JP2639812B2 - 焼結用磁性合金粉末 - Google Patents

焼結用磁性合金粉末

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達也 富岡
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、圧縮性に優れ、かつ焼結・固化時に液相焼
結を利用して合金成分を容易に均一拡散させ、磁気特性
を良好ならしめる焼結用磁性合金粉末に関する。
従来の技術 粉末冶金法は、鋳造法、鍛造法等とならんで最終製品
またはそれに近い形状の部品を製造する手段として、近
年注目されている。特に、最近のエレクトロニックスの
発展に呼応して、磁石材料だけでなく、ケイ素鉄やパー
マロイ合金等の軟質磁性材料についても粉末冶金法によ
り製品化する傾向がみられ、良質の原料粉末の出現が要
望されている。
一般に、鈍鉄をはじめとする軟質磁性材料は、磁気特
性が金属組織により影響を受けやすいため、軟質磁性材
料を構成する粉末焼結体は、ミクロ偏析がなく、かつ高
密度化して残留気孔を極力減らすことが不可欠になって
くる。この様な粉末焼結体を得る為に使用する原料粉末
としては、溶錫噴霧法を利用して製造したもの、及び鉄
粉に所定量の合金成分となる元素粉末または合金粉末を
添加・混合する母合金混合法によって製造したものが知
られている。又、母合金混合法の改良法によるものとし
て、磁性合金粉末だけではないが、特公昭45−9649号、
特開昭59−215401号及び特開昭61−130401号公報は、焼
結用合金鋼粉末を、鉄粉にモリブデン、銅、ニッケル等
の元素粉末を拡散付着させることにより製造したものが
開示されている。
発明が解決しようとする問題点 ところが、溶錫噴霧法を利用する方法によって得られ
る焼結用磁性合金粉末は、鉄粉に添加元素が合金化し、
固溶硬化した形をとるため、鉄粉本来の圧縮性が損なわ
れて高密度の焼結体が得られず、効果的には磁気特性が
低下する。一方、母合金混合法によって得られる焼結溶
磁性合金粉末は、鉄粉が混在するために圧縮性は比較的
良好であるものの、通常の焼結条件では、添加元素や合
金の拡散反応が不十分となり、得られた焼結体の組織
は、不均一になるため、かえって本来の磁気特性を損う
という問題が残る。更に、母合金混合法の上記改良法に
よる場合は、添加元素がケイ素、アルミニウム等のよう
に活性な金属を用いた焼結性磁性合金粉末については適
用することが困難であって、Mo、Cu、NiなどFeよりも酸
化物の標準生成自由エネルギーが大きく還元されやすい
元素に限られるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたも
のである。
したがって、本発明の目的は、圧縮性に優れ、かつ焼
結・固化時に液相焼結を利用して合金成分を容易に均一
拡散させ、磁気特性を良好ならしめる焼結用磁性合金粉
末を提供することにある。
問題点を解決するための手段及び作用 本発明者等は、上記母合金混合法の改良について検討
した結果、鉄粉に添加する成分元素を、予め鉄合金微粉
末の形で混合・成形して、焼結時に容易に拡散・合金化
する手法によれば、特に鉄合金がケイ素やアルミニウム
などの活性金属を含有する場合でも、焼結時に酸化され
難いということを見出だし、本発明を完成するに至っ
た。
本発明は、焼結用磁性合金粉末に関するものであっ
て、鉄を98重量%以上含有する鉄鋼粉末と、鉄を30重量
%以上及びケイ素を15〜25重量%含有し、かつ鉄鋼粉末
の平均粒形の5分の1以下の平均粒径を有する鉄合金微
粉末とよりなり、そして鉄合金微粉末が鉄鋼粉末に対し
て10〜30重量%含有され、焼鈍により鉄合金微粉末が鉄
鋼粉末の表面に固着してなることを特徴とする。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の焼結用磁性合金粉末において、鉄鋼粉末とし
ては、鉄を98重量%以上含有するものならばどの様なも
のでも使用することができ、例えば、カーボン等が不純
物程度に含まれているものでも使用可能である。純鉄分
が98重量%以上であれば圧縮性は良好である。又、その
平均粒径は特に限定されるものではなく、通常の粉末冶
金用鉄粉が好適に使用される。
一方、鉄合金微粉末は、鉄を30重量%以上含有する鉄
合金であって、ケイ素を15〜25重量%含有するものであ
る。焼結時の融液発生の観点から、状態図的にはFe−21
Si(数字は重量%、以下同じ)の組成付近(共晶温度:1
200℃)が好ましく、したがって、本発明においては、
ケイ素の下限は15重量%に設定する。逆に鉄合金微粉末
中のケイ素の量が多すぎると、粉末の焼鈍や焼結工程で
酸化され易く、又焼結時の拡散・合金化の面からも不利
になるので、上限を25重量%に設定する。
更に、この鉄合金微粉末の平均粒径は、鉄鋼粉末の平
均粒径の5分の1以下であることが必要である。鉄合金
微粉末の平均粒径が鉄鋼粉末の平均粒径の5分の1を越
えると、鉄合金微粉末が軟らかい鉄鋼粉末の間隙を埋め
る形で取り込まれず、鉄鋼粉末が本来もっている圧縮性
を損なう結果となる。
本発明において、鉄合金微粉末には、ケイ素の他、ア
ルミニウム等、鉄以外の他の成分元素を含んでいてもよ
い。
この鉄合金微粉末は、どの様な製造法によって得られ
たものであってもよいが、例えば、高圧水噴霧法によっ
て製造されたものが使用される。
本発明の焼結用磁性合金粉末は、鉄鋼粉末に鉄合金微
