JPH06333827A - 結晶成長方法およびmos型トランジスタのチャネル形成方法 - Google Patents

結晶成長方法およびmos型トランジスタのチャネル形成方法

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JPH06333827A
JPH06333827A JP14704293A JP14704293A JPH06333827A JP H06333827 A JPH06333827 A JP H06333827A JP 14704293 A JP14704293 A JP 14704293A JP 14704293 A JP14704293 A JP 14704293A JP H06333827 A JPH06333827 A JP H06333827A
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amorphous
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mos transistor
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JP14704293A
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Hironori Tsukamoto
弘範 塚本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、レーザ光照射による溶融温度の相
違を利用して形成した再結晶領域における結晶粒の平坦
性の向上を図り、その領域にMOS型トランジスタのチ
ャネル領域を形成することで、トランジスタ特性の向上
を図る。 【構成】 結晶成長方法は、固相成長法によって、基板
11上に形成した非結晶半導体層12に結晶を成長させ
て多結晶半導体層13を形成し、次いで多結晶半導体層
13の所定の領域上にイオン注入マスク14を形成した
後、そのイオン注入マスク14を用いたイオン注入法に
よって、多結晶半導体層13に不純物を導入して非結晶
領域16を形成し、その後少なくとも非結晶領域16に
レーザ光17を照射して非結晶領域16を溶融し、そし
て再結晶化して再結晶領域18を形成する。また上記結
晶成長方法を用いて形成した再結晶領域18にMOS型
トランジスタのチャネル領域(図示せず)を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶成長方法およびそ
の結晶成長方法を用いたMOS型トランジスタのチャネ
ル形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の画素駆動用のトランジス
タ,その周辺素子のトランジスタ,負荷素子型のスタテ
ィックRAM(以下SRAMと記す)等には、非結晶
(アモルファス)状シリコンあるいは多結晶シリコン
(ポリシリコン)の薄膜を用いた薄膜トランジスタ〔以
下TFT(Thin Film Transistor)と記す〕が使われ
ている。
【0003】しかし、多結晶シリコンは結晶シリコンに
比べ、シリコン原子の未結合手が高密度に存在している
ので、それら未結合手がスイッチングオフ時においてリ
ーク電流の発生原因になっている。その結果、スイッチ
オン時の動作速度を低下させる原因になっている。した
がって、TFTの特性を向上させるには、結晶欠陥が少
ない均一性に優れた多結晶シリコン薄膜を形成すること
が要求される。
【0004】そのような多結晶シリコン薄膜の形成方法
としては、化学的気相成長法や固相成長法等が提案され
ている。またリーク電流などの原因になる未結合手を減
少させる手段としては、多結晶シリコン薄膜中に水素を
ドーピングすることによって、未結合手に水素を結合さ
せるという、水素化技術が行われてる。
【0005】また固相成長法では、結晶の粒径を1μm
以上の大きさに形成することができる。そのような結晶
上に形成したTFTでは、低リークで電流駆動能力が大
きなトランジスタ特性を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学的
