JP3272083B2 - 合成枕木の接続構造 - Google Patents

合成枕木の接続構造

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JP3272083B2
JP3272083B2 JP02780493A JP2780493A JP3272083B2 JP 3272083 B2 JP3272083 B2 JP 3272083B2 JP 02780493 A JP02780493 A JP 02780493A JP 2780493 A JP2780493 A JP 2780493A JP 3272083 B2 JP3272083 B2 JP 3272083B2
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tapered surface
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孝信 近藤
国昭 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)
  • Machines For Laying And Maintaining Railways (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道軌道の分岐部など
の長尺の枕木部分に用いられる合成枕木の接続構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道軌道の分岐部においては、
分岐部の種類(片開き分岐、両開き分岐、振り分け分
岐、乗り越し分岐、複分岐、三枝分岐、三線式分岐、ダ
イヤモンドクロッシング、シーサースクロッシング等)
に応じ、6〜9mもの長さが必要とされる。
【0003】しかし、過密市街地、高架線部、あるいは
防音壁等で囲まれた場所においては、上記6〜9mもの
長尺の枕木を一体物で取り扱うと作業性の低下が余儀な
くされ、特に枕木の更新作業が至難となる。
【0004】このため、接合枕木が使用され、分岐部の
両側からレール下の枕木片を挿入し、この挿入した枕木
片を接合することが行われている。そこで、従来より図
8に示すように、枕木aの端部bを互いに突き合わせ
て、ボルト挿通孔の穿設された鉄板dで、上下から前記
突き合わせ部分を含んで双方の枕木を挟み、鉄板dと枕
木aを挿通するボルトナットcで締結する枕木aの接続
構造が使用されている。
【0005】軌道の力学的状態については、近似的には
車両荷重が枕木を介して道床に等分布荷重として分散さ
れると見なし得るから、枕木の中央箇所に作用する曲げ
モーメントは枕木が長尺になる程大となり、上記軌道分
岐部の枕木の中央接続箇所に作用する曲げモーメントは
その枕木全長が長いためにそれだけ大となる。従って、
分岐部の枕木の中央接続箇所には大なる曲げ強度を付与
することが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の枕木
としては、汎用のブナ材等の木材に代えて、長繊維で補
強された熱硬化性硬質樹脂発泡体製の枕木、いわゆる合
成枕木を使用することが検討されている。
【0007】しかし、上記の合成枕木によって上記従来
の接続構造を構成した場合、接続部分の曲げ強度が従来
のブナ材等の木材と比べて殆ど同等であり、合成木材の
有する優れた曲げ強度を生かすことができないといった
問題点があった。
【0008】又、従来の接続構造では接続部分に曲げ応
力が加わって撓みを生じると、ボルトナットが合成木材
に食い込むこととなり、延いては締結部分に亀裂を生じ
て安全性が低下するとともに、耐用年数が短くなるとい
った問題点もあった。
【0009】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
で、充分な曲げ強度を確保することができるとともに、
安全性及び耐久性に優れた合成枕木による接続構造を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の合成枕木の接続構造は、長繊維で補強した樹
脂柱状体からなる合成枕木の端部にテーパー面が形成さ
れ、該テーパー面に接着剤を介して他の合成枕木のテー
パー面が突き合わされるとともに、この突き合わせ状態
で該突き合わせ部分の上面から下面には貫通孔が穿設さ
れ、該貫通孔に締結部材を挿通して、締結して双方の合
成枕木が接続されてなるものである。
【0011】締結部材としては、座金を介して挿通され
たボルトを、座金を介してナットで螺着するものが汎用
的で好ましい。
【0012】
【作用】本発明によると、テーパー面で接合するので、
合成枕木に含有する各長繊維の切断位置が長手方向に分
散することなり、切断位置が重なるのを排除できるか
ら、その断面における大部分の長繊維にテンション支承
作用を得ることができ、突き合わせ部分の曲げ強度が合
成枕木本来の曲げ強度に匹敵することとなる。
【0013】又、現場施工時には、接着剤の硬化に要す
る時間の間は締結部材による機械的接合力により保持す
ることができるので、接着を確実にできる。
【0014】又、接着剤が完全に硬化した現場施工後に
おいては、この突き合わせ部分の接合状態は接着剤によ
る接着力と、締結部材による機械的接合力とにより突き
合わせ部分を挟持するので、この接続部分に曲げ応力が
加わって撓みが生じても強度の低下を招くことはない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は合成枕木1の接続構造の全体構成の概略
を示し、図2は同要部断面を示している。
【0016】即ち、この合成枕木1の接続構造は、合成
枕木1の端面に形成されたテーパー面11に接着剤2を
介して他の合成枕木1のテーパー面11が突き合わさ
れ、この突き合わせ部分10の上面に座金3を介して、
合成枕木1に穿孔されたボルト孔12に六角ボルト4が
挿通され、この六角ボルト4が突き合わせ部分10の下
面に座金3を介してナット5と螺着されたものである。
【0017】合成枕木1は、長手方向に向けて埋設した
長繊維で補強した熱硬化性硬質樹脂発泡体によって成形
されている。この合成枕木1の密度は通常0.6〜1.
