JP2008245358A - 主軸装置およびロータへの主軸体取付方法 - Google Patents

主軸装置およびロータへの主軸体取付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軸体の曲がり量を低減して回転精度を向上させ、軸振れ量を低減して加工精度を向上させることができる主軸装置およびロータへの主軸体取付方法を提供する。
【解決手段】ロータ24とスリーブ28とを嵌め合わせるロータ嵌合部26aと、スリーブ28とスピンドル32とを嵌め合わせる部位であって当該部位の長さをスリーブ28の回転軸方向長さよりも短くしたスリーブ嵌合部30aとを備え、ロータ嵌合部26aとスリーブ嵌合部30aとをスピンドル32の半径方向で重ならない位置に設ける構成とする。ロータ嵌合部26aとスリーブ嵌合部30aとがスピンドル32の半径方向で重ならない位置に設けられているので、ロータ24が発熱したとしてもスピンドル32に伝わり難くなる。スピンドル32の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し、加工精度を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータに主軸体をスリーブを介して嵌め合いで取り付ける主軸装置と、ロータへの主軸体取付方法とに関する。
主軸体の曲がり量を低減して回転精度を向上させるために、ロータと主軸体との嵌め合い部分の回転軸方向の長さをロータの回転軸方向の長さよりも短くして嵌め合いで取り付ける技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2004−282890号公報
しかし、特許文献1の技術を適用したとしても、ロータの発熱(温度上昇や温度差等)による影響を受けると、工具や工具把持部の軸振れ量(以下では単に「軸振れ量」と呼ぶ。)が低減しない。すなわちロータで発生した熱は嵌め合い部分を通じて主軸体に伝わるため、伝わった熱に伴う温度上昇で主軸体が膨張や変形等を引き起こすため、軸振れ量が低減しない。このように軸振れ量が低減しなければ、加工精度を向上させることができないという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、主軸体の曲がり量を低減して回転精度を向上させるだけでなく、軸振れ量を低減して加工精度を向上させることができる主軸装置およびロータへの主軸体取付方法を提供することを目的とする。
(1)課題を解決するための手段(以下では単に「解決手段」と呼ぶ。)1は、ロータに主軸体をスリーブを介して嵌め合いで取り付ける主軸装置であって、ロータとスリーブとを嵌め合わせるロータ嵌合部と、スリーブと主軸体とを嵌め合わせる部位であって当該部位の長さをスリーブの回転軸方向長さよりも短くしたスリーブ嵌合部とを備え、ロータ嵌合部とスリーブ嵌合部とを主軸体の半径方向で重ならない位置に設ける構成としたことを要旨とする。
解決手段1によれば、ロータ嵌合部とスリーブ嵌合部とを主軸体の半径方向で重ならない位置に設けられているので、ロータが発熱したとしても主軸体に伝わり難くなる。こうして主軸体の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し、加工精度を向上させることができる。また、スリーブと主軸体との嵌め合い部分(すなわちスリーブ嵌合部)の回転軸方向の長さはスリーブの回転軸方向の長さよりも短いので、主軸体の曲がり量を低減して回転精度を向上させることができる。なお、「嵌合部」は「しめしろ部」とも呼ぶ。
(2)解決手段2は、解決手段1に記載した主軸装置であって、ロータ嵌合部の長さをロータの回転軸方向長さよりも短くしたことを要旨とする。
ロータ嵌合部の長さが長いほど熱を伝えやすい。解決手段2によれば、ロータ嵌合部の長さがロータの回転軸方向長さ(全長)よりも短いので、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。また、ロータ嵌合部の長さが長いほどロータ締め付け力のばらつきが大きい。解決手段2ではロータ嵌合部の長さをロータ全長より短くするので、従来よりも締め付け力のばらつきが低減し、ロータ締め付け力に起因する主軸体の変形量が低減する。
