JP2002277785A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP2002277785A
JP2002277785A JP2001081314A JP2001081314A JP2002277785A JP 2002277785 A JP2002277785 A JP 2002277785A JP 2001081314 A JP2001081314 A JP 2001081314A JP 2001081314 A JP2001081314 A JP 2001081314A JP 2002277785 A JP2002277785 A JP 2002277785A
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optical
mirror
scanning
scanning device
optical scanning
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Akira Kojima
晃 小嶋
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で副走査位置の調整/移動が行
え、しかも環境による悪影響などを効果的に防止するこ
とを可能にする。 【解決手段】 光学箱3の底面に設置された支点部2
1,22がミラー11の反射面の両端に接触し、ミラー
11は、板バネ23,24によって支点部21,22で
押さえられた面の裏側が押圧されて、支点部21,22
を中心として回動できるようになっている。支点部2
1,22は走査光がミラー11の反射面上を通過する軌
跡の延長上に設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーおよびモノ
クロのレーザプリンタ,レーザファクシミリ装置,デジ
タル式複写機などの光書込ユニットの走査位置調整機構
に係り、特にラスター方式の走査位置調整機構に適した
光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開2000−180773号公報に
は、小型で簡単に光学調整を行うことのできる複数ビー
ムの偏向走査を行う光学走査装置を提供することを課題
とし、円筒反射鏡の傾きを調整する調整部を片側に配置
することにより、メインテナンススペースを光学走査装
置の片側にのみ設ければよい構成にし、画像形成装置の
小型化に寄与でき、さらに、円筒反射鏡で反射後の光ビ
ームの副走査方向のずれを検出する副走査位置検出セン
サを設けた同期光・副走査位置検出装置を、円筒反射鏡
の回転支点側に設け、スキュー調整のために円筒反射鏡
の傾きを変えても副走査位置検出センサに入射する光ビ
ームにずれが生じないようにした光学走査装置が記載さ
れている。
【0003】また、特開平9−281419号公報に
は、書込用光ビームを用いて複数のドットパターンを形
成し、該ドットパターンの最小幅の1つパターンを認識
することにより、光ビームの焦点位置を調整可能にする
と共に、主・副走査の位置ずれ検知も併用可能にし、コ
ストアップを招来せずに、光書込精度の向上によるシャ
ープな画像を得ることを課題とし、光ビームを偏向させ
て感光体表面への結像位置を移動し、特定のドットパタ
ーンを書き込む偏向ミラーを駆動するアクチェータと、
現像されたドットパターンの幅を検知する位置ずれ検知
器と、位置ずれ検知器の出力からドットパターンの最小
幅パターンを検知・認識する検知回路とを備えた画像形
成装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、画像形成装置に
おいては、デジタル処理化が進み、静電写真プロセスを
用いる装置では光走査装置から偏向されたレーザ光を感
光体に書き込むものが一般的になっている。
【0005】図8を参照しながら従来の単色(モノク
ロ)式の画像形成装置(単色機)の一例を説明する。図
8(a)が平面図、図8(b)が図8(a)の側面断面
図であり、画像形成装置1の内部に位置する光走査装置
2は、光学素子を所定の位置に設置する光学箱3,光学
箱3の内部を外部に対して遮断して防塵・遮音の機能を
果たすカバー4,ポリゴンモータ5,レーザ発振ユニッ
ト6、および複数の光学素子により構成される。
【0006】レーザ発振ユニット6から出射された光ビ
ームは、シリンダレンズ7を通って、ポリゴンモータ5
により回転駆動されるポリゴンミラー8に入射する。そ
して、ポリゴンミラー8を反射した光ビームはfθレン
ズ9を通過した後、長尺レンズ10を通過し、ミラー1
1にて下方に折り返される。ビーム光は、その後、防塵
