JP2002280304A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2002280304A
JP2002280304A JP2001081876A JP2001081876A JP2002280304A JP 2002280304 A JP2002280304 A JP 2002280304A JP 2001081876 A JP2001081876 A JP 2001081876A JP 2001081876 A JP2001081876 A JP 2001081876A JP 2002280304 A JP2002280304 A JP 2002280304A
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film
silicon film
forming
amorphous silicon
semiconductor device
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JP2001081876A
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Tomoyuki Noda
朋幸 納田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶質シリコン膜の多結晶化をバラツクこと
なく均一に、かつ、効率よく行うことが可能な半導体装
置の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板1上に非晶質シリコン膜3aを形成
する工程と、非晶質シリコン膜3a上に、80Ω/□以
上460Ω/□以下のシート抵抗を有する吸収膜5を形
成する工程と、吸収膜5にマイクロ波を照射することに
より吸収膜5を発熱させ、この熱を利用して非晶質シリ
コン膜3aを結晶化することにより多結晶シリコン膜3
を形成する工程とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特に、薄膜トランジスタ(ThinFil
m Transistor)などの半導体装置の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、市販のアクティブマトリクス方式
液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Cryst
al Display)の画素駆動素子(画素駆動用ト
ランジスタ)として、透明絶縁基板上に形成された多結
晶シリコン膜を能動層に用いた薄膜トランジスタ(以
下、多結晶シリコンTFTという)が採用されている。
【0003】多結晶シリコンTFTは、非晶質シリコン
膜を能動層に用いた薄膜トランジスタに比べ、移動度が
大きく駆動能力が高いという利点がある。そのため、多
結晶シリコンTFTを用いれば、高性能なLCDを実現
できる上に、画素部(表示部)だけでなく周辺駆動回路
(ドライバ部)までを同一基板上に一体に形成すること
ができる。
【0004】このような多結晶シリコンTFTにおい
て、能動層としての多結晶シリコン膜の形成方法として
は、基板上に直接多結晶シリコン膜を堆積させる方法や
基板上に非晶質シリコン膜を形成した後に、これを多結
晶化する方法などがある。このうち、多結晶シリコン膜
を直接基板に堆積させる方法は、たとえば、CVD(C
hemical Vapor Deposition)
法を用い、高温下で堆積させるという比較的簡単な工程
である。
【0005】また、非晶質シリコン膜を堆積した後にこ
れを多結晶化するには、固相成長法が一般的である。こ
の固相成長法は、非晶質シリコン膜に熱処理を行うこと
により、固体のままで多結晶化させて多結晶シリコン膜
を得る方法である。
【0006】このような方法は、不純物活性化などの時
に900℃程度の高い温度を使用することから、高温プ
ロセスと呼ばれており、耐熱性の高い基板(たとえば、
石英基板)を用いた場合には、処理時間が短く済むとい
う利点がある。
【0007】しかしながら、上記耐熱性の高い基板は高
価であり、比較的安価なガラス基板を用いた場合には、
基板に熱歪みが生じて好ましくなく、近年では、低温プ
ロセスを用いた開発が盛んである。
【0008】特に、駆動デバイスであるTFTにおいて
は、高性能化が必須であり、このために、低温プロセス
を用いたTFTの構成材料の高品質化をはじめとする様
々なアプローチがなされている。
【0009】たとえば、デバイス特性を左右する活性層
材料の高品質化技術として、非晶質シリコン膜を出発材
料とし、エキシマレーザアニール法によって、多結晶シ
