JP2002285501A - 回収材を原材料として利用した合成枕木の製造方法 - Google Patents

回収材を原材料として利用した合成枕木の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不良合成枕木を回収し、この回収材を原材料
として用いて新たな合成枕木を製造することにより、合
成枕木のコスト低減を図ると共に、回収材を利用しつつ
も十分な曲げ強度並びに引っ張り強度が得られるように
する。 【解決手段】 既設合成枕木の回収材を用いた合成枕木
の製造方法であって、枕木表面の凹み2、亀裂3、穴4
等の不良部分をサンディング等で除去し、穴部分を穿孔
して枕木と同材質の埋め栓5を接着固定し、表面を切削
等することで製作した板状ないし角柱状部材の端面を水
平方向若しくは垂直方向にフィンガー加工し、このフィ
ンガー加工部同士を接着接合して2以上の部材を一体化
し、所定の寸法に仕上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回収材を再利用し
て新たな合成枕木を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、枕木は、木製やPC製のもの
が広く用いられている。しかし、木製の枕木は耐用年数
が短い上に、木材資源の枯渇などの問題により使用が控
えられている。また、PC製の枕木は重く、敷設工事に
手間が掛かる上にコスト高となる。そこで、本願出願人
は、従来より、上記木製やPC製の枕木に代わるものと
して、強度や耐久性に優れ、且つ、軽量で取り扱い性に
優れた合成枕木を取り扱っている。合成枕木とは、長繊
維で補強された硬質発泡樹脂成形体からなるものであ
る。
【0003】耐久性に優れた合成枕木であっても、耐用
年数が無限となるものではなく、年数の経過にしたがっ
て亀裂や凹みが生じる。これらの不良の程度が軽微な場
合はサンディング等で処理したり、接着剤で充填補修し
ているが、近年、これらの加工では十分な補修を行うこ
とができず、合成枕木の更換を行う必要が生じてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】木製枕木などの場合、
更換作業で撤去された不良枕木は、亀裂などから雨水等
が内部にまで入り込み、枕木の中心部が腐食しているこ
ともあるため、その多くは廃材として処分されている。
【0005】一方、更換作業で撤去された不良合成枕木
の場合、樹脂製であるため、その表層部に亀裂や凹みな
どの不良部位が存在していても、枕木の中心部は成形初
期の優れた物性を維持していることが多い。また、合成
木材の製造コストは通常の木材に比して高いという現状
があり、この合成木材からなる合成枕木のコスト低減を
図ることが要求されている。
【0006】そこで、本発明は、不良合成枕木を回収
し、この回収材を原材料として用いて新たな合成枕木を
製造することにより、合成枕木のコスト低減を図ると共
に、回収材を利用しつつも十分な曲げ強度並びに引っ張
り強度が得られるようにすることを目的とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。
【0008】即ち、本発明の回収材を原材料として利用
した合成枕木の製造方法は、鉄道軌道から撤去して回収
された不良合成枕木の表面を研削若しくは切削すること
により該表面に形成されている凹み及び/又は亀裂を除
去するとともに、不良合成枕木に形成されている穴に埋
め栓を埋め込んで接着固定することで、表面が平滑な板
状ないし角柱状の再生合成木材を製作する工程と、再生
合成木材の長手方向端部をフィンガー加工する工程と、
対の再生合成木材の上記長手方向端部同士を突き合わせ
て接着する工程とを有するものである。
【0009】この本発明において、上記フィンガー加工
により、再生合成木材の長手方向端部には、前記端部か
ら長手方向に所定の長さを有するとともに枕木の幅方向
若しくは厚さ方向に延びる複数の山歯状凹凸が形成され
る。さらに、上記端部同士の突き合わせにより、対の再
生合成木材の山歯状凹凸同士が互いに嵌合状態で接合さ
れ、該接合部の断面形状が方形状となる。
【0010】かかる本発明によれば、長年の使用により
断面形状の悪化した既設合成枕木を回収し、その亀裂や
凹みなどの不良部分を切削や研削等の加工により除去
し、犬釘やねじ釘などのレール締結部材を引き抜いた跡
の穴には埋め栓をして表面を平滑な面とすることで、回
収された既設合成枕木から、板状ないし角柱状の程度の
良い再生合成木材を製作することができる。そして、こ
