JP2002281897A - トランスグルタミナーゼ含有油脂組成物並びにその製造法及び用途 - Google Patents
トランスグルタミナーゼ含有油脂組成物並びにその製造法及び用途Info
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Abstract
安定性、更には分散性にも優れた油脂組成物及びその製
造法を確立し、冷凍生地のみでなく、食品、特にベーカ
リー製品等小麦粉焼成品全般への汎用性の高い利用法を
提供する。 【解決手段】油脂に、当該油脂100g当たり1000
Uを超える量のトランスグルタミナーゼを配合すること
により、TGaseの保存安定性、更には分散性にも優
れた油脂組成物を提供する。本発明の油脂組成物を利用
することにより、ベーカリー製品等の各種食品の品質を
向上することができる。
Description
しくは油脂と、当該油脂100g当たり1000Uを超
える量のトランスグルタミナーゼを含有した油脂組成
物、その製造法及びその用途(食品への利用等)に関する
ものである。
を原料とした生地を焼成した小麦粉焼成品である。これ
らの小麦粉焼成品は、製品のボリュームアップ等の性状
や、特徴的な食感を持たせるために、従来から、原料小
麦粉の選定、ミキシング方法、副原料の種類や配合量、
焼成温度・時間等が工夫されていた。しかし、焼成直後
に好ましい性状や食感が得られたとしても、時間経過と
共に、その性状、食感が変化してしまうという問題があ
った。
粉焼成品に使用されており、性状、食感に対する影響は
大きいため、油脂中に乳化剤、酵素等を添加して、時間
経過による変化を改善することが行われている。
解酵素を使用する方法(特開平9−233933号公報
及び特開2000−83573号公報参照。)や、プロ
テアーゼ(タンパク質分解酵素)及びグルコースオキシ
ダーゼ(酸化還元酵素)を使用する方法(特開平11−
332452号公報参照。)が提案されている。しか
し、このような従来の方法では、何れもある程度の効果
は見られるが、もう一つ不十分であり、特に食感面で特
徴的なものが得られていない。
「TGase」と省略。)は、タンパク質を結合させる
酵素であり、上述の糖分解酵素、タンパク質分解酵素、
酸化還元酵素とは異なり、パン生地の性状、食感を大幅
に改良することができる。TGaseを油脂中に添加し
た例としては、パンへの使用があり(特開平11−27
6056号公報参照。)、パンの冷凍生地での効果が得
られているに過ぎない。しかもこの場合、酵素濃度が薄
いために、保存安定性に乏しく、更に油脂の添加量に性
状、食感が左右され易く、汎用性があるとは到底言い難
かった。
小麦粉焼成品全般への汎用性の高い利用法が期待されて
いる。
の保存安定性、更には分散性にも優れた油脂組成物及び
その製造法を確立し、冷凍生地のみでなく、小麦粉焼成
品全般への汎用性の高い利用法を提供することを目的と
する。
を解決するために鋭意検討した結果、食用油脂100g
中に1000Uを超えてTGaseの添加することで、
TGaseの保存安定性及び分散性に優れた油脂組成物
が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
る。
1000Uを超える量のトランスグルタミナーゼを含有
することに特徴を有する油脂組成物に存する。
ンスグルタミナーゼ含有製剤の形態で使用することもで
きる。
タミナーゼを含有する製剤の油脂中での平均粒径(メジ
アン径)が1〜150μmで、その含有率(対油脂組成
物)が1〜35重量%であるのが、保存安定性の点で、
更には分散性の点でも好ましい。上記の数値範囲への算
定については、含有するトランスグルタミナーゼを基礎
にするが、トランスグルタミナーゼ含有製剤の形態で使
用する場合には製剤全体として上記数値範囲に含まれる
よう算定することができる。
解し、この中に油脂100g当たり1000Uを超える
量のトランスグルタミナーゼを均一に分散させる工程
と、該均一分散液を冷却し混和する工程を含むことに特
徴を有する油脂組成物の製造法に存する。
にはトランスグルタミナーゼ含有製剤の形態で使用する
こともでき、前記トランスグルタミナーゼを均一に分散
させる工程で、前記の如くトランスグルタミナーゼ又は
トランスグルタミナーゼを含有する製剤の油脂中での平
均粒径(メジアン径)が1〜150μmで、その含有率
(油脂組成物に対し)が1〜35重量%であることが、
保存安定性の点で、更には分散性の点でも好ましい。
組成物を含有、又は使用して得られる食品、即ち上記油
