JP3547271B2 - 水底地盤打込み部材を用いた水域構造物 - Google Patents

水底地盤打込み部材を用いた水域構造物 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、岸壁や突堤などの荷揚用水域構造物,護岸構造物,防波構造物,堤防構造物等に用いられる水底地盤打込み部材を用いた水域構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水底地盤打込み部材を用いた水域構造物としては、多数の鋼製矢板が相互に噛み合わされた状態で水底地盤に打設されて、矢板壁が構成され、矢板壁の上部から水底地盤に向かって斜め下向きに延長する多数の斜杭が、矢板壁長手方向に間隔をおいて配置されて水底地盤に打設され、前記矢板壁の上端部および斜杭の上端部とがコンクリート等経時硬化性材料の中に埋設固定され、前記矢板壁の裏側に裏込土および埋立土が充填されている後方斜め支え式鋼矢板壁構造のものが知られている。(前記後方斜め支え杭式鋼矢板壁の構造を従来技術(A)という)
また、従来技術(B)として本出願人の先願に係る特開平4−228714号が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
〔構造上の問題点〕
・従来技術(A)の問題点
(1)鋼矢板壁の背後から裏埋土及び上載荷重などに起因する主働土圧が作用すると、後方斜め支え杭(以下、斜杭)には、「過大な引き抜き力」が発生する。
この「過大な引き抜き力」に対しては、斜杭の外周面と地盤との間に発生する摩擦力または粘着力で抵抗する。
このため、斜杭の長さが長くなるとともに、外周面積を確保するために、大きな断面の部材が必要となるのが一般的である。
さらに、海底地盤に軟弱層が存在する場合、裏埋土の重量および上載荷重により軟弱層に圧密沈下が生ずる。この圧密沈下に伴い、斜杭には「過大な曲げモーメント」が発生する。この「過大な曲げモーメント」に抵抗するために、斜杭には相当大きな断面が必要となる。
このため、斜杭の材料費が嵩むとともに、施工機械も大型のものが必要となり、経済性を損なうといった問題が生じていた。
また、鋼矢板壁とこの斜杭との連結部にも相当大きな断面力(曲げモーメント、せん断力、軸力)が作用し、破壊にいたるといった問題も生じていた。
このため、裏埋土の重量および上載荷重の影響をうけずらい構造が望まれていた。
・従来技術(B)の問題点
(2)前方杭と後方杭の間から波が入り込み、これが揚圧力となって、床版などを下から上にたたき揚げる力となって作用する。このため、前方杭や水底地盤打込部材に「引き抜き力」が作用し、引き抜きに対する抵抗力が低下するといった問題があった。
また、海水に接触する部材(前方杭、斜材、杭挿通用下部筒体、水底地盤打込部材)が多く、防食費用が嵩むといった問題もあった。
〔施工上の問題点〕
・従来技術(A)の問題点
(1)従来技術(A)(後方斜め支え杭式鋼矢板壁)の施工では、斜杭を打設した後に前面鋼矢板壁を打設する。斜杭はその頭部が前面鋼矢板と結合されてはじめて安定な状態となる。したがって、それまで、斜杭は自重の影響によりたわんでおり不安定な状態にある。
また、前面鋼矢板壁を打設するときには、斜杭があるために打設が困難で、施工能率が低下するといった問題があった。
本発明は、前記の課題を解決した水底地盤打込み部材を用いた水域構造物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の問題を有利に解決するために、図1〜図3に示すように多数の水底地盤打込み部材1が適宜間隔を隔てた状態で水底地盤2に打設され、前記水底地盤打込み部材1の上部から水底地盤2に向かって斜め下向きに延長する多数の斜材3が、横方向に適宜間隔を隔てて配置され、前記斜材3の下端部には杭挿通用下部筒体4が連結され、前記下部筒体4の内面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記下部筒体4に挿通された後方杭5は水底地盤2に打設され、前記後方杭5の少なくとも前記下部筒体4に挿通される部分の外周面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記下部筒体4と前記後方杭5とにより形成された空間部には、モルタル等の経時硬化性材料が充填され、前記下部筒体4は前記後方杭5の中間部に結合され、格点110を形成し、前記水底地盤打込み部材1の上端部は構造物延長方向に互いに連結され、前記水底地盤打込み部材1の上端部と斜材3の上端部とが、コンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され上方結合部Aを構成し、前記後方杭5の上端部は経時硬化性材料の中に埋設され上方結合部Bを構成し、コンクリートなどの経時硬化性材料からなる連結部材6の両端部は各々前記上方結合部Aおよび上方結合部Bと一体化され、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋土52が適宜高さまで充填されている。
また本発明では、図18に示すように、多数の水底地盤打込み部材1が適宜間隔を隔てた状態で水底地盤2に打設され、前記水底地盤打込み部材1の上部から水底地盤2に向かって斜め下向きに延長する多数の斜材3の上端部が、前記水底地盤打込み部材1に交差する方向に延長する上部梁材7に溶接接合またはボルトなどの機械的手段によって連結され、前記斜材3の下端部に杭挿通用下部筒体4が連結されて支持部材8が構成され、前記下部筒体4の内面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、適宜間隔を隔てて配置されて水底地盤2に打設された多数の後方杭5に、それぞれ支持部材8における杭挿通用下部筒体4が挿込まれ、前記後方杭5の少なくとも前記下部筒体4に挿通される部分の外周面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記下部筒体4と前記後方杭5とにより形成された空間部には、モルタル等の経時硬化性材料が充填され、前記下部筒体4は前記後方杭5の中間部に結合され、前記水底地盤打込み部材1の上端部は構造物延長方向に互いに連結され、前記上部梁材7の一端部と前記水底地盤打込み部材1の上端部と前記斜材3の上端部とが、コンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定されて上方結合部Aを構成し、前記上部梁材7の他端部と前記後方杭5の上端部とがコンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され上方結合部Bを構成し、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋材52が適宜高さまで充填されている。