(3)解決手段3は、解決手段1または2に記載した主軸装置であって、スリーブ嵌合部は、ロータ嵌合部よりも工具または工具把持部から離れた位置に設ける構成としたことを要旨とする。
工具または工具把持部に近いほど軸振れが大きくなり易いので、この部位の主軸体に熱が伝わらないのが望ましい。解決手段3によれば、主軸体に熱が伝わるスリーブ嵌合部をロータ嵌合部よりも工具または工具把持部から離れた位置に設けたので、熱伝達経路が延びることになり、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(4)解決手段4は、解決手段1から3のいずれか一項に記載した主軸装置であって、スリーブ嵌合部は、スリーブの端部であって工具または工具把持部から離れた側に設ける構成としたことを要旨とする。
解決手段4によれば、スリーブ嵌合部は主軸体に熱が伝わる部位であるが、この部位を工具または工具把持部から離れた位置(すなわちスリーブの端部)に設けたので、熱伝達経路が延びることになり、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(5)解決手段5は、解決手段1から4のいずれか一項に記載した主軸装置であって、複数のロータ嵌合部を離散して設ける構成としたことを要旨とする。
解決手段5によれば、複数のロータ嵌合部を離散させることにより、ロータ嵌合部の相互間から放熱させることが可能になる。よってロータから主軸体に熱が伝わり難くなるので、軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(6)解決手段6は、解決手段1から5のいずれか一項に記載した主軸装置であって、スリーブおよび主軸体のうちで一方または双方の表面に対し、嵌合に使用されない部位について表面積を増大させる表面積増大部を設ける構成としたことを要旨とする。
スリーブや主軸体の表面について嵌合に使用されない部位は放熱作用を奏する。解決手段6によれば、当該部位に設けた表面積増大部によって表面積が増大するので、スリーブや主軸体の熱を放出しやすくなる。したがって、スリーブや主軸体の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し、加工精度を向上させることができる。
(7)解決手段7は、解決手段1から6のいずれか一項に記載した主軸装置であって、スリーブ嵌合部とは別個にスリーブと主軸体とを嵌め合わせる部位であって、回転時に遠心力で変形して主軸体と非接触状態になる補助スリーブ嵌合部を設ける構成としたことを要旨とする。
解決手段7によれば、主軸体が所定回転数未満または静止する場合は、スリーブ嵌合部と補助スリーブ嵌合部がそれぞれスリーブと主軸体を嵌め合わせる。ところが、主軸体が所定回転数以上で回転すると補助スリーブ嵌合部は遠心力で変形して主軸体と非接触状態になるため、スリーブと主軸体を嵌め合わせない。これにより主軸体とスリーブの組付け作業時には高精度に芯だしすることができる共に、回転時はロータから補助スリーブ嵌合部を通じて主軸体に熱が伝わり難くなる。よって主軸体の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量を低減し、加工精度を向上させることができる。
(8)解決手段8は、ロータに主軸体をスリーブを介して嵌め合いで取り付けるロータへの主軸体取付方法であって、ロータとスリーブとを嵌め合わせるロータ嵌合部と、スリーブと主軸体との間における嵌合部の長さがスリーブの回転軸方向長さよりも短いスリーブ嵌合部とを、主軸体の半径方向で重ならない位置に設けたうえで取り付けを行うことを要旨とする。
解決手段8によれば、ロータ嵌合部とスリーブ嵌合部とを主軸体の半径方向で重ならない位置に設けたうえで主軸体を取り付けるので、ロータが発熱したとしても主軸体に伝わり難くなる。こうして主軸体の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し、加工精度を向上させることができる。
本発明によれば、主軸体の曲がり量を低減して回転精度を向上させるだけでなく、軸振れ量を低減して加工精度を従来よりも向上させることができる。また、ロータ嵌合部とスリーブ嵌合部が軸半径方向に重ならないことでロータの締め付け力が主軸体に伝達されてにくく、ロータの締め付け力に起因する主軸体の変形量を低減することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。なお、工具を装着する部位に近いほうをフロント側とし、遠いほうをリア側とする。