リコン膜を形成する技術が開発されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来例のレーザーアニ
ール法は、アニールする半導体膜の膜厚や膜質により吸
収率が大きく影響され、アニールを均一に行うことがで
きず、素子特性がばらついて歩留まりを低下させる原因
となる。特に、パルス発振のレーザーを用いたものにあ
っては、パルス発振の不安定さに起因したビーム強度の
バラツキにより、素子特性のバラツキが顕著である。
【0011】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、この発明の1つの目的は、
非晶質シリコン膜の多結晶化をバラツクことなく均一に
行うことが可能な半導体装置の製造方法を提供すること
である。
【0012】この発明のもう1つの目的は、上記の半導
体装置の製造方法において、非晶質シリコン膜の多結晶
化を効率よく行うことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1による半導体装
置の製造方法は、基板上に非晶質シリコン膜を形成する
工程と、非晶質シリコン膜上に、80Ω/□以上460
Ω/□以下のシート抵抗を有する導電膜を形成する工程
と、導電膜に電磁波を照射することにより導電膜を発熱
させ、この熱を利用して非晶質シリコン膜を結晶化する
ことにより第1結晶化シリコン膜を形成する工程とを備
えている。
【0014】請求項1では、上記のように、電磁波が照
射された熱を利用して多結晶化することによって、多結
晶化がバラツクことなく均一に行われる。これにより、
良質な第1結晶化シリコン膜を歩留まり良く形成するこ
とができる。また、導電膜を80Ω/□以上460Ω/
□以下のシート抵抗を有するように形成することによっ
て、電磁波に対する導電膜の吸収効率を向上させること
ができるので、導電膜を効率良く加熱することができ
る。これにより、多結晶化を効率よく行うことができ
る。
【0015】請求項2における半導体装置の製造方法で
は、請求項1の構成において、導電膜を形成する工程
は、80Ω/□以上100Ω/□以下のシート抵抗を有
する導電膜を形成する工程を含む。請求項2では、導電
膜のシート抵抗を80Ω/□以上100Ω/□以下の範
囲に設定することによって、電磁波に対する導電膜の吸
収効率をより向上させることができるので、導電膜をよ
り効率良く加熱することができる。
【0016】請求項3における半導体装置の製造方法で
は、請求項1または2の構成において、電磁波は、30
0MHz以上300GHz以下の周波数を有するマイク
ロ波を含む。請求項3では、このような周波数のマイク
ロ波を、請求項1または2に記載したシート抵抗を有す
る導電膜に照射することによって、容易にマイクロ波に
対する導電膜の吸収効率を向上させることができるの
で、導電膜を効率良く加熱することができる。
【0017】請求項4における半導体装置の製造方法で
は、請求項1〜3のいずれかの構成において、導電膜
は、不純物が導入された第2結晶化シリコン膜を含む。
請求項4では、このように導電膜として不純物が導入さ
れた第2結晶化シリコン膜を用いることによって、容易
に電磁波を吸収することができる。
【0018】請求項5における半導体装置の製造方法で
は、請求項1〜4のいずれかの構成において、導電膜を
形成する工程に先立って、非晶質シリコン膜上に、絶縁
膜を形成する工程を含む。請求項5では、このように構
成することによって、導電膜に電磁波を照射した際に、
非晶質半導体膜上の絶縁膜も高温で加熱される。これに
より、絶縁膜の緻密化が促進されて膜質を向上させるこ
とができるとともに、非晶質シリコン膜と絶縁膜との界
面の整合性を向上させることができる。
【0019】請求項6における半導体装置の製造方法で
は、請求項1〜5のいずれかの構成において、第1結晶
化シリコン膜を形成する工程の後、導電膜をゲート電極
として用いる工程をさらに備える。請求項6では、この
ように導電膜をゲート電極として用いることによって、
一旦導電膜を除去した後新たにゲート電極を形成する場
合に比べて、工程数を削減することができる。
【0020】請求項7における半導体装置の製造方法で
は、請求項6の構成において、導電膜をゲート電極とし
て用いる工程は、第1結晶化シリコン膜を形成する工程
の後、導電膜をパターンニングすることによってゲート
電極を形成する工程を含み、ゲート電極をマスクとして
第1結晶化シリコン膜に不純物を導入することによっ
て、ソース/ドレイン領域を形成する工程をさらに備え
る。請求項7では、このように構成することによって、
良質な第1結晶化シリコン膜を能動層とするトランジス