本発明によると、水底地盤打込み部材1に作用する主働土圧の水平方向成分によって、斜材3には「引張力」が作用する。後方杭5には、格点110において前記「引張力」の鉛直成分が「引抜力」とし作用する。しかし、この「引抜力」の大きさは、従来技術(A)に示した後方斜め支え杭式鋼矢板壁の後方斜め支え杭に作用する「引抜力」よりも小さい。
また、斜材3にはその上部に存在する裏埋土の重量が鉛直下向きに作用し、この影響により後方杭5には格点110において、「引抜力」とは逆向きに「押込力」が作用する。このように、前記「引抜力」と「押込力」とは互いに相殺する方向に作用しあうので、後方杭5には若干の「引抜力」または若干の「押込力」しか作用しないことになる。さらに、海側が壁体となっているので、波が床版等の下に進入することがなく、斜材3には揚圧力が作用しない。
【0005】
【発明実施の形態】
図4はこの発明の実施の形態において用いられる支持部材8を示すものであって、鋼管からなる斜材3の下端部に垂直な鋼製円筒体からなる杭挿通用下部筒体4が溶接により固着され、かつその下部筒体4には、その内部を斜材3内に連通させる開口部が設けられ、前記下部筒体4内の上端部および下端部にゴム製シールリング16が接着剤またはボルト等の機械的手段により固定され、かつ前記下部筒体4内には、鋼棒等が溶接により固着されてジベル17が形成されている。
図5はこの発明の実施形態において用いられるジベル付き後方杭を示すものであって、鋼管杭からなる後方杭5における前記杭挿通用下部筒体4に挿入される部分の外周に、複数のジベル用鋼棒21が溶接により固着されている。
次に前記支持部材8およびジベル付き後方杭5を使用した発明の第1の実施形態に係る水底地盤打込み部材を用いた水域構造物を図1ないし図3によって説明する。
まず海中の水底地盤2に、多数の鋼管杭からなる水底地盤打込み部材1が、横方向に間隔をおいて打設されると共に、各水底地盤打込み部材1から沖側または陸側に離れた位置において、後方杭5が水底地盤2に打設され、各後方杭5におけるジベル用鋼棒21を固着した部分の外側に、支持部材8における下部筒体4が嵌込まれると共に斜材3の上端部が水底地盤打込み部材1の上端部に近接して配置され、かつ斜材3の上端部からモルタル等の経時硬化性材料25が注入されて下部筒体4と後方杭5との間に充填され、また水底地盤打込み部材1の上端部と、斜材3の上端部と、後方杭5の上端部とは、コンクリート等の経時硬化性材料により構成された梁または頂板等からなる連結部材6に埋込固定されていて、この連結部材6の両端部に上方結合部Aおよび上方結合部Bが構成され、かつ前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋材52が適宜高さまで充填されている。
【0006】
図6ないし図17は斜材3の上端部と水底地盤打込み部材1の上端部とを連結する場合の連結構造の例を示すものであって、図6および図7の場合は、斜材3の上端部と水底地盤打込み部材1の上端部との間に、所要枚数(図示の場合は1枚)の鋼板からなるせん断力伝達部材11が介在されて溶接により固着されている。
図8および図9の場合は、斜材3の上端部に溶接により固着された垂直な鋼製連結板13と水底地盤打込み部材1の上端部との間に、所要枚数(図示の場合は2枚)の鋼板からなるせん断力伝達部材11が介在されて溶接により固着されている。
図10および図11の場合は、水底地盤打込み部材1の上端部に水平な鋼板製せん断力伝達部材11の一端部が溶接により固着され、そのせん断力伝達部材11は斜材3の上端部に設けられた長孔15に摺動自在に嵌挿されている。前記せん断力伝達部材11と斜材3とを、必要に応じ溶接により固着してもよい。
図12ないし図14の場合は、斜材3の上端部に水平な複数の鋼板製せん断力伝達部材11の一端部が溶接により固着され、各せん断力伝達部材11は水底地盤打込み部材1の上端部に設けられた長孔15に摺動自在に嵌挿されている。せん断力伝達部材11と水底地盤打込み部材1とを、必要に応じ溶接により固着してもよい。
水底地盤打込み部材1または斜材3に長孔15を設けないで、図15に示すように、スリット54を設け、そのスリット54にせん断力伝達部材11を嵌入して溶接により固着してもよい。
図16および図17の場合は、斜材3の上端部に鋼製下部支承部材55が溶接により固着され、水底地盤打込み部材1の上端部に鋼製上部支承部材56が溶接により固着され、前記下部支承部材55と上部支承部材56との間に台形箱形の鋼製せん断力伝達部材11が介在されて、必要に応じ溶接により固着されている。
【0007】
図18ないし図25は第2発明の実施形態を示すものであって、水底地盤打込み部材1に交差する方向に延長するように配置される鋼製上部梁材7に、斜材3の上端部が鋼製端板14を介して溶接により固着され、かつ斜材3の下端部に固定された杭挿通用下部筒体4の内側に、図4に示すように、シールリング16およびジベル17が取付けられて、支持フレーム57が構成され、斜材3の上端側の上面に注入孔12が設けられている。
水底地盤打込み部材1および後方杭5が水底地盤2に打設されたのち、支持フレーム57における下部筒体4が後方杭5に嵌込まれ、かつ前記支持フレーム57が下降されて、前記下部筒体4が水底地盤2付近に配置されると共に、上部梁材7が水底地盤打込み部材1および後方杭5の上端部に載置され、水底地盤打込み部材1内の上方および後方杭5内の上方において、上部梁材7に逆U字状鉄筋26が上方から嵌込まれ、斜材3の上部の注入孔12から経時硬化性材料25が注入されて、その経時硬化性材料25が下部筒体4と後方杭5との間に充填される(図2参照)。