ガラス12を通り感光体13上に導かれる。ポリゴンミ
ラー8の回転に伴ってビームは直線状に感光体面を走査
し、静電潜像が形成され、画像形成プロセスを経て画像
が形成される。
【0007】感光体13に入射する走査光の副走査位置
は設計上の目標からずれないようにしないと異常画像の
原因となる。副走査位置のずれを図9(a)にて説明す
る。図9(a)の図において、走査光の感光体13への
入射位置が目標の走査線位置130に設定されていると
き、感光体上の走査線131が副走査方向に距離Aだけ
ずれている状態を示している。
【0008】副走査位置の目標からのずれのうち機械系
が原因するものは、初期的には各光学素子の固有の形状
誤差あるいは支持部の誤差によって、また経時的には温
度変動による膨張/収縮等によって光路がずれることに
よって起こる。これを補正するため、折り返しミラーの
角度調整によって副走査位置を目標の走査線位置130
に合わせることが従来よりよく行われている。
【0009】従来の感光体上の走査光の副走査位置の調
整機構の例を図10に示す。ミラー11は次の3点で所
定の角度に位置決めされる。・光学箱3の底面に設置さ
れた位置決め部121、すなわち、ミラー11の奥側端
部中央に当接部(図10奥側)、・光学箱3の底面に設
置された位置決め部122、すなわち、ミラー11の手
前側端部下側に当接部(図10手前側)、・位置決め部
122の上部に設けられた調整部の調節ネジ123の先
端、すなわち、ミラー11の手前側端部上側に当接部。
【0010】これらの3点でミラー11は、図10中、
α方向とβ方向の角度が所定の量で付勢される。ミラー
11の固定は押えバネ112にて行われる。走査光はミ
ラー11に水平に入射し、折り返されて感光体13の走
査線131上に到達する。調節ネジ123を動かす(β
調整する)ことにより、図9(a)で説明した副走査位
置のずれが無くなるように補正でき、すなわち距離Aを
ゼロにすることができる。
【0011】しかしながら、前記構成においては両位置
決め部21,22における高さ方向の位置が違うので、
調節ネジ23を動かすことでミラー11の姿勢の角度の
変化がβ方向だけでなく、α方向にも生じてしまい、副
走査位置ずれが、ある基準位置でゼロになっても基準位
置以外ではゼロにならないということが発生してしま
う。それが「走査線傾き」と「走査線曲がり」である。
【0012】走査線傾きについて図9(b)に基づいて
説明する。図9(b)において、感光体13上の走査線
131が感光体13の軸線に対して傾きを持っている状
態を示している。ここで傾き量は距離Bである。図9
(b)では前記基準位置が目標の走査線位置130の手
前側端部である場合を示している。
【0013】走査線曲がりついて、図9(c)に基づい
て説明する。図9(c)は、感光体上の走査線131が
湾曲している状態を示している。ここで曲がり量は距離
Cである。図9(c)では前記基準位置が目標の走査線
位置130の手前側端部と奥側端部の2点ある場合を示
している。
【0014】一般的に走査線傾きが発生すると感光体1
3が円筒であるために走査線曲がりも併発する。またレ
ーザ書き込みにおいては曲がりが、より強まる傾向があ
る。
【0015】図11を参照してその理由を説明する。ミ
ラー11より感光体13に入射する走査光132は、目
標の走査線位置130に到達するが、走査線位置130
における法線133とはオフセット角θを持つ。オフセ
ット角θが必要な理由はθ=0であると走査光132の
感光体13からの正反射による戻り光によってレーザ発
振ユニット6に光量変動が起こり、レーザダイオード
(LD)が破壊されるおそれがあるためである。一般に
オフセット角θは、2°<θ<10°程度に設定され
る。このオフセット角θがあるため、感光体面に垂直に
走査光が入射するときに比べると、より大きな角度で感
光体13の円筒面へ入射するため、走査線曲がりが大き
くなる。θが大きくなればなるほど走査線傾きにより併
発する走査線曲がりも大きくなる。
【0016】図10に示す従来例において、一方の位置
決め部21の高さ方向の位置を他方の位置決め部22と
同じ高さに下げれば、β調整をしたときのαの変化は起
こらない。しかし、そのようにミラー11を受ける構造
であると、ミラー11の四隅のうちの一隅がオーバーハ
ングした形での片持ち支持になるため、ミラー11の取
り付けが不安定になり、振動が発生しやすくなる等の不
具合が生じる。また、βの変化に連動して走査光の反射
位置が水平方向に移動するため、光路長の変化がミラー
11の反射部において生じる。すなわち、ミラー11の
β方向の回動による「サグ(sag)」が発生するので
ビームスポット径の変化や倍率誤差の変化が起こる。
