JP2003321826A - アースフィルダム等の堤体の耐震性能補強構造 - Google Patents
アースフィルダム等の堤体の耐震性能補強構造Info
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Abstract
能を向上させるための補強構造に関する。 【解決手段】アースフィルダム又は溜池等の盛土された
堤体1のほぼ中央部分の長手方向に2列縦列に補強用板
状体5,6を埋設し、該両補強用板状体5,6の上端部
を所定間隔毎に連結部材7により連結するようにした二
重締切り構造としたものである。
Description
ルダムや溜池などの盛土された堤体の耐震性能を向上さ
せるための補強構造に関するものである。
が築造されているが、この内19世紀までに約700築
造されたフィルダムはアースフィルダムである。その後
明治から昭和の前半に掛けても多くのアースフィルダム
が築造されている。また、このアースフィルダムと同じ
形式で築造された溜池等を含めると、アースフィルダム
形式の堤体は現在28万個もあるといわれている。その
後、1950年代頃からロックフィルダムの築造が始ま
り、ロック材料という比較的強度の大きい材料で盛立て
られており、大型重機による施工が行われるようになっ
たため締固めが十分されている。そのため、耐震性能も
比較的に高く、地震発生に対する危険度も低い水準にあ
る。また、アースフィルダムに関しても、近年築造され
たものは締固めが十分されているものの、ロック材料よ
りは強度の低い土質材料で盛立てられているため、耐震
性が十分であるか否かの検討が十分でない可能性があ
る。
フィルダムの構造は、横断面図として図2〜図5に示す
ような種類がある。即ち、図2は均一型のアースフィル
ダムといわれるものであり、通常の土質材料により堤体
1全体が形成されているものである。図3はゾーン型と
いわれるものであり、堤体1の中央部に比較的遮水性の
高い土質材料2が用いられているものである。図4は心
壁型といわれるものであり、堤体1のほぼ中心部の鉛直
方向にコンクリート製又は遮水性の特に高い土質材料を
用いた壁体3を設けたものである。図5は溜池の堤体1
や河川の堤防によく見られるケースで、堤体1の内側
(貯水域側又は流水域側)の表面にコンクリート張り4
やブロック張りした型式のものである。
は、ロックフィルダムに用いられているロック材料より
も比較的強度の小さい土質材料で盛立てられており、ま
た築造年代が1950年以前では締固めが十分でなく、
さらにダムの基礎地盤が軟弱であることなどが見受けら
れる。このため耐震性能がロックフィルダムより劣って
いることから、これまでの大きな地震においてはアース
フィルダムの被害報告が度々なされている状況にある。
また、地震時に堤体や基礎地盤で液状化が観測され事例
も多い。また、アースフィルダムの堤体1と同様な溜池
の堤体や河川の堤防においても、全体的に又は部分的に
耐震性能が十分でない箇所もあり得ると推測されるもの
である。
ものであり、既存のアースフィルダムや土質材料で盛立
てられた溜池の堤体や河川の堤防の耐震性能を、容易に
かつ低コストの補強工事で向上させ得る補強構造を提供
するものである。
ルダム等の堤体の耐震性能補強構造は、アースフィルダ
ム又は溜池等の盛土された堤体のほぼ中央部分の長手方
向に2列縦列に補強用板状体を埋設し、該両補強用板状
体の上端部を所定間隔毎に連結部材により連結するよう
にした二重締切り構造としたものである。
ダムの堤体の耐震性能補強構造の一実施例を示すもので
あり、堤体1の中央部分の長手方向に矢板又はコンクリ
ートやアスファルトの補強用板状体5,6を所要の間
隔、例えば5〜10m程度の間隔もって2列縦列にして
ほぼ平行に埋設し、補強用板状体5,6の上端部をタイ
ロッド又はコンクリートなどの連結部材7により連結す
る。この連結は、補強用板状体5,6の上端部を所要の
間隔、例えば2m程度の間隔をおいて連結する。
は、堤体の堤頂から打ち込みにより埋設するか、埋設部
を掘削して挿入するなどの方法がある。また、コンクリ
ート等による地中壁として構成する場合は、設置部を掘
削して流体状のコンクリート(ベントナイトコンクリー
ト)を流し込むか、或いは掘削部に鉄筋又は矢板などを
挿入した状態で、流体状のコンクリート若しくはアスフ
ァルトを流し込んで形成する。補強用板状体5,6の下
端部の根入れは、基礎地盤の特性によって異なり、硬質
な岩盤であれば1m程度、土質地盤であれば数m程度を
必要とする。なお、矢板を使用する場合は、腐食に配慮