まず図1には、本発明に係る主軸装置10の構成例を表す。主軸装置10は、フロント側軸受16,軸受支持体18,ビルトインモータ20,スピンドル32,リア側軸受34などを有する。スピンドル32のフロント側(図面左側)には、砥石14をホルダ12で保持している。砥石14は「工具」に相当し、当該砥石14をホルダ12で保持する部位は「工具把持部」に相当する。軸受支持体18はフロント側軸受16とリア側軸受34とを固定して支持する。これらのフロント側軸受16およびリア側軸受34は、スピンドル32が回転自在となるように支持する軸受である。スピンドル32は「主軸体」に相当する。このスピンドル32を回転させる駆動源がビルトインモータ20である。ビルトインモータ20はステータ22やロータ24などを有する。
ロータ24とスピンドル32との間には、円筒体状のスリーブ28を介在させる。このスリーブ28を介在させるにあたっては、ロータ24とスリーブ28とを嵌め合わせる部位としてのロータ嵌合部26aと、スリーブ28とスピンドル32とを嵌め合わせる部位としてのスリーブ嵌合部30aとがある。本例のロータ嵌合部26aは、ロータ24の内周面に対応して設ける(言い換えればロータ24の回転軸方向の長さとほぼ同じ長さで設ける)。スリーブ嵌合部30aは、スリーブ28の端部であって工具把持部から離れた側に設ける。ただし、ロータ嵌合部26aとスリーブ嵌合部30aとは、スピンドル32の半径方向で重ならない位置に設ける。こうしてロータ嵌合部26aおよびスリーブ嵌合部30aを上述した位置に各々設け、ロータ24にスピンドル32をスリーブ28を介して嵌め合いで取り付ければ主軸装置10の製造が行える。
図1におけるロータ24,ロータ嵌合部26a,スリーブ28,スリーブ嵌合部30a,スピンドル32の関係を図2に拡大して表す。図2において、回転軸方向の長さはロータ嵌合部26aとロータ24とでほぼ同じである。また境界を破線で表すように、境界の図面左側にロータ嵌合部26aを配置し、境界の図面右側にスリーブ嵌合部30aを配置しているので、スピンドル32の半径方向で重なっていない。
ロータ嵌合部およびスリーブ嵌合部に熱(温度差)を与えた場合に発生する軸の振れ量(これを「軸変形量」と呼ぶ。)をシミュレーションしてみると図3のようになる。図3では、縦軸を軸変形量とし、横軸をスピンドルの軸長で表す。フロント側軸受で支持される位置P1と、リア側軸受で支持される位置P2とでは、スピンドルが拘束されるので軸変形量はゼロになる。また位置P0は工具を装着する部位(すなわち工具把持部)に対応する。図面左側がフロント側に対応し、同じく右側がリア側に対応する。
曲線C1はロータ嵌合部とスリーブ嵌合部とがスピンドルの半径方向で重なるように設けた主軸装置における軸変形量である。これに対して、曲線C2は上述のように構成した主軸装置10における軸変形量である。曲線C1と曲線C2を対比してみると、位置P0における振れ量d3,d4は曲線C2のほうが曲線C1よりも小さく(すなわち|d3|<|d4|)、最大の振れ量d1,d2も曲線C2のほうが曲線C1よりも小さい(すなわち|d2|<|d1|)。これは本発明にかかる主軸装置10の軸変形量が減少していることを意味する。したがって、砥石14(工具)の振れが小さくなるので、加工精度を従来よりも向上させることができる。
上述した例では、スリーブ嵌合部30aはロータ嵌合部26aとスピンドル32の半径方向で重ならない位置であり、かつスリーブ28の端部であって工具把持部から離れた側に設ける構成とした(図2を参照)。砥石14(工具)の振れを小さくして加工精度を従来よりも高めるには、スピンドル32の半径方向で重ならない位置であることを条件とするものの、ロータ嵌合部26aおよびスリーブ嵌合部30aの一方または双方をそれぞれ他の構成としてもよい。そこで、他の構成例(すなわち構成aから構成gまで)について図4を参照しながら以下に説明する。
〔構成a〕図4(A)には、二のロータ嵌合部を離散して設けた例を表す。本例ではロータ24の両端部にそれぞれロータ嵌合部26b,26cを設けており、スリーブ嵌合部30aは図2の場合と同じ位置である。なお図4(A)の例では二のロータ嵌合部26b,26cを設けたが、三以上のロータ嵌合部を離散して設ける構成としてもよい。ロータ嵌合部の数が多くなるにつれて回転軸方向の長さが短くなるものの、離散して設けることでロータ嵌合部の相互間から放熱させることが可能になる。
