特許文献1に示されている構成では、調整対象物となる結像光学系に用いられるレンズの材質が影響を受ける環境変動に対しては走査線曲がりの補正が依然としてできない場合がある。その理由は次の通りである。
近年、走査特性の向上を意図して、光走査装置の結像光学系に、非球面に代表される特殊な面を採用することが一般化しており、このような特殊な面を容易に形成でき、なおかつコストも安価なことから樹脂材料で製作された結像光学系が多用されている。樹脂材料の結像光学系は、温度や湿度の変化の影響を受け光学特性が変化し易く、このような光学特性の変化は、走査線の曲がり具合や等速性にも影響を与える。このため、例えば、数十枚のカラー画像の形成を連続して行う場合に、画像形成装置の連続運転により機内温度が上昇し、結像光学系の光学特性が変化して、各光書込装置の書き込む走査線の曲がり具合や等速性が次第に変化し、色ずれの現象により、初期に得られたカラー画像と終期に得られたカラー画像とで色合いが大きく異なるものになることがある。
走査光学系として代表的なfθレンズ等の走査結像レンズは一般に、副走査方向におけるレンズ不用部分(偏向光束が入射しない部分)をカットし、主走査方向に長い短冊形レンズとして形成される。走査結像レンズが複数枚のレンズで構成される場合、配設位置が光偏向手段から離れるほど、主走査方向のレンズ長さが大きくなり、10数センチ〜20センチ以上の長さをもつ長尺レンズが必要となる。このような長尺レンズは一般に樹脂材料を用いて樹脂成形で形成されるが、外界の温度変化によりレンズ内の温度分布が不均一となると、反りを生じてレンズが副走査方向に弓なりな形状となる。このような長尺レンズの反りは前述した、走査線曲がりの原因となるが、反りが著しい場合には、走査線曲がりも極端に発生することとなる。
このような現象は特許文献1に示されたような構成を用いて初期調整を行った場合でも発生する。しかも、特許文献1の構成においては、走査線曲がり以外に色ずれなどの不具合を発生する原因となる走査線の傾きについての対策が採られていない。さらに特許文献1に示された構成では、光軸方向での位置決めがネジの締結具合によって変化するために位置決め精度を確保しにくいという不具合もある。
従来技術のように、最終出力軸と直結してエンコーダを設け、その出力パルスをカウントして高精度にフィートバック制御する場合、コストアップやスペースが大きくなるなどの課題がある。
本発明の目的は、上記従来の光走査装置を搭載した画像形成装置における問題に鑑み、走査結像光学系に含まれる結像素子の反りに起因する初期状態での走査線曲がり及び/または等速性の補正を正確に行え、なおかつ温度変化に起因する変形を有効に抑制し得る調整手段を備えた光走査装置や画像形成装置の提供にある。
請求項1の発明は、光源ユニットと、該光源ユニットからの光束を偏向する光偏向手段と、光偏向手段により偏向され走査された光束を被走査面上に結像する光学素子と、光学素子を保持する光学素子保持手段と、を備えた光走査装置において、光学素子保持手段を駆動するための駆動源と、駆動源によって回転駆動される駆動軸に形成されたネジ部と、ネジ部に螺号するネジ部とその外側に歯部が形成されたナット部材と、駆動軸の回転を歯部に伝達する歯車列を有し、光偏向手段による走査方向を主走査方向、該主走査方向と直交する方向を副走査方向とした場合に、駆動軸が副走査方向と平行になるように駆動源が配設され、駆動軸に形成されたネジ部に螺号して装着されたナット部材の先端部は、光学素子保持手段を光走査装置に固定するための固定部分に突き当てられてなり、歯車列の歯数比により、駆動軸と歯部との間に回転位相差を発生させ、該回転位相差によりナット部材を駆動軸の軸方向へ変位させることで、ナット部材の先端部の固定部分に対する突き当て量を変化させ、光学素子保持手段を副走査方向へ回動させることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1記載の光走査装置において、駆動源がステッピングモータであり、ナット部材の移動最小分解能<(ネジピッチ/(360/ステップ角))なる関係を満たす差動ネジ機構で構成したことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の光走査装置において、光学素子が樹脂製結像素子であることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項3記載の光走査装置において、光学素子保持手段は、樹脂製結像素子の副走査方向への反りを副走査方向から押さえることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