【0017】サグに関する他の問題点を図12を参照し
ながら説明する。本来の設計上の目標の光軸(一点鎖
線)に対して、いくつかの光学素子の形状あるいは支持
位置の機械系のばらつきによって光軸がずれている場合
(破線の光線)でも、ミラー11のβ調整によって目標
の走査線位置130に走査光132を合わせ込むことは
できる。しかしこのようなとき、多くの場合調整前から
光路長も目標の長さからすでにずれており、β調整によ
っても目標の長さにはならない。そのためビームスポッ
ト径の変化あるいは倍率誤差の変化が起こることにな
る。図12の例の場合、走査光132が、図8に示す長
尺レンズ10を通過した時点で下方にずれており、感光
体上の走査線の位置も下方にずれている。そして光路長
は目標の長さよりも短くなっている。感光体上の副走査
位置を調整するためにミラー11のβ調整を矢印の方向
に行い、走査光132は目標の走査線位置130に導か
れる。しかしながら、光路長は本来の目標の長さにはな
らない。
【0018】上記のように、副走査位置ずれを調整する
ことにより、図8に示すような単色機においては副作用
として走査線傾き,走査線曲がりがもたらされたり、更
には、それらの二次的な作用としてビームスポット径の
太り,倍率誤差,さらには倍率誤差偏差,露光不足,端
部画像欠け等が起こるおそれがある。
【0019】このため、光走査装置の走査光経路の幾何
的な設定は重要である。近年では画像データの電気的な
タイミング調整あるいは補正によって機械系が原因とな
る走査光位置のずれを補うことも多く行われている。し
かし、位置ずれによってもたらされるビームスポット径
の変化あるいは倍率誤差の変化には対応できないことが
多い。
【0020】他の従来例として図13に示す感光体が2
つ設置されたカラー画像形成装置(カラー機)の例を示
す。カラー画像はブラック,マゼンダ,イエロー,シア
ンの4つのトナー像を重ね合わせて形成される。
【0021】図8に示す装置の構成に加えて感光体13
の右側に感光体18が設置されており、それに対応する
第2の光ビームの光路が設けられ、fθレンズ9内に2
つの光路が通るようになっている。第1の光路にはミラ
ー14が図8の例に加えて設置され、光路は2回折り曲
げられて感光体13に至る。第2の光路の光ビームは長
尺レンズ15,ミラー16,防塵ガラス17を通過し、
右側の感光体18に至る。
【0022】まず第1の光ビームにて感光体13上に静
電潜像が形成され、ブラック現像部19にてトナー像が
作像される。また、これに一定の間隔を置いて第2の光
ビームにて感光体18上に静電潜像が形成され、マゼン
ダ現像部30にてマゼンダのトナー像が作像される。こ
の2つのトナー像は中間転写ベルト31上に位置が合う
ように転写される。
【0023】次に、再び第1の光ビームにて感光体13
にイエローの静電潜像が形成され、イエロー現像部32
にてトナー像が作像される。同じく、これに一定の間隔
を置いて第2の光ビームにて感光体18上にシアン現像
部33にてシアンのトナー像が作像される。中間転写ベ
ルト31は先の工程のあと一回転し、これら2色のトナ
ー像が先に転写された2色の上に重ね合わせて転写され
る。このようにして形成されたカラー画像は2次転写部
34にて転写紙に転写され、ハードコピーが得られる。
【0024】図13に示すようなカラー機においては、
第1の光路の感光体13上の走査光と第2の光路の感光
体18上の走査光の間隔Lが目標の値(普通、この値は
両感光体13,18の軸ピッチと同一である)を初期お
よび経時ともに保つようにすることが重要である。初
期、すなわち組立工程内あるいはユーザ先での設置時の
間隔Lの精度の重要さは図8の単色機において説明した
通りである。経時の間隔Lの変動は温度変動による光学
箱3の伸縮によって大きく発生するおそれがある。さら
に、カラー機の場合は単色機の場合に加え、副走査位置
の目標からのずれ、または間隔Lの変動により各トナー
像のドット位置のずれが許容量以上になると、縞状画
像,色むら,ざらつき,ボソつき等の画像品質上の問題
が起こるおそれがある。
【0025】そこで、本発明は、前記従来の課題を解決
し、簡単な構成で副走査位置の調整/移動が行え、しか
も環境による悪影響などを効果的に防止することを可能
にした光走査装置を提供することを目的としたものであ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、少なくとも1つ以上の走
査光を被走査媒体に導く光走査装置において、少なくと
も1つ以上のミラーを有して前記走査光を前記被走査媒
体に入射し、2つの支点により前記ミラーの反射面を支
持し、前記2つの支点を中心として回動可能にした機構
