JP2002289418A - 高密度焼結体用造粒粉末、それを用いた焼結体 - Google Patents

高密度焼結体用造粒粉末、それを用いた焼結体

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誠 川村
Akira Horata
亮 洞田
Tetsuya Kondo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性、焼結密度に優れた高密度焼結体用造
粒粉末及び是を用いた焼結体を提供する。 【解決手段】 いずれも好適にはFe−Co系の軟磁性
合金から成り、平均粒径1〜20μmの小径粒子2と平
均粒径30〜150μmの大径粒子4とを含む材料粉末
を、バインダを用いて造粒して成る造粒粉末1であっ
て、小径粒子は、造粒粉末1中に30〜70重量%の割
合で含まれていて、かつ、小径粒子2の少なくとも一部
は大径粒子4の表面に付着して外添粒子6を形成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高密度焼結体用造粒
粉末とそれを用いた焼結体に関し、更に詳しくは、形状
が複雑な磁性材料を製造するときに用いて有用な造粒粉
末と、それを用いて製造された焼結体である磁性材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、Fe−49%Co−2%V(パ
ーメンジェール)に代表されるFe−Co系合金は高い
磁束密度を有していて、磁気回路部品用の材料として広
く用いられている。この材料から磁気回路部品を製造す
るに際しては、まず、所定組成の合金を溶製したのちそ
の溶製材を製造し、その溶製材に対し、例えば切削加工
を行って目的形状の部品が製造されている。しかしなが
ら、最近では、目的部品の形状は小型化し、しかも複雑
化しているため、溶製材の切削加工による部品製造は、
工数増を招き、不可避的に加工コストの上昇をもたらし
ている。
【0003】そのため、最近では、Fe−Co系合金粉
末を所定形状の金型に充填したのち加圧成形し、得られ
た圧粉体を所定温度で焼結して目的部品を製造すること
が試みられている。この方法によれば、目的部品が小型
・複雑形状であっても従来のように切削加工は不要とな
るため、製造コストの低減が可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た焼結法で製造した焼結体の焼結密度はそれ程高くない
という問題がある。一方、磁性材料の場合、それを高密
度化すると透磁率や磁束密度などの磁気特性は向上する
ことが知られている。このようなことからすると、焼結
法で製造した磁性材料の場合、その透磁率や磁束密度は
あまり高くならないという問題がある。
【0005】したがって、焼結法で高い磁気特性の磁性
材料を製造しようとした場合、当該磁性材料を高密度化
することが必要になる。その場合、焼結体は焼結の前段
で圧粉体に成形されるので、高密度焼結体の製造にとっ
ては、高い圧粉密度の圧粉体を製造することが必要にな
る。なお、流動性の悪い粉末を用いて圧粉成形を行う
と、加圧時に金型の内部で当該粉末が均一に流動せず、
得られた圧粉体の圧粉密度は高くならず、また均一性は
低下するということが知られている。
【0006】このような問題に対しては、例えば特開昭
63−293102号公報、あるいは特開平2−166
201号公報には、粗粒と細粒から成る混合粉末を金型
に充填して粗粒同士の隙間に細粒を配置させることによ
り、圧粉体の圧粉密度を向上させる技術が開示されてい
る。また、特開平7−90301号公報には、主成分に
従成分を複合一体化せしめた造粒粉末にして流動度の優
れた粉末を製造し、圧粉体の強度を向上させる技術が開
示されている。
【0007】このようなことから、焼結法で高密度な磁
性材料を製造する際には、流動度の優れている材料粉末
を用いることが好ましい。圧粉成形時に得られる圧粉体
の圧粉密度は高くなり、その結果として、得られる焼結
体の焼結密度も高くなって、透磁率や磁束密度の向上を
