JP3291845B2 - 結晶成長方法およびmosトランジスタのチャネル形成方法 - Google Patents

結晶成長方法およびmosトランジスタのチャネル形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶成長方法およびそ
の結晶成長方法を用いたMOSトランジスタのチャネル
形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の画素駆動用のトランジス
タ,その周辺素子のトランジスタ,負荷素子型のスタテ
ィックRAM(以下SRAMと記す)等には、非晶質
(アモルファス)状シリコンあるいは多結晶シリコン
(ポリシリコン)の薄膜を用いた薄膜トランジスタ〔以
下TFT(Thin Film Transistor)と記す〕が使われ
ている。
【0003】しかし、多結晶シリコンは結晶シリコンに
比べ、シリコン原子の未結合手が高密度に存在している
ので、それら未結合手がスイッチングオフ時においてリ
ーク電流の発生原因になっている。その結果、スイッチ
オン時の動作速度を低下させる原因になっている。した
がって、TFTの特性を向上させるには、結晶欠陥が少
ない均一性に優れた多結晶シリコン薄膜を形成すること
が要求される。
【0004】そのような多結晶シリコン薄膜の形成方法
としては、化学的気相成長法や固相成長法等が提案され
ている。またリーク電流などの原因になる未結合手を減
少させる手段としては、多結晶シリコン薄膜中に水素を
ドーピングすることによって、未結合手に水素を結合さ
せるという、水素化技術が行われている。
【0005】特に固相成長法では、結晶の粒径を1μm
以上の大きさに形成することができる。そのような結晶
上に形成したTFTでは、低リークで電流駆動能力が大
きなトランジスタ特性を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学的
気相成長法によって、大きな粒径の結晶を成長させて多
結晶シリコン膜を形成すると、その膜厚は不均一にな
る。そして化学的気相成長法では、均一な膜厚の多結晶
シリコン膜を得ることは難しい。このため、多結晶シリ
コン膜を用いて素子特性の均一なトランジスタを形成す
ることが難しくなる。
【0007】また化学的気相成長法や固相成長法による
多結晶シリコンの形成方法では、結晶の形成位置がラン
ダムであるため、結晶と結晶との境界(粒界)がトラン
ジスタのチャネル領域に交わる場合が生じる。このよう
に、粒界がチャネル領域に交わると、リーク電流やしき
い値電圧にばらつきを生じ、トランジスタの信頼性が低
下する。
【0008】さらには、未結合手を低減するために高温
アニール処理を行う方法も提案されている。しかしこの
方法では、基板全体を高温に加熱する必要があるため、
すでに形成されているトランジスタのソース・ドレイン
領域が拡散しすぎて、トランジスタの性能が劣化する。
また液晶素子用の基板では基板が変形する。
【0009】本発明は、結晶性を向上させた結晶成長方
法およびその結晶成長方法を用いることで電気的特性に
優れたトランジスタのチャネル形成方法を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた結晶成長方法およびその結晶成長
方法を用いたトランジスタのチャネル形成方法である。
すなわち、第1の工程で、基板上に非晶質半導体層を形
成する。次いで第2の工程で、非晶質半導体層の所定領
域上にイオン注入マスクを形成した後、当該イオン注入
マスクを用いた斜めイオン注入法によって、当該イオン
注入マスクの下方における当該非晶質半導体層の極表層
に、不純物を導入しない領域を選択的に形成して、前記
不純物を導入しない領域を結晶成長核の発生が速い領域
とし、前記不純物を導入した領域を前記不純物を導入し
ない領域よりも結晶成長核の発生が遅い領域に形成す
る。その後第3の工程で、固相成長アニール処理によっ
て、不純物を導入しない領域より特定の面方位を有する
結晶を固相成長させて結晶領域を形成する。
【0011】また上記第1〜第3の工程を行って、結晶
領域を形成した後、少なくとも結晶領域にエネルギー線
を照射してその領域を溶融し、その後結晶化して再結晶
領域を形成する工程を行う。
【0012】MOSトランジスタのチャネル形成方法と
しては、上記結晶成長方法を用いて形成した結晶領域ま
たは再結晶領域に、MOSトランジスタのチャネル領域
を形成する。
【0013】
【作用】所望する位置に対して選択的に単一面方位の結