の再生合成木材の端部をフィンガー加工して、対の再生
合成木材の端部同士をフィンガー接合することで、各再
生合成木材が枕木としての所定の長手方向寸法を有しな
い場合でも、上記接合部材は枕木としての十分な長手方
向寸法を確保できる。さらに、フィンガー接合を用いて
いるので、接合部位の長手方向寸法を可及的に短くしつ
つも、接着面積を大きく確保し、接合部位においても枕
木として十分な引っ張り強度と曲げ強度とを得ることが
可能となる。そして、上記接合部材単体を新たな合成枕
木として用いることもでき、接合部材の厚さ若しくは幅
が枕木としての必要な寸法に満たない場合には、2以上
の上記接合部材を重ね合わせるか、或いは、接合部材の
表面に同材質材を貼り付けることにより、枕木としての
必要な寸法を確保することができる。このように、本発
明の製造方法によれば、回収材の有効活用ができ、接合
部の長さを短く抑えつつも十分な強度の長尺の合成枕木
を製造できる。
【0011】上記した本発明の製造方法において、対の
再生合成木材の端部同士を接着接合してなる接合部材を
厚さ方向若しくは幅方向に複数積層状態で接着すること
で枕木としての所定寸法を確保することができる。この
場合、隣接する接合部材のフィンガー接続部の位置を長
手方向に互いにずらすことが好ましい。これによれば、
強度の弱いフィンガー接続部が長手方向に分散するた
め、枕木の長手方向全長にわたって破壊強度を均一化す
ることができる。かかる構造の合成枕木は、レールの締
結位置の一定しない長尺分岐枕木として好適に用いるこ
とができる。
【0012】また、上記再生合成木材のみにより新たな
合成枕木を製作することもできるが、新たに成形された
繊維強化樹脂板(好ましくは長繊維強化発泡樹脂板、よ
り好ましくは合成木材)を併用して新たな合成枕木を製
作しても良い。即ち、上記工程に加えて、本発明の製造
方法は、枕木の最上層及び最下層を構成し且つ枕木の長
手方向全長に亘って連続する繊維強化樹脂板を、再生合
成木材に対して接着する工程を有することができる。こ
れによれば、回収材の程度が極めて悪く、表面加工によ
っても再生合成木材の外観が良好でない場合(例えば、
埋め栓加工跡が多い場合など)でも、表面を新たに成形
した繊維強化樹脂板で構成することにより、外観の良好
な合成木材を製造でき、さらに、その心材は回収材から
なるので、材料コストの低減を図ることができる。
【0013】また、本発明の回収材を原材料として利用
した合成枕木の製造方法は、鉄道軌道から撤去して回収
された不良合成枕木の表面を研削若しくは切削すること
により該表面に形成されている凹み及び/又は亀裂を除
去するとともに、不良合成枕木に形成されている穴に埋
め栓を埋め込んで接着固定することで、表面が平滑な板
状ないし角柱状の再生合成木材を製作する工程と、少な
くとも心材層を前記再生合成木材により構成するよう
に、該再生合成木材を含む2以上の樹脂製枕木構成部材
を接着接合して、新たな枕木としての所定の形状並びに
寸法に仕上げる工程と、を備えていることを特徴とする
ものである。ここで、本発明方法は、少なくとも心材層
が再生合成木材により構成されていればよく、また、2
以上の樹脂製枕木構成部材のすべてが上記再生合成木材
であってもよく、例えば、2本の再生合成木材を長手方
向に接合することで1本の新たな合成枕木を構成するも
のも含み、1本の上記再生合成木材と、1又は2以上の
新たに成形された樹脂板(好ましくは繊維強化樹脂板、
さらに好ましくは長繊維強化発泡樹脂板、例えば合成木
材製板材)とを接合することにより、1本の新たな合成
枕木を構成するものをも含む。
【0014】これによれば、少なくとも心材が回収材か
らなるので、材料コストを大幅に低減することができる
とともに、この回収材の不良箇所は除去され、犬釘やね
じ釘などのレール締結部材を引き抜いた跡の穴には埋め
栓をしているので、この回収材に食い込むように新たな
犬釘やねじ釘を打ち込んだ場合でも、十分な引き抜き強
度が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1(a)は、鉄道軌道鉄道軌道
から撤去して回収された不良合成枕木1(回収材)の一
例を示しており、該回収材1の下面には全長にわたって
凹み2が形成され、長手方向一端には亀裂3が形成さ
れ、上面には複数箇所に穴4が形成されている。この穴
4は、タイプレートを枕木に固定するための犬釘やねじ
釘などを引き抜いた跡によって形成される。これら凹み
2,亀裂3並びに穴4は、この回収材を再利用するにあ
たって不良部分となるものである。
【0016】本実施形態では、まず、この回収材1の不