また予め水底地盤打込み部材1内の上側および後方杭5内の上側に仕切板27を固定し、水底地盤打込み部材1の上端部と後方杭5の上端部と上部梁材7とを埋設すると共に、各水底地盤打込み部材1および各後方杭5の上部を連結するコンクリートからなる経時硬化性材料9を打設し、かつ水底地盤打込み部材1内の上側および後方杭5内の上側に経時硬化性材料9を充填し、その経時硬化性材料9に逆U字状鉄筋26の脚部を埋込んで、上部梁材7を後方杭5および水底地盤打込み部材1の上部に固定する。こうして、経時硬化性材料9の両端部に上方結合部Aおよび上方結合部Bが構成され、また、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋材52が適宜高さまで充填されている。
なお前記逆U字状鉄筋26としては鋼棒を使用するのが好ましい。また前記経時硬化性材料9に鉄筋を埋設してもよい。前記経時硬化性材料9を打設する場合は、支保工および型枠を使用するが、その図示を省略した。
この発明の実施形態の場合、経時硬化性材料に設けられた開口部60を床版により被覆してもよい。その床版を、水域構造物施工現場においてコンクリート等の経時硬化性材料を打設して製作してもよく、あるいはプレキャストコンクリートの床版を、前記開口部60を塞ぐように配置して、前記経時硬化性材料9に対しボルト等の機械的手段により固定してもよい。
【0008】
図26ないし図29は発明の他実施の形態を示すものであって、図22ないし図25に示す支持フレーム57と、図5に示すジベル付き後方杭5と、鋼管製矢板本体からなる水底地盤打込み部材1の両側にスリットパイプ製継手18およびT形鋼製継手19を固着して構成した鋼製矢板48とが用いられ、まず図28および図29に示すように、多数の鋼製矢板48が相互に噛み合わされて水底地盤2に打設されることにより矢板壁49が構成される。
次に図26および図27に示すように、矢板壁49から陸側に離れた位置において、多数のジベル付き後方杭5が矢板壁長手方向に間隔をおいて配置されて水底地盤2に打設され、かつ支持フレーム57における杭挿通用下部筒体4が、後方杭5に挿込まれて水底地盤2に載置するか、または水底地盤面付近に配置され、さらに支持フレーム57における斜材3が矢板壁49に直角な垂直面上に位置するように配置され、前記上部梁材7が水底地盤打込み部材1および後方杭5の上端部に載置される。
次に斜材3の上端に設けられている注入孔(図23参照)12からコンクリートまたはモルタル等の経時硬化性材料25が注入されて、図2に示すように、その経時硬化性材料25が下部筒体4と後方杭5との間に充填され、かつ第2発明の実施形態の場合と同様に、水底地盤打込み部材1内の上方および後方杭5内の上方において、上部梁材7に逆U字状鉄筋26が上方から嵌込まれ、水底地盤打込み部材1の上端部と、後方杭5の上端部と斜材3の上端部と上部梁材7とを埋込むように経時硬化性材料9が打設され、さらに水底地盤打込み部材1内の上側および後方杭5内の上側にも経時硬化性材料9が充填されて、上部梁材7が水底地盤打込み部材1および後方杭5の上部に固定される。さらに、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋土52が適宜高さまで充填されている。
【0009】
図30および図31は発明の他の実施形態を示すものであって、上部梁材7の中間部が経時硬化性材料9に埋込まれていないが、その構成は、前に説明した発明の実施形態の場合と同様である。
【0010】
図32ないし図37は、支持フレーム57における斜材3および上部梁材7の連結部の他の例を示すものであって、図32および図33に示す第1例の場合は、斜材3の上端面に端板14が溶接により固着され、H形鋼からなる上部梁材7が前記端板14に載置されて溶接により固着され、かつ前記上部梁材7における斜材3および水底地盤打込み部材1の上方に配置される部分において、上部フランジおよび下部フランジの巾方向の両側に、鋼製補剛板28が溶接により固着され、その補剛板28にはコンクリートの回りをよくするための開口部29が設けられている。
図34および図35に示す第2例の場合は、上部梁材7の長手方向に延長する複数枚の鋼製補強板30が斜材3の上端部に設けられたスリットに嵌入されて溶接により固着され、かつH形鋼からなる上部梁材7の下面に、斜材3の上端部および補強板30が溶接により固着され、さらに上部梁材7の両側において斜材3の上端面に蓋板31が載置されて溶接により固着されている。
図36および図37に示す第3例の場合は、斜材3の上端面に端板14が溶接により固着され、H形鋼からなる上部梁材7の下面に座板32が溶接により固着され、かつ上部梁材7と座板32とにわたって複数の鋼製リブプレート33が溶接により固着され、前記端板14および座板32における上部梁材巾方向の両側部分は複数のボルト34により結合されている。
【0011】
図38は前に説明した発明を実施する場合に採用できる支持フレーム57の他の例を示すものであって、斜材3における杭挿通用下部筒体4側の部分と上部梁材7とに、その上部梁材7に直角な方向に延長する鋼製連結杆10の端部が溶接により固着されている。このように、斜材3と上部梁材7との連結部から離れた位置において、斜材3と上部梁材7とを連結杆10を介して連結しておけば、上部梁材7を支持して支持フレーム57を吊上げたとき、斜材3と上部梁材7の連結部に過大な曲げ力が作用するのを防止することができる。前記連結杆10の下端部を斜材3に連結しないで下部筒体4に連結してもよい。
【0012】
図39は上部梁材7を有する水域構造物における斜材3の連結構造の他の例を示すものであって、斜材3の上端部と水底地盤打込み部材1の上端部との間に、せん断力伝達部材11が介在されて溶接により固着され、かつ斜材3の上端部と上部梁材7との間に、鋼製補強板20が介在されて溶接により固着されている。さらに、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋土52が適宜高さまで充填されている。