実現することができるからである。本発明は、上記した
課題に応えることができ、圧粉成形時における流動度が
優れていて、高密度焼結体の材料として有用な高密度焼
結体用造粒粉末と、それを用いて製造された焼結体の提
供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、まず、焼結に
用いる粉末の粒径が小さいほど焼結密度が高まることに
着目してなされたものであって、具体的には、小径粒子
を一定割合以上含む粉末を焼結に用いる材料粉末とす
る。しかしながら、一方では、粉末に含まれる小径粒子
が多くなりすぎると、この小径粒子が相互に凝集し、表
面の凹凸が大きく流動度の劣る不定型な粗大粒子を形成
し、粉末全体の流動度を低下させ、ひいては圧粉体の密
度を低下させるという知見を基礎にしている。
【0009】そして、本発明では、小径粒子の一部を大
径粒子に付着させて流動度の高い外添粒子にすることに
より、粉末全体の流動度の低下を防止するという着想に
立脚している。換言すれば、本発明は、小径粒子を用い
ることで焼結体の焼結密度を高め、同時に小径粒子を用
いたときの欠点である流動度を向上させることにより圧
粉密度を高めるという観点に立って開発されたものであ
る。
【0010】すなわち、本発明の高密度焼結体用造粒粉
末は、いずれも同種の軟磁性合金から成り、平均粒径1
〜20μmの小径粒子と平均粒径30〜150μmの大
径粒子を含む材料粉末を、バインダを用いて造粒して成
る造粒粉末であって、前記造粒粉末における前記小計粒
子の含有量は30〜70重量%であり、かつ、前記小径
粒子の少なくとも一部は前記大径粒子の表面に付着する
ことにより外添粒子が形成されていることを特徴とす
る。具体的には、軟磁性合金としては、好適にはFe−
49%Co−2%VのようなFe−Co系合金が用いら
れ、バインダとしては、潤滑性を備えたものが用いられ
る。
【0011】また、本発明においては、上記した造粒粉
末を圧粉成形し、得られた圧粉体を温度1100〜13
50℃で焼結することを特徴とする高密度焼結体の製造
方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、図1に基づいて本発明の高
密度焼結体用造粒粉末1について説明する。この造粒粉
末1は、主に小径粒子2を含む微粉、および、ある粒度
分布を持ち大径粒子4と小径粒子2とをそれぞれ所定の
割合で含む粗粉とを混合・造粒して製造されている。そ
して、微粉と粗粉の混合割合を適宜調整することによ
り、造粒粉末1に対する小径粒子2の含有割合が規定さ
れている。そして、この造粒粉末1が金型に充填された
のち加圧されて圧粉体が成形され、次にこの圧粉体が焼
成されて最終製品である焼結体が製造される。
【0013】ここで、大径粒子4と小径粒子2として
は、いずれも、軟磁性合金の粉末が用いられる。具体的
には、磁性材料として従来から使用されているFe−C
o系合金の粉末,Fe−Ni系合金の粉末,Fe−Si
系合金の粉末,Fe−Si−Al系合金の粉末,Fe−
Al系合金の粉末などをあげることができるが、後述す
る焼結温度との関係からすると、Fe−Co系合金の粉
末が好適である。このFe−Co系合金の粉末として
は、例えば、Fe−49%Co−2%V,Fe−35%
Co−2%V,Fe−20%Co−2%Vなどをあげる
ことができる。
【0014】なお、図1で示した造粒粉末1の中には、
上記した小径粒子2や大径粒子4の他にも種々の大きさ
の粒子が適宜含まれているが、図1は、造粒粉末1に含
まれる代表的な粒子を模式的に表している。この造粒粉
末1には小径粒子2と大径粒子4が含まれている。そし
て同時に、小径粒子2の一部が大径粒子4の表面にバイ
ンダを介して付着することによって形成された粒子6
(以後、このような粒子を外添粒子という)が含まれて
いる。そして、残余の小径粒子2は、その一部が単独で
存在し、他は相互に適宜凝集した状態で中径の凝集粒子
20として存在している。
【0015】小径粒子2は、小径であるために圧粉成形
時に各粒子が相互に隙間を生じることなく密に配置され