タを容易に形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0022】図1〜図8は、本発明の一実施形態による
半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図であ
る。図1〜図8を参照して、一実施形態による半導体装
置の製造プロセスについて説明する。
【0023】まず、図1に示すように、無アルカリガラ
スなどの基板1上に、CVD法またはスパッタ法などを
用いて、SiO2またはSiNなどの絶縁性薄膜(バッ
ファ層)2を形成する。この絶縁性薄膜2は、後述する
熱処理の際に、基板1中の不純物が上層に拡散すること
を防止する。次に、絶縁性薄膜2上に、減圧CVD法を
用いて、約70nmの膜厚を有する非晶質シリコン膜3
aを形成する。なお、この非晶質シリコン膜3aの形成
条件は、温度:約450℃、ガス:Si26、ガス流
量:約70ccm、および、圧力:約53Paである。
【0024】次に、図2に示すように、フォトリソグラ
フィ技術およびRIE法によるドライエッチング技術を
用いて、非晶質シリコン膜3aを所定形状にパターニン
グする。
【0025】次に、図3に示すように、非晶質シリコン
膜3a上に、プラズマCVD法を用いて、温度:約40
0℃,出力:約200Wの条件で、約100nmの膜厚
を有するSiO2からなるゲート絶縁膜4を形成する。
なお、このゲート絶縁膜4が、本発明の「絶縁膜」の一
例である。
【0026】次に、図4に示すように、ゲート絶縁膜4
上に、プラズマCVD法を用いて、約100nmの膜厚
を有するSiドープされたn型ポリシリコンからなる吸
収膜5を堆積する。この吸収膜5は、その形成時に、S
iがドープされているが、ノンドープ状態で堆積し、そ
の後に不純物を注入してもよい。また、吸収膜5は、8
0Ω/□以上460Ω/□以下のシート抵抗を有するよ
うに形成する。なお、この吸収膜5が、本発明における
「導電膜」および「第2結晶化シリコン膜」の一例であ
る。
【0027】図10および図11は、本実施形態による
吸収膜の最適なシート抵抗値を求めるための特性図であ
る。ここで、図10および図11を参照して、本実施形
態による吸収膜5の最適なシート抵抗値について説明す
る。
【0028】本実施形態による吸収膜5は、後の工程で
マイクロ波を照射することにより加熱される。そして、
その熱を利用して非晶質シリコン膜3aの多結晶化を行
う。そこで、まず、マイクロ波を用いた非晶質シリコン
膜の多結晶化が、従来のエキシマレーザアニール法を用
いた多結晶化のスループット(生産性)に比べて、同等
以上の良好なスループットで行われるような吸収膜の温
度およびシート抵抗値を実験と計算とにより求めた。さ
らに、結晶化に最適なシート抵抗値を有する吸収膜の加
熱効率を計算により求めて、従来のエキシマレーザアニ
ール法の加熱効率との比較を行った。
【0029】まず、従来のエキシマレーザアニール法で
は、ビーム長:15cm,周波数:20Hz,スキャン
ピッチ:0.05mmのエキシマレーザを用いて、30
cm×40cmの基板の全面上に形成された非晶質シリ
コン膜をアニールする場合、多結晶化に必要な時間は、
40cm/(0.05mm×20Hz)=400(秒)
×2(回)=800(秒)=約13分である。
【0030】一方、マイクロ波を用いて非晶質シリコン
膜を多結晶化する実験では、直径6インチ(約15c
m)の石英基板の全面上に非晶質シリコン膜を形成し、
その非晶質シリコン膜上に、絶縁膜を介して全面に吸収
膜を形成した。そして、その吸収膜にマイクロ波を照射
して加熱し、その熱を利用して非晶質シリコン膜を多結
晶化した。この場合、非晶質シリコン膜の面積は、πr
2=π×7.52≒177cm2である。これにより、マ
イクロ波を用いて多結晶化する場合と、エキシマレーザ
アニール法を用いて多結晶化する場合との非晶質シリコ
ン膜の面積の比率は、30×40/177=6.8であ
る。このため、マイクロ波アニールを用いた多結晶化に
おいて、エキシマレーザアニール法を用いた多結晶化の
スループット(生産性)以上の良好なスループットを得
るためには、13分/6.8=約2分以下で、非晶質シ
リコン膜を多結晶化する必要がある。
【0031】ここで、6インチの基板の全面上に形成さ
れた非晶質シリコン膜上のSiドープn型ポリシリコン
からなる100nmの膜厚を有する吸収膜を、出力:
1.6kW,周波数:2.45GHzのマイクロ波を照
射することにより加熱し、その熱を利用して非晶質シリ
コン膜を多結晶化した場合の、吸収膜の温度と、多結晶
化に要する時間との関係が図10に示されている。図1
0を参照して、約2分以下の良好なスループットで非晶
質シリコン膜を多結晶化するためには、吸収膜の温度を
約750℃以上に加熱する必要があることがわかった。