【0013】
図40ないし図56は上部梁材7と後方杭5および水底地盤打込み部材1との結合構造の他の例を示すものであって、図40および図41に示す第1例の場合は、H形鋼からなる上部梁材7の下部にH形鋼からなる挿込部材35の上端部が溶接により固着され、その挿込部材35は後方杭5および水底地盤打込み部材1内に挿入され、かつ仕切板27の上部において、後方杭5および水底地盤打込み部材1の周壁と挿込部材35との間に経時硬化性材料9が充填されている。
図42および図43に示す第2例の場合は、挿込部材35の上部側面に上部梁材7の端部が溶接により固着されているが、その他の構成は第1例の場合と同様である。
図44および図45に示す第3例の場合は、鋼管からなる挿込部材35の上部側面に上部梁材7の端部が溶接により固着されているが、その他の構成は第1例の場合と同様である。
図46および図47に示す第4例の場合は、H形鋼からなる上部梁材7の上部フランジおよび下部フランジにわたって多数のアンカーボルト36が挿通され、そのアンカーボルト36の上部に螺合されたナット37は上部梁材7の上面に載置され、かつ仕切板27の上部において後方杭5および水底地盤打込み部材1内に充填された経時硬化性材料9にアンカーボルト36が埋込まれている。
図48ないし図50に示す第5例の場合は、上部梁材7の側縁から突出する多数のアーム38を備えている係止金具39が上部梁材7の上部に載置され、前記各アーム38の先端部にアンカーボルト36が挿通され、そのアンカーボルト36の上部に螺合されたナット37はアーム38の上面に載置され、かつ仕切板27の上部において後方杭5および水底地盤打込み部材1内に充填された経時硬化性材料9にアンカーボルト36が埋込まれている。
前記係止金具39を、必要に応じ上部梁材7に対し溶接により固着してもよく、またナット37を、必要に応じアーム38に溶接により固着してもよい。
【0014】
図51および図52に示す第6例の場合は、H形鋼からなる上部梁材7の巾方向の両側に、鋼製挿込金具40の上部が溶接により固着され、各挿込金具40の下部が後方杭5および水底地盤打込み部材1内に嵌入されている。前記挿込金具40を、必要に応じ水底地盤打込み部材1および後方杭5に対し溶接により固着してもよい。
図53および図54に示す第7例の場合は、鋼管からなる挿込部材35の上部側面に、H形鋼からなる上部梁材7の端部が溶接により固着され、かつ前記挿込部材35の中間部および下部の外周に、ガイド斜面41を有する複数(図示の場合は4箇)の係合金具42が等角度間隔で配置されて溶接により固着され、その係合金具42付きの挿込部材35が後方杭5および水底地盤打込み部材1内に挿入されている。前記ガイド斜面41は、直線状であってもよく、あるいは円弧状であってもよい。
【0015】
図55および図56に示す第8例の場合は、鋼管からなる挿込部材35の上部に設けられた開口部に、上部梁材7の端部が摺動自在に嵌挿され、その上部梁材7の端部が水底地盤打込み部材1および後方杭5の上端部に載置されると共に、挿込部材35の下側部分が、水底地盤打込み部材1および後方杭5の内部に挿入され、前記挿込部材35の上部に嵌入された鋼製連結板22の下部は上部梁材7の上面に溶接により固着され、かつ挿込部材35と上部梁材7とは溶接により固着されている。
次に水底地盤打込み部材1,斜材3,後方杭5の上部を埋込むと共に、上部梁材7を埋込むように、経時硬化性材料9が打設され、その経時硬化性材料9が、水底地盤打込み部材1の上部および後方杭5の上部と挿込部材35との間ならびに挿込部材35の中にも充填される。
前記連結板22を省略してもよく、また連結板22を使用する場合は、挿込部材35と上部梁材7との溶接による固着を省略してもよい。
【0016】
図57および図58に示すように、内周面に複数のジベル17を固着した下部筒体4における下部内周に、ゴムまたは合成樹脂系弾性材料からなるシールリング16を配置し、かつそのシールリング16を前記下部筒体4に固着された上下一対の支持リングの間に挿入してボルト等の機械的手段により固定し、前記下部筒体4の下側に連結した注入管43に、開閉弁44を介してグラウト注入用ホース45を接続し、そのホース45,開閉弁44および注入管43を通って、下部筒体4と後方杭5との間に、経時硬化性材料25を注入充填し、次に前記開閉弁44を閉じたのち、前記ホース45を開閉弁44から取外して回収してもよい。
【0017】
図59および図60に示すように、下部筒体4内の上部および下部の周囲に、下部筒体4と後方杭5との間隔を一定以上に保つための複数(例えば4箇)のスペーサ46を等角度間隔で固定してもよい。
【0018】
図61および図62の場合は、水底地盤打込み部材1,斜材3の上端部および上部梁材7の一端部を埋込む経時硬化性材料9Aと、後方杭5の上端部および上部梁材7の他端部を埋込む経時硬化性材料9Bとに、切欠段部62を設け、その切欠段部62の底面から突出するボルト63の下端部を、上部梁材7に溶接により固定し、プレキャストコンクリート製床版64の両端部を経時硬化性材料9A,9Bの切欠段部62に載置すると共に、前記ボルト63を床版64の透孔に挿通し、その床版64の上側に設けた大径の凹部65内において、ボルト63に螺合したナット66により床版64を経時硬化性材料9A,9Bに締付固定し、前記凹部65にキャップ67を嵌入している。
【0019】
図63は後方杭を陸側に増設した第一例を示すものであって、後方杭5の後方において、第2後方杭5Aが水底地盤2に打設され、上部梁材7は、矢板壁49における矢板本体からなる水底地盤打込み部材1の上端部と後方杭5の上端部と第2後方杭5Aの上端部とにわたって架設されて、溶接その他の適当な手段により固定され、支持部材8における下部筒体4は後方杭5に対し前述のような手段により固定され、支持部材8における斜材3の上端部は上部梁材7に対し溶接その他の適当な手段により固定され、矢板壁49,斜材3,後方杭5,第2後方杭5Aの上端部と上部梁材7とは、経時硬化性材料9の中に埋設され、水底地盤2における水域構造物が位置する部分には、必要に応じ盛土59が設けられる。さらに、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋土52が適宜高さまで充填されている。
