JP2005068483A - Mn系制振合金焼結体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】Mn系制振合金粉末を容易に成形および焼結でき且つ制振特性に優れた制振部品などを確実且つ容易に得ることができるMn系制振合金焼結体の製造方法を提供する。
【解決手段】所要の合金組成となるように配合したMn、Cu、Ni、およびFeの原料を溶解し、得られた溶湯をガス噴霧する工程と、係る工程で得られたMn系制振合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、Mn系制振合金焼結体の製造方法。また、予め別途に製造したMn粉末と、所要の合金組成となるように配合し且つガス噴霧して得たCu−Ni−Fe系合金粉末と、を所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得る工程と、係る合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、Mn系制振合金焼結体の製造方法も含まれる。
【選択図】 なし
【解決手段】所要の合金組成となるように配合したMn、Cu、Ni、およびFeの原料を溶解し、得られた溶湯をガス噴霧する工程と、係る工程で得られたMn系制振合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、Mn系制振合金焼結体の製造方法。また、予め別途に製造したMn粉末と、所要の合金組成となるように配合し且つガス噴霧して得たCu−Ni−Fe系合金粉末と、を所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得る工程と、係る合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、Mn系制振合金焼結体の製造方法も含まれる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、Mn系制振合金、具体的にはMn−Cu−Ni−Fe−Si系双晶型制振合金焼結体の製造方法に関する。
従来、成形・焼結用の金属または合金粉末を製造する場合、それらの溶湯を水噴霧(水アトマイズ)することにより、焼結に適した異形形状の粉末とすることが一般的であった。
しかし、Mn系制振合金粉末を水噴霧により製造した場合、係る粉末を成形・焼結して得られる制振部材は、酸素を多量に含んでいるため、制振特性(減衰特性など)が劣化する、という問題点があった。
一方、Mn−Cu系制振合金のインゴットを粉砕して粉砕粉を得ようとしても、係るインゴットは非常に柔らかいため、粉砕には不向きであった。
しかし、Mn系制振合金粉末を水噴霧により製造した場合、係る粉末を成形・焼結して得られる制振部材は、酸素を多量に含んでいるため、制振特性(減衰特性など)が劣化する、という問題点があった。
一方、Mn−Cu系制振合金のインゴットを粉砕して粉砕粉を得ようとしても、係るインゴットは非常に柔らかいため、粉砕には不向きであった。
本発明は、以上に説明した従来の背景技術における問題点を解決し、Mn系制振合金粉末を容易に成形および焼結でき且つ制振特性に優れた制振部品などを確実且つ容易に得ることができるMn系制振合金焼結体の製造方法を提供する、ことを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため、発明者らによる鋭意研究および調査の結果、所要の合金組成にしたMn系制振合金をガス噴霧するか、あるいは、係る合金を形成する複数の金属を配合して溶解し且つガス噴霧して得られた合金粉末と、他の方法、例えばインゴットを粉砕して得られた金属粉末とを混合して得られる制振合金の粉末を用いる、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明における第1のMn系制振合金焼結体の製造方法(請求項1)は、所要の合金組成となるように配合したMn、Cu、Ni、およびFeの原料を溶解し、得られた溶湯をガス噴霧する工程と、係る工程で得られたMn系制振合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、ことを特徴とする。
尚、上記原料には、更にSiを含有するものも含まれる。また、上記Mn系制振合金は、Mn−16.9〜27.7wt%Cu−2.1〜8.2wt%Ni−1.0〜2.9wt%Feの組成範囲であり、更にSiは3wt%以下の範囲で添加され得る。
即ち、本発明における第1のMn系制振合金焼結体の製造方法(請求項1)は、所要の合金組成となるように配合したMn、Cu、Ni、およびFeの原料を溶解し、得られた溶湯をガス噴霧する工程と、係る工程で得られたMn系制振合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、ことを特徴とする。
尚、上記原料には、更にSiを含有するものも含まれる。また、上記Mn系制振合金は、Mn−16.9〜27.7wt%Cu−2.1〜8.2wt%Ni−1.0〜2.9wt%Feの組成範囲であり、更にSiは3wt%以下の範囲で添加され得る。
また、本発明における第2のMn系制振合金焼結体の製造方法(請求項2)は、予め別途に製造したMn粉末と、所要の合金組成となるように配合し且つガス噴霧して得たCu−Ni−Fe系合金粉末と、を所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得る工程と、係る合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、ことを特徴とする。