項3記載の光走査装置において、光学素子保持手段は、副走査方向に互いに対向配置されて、樹脂製結像素子を挟持する一対の保持部材と、樹脂製結像素子の副走査方向厚みと略同一あるいは薄い厚みであり、副走査方向と交差する樹脂製結像素子の長手方向の両端部よりも外側に配設された間隔保持部とを有し、間隔保持部を介して前記一対の保持部材を互いに締結し、樹脂製結像素子の両端部よりも樹脂製結像素子の長手方向であって樹脂製結像素子と対向する一方の保持部材の面に設けられた基準面と、基準面と対向する側に位置する他方の保持部材における樹脂製結像素子の長手方向に間隔を空けて配置され、前記樹脂製結像素子を前記基準面に向かって押圧することで走査線の曲がりを調整する走査線曲がり補正手段を有することを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5記載の光走査装置において、光学素子保持手段を装着する固定側部材と、固定部材と光学素子保持手段の両端部との間にそれぞれ介装され、光学素子保持部材と固定部材とを弾性的に連結する弾性部材とを有することを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項6記載の光走査装置において、固定側部材の基準位置に、光学素子保持手段の一方の保持部材と当接するように基準ピンを配設して、光学素子保持手段を前記固定部材に対して揺動自在に支持したことを特徴とする光走査装置。
請求項8の発明は、請求項5ないし7の何れかに記載の光走査装置において、走査線曲がり補正手段は、樹脂製結像素子に対して接触するように光学素子保持部材に設けられた球体または円柱状部材と、樹脂製結像素子の長手方向に移動可能に光学素子保持部材に設けられ、傾斜面で前記球体または円柱状部材を樹脂製結像素子に対して押圧する押圧部材とを有し、押圧部材を樹脂製結像素子の長手方向に移動させることで、樹脂製光学素子を副走査方向に曲げて走査線曲がりを補正する複数の走査線曲がり補正機構を有することを特徴としている。
請求項7または8記載の光走査装置において、光学素子保持手段を変位させて樹脂製結像素子による走査線位置を調整するた走査線位置補正手段を有し、基準ピンの、一方の保持部材または樹脂製結像素子に対する位置は、主走査方向及び副走査方向における樹脂製結像素子の中心と略同軸上にあり、走査線位置補正手段は光軸の延長上に位置することを特徴としている。
請求項10の発明は、像担持体と、像担持体に光走査装置による光走査により形成される潜像を可視化して所望の記録画像を得る画像形成装置において、光走査装置として請求項1乃至9の何れかに記載の光走査装置を用いたことを特徴としている。
請求項20の発明は、請求項9記載の画像形成装置において、記像担持体を複数備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、歯車の組み合わせという簡単な構成要素で差動ネジ機構を動作できるので、低コストな対象物の調整機構を提供するとこができる。また最小分解能を従来のネジとナット方式による分解能に比べて十分小さくできるので、より高精度な位置・姿勢調整精度を達成することができる。また、本発明にかかる差動ねじ方式によれば、噛み合い箇所が少なく、バックラッシュは従来方式に比較して最小にできるとともにエンコーダも必要なくなるため、小型で低コストな調整機構となる。
本発明によれば、走査線曲がり、走査線位置、走査線傾きを走査線調整機構で調整することができるので、機械的誤差の積み上げによる走査線曲がり傾きの初期調整と機内温度上昇など環境変動による経持変化に対してもフィードバック制御が可能となるため色ズレを低減できる。
本発明によれば、形状保持手段と樹脂製結像素子とを一体化し、さらに形状保持手段と一体的に設けられた走査線調整機構により樹脂製結像素子の走査線曲がりを補正した状態で、走査線位置及び/または走査線傾きが一括して制御可能に構成されるので、構造が簡単で、かつ調整箇所を一つの樹脂製結像素子に集中して行えるため、部品費、組立費等のコストダウンを図ることが可能となる。
本発明によれば、簡単な構造の差動ネジ機構を用いることや支点の位置を略中心に配置することで走査線位置、走査線傾きを独立かつ従来よりも高精度に補正することができ、更に耐振動性にも優れた保持が可能となる。
本発明によれば、複数の被走査面となる像担持体を対象として個々に走査線曲がり、走査線位置及び/または傾きの補正をできるので、走査面毎で走査状態が異なることを防止することが可能となる。