【0020】
次に、図66は、図18に示す発明の変形例を示すものであって、水底地盤打込み部材1と後方杭5の上端が鋼製上部梁材7で連結され、下部筒体4と上部梁材7を介して斜材3により水底地盤打込み部材1と後方杭5とが連結され、上部梁材7の外側にコンクリートからなる経時硬化性材料9が打設されていること、水底地盤打込み部材1の背面には、裏埋土52が充填されていることは、図18に示す構成と同じである。図66に示す構造例では、図18の構造に加え、護岸または岸壁施工予定位置の水底地盤2の上に捨石層67が敷設され、捨石層67の端部に多数のコンクリート製箱体68が敷設され、前記コンクリート製箱体68内に砂利,土砂等の充填物が充填され、かつ前記コンクリート製箱体68の上部に、コンクリート製蓋69が載置されて、水域構造物が構成されている。また、経時硬化性材料9とコンクリート製箱体68の間には、渡り版70が架設されている。なお、コンクリート製箱体68は、土留機能を有するものであれば箱体でなくとも良い。
【0021】
図67は、図18に示す発明のさらに他の変形例を示すものであって、水底地盤打込み部材1と後方杭5の上端が鋼製上部梁材7で連結され、下部筒体4と上部梁材7を介して斜材3により水底地盤打込み部材1と後方杭5とが連結され、上部梁材7の外側にコンクリートからなる経時硬化性材料9が打設されていること、水底地盤打込み部材1の背面には、裏埋土52が充填されていることは、図18に示す構成と同じである。図67に示す構造例では、図18の構造に加え、水底地盤2の上で、かつ水底地盤打込み部材1の背面の埋土層が裏込土51と、その上の裏埋土52との2層とされている。
【0022】
図64は、図63の変形例を示し、水底地盤打込み部材1が中間に位置し、その前後に前方杭5Aと後方杭5が打設されており、後方杭5と中間位置の水底地盤打込み部材1との間が杭挿通用下部筒体4と上部梁材7を介して斜材3で結合されている。図65は図64の変形例を示し、図64の構成に加え前方杭5Aと中間位置の水底地盤打込み部材1との間が杭挿通用下部筒体4と上部梁材7を介して斜材3で結合され、前後の斜材3が合掌に組まれた例が示されている。
【0023】
図68は、図18に示す構造のさらに他の変形例を示す。この図68に示す例では、護岸または岸壁施工予定位置の水底地盤2の上に捨石層67が敷設され、捨石層67の上に多数のコンクリート製箱体68が複数列敷設され、前記コンクリート製箱体68内に砂利,土砂等の充填物が充填され、かつ前記コンクリート製箱体68の上部に、コンクリート製蓋69が載置されている。また、水底地盤打込み部材1の背面とコンクリート製箱体68との間には石などの大きな粒径の充填材71が充填され、充填材71の上面に表面保護層72が設けられ、その表面保護層72の上面は、水面よりも低レベルに配置される。また前記コンクリート製箱体68とコンクリート部材73とにわたて、コンクリート製渡り版70が架設されて水域構造物が構成されている。さらに、コンクリート製箱体68の後部の埋土層は、裏込土51と、その上の裏埋土52の2層とされている。
【0024】
図70は、図68の構造例のさらに他の変形例を示す。この図70に示す例では、図68における裏埋土からなる充填材71に代えて、砂などの小さな粒径の充填材74が水底地盤打込み部材1の背面と、コンクリート製箱体68との間に充填されている。なお、この例では洗掘防止工72は設けられいない。他の構成は、図68に示す構造例と同じであるので重複説明を省略する。
【0025】
図72は、図30に示す発明のさらに変形例を示す。この図72に示す例では、図30に示す地層構造よりも簡易化されている。すなわち、図30の構造例における地層構造は、裏込土51および裏埋土52の上下2層構造であるのに対し、図70に示す例では、裏埋土52の一層構造である。経時硬化性材料9と経時硬化性材料9の間には、コンクリート製又は鋼製の版状体200が設けられている。他の構成は、図30に示す例と同じである。
【0026】
なお、前述の各発明の実施形態で示した前記上部梁材7としては、角鋼管または丸鋼管を使用してもよく、また角鋼管または丸鋼管に、コンクリート等の経時硬化性材料または鉄筋等の補強材を埋設した経時硬化性材料を充填して構成した上部梁材を使用してもよい。
また、斜材3としては、鋼製管体の内面にジベルを設けた鋼製管体に、コンクリート等の経時硬化性材料または鉄筋等の補強材を埋設して構成した斜材を使用してもよい。また下部筒体4としては、内面突起付き鋼管を使用してもよい。
【0027】
後方杭5における少なくとも下部筒体4が位置する部分の内側に、コンクリート等の経時硬化性材料9を充填してもよい。また後方杭5における少なくとも下部筒体4が位置する部分の内側に、ジベルを設けてコンクリート等の経時硬化性材料を充填してもよく、また後方杭5における少なくとも下部筒体4が位置する部分に内面突起付き鋼管を使用して、その中にコンクリート等の経時硬化性材料を充填してもよい。また、後方杭5における少なくとも下部筒体4が位置する部分を外面突起付き、または内外面突起付き鋼管を使用してもよい。さらにまた斜材3の下端部を下部筒体4に固定したブラケットにピン結合してもよい。
【0028】
さらに、本発明の実施形態の場合、水底地盤打込み部材1および斜材3の上端部の外面または内面あるいはその双方にジベルを設けてもよい。また水底地盤打込み部材1の列あるいは後方杭5の列にわたって腹起こし材を架設固定してもよい。さらにまた、挿入部材35の外面にジベルを設けてもよい。
【0029】
経時硬化性材料9の中に鉄筋等の補強材を埋設してもよく、下部筒体4における斜材3の下端部よりも下側の部分を長くしてもよい。さらにまた、仕切板27を水域構造物施工現場において、水底地盤打込み部材1および後方杭5の内部に設置する場合、仕切板27に吊り具の下部を連結し、その吊り具の上部を水底地盤打込み部材1および後方杭5の上縁部に係止してもよい。
【0030】