気相成長法によって、大きな粒径の結晶を成長させて多
結晶シリコン膜を形成すると、その膜厚は不均一にな
る。そして化学的気相成長法では、均一な膜厚の多結晶
シリコン膜を得ることは難しい。このため、多結晶シリ
コン膜を用いて素子特性の均一なトランジスタを形成す
ることが難しくなる。
【0007】また、非結晶の半導体層(例えば非結晶の
シリコン層)に対してレーザ光を照射することで、レー
ザ光を照射した領域を溶融して再結晶化することによ
り、大粒径の多結晶粒を形成する方法が提案されてい
る。しかしこの方法では、溶融によって、結晶粒の平坦
性が非常に悪化するため、この多結晶粒を用いてトラン
ジスタを製造することが困難になる。
【0008】また固相成長法による多結晶シリコンの形
成方法では、結晶の形成位置がランダムであるため、結
晶と結晶との境界(粒界)がトランジスタのチャネル領
域に交わる場合が生じる。このように、粒界がチャネル
領域に交わると、リーク電流やしきい値電圧にばらつき
を生じ、トランジスタの信頼性が低下する。
【0009】さらには、未結合手を低減するために高温
アニール処理を行う方法も提案されている。しかしこの
方法では、基板全体を高温に加熱する必要があるため、
トランジスタのソース・ドレイン領域が拡散しすぎて、
トランジスタの性能が劣化する。また液晶素子用の基板
では基板が変形する。
【0010】本発明は、結晶性を向上させた結晶成長方
法およびその結晶成長方法を用いることで電気的特性に
優れたMOS型トランジスタのチャネル形成方法を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた結晶成長方法およびMOS型トラ
ンジスタのチャネル形成方法である。すなわち、結晶成
長方法としては、第1の工程で、固相成長法によって、
基板上に形成した非結晶半導体層に結晶を成長させて多
結晶半導体層を形成する。次いで第2の工程で、多結晶
半導体層の所定の領域上にイオン注入マスクを形成した
後、そのイオン注入マスクを用いたイオン注入法によっ
て、多結晶半導体層に不純物を導入して非結晶領域を形
成する。その後第3の工程で、少なくとも非結晶領域に
レーザ光を照射することにより非結晶領域を溶融し、そ
して再結晶化して再結晶領域を形成する。
【0012】MOS型トランジスタのチャネル形成方法
としては、上記結晶成長方法を用いて形成した再結晶領
域にMOS型トランジスタのチャネル領域を形成する。
【0013】
【作用】上記結晶成長方法では、イオン注入法によっ
て、多結晶半導体層を非結晶化することにより、非結晶
領域が所望の位置に形成される。そして、再結晶化する
領域の融点温度が他の領域の融点温度よりも低いことを
利用して、非結晶領域に再結晶領域を形成している。例
えば、多結晶半導体層である多結晶シリコンの融点温度
は1410℃であり、非結晶領域である非結晶シリコン
の融点温度は1150℃である。したがって、非結晶シ
リコンは溶融し、多結晶シリコンは溶融しない温度にな
るようにレーザ光の照射エネルギーを選択することで、
非結晶シリコンのみ溶融される。このように、非結晶領
域を溶融することにより、全ての領域を溶融した場合に
比較して、結晶粒の平坦性は非常によくなる。
【0014】上記MOS型トランジスタのチャネル形成
方法で、上記結晶成長方法を用いて形成した再結晶領域
にMOS型トランジスタのチャネル領域を形成すること
により、当該チャネル領域の結晶性は高められる。
【0015】
【実施例】本発明の結晶成長方法の実施例を、図1の工
程図により説明する。
【0016】図1の(1)に示すように、まず第1の工
程では、例えば化学的気相成長法によって、少なくとも
上層が絶縁性を有する基板11上に非結晶半導体層12
を堆積する。この非結晶半導体層12は、例えば非結晶
シリコンよりなり、例えば40nmの膜厚に形成され
る。上記非結晶半導体層12の堆積温度条件としては、
例えば450℃〜550℃の範囲に設定されることが望
ましい。なお上記堆積温度が550℃を越えると、非結
晶が部分的に成長して、不規則な位置に多結晶を生じる
ことになる。
【0017】次いで非結晶半導体層12の高密度化と均
一性の向上を図るために、例えば400℃の温度雰囲気
中に1時間放置する、焼き締めアニール処理を行う。続