晶を形成するには、結晶成長核の発生が速い領域と結晶
成長核の発生が遅い領域とを分離して形成し、かつ結晶
成長核の発生が速い領域より単一面方位の結晶を成長さ
せる必要がある。しかも結晶成長の核となる領域は結晶
成長核の形成が早期に起こり、その周辺の結晶成長核の
発生速度は小さくなければならない。
【0014】上記結晶成長方法では、斜めイオン注入に
よって、非晶質半導体層に対して不純物を選択的に導入
することにより、結晶成長核の発生が速い領域と結晶成
長核の発生が遅い領域とを分離して形成する。そして固
相成長させることによって、不純物を導入しない領域よ
り単一面方位を有する結晶を成長させる。
【0015】そこで、結晶成長核の発生領域を形成しよ
うとする非晶質半導体層上にイオン注入マスクを形成
し、その後斜めイオン注入法によって、当該非晶質半導
体層に不純物を導入する。そのことにより、イオン注入
マスクの下方の非晶質半導体層における数原子〜十数原
子層程度の表層には不純物を導入しない領域が形成され
る。また、その他の非晶質半導体層には不純物が導入さ
れる。この結果、不純物を導入しない領域は、結晶成長
核の発生が速い領域になるので、結晶成長核を早期に発
生させることになる。
【0016】例えば固相成長時において、非晶質シリコ
ンよりなる非晶質半導体層は、斜めイオン注入法によっ
て、当該非晶質半導体層にシリコンよりなる不純物を導
入した領域よりも、結晶成長核が発生するまでの時間が
短い。また上記非晶質半導体層の極表層、すなわち数原
子〜十数原子層程度の表層に発生する結晶成長核は、例
えば(111)、(110)等の面方位のように、特定
の面方位を有する確率が極めて高い。上記結晶成長方法
では、これらの現象を利用して、結晶粒を成長させて結
晶領域を形成している。
【0017】さらに少なくとも結晶領域にエネルギー線
を照射して当該結晶領域を溶融してから再結晶化して再
結晶領域を形成することにより、結晶領域中の結晶欠陥
が低減されるので、結晶性が高められる。
【0018】上記MOSトランジスタのチャネル形成方
法で、上記結晶成長方法を用いて形成した結晶領域また
は再結晶領域にMOSトランジスタのチャネル領域を形
成することにより、当該チャネル領域の結晶性は高めら
れる。
【0019】
【実施例】本発明の結晶成長方法に関する第1の実施例
を、図1の結晶形成工程図により説明する。
【0020】図1の(1)に示すように、基板11の上
層には、絶縁層12が形成されている。まず第1の工程
では、例えば化学的気相成長法によって、上記絶縁層1
2上に非晶質半導体層13を堆積する。この非晶質半導
体層13は、例えば非晶質シリコンよりなり、例えば4
0nmの膜厚に堆積される。
【0021】上記非晶質半導体層13の堆積温度条件と
しては、例えば500℃以下に設定することが望まし
い。このように、堆積温度を500℃以下に設定するこ
とにより、非晶質半導体層13を固相成長させた際に、
特定の配向(例えば非晶質シリコン層を用いた場合には
<111>配向)を有する結晶領域を形成するためであ
る。なお上記堆積温度を550℃を越える温度に設定し
た場合には、結晶が部分的に成長して、配向性の低い多
結晶に成長することになる。
【0022】次いで図1の(2)に示す第2の工程を行
う。この工程では、通常の塗布技術によって、上記非
半導体層13の上面に、例えばレジストよりなるマス
ク形成膜14を成膜する。そして通常のホトリソグラフ
ィー技術によって、結晶成長核を発生させようとする領
域上に、上記マスク形成膜14を残して、他の部分(2
点鎖線で示す部分)を除去する。そして上記残したマス
ク形成膜(14)がイオン注入マスク15になる。この
イオン注入マスク15は、平面形状が例えば0.35μ
m〜0.5μm径程度の円形状に形成される。または方
形状またはその他の形状に形成することも可能である。
【0023】その後図1の(3)に示すように、上記イ
オン注入マスク15を用いた斜めイオン注入法によっ
て、例えば、上記非晶質半導体層13にシリコンよりな
る不純物(図示せず)を導入する。上記のように斜めイ
オン注入を行った結果、イオン注入マスク15の下方の
晶質半導体層13における数原子〜十数原子層程度の
表層(当該非晶質半導体層13の表面より例えば数nm
〜十数nmまでの深さの層)には不純物が導入されな
い。その領域を不純物を導入しない領域16とする。ま
たその他の非晶質半導体層13には、不純物(図示せ
ず)が導入される。この領域をダメージ層17とする。
通常、非晶質半導体層13には、微小範囲において、短