支持フレーム57を使用する場合も、斜材3の上端部と水底地盤打込み部材1の上端部とを、せん断力伝達部材11による連結手段により連結してもよく、また図20および図21に示す逆U字状鉄筋26の下部および図46ないし図49に示すアンカーボルト36の下部に、アンカー部を屈曲形成してもよい。さらにまた、逆U字状鉄筋26を上部梁材7,水底地盤打込み部材1,後方杭5等に溶接により固着してもよい。
【0031】
矢板壁49を構成する壁体構成部材としては、任意断面の鋼製矢板あるいはコンクリート矢板を使用してもよい。その際、せん断力伝達部材11を溶接するための鋼板等をコンクリート矢板の上部に設けなければならない。
【0032】
多数の水底地盤打込み部材1の背面に配置される裏埋材の粒径が隣りあう水底地盤打込み部材1の外表面間の間隙よりも大きい場合には、適宜、継手18,19は省略してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると、多数の水底地盤打込み部材1が適宜間隔を隔てた状態で水底地盤2に打設され、前記水底地盤打込み部材1の上部から水底地盤2に向かって斜め下向きに延長する多数の斜材3が、横方向に適宜間隔を隔てて配置され、前記多数の斜材3の上端部が前記水底地盤打込み部材1に連結され、前記斜材3の下端部には杭挿通用下部筒体4が連結され、前記下部筒体4の内面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記下部筒体4に挿通された後方杭5は水底地盤2に打設され、前記後方杭5の少なくとも前記下部筒体4に挿通される部分の外周面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記下部筒体4と前記後方杭5とにより形成された空間部には、モルタル等の経時硬化性材料が充填され、前記下部筒体4は前記後方杭5の中間部に結合されて、格点110を形成し、前記水底地盤打込み部材1の上端部は構造物延長方向に互いに連結され、前記水底地盤打込み部材1の上端部と斜材3の上端部とが、コンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され上方結合部Aを構成し、前記後方杭5の上端部は経時硬化性材料の中に埋設され上方結合部Bを構成し、コンクリートなどの経時硬化性材料からなる連結部材6又は経時硬化性材料9中に埋設された上部梁材7の両端部が各々前記上方結合部Aおよび上方結合部Bと一体化されることで後方杭5と水底地盤打込み部材1の上部が連結され、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋材が適宜高さまで充填されているので、次のような効果がある。
〔構造上の効果〕
・従来技術(A)と比較した効果
(1)水底地盤打込み部材1と後方杭5によって支持される床版等の上に載荷された上載荷重は、連結部材を介して、水底地盤打込み部材1および後方杭5に対して鉛直下向きの荷重として伝達される。また、裏埋材の天端高は連結部材および床版の設置高さおよび部材高さ分だけ低くなり、これらにより、水底地盤打込み部材1に作用する主働土圧を小さくすることができる。
(2)水底地盤打込み部材1に作用する主働土圧の水平方向成分によって、斜材3には「引張力」が作用する。後方杭5には、格点110において前記「引張力」の鉛直成分が「引抜力」とし作用する。しかし、この「引抜力」の大きさは、従来技術(A)に示した後方斜め支え杭式鋼矢板壁の後方斜め支え杭に作用する「引抜力」よりも小さい。
また、斜材3にはその上部に存在する裏埋土の重量が鉛直下向きに作用する。この影響により後方杭5には格点110において、「引抜力」とは逆向きに「押込力」が作用する。
このように、前記「引抜力」と「押込力」とは互いに相殺する方向に作用しあうので、後方杭5には若干の「引抜力」または若干の「押込力」しか作用しないことになる。
(3)水底地盤打込み部材1に作用する主働土圧の水平方向成分によって、斜材3には「引張力」が作用する。後方杭5には格点110において前記「引張力」の水平成分が「水平力」として作用することになる。この「水平力」に対しては、裏埋土および海底地盤の横方向支持力で抵抗することになる。
・従来技術(B)と比較した効果
(4)海側が壁体となっているので、波が床版等の下に進入することがなく、揚圧力が作用しない。
(5)また、水底地盤打込み部材1の海側半面のみしか海水に接触してないため、防食費用が少なくて済む。
〔施工上の効果〕
(6)本発明によれば、壁体と後方杭の距離が離れているので、従来技術のような施工上の問題も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る水底地盤打込み部材を用いた水域構造物を示す縦断側面図である。
【図2】図1における前方杭と斜材との結合部を拡大して示す一部縦断側面図である。
【図3】図1のC−C線断面図である。
【図4】筒体付き斜材の下側部分を拡大して示す一部縦断側面図である。
【図5】ジベル付き後方杭の一部切欠側面図である。
【図6】斜材と水底地盤打込み部材との連結構造の一部縦断側面図である。
【図7】図6の一部省略平面図である。
【図8】斜材と水底地盤打込み部材との連結構造の他の例を示す側面図である。
【図9】図8の一部省略平面図である。
【図10】斜材と水底地盤打込み部材との連結構造の他の例を示す一部縦断側面図である。
【図11】図10の一部省略平面図である。
【図12】斜材と水底地盤打込み部材との連結構造の他の例を示す一部縦断側面図である。
【図13】図12の一部横断平面図である。
【図14】図12の一部縦断正面図である。
【図15】せん断力伝達部材をスリットに嵌合して固着した状態を示す一部縦断正面図である。
【図16】斜材と水底地盤打込み部材との連結構造の他の例を示す一部縦断側面図である。
【図17】図16の一部横断平面図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係る水底地盤打込み部材を用いた水域構造物を示す縦断側面図である。
【図19】図18の水域構造物の一部省略平面図である。