〔構成b〕図4(B)には、一のロータ嵌合部を設けているものの、図2に比べて回転軸方向の長さを短くした例を表す。本例のロータ嵌合部26dはロータ24の中央部に設けており、スリーブ嵌合部30aは図2の場合と同じ位置である。なお図4(A)の例ではロータ24の中央部に対応して設けたが、当該中央部以外の部位(例えばロータ24の端部)に対応して設ける構成としてもよい。
〔構成c〕図4(C)には、スリーブ嵌合部について、図2に比べて回転軸方向の長さを長くした例を表す。本例では、構成aで示したロータ嵌合部26b,26cを設けるとともに、スリーブ嵌合部30bをロータ24の中央部に対応して設けている。なお、三以上のロータ嵌合部を離散して設ける構成としてもよい点は構成aと同様である。
〔構成d〕図4(D)には、ロータの端部であって工具把持部から離れた側にスリーブ嵌合部を設けた例を表す。本例では、構成bで示したロータ嵌合部26dを設けるとともに、ロータ24の端部であって工具把持部から離れた側にスリーブ嵌合部30cを設けている。なお、ロータ嵌合部26dとスリーブ嵌合部30cの位置関係を変えずに、そのまま工具把持部側に移動(シフト)させた位置に構成してもよい。
〔構成e〕図4(E)には、スリーブ嵌合部とは別個に補助スリーブ嵌合部を設けた例を表す。主軸体とスリーブを嵌め合わせる際、嵌合部が1箇所だけだと主軸体とスリーブの芯だしが難しく十分な同心度がでにくい。そこで主軸体とスリーブとを高い締め付け力で嵌め合わせるスリーブ嵌合部のほかに、芯だし作業を補助するための補助スリーブ嵌合部を設ける。補助スリーブ嵌合部は芯だし作業を補助するためのものであり、スリーブ嵌合部ほど高い締め付け力は必要ないため、締めしろはスリーブ嵌合部より小さくなっている。
本例では、構成a,bで示したスリーブ嵌合部30aを設けるとともに、スリーブ28の端部であって工具把持部に近い側に補助スリーブ嵌合部30dを設けている。この補助スリーブ嵌合部30dは、スピンドル32が所定回転数未満で回転または静止する場合はスリーブ28とスピンドル32とを嵌め合わせる。ところが、スピンドル32が所定回転数以上で回転すると、スリーブ嵌合部30aに比べ締めしろの小さい補助スリーブ嵌合部30dは遠心力で変形してスピンドル32と非接触状態になるため、補助スリーブ嵌合部30dではスリーブ28とスピンドル32を嵌め合わせない。なおロータ嵌合部26aとスリーブ嵌合部30aの関係に代えて、構成a,b,c,d,eのいずれかに表すロータ嵌合部とスリーブ嵌合部の関係に従って設けてもよい。
〔構成f〕図4(F)には、図2に表す構成に加えて、スリーブ28に表面積増大部を設けた例である。表面積増大部に相当する凹凸部28aは、スリーブ28の外周側であってスリーブ嵌合部30aに対応した位置に設ける。なおスリーブ嵌合部30aに対応した位置に凹凸部28aを設けることを条件として、構成a,b,c,d,eのいずれかに表すロータ嵌合部とスリーブ嵌合部で構成してもよい。
〔構成g〕図4(G)には、図2に表す構成に加えて、スピンドル32に表面積増大部を設けた例である。表面積増大部に相当するフィン32aは、スピンドル32の外周面であってスリーブ28およびスリーブ嵌合部30aの近傍に設ける。なお図4(G)に表す位置に設けたフィン32aに代えて(あるいは加えて)、スリーブ28の端部であって工具把持部に近い位置にフィンを設けてもよい。
上述した実施の形態によれば、以下に表す各効果を得ることができる。
(1)ロータ嵌合部26(26a,26b,26c,26d)とスリーブ嵌合部30(30a,30b,30c)とをスピンドル32の半径方向で重ならない位置に設ける構成としたので(図2,図4を参照)、ロータ24が発熱したとしてもスピンドル32に伝わり難くなる。こうしてスピンドル32の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し(図3を参照)、加工精度を向上させることができる。また、ロータ24とスピンドル32との嵌め合い部分(すなわちロータ嵌合部26およびスリーブ嵌合部30)の回転軸方向の長さをロータの回転軸方向の長さよりも短くしたので(図2,図4を参照)、スピンドル32の曲がり量を低減して回転精度を向上させることができる。