尚、上記Mn粉末には、Mnインゴットを粉砕した粉砕粉、あるいはフレーク状または塊状の金属Mnを粉砕した粉砕粉を用いても良い。また、上記合金粉末には、Cu−Ni−Fe−Si系合金粉末も含まれる。
尚、上記Mn粉末には、Mnインゴットを粉砕した粉砕粉、あるいはフレーク状または塊状の金属Mnを粉砕した粉砕粉を用いても良い。また、上記合金粉末には、Cu−Ni−Fe−Si系合金粉末も含まれる。
更に、本発明における第3のMn系制振合金焼結体の製造方法(請求項3)は、予め別途に製造したMn−Fe系合金粉末と、所要の合金組成となるように配合し且つガス噴霧して得たCu−Ni系合金粉末と、を所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得る工程と、係る合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、ことを特徴とする。
尚、上記Mn−Fe系合金粉末には、Mn−Fe系合金のインゴットを粉砕した粉砕粉を用いても良い。また、上記Cu−Ni系合金粉末には、Cu−Ni−Si系合金粉末も含まれる。
尚、上記Mn−Fe系合金粉末には、Mn−Fe系合金のインゴットを粉砕した粉砕粉を用いても良い。また、上記Cu−Ni系合金粉末には、Cu−Ni−Si系合金粉末も含まれる。
前記第1の製造方法(請求項1)によれば、ガス噴霧によりほぼ球形状となったMn系制振合金粉末を成形および焼結するため、同じ組成の原料を溶解して水噴霧して得たMn系制振合金粉末を同じ条件で成形および焼結したものに比べて、制振特性(対数減衰率)を高めることができる。
尚、ガス噴霧により得られたほぼ球形状のMn系制振合金粉末の焼結性を確保するため、成形前にバインダの添加および乾燥を行って、ある程度の塊状粉とし、これを粉砕および分級した後に成形および焼結を施す。
尚、ガス噴霧により得られたほぼ球形状のMn系制振合金粉末の焼結性を確保するため、成形前にバインダの添加および乾燥を行って、ある程度の塊状粉とし、これを粉砕および分級した後に成形および焼結を施す。
また、前記第2の製造方法(請求項2)によれば、Mn粉末とガス噴霧によりほぼ球形状となったCu−Ni−Fe系合金粉末とを所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得ると共に、この合金粉末を成形および焼結している。このため、同じ組成の原料を溶解して水噴霧して得たMn系制振合金粉末を同じ条件で成形および焼結したものに比べて、制振特性(対数減衰率)を高めることができる。
尚、ガス噴霧により得られたほぼ球形状のCu−Ni−Fe系合金粉末の焼結性を確保するため、成形前にバインダの添加および乾燥を行って、ある程度の塊状粉とし、これを粉砕および分級した後に成形および焼結を施す。
尚、ガス噴霧により得られたほぼ球形状のCu−Ni−Fe系合金粉末の焼結性を確保するため、成形前にバインダの添加および乾燥を行って、ある程度の塊状粉とし、これを粉砕および分級した後に成形および焼結を施す。
更に、前記第3の製造方法(請求項3)によれば、Mn−Fe系合金粉末とガス噴霧によりほぼ球形状となったCu−Ni系合金粉末とを所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得ると共に、この合金粉末を成形および焼結している。このため、同じ組成の原料を溶解して水噴霧して得たMn系制振合金粉末を同じ条件で成形および焼結したものに比べて、制振特性(対数減衰率)を高めることができる。
尚、ガス噴霧により得られたほぼ球形状のCu−Ni系合金粉末の焼結性を確保するため、成形前にバインダの添加および乾燥を行って、ある程度の塊状粉とし、これを粉砕および分級した後に成形および焼結を施す。
尚、ガス噴霧により得られたほぼ球形状のCu−Ni系合金粉末の焼結性を確保するため、成形前にバインダの添加および乾燥を行って、ある程度の塊状粉とし、これを粉砕および分級した後に成形および焼結を施す。
以下において、本発明の実施に最良の形態を説明する。目標となるMn系制振合金粉末を得るため、(a)〜(c)の何れかの工程を行う。
(a)目標となる合金組成になるようにMnおよび合金元素を配合した原料を溶解し、得られた溶湯をArまたはN2などの不活性ガスでガス噴霧する。
(b)純Mnのインゴットまたは金属Mnを粉砕してMn粉砕粉を作製する。一方、別途にCu、Ni、およびFeを所定の割合で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni−Fe系合金粉末を得る。そして、上記Mn粉砕粉とCu−Ni−Fe系合金粉末とを所定の割合で混合する。
尚、上記合金粉末には、更に少量のSiを添加しても良い。
(c)所定組成のMn−Fe系合金のインゴットを粉砕してMn−Fe系合金粉砕粉を作製する。一方、別途にCuおよびNiを所定の割合で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni系合金粉末を得る。そして、上記Mn−Fe系合金粉砕粉とCu−Ni系合金粉末とを所定の割合で混合する。尚、上記合金粉末には、更に少量のSiを添加しても良い。
(a)目標となる合金組成になるようにMnおよび合金元素を配合した原料を溶解し、得られた溶湯をArまたはN2などの不活性ガスでガス噴霧する。
(b)純Mnのインゴットまたは金属Mnを粉砕してMn粉砕粉を作製する。一方、別途にCu、Ni、およびFeを所定の割合で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni−Fe系合金粉末を得る。そして、上記Mn粉砕粉とCu−Ni−Fe系合金粉末とを所定の割合で混合する。