脂組成物を配合又は使用したことに特徴を有する食品に
も存する。
品、特にパン(ベーカリー)製品に好適である。パン製
品には、パン生地(冷凍生地にも使用できる。)、この
パン生地を焼成して得られるパン類も本発明の食品に含
まれる。
する。
い。例えば、動物或いは植物由来の食用油脂に含まれる
ものであれば何れも使用可能である。例えば、ナタネ
油、大豆油、コーン油、綿実油、サフラワー油、ヒマワ
リ油、パーム油、パーム核油、オリーブ油、ヤシ油、魚
油、牛脂、ラード等、またこれらを原料として分別、水
添等を行った油脂、或いは、これらのブレンド油を使用
することができるが、練り込み用という用途に関して
は、上昇融点が15〜45℃となるような油脂の組み合
わせが好ましい。
併用することも可能であり、具体的には、レシチン、モ
ノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テル、有機酸モノグリセリド(例えば、ジアセチル酒石
酸モノグリセリド)等を単独又は混合して使用してもよ
い。これらの添加剤の添加量については、特に限定され
るものではないが、本発明の油脂組成物中、例えば、
0.01〜10重量%程度含有しておればよい。
(TGase)が1000Uを超えて含まれていると、
従来技術のように、TGase1000U以下しか含ん
でいないときより、油脂中でのTGaseの活性が維持
され易くなり、油脂組成物の保存安定性が著しく向上す
る。更に、TGase及びTGaseを含む製剤の油脂
中での平均粒径(メジアン径)が1〜150μmで、か
つその含有率(油脂組成物に対し)が1〜35重量%で
あれば、より好ましい。この場合、前述の如くTGas
eを製剤の形態で使用する場合には、この製剤の形態で
前記平均粒径や含有率の数値範囲を満たすようにする。
00gに対して、1000Uを超えて〜50000U以
下であり、好ましくは、2000〜10000U程度使
用することができる。更に好ましくは、2000〜50
00U程度使用することができる。また、原料粉末タン
パク質1g当り0.1〜500U程度、好ましくは0.
1〜50U程度使用することができるが、その使用量は
原料粉末の種類や最終製品での種類等に依存する。
残基のγ−カルボキシアミド基と各種1級アミンとの間
のアシル転移反応及びグルタミン残基のγ−カルボキシ
アミド基とリジン残基のε−アミノ基をアシル受容体と
するタンパク質分子間及び分子内のε−(γ−Glu)
−Lys架橋の形成を触媒する酵素である。
e活性を有する限り、その起源を特に問わず、例えばス
トレプトベルチシリウム属(Streptoverti
cillium属)等に属する微生物由来のもの(BT
aseと省略。特開昭64−27471号公報参
照。)、モルモット等の哺乳動物に由来するもの(MT
aseと省略。特公平1−50382号公報参照。)、
タラ等魚類由来のもの(関信夫ら、「日本水産学会
誌」、56巻1号125頁、1990年参照)、バイオ
テクノロジーを利用して遺伝子組換法によって得られる
もの(特開平1−300889号公報参照。)等を用い
ることができる。この内、カルシウムが無くても作用す
ること及び大量に入手できること等の理由からBTas
eを用いるのが望ましい。
位は、次のように測定され、かつ定義される。即ち、温
度37℃、pH6.0のトリス緩衝液中、ベンジルオキシ
カルボニル−L−グルタミルグリシン及びヒドロキシル
アミンを基質とする反応系でTGaseを作用せしめ、
生成したヒドロキシサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄
錯体を形成させた後、525nmにおける吸光度を測定
し、ヒドロキサム酸量を検量線により求め、1分間に1
μmolのヒドロキサム酸を生成せしめた酵素をTGas
eの活性単位、1ユニット(1U)とする(特開昭64
−27471号公報参照。この記載内容は本明細書の一
部として本件明細書に組み込まれる。)。
混合物の形態、特に粉体の形態で使用することができる
が、特に目的とする酵素活性を有効に利用するためにT
Gase含有製剤の形態で使用するのが簡便である。そ
の場合、デキストリン等を賦形剤として使用し、製剤と
して使用することができる。
難は無い。例えば、以下の方法で製造することができ
る。先ず、油脂を50℃以上に加温して完全に溶解して
油相を形成し、これに粉体(TGase、TGase製
剤)を添加する。混合、分散の方法は、特に限定される
ものではなく、油相に直接、添加してもよいし、或い
は、先ず少量の油脂に粉体を分散し、濃厚溶液を調製
