JP2002286165A - パイプラインの流動化対策構造および流動化対策工法 - Google Patents

パイプラインの流動化対策構造および流動化対策工法

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JP2002286165A
JP2002286165A JP2001084359A JP2001084359A JP2002286165A JP 2002286165 A JP2002286165 A JP 2002286165A JP 2001084359 A JP2001084359 A JP 2001084359A JP 2001084359 A JP2001084359 A JP 2001084359A JP 2002286165 A JP2002286165 A JP 2002286165A
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JP
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fluidization
pipeline
ground
pipe
buried
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JP2001084359A
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Koji Sekiguchi
宏ニ 関口
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別の埋設材料または支持用杭を必要とせ
ずに地盤内に埋設され、地盤の流動化が発生した際、パ
イプに作用する流動圧力を低減することができる、パイ
プラインの流動化対策構造および流動化対策工法を提供
することを目的とする。 【解決手段】 流動化が予測される地盤に埋設されたパ
イプの流動化の上流側の側面に、楔状部材を配置する。
また、可撓性を有す袋体が設置されたパイプを、流動化
が予測される地盤に埋設し、該袋体に個化性流動体を充
填して、該袋体を楔状に形成する。したがって、流動化
が発生した際、パイプが受ける側方流動圧力が低減され
る。また、パイプを埋設する工程において、パイプの下
方に埋設材料が十分回り込むから、パイプライン基礎が
安定になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パイプラインの
液状化対策構造および液状化対策、特に、周辺地盤が液
状化した際、パイプラインに働く側方の流動圧力を低減
できる、パイプラインの液状化対策構造および液状化対
策に関する。
【0002】
【従来の技術】パイプラインが埋設された地盤(海底地
盤を含む)が液状化した場合に、そのパイプライン(海
底ラインパイプを含む)に及ぼす大きな影響としては、
次の2つがあると考えられ、下記の対策が提案されてい
る。すなわち、 完全液状化状態においては、地盤が見かけの単位重
量が1.8〜2.0 Mg/m3の流体と同様にふるまう。このた
め、パイプラインの見かけの単位重量との差に起因する
浮力が生じる。 完全液状化に至らず、周辺地盤が側方流動した場合
には、剛性を有するパイプラインと周辺地盤との相対変
位に起因する側方流動圧力が生ずる。
【0003】[上記の対策]図4は、特開昭61−2
74191号公報に開示された従来の「海底パイプライ
ンの液状化対策工法」を示す斜視図である。図4におい
て、海底110を浚渫して形成したトレンチ111内
に、液状化しない材料で埋め戻す液状化防止区間112
と、液状化の可能性のある材料で埋め戻す液状化許容区
間113を交互に施工し、周辺地盤の液状化は許容しつ
つも海底パイプライン101の浮上を防止する工法が開
示されている。
【0004】その他に、アースアンカーで海底パイプラ
インを液状化しない海底地盤に固定する、あるいは海底
パイプラインのコンクリートコーティング厚を厚くし浮
力調整するなどの対策法も報告されている(たとえば、
「関口宏二・大石博:海底パイプラインの液状化対策工
法に関する一考察」土木学会論文集、第380号、I-
7, 467−473頁、1987年4月)。
【0005】[上記の対策]図5は、特開平1−10
2129号公報に開示された従来の「地盤の液状化によ
る埋設物の永久変位防止装置」を示す断面図である。図
5において、埋設物の形状を流線形に形成することによ
り、側方流動圧力を低減する工法が提案されている。
【0006】具体的には、傾斜基礎213上の液状化地
盤214内に埋設されるパイプ210において、該パイ
プ210の両側面に流線型の翼状防護工211を取り付
け、左右対称な流線型として、該流線型の埋設物(翼状
防護工211付きパイプ210)を杭212により支持
している。なお、杭212は傾斜基礎213に侵入して
立設されている。
【0007】その他には、パイプラインの、地盤流動化
の上流側(たとえば山側)に鋼矢板やコンクリート壁を
連続的に打設して壁を形成し、それによって側方流動そ
のものを抑止する工法も考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術においては、次のような問題点がある。 液状化しない材料を準備すること、および、液状化し