を備え、かつ前記2つの支点を結ぶ回動軸線を、前記ミ
ラー上を移動する前記走査光の軌跡と略一致するように
設定したことを特徴とし、この構成によって、ミラー
が、2つの支点のまわりに回動することによって、感光
体上の走査光における副走査位置を移動することがで
き、簡単な構成で副走査位置の調整/移動機構を提供す
ることができる。
【0027】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
光走査装置において、ミラーを回動させるためのアーム
部材を、ミラーの略中央部分に備え、アーム部材の設置
角度を調整することにより、被走査媒体上を走査する走
査光を副走査位置に移動可能にしたことを特徴とし、こ
の構成によって、アーム部材の設置角度を調整させるこ
とにより、副走査位置の調整/移動を簡便に行え、かつ
ミラーの共振を効果的に防止することができる。
【0028】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の
光走査装置において、各光学素子を載置する光学ベース
を光走査装置外郭部とは別途に備え、回動の支点を前記
光学ベースに設けたことを特徴とし、この構成によっ
て、ミラーの回動に用いる支点が光学ベースに設けられ
るため、精度や温度の影響による副走査位置のずれを抑
えることができる。
【0029】請求項4に記載の発明は、請求項1または
3記載の光走査装置において、回動量を該装置内部また
は外部の温度変化に応じて変化させる機構を備えたこと
を特徴とし、この構成によって、温度変動によって起こ
る副走査位置の変動を補正でき、特に複数の感光体を持
つカラー画像システムにおける各トナー像のドットの位
置ずれに起因する画像問題を簡易に回避することができ
る。
【0030】請求項5に記載の発明は、請求項4記載の
光走査装置において、アーム部材を回転させるために温
度によって形状の変化する駆動部材を備え、該駆動部材
の線膨張係数を、光走査装置の筐体または前記光学ベー
スの線膨張係数より大きく設定したことを特徴とし、こ
の構成によって、駆動部材の線膨張係数が、筐体の線膨
張係数より大きいので、確実かつ低コストに副走査位置
の温度による変動を補正することができる。
【0031】請求項6に記載の発明は、請求項5記載の
光走査装置において、駆動部材として線膨張係数として
3×10-5を超える材質を用いたことを特徴とし、この
構成によって、コンパクトな構成で効果的に効率よく副
走査位置の温度補正を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0033】図1は本発明の第1実施形態を説明するた
めの光走査装置における感光体上の走査光における副走
査位置の調整機構部分を示す斜視図、図2は図1の機構
部分の側面断面図であり、光学箱3の底面に設置された
支点部21,22がミラー11の反射面の両端に接触し
ている。ミラー11は板バネ23,24によって支点部
21,22で押さえられた面の裏側が押圧されており、
ミラー11は支点部21,22を中心として回動できる
ようになっている。支点部21,22は走査光がミラー
11の反射面上を通過する軌跡の延長上に設置されてい
る。
【0034】ミラー11の中央部にはアーム部材25が
接着などによって設置され、水平方向に突き出したアー
ム部材25を調節ネジ26によって上下させることでβ
調整が行われる。調節ネジ26は光学箱3の底面に設置
されたネジボス27に締め込まている。圧縮バネ28の
押圧力にてアーム部材25の高さは保たれ、かつ圧縮バ
ネ28の伸張力が調節ネジ26の廻り止めの役割を果た
している。
【0035】調節ネジ26を回動して上下動することに
よりミラー11の姿勢の角度の変化はβ方向だけに生
じ、α方向には発生しない。また光路長の変化もミラー
11の反射部では起こらない。すなわちミラー11のβ
回動によるサグがないため、これに起因するビームスポ
ット径の変化や倍率誤差の変化による問題は起こらな
い。
【0036】またミラー11の中央部を振動の腹とする
ような共振はアーム部材25が中央に設置されることに
よって防止され、ミラー振動に起因するような縞画像等
の異常画像が起こらない。
【0037】アーム部材25の構成例を図3,4の斜視
図にて説明する。図3に示すアーム部材25では、その
面25aの裏面にミラー11を接着剤あるいは両面テー
プを使用して固定する。調節ネジ26が通過する穴25
bの短辺がネジの軸径より大きな長穴であり、β調整に
よってアーム部材25が光軸方向に動くための余裕を持
っている。
【0038】アーム部材25の振動に対し、より強固な
構成例を図4に示す。面25aは図3の例より大型であ