良部分を研削、切削若しくは埋め栓の打ち込みによって
除去する。即ち、回収材1の下面を研削することによ
り、上記凹み2を除去し、下面を平滑な面とする。ま
た、亀裂3が生じた端部を切削ないし研削することによ
り除去し、図1(b)に示すような柱状体とする。さら
に、穴4に対しては、埋め栓5を埋め込んで接着固定す
る。これらの補修作業によって、回収材1から、表面が
平滑な板状ないし角柱状の再生合成木材10が製作され
る。
【0017】なお、埋め栓5の形状並びに埋め込み方法
は種々のものとすることができる。例えば、埋め栓5と
して、図1(b)に示すような円柱状の樹脂成形品を用
いる場合には、図2(a)に示すように上記穴4を適宜
の穿孔工具(ギムネなど)で穿孔して円滑な内周面を有
する穴4’とし、図2(b)に示すように穴4’の内部
に接着剤6を充填しておき、この穴4’に丁度嵌合する
埋め栓5を、図2(c)に示すように打ち込むことがで
きる。なお、埋め栓5は円柱状のみならず、方形柱状体
を用いてもよく、この場合は、方形柱状の埋め栓5が丁
度嵌合するように、穴4の内面の切削加工を行ってお
く。また、埋め栓5の成形材料は、合成枕木と同材質の
長繊維強化硬質樹脂発泡体を用いてもよく、FRPを用
いてもよく、その他、ナイロン、ポリプロピレン等の硬
質樹脂を用いることも可能である。
【0018】上記の処理によって得られた再生合成木材
10の長手方向端部は、フィンガー加工機によりフィン
ガー加工が施され、これら再生合成木材10同士をフィ
ンガー接続することで、再生合成木材10が合成枕木と
して再利用される。
【0019】図3は本発明の第1実施例に係る合成枕木
の全体斜視図を示しており、この合成枕木は、2つの再
生合成木材10をフィンガー接続することによって製造
されている。この一対の再生合成木材10の互いに接続
される長手方向端部は、それぞれ互いに相補形状のフィ
ンガー接続部11,12となされている。この両接続部
11,12は、枕木長手方向に所定の長さを有するとと
もに枕木の幅方向に延びる複数の山歯状凸部13を有
し、該複数の凸部13が枕木の厚さ方向に並設されてい
るものである。本実施形態では、一方の合成木材10の
接続部11は4つの凸部13を有し、他方の合成木材1
0の接続部12は3つの凸部13を有し、これら接続部
11,12同士を互いにフィンガー接合することによ
り、断面方形状の柱状体が形成されるようになってい
る。各凸部13の上下面は接着接合面として用いられ、
これら接合面はテーパー面に加工されている。また、凸
部13の先端面並びに基端部には、垂直面を設けても設
けなくともよい。なお、該接合面のテーパー角度は、5
°〜15°の範囲内とすることが好ましいが、その他の
所望の角度とすることができ、テーパーを全く設けなく
ともよい。なお、テーパー面を境にして切断端が対向す
る長繊維間の張力伝達は、一方の繊維の張力が、上記切
断端の間に位相的にブリッジする他の繊維に樹脂をマト
リックスとして伝達され、この他の繊維から他方の繊維
に伝達される経路が主体となり、この張力伝達の効率は
繊維端の間に他の繊維が深くラップするほど大となる。
従って、張力伝達の効率上は、テーパー角が小さいほど
有利である。
【0020】そして、対の合成木材10の両接続部1
1,12の接合面(即ち、上記テーパー面並びに略垂直
面)に接着剤を塗布し、これら接合面同士を突き合わせ
て接着している。なお、接着剤としては、合成木材10
同士の接合面を接着することができるものであれば特に
限定されるものではなく、合成枕木を構成する長繊維や
熱硬化性樹脂発泡体などの材質に応じて適宜選定するこ
とができる。例えば、合成枕木がガラス長繊維と硬質ウ
レタン樹脂発泡体とによって構成されている場合、接着
剤としてはウレタン樹脂やエポキシ樹脂を好適に用いる
ことができる。
【0021】上記2つの再生合成木材10をフィンガー
接続してなる接合部材を所定の寸法に仕上げることで、
この接合部材単独で合成枕木として用いることもでき、
また、図5及び図6に示すように、この接合部材を心材
層とし、接合部材の上下面に、枕木の最上層及び最下層
を構成し且つ枕木の長手方向全長に亘って連続する(す
なわち接合部位のない)繊維強化樹脂板14を、2つの
再生合成木材からなる接合部材に対して接着してなるも
のを合成枕木として用いることもできる。この場合、繊
維強化樹脂板14としては、ガラス長繊維強化硬質樹脂
発泡体からなる板材を用いるのが好ましいが、FRPを
用いてもよい。また、この樹脂板14と合成木材10と
は、これらの接合面全面にわたって接着剤を塗布してお