ない材料と液状化の可能性のある材料を所定の間隔で交
互に施工するため、工期が延長し、施工コストが上昇す
る。 液状化地盤内に杭によるパイプ支持部を設置するた
め、工期が延長し、施工コストが上昇する。
【0009】さらに、流線型の翼状防護工を設置したパ
イプを液状化地盤のトレンチ内に埋設する場合には、 流線型の左右対称の翼状防護工は周長が長いため、地
盤が十分に液状化に至らず流動する際、該翼状防護工が
大きな摩擦力を受ける懸念がある。 該翼状防護工の下部に埋設材料が十分回り込まず、パ
イプライン基礎が不安定となる懸念がある。 特に、海底地盤のトレンチ内に埋設する場合には、設
置されたパイプに翼状防護工を取り付ける作業が、水中
作業となるため作業性が悪い。
【0010】また、鋼矢板やコンクリートにより壁を連
続的に打設する工法においては、 該壁材料および打設作業により工期が延長し、コスト
が上昇する。特に、海底地盤に埋設する場合には、水中
作業となるため、施工性が悪いばかりでなく、非常にコ
スト高となる。
【0011】本発明は前記の問題点を解決するためにな
されたもので、特別の埋設材料または支持用杭を必要と
せずに地盤内に埋設され、地盤の流動化が発生した際、
パイプに作用する流動圧力を低減することができる、パ
イプラインの流動化対策構造および流動化対策工法を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めにの本発明のパイプラインの流動化対策構造は、以下
のとおりである。
【0013】[1] 流動化が予測される地盤に埋設さ
れるパイプラインの流動化対策構造であって、該パイプ
ライン用のパイプの側面に、その頂点が前記予測される
流動化の上流側を向く楔状部材を設置したことを特徴と
するものである。
【0014】[2] 前記[1]において、前記楔状部
材が、可撓性を有す袋体と、該袋体の内部に充填された
後固化する固化性流体により形成されることを特徴とす
るものである。
【0015】[3] 前記[1]または[2]におい
て、流動化が予測される地盤が海底であって、パイプラ
インが該海底を浚渫して形成したトレンチ内に埋設され
ることを特徴とするものである。
【0016】さらに、本発明のパイプラインの流動化対
策工法は、以下のとおりである。
【0017】[4] 流動化が予測される地盤に埋設さ
れるパイプラインの流動化対策工法であって、該パイプ
ライン用のパイプの側面に、可撓性を有す袋体を設置す
る工程と、該袋体が設置されたパイプを前記地盤に埋設
する工程と、前記袋体に固化性流動体を充填して、該袋
体を楔状に形成する工程と、を有し、前記固化性流動体
が固化した際、前記袋体の楔状頂点が前記予測される流
動化の上流側を向くことを特徴とするものである。
【0018】[5] 前記[4]において、流動化が予
測される地盤が海底であって、パイプラインが該海底を
浚渫して形成したトレンチ内に埋設されることを特徴と
するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
に係るパイプラインの流動化対策構造の一実施の形態を
示す断面図である。図1において、流動化が予測される
地盤1(海底面が傾斜した砂質の海底地盤を例示する)
に、パイプ2が埋設されている。該パイプ2の外周には
コンクリートコーティング3が施され、流動化が予測さ
れる上流側(傾斜した面の上方側)に楔体5が設置され
ている。
【0020】該楔体5は、略三角錐状の袋体4とその内
部に充填されて固化したセメントベントナイト40によ
り形成され、その頂点が、流動化が予測される上流を向
いている。
【0021】したがって、地盤1が液状化し、地盤1が
パイプ2に向かって流動した際、流動化した地盤1が前
記楔体5の頂点で押し分けられるから、パイプ2が受け
る側方流動圧力が低減される。また、該楔体5は、パイ
プ2の一方の側面にのみ設置されているから、両側の側
面に設置したものに比べ、流動化した地盤1による摩擦
力が少ない。
【0022】なお、前記該楔体5は、複数本のパイプ2
にわたる長尺のもの、あるいは、各パイプと略同じ長さ
のもの、あるいは、短尺であって各パイプに複数個が整
列設置されたもの等、いずれの形態でもよい。また、前
記該楔体5は、相互に接触して連続設置されたもの、あ
るいは、相互に間隔を設けて隔離設置されたものでもよ
い。
【0023】さらに、本発明はパイプラインが海底地盤
内に埋設されるものに限定するものではなく、地上にお
ける地盤内に埋設されるものでもよい。また、地盤を浚
渫または掘削したトレンチ内に埋設されるものでもよ
い。
【0024】[実施の形態2]図2および図3は、本発
明に係るパイプラインの流動化対策工法の一実施の形態
を説明する、一部断面の斜視図である。図2および図3
において、図1で説明した本発明に係るパイプラインの
流動化対策構造の一実施の形態と同じ部分には、これと
同じ符号を付し、一部の説明を省略する。すなわち、 1)パイプライン用のパイプ2の一方の側面に、可撓性
を有す袋体4を設置する工程(図示しない)と、 2)該袋体が設置されたパイプ2を、流動化が予測され
る地盤1(海底地盤を例示する)に埋設する工程(図
2)と、 3)注入管8を経由してセメントベントナイトを、前記
袋体4内に充填して、該袋体4を楔状に形成する工程
(図3) とを有している。