0g/cm2であり、補強長繊維の含有量は通常40〜6
0重量%である。長繊維としては、無機質、有機質のい
ずれをも使用できるが、ガラス繊維を使用することが好
ましい。熱硬化性硬質樹脂発泡体については、熱硬化性
で硬質樹脂発泡体を成形し得るものであれば、特に制限
されることはないが、特に発泡性が付与された硬質ポリ
ウレタン樹脂や硬質不飽和ポリエステル樹脂が好まし
い。
【0018】図3に示すように、テーパー面11を境に
して切断端が対向する長繊維F1 、F2 間の張力伝達
は、一方の繊維をF1 の張力が上記切断端E1 、E2
間に位相的にブリッジする他の繊維F3 に樹脂をマトリ
ックスとして伝達され、このたの繊維F3 から他方の繊
維F2 に伝達される経路が主体となり、この張力伝達の
効率は繊維端E1 、E2 間に他の繊維が深くラップする
程大となる。従って、張力伝達の効率上は、テーパー角
θを小にすることが有利であるが、余り小さくすると突
き合わせ部分10の上部にレールが位置して、突き合わ
せ部分10にレール直下の最大曲げモーメントが作用
し、不利となるので、テーパー角θはこれらの比較考量
から設定する。テーパー角θは通常20°〜5°(tan
θ=2/5〜1/10)とすることが好ましい。
【0019】ボルト孔12は、合成枕木1のテーパー面
11を突き合わせた状態で、突き合わせ部分10の上面
から下面に貫通するようにして穿孔される。本実施例で
は幅方向に2個並列で長手方向に3ヶ所の計6ヶ所に穿
孔されているが、このボルト孔12の穿孔位置や数とし
ては特に限定されるものではなく、突き合わせ部分10
の面積などに応じて適宜穿孔される。
【0020】接着剤2としては、この合成枕木1のテー
パー面11同士を接着できるものであれば、特に限定さ
れるものではなく、合成枕木1を構成する長繊維及び熱
硬化性硬質樹脂発泡体等の材質に応じて適宜決定され
る。例えば、合成枕木1がガラス繊維と発泡硬質ウレタ
ン樹脂とによって構成されている場合、接着剤としては
エポキシ樹脂接着剤を好適に用いることができる。
【0021】六角ボルト4は座金3を介して合成枕木1
のボルト孔12に挿通され、突き合わせ部分10の下面
で座金3を介してナット5と螺着するようになされてい
る。なお、六角ボルト4が座金付きの形状のものであっ
てもよく、この場合は座金3は省略できる。又、この六
角ボルト4は、六角ボルトの頭41の上面が合成枕木1
の上面と面一ないしはそれ以下となるように埋設されて
いてもよい。
【0022】なお、突き合わせ部分10のテーパー角θ
が比較的大きい場合、図4に示すように接着後のボルト
とナットによる締めつけで生じる上下方向加圧力による
突き合わせ面のずれを防止するために、テーパー面の途
中に係止用凹凸部13を設けることが好ましい。
【0023】又、図5に示すように、テーパー面11を
波形にすることもでき、この場合テーパー角θが急峻で
も接着面積を充分に確保できる。
【0024】〔実施例1〕発泡硬質ウレタン樹脂60重
量%と、ガラス繊維40重量%とによって構成された密
度0.74g/cm2の合成枕木1を用意し、図1に示す
ように合成枕木1の厚さDを140mm、幅Wを230
mm、長さLを1320mm、突き合わせ部分を660
mmとして(テーパー角θ=13°)エポキシ樹脂接着
剤で接着し、この突き合わせ部分10を6本の六角ボル
ト4をそれぞれ座金3を介してナット5で螺着して締結
した。
【0025】図6に示すように、このようにして接続さ
れた合成枕木1の低部を1120mmの幅で支持し、支
持距離間の中央上部から5mm/minの試験速度で荷
