JP2002291433A - フライ衣用改質剤 - Google Patents
フライ衣用改質剤Info
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Abstract
定なフライ衣用の改質剤の提供。 【解決手段】 1μm以上15μm以下の粒子径のもの
を60重量%以上含む増粘剤の微粉末を付着させた粉末
油脂を含有させる増粘剤がグアガム、キサンタンガム、
タマリンドガムよりなる群から選ばれる1種または2種
以上であることを特徴とする。
Description
m以下の粒子径のものを60重量%以上含むグアガム、
キサンタンガム、タマリンドガムなどの増粘剤の微粉末
を付着させた粉末油脂を含有する、バッター液粘度発現
性の安定したフライ衣用改質剤に関する。
類や天ぷらは、小麦粉や澱粉を主原料とした粉末(以下
バッター粉という)を冷水に分散させた状態(以下バッ
ター液という)で肉やエビや野菜などの具材に付着さ
せ、油調して製造されていた。バッター液は、バッター
粉に含有される小麦粉中のグルテンの溶出を防ぐため、
弱く攪拌して製造されている。バッター液の粘性は、グ
アガム、キサンタンガム、タマリンドガムなどの増粘剤
を少量添加して調整していた。しかしながら、これらの
増粘剤は高分子物質であるために、冷水への分散溶解性
が悪く、上述のような攪拌条件では、増粘剤の溶解時間
が一定にならならないため、バッター液の粘度が変動
し、衣の厚さを一定にすることが困難であった。また、
増粘剤の溶解に時間が長くかかると、小麦粉中のグルテ
ンの溶出を引き起こし、衣の食感がベタベタしたものに
なる問題があった。そのため、バッター液に容易に分散
し、粘度の発現が安定なフライ衣用の改質剤が望まれて
いた。
く、バッター液に容易に分散し、粘度の発現が安定なフ
ライ衣用の改質剤を提供するものである。
ム、キサンタンガム、タマリンドガムなどの増粘剤の粒
子径を、1μm以上15μm以下のものを60%以上含
むように調整することにより、溶解性が一定になり、粘
度発現が一定になること、及びその粉末を粉末油脂に付
着させることにより、2次凝集せずにバッター粉中に均
質分散することを見い出し、本発明を完成した。
従来より食品に使用されているもので何ら支障をきたさ
ない。特に限定されるものではないが、グアガム、キサ
ンタンガム、タマリンドガムよりなる群から選ばれる1
種または2種以上のものが、少量添加で粘度調整が可能
なために好ましい。本発明の1μm以上15μm以下の
粒子径のものを60重量%以上含む増粘剤微粉末を得る
方法は、特に限定されるものではないが、従来よりある
増粘剤粉末を篩別する方法、ボールミルやジェットミル
などの乾式磨砕機、または凍結粉砕機など、レーザー回
折型粒度分布測定により1μm以上15μm以下の粒子
径のものを60重量%以上含む微粉末化ができる性能の
ものを使用する方法が挙げられる。中でも、一般的な増
粘剤をジェットミル、凍結粉砕などにより微粉末化する
方法が、生産性の面から好ましい。本発明でいう粉末油
脂とは、脂質が豚脂肪、牛脂肪、鶏卵卵黄脂肪、乳脂肪
などの動物脂肪や、パーム油、ヤシ油などの植物油であ
って、品温を60℃にしたとき液体であるものが好まし
い。この脂質を酵素分解レシチンやグリセリン脂肪酸エ
ステルなどの界面活性剤とカゼインや大豆蛋白などの蛋
白とデキストリン、乳糖、糖アルコールなどの糖類を含
有する水または温水溶液に均一に分散した乳化液を粉末
化したものである。使用する界面活性剤については、特
に限定されるものではないが、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、酵素分解レシチン、サポニン、カゼインナトリウム
などの界面活性剤を1種または2種以上を用いることが
できる。特に限定されるものではないが、乳化液の全固
形分濃度は20重量%以上65重量%以下が好ましい。
65重量%を越えると乳化液の乳化安定性が低下するた
め、好ましくない。20重量%未満では、乾燥効率が悪
くなるために好ましくない。特に限定されるものではな
いが、脂質含量は、全固形分中の20重量%以上80重
量%以下が好ましい。80重量%を越えると脂質の酸化
安定性が悪くなるために好ましくない。20重量%未満
であると増粘剤の付着力が低くなるために好ましくな
い。
は、ブレンダー、ボールミル、高速ミキサーなどの既知
の混合機を使用して、上述の増粘剤微粉末と卵黄粉末を
緊密混合し、粉末油脂表面全体に増粘剤微粉末を均一に
付着させる。特に限定されるわけではないが、増粘剤微
粉末の付着量は、5重量部以上40重量部以下が好まし
い。40重量部を超えると増粘剤微粉末の粉末油脂への
付着率が不十分となり、バッター粉中への均質分散が困
難になるために好ましくない。5重量部未満では、粉末
油脂の添加量が高くなり、フライ衣の食感に影響するた
めに好ましくない。以下実施例を挙げて本発明を具体的
に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中の%は特記しない限り重量
%を示す。
キストリン、カゼインナトリウム、ショ糖脂肪酸エステ