範囲規則と呼ばれる規則性を有する。上記斜めイオン注
入によって、短範囲規則の規則性をさらに短くしてい
る。それが上記ダメージ層17になる。
【0024】上記イオン注入条件としては、例えば、イ
オン注入によって打ち込む不純物にはシリコンを用い、
打ち込みエネルギーを20keV程度、イオン入射角度
を30°〜45°程度、ドーズ量を20P個/cm2
度に設定する。上記不純物は、シリコンに限定されるこ
とはなく、例えば電気的に中性な不純物として、例えば
IV族の元素を用いることも可能である。また非晶質
導体層13の導電型を変えても差し支えない場合には、
上記以外の元素であってもよい。
【0025】その後、例えばアッシャー処理またはウェ
ットエッチングによって、上記イオン注入マスク15を
除去する。
【0026】次いで図1の(4)に示す第3の工程を行
う。この工程では、600℃の温度雰囲気中に8時間〜
12時間放置する、固相成長アニール処理を行う。その
際、不純物を導入しない領域16はダメージ層17より
も結晶成長核の発生速度が速い領域になるので、当該不
純物を導入しない領域16より結晶成長核が発生する。
そして、不純物を導入しない領域16よりダメージ層1
7に、結晶粒18を、例えば5μm〜10μm程度の径
に成長させて、結晶領域19を形成する。
【0027】このとき、上記非晶質半導体層(13)の
極表層、すなわち数原子〜十数原子層程度の表層〔当該
晶質半導体層(13)の表面より例えば数nm〜十数
nmまでの深さの層〕に発生する結晶成長核は、例えば
(111)、(110)等の面方位のように、特定の面
方位を有する確率が極めて高い。したがって、通常は上
記結晶領域19は<111>配向になる。
【0028】また上記結晶成長方法は、上記非晶質半導
体層13をシリコン以外の半導体として、例えばゲルマ
ニウムで形成しても、上記同様にして、ゲルマニウムの
結晶領域19を形成することが可能である。
【0029】さらに図2に示すように、上記イオン注入
マスク15が円形状パターンで形成された場合には、ほ
ぼ円盤状に結晶粒18が成長する。その面方位は、上記
示したように、(111)または(110)等になる。
また他の面方位を得ようとする場合には、イオン注入マ
スク15の形状を長円形状、略長方形状、または略三角
形状等の他の形状に変えればよい。
【0030】次に結晶成長方法の第2の実施例として、
上記結晶領域19を再結晶化する方法を、図3の再結晶
化工程図により説明する。
【0031】図3に示すように、この工程では、上記結
晶領域(19)にエネルギー線31を照射して、当該結
晶領域(19)を溶融する。上記エネルギー線31に
は、例えばレーザ光、電子ビーム、イオンビーム等を用
いることが可能である。そしてエネルギー線31を照射
して、その後溶融した領域を再結晶化して、再結晶化領
域20を形成する。
【0032】上記エネルギー線31がレーザ光よりなる
場合には、例えば波長が308nmの塩化キセノン(X
eCl)エキシマレーザ光を用いる。また上記レーザ光
17は、結晶粒(18)に吸収されやすい波長のレーザ
光であればどのようなものであってもよく、例えば,波
長が249nmのフッ化クリプトン(KrF)エキシマ
レーザ光もしくは波長が193nmのフッ化アルゴン
(ArF)エキシマレーザ光等を用いてもよい。その場
合には、照射エネルギー密度の値は適宜選択される。
【0033】上記結晶成長方法では、エネルギー線の照
射よって、結晶領域19を再結晶化することにより、結
晶領域19は再結晶化領域20になるので、その領域の
結晶性は高まる。
【0034】次に上記図1,図3により説明した結晶成
長方法を用いて形成した再結晶領域にチャネル領域を形
成したボトムゲート型のMOSトランジスタの製造方法
を、図4,図5の製造工程図(その1),(その2)に
より説明する。なお、上記図1,図3で説明したと同様
の構成部品には、同一の符号を付す。
【0035】図4の(1)に示すように、例えば化学的
気相成長法によって、絶縁層12を上層に形成した基板
11の当該絶縁層12上に、ゲート電極形成膜41を堆
積する。上記絶縁層12は、例えば酸化シリコンよりな
る。またゲート電極形成膜41は、例えばリンをドーピ
ングした多結晶または非晶質シリコンよりなり、例えば
100nmの膜厚を有する。続いてホトリソグラフィー
技術とエッチングとによって、ゲート電極形成膜41の
2点鎖線で示す部分を除去し、残したゲート電極形成膜
(41)でゲート電極42を形成する。
【0036】次いで例えば化学的気相成長法(または熱