り、ミラー短辺の把握部25cと25dを備え、把握部
25cの中央部にはネジ穴が形成されており、止めネジ
25eが取り付けられてミラー短辺を確実に挟み込むよ
うになっている。
【0039】前記実施形態では、ミラー中央部を含む3
点支持を説明したが、振動を抑えることができれば、中
央部以外でもミラー両端間のいずれの位置にアーム部材
25を設置してもよい。
【0040】図5にて板バネ23の構成例を説明する。
板バネ23はSUSの薄板材等で作成され、押圧部23
aにてミラー11の支点部裏側を押圧する。またミラー
短手方向の規制を上下の押圧部23bで行い、より確実
に固定するようにしている。
【0041】図6は本発明の第2実施形態を説明するた
めの光走査装置の要部を示す断面図であり、第2実施形
態では図8に示す構成例に対し、光学箱3の内部に光学
ベース29を装備し、光学ベース29にはfθレンズ
9,長尺レンズ10,ミラー11が設置されている。こ
れらの光学素子は図示しない位置決め部材や板バネ等の
押圧部材で支持および付勢されている。
【0042】光学箱3に対する光学ベース29の支持は
各種の方法が考えられるが、例えば図6に示したように
脚部29aを走査光の範囲に干渉しない範囲で、図6に
おける手前側と奥側に設けて固定する。このように光学
素子を光学箱3に直接設置せずに、光学ベース29に設
置することでミラー11を所定の位置に精度よく設置す
ることができ、光学箱3が大型樹脂成型品である場合な
どの精度の影響が少ない。
【0043】また光学箱3が温度変動によって膨張/収
縮したときの光学的変動を抑えることができる。例え
ば、常温から高温に温度上昇すると図8に示す構成で
は、fθレンズ9−ミラー11間の距離が増加し、ミラ
ー11が相対的に右方向に移動することにより感光体1
3への走査光も右方向へ移動し、副走査位置ずれを起こ
す。第2実施形態ではミラー11の支持位置が他の光学
素子も載置する光学ベース29に設けられているため、
ミラー11の移動を抑えることができ、前記副走査位置
のずれが起こりにくい。また、このように光学ベース上
に光学機能部品をまとめて載置することができるため組
立性も向上する。
【0044】図7に本発明の第3実施形態を説明するた
めの光走査装置の要部を示す断面図であり、第3実施形
態では第2実施形態の構成と比較してネジボス部の構造
が違っている。すなわち、調節ネジ26と光学ベース2
9の間にはネジボスとしての伸縮部材27´が設置され
ている。伸縮部材27´は、調節ネジ26がねじ込める
ような雌ねじが切られており、かつ光学ベース29に設
けられた設置穴部29bに設置されて、図示していない
廻り止めおよび抜け止めにて固定されている。伸縮部材
27´の線膨張係数は、光学箱3または光学ベース29
よりも大きく設定されており、温度変化に応じて伸縮し
てアーム部材25を上下させるようになっている。その
結果、アーム部材25が回動することによって感光体1
3上の走査線131が副走査方向に移動する。
【0045】ここで、以下の条件を適切に設定すること
により、適切に温度変化時の副走査位置における線形的
な補正を行うことができる。 ・光学箱の線膨張係数 ・光学ベースの線膨張係数 ・伸縮部材の線膨張係数 ・調節ネジの線膨張係数 ・伸縮部材の長さ ・調整アームの長さ ・圧縮バネのバネ常数 ここで、伸縮部材の線膨張係数は重要な因子であり、一
般に光学箱がアルミダイキャストの場合の線膨張係数
(≒2.3×10-6(1/K))あるいはポリカーボネ
ートなどの樹脂の場合の線膨張係数(≒2〜8×10-6
(1/K))であるのに比べてできるだけ大きい方がよ
い。というのは、なるべく大きい方が例えばアーム部材
25の長さを抑えることができ、スペース的に設計が容
易になる。絶対値としては少なくとも3×10-6(1/
K)以上であると設計上の制約が少なくなって有利であ
る。
【0046】図7に示した構成において、温度変化に応
じて感光体上の走査線の副走査位置を移動させる機構と
して、例えばステッピングモータとピニオンギヤ、およ
び扇形ギヤとの組み合わせのような駆動方式を採用する
ことができ、前記実施形態にて説明した構成例によるも
のに限定されない。
【0047】また、温度の検知方法および検知位置も機
械的/電気的機構のどちらでも適用できる。例えば、伸
縮部材27´の設置位置を光学箱3の外部にして、リン
ク機構などを介してアーム部材25を回動させることも
できる。
【0048】なお、本実施形態において、ミラー枚数が
1枚のものを例示して説明したが、複数のミラーを有す
る装置にも適用可能であり、それら複数のミラーのうち
どのミラーにも本発明を適用することができるし、2枚