いて、600℃の温度雰囲気中に8時間〜12時間放置
する、固相成長アニール処理を行って、非結晶半導体層
12の全体を多結晶に変える。
【0018】次いで図1の(2)に示す第2の工程を行
う。この工程では、通常の塗布技術によって、上記非結
晶半導体層(12)を多結晶に変えた多結晶半導体層1
3の上面に、例えばレジストよりなるイオン注入マスク
14を成膜する。そして通常のホトリソグラフィー技術
によって、上記イオン注入マスク14の所定の領域に開
口部15を形成する。その後、上記イオン注入マスク1
4を用いたイオン注入法によって、上記開口部15より
不純物(図示せず)を上記多結晶半導体層13に導入す
る。そして当該イオン注入した領域の多結晶半導体層1
3を非結晶化して非結晶領域16を形成する。
【0019】上記イオン注入条件としては、例えば、イ
オン注入によって打ち込む不純物にはシリコンを用い、
打ち込みエネルギーを15keV、ドーズ量を1P個/
cm2 〜20P個/cm2 に設定する。上記不純物は、
シリコンに限定されることはなく、例えば電気的に中性
な不純物として、例えばIV族の元素を用いることも可
能である。また非結晶半導体層12の導電型を変えても
差し支えない場合には、上記以外の元素であってもよ
い。
【0020】その後、例えばアッシャー処理またはウェ
ットエッチングによって、上記イオン注入マスク14を
除去する。そして図1の(3)に示す第3の工程を行
う。この工程では、上記非結晶領域(16)にレーザ光
17を照射して、当該非結晶領域(16)のみを溶融す
る。その後溶融した領域を再結晶化して、再結晶領域1
8を形成する。なお上記レーザ光17は非結晶領域(1
6)に照射されればよいので、必ずしも多結晶半導体層
13にまでレーザ光17を照射する必要はない。
【0021】上記レーザ光17には、例えば波長が30
8nmの塩化キセノン(XeCl)エキシマレーザ光を
用い、照射エネルギー密度の値を、例えば200mJ/
cm2 〜300J/cm2 に設定する。上記照射エネル
ギー密度の値は、非結晶領域16は溶融し、多結晶半導
体層13は溶融しない温度に加熱するように設定されれ
ば、上記値に限定されない。また上記レーザ光17は、
非結晶領域16に吸収されやすい波長のレーザ光であれ
ばどのようなものであってもよく、例えば、波長が24
9nmのフッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザ光
もしくは波長が193nmのフッ化アルゴン(ArF)
エキシマレーザ光等を用いてもよい。その場合には、照
射エネルギー密度の値は適宜選択される。
【0022】上記結晶成長方法では、イオン注入法によ
って、多結晶半導体層13を非結晶化することにより、
非結晶領域16が所望の位置に形成される。そして、再
結晶化する領域の融点温度が他の領域の融点温度よりも
低いことを利用して、上記非結晶領域16に再結晶領域
17を形成している。例えば、多結晶シリコンよりなる
多結晶半導体層13の融点温度は1410℃であり、非
結晶シリコンよりなる非結晶領域16の融点温度は11
50℃である。したがって、非結晶領域16は溶融し、
多結晶半導体層13は溶融しない温度になるようにレー
ザ光17の照射エネルギーを選択することで、非結晶領
域16のみが溶融される。このように、非結晶領域を溶
融することにより、全ての領域を溶融した場合に比較し
て結晶粒の平坦性は非常によくなる。
【0023】上記結晶成長方法を用いて形成した前記再
結晶領域にチャネル領域を形成したトップゲート型のM
OS型トランジスタの製造方法を、図2,図3の製造工
程図(その1),(その2)により説明する。なお、上
記図1で説明したと同様の構成部品には、同一の符号を
付す。
【0024】図2の(1)に示すように、上記図1で説
明したと同様の形成方法によって、少なくとも上層が絶
縁性の基板11の上面には、所望の位置に再結晶領域1
8を形成した多結晶半導体層13が形成されている。
【0025】次いで再結晶領域18をチャネル領域とす
るトップゲート型のMOS型トランジスタを形成する。
まず図2の(2)に示すように、例えばホトリソグラフ
ィー技術とエッチングとによって、上記多結晶半導体層