本発明によれば、電子写真プロセスを用いたタンデム式の多色画像形成装置の光走査装置として使用する場合に、走査対象となる像担持体での走査線曲がり、走査線位置及び/または走査線傾きを補正や矯正することができるので、単色及び多色の出力画像の高密度化、マルチビームによる高速化、色ずれの少ない高画質化を図ることができる。さらに消費電力の低減、振動騒音低減、熱発生の低減につながり、環境負荷を低減することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る光走査装置の構成を説明する前に、光走査装置が適用される画像形成装置について図11を用いて説明する。図11に符号1で示す画像形成装置は、フルカラー画像(多色画像)を形成可能な複写機である。画像形成装置としては、この他に、受信した画像信号に基づき上述した複写機やプリンタと同様な画像形成処理が可能なファクシミリ装置やこれらの複合機が挙げられる。画像形成装置には、カラー画像を対象とするだけでなく、単一色の画像を対象とする装置も勿論含まれる。
画像形成装置1には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色に色分解され、各色に対応する画像を形成可能であり被走査面となるな複数の像担持体としての感光体ドラム1A、2A、3A、4Aを水平方向に並列配置したタンデム構造が用いられている、画像形成装置1は、各感光体ドラムに形成された可視像は、各感光体ドラムに対峙しながら移動可能な転写ベルト5によって搬送される記録媒体である転写紙Sにそれぞれ重畳転写されるように構成されている。
一つの感光体ドラム1Aを代表して画像形成処理に係る構成を説明すると次の通りである。他の感光体ドラム2A〜4Aに関しても同様な構成と処理であるので、これら感光体ドラム2A〜4Aに関連する部品には、便宜上、感光体ドラム1Aに関連する部材に付した数字の符号を付すに留め詳細な説明は省略する。
感光体ドラム1Aの周囲には、矢印で示す回転方向に沿って画像形成処理を実行するためにコロトロンあるいはスコトロトン等の構成を用いた帯電装置1B、レーザ光源からのレーザ光を用いる光走査装置20、現像装置1Dおよびクリーニング装置1Eがそれぞれ配置されている。
画像形成装置1では、これら画像形成処理を実行する装置が配置されている画像形成部の上部に原稿読み取り部6が配置されており、原稿載置台6A上に載置された図示しない原稿を読み取り装置7によって読み取った画像情報を図示しない画像処理制御部に出力し、上述した光走査装置20に対する書込み情報が得られるようになっている。図11において、帯電装置1Bにはローラを用いた接触式が採用されている、放電ワイヤを用いたコロナ放電式を用いることも可能である。本形態では、現像装置1D〜4Dの配列は、図11において転写ベルト5の展張部における右側からイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックのトナーを供給できる順序で配列されている。
読み取り装置7は、原稿載置台6A上に載置されている図示しない原稿を走査するための光源7Aおよび原稿からの反射光を色分解毎の色に対応して設けられているCCD7Bに結像させるための複数の反射鏡7Cと結像レンズ7Dとを備えており、色分解毎の光強度に応じた画像情報が各CCD7Bから図示しない画像処理制御部に出力される。
転写ベルト5は、複数のローラに掛け回されたポリエステルフィルムなどの誘電体で構成された部材で構成され、展張部分の一つが感光体ドラム1A〜4Aに対峙し、各感光体ドラムとの対向位置の内側に、転写装置8A、8B、8C、8Dがそれぞれ配置されている。転写装置8A〜8Dは、正極のコロナ放電を用いて感光体ドラム1A〜4Aに担持されている画像を用紙Sに向けて静電吸着させる特性とされている。転写ベルト5に対しては、レジストローラ9を介して給紙装置10の給紙カセット10A内から繰り出された記録媒体としての用紙Sが給送され、用紙Sが転写ベルト5に対して転写装置8Aからのコロナ放電により静電吸着されて搬送される。図11中、符号13は、転写ベルト5に残存しているトナーを除去するクリーニング装置を示している。
感光体ドラム1A〜4Aからの画像転写が終了した用紙Sが移動する位置には、転写ベルト5から用紙Sを分離する分離装置11が、また、展張部分の今一つの部分にはベルトを挟んで対向する除電装置12がそれぞれ配置されている。
分離装置11は、用紙Sの上面から負極性のACコロナ放電を行うことにより用紙Sに蓄積している電荷を中和して静電的な吸着状態を解除することにより転写ベルト5の曲率を利用した分離を可能にすると共に分離の際の剥離放電によるトナーチリの発生を防止するようになっている。除電装置12は、転写ベルト5の表裏両面から転写装置8A〜8Dによる帯電特性と逆極性となる負極性のACコロナ放電を行うことにより転写ベルト5の蓄積電荷を中和して電気的初期化を行うようになっている。