尚、上記合金粉末には、更に少量のSiを添加しても良い。
(c)所定組成のMn−Fe系合金のインゴットを粉砕してMn−Fe系合金粉砕粉を作製する。一方、別途にCuおよびNiを所定の割合で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni系合金粉末を得る。そして、上記Mn−Fe系合金粉砕粉とCu−Ni系合金粉末とを所定の割合で混合する。尚、上記合金粉末には、更に少量のSiを添加しても良い。
次に、(a)〜(c)の方法で得られたMn−Cu−Ni−Fe系制振合金粉末、あるいはMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末に、例えば有機分および水からなるバインダを添加した後、乾燥させて水分を蒸発させることで、上記粉末同士が接着した塊状粉とする。
次いで、上記塊状粉を解砕して得られる粉末を分級することにより、粒径が例えば約250μm以下の上記制振合金粉末に調整する。
そして、上記制振合金粉末を所定の型内に充填し且つ所定の圧力を加えて成形体とする成形工程を行った後、得られた成形体を不活性ガス雰囲気中で例えば1000℃に数時間加熱する焼結工程を行う。
次いで、上記塊状粉を解砕して得られる粉末を分級することにより、粒径が例えば約250μm以下の上記制振合金粉末に調整する。
そして、上記制振合金粉末を所定の型内に充填し且つ所定の圧力を加えて成形体とする成形工程を行った後、得られた成形体を不活性ガス雰囲気中で例えば1000℃に数時間加熱する焼結工程を行う。
以上の方法によれば、前記(a)〜(c)の何れかの工程により得られたガス噴霧によるほぼ球形のMn系制振合金粉末や、一部にガス噴霧によるほぼ球形の合金粉末を含むMn系制振合金粉末は、バインダによる接着および分級により所定範囲の粒度分布となった状態で、成形および焼結工程に活用される。
この結果、得られる焼結体は、比較的高い燒結密度を有し且つ酸素の含有量が少なくなり且つ焼結材に特有の気孔を有するため、溶製材とほぼ同等またはそれ以上の制振特性を有する安定した制振部品として活用することが可能となる。
この結果、得られる焼結体は、比較的高い燒結密度を有し且つ酸素の含有量が少なくなり且つ焼結材に特有の気孔を有するため、溶製材とほぼ同等またはそれ以上の制振特性を有する安定した制振部品として活用することが可能となる。
ここで、本発明の具体的な実施例について、比較例と共に説明する。
表1に示すように、実施例1,2は、前記(a)のように、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を誘導溶解炉で溶解し、得られた溶湯をN2ガスでガス噴霧して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。
また、実施例3,4,7は、前記(b)のように、純Mnのインゴットを粉砕してMn粉砕粉を作製する一方、Cu−17.5wt%Ni−6.7wt%Fe−0.5wt%Siの割合で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni−Fe−Si系合金粉末を得ると共に、上記Mn粉砕粉とCu−Ni−Fe系合金粉末とを、70.5:29.5の重量割合で混合して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。
表1に示すように、実施例1,2は、前記(a)のように、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を誘導溶解炉で溶解し、得られた溶湯をN2ガスでガス噴霧して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。
また、実施例3,4,7は、前記(b)のように、純Mnのインゴットを粉砕してMn粉砕粉を作製する一方、Cu−17.5wt%Ni−6.7wt%Fe−0.5wt%Siの割合で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni−Fe−Si系合金粉末を得ると共に、上記Mn粉砕粉とCu−Ni−Fe系合金粉末とを、70.5:29.5の重量割合で混合して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。
更に、実施例5,6は、前記(c)のように、Mn−2.7wt%Fe合金のインゴットを粉砕してMn−Fe系合金粉砕粉を作製する一方、Cu−18.8wt%Ni−0.5wt%Siの組成で配合した原料を溶解し、その溶湯を上記同様のガス噴霧してCu−Ni−Si系合金粉末を得ると共に、上記Mn−Fe系合金粉砕粉とCu−Ni−Si系合金粉末とを、72.5:27.5の重量割合で混合して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。
一方、比較例1,2は、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を溶解し、その溶湯を水噴霧して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。この粉末を、(d)として表1に示した。
一方、比較例1,2は、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を溶解し、その溶湯を水噴霧して得たMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。この粉末を、(d)として表1に示した。