る。その結果として焼結が起こりやすくなるので、得ら
れた焼結体の焼結密度は向上する。すなわち、一般に焼
結反応は粒子間の接触点を介して各粒子が成長・結合す
ることにより進行するが、粒子が小径になればなるほど
粒子の単位体積当たりの接触面積は大きくなり、そのた
め焼結反応が促進されるからである。
【0016】このようなことから、小径粒子としてはそ
の平均粒径が1〜20μmになっているものを用いるこ
とが必要である。なお、ここでいう平均粒径とは、50
%粒径(メジアン径)のことである。この平均粒径が小
さい粒子を用いた方が焼結体の焼結密度を高める点では
好ましいが、平均粒径が小さい粒子はその製造コストが
上昇するとともに、後述する造粒作業が困難になりやす
いので、平均粒径の最小値は1μmにする。
【0017】一方、平均粒径が20μmを超えた場合
は、焼結時における粒子間の接触面積が減少し、焼結反
応が抑制されるので、平均粒径の最大値は20μmに設
定される。小径粒子2の平均粒径は5〜15μmである
ことが好ましい。そして、この小径粒子2の含有量は、
造粒粉末全体に対して30〜70重量%に設定されてい
る。小径粒子の含有量が30重量%より少ない場合は、
上記した焼結反応の促進効果が不充分であり、70重量
%より多い場合は、前記した粗大粒子が生じ易くなるか
らである。小径粒子2の含有量は30〜50重量%であ
ることが好ましい。
【0018】大径粒子4は、小径粒子と同種の軟磁性合
金の粉末から成り、造粒の際に、その表面に小径粒子2
を付着させて外添粒子6を形成する。この外添粒子6
は、大径粒子の表面が小径粒子で被覆された状態になっ
ているのでその全体の表面が比較的滑らかになってい
る。換言すれば、外添粒子6はその流動度が高く、その
ため造粒粉末全体の流動度を向上させる。
【0019】このようなことから、大径粒子4として
は、その平均粒径が30〜150μmとなっているもの
を用いることが必要である。平均粒径が30μmより小
さい場合は、この大径粒子から形成される外添粒子の流
動度が充分高くならず、そのため造粒粉末の流動度も向
上しないからである。また、平均粒径が150μmより
も大きい場合は、焼結時に大径粒子(外添粒子)間に隙
間が生じて相互間の接触面積が減少し、焼結反応が抑制
されるからである。なお、ここでいう平均粒径とは、前
記した小径粒子の場合と同義である。大径粒子4の平均
粒径は40〜100μmであることが好ましい。
【0020】この大径粒子4の含有量は、造粒粉末全体
に対して30〜70重量%に設定されることが好まし
い。この含有量が30重量%未満より少ない場合は、生
成する外添粒子が少なくなり、そのため、造粒粉末の流
動度の向上効果が不充分となり、また70重量%より多
い場合は、焼結時に大径粒子(外添粒子)間に隙間が生
じて焼結反応が抑制されるようになるからである。
【0021】このような小径粒子2や大径粒子4を含ん
だ上述の微粉や粗粉は、例えば水アトマイズ、ガスアト
マイズなど公知の方法で製造することができる。また、
このようにして得られた微粉や粗粉を適宜分級して造粒
粉末の製造に供してもよい。主として小径粒子を含む微
粉、および小径粒子2と大径粒子4とを所定の割合で含
む粗粉を混合し、更にここにバインダを添加して造粒
し、本発明の造粒粉末1が製造される。
【0022】バインダとしては、例えば、ステアリン酸
亜鉛,ステアリン酸リチウム,ステアリン酸カルシウ
ム,エチレンビスステアロアミド,ポリビニルアルコー
ル,メチルセルロース,エチレンビニル共重合体,エチ
レン−メタクリル酸共重合体などをあげることができ
る。このバインダは、造粒粉末の全量に対し、例えば、
0.8〜2.5重量%の配合割合となるように添加すれば
よい。とくに、バインダが潤滑性を備えていると、造粒
粉末としての流動度が向上するので好適である。
【0023】このような潤滑性を備えたバインダとして
は、例えばステアリン酸亜鉛,ステアリン酸リチウム,
ステアリン酸カルシウム,エチレンビスステアロアミド
の単独、またはこれらを適宜に複合したものをあげるこ