13の2点鎖線で示す部分を除去し、上記再結晶領域
(18)を含む上記多結晶半導体層(13)で導電層形
成領域21を形成する。続いて例えば化学的気相成長法
(または熱酸化法等)によって、上記導電層形成領域2
1側の表面にゲート絶縁膜22を形成する。このゲート
絶縁膜22は、例えば酸化シリコンよりなり、例えば3
0nmの膜厚に形成される。
【0026】さらに図2の(3)に示すように、例えば
化学的気相成長法によって、上記ゲート絶縁膜22上に
ゲート電極形成膜23を堆積する。このゲート電極形成
膜23は、例えば不純物としてリンをドーピングした非
結晶または多結晶シリコンよりなり、例えば100nm
の膜厚に形成される。次いで、ホトリソグラフィー技術
とエッチングとによって、2点鎖線で示す部分の上記ゲ
ート電極形成膜23を除去し、再結晶領域18上に残し
た上記ゲート電極形成膜(23)でゲート電極24を形
成する。
【0027】続いて図3の(4)に示すように、ホトリ
ソグラフィー技術によって、例えばレジストよりなるイ
オン注入マスク25を形成する。そしてイオン注入法に
よって、上記ゲート電極24の両側における上記導電層
形成領域21に不純物(図示せず)を導入し、ソース・
ドレイン領域26,27を形成する。各ソース・ドレイ
ン領域26,27は、再結晶領域(18)の一部分にか
かる状態に形成される。したがって、再結晶領域(1
8)にチャネル領域28が形成される。
【0028】その際のイオン注入条件としては、例えば
打ち込みエネルギーを10keVに設定し、ドーズ量を
3P/cm2 に設定して、ホウ素イオン(B+ )を導入
する。あるいは打ち込みエネルギーを35keVに設定
し、ドーズ量を3P/cm2に設定して、二フッ化ホウ
素イオン(BF2 + )を導入する。
【0029】その後、アッシャー処理またはウェットエ
ッチング等によって、上記イオン注入マスク25を除去
する。そして、ソース・ドレイン領域26,27の活性
化アニール処理を行う。アニール処理条件としては、例
えば、アニール処理温度を900℃に設定し、そのアニ
ール処理時間を20分間に設定する。このように、活性
化アニール処理を高温度で行えるので、ソース・ドレイ
ン領域26,27の低抵抗化が図れる。
【0030】図3の(5)に示すように、化学的気相成
長法によって、層間絶縁膜31を150nm〜200n
mの膜厚に形成する。層間絶縁膜31はPSG膜または
BPSG膜等の酸化シリコン系膜あるいは窒化シリコン
膜より形成される。
【0031】その後、通常のホトリソグラフィー技術と
エッチングとによって、コンタクトホール32,33,
34を形成する。さらに通常の配線形成技術によって、
コンタクトホール32,33,34を通して、当該ゲー
ト電極24,当該ソース・ドレイン領域26,27に接
続する電極35,36,37を形成する。それからシン
タリング処理を行う。このようにして、トップゲート型
のMOS型トランジスタ1が形成される。
【0032】上記トップゲート型のMOS型トランジス
タ1の製造方法では、上記図1により説明した結晶成長
方法を用いて再結晶領域18を形成し、その再結晶領域
18にチャネル領域28を形成することにより、当該チ
ャネル領域28の結晶性は高められ、結晶粒界は存在し
なくなる。
【0033】上記図1により説明した結晶成長方法を用
いて形成した前記再結晶領域にチャネル領域を形成した
ボトムゲート型のMOS型トランジスタの製造方法を、
図4,図5の製造工程図(その1),(その2)により
説明する。なお、上記図1で説明したと同様の構成部品
には、同一の符号を付す。
【0034】図4の(1)に示すように、例えば化学的
気相成長法によって、少なくとも上層が絶縁性の基板1
1の上面に、ゲート電極形成膜41を堆積する。このゲ
ート電極形成膜41は、例えばリンをドーピングした非
結晶または多結晶シリコンよりなり、例えば100nm
の膜厚を有する。ホトリソグラフィー技術とエッチング
とによって、ゲート電極形成膜41の2点鎖線で示す部
分を除去し、残したゲート電極形成膜(41)でゲート
電極42を形成する。
【0035】次いで例えば化学的気相成長法(または熱
酸化法等)によって、少なくとも上記ゲート電極42の
表面を覆う状態にゲート絶縁膜43を形成する。ゲート