また、比較例3,4は、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を、誘導溶解炉で溶解し、得られた溶湯をN2ガス噴霧した後、直ちに水冷したMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を用いた。この粉末を、(e)として表1に示した。
更に、比較例5は、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を溶解し、その溶湯を鋳型の後述するキャビティに鋳込んだ溶製材を用いた。
更に、比較例5は、Mn−22.4wt%Cu−5.2wt%Ni−2.0wt%Fe−0.15wt%Siの合金組成になるよう配合した原料を溶解し、その溶湯を鋳型の後述するキャビティに鋳込んだ溶製材を用いた。
次に、実施例1〜7の各Mn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を分級して−60メッシュ以下(粒径:250μm以下)の粉末とし、係る粉末に成形助剤としてポリビニルピロリドン(PVP)粉末を3wt%添加し且つ混合した後、水を3wt%添加し且つ混合した。得られた実施例1〜7の粒状粉を乾燥させた後、1wt%のステアリン酸亜鉛(潤滑剤)を個別に添加し且つミキサを用いて十分に混合した。
一方、比較例1〜4の各Mn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を分級して−60メッシュ以下(粒径:250μm以下)の粉末とし、係る粉末に1wt%のステアリン酸亜鉛を個別に添加し且つミキサを用いて十分に混合した。
一方、比較例1〜4の各Mn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金粉末を分級して−60メッシュ以下(粒径:250μm以下)の粉末とし、係る粉末に1wt%のステアリン酸亜鉛を個別に添加し且つミキサを用いて十分に混合した。
次いで、比較例5を除く各例の粉末を、長さ160mm×幅10mm×厚さ3mmの薄板状のキャビティ中に充填し、表1で示す成形圧力で板状の成形体に成形した。
更に、比較例5を除く各例の成形体を図示しない焼結炉に装入し、表1で示す条件下で焼結した。
尚、実施例7の焼結体に対しては、更に重量比で1:1のポリプロピレンとポリイミド(商品名:ナイロン6)とを10vol%の割合で含浸させた。
更に、比較例5を除く各例の成形体を図示しない焼結炉に装入し、表1で示す条件下で焼結した。
尚、実施例7の焼結体に対しては、更に重量比で1:1のポリプロピレンとポリイミド(商品名:ナイロン6)とを10vol%の割合で含浸させた。
得られた実施例1〜7と比較例1〜4の焼結体について、焼結密度および対数減衰率を測定し、その結果を表2に示した。比較例5の溶製材は、対数減衰率のみを測定した。尚、対数減衰率は、機械式インピーダンス測定装置を用いた中央加振法に依り、最大歪み振幅が1×10−3になる時の対数減衰率を測定した。
表2によれば、実施例1〜7の焼結体は、焼結密度が5.9g/cm3以上で且つ対数減衰率が0.40以上であった。特に、焼結後においてポリプロピレンなどを更に含浸した実施例7は、燒結密度が6.4g/cm3で且つ対数減衰率が0.45と最も高くなった。
これに対し、比較例1〜4の焼結体は、焼結密度が5.3g/cm3以下で且つ対数減衰率が0.12以下であった。尚、比較例5の溶製材における対数減衰率は、0.40とほぼ実施例1〜6と同等であった。
以上のような実施例1〜7の結果から、本発明の作用が理解され、且つ効果が裏付けられた。
これに対し、比較例1〜4の焼結体は、焼結密度が5.3g/cm3以下で且つ対数減衰率が0.12以下であった。尚、比較例5の溶製材における対数減衰率は、0.40とほぼ実施例1〜6と同等であった。
以上のような実施例1〜7の結果から、本発明の作用が理解され、且つ効果が裏付けられた。
前述した本発明によるMn系制振合金、より具体的にはMn−Cu−Ni−Fe−Si系制振合金焼結体の製造方法によれば、焼結密度および制振特性(対数減衰率)が高い焼結体を確実に得られる。このため、軽量で耐食性および制振特性に優れた車両用制振部品、あるいは船舶や航空機用制振部品として活用することが期待できる。
Claims (3)
- 所要の合金組成となるように配合したMn、Cu、Ni、およびFeの原料を溶解し、得られた溶湯をガス噴霧する工程と、
上記工程で得られたMn系制振合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、
ことを特徴とするMn系制振合金焼結体の製造方法。 - 予め別途に製造したMn粉末と、所要の合金組成となるように配合し且つガス噴霧して得たCu−Ni−Fe系合金粉末と、を所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得る工程と、
上記合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、
ことを特徴とするMn系制振合金焼結体の製造方法。 - 予め別途に製造したMn−Fe系合金粉末と、所要の合金組成となるように配合し且つガス噴霧して得たCu−Ni系合金粉末と、を所定の比で混合して所要の合金組成のMn系制振合金粉末を得る工程と、
上記合金粉末を成形および焼結する工程と、を含む、
ことを特徴とするMn系制振合金焼結体の製造方法。
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