とができる。このようにして製造された造粒粉末1とし
ては、その流動度が、JIS Z2504に規定するオ
リフィス径を5mmとした流動度試験による値で15秒/
50g以下であることが好ましい。造粒粉末の流動度が
このような値になっていると、圧粉成形時に、造粒粉末
は金型の内部で均一に流動し、圧粉体の圧粉密度が高く
なると同時に、圧粉体の強度も高くなり、クラックや破
損による製品の歩留り低下が防止される。
【0024】次に、上記した造粒粉末1を用いて焼結体
を製造する方法について説明する。まず、この造粒粉末
を、最終製品と略同形の内部空間を備えた金型に充填
し、粉末を例えば上パンチにより2.9〜9.8×108P
a程度の圧力で加圧して圧縮成型し、圧粉体とする。つ
いで、金型から圧粉体を取り出し、真空中またはAr雰
囲気下において熱処理して、まず、バインダを熱分解除
去し、更に続けて焼結し、焼結体にする。
【0025】この場合、バインダの熱分解除去を目的と
した熱処理時の温度は、用いたバインダの種類によって
も変化させるが、概ね、300〜600℃に設定され
る。またその処理時間は概ね10〜60分間であればよ
い。そして、焼結温度は1100〜1350℃に設定さ
れる。焼結温度が1100℃より低い場合は、粒子間の
焼結反応が充分に進行しないことがあり、また、135
0℃より高くすると、用いる材料粉末の種類にもよるが
熱劣化することもあり、更には焼結の過程で大きな収縮
が起こって、得られた焼結体の寸法精度は劣化するよう
になる。好ましい焼結温度は1200〜1300℃であ
る。また、このような焼結温度における焼結は15〜1
20分程度行えば充分である。
【0026】このようにして製造された本発明に係る高
密度焼結体は、軟磁性合金からなり、高密度化している
ので、透磁率や磁束密度が良好な磁性材料になってい
る。
【0027】
【実施例】実施例1〜3,比較例1〜3 (1)造粒粉末 表1で示した組成、および表2で示した粉末特性を有す
る2種類の粉末を用意した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】まず、粉末bと粉末aを重量比70:30
で混合して造粒粉末用の材料粉末にした。したがって、
調製した材料粉末の場合、平均粒径30〜150μmの
大径粒子は35重量%、平均粒径1〜20μmの小径粒
子は50重量%、残部は実質的には平均粒径30μm以
上の粗大粒子で構成されている。これを粉末Aとする。
【0031】この粉末Aに対し、エチレンビスステロア
ミド(EBS)系の潤滑剤(MX−731A:アデカフ
ァインケミカル社製)をバインダとして1.6重量%相
当量添加して造粒し、本発明の造粒粉末Aを製造した。
比較のために、粉末bのみに潤滑剤の添加量1.0重量
%相当量を加えて混合し比較粉末A'を製造した。
【0032】得られた造粒粉末Aと造粒粉末A'をJI
S Z2504で規定する流動度試験(オリフィス径5
mm)で流動度を測定した。造粒粉末Aの場合は、7.8s
ec/50gであり、比較粉末A'の場合は9.2sec/5
0gであり、前者の流動性は非常に優れていた。 (2)焼結体の製造と特性 造粒粉末A,比較粉末A'のそれぞれを金型に充填し、
表3で示した圧力で成形し、外径28mm,内径20mm,
厚み5mmのリングコアを製造した。得られた圧粉体の圧
粉密度を測定し、その結果を表3に示した。
【0033】ついで、Ar雰囲気中において、昇温速度
100℃/hrで室温から温度500℃まで加熱し、その
温度に30分間保持してバインダを熱分解除去した。そ
の後、真空中において、温度500℃で30分間保持し
たのち温度1300℃で1時間の焼結処理を行ったのち
室温まで冷却した。得られた焼結体の焼結密度を測定
し、その結果を表3に示した。
【0034】得られた焼結体の最大透磁率、保持力、磁
束密度を測定した。その結果を一括して表3に示した。
なお、比較のために、表3で示した組成の溶製材から実
施例の焼結体と同寸法のコアを切削加工で製造し、その
磁気特性を測定し、その結果も表3に併記した。
【0035】