酸化法等)によって、少なくとも上記ゲート電極42の
表面を覆う状態にゲート絶縁膜43を形成する。ゲート
絶縁膜43は酸化シリコンよりなり、その膜厚は例えば
30nmに形成される。
【0037】図4の(2)に示すように、上記図1の
(1)で説明したと同様の方法によって、ステップカバ
リッジ性に優れた成膜が行える化学的気相成長法によっ
て、上記ゲート絶縁膜43側に、非晶質の半導体層13
を堆積する。この非晶質の半導体層13は、例えば膜厚
が40nmの非晶質シリコンよりなる。
【0038】次いで前記図1の(2)で説明したと同様
にして、通常の塗布技術によって、上記非晶質半導体層
13の上面に、例えばレジストよりなるマスク形成膜1
4を成膜する。そして通常のホトリソグラフィー技術に
よって、トランジスタ形成領域44の外側に、上記マス
ク形成膜(14)を残して、他の部分(2点鎖線で示す
部分)を除去する。そして上記残したマスク形成膜(1
4)がイオン注入マスク15になる。このイオン注入マ
スク15は、平面形状が例えば0.35μm〜0.5μ
m径程度の円形状に形成される。または方形状またはそ
れらに類似した形状に形成することも可能である。
【0039】その後図4の(3)に示すように、上記イ
オン注入マスク15を用いた斜めイオン注入法によっ
て、例えば上記非晶質半導体層13にシリコンよりなる
不純物(図示せず)を導入する。上記のように斜めイオ
ン注入を行った結果、イオン注入マスク15の下方の非
晶質半導体層13における数原子〜十数原子層程度の表
層には不純物が導入されない。その領域を不純物を導入
しない領域16とする。またその他の非晶質半導体層1
3には、不純物(図示せず)が導入される。この領域を
ダメージ層17とする。上記イオン注入条件としては、
前記図1の(2)で説明したと同様なので、ここでの詳
細な説明は省略する。
【0040】その後、例えばアッシャー処理またはウェ
ットエッチングによって、上記イオン注入マスク15を
除去する。
【0041】次いで図4の(4)に示す第3の工程を行
う。この工程では、600℃の温度雰囲気中に8時間〜
12時間放置する、固相成長アニール処理を行って、不
純物を導入しない領域16よりダメージ層17に、結晶
粒18を、例えば5μm〜10μmの径に成長させて、
結晶領域19を形成する。
【0042】このとき、上記非晶質半導体層(13)の
極表層、すなわち数原子〜十数原子層程度の表層に発生
する結晶成長核は、例えば(111)面方位のように、
特定の方位面を有する確率が極めて高い。したがって、
通常は上記結晶領域19の表面は<111>配向にな
る。
【0043】次に図5の(5)に示すように、上記図3
により説明したと同様のエネルギー線31を照射して、
当該結晶領域(19)を溶融し、さらに溶融した領域を
再結晶化して、再結晶化領域20を形成する。上記エネ
ルギー線31には、例えばレーザ光、電子ビーム、イオ
ンビーム等を用いることが可能である。なおレーザ光の
詳細な説明は、前記図3により説明したと同様なので、
ここでの詳細な説明は省略する。
【0044】続いて図5の(6)に示すように、例えば
リソグラフィー技術とエッチングとによって、ダメージ
層17と上記再結晶化領域20との2点鎖線で示す部分
を除去し、ゲート電極43上およびその両側に上記再結
晶領域(20)で導電層形成領域45を形成する。
【0045】次いで図5の(7)に示すように、塗布技
術とリソグラフィー技術とによって、上記ゲート電極4
3上に、例えばレジストよりなるイオン注入マスク46
を形成する。そしてイオン注入法によって、上記ゲート
電極43の両側における上記導電層形成領域45に不純
物(図示せず)を導入し、ソース・ドレイン領域47,
48を形成する。またイオン注入マスク46の下方にお
ける導電層形成領域45がチャネル領域49になる。
【0046】その後アッシャー処理またはウェットエッ
チング等によって、上記イオン注入マスク46を除去す
る。そして、ソース・ドレイン領域47,48の活性化
アニール処理を行う。アニール処理条件としては、例え
ば、アニール処理温度を900℃に設定し、そのアニー
ル処理時間を20分間に設定する。
【0047】その後図5の(8)に示すように、化学的
気相成長法によって、層間絶縁膜51を150nm〜2
00nmの膜厚に形成する。層間絶縁膜51はPSG膜
またはBPSG膜等の酸化シリコン系膜あるいは窒化シ
リコン膜より形成される。
【0048】その後、通常のホトリソグラフィー技術と
エッチングとによって、コンタクトホール52,53,
(図示せず)を形成する。さらにコンタクトホール5