【図20】本発明の他の水域構造物における上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合部を示す一部縦断側面図である。
【図21】図20に示す結合部の縦断正面図である。
【図22】支持フレームの側面図である。
【図23】図22の一部を拡大して示す一部縦断側面図である。
【図24】図23に示す部分の平面図である。
【図25】図23に示す部分の正面図である。
【図26】本発明の他の実施形態に係る水底地盤打込み部材を用いた水域構造物を示す縦断側面図である。
【図27】図26の一部省略平面図である。
【図28】矢板壁を示す平面図である。
【図29】図28の一部を拡大して示す平面図である。
【図30】本発明の他の実施の形態に係る水域構造物を示す縦断側面図である。
【図31】図30の一部省略平面図である。
【図32】上部梁材と斜材との連結構造の第1例を示す側面図である。
【図33】図32の一部縦断正面図である。
【図34】上部梁材と斜材との連結構造の第2例を示す側面図である。
【図35】図34の正面図である。
【図36】上部梁材と斜材との連結構造の第3例を示す側面図である。
【図37】図36の正面図である。
【図38】連結杆を有する支持フレームの側面図である。
【図39】斜材の上端部と水底地盤打込み部材および上部梁材との連結構造を示す一部縦断側面図である。
【図40】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第1例を示す縦断側面図である。
【図41】図40の縦断正面図である。
【図42】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第2例を示す縦断側面図である。
【図43】図42の縦断正面図である。
【図44】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第3例を示す縦断側面図である。
【図45】図44の横断平面図である。
【図46】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第4例を示す縦断側面図である。
【図47】図46の縦断正面図である。
【図48】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第5例を示す縦断側面図である。
【図49】図48の縦断正面図である。
【図50】図48の一部を横断した平面図である。
【図51】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第6例を示す縦断側面図である。
【図52】図51の縦断正面図である。
【図53】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第7例を示す縦断側面図である。
【図54】図53のD−D線拡大断面図である。
【図55】上部梁材と水底地盤打込み部材および後方杭との結合構造の第8例を示す縦断側面図である。
【図56】図55の一部横断平面図である。
【図57】シールリング付き下部筒体の他の例を示す縦断側面図である。
【図58】図57に示した下部筒体と後方杭との間に経時硬化性充填材料を充填した状態を示す縦断正面図である。
【図59】下部筒体内の上部および下部スペーサを取付けた例を示す縦断側面図である。
【図60】図59の横断平面図である。
【図61】対向する経時硬化性材料にわたって床版を架設固定した水域構造物を示す縦断側面図である。
【図62】図61の一部を拡大して示す縦断側面図である。
【図63】後方杭を沖側に増設した第1例の水域構造物の縦断側面図である。
【図64】後方杭を沖側に増設した第2例の水域構造物の縦断側面図である。
【図65】後方杭を沖側と陸側に増設した第2例の水域構造物の縦断側面図である。
【図66】本発明の他の実施形態に係る水域構造物を示す縦断側面図である。
【図67】本発明の他の実施形態に係る水域構造物を示す縦断側面図である。
【図68】本発明の他の実施形態に係る水域構造物を示す縦断側面図である。
【図69】図66のE−E線断面図である。
【図70】本発明の他の実施の形態に係る水域構造物を示す縦断側面図である。
【図71】図68のF−F線断面図である。
【図72】本発明の他の実施形態に係る水域構造物を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 水底地盤打込み部材
2 水底地盤
3 斜材
4 杭挿通用下部筒体
5 後方杭
6 連結部材
7 上部梁材
8 支持部材
9 経時硬化性材料
10 連結杆
11 せん断力伝達部材
12 注入孔
15 長孔
16 シールリング
17 ジベル用鋼棒
18 継手
19 継手
20 補強板
21 ジベル用鋼棒
22 連結板
25 経時硬化性材料
26 逆U字状鉄筋
27 仕切板
28 補剛板
29 開口部
30 補強板
32 座板
33 リブプレート
34 ボルト
35 挿込部材
36 アンカーボルト
37 ナット
38 アーム
39 係止金具
40 挿込金具
41 ガイド斜面
42 係合金具
44 開閉弁
48 鋼製矢板
49 矢板壁
51 裏込土
52 裏埋土
53 支持層
54 スリット
55 下部支承部材
56 上部支承部材
57 支持フレーム
62 切欠段部
63 ボルト
64 床版
65 凹部
66 ナット
67 捨石層
68 コンクリート製箱体
69 コンクリート製蓋
70 渡り版
71 充填材
72 洗掘防止工
73 コンクリート部材
74 コンクリート製充填材
200 版状体

Claims (11)