【表3】
【0036】表3から次のことが明らかである。 (1)本発明の造粒粉末Aを用いて製造した焼結体は、
高磁界側での磁束密度が、従来のFe−35%Co−2
%V溶製材を切削加工して製造したコアの磁束密度と略
同等の値になっている。したがって、低磁界側で高い磁
束密度を必要としないような用途分野において、本発明
の焼結体は、従来のFe−35%Co−2%V溶製材の
コアと代替することもできる。
【0037】(2)本発明の造粒粉末Aを用いて製造し
た焼結体の焼結密度は、従来の比較粉末A’を用いた焼
結体の場合よりも著しく高くなっており、このことは、
高い磁気特性を発揮する要因となっていて、高出力を期
待させる。 (3)また、本発明の造粒粉末Aを用いると、比較粉末
A’を用いた場合に比べて圧粉密度も高い圧粉体を製造
することができる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
造粒粉末は、小径粒子の一部を大径粒子の表面に付着さ
せて成る外添粒子を含有しているので流動性が良好であ
る。そのため、金型に充填して圧粉成形すると、圧粉密
度の高い圧粉体を得ることができる。また、この造粒粉
末は小径粒子を所定の割合で含有しているので上記した
圧粉体を焼結すると焼結密度の高い焼結体を得ることが
できる。そして、これら粒子はいずれも軟磁性粉末であ
るため、得られた焼結体の磁気特性、とりわけ磁束密度
は向上する。
【0039】したがって、本発明の造粒粉末は、形状が
小型で、複雑である磁性材料の原料としてその工業的価
値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高密度焼結体用造粒粉末を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 造粒粉末 2 小径粒子 4 大径粒子 6 外添粒子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22C 38/00 303 C22C 38/10 38/10 H01F 1/14 Z (72)発明者 近藤 鉄也 愛知県名古屋市港区竜宮町10番地 大同特 殊鋼株式会社築地工場内 Fターム(参考) 4K018 AA25 BA13 BB04 BC11 CA08 KA44 5E041 AA02 AA03 AA05 AA07 BB01 BB03 BD01 CA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いずれも同種の軟磁性合金から成り、平
    均粒径1〜20μmの小径粒子と平均粒径30〜150
    μmの大径粒子を含む材料粉末を、バインダを用いて造
    粒して成る造粒粉末であって、 前記造粒粉末における前記小径粒子の含有量は30〜7
    0重量%であり、かつ、前記小径粒子の少なくとも一部
    は前記大径粒子の表面に付着することにより外添粒子が
    形成されていることを特徴とする高密度焼結体用造粒粉
    末。
  2. 【請求項2】 前記軟磁性合金がFe−Co系合金であ
    る請求項1の高密度焼結体用造粒粉末。
  3. 【請求項3】 前記Fe−Co系合金がFe−49%C
    o−2%V合金である請求項2の高密度焼結体用造粒粉
    末。
  4. 【請求項4】 前記バインダは潤滑性を備えている請求
    項1の高密度焼結体用造粒粉末。
  5. 【請求項5】 前記造粒粉末の流動度は、JIS Z2
    504で規定するオリフィス径5mmのときの流動度試験
    による値が15秒/50g以下である請求項1〜4のい
    ずれかの高密度焼結体用造粒粉末。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの造粒粉末を圧
    粉成形し、得られた圧粉体を温度1100〜1350℃
    で焼結することを特徴とする高密度焼結体の製造方法。
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