2,53,(図示せず)を通して、当該ソース・ドレイ
ン領域47,48,当該ゲート電極43に接続する電極
54,55,(図示せず)を形成する。それからシンタ
リング処理を行う。このようにして、ボトムゲート型の
MOSトランジスタ1が形成される。
【0049】上記ボトムゲート型のMOSトランジスタ
1の製造方法では、上記図1,図3により説明した結晶
成長方法とほぼ同様にして再結晶領域20を形成し、そ
の再結晶領域20を導電層形成領域45としてそこにチ
ャネル領域49を形成することにより、当該チャネル領
域49の結晶性は高められ、結晶粒界が存在しなくな
る。またソース・ドレイン領域47,48も再結晶領域
20に形成されるので、当該ソース・ドレイン領域4
7,48の結晶性も高まる。なお、結晶領域19の再結
晶化を行わないで、結晶領域19に上記チャネル領域4
9を形成してもよい。
【0050】次に上記結晶成長方法を用いて形成した前
記再結晶領域にチャネル領域を形成したトップゲート型
のMOSトランジスタの製造方法を、図6,図7の製造
工程図(その1),(その2)により説明する。なお、
上記図1で説明したと同様の構成部品には、同一の符号
を付す。
【0051】図6の(1)に示すように、上記図1で説
明したと同様の形成方法によって、上層に絶縁層12を
形成した基板11の当該絶縁層12上には、再結晶化領
域20が形成されている。
【0052】次いで再結晶化領域20をチャネル領域,
ソース・ドレイン領域とするトップゲート型のMOSト
ランジスタを形成する。まず図6の(2)に示すよう
に、例えばホトリソグラフィー技術とエッチングとによ
って、上記再結晶化領域(20)をパターニングして導
電層形成領域61を形成する。
【0053】続いて例えば化学的気相成長法(または熱
酸化法等)によって、上記導電層形成領域61側の表面
にゲート絶縁膜62を形成する。このゲート絶縁膜62
は、例えば酸化シリコンよりなり、例えば30nmの膜
厚に形成される。
【0054】さらに図6の(3)に示すように、例えば
化学的気相成長法によって、上記ゲート絶縁膜62側の
面にゲート電極形成膜63を堆積する。このゲート電極
形成膜63は、例えば不純物としてリンをドーピングし
た非晶質または多結晶シリコンよりなり、例えば100
nmの膜厚に形成される。次いで、ホトリソグラフィー
技術とエッチングとによって、2点鎖線で示す部分の上
記ゲート電極形成膜63を除去し、再結晶領域20上に
残した上記ゲート電極形成膜(63)でゲート電極64
を形成する。
【0055】続いて図7の(4)に示すように、ホトリ
ソグラフィー技術によって、例えばレジストよりなるイ
オン注入マスク65を形成する。そしてイオン注入法に
よって、上記ゲート電極64の両側における上記導電層
形成領域61に不純物(図示せず)を導入し、ソース・
ドレイン領域66,67を形成する。したがって、再結
晶化領域(20)にチャネル領域68が形成される。
【0056】その際のイオン注入条件としては、例えば
打ち込みエネルギーを10keVに設定し、ドーズ量を
3P個/cm2に設定して、ホウ素イオン(B+ )を導
入する。あるいは打ち込みエネルギーを35keVに設
定し、ドーズ量を3P個/cm2 に設定して、二フッ化
ホウ素イオン(BF2 + )を導入する。
【0057】その後、アッシャー処理またはウェットエ
ッチング等によって、上記イオン注入マスク65を除去
する。そして、ソース・ドレイン領域66,67の活性
化アニール処理を行う。アニール処理条件としては、例
えば、アニール処理温度を900℃に設定し、そのアニ
ール処理時間を20分間に設定する。
【0058】図7の(5)に示すように、化学的気相成
長法によって、層間絶縁膜71を、例えば150nm〜
200nmの膜厚に形成する。この層間絶縁膜71は、
PSG膜またはBPSG膜等の酸化シリコン系膜あるい
は窒化シリコン膜より形成される。
【0059】その後、通常のホトリソグラフィー技術と
エッチングとによって、コンタクトホール72,73,
74を形成する。さらに通常の配線形成技術によって、
コンタクトホール72,73,74を通して、当該ゲー
ト電極64,当該ソース・ドレイン領域66,67に接
続する電極75,76,77を形成する。それからシン
タリング処理を行う。このようにして、トップゲート型
のMOSトランジスタ2が形成される。
【0060】上記トップゲート型のMOSトランジスタ
2の製造方法では、上記図1により説明した結晶成長方
法を用いて再結晶領域20を形成し、その再結晶領域2