重を加えていき、合成枕木1が破壊する際の荷重を測定
した。この試験にはアムスラー50トン万能試験機を用
いた。試験温度は23℃であった。結果を図7のグラフ
及び表1に示す。
【0026】〔比較例1〕比較例1として、厚さ140
mm、幅230mm、長さ1320mmで接続部分を有
さない以外、上記実施例1と同様の合成枕木1を用意し
た。そして、この合成枕木1について上記実施例1と同
様の試験を行った。結果を図7のグラフ及び表1に示
す。
【0027】〔比較例2〕比較例2として、突き合わせ
部分10を接着剤で接着剤で接着せずに、6本の六角ボ
ルト4をそれぞれ座金3を介してナット5で螺着して合
成枕木1を接続した。そして、この合成枕木1について
上記実施例1と同様の試験を行った。結果を図7のグラ
フ及び表1に示す。 〔従来例〕厚さ140mm、幅230mm、長さ660
mmのブナ枕木2本の両端部を突き合わせ、ボルト挿通
孔4本の開いた厚さ10mm、幅230mm、長さ40
0mmの鉄板を上下から挟み、ボルトナットで締めつけ
た。そして、このブナ枕木について、上記実施例1と同
様の試験を行った。結果を図7のグラフ及び表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
突き合わせ部分の曲げ強度を合成枕木本来の曲げ強度に
匹敵させることができるので、鉄道軌道の分岐部等の接
続構造を有する枕木を従来のブナ材から合成枕木に置換
することができる。
【0030】又、この接続状態を接着剤による接着力と
締結部材による機械的接合力とにより突き合わせ部分を
挟持するので、この接続部分に曲げ応力が加わって撓み
が生じても強度の低下を招くことはなく、優れた安全性
と耐久性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成枕木の接続構造の全体構成の概略を示す平
面図、側面図及び底面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】合成枕木の突き合わせ部分での長繊維の張力伝
達機構を示す説明図である。
【図4】テーパー面の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】テーパー面のさらに他の実施例を示す斜視図で
ある。
【図6】試験方法を説明する概略図である。
【図7】試験結果を示すグラフである。
【図8】従来の枕木の接続構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 合成枕木 10 突き合わせ部分 11 テーパー面 12 ボルト孔 2 接着剤 3 座金 4 六角ボルト 41 ボルト頭 5 ナット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長繊維で補強した樹脂柱状体からなる合成
    枕木の端部にテーパー面が形成され、該テーパー面に接
    着剤を介して他の合成枕木のテーパー面が突き合わされ
    るとともに、この突き合わせ状態で該突き合わせ部分の
    上面から下面には貫通孔が穿設され、該貫通孔に締結部
    材を挿通して、締結して双方の合成枕木が接続されてな
    ることを特徴とする合成枕木の接続構造。
JP02780493A 1993-02-17 1993-02-17 合成枕木の接続構造 Expired - Lifetime JP3272083B2 (ja)

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