絶縁膜43は酸化シリコンよりなり、その膜厚は例えば
30nmに形成される。
【0036】図4の(2)に示すように、上記図1の
(1)で説明したと同様の方法によって、ステップカバ
リッジ性に優れた成膜が行える化学的気相成長法によっ
て、上記ゲート絶縁膜43側に、非結晶の半導体層12
を堆積する。この非結晶の半導体層12は、例えば膜厚
が100nmの非結晶シリコンよりなる。
【0037】次いで非結晶半導体層12の高密度化と均
一性の向上を図るために、例えば400℃の温度雰囲気
中に1時間放置する、焼き締めアニール処理を行う。続
いて、600℃の温度雰囲気中に8時間〜12時間放置
する、固相成長アニール処理を行って、非結晶半導体層
12の全体を多結晶に変える。
【0038】図4の(3)に示すように、通常の塗布技
術によって、上記非結晶半導体層(12)を多結晶に変
えた多結晶半導体層13の上面に、例えばレジストより
なるイオン注入マスク44を成膜する。そして通常のホ
トリソグラフィー技術によって、チャネルの形成領域上
における上記イオン注入マスク44に開口部45を形成
する。その後、上記イオン注入マスク44を用いたイオ
ン注入法によって、上記開口部45より不純物(図示せ
ず)を上記多結晶半導体層13に導入する。そして当該
イオン注入した領域の多結晶半導体層13を非結晶化し
て非結晶領域16を形成する。したがって、非結晶領域
16はゲート電極42を横切る状態に形成される。上記
イオン注入条件と不純物の種類に関しては、上記図1の
(2)で説明したと同様なので、ここでの説明は省略す
る。
【0039】その後、例えばアッシャー処理またはウェ
ットエッチングによって、上記イオン注入マスク44を
除去する。そして図5の(4)に示すように、少なくと
も上記非結晶領域(16)にレーザ光17を照射して、
当該非結晶領域(16)を溶融する。その後溶融した領
域を再結晶化して、再結晶領域18を形成する。なお上
記レーザ光17は、非結晶領域(16)のみに照射して
もよい。上記レーザ光17の種類、照射条件等は、上記
図1の(3)で説明したと同様なので、ここでの説明は
省略する。
【0040】続いて図5の(5)に示すように、ホトリ
ソグラフィー技術によって、例えばレジストよりなるイ
オン注入マスク46をチャネル形成領域上に形成する。
そして上記イオン注入マスク46を用いたイオン注入法
によって、上記ゲート電極42上の両側における再結晶
領域(18)の一部分と多結晶半導体層(13)とに不
純物(図示せず)を導入して、ソース・ドレイン領域4
7,48を形成する。したがって、各ソース・ドレイン
領域47,48は、再結晶領域(18)の一部分にかか
る状態に形成される。したがって、再結晶領域(18)
にチャネル領域49が形成される。
【0041】その際のイオン注入条件としては、上記図
3の(4)で説明したと同様なので、ここでの説明は省
略する。
【0042】その後、アッシャー処理またはウェットエ
ッチング等によって、上記イオン注入マスク46を除去
する。次いで、例えばホトリソグラフィー技術とエッチ
ングとによって、上記多結晶半導体層(13)の2点鎖
線で示す部分を除去し、上記ソース・ドレイン領域4
7,48とチャネル領域49よりなる導電層領域50
を、上記ゲート電極42上を横切る状態に形成する。そ
して、ソース・ドレイン領域47,48の活性化アニー
ル処理を行う。アニール処理条件としては、例えば、ア
ニール処理温度を900℃に設定し、そのアニール処理
時間を20分間に設定する。このように、上記活性化ア
ニール処理の温度を高く設定できるので、ソース・ドレ
イン領域47,48の低抵抗化が図れる。
【0043】その後図5の(6)に示すように、化学的
気相成長法によって、層間絶縁膜51を150nm〜2
00nmの膜厚に形成する。層間絶縁膜51はPSG膜
またはBPSG膜等の酸化シリコン系膜あるいは窒化シ
リコン膜より形成される。
【0044】その後、通常のホトリソグラフィー技術と
エッチングとによって、コンタクトホール52,53,
(図示せず)を形成する。さらにコンタクトホール5
2,53,(図示せず)を通して、当該ソース・ドレイ
ン領域47,48,当該ゲート電極42に接続する電極