  1. 多数の水底地盤打込み部材(1)が適宜間隔を隔てた状態で水底地盤(2)に打設され、前記水底地盤打込み部材(1)の上部から水底地盤(2)に向かって斜め下向きに延長する多数の斜材(3)が、横方向に適宜間隔を隔てて配置され、前記斜材(3)の下端部には杭挿通用下部筒体(4)が連結され、前記杭挿通用下部筒体(4)の内面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記杭挿通用下部筒体(4)に挿通された後方杭(5)は水底地盤(2)に打設され、前記後方杭(5)の少なくとも前記杭挿通用下部筒体(4)に挿通される部分の外周面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記杭挿通用下部筒体(4)と前記後方杭(5)とにより形成された空間部には、モルタル等の経時硬化性材料が充填され、前記杭挿通用下部筒体(4)は前記後方杭(5)の中間部に結合され、斜材(3)と前記後方杭(5)とを連結せしめる格点(110)を形成し、前記水底地盤打込み部材(1)の上端部は構造物延長方向に互いに連結され、前記水底地盤打込み部材(1)の上端部と斜材(3)の上端部とが、コンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され上方結合部Aを構成し、前記後方杭(5)の上端部は経時硬化性材料の中に埋設され上方結合部Bを構成し、コンクリートなどの経時硬化性材料からなる連結部材(6)の両端部は各々前記上方結合部Aおよび上方結合部Bと一体化され、前記水底地盤打込み部材1の背面には裏埋材が適宜高さまで充填されている水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  2. 多数の水底地盤打込み部材1が適宜間隔を隔てた状態で水底地盤(2)に打設され、前記水底地盤打込み部材(1)の上部から水底地盤(2)に向かって斜め下向きに延長する多数の斜材(3)の上端部が、前記水底地盤打込み部材(1)に交差する方向に延長する上部梁材(7)に溶接接合またはボルトなどの機械的手段によって連結され、前記斜材(3)の下端部に杭挿通用下部筒体(4)が連結されて支持部材(8)が構成され、前記杭挿通用下部筒体(4)の内面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、適宜間隔を隔てて配置されて水底地盤(2)に打設された多数の後方杭(5)に、それぞれ支持部材(8)における杭挿通用下部筒体(4)が挿込まれ、前記後方杭(5)の少なくとも前記杭挿通用下部筒体(4)に挿通される部分の外周面には適宜間隔でずれ止め用の突起が設けられ、前記杭挿通用下部筒体(4)と前記後方杭(5)とにより形成された空間部には、モルタル等の経時硬化性材料が充填され、前記杭挿通用下部筒体(4)は前記後方杭(5)の中間部に結合され、前記水底地盤打込み部材(1)の上端部は構造物延長方向に互いに連結され、前記上部梁材(7)の一端部と前記水底地盤打込み部材(1)の上端部と前記斜材(3)の上端部とが、コンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定されて上方結合部Aを構成し、前記上部梁材(7)の他端部と前記後方杭(5)の上端部とがコンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され上方結合部Bを構成し、前記水底地盤打込み部材(1)の背面には裏埋材が適宜高さまで充填されている水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  3. 上方結合部Aと上方結合部Bの間の上部梁材(7)がコンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設されている請求項2記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  4. 水底地盤打込み部材(1)が鋼管矢板または鋼矢板などの壁体構成部材である請求項1記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  5. 水底地盤打込み部材(1)が鋼管矢板または鋼矢板などの壁体構成部材である請求項2記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  6. 水底地盤打込み部材(1)が鋼管矢板または鋼矢板などの壁体構成部材である請求項3記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  7. 斜材(3)と上部梁材(7)との連結部から離れた位置で、かつ斜材(3)と杭挿通用下部筒体(4)との連結部側において、支持部材(8)と上部梁材(7)とが連結杆(10)を介して連結されている請求項2,請求項3,請求項5または請求項6記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  8. 斜材(3)の上部と水底地盤打込み部材(1)の上部とが鋼板からなるせん断力伝達部材(11)により互いに溶接されている請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  9. 斜材(3)の上端部に鋼製下部支承部材(55)が溶接により固着され、水底地盤打込み部材(1)の上端部に鋼製上部支承部材(56)が溶接により固着され、前記下部支承部材(55)と上部支承部材(56)との間に断面が台形状の箱形鋼製せん断力伝達部材(11)が介在している請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  10. 水底地盤打込み部材(1)の上端部が構造物の延長方向にコンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され、互いに連結されている請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8または請求項9記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
  11. 水底地盤打込み部材(1)の上端部および後方杭(5)の上端部が、各々構造物の延長方向にコンクリートなどの経時硬化性材料の中に埋設固定され、互いに連結されている請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8または請求項9記載の水底地盤打込み部材を用いた水域構造物。
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