し、この溶液を残余の油脂に添加してもよい。
ばその方法は問わない。更に、ボテータ−、パーフェク
ター、コンビネーター等、通常の油脂組成物を製造する
装置も全て使用することができる。
られる油脂組成物の粘度については、好ましくは少なく
とも0.5Pa・S以上、より好ましくは2.0Pa・
S以上、更に好ましくは4.0Pa・S以上の粘度の組
成物を使用することができる。
えば濁度法により行い評価を容易に行うことができる。
例えば、濁度計(HACH社製)を用いて測定を行い、
濁度用セルに試料を採取し、50℃の恒温槽にて5分間
靜置後に濁度を測定する、具体的には、下記式で示すΔ
濁度のばらつきによて、分散性の評価を行うことができ
る。
ール(油脂のみ)。
食品は、上述した本発明の油脂組成物を配合(含有)又
は使用しているものであり、従って本発明の油脂組成物
をもって、例えば、従来の油脂の代替、或いは、従来の
油脂と併用して製造され得る食品である。例えば、製
菓、製パン製品の他、流動状或いは固体状の油脂を含む
あらゆる食品が、本発明の食品として挙げられる。特
に、原料として小麦粉を配合又は使用した食品に好適で
ある。
する。小麦粉を配合する食品としては、ベーカリー製品
が挙げられる。ベーカリー製品は、従来からの、又は今
後開発されるベーカリー製造の段階で油脂又は油脂組成
物として、上述した本発明の油脂組成物を配合(含有)
又は使用しているものであればよい。本発明の油脂組成
物をもって、例えば従来から使用される油脂の代替、或
いは例えば従来から使用される油脂と併用したもので、
生地を調製して、該生地を同様に焼成すればよい。例え
ば、パン、パイ、デニッシュ、スポンジケーキ、バター
ケーキ、発酵菓子、シュー菓子、カステラ等が挙げられ
る。このように、本発明の油脂組成物を含む材料から、
焼成されて得られた各種パン類も本発明の食品に含まれ
る。
ず、一般的な方法で用いられている油脂の全て、或いは
一部を本発明の油脂組成物で代替して、行うことができ
る。例えば、本発明の食品、特にベーカリー製品(パ
ン)である場合、パン生地の調製においては、小麦粉、
水、イースト、砂糖、食塩等の一般的製パン原料と、本
発明の油脂組成物とを公知の操作と同一の方法で混捏す
ることで、パン生地を得ることができる。更に、一般的
な方法に従って、発酵、分割、成型、ホイロ等を行い、
焼成することができる。また、パンが、冷凍する工程を
含む場合にも本発明の油脂組成物は使用することができ
る。
物を使用する以外では、従来からの、又は今後開発され
るパンの製造技術を全て利用することができる。
た例(特開平11−276056号公報参照。)では、
冷凍パン生地のみでの効果であり、酵素濃度が薄かった
ために、保存安定性が乏しく、油脂の添加量に性状、食
感が左右され易く、汎用性があるとは言い難かった。し
かし、本発明の油脂組成物を使用することで、酵素濃度
が濃くなったため、保存安定性が増し、油脂の添加量に
性状、食感が左右され難くくなり、従来の油脂の代替だ
けではなく、従来の油脂と併用した使用法もできるた
め、冷凍生地以外の各種のベーカリー製品でも性状、食
感に効果が見られ、汎用性が大きく増した。
具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何等
限定されるものではない。
上昇融点41℃のパーム硬化油100kg、大豆白絞油
200kgを60℃にて溶解し、混合して油相を調製し
た。次いで、該油相に、プロペラ撹拌機により回転数5
0rpmで撹拌しながら、メジアン径70μmのトラン
スグルタミナーゼ製剤(味の素製、商品名「アクティバ
TG」)25kg(油脂組成物中に2.44%)を添加
して、油相100g中にTGase活性が2500Uと
なるように調製した。添加終了後、プロペラ撹拌機によ
り回転数50rpmで10分間撹拌し、分散液を得た。
得られた分散液を急冷捏和装置にて、冷媒温度2℃で急
冷捏和し、目的の油脂組成物を製造した。
00kg、上昇融点38℃の大豆硬化油360kg、菜
種白絞油200kg及び菜種極度硬化油20kgを60
℃にて混合し、更に乳化剤として、モノグリセリン脂肪
酸エステル10kg(花王社製、商品名「エキセル」VS
-95使用。)及びレシチン10kg(味の素社製「レシ
チン」使用。)を添加し、油相を調製した。次いで、該
油相に、実施例1と同じ方法で、メジアン径70μmの
トランスグルタミナーゼ製剤(味の素製、商品名「アク
ティバTG」)25kg(油脂組成物中に2.44%)
を添加して、油相100g中にTGase活性が250