【0025】なお、袋体4は、複数本のパイプにまたが
る長尺であって、所定の間隔を設けて、袋体設置手段7
によりパイプに設置されている。また、注入管8は、海
面において、浮体9により支持され、所定の注入作業が
終了した時点で撤去される。
【0026】したがって、パイプ2を埋設する工程にお
いて、袋体が収縮または折り畳まれているため、パイプ
2の下方に埋設材料が十分回り込むから、パイプライン
基礎が安定になる。また、特に、海底地盤のトレンチ内
に埋設する場合には、海面上から、袋体4にセメントベ
ントナイト40を充填することができるから、水中作業
を省略することができる。
【0027】また、袋体4と固化したセメントベントナ
イト40により形成された楔体5の作用・効果は、前記
実施の形態1に記載するものに同じである。
【0028】
【発明の効果】以上述べた本発明のパイプラインの液状
化対策構造および液状化対策工法によれば、以下のよう
な顕著な効果が得られる。 1)流動化が予測される地盤に埋設されたパイプの流動
化の上流側の側面に、楔状部材を配置するから、前記地
盤が前記パイプに向かって流動した際、該パイプが受け
る側方流動圧力が低減される。 2)可撓性を有す袋体が設置されたパイプを、流動化が
予測される地盤に埋設し、該袋体に固化性流動体を充填
して、該袋体を楔状に形成するので、埋設する工程にお
いて、前記パイプの下方に埋設材料が十分回り込むか
ら、パイプライン基礎が安定になる。 3)特、海底パイプラインにおいては、水中における作
業量を低減または省略することができる。 4)さらに、特別の埋設材料やパイプ支持構造を必要と
せず、また、いずれの地盤においても設置可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパイプラインの流動化対策構造の
一実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係るパイプラインの流動化対策工法の
一実施の形態を説明する、一部断面の斜視図であって、
埋設工程を示す。
【図3】本発明に係るパイプラインの流動化対策工法の
一実施の形態を説明する、一部断面の斜視図であって、
楔体形成工程を示す。
【図4】従来の海底パイプラインの液状化対策工法の一
例を示す斜視図である。
【図5】従来の地盤の液状化による埋設物の永久変位防
止装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 海底地盤 2 パイプ 3 コンクリートコーティング 4 楔体形成用袋体 5 楔体 6 海底面 7 袋体設置手段 8 注入管 9 浮体 40 セメントベントナイト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動化が予測される地盤に埋設されるパ
    イプラインの流動化対策構造であって、 該パイプライン用のパイプの側面に、その頂点が前記予
    測される流動化の上流側を向く楔状部材を設置したこと
    を特徴とするパイプラインの流動化対策構造。
  2. 【請求項2】 前記楔状部材が、可撓性を有す袋体と、
    該袋体の内部に充填された後固化する固化性流体により
    形成されることを特徴とする請求項1記載のパイプライ
    ンの流動化対策構造。
  3. 【請求項3】 流動化が予測される地盤が海底であっ
    て、パイプラインが該海底を浚渫して形成したトレンチ
    内に埋設されることを特徴とする、請求項1または2記
    載のパイプラインの流動化対策構造。
  4. 【請求項4】 流動化が予測される地盤に埋設されるパ
    イプラインの流動化対策工法であって、 該パイプライン用のパイプの側面に、可撓性を有す袋体
    を設置する工程と、 該袋体が設置されたパイプを前記地盤に埋設する工程
    と、 前記袋体に固化性流動体を充填して、該袋体を楔状に形
    成する工程と、 を有し、 前記固化性流動体が固化した際、前記袋体の楔状頂点が
    前記予測される流動化の上流側を向くことを特徴とす
    る、パイプラインの流動化対策工法。
  5. 【請求項5】 流動化が予測される地盤が海底であっ
    て、パイプラインが該海底を浚渫して形成したトレンチ
    内に埋設されることを特徴とする、請求項4記載のパイ
    プラインの流動化対策工法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101368765B1 (ko) 2012-06-15 2014-03-03 삼성중공업 주식회사 해저용 파이프
JP2016531222A (ja) * 2013-08-23 2016-10-06 エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー 沖合領域及び北極沖合領域におけるパイプライン埋設

Cited By (2)

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KR101368765B1 (ko) 2012-06-15 2014-03-03 삼성중공업 주식회사 해저용 파이프
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