫通させて前記2つ
    のすり割り溝より前記取付部側の部分に当接させたこと
    を特徴とする請求項2に記載の回転切削工具ホルダ。
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