0Uとなるように調製した。これを使用して、実施例1
と同様の方法で、目的の油脂組成物を製造した。
調製し、該油相に、実施例1と同じ方法で、メジアン径
70μmのトランスグルタミナーゼ製剤(味の素製、商
品名「アクティバTG」)1.0kgを添加して、油相
100g中にTGase活性が100Uとなるように、
油脂組成物を製造した。
2で得られた油脂組成物、並びに比較例1で得られた油
脂組成物について分散性の評価を前記の如く濁度法(濁
度計:HACH社製使用。)により行った。結果は次の
通りである。
明品(実施例1及び2で得られた油脂組成物)は、分散
性に優れていることが分かる。
無しに5℃で保存し、1.5ヶ月及び3ヶ月保存のサン
プルを得た。
物を脱酸素剤なしに5℃で保存し、1.5ヶ月及び3ヶ
月保存のサンプルを得た。
物を脱酸素剤無しに5℃で保存し1.5ヶ月及び3ヶ月
保存のサンプルを得た。
たときのTGaseの残存活性(%)を示す。残存活性
は、以下の式に従って求めた。
性−保存後の活性)/製造直後の活性*100。
で得られた保存サンプルの場合にはTGaseの活性低
下は、保存 1.5ヶ月では全く無く、保存3ヶ月では
10%以下であったのに対して、比較例2で得られた保
存サンプルの場合には、TGaseの活性低下は、保存
1.5ヶ月では15%以上、保存3ヶ月では30%以上
であり、保存性が著しく劣った。
合の通りに添加し、表3の工程でプルマン型食パンを焼
成し、サンプルを得た。
物を表2の配合の通りに添加し、表3の工程でプルマン
型食パンを焼成し、サンプルを得た。
物を表2の配合の通りに添加し、表3の工程でプルマン
型食パンを焼成し、サンプルを得た。
製パン用ショートニングを表2の配合の通りに添加し、
表3の工程でプルマン型食パンを焼成し、サンプルを得
た。
表4における「内相」とは、パンを切断した時の断面の
観察で、膜が厚い=×〜膜が薄い=◎まで4段階で評価
した結果を示している。また、「食感(歯切れ)」、
「食感(口溶け)」は、悪い=×、やや良い=△、良い
=○の3段階で評価した結果を示している。
油脂組成物を使用した食パン(実施例5、実施例6)
は、内相も良好で、独特の食感を有していた。これは、
比較例2の油脂組成物を使用した食パン(比較例3)で
は、発現しない内相、食感であり、更に通常のショート
ニングを使用した食パン(比較例4)との差は明らかで
ある。
合の通りに添加し、表6の工程で冷凍パン生地を製造
し、冷凍1週間後に焼成し、サンプルを得た。
物を表5の配合の通りに添加し、表6の工程で冷凍パン
生地を製造し、冷凍1週間後に焼成し、サンプルを得
た。
物を表5の配合の通りに添加し、表6の工程で冷凍生地
を焼成し、焼成サンプルを得た。
製パン用ショートニングを表5の配合の通りに添加し、
表6の工程で冷凍生地を焼成し、焼成サンプルを得た。
表7に示す。表7における高さは、ノギスで測定した各
サンプル10個の平均値を示す。また、表7における
「内相」、「食感(歯切れ)」、「食感(口溶け)」の
評価基準は、上述の食パンの例と同様である。
油脂組成物を使用したハンバーガーバンズ(実施例7及
び8)の場合には、冷凍耐性があり、ボリューム(高
さ)、内相共に良好で、独特の食感を有していた。しか
し、比較例2の油脂組成物を利用した場合には、実施例
7や8と同量添加した例(比較例5)では、冷凍耐性が
無く、比較例6のように使用するショートニングの全量
を置き換えた場合では、冷凍耐性を有していたが、ボリ
ューム、内相、食感では、実施例7や8の方が優れてい
た。
合の通りに添加し、表9の工程でスイートロールを焼成
し、サンプルを得た。
物を表8の配合の通りに添加し、表9の工程でスイート
ロールを焼成し、サンプルを得た。
製菓用マーガリンを表8の配合の通りに添加し表9の工
程でスイートロールを焼成し、サンプルを得た。
いての評価結果を表10に示す。
については、3次元イメージ測定器SELNAC-VM150((株)
アステック製、レーザー光を使用。)にて行い、各サン
プル10個の平均値を示す。
した時の断面の観察で、目が粗い=×〜目が細かい=◎
まで4段階で評価した結果を示している。また、「食
感」は、ぼそつく=×〜しっとりする=◎の4段階で評
価した結果を示しており、「風味」は、非常に悪い=×
×〜極めて良好=◎の5段階で評価した結果を示してい
る。
の油脂組成物の場合には、少量の添加で、ボリューム、
内相、食感に効果があり、マーガリンと併用できるた
め、風味良好なサンプル(実施例9)が得られる。しか
し、比較例7では、油脂全量を置き換えても、ボリュー