する必要があるため、瀝青材料の塗布,腐食代,電気防
食などの防食措置を講じる必要がある。
結部材7は、補強用板状体5,6に矢板を用いた場合
は、タイロッドをボルトにより連結したり、鋼線を緊張
締付けにより連結するなどの連結手段がある。また、コ
ンクリートなどによる地中壁の場合は、その地中壁と同
種の例えば鉄筋入りのコンクリート梁により形成する。
この連結部材7の設置間隔は、補強用板状体5,6の種
類や相互間の間隔などを考慮して決められるが、例えば
2m間隔程度に設ける。
5,6の上端部が堤頂の上面に一部突き出ており、また
連結部材7も堤頂付近の斜面にその一部が露呈している
が、補強用板状体5,6及び連結部材7を堤頂内部に埋
没するように設置してもよい。なお、前述した本発明の
実施例の説明においては、アースフィルダムや溜池の堤
体の耐震性能の向上を図る補強構造として説明したが、
アースフィルダムと同様な堤体を有する河川の堤体(堤
防)の補強にも本発明の補強構造を適用することができ
る。
部材7とによる二重締切り構造とすることにより、地震
発生時に堤体の堤頂直下部の水平変位が抑制されると共
に、堤頂沈下が抑制されるため、アースフィルダムダム
や溜池の貯水性能が十分に確保することができる。本発
明による補強工事は、大きな工事を伴わずに極めて単純
な工法により行うことができるため、既設のダムや溜池
堤体の補強が低コストにより、かつ容易に行うことがで
きる。
前に築造された耐震構造として弱い既存のアースフィル
ダムや同様な溜池等の堤体を、本発明の耐震補強構造に
より容易にかつ低コストでの耐震性能を向上せしめるこ
とができるものであり、地震発生にもとづくダムの決壊
や洪水による災害を防止又は抑制することができるな
ど、極めて大きな効果を奏するものである。
した一実施例を示す模式図である。
模式図である。
す模式図である。
模式図である。
した堤体の横断面を示す模式図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 アースフィルダム又は溜池等の盛土され
た堤体のほぼ中央部分の長手方向に2列縦列に補強用板
状体を埋設し、該両補強用板状体の上端部を所定間隔毎
に連結部材により連結する二重締切り構造としたアース
フィルダム等の堤体の耐震性能補強構造。 - 【請求項2】 前記補強用板状体を矢板又はコンクリー
トにより構成した請求項1に記載のアースフィルダム等
の堤体の耐震性能補強構造。 - 【請求項3】 前記連結部材をタイロッド又はコンクリ
ートにより構成した請求項1又は2に記載のアースフィ
ルダム等の堤体の耐震性能補強構造。 - 【請求項4】 前記両補強用板状体を根入れ状態として
埋設するようにした請求項1,2又は3に記載のアース
フィルダム等の堤体の耐震性能補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002128180A JP2003321826A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | アースフィルダム等の堤体の耐震性能補強構造 |
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JP2002128180A JP2003321826A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | アースフィルダム等の堤体の耐震性能補強構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=29542016
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JP2002128180A Pending JP2003321826A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | アースフィルダム等の堤体の耐震性能補強構造 |
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JP (1) | JP2003321826A (ja) |
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2002
- 2002-04-30 JP JP2002128180A patent/JP2003321826A/ja active Pending
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