くことで強固に接着することが好ましい。
【0022】また、図7に示すように、上下の樹脂板1
4に挟まれた心材層は、少なくとも2つの再生合成木材
10,10を長手方向にフィンガー接続してなる接合部
材を、厚さ方向(上下方向)に複数積層状態で接着して
なるものとすることができる。本実施例によれば、接合
部材を厚さ方向に複数積層状態で接着することで枕木と
しての所定寸法を確保することができる。また、この場
合、隣接する接合部材のそれぞれのフィンガー接続部の
位置を長手方向に互いにずらすことができる。
【0023】また、図8に示すように、比較的厚肉の再
生合成木材をフィンガー接続することによって得られた
厚肉接合部材を複数上下に積層接着してなるものを心材
として用い、比較的薄肉の再生合成木材をフィンガー接
続することによって得られた薄肉接合部材を表面層とし
て用い、これら複数の接合部材を上下に積層接着するこ
とによって、一つの合成枕木を製造することができる。
【0024】上記図7及び図8に示した実施例では、複
数の接合部材の積層方向を上下方向(厚さ方向)とした
が、この積層方向は、図9及び図10に示すように幅方
向(前後方向)とすることもできる。この場合も、各接
合部材におけるフィンガー接続部の長手方向位置をずら
しておくとともに、これら接合部材の積層体を枕木の心
材層とし、上下に最上層及び最下層を構成する繊維強化
樹脂板14を、再生合成木材10に対して接着しておく
ことが好ましい。なお、この接着は、複数の接合部材を
積層状に接着した後に該積層体に対していってもよく、
複数の接合部材を一つずつ樹脂板14の表面に接着して
いってもよい。また、本実施例では、再生合成木材の長
手方向端部のフィンガー加工は、該端部から長手方向に
所定の長さを有するとともに枕木の厚さ方向に延びるよ
うに山歯状凹凸を形成することにより行っている。
【0025】なお、合成まくら木や埋め栓を構成する合
成木材としては、ガラス長繊維強化プラスチック発泡体
を採用するのが好ましい。この発泡体における発泡樹脂
の種類としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フ
ェノール樹脂等の熱硬化性樹脂であって硬質のものが好
適に使用される。なお、発泡樹脂中に、圧縮強度の向上
や低コスト化を図るために、炭酸カルシウム、石膏、タ
ルク、水酸化アルミニウム、クレー等の無機充填材や、
シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン等の軽量
骨材が添加されていてもよい。
【0026】また、発泡体を補強する繊維としては、例
えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の無機質繊
維、天然繊維、合成繊維等の有機質繊維のいずれであっ
てもよいが、強度や経済性の面からガラス繊維が適して
いる。ガラス繊維としては、ガラスロービング、ガラス
ロービングクロス、ガラスマット、コンティニュアスス
トランドマット等の形態のものが挙げられる。この繊維
は単独で使用してもよいし、二層以上積層してもよく、
また、長繊維と短繊維を混ぜて使用してもよい。なお、
ガラス長繊維を長手方向に引き揃えて補強繊維とした、
ガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体(例えば、積水化
学工業株式会社製、商品名「エスロンネオランバーFF
U」など)を採用するのが、軽量化、耐久性および加工
性の確保のために最も好ましい。
【0027】また、合成木材同士を接着するための接着
剤は、合成枕木を構成する長繊維や熱硬化性樹脂発泡体
などの材質に応じて適宜選定することができる。例え
ば、合成まくら木がガラス長繊維と硬質ウレタン樹脂発
泡体とによって構成されている場合、接着剤としてはエ
ポキシ樹脂を好適に用いることができる。
【発明の効果】本発明によれば、不良合成枕木を回収
し、この回収材を原材料として用いて新たな合成枕木を
製造することにより、合成枕木のコスト低減を図ると共
に、回収材を利用しつつも十分な曲げ強度並びに引っ張
り強度を得ることができる。さらに、フィンガー接続構
造を採用することにより、十分な接着強度を得るための
該接続部の長手方向長さを可及的に小さくすることがで
き、枕木の強度の弱い範囲を小さな範囲に抑えることが
でき、枕木の長手方向の任意の位置にタイプレートを介
してレールを敷設する場合に、接続部の真上にレールが
敷設されて該接続部に過大な集中荷重が作用するおそれ