【0032】次に、非晶質シリコン膜の多結晶化に最適
な吸収膜のシート抵抗値を求める実験を行った。まず、
0.7mmの厚みを有する6インチ石英基板上に、10
0nmの膜厚を有する非晶質シリコン膜を成膜した。な
お、非晶質シリコン膜は、LPCVD装置内において、
使用ガス:Si26,温度:550℃の条件で成膜し
た。この非晶質シリコン膜に、注入エネルギー:45k
eVで、P(リン)などのイオン注入を行うことによ
り、P(リン)ドープされたn型の非晶質シリコン膜を
形成した。このn型の非晶質シリコン膜を、温度:90
0℃の熱アニール炉に30分間配置することによって、
n型のポリシリコン膜(吸収膜)を形成した。このn型
のポリシリコン膜は、本発明の「導電膜」および「第2
結晶化シリコン膜」の一例である。
【0033】図11には、この吸収膜に、出力:1.6
kW,周波数:2.45GHzのマイクロ波を照射した
場合の、吸収膜のシート抵抗値と、吸収膜の最高到達温
度との関係が示されている。図11を参照して、吸収膜
を750℃以上に加熱するためには、吸収膜のシート抵
抗値は、80Ω/□以上460Ω/□以下に設定する必
要があることがわかる。つまり、従来のエキシマレーザ
アニール法を用いた多結晶化のスループット(生産性)
と同等以上のスループットを得るためには、吸収膜のシ
ート抵抗値を80Ω/□以上460Ω/□以下の範囲に
設定すればよいことが判明した。
【0034】さらに、図11に示すように、吸収膜のシ
ート抵抗値を80Ω/□以上100Ω/□以下に設定す
ることによって、吸収膜のピーク温度(約980℃)ま
で加熱されることがわかる。このため、吸収膜のシート
抵抗値を80Ω/□以上100Ω/□以下に設定するこ
とによって、吸収膜の吸収効率が最大となることが判明
した。
【0035】さらに、吸収効率が最大となるシート抵抗
値(ここでは100Ω/□)を有する吸収膜をの加熱効
率を計算により求めた。なお、加熱効率は、シート抵抗
100Ω/□の吸収膜に、出力:1600Wのマイクロ
波を約36秒間照射することにより、吸収膜の温度を2
0℃(室温)から980℃(ピーク温度)まで加熱する
場合の加熱効率である。
【0036】まず、石英基板の熱容量を以下の式(1)
を用いて算出する。
【0037】熱容量=V×ρ×C ・・・(1) なお、Vは、直径6インチの基板の体積であり、V=π
×7.52×0.07=12.36cm3である。また、
石英基板の密度ρは、ρ=2.2g/cm3であり、石
英基板の比熱Cは、C=1.0J/g・Kである。これ
らの体積V、密度ρおよび比熱Cの値を上記式(1)に
代入することによって求められる基板の熱容量は、2
7.2J/Kである。
【0038】次に、基板に加わったパワーWは、W=熱
容量(27.2J/K)×上昇温度(960℃)/時間
(36sec)=725J/s=725Wである。ま
た、実験装置出力は、1600Wである。これらの値を
用いて、マイクロ波の出力に対する基板の加熱効率を計
算すると、加熱効率=W(725(W))/出力(16
00(W))×100=45%である。また、3000
Wの消費電力に対する加熱効率は、1600(W)/3
000(W)×45%=24%である。以上のように、
このマイクロ波を用いた吸収膜の加熱効率は、従来のエ
キシマレーザアニール法を用いた場合の加熱効率の65
倍以上であることがわかった。
【0039】上記のような実験結果から、本実施形態で
は、吸収膜5は、従来のエキシマレーザアニール法以上
の良好なスループットが得られる80Ω/□以上460
Ω/□以下のシート抵抗値を有するように形成する。ま
た、この場合、吸収膜5のシート抵抗値を80Ω/□以
上100Ω/□以下に設定すれば、吸収膜5の吸収効率
を最大にすることができる。
【0040】次に、この吸収膜5に、図5に示すよう
に、周波数:約2.45GHz,出力:約1.6kWの
マイクロ波を約3分間照射する。これにより、照射され
たマイクロ波によって吸収膜5が発熱し、その熱が吸収
膜5下のゲート絶縁膜4中を拡散することにより、非晶
質シリコン膜3aに均一に伝達される。それによって、
非晶質シリコン膜3aがアニールされて、非晶質シリコ
ン膜3aが多結晶シリコン膜3に、バラツクことなく均
一に結晶化される。なお、多結晶シリコン膜3が、本発
明の「第1結晶化シリコン膜」の一例である。
【0041】次に、図6に示すように、フォトリソグラ
フィ技術およびRIE法によるドライエッチング技術を
用いて、吸収膜5を所定形状にパターニングすることに
よって、ゲート電極5aを形成する。
【0042】さらに、図7に示すように、自己整合技術
を用いて、ゲート電極5aをマスクとして、リンなどの
不純物を、注入エネルギー:約20keV,ドーズ量:
約7×1014cm-2の条件下で、多結晶シリコン膜3に
注入する。それによって、図8に示すように、ソース/
ドレイン領域6を形成する。さらに、デバイスを約40
0℃の熱アニール炉に約3時間配置することによって、
ソース/ドレイン領域を活性化させる。
【0043】以上の工程により、本実施形態の薄膜トラ
ンジスタ(Thin Film Transistor)
が形成される。図9は、本発明の一実施形態による薄膜
トランジスタをLCD(液晶表示装置)に適用した場合
のLCDの構造を示した断面図である。図9を参照し
て、本実施形態の薄膜トランジスタをLCD(液晶表示
装置)に適用した場合のLCDの構造を説明する。
【0044】ゲート電極5aの側面には、シリコン酸化
膜からなるサイドウォール7が形成されている。ゲート
電極5aとサイドウォール7とを覆うとともに、ソース
/ドレイン領域6にまで達するコンタクトホール9を有
するように、プラズマ酸化膜とシリコン酸化膜との積層
膜からなる層間絶縁膜8が形成されている。層間絶縁膜
8上には、コンタクトホール9を介してソース/ドレイ
ン領域6と接触するように、Ti/Al−Si合金/T
iの積層構造からなる配線層により、ソース・ドレイン
電極10が形成されている。ソース・ドレイン電極10
上には、シリコン酸化膜11、SOG(Spin On
Glass)膜12およびシリコン酸化膜13が形成
されている。シリコン酸化膜13上には、シリコン酸化
膜11、SOG膜12およびシリコン酸化膜13に形成
されたコンタクトホールを介して、ソース・ドレイン電
極10に接触するように、画素電極としてのITO膜1
4が形成されている。そして、デバイス全面に形成され
ている液晶層15上に、共通電極16および基板17が
形成されている。このようにして、図9に示すようなL
CDの画素部が形成されている。
【0045】本実施形態の半導体装置の製造方法では、
上記のように、吸収膜5にマイクロ波を照射することに
より吸収膜5を発熱させ、その熱を利用して非晶質シリ
コン膜3aを多結晶化することによって、多結晶化がバ
ラツクことなく均一に行われる。これにより、良質な多
結晶シリコン膜3を歩留まり良く形成することができ
る。また、吸収膜5を80Ω/□以上460Ω/□以下
のシート抵抗を有するように形成することによって、マ
イクロ波に対する吸収膜5の吸収効率を向上させること
ができるので、吸収膜5を効率よく加熱することができ
る。これにより、従来のエキシマレーザアニール法を用
いた多結晶化のスループット(生産性)と同等以上のス
ループットで、非晶質シリコン膜3aの多結晶化を効率
よく行うことができる。
【0046】また、本実施形態では、上記のように、マ
イクロ波によって加熱された吸収膜5の熱を利用して、
非晶質シリコン膜3aの多結晶化を行う際に、吸収膜5
と非晶質シリコン膜3aとの間のゲート絶縁膜4も高温
で加熱される。これにより、ゲート絶縁膜4の緻密化が
促進されて膜質を向上させることができるとともに、非
晶質シリコン膜3aとゲート絶縁膜4との界面の整合性
を向上させることができる。
【0047】また、本実施形態では、非晶質シリコン膜
3aの多結晶化に用いた吸収膜5をパターニングするこ
とにより、ゲート電極5aとして用いることによって、
一旦吸収膜5を除去した後、新たにゲート電極5aを形
成する場合に比べて、工程数を削減することができる。
【0048】なお、今回開示された実施形態は、すべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明
ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれる。
【0049】たとえば、上記実施形態では、吸収膜5を
Siがドープされたn型のポリシリコン膜を用いて形成
したが、本発明はこれに限らず、Cu,MoSi2,T
iSi2,TaSi2,CoSi2,W,Mo,Co,C
r,Ti,Taなどを用いて形成してもよい。さらに、
使用温度が低い場合には(約450℃以下)、AlやA
uなどのいわゆる低融点金属を用いてもよい。また、吸
収膜5をCu,MoSi2,TiSi2,TaSi2,C
oSi2,W,Mo,Co,Cr,Ti,Taなどと、
Siとからなる多層構造に形成してもよい。
【0050】また、上記実施形態では、非晶質シリコン
膜3aを減圧CVD法を用いて形成したが、本発明はこ
れに限らず、プラズマCVD法、常圧CVD法、光励起
CVD法、蒸着法、EB(Electron Beam)
蒸着法、MBE(Molecular Beam Ep
itaxy)法およびスパッタ法からなるグループのう
ちのいずれか一つの方法を用いて形成すればよい。
【0051】また、上記実施形態では、薄膜トランジス