(2)ロータ嵌合部26(26a,26b,26c,26d)の長さをいずれもロータ24の回転軸方向長さ(全長)よりも短くしたので(図2,図4を参照)、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。また、ロータ嵌合部26の長さをロータ24の全長より短くしたので、従来よりも締め付け力のばらつきが低減し、ロータ締め付け力に起因するスピンドル32の変形量を低減することができる。
(3)スピンドル32に熱が伝わるスリーブ嵌合部30(30a,30b,30c)をロータ嵌合部26(26a,26b,26c,26d)よりも砥石14または工具把持部から離れた位置に設けたので(図2,図4を参照)、熱伝達経路が延びることになり、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(4)スピンドル32に熱が伝わる部位であるスリーブ嵌合部30aを、スリーブ28の端部であって砥石14または工具把持部から離れた位置に設けたので(図2,図4(A),図4(B),図4(E),図4(F),図4(G)を参照)、熱伝達経路が延びることになり、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(5)(4)と同様にしてスピンドル32に熱が伝わる部位であるスリーブ嵌合部30cを、ロータ24の端部であって砥石14または工具把持部から離れた位置に設けたので(図4(D)を参照)、熱伝達経路が延びることになり、従来よりも熱が伝わり難くなる。したがって軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(6)複数のロータ嵌合部26b,26cを離散させて設けたので(図4(A),図4(C)を参照)、ロータ嵌合部26bとロータ嵌合部26cの相互間から放熱させることが可能になる。よってロータ24からスピンドル32に熱が伝わり難くなるので、軸振れ量をより低減し、加工精度をより向上させることができる。
(7)スリーブ28の外周面に対し、嵌合に使用されない部位について表面積を増大させる凹凸部28aを設ける構成とした(図4(F)を参照)。同様にして、スピンドル32の外周面に対し、嵌合に使用されない部位について表面積を増大させるフィン32aを設ける構成とした(図4(G)を参照)。凹凸部28aやフィン32aによって表面積が増大するので、スリーブ28やスピンドル32の熱を放出しやすくなる。したがって、スリーブ28やスピンドル32の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し、加工精度を向上させることができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
(1)上述した実施の形態では、工具として砥石14を適用したが、加工に用いる他の工具(例えばドリル,エンドミル,リーマ,フライス,タップ,ダイス等)を適用してもよい。図1の例では砥石14をホルダ12で保持したが、締結部材(ネジやボルト等)を用いて砥石14等の工具をスピンドル32に直接固定してもよい。このように他の工具や他の保持方法を適用したとしても、従来よりは熱が伝わり難いので、加工精度を向上させることができる。したがって、主軸装置10は砥石軸だけでなく、加工精度が求められる工作機械(例えばマシニングセンタなど)の軸頭にも適用できる。
(2)上述した実施の形態では、表面積増大部として図4(F)に表す凹凸部28aや図4(G)に表すフィン32aを適用した。この形態に代えて(あるいは加えて)、放熱効果がある他の表面積増大部を適用してもよい。他の表面積増大部としては、例えばネジやボルト等の締結部材や、スリーブ28やスピンドル32の表面に形成する溝、ヒートシンク、ステム、放熱スタッドなどが該当する。他の表面積増大部を適用した場合でも、表面積が増大するので、スリーブ28やスピンドル32の熱を放出しやすくなる。したがって、スリーブ28やスピンドル32の温度上昇が従来よりも低減されることから軸振れ量も低減し、加工精度を向上させることができる。