0にチャネル領域68を形成することにより、当該チャ
ネル領域68の結晶性は高められ、結晶粒界は存在しな
くなる。また図3で説明した再結晶化を行わないで、図
1で説明した結晶領域(19)に上記チャネル領域68
を形成してもよい。またソース・ドレイン領域66,6
7も再結晶領域20に形成されるので、当該ソース・ド
レイン領域66,67の結晶性も高まる。
【0061】上記ボトムゲート型,トップゲート型のM
OSトランジスタ1,2を、例えばSRAMの負荷素子
に用いた場合には、当該SRAMの消費電力が低減され
る。またSRAMのソフトエラー耐性が向上するので、
信頼性の向上が図れる。
【0062】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の結晶成長
方法によれば、斜めイオン注入法によって、非晶質半導
体層の極表層に、選択的に不純物を導入しない領域を形
成して、不純物を導入しない領域を結晶成長核の発生が
速い領域とし、不純物を導入した領域を不純物を導入し
ない領域よりも結晶成長核の発生が遅い領域に形成した
後、固相成長アニール処理によって、不純物を導入しな
い領域より選択的に特定の面方位を有する結晶を固相成
長させて、結晶領域を形成するので、不純物が導入しな
い領域が結晶成長核の発生が速い領域になって結晶成長
核を発生させ、特定の単一面方位を有する結晶粒を成長
させることができる。さらに少なくとも結晶領域にエネ
ルギー線を照射して当該結晶領域を溶融してから再結晶
化して再結晶領域を形成するので、結晶領域中の結晶欠
陥を低減することができる。したがって、結晶性の向上
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における結晶形成工程図である。
【図2】結晶粒の模式平面図である。
【図3】第2の実施例における再結晶化工程図である。
【図4】ボトムゲート型のMOSトランジスタの製造工
程図(その1)である。
【図5】ボトムゲート型のMOSトランジスタの製造工
程図(その2)である。
【図6】トップゲート型のMOSトランジスタの製造工
程図(その1)である。
【図7】トップゲート型のMOSトランジスタの製造工
程図(その2)である。
【符号の説明】
1 ボトムゲート型のMOSトランジスタ 2 トップゲート型のMOSトランジスタ 11 基板 13 非晶質半導体層 15 イオン注入マスク 16 不純物を導入しない領域 17 ダメージ層 18 結晶粒 19 結晶領域 20 再結晶化領域 49 チャネル領域 68 チャネル領域
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/265

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に非晶質半導体層を形成する第1
    の工程と、 前記非晶質半導体層の所定領域上にイオン注入マスクを
    形成した後、当該イオン注入マスクを用いた斜めイオン
    注入法によって、当該イオン注入マスクの下方における
    当該非晶質半導体層の極表層に不純物を導入しない領域
    を選択的に形成して、前記不純物を導入しない領域を結
    晶成長核の発生が速い領域とし、前記不純物を導入した
    領域を前記不純物を導入しない領域よりも結晶成長核の
    発生が遅い領域に形成する第2の工程と、 固相成長アニール処理によって、前記不純物を導入しな
    い領域より特定の面方位を有する結晶を固相成長させ
    て、当該非晶質半導体層に結晶領域を形成する第3の工
    程とを行うことを特徴とする結晶成長方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の結晶成長方法において、 前記第1,第2,第3の工程を行って、結晶領域を形成
    した後、 少なくとも前記結晶領域にエネルギー線を照射して当該
    結晶領域を溶融し、その後溶融した結晶領域を再結晶化
    して再結晶領域を形成する工程を行うことを特徴とする
    結晶成長方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の結晶成長方法を用いて形成した前記結晶領域または
    前記再結晶領域に、MOSトランジスタのチャネル領域
    を形成することを特徴とするMOSトランジスタのチャ
    ネル形成方法。
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