ルを溶解した50℃の温水溶液にホモミキサーとホモゲ
ナイザーを用いて乳化分散させ、パーム油乳化液を調製
した。得られたパーム油乳化液を噴霧乾燥し、粉末油脂
Aを得た。キサンタンガム(1μm以上15μm以下の
粒子径のものが1重量%、太陽化学(株)製)を凍結粉
砕機を用い粉砕温度−50℃にて粉砕し、1μm以上1
5μm以下の粒子径のものを75重量%含む増粘剤微粉
末Aを得た。粉末油脂A70重量部に、増粘剤微粉末A
30重量部をスーパーミキサーを用いて付着させて本発
明品1を得た。
をコーシロップソリッド、液卵黄、水の混合溶液にホモ
ミキサーとホモゲナイザーを用いて品温5℃にて乳化
し、乳化液を得た。得られた乳化液を噴霧乾燥して粉末
油脂Bを得た。グアガム(1μm以上15μm以下の粒
子径のものを3重量%、太陽化学(株)製)をジェット
ミルを用いて、1μm以上15μm以下の粒子径のもの
を75重量%含む増粘剤微粉末B得た。粉末油脂B65
重量部に、増粘剤微粉末B45重量部を高速ミキサーを
用いて付着させ、本発明品2を得た。
均質混合し、5℃の冷水にミキサーを用いて毎分500
0回転で30秒間攪拌と120秒間攪拌の2条件にて混
合し、バッターA及びBを調製した。また比較のため、
表3の原料配合に基づき、実施例1で用いた粉末油脂A
とキサンタンガム、実施例2で用いた粉末油脂Bとグア
ガムと小麦粉を均質混合し、後は同様に調製してバッタ
ーC及びDを調製した。
ときのバッターA、B、C、Dの粘度の測定結果を示
す。粘度は、10℃でB型粘度計を用いて測定した。粘
度測定は、バッターの調製から粘度測定を10回行って
平均値を求めた。また、平均値と最も差の大きい数値を
ばらつきとして表した。
ターA、Bは、比較品を用いたバッターC、Dより、早
く粘度が発現し、粘度のばらつきも小さいことより、バ
ッター液への分散性及び粘度の発現が安定で、バッター
として優れていることが認められた。
イ用のバッター粉を均質混合し、5℃の冷水にミキサー
を用いて毎分5000回転で60秒間攪拌混合し、エビ
フライ用バッターAを調製した。皮剥きエビをエビフラ
イ用バッターAに浸漬し、パン粉を付け、180℃3分
油調し、エビフライAを調製した。また比較のため、表
5の原料配合に基づき、実施例2で用いた粉末油脂Bを
用いてエビフライ用のバッター粉を均質混合し、エビフ
ライ用バッターBを調製した。後は同様に調製してエビ
フライBを調製した。それぞれの操作を10回実施し
た。
を測定した結果を示す。粘度は、10℃でB型粘度計を
用いて測定した。粘度測定は、バッターの調製から粘度
測定を10回行って平均値を求めた。また、平均値と最
も差の大きい数値をばらつきとして表した。 表7にエ
ビフライAとBの衣付着率を測定した結果を示す。衣付
着率は、((エビフライ重量−皮剥きエビ重量)÷皮剥
きエビ重量)×100で算出した。衣付着率の値は、1
0回行って平均値を求めた。また、平均値と最も差の大
きい数値をばらつきとして表した。
フライ用バッターAは、比較品を用いたエビフライ用バ
ッターBより、粘度のばらつきが小さいことより、バッ
ター液粘度の発現が安定性でバッターとして優れている
ことが認められた。
フライAは、比較品を用いたエビフライBより、衣付着
率のばらつきが小さいことより、衣の厚みを一定にする
効果において優れていることが認められた。
げれば以下のとおりである。 (1)1μm以上15μm以下の粒子径のものを60重
量%以上含む増粘剤の微粉末を付着させた粉末油脂を含
有することを特徴とするフライ衣用改質剤。 (2)増粘剤がグアガム、キサンタンガム、タマリンド
ガムよりなる群から選ばれる1種または2種以上である
ことを特徴とする(1)記載のフライ衣用改質剤。 (3)1μm以上15μm以下の粒子径のものを60重
量%以上含む増粘剤微粉末を得る方法がジェットミルま
たは凍結粉砕機を使用することを特徴とする(1)〜
(2)いずれか記載のフライ衣用改質剤。 (4)フライ衣の改質効果が、バッター液粘度が安定で
あることまたは、衣の厚みが一定であることを特徴とす
る(1)〜(3)いずれか記載のフライ衣用改質剤。
ることのないように、増粘剤をバッター液に速やかに分
散させ、粘度の発現を安定にすることにより衣の厚みを
一定にするものであり、食品産業上におおいに貢献でき
るものである。
Claims (2)
- 【請求項1】1μm以上15μm以下の粒子径のものを
60重量%以上含む増粘剤の微粉末を付着させた粉末油
脂を含有することを特徴とするフライ衣用改質剤。 - 【請求項2】増粘剤がグアガム、キサンタンガム、タマ
リンドガムよりなる群から選ばれる1種または2種以上
であることを特徴とする請求項1記載のフライ衣用改質
剤。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2001
- 2001-03-30 JP JP2001101970A patent/JP4879405B2/ja not_active Expired - Fee Related
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