54,55,(図示せず)を形成する。それからシンタ
リング処理を行う。このようにして、ボトムゲート型の
MOS型トランジスタ2が形成される。
【0045】上記ボトムゲート型のMOS型トランジス
タ2の製造方法では、上記図1により説明した結晶成長
方法とほぼ同様にして再結晶領域18を形成し、その再
結晶領域18にチャネル領域49を形成することによ
り、当該チャネル領域49の結晶性は高められ、結晶粒
界が存在しなくなる。さらにレーザ光17による加熱で
は、上層が加熱される。このため、上記説明した実施例
では、非結晶領域16と多結晶半導体層13とが加熱さ
れて、その下地はほとんど加熱されない。また、レーザ
光を非結晶領域およびその付近に照射した場合には、基
板全体を加熱することが避けられるので、基板はほとん
ど熱変形を生じることがない。
【0046】上記トップゲート型,ボトムゲート型のM
OS型トランジスタ1,2を、例えばSRAMの負荷素
子に用いた場合には、当該SRAMの消費電力が低減さ
れる。また当該SRAMのソフトエラー耐性が向上する
ので、信頼性の向上が図れる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の結晶成長
方法によれば、多結晶半導体層に非結晶領域を形成し、
レーザ光照射によって、溶融温度の相違を利用して選択
的に非結晶領域を溶融・再結晶化して再結晶領域を形成
するので、全ての領域を溶融した場合に比較して、結晶
粒の平坦性の向上を図ることができる。このように、結
晶粒が平坦化されるので、素子特性が均一なMOS型ト
ランジスタを形成することが可能になる。
【0048】本発明のMOS型トランジスタのチャネル
形成方法によれば、本案の結晶成長方法を用いて形成し
た再結晶領域にMOS型トランジスタのチャネル領域を
形成するので、当該チャネル領域は結晶性に優れた領域
に形成できる。このため、チャネル領域に粒界が存在す
るのを避けることができるので、リーク電流が小さくな
り、しきい値電圧のばらつきが大幅に低減されて、MO
S型トランジスタの信頼性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶成長方法の実施例の形成工程図である。
【図2】トップゲート型のMOS型トランジスタの製造
工程図(その1)である。
【図3】トップゲート型のMOS型トランジスタの製造
工程図(その2)である。
【図4】ボトムゲート型のMOS型トランジスタの製造
工程図(その1)である。
【図5】ボトムゲート型のMOS型トランジスタの製造
工程図(その2)である。
【符号の説明】
1 トップゲート型のMOS型トランジスタ 2 ボトムゲート型のMOS型トランジスタ 11 基板 12 非結晶半導体層 13 多結晶半導体層 14 イオン注入マスク 16 非結晶領域 17 レーザ光 18 再結晶領域 28 チャネル領域 49 チャネル領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固相成長法によって、基板上に形成した
    非結晶半導体層に結晶を成長させて多結晶半導体層を形
    成する第1の工程と、 前記多結晶半導体層の所定の領域上にイオン注入マスク
    を形成した後、当該イオン注入マスクを用いたイオン注
    入法によって、当該多結晶半導体層に不純物を導入して
    非結晶領域を形成する第2の工程と、 少なくとも前記非結晶領域にレーザ光を照射して当該非
    結晶領域を溶融した後、再結晶化して再結晶領域を形成
    する第3の工程とを行うことを特徴とする結晶成長方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の結晶成長方法を用いて形
    成した前記再結晶領域にMOS型トランジスタのチャネ
    ル領域を形成することを特徴とするMOS型トランジス
    タのチャネル形成方法。
JP14704293A 1993-05-25 1993-05-25 結晶成長方法およびmos型トランジスタのチャネル形成方法 Pending JPH06333827A (ja)

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