を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、鉄道軌道から撤去して回収された不
良合成枕木の一例を示す簡略斜視図であり、(b)は、
不良合成枕木の不良部分を除去して穴部分に埋め栓を打
ち込む工程を示す簡略斜視図である。
【図2】再生合成木材の穴部分の補修工程の一例を示す
説明図であって、(a)は補修前の穴の縦断面図、
(b)は穴部分を穿孔して内周面を平滑に加工して埋め
栓を打ち込む前の縦断面図、(c)は穴部分に埋め栓を
打ち込んだ状態の縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る製造方法によって得
られた合成枕木の全体斜視図である。
【図4】同合成枕木の分解斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る製造方法によって得
られた合成枕木の全体斜視図である。
【図6】同合成枕木の分解斜視図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る製造方法によって得
られた合成枕木の全体斜視図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る製造方法によって得
られた合成枕木の全体斜視図である。
【図9】本発明の第5実施例に係る製造方法によって得
られた合成枕木の全体斜視図である。
【図10】同合成枕木の全体斜視図である。
【符号の説明】
1 既設合成枕木(回収材) 2 凹み 3 亀裂 4 穴 5 埋め栓 10 再生合成木材 11,12 フィンガー加工部 13 山歯状凹凸 14 繊維強化樹脂板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道軌道から撤去して回収された不良合
    成枕木の表面を研削若しくは切削することにより該表面
    に形成されている凹み及び/又は亀裂を除去するととも
    に、不良合成枕木に形成されている穴に埋め栓を埋め込
    んで接着固定することで、表面が平滑な板状ないし角柱
    状の再生合成木材を製作する工程と、再生合成木材の長
    手方向端部をフィンガー加工する工程と、 対の再生合成木材の上記長手方向端部同士を突き合わせ
    て接着する工程とを有し、 上記フィンガー加工により、再生合成木材の長手方向端
    部には、前記端部から長手方向に所定の長さを有すると
    ともに枕木の幅方向若しくは厚さ方向に延びる複数の山
    歯状凹凸が形成され、 上記端部同士の突き合わせにより、対の再生合成木材の
    山歯状凹凸同士が互いに嵌合状態で接合され、該接合部
    の断面形状が方形状となることを特徴とする回収材を原
    材料として利用した合成枕木の製造方法。
  2. 【請求項2】 対の再生合成木材の端部同士を接着接合
    してなる接合部材を厚さ方向若しくは幅方向に複数積層
    状態で接着することで枕木としての所定寸法を確保する
    ことを特徴とする請求項1に記載の回収材を原材料とし
    て利用した合成枕木の製造方法。
  3. 【請求項3】 隣接する接合部材のフィンガー接続部の
    位置を長手方向に互いにずらすことを特徴とする請求項
    2に記載の回収材を原材料として利用した合成枕木の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 枕木の最上層及び最下層を構成し且つ枕
    木の長手方向全長に亘って連続する繊維強化樹脂板を、
    再生合成木材に対して接着する工程を有することを特徴
    とする回収材を原材料として利用した合成枕木の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 鉄道軌道から撤去して回収された不良合
    成枕木の表面を研削若しくは切削することにより該表面
    に形成されている凹み及び/又は亀裂を除去するととも
    に、不良合成枕木に形成されている穴に埋め栓を埋め込
    んで接着固定することで、表面が平滑な板状ないし角柱
    状の再生合成木材を製作する工程と、 少なくとも心材層を前記再生合成木材により構成するよ
    うに、該再生合成木材を含む2以上の樹脂製枕木構成部
    材を接着接合して、新たな枕木としての所定の形状並び
    に寸法に仕上げる工程と、 を備えていることを特徴とする回収材を原材料として利
    用した合成枕木の製造方法。
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