以上のミラーに同時に適用することも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ミラーを2つの支点部のまわりに回動させ、感光体上の
走査光における副走査位置を移動させることができ、非
常に簡単な副走査位置の調整/移動機構を提供すること
ができ、しかも、ミラーの共振を効果的に防止でき、か
つ温度の影響による副走査位置のずれの発生を抑えるこ
とができる光走査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における副走査位置の調
整機構の斜視図
【図2】第1実施形態における調整機構の側面断面図
【図3】第1実施形態におけるアーム部材の斜視図
【図4】第1実施形態におけるアーム部材の他の例の斜
視図
【図5】第1実施形態における板バネの斜視図
【図6】本発明の第2実施形態における光走査装置の要
部を示す断面図
【図7】本発明の第3実施形態における光走査装置の要
部を示す断面図
【図8】従来の単色画像形成装置の概略図であり、
(a)は平面図、(b)は断面図
【図9】従来の副走査線のずれの説明図
【図10】従来の副走査線の調整機構を説明する斜視図
【図11】従来の副走査線の調整機構の作動説明図
【図12】従来の副走査線の調整機構の作動説明図
【図13】従来のカラー画像形成装置の概略構成図
【符号の説明】
3 光学箱 8 ポリゴンミラー 9 fθレンズ 10 長尺レンズ 11 ミラー 13 感光体 21,22 支点部 23,24 板バネ 25 アーム部材 26 調整ネジ 27 ネジボス 27´ 伸縮部材 28 圧縮バネ 29 光学ベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 7/182 G02B 7/18 B H04N 1/036 Z 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 AA43 AA45 AA46 AA47 AA48 BA87 BA90 2H043 BC02 BC08 CA04 CD03 2H045 AA01 CB22 DA02 DA04 DA44 5C051 AA02 CA07 DB02 DB04 DB22 DB24 DB35 DC02 DC04 DC07 DE21 EA01 FA01 5C072 AA03 BA02 BA12 DA02 DA04 DA21 DA23 HA02 HA09 HA13 QA14 XA01 XA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つ以上の走査光を被走査媒
    体に導く光走査装置において、少なくとも1つ以上のミ
    ラーを有して前記走査光を前記被走査媒体に入射し、2
    つの支点により前記ミラーの反射面を支持し、前記2つ
    の支点を中心として回動可能にした機構を備え、かつ前
    記2つの支点を結ぶ回動軸線を、前記ミラー上を移動す
    る前記走査光の軌跡と略一致するように設定したことを
    特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 前記ミラーを回動させるためのアーム部
    材を、前記ミラーの略中央部分に備え、前記アーム部材
    の設置角度を調整することにより、前記被走査媒体上を
    走査する前記走査光を副走査位置に移動可能にしたこと
    を特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】 各光学素子を載置する光学ベースを光走
    査装置外郭部とは別途に備え、前記回動の支点を前記光
    学ベースに設けたことを特徴とする請求項1記載の光走
    査装置。
  4. 【請求項4】 前記回動量を該装置内部または外部の温
    度変化に応じて変化させる機構を備えたことを特徴とす
    る請求項1または3記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】 前記アーム部材を回転させるために温度
    によって形状が変化する駆動部材を備え、該駆動部材の
    線膨張係数を、前記光走査装置の筐体または前記光学ベ
    ースの線膨張係数より大きく設定したことを特徴とする
    請求項4記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動部材として線膨張係数が3×1
    -5を超える材質を用いたことを特徴とする請求項5記
    載の光走査装置。
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