(3)上述した実施の形態では、スリーブ28の外周面に対して凹凸部28aを設け(図4(F)を参照)、スピンドル32の外周面に対してフィン32aを設けた(図4(G)を参照)。この形態に代えて(あるいは加えて)、スリーブ28やスピンドル32の表面(内周面であると外周面であるとを問わない)であって、ロータ嵌合部26やスリーブ嵌合部30が設けられた部位以外の部位に表面積増大部を備える構成としてもよい。この場合でも熱を放出しやすくなるので軸振れ量が低減し、加工精度を向上させられる。
(4)上述した実施の形態では、一の補助スリーブ嵌合部30dを設ける構成とした(図4(E)を参照)。この形態に代えて、二以上の補助スリーブ嵌合部30dを離散させて設ける構成としてもよい。すなわち、図4(A)や図4(C)に表すロータ嵌合部26b,26cと同様の形態で複数の補助スリーブ嵌合部30dを設ける。この形態によれば補助スリーブ嵌合部30dの相互間からも放熱させることが可能になるので、軸振れ量が低減し、加工精度をより向上させることができる。
本発明の構成例に表す断面図である。 ロータ嵌合部とスリーブ嵌合部との関係を説明する図である。 軸長に対する軸変形量を説明するグラフ図である。 他のロータ嵌合部とスリーブ嵌合部との構成例を表す図である。
符号の説明
10 主軸装置
12 ホルダ
14 砥石(工具)
16 フロント側軸受
18 軸受支持体
20 ビルトインモータ
22 ステータ
24 ロータ
26(26a,26b,26c,26d) ロータ嵌合部
28 スリーブ
28a 凹凸部(表面積増大部)
30(30a,30b,30c) スリーブ嵌合部
30d 補助スリーブ嵌合部
32 スピンドル(主軸体)
32a フィン(表面積増大部)
34 リア側軸受

Claims (8)

  1. ロータに主軸体をスリーブを介して嵌め合いで取り付ける主軸装置であって、
    ロータとスリーブとを嵌め合わせるロータ嵌合部と、
    スリーブと主軸体とを嵌め合わせる部位であって、当該部位の長さをスリーブの回転軸方向長さよりも短くしたスリーブ嵌合部とを備え、
    ロータ嵌合部とスリーブ嵌合部とを主軸体の半径方向で重ならない位置に設ける構成とした主軸装置。
  2. 請求項1に記載した主軸装置であって、
    ロータ嵌合部の長さをロータの回転軸方向長さよりも短くした主軸装置。
  3. 請求項1または2に記載した主軸装置であって、
    スリーブ嵌合部は、ロータ嵌合部よりも工具または工具把持部から離れた位置に設ける構成とした主軸装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載した主軸装置であって、
    スリーブ嵌合部は、スリーブの端部であって工具または工具把持部から離れた側に設ける構成とした主軸装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載した主軸装置であって、
    複数のロータ嵌合部を離散して設ける構成とした主軸装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載した主軸装置であって、
    スリーブおよび主軸体のうちで一方または双方の表面に対し、嵌合に使用されない部位について表面積を増大させる表面積増大部を設ける構成とした主軸装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載した主軸装置であって、
    スリーブ嵌合部とは別個にスリーブと主軸体とを嵌め合わせる部位であって、回転時に遠心力で変形して主軸体と非接触状態になる補助スリーブ嵌合部を設ける構成とした主軸装置。
  8. ロータに主軸体をスリーブを介して嵌め合いで取り付けるロータへの主軸体取付方法であって、
    ロータとスリーブとを嵌め合わせるロータ嵌合部と、スリーブと主軸体との間における嵌合部の長さがスリーブの回転軸方向長さよりも短いスリーブ嵌合部とを、主軸体の半径方向で重ならない位置に設けたうえで取り付けを行うロータへの主軸体取付方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112276478A (zh) * 2020-09-07 2021-01-29 湖北隐冠轴业有限公司 一种新能源汽车发电机转子轴铣槽加工工艺
CN115990775A (zh) * 2023-01-16 2023-04-21 宁波海天精工股份有限公司 一种钻攻中心高速主轴装配精度调整方法

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