ム、内相、食感は、やや劣り、更にマーガリンを使用で
きないので、風味の差は明らかである。更に、通常のマ
ーガリンを使用した食パン(比較例8)とのボリュー
ム、内相、食感ともに差は明らかである。
の配合の通りに添加し、表12の工程でパイを焼成し、
サンプルを得た。
物を表11の配合の通りに添加し、表12の工程でパイ
を焼成し、サンプルを得た。
の製パン用ショートニングを表11の配合の通りに添加
し、表12の工程でパイを焼成し、サンプルを得た。
表13における「浮き」は、大変悪い=××〜大変良い
=◎の5段階で評価した結果を示している。また、「食
感(サク感)」は、喫食時の最初の食べ口のことで、な
し=×、ややあり=△、あり=○の3段階で評価結果を
示しており、「食感(しっとり感)」は、喫食中の口の
中での状態のことで、乾いている=××〜しっとりして
いる=◎の5段階で評価した結果を示している。
の油脂組成物を使用したパイ(実施例10)の場合に
は、サク感としっとり感を併せ持つ今までのパイに無い
独特の食感を有していた。
脂100g中に1000Uを超える量のTGaseを含
有又は配合することで、TGaseの保存安定性、更に
は分散性にも優れた油脂組成物を提供し、その結果本発
明の油脂組成物を利用したベーカリー製品等の各種食品
の品質向上に寄与するものである。
Claims (9)
- 【請求項1】油脂と、当該油脂100g当たり1000
Uを超える量のトランスグルタミナーゼを含有すること
を特徴とする油脂組成物。 - 【請求項2】トランスグルタミナーゼがトランスグルタ
ミナーゼ含有製剤の形態で使用される請求項1記載の油
脂組成物。 - 【請求項3】トランスグルタミナーゼ又はトランスグル
タミナーゼ含有製剤の油脂中での平均粒径(メジアン
径)が1〜150μmで、その含有率が1〜35重量%
である請求項1記載の油脂組成物。 - 【請求項4】油脂を加熱溶解し、この中に油脂100g
当たり1000Uを超える量のトランスグルタミナーゼ
を均一に分散させる工程と、該均一分散液を冷却し混和
する工程を含むことを特徴とする油脂組成物の製造法。
トランスグルタミナーゼはトランスグルタミナーゼ含有
製剤の形態で使用されてもよい。 - 【請求項5】トランスグルタミナーゼを均一に分散させ
る工程で、トランスグルタミナーゼ又はトランスグルタ
ミナーゼ含有製剤の油脂中での平均粒径(メジアン径)
が1〜150μmで、その含有率が1〜35重量%であ
る請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】請求項1又は2記載の油脂組成物を配合又
は使用したことを特徴とする食品。 - 【請求項7】原料として小麦粉を配合する請求項6記載
の食品。 - 【請求項8】パン生地である請求項6又は7記載の食
品。 - 【請求項9】焼成されたパンの形態にある請求項8記載
の食品。
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---|---|---|---|
JP2001093233A JP2002281897A (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | トランスグルタミナーゼ含有油脂組成物並びにその製造法及び用途 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017085996A (ja) * | 2015-11-11 | 2017-05-25 | 株式会社カネカ | 最終発酵後に冷凍されるパン生地用練り込み油脂組成物 |
JP2020036567A (ja) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | 味の素株式会社 | バッター組成物 |
-
2001
- 2001-03-28 JP JP2001093233A patent/JP2002281897A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2017085996A (ja) * | 2015-11-11 | 2017-05-25 | 株式会社カネカ | 最終発酵後に冷凍されるパン生地用練り込み油脂組成物 |
JP2020036567A (ja) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | 味の素株式会社 | バッター組成物 |
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