粉末を添加し、混合し、次いで焼鈍することによって得
られる。その場合、鉄鋼粉末と鉄合金微粉末の配合割合
は、鉄合金微粉末が、鉄鋼粉末に対し10〜30重量%の範
囲になるように設定される。鉄合金微粉末の配合量が10
重量%未満の場合には、その分ケイ素の含有量が増大
し、かつ、焼結時の融液生成量も不十分なため、拡散・
合金化が充分でなくなる。逆に30重量%を越えると軟か
い鉄鋼粉末が本来もつ圧縮性を損なう結果となる。
軟質磁性材料としての組成の観点からは、ケイ素は、
高々センダスト(Fe−9.6Si−5.4Al)の10重量%辺りま
での量、又、アルミニウムは、アルフェノールの16重量
%辺りまでの量を含む焼結体が得られるように、両者を
混合するのが効果的である。
本発明の焼結用磁性合金粉末において、鉄合金微粉末
が鉄鋼粉末の表面に固着した状態のものを製造するため
には、鉄鋼粉末に、鉄合金微粉末を所定量添加し混合し
た後、混合物を、真空または非酸化性雰囲気中で焼鈍す
ればよく、それによって鉄合金微粉末を鉄鋼粉末の表面
に固着させることができる。
その場合、焼鈍温度が鉄合金微粉末の再結晶温度であ
る700℃よりも低い場合には、鉄鋼粉末の表面に鉄合金
微粉末が仮焼結した形で均一分散され難く、又、再結晶
によるいわゆる焼鈍効果も得られない。逆に焼鈍温度が
900℃よりも高くなると、鉄粉同士が焼結・固化した
り、鉄鋼粉末に対し、鉄合金微粉末中のケイ素、アルミ
ニウム等の合金成分元素の焼結・拡散が進み、固溶硬化
してしまう。したがって、焼鈍温度は700〜900℃の範囲
に設定するのが好ましい。
実施例 以下、本発明を実施例によって説明する。
鉄鋼粉末として鉱石還元鉄粉(〜100メッシュ、平均
粒径76μm)に、水噴霧法によって製造されたFe−9S
i、Fe−21Si、又はFe−27Si合金微粉末(平均粒径は第
1表に示す)を、Fe−3Siの組成を有する焼結体が得ら
れるような割合で混合して均一化し、600〜1000℃の範
囲の特定の温度で1時間水素雰囲気下焼鈍を施した。焼
鈍温度が700℃未満の場合には、鉄鋼粉末とFe−Si合金
微粉末の仮焼結が不十分であり、又900℃を越えると、
鉄鋼粉末同士の焼結が進み、凝集・固化が生じた。
焼鈍温度800度において得られた焼鈍粉末について、4
5mmφ×35mmφの金型を使用して、7トン/cm2でプレス
成形して、環状圧粉体を製造した。
得られた環状圧粉体を1350℃で1時間真空焼結し、い
ずれもFe−3Siの組成の焼結体を得た。これらについて
直流磁気特性を測定した。その結果を第1表に示す。
第1表からも明らかなように試料No.1の焼結体は、鉄
鋼粉末にFe−9Si合金微粉末を30重量%以上混合するた
め、圧粉密度が低く、かつ焼結時の融液生成量も数%
(融点:1350℃)で、高密度化しにくい。又、試料No.4
の焼結体は、本発明の実施例である試料No.2及び3の場
合と同一組成のFe−21Si合金微粉末を用いているが、粗
大粒径を有するものであるため、鉄鋼粉末本来の圧縮性
が損なわれ、相対的に焼結密度も低く、他方、試料No.5
のFe−27Si合金微粉末を用いる場合は、やはり融点:135
0℃であるため、液相焼結による高密度化が起こらな
い。
上記の試料のいずれの場合においても、焼結体の密度
にほぼ比例して直流磁気特性も向上することが分かる。
発明の効果 本発明の焼結用磁性合金粉末は、鉄を98重量%以上含
有する鉄鋼粉末と、鉄を30重量%以上及びケイ素を15〜
25重量%含有し、かつ鉄鋼粉末の平均粒径の5分の1以
下の平均粒径を有する鉄合金微粉末とよりなり、そして
鉄合金微粉末が鉄鋼粉末に対して10〜30重量%含有さ
れ、焼鈍により鉄合金微粉末が鉄鋼粉末の表面に固着さ
れているから、この焼結用磁性合金粉末を成形して焼結
すると、鉄鋼粉末中に鉄合金微粉末が均一に分散され、
かつ、圧縮性に優れた、又、直流磁気特性の選れた磁性
合金焼結体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−27545(JP,A) 特開 昭63−14838(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄を98重量%以上含有する鉄鋼粉末と、鉄
    を30重量%以上およびケイ素を15〜25重量%含有し、か
    つ鉄鋼粉末の平均粒径の5分の1以下の平均粒径を有す
    る鉄合金微粉末とよりなり、鉄合金微粉末が鉄鋼粉末に
    対して10〜30重量%含有され、焼鈍により鉄合金微粉末
    が鉄鋼粉末の表面に固着してなることを特徴とする焼結
    用磁性合金粉末。
JP62294142A 1987-11-24 1987-11-24 焼結用磁性合金粉末 Expired - Lifetime JP2639812B2 (ja)

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JPS6227501A (ja) * 1985-07-30 1987-02-05 Toshiba Corp 焼結軟磁性部品の製造方法
JPS6227545A (ja) * 1985-07-30 1987-02-05 Toshiba Corp 焼結軟磁性部品の製造方法
JPS6314838A (ja) * 1986-07-04 1988-01-22 Riken Corp Fe−Si系焼結軟磁性材料の製造方法

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