タをLCDに適用した例を示したが、本発明はこれに限
らず、絶縁ゲート型半導体素子全般に適用してもよい。
また、太陽電池や光センサなどの光電変換素子、バイポ
ーラトランジスタ、静電誘導型トランジスタ(SIT:
Static Induction Transist
or)などの多結晶シリコン膜を用いるあらゆる半導体
装置に適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、非晶質
シリコン膜の多結晶化をバラツクことなく均一に、か
つ、効率よく行うことが可能な半導体装置の製造方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による半導体装置の製造プ
ロセスを説明するための断面図である。
【図9】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタを
LCD(液晶表示装置)に適用した場合のLCDの構造
を示した断面図である。
【図10】本発明の一実施形態による吸収膜の最適なシ
ート抵抗値を求めるための特性図である。
【図11】本発明の一実施形態による吸収膜の最適なシ
ート抵抗値を求めるための特性図である。
【符号の説明】
1 基板 3 多結晶シリコン膜(第1結晶化シリコン膜) 3a 非晶質シリコン膜 4 ゲート絶縁膜(絶縁膜) 5 吸収膜(導電膜;第2結晶化シリコン膜) 5a ゲート電極 6 ソース/ドレイン領域
フロントページの続き Fターム(参考) 5F052 AA11 AA22 DA02 DB01 DB02 DB03 DB04 DB06 DB07 EA02 EA04 EA05 JA01 5F110 BB02 CC02 DD02 DD13 DD14 EE02 EE03 EE04 EE05 EE08 EE09 EE14 EE32 EE45 FF02 FF30 GG02 GG13 GG25 GG42 GG43 GG44 GG45 GG47 GG48 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL04 HL06 HL12 NN03 NN22 NN23 PP01 PP11 QQ11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に非晶質シリコン膜を形成する工
    程と、 前記非晶質シリコン膜上に、80Ω/□以上460Ω/
    □以下のシート抵抗を有する導電膜を形成する工程と、 前記導電膜に電磁波を照射することにより前記導電膜を
    発熱させ、この熱を利用して前記非晶質シリコン膜を結
    晶化することにより第1結晶化シリコン膜を形成する工
    程とを備えた、半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記導電膜を形成する工程は、 80Ω/□以上100Ω/□以下のシート抵抗を有する
    導電膜を形成する工程を含む、請求項1に記載の半導体
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記電磁波は、300MHz以上300
    GHz以下の周波数を有するマイクロ波を含む、請求項
    1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記導電膜は、不純物が導入された第2
    結晶化シリコン膜を含む、請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記導電膜を形成する工程に先立って、
    前記非晶質シリコン膜上に、絶縁膜を形成する工程を含
    む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1結晶化シリコン膜を形成する工
    程の後、前記導電膜をゲート電極として用いる工程をさ
    らに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導
    体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電膜をゲート電極として用いる工
    程は、 前記第1結晶化シリコン膜を形成する工程の後、前記導
    電膜をパターンニングすることによってゲート電極を形
    成する工程を含み、 前記ゲート電極をマスクとして前記第1結晶化シリコン
    膜に不純物を導入することによって、ソース/ドレイン
    領域を形成する工程をさらに備える、請求項6に記載の
    半導体装置の製造方法。
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