感光体ドラム1A〜4Aでは、帯電装置1B〜4Bによって感光体ドラム1A〜4Aの表面が一様帯電され、原稿読み取り部6における読み取り装置7によって読み取られた色分解色毎の画像情報に基づき書込み装置1C〜4Cを用いて感光体ドラムに静電潜像が形成され、該静電潜像が現像装置1D〜4Dから供給される色分解色に対応する補色関係を有する色のトナーにより可視像処理された上で、転写ベルト5に担持されて搬送される用紙Sに対して転写装置8A〜8Dを介して静電転写される。各感光体ドラム1A〜4Aに担持された色分解毎の画像が転写された用紙Sは、除電装置11により除電された上で転写ベルト5の曲率を利用して曲率分離された後に定着装置14に移動して未定着画像中のトナーが定着されて排出される。
このような4連タンデム式の画像形成装置において、4色の色ずれが無い様にレジストをとるには部品精度や組み付け精度を高精度化するだけでは、高コスト化を招き困難である。本発明はセルフプリントを装置内で行い、そこから副走査方向の色ずれ量を認識した後、その量に応じて各感光体ドラムへのビーム光照射方向を微少に可変して正確な色レジストを実現するものである。実際には転写ベルト5上に、色ずれを認識するパッチパターンを作成し、これを図示しない色ずれ検出手段としてのPセンサにより検出する。ライン状の4色パターンを形成し、仮に黒ラインを基準として他のY、M、C色が進行あるいは後退方向にどれだけずれたかを時間タイミングで認識した後、各色の書込みにおける色ずれ補正を実施する。検出と補正の実施は、画像形成装置を起動させる電源オン時の全体プロセスコントロール実施時、装置内温度差が5℃になった時、数百枚のジョブ進行時、各感光体ドラムや各現像装置ユニット及び転写ベルト5を備えたユニットの交換時等である。補正の工程が完了すると、これらのパターンは図示しないクリーニングバイアスローラにてクリーニングされ、転写ベルト5上から除去される。
次に上述した複数の感光体ドラムを対象とした光走査装置20について説明する。図1は光装置装置の基本構成を示す図である。図1において、光走査装置20は光源となる2つの半導体レーザ21A、21Bを用いる光源ユニット21、光学素子としてのシリンドリカルレンズ22、光偏向手段としてのポリゴンミラー23、走査光学素子であり結合素子となるfθレンズを用いた第二結像系24Bを備えている。光走査装置20では、光源ユニット21から出射された光束となる2本の光ビーム210A、210Bが、第一結像系24Aを構成するシリンドリカルレンズ22の作用によりポリゴンミラー23の偏向反射面上に(副走査方向に結像し、主走査方向に長い)線像として結像したのち、第2結像系24により被走査面(感光体ドラム:便宜上、符号1Aで示す)上を光スポットとして走査する構成とされている。図1において、光源ユニット21としては、半導体レーザとカップリングレンズにより構成されているが、このような構成に限定するものではない。光走査装置20を画像出力装置の光書込装置として利用する場合、光ビームは出力画像データに対応して変調されるが、その変調開始タイミングのための電気信号(同期信号)は、本形態では同期検知板25に光ビームが入射することにより得ている。
光ビーム210A、210Bは、図2に示すように、ポリゴンミラー23の偏向反射面近傍にて角度θで交差する構成(主走査断面)となっている。これにより2ビーム間の光学特性(像面湾曲、倍率誤差等)の偏差発生を抑制することが可能となる。感光体ドラム(便宜上、符号1Aを対象とする)が相当する被走査面上での2つのスポット光BS1,BS2は、図3に示すように、その走査密度に応じ、副走査方向に所定の間隔PZ(ビームピッチ)を維持することが要求される。この間隔PZを所定にするには、図4に示すように、光ビーム210Aと光ビーム210Bとのなす角度φを設定すればよい。
走査線は光学素子単体の精度、主に母線の曲がりや、光学的なハウジングに組付時の配置誤差の積み上げにより、傾き、曲がりが発生する。このため、本形態では、被走査面1A(感光体ドラム)における走査線曲がり、傾きを検知する手段が光走査装置20に設けられ、あるいは転写ベルト5上に形成したカラーパッチの色ずれを上記Pセンサで検出して、その検出結果に基づき後述する駆動源となるステッピングモータを駆動して樹脂製の結像素子となるfθレンズ(長尺レンズとも記す)の姿勢を後述するようにγチルトさせることで、走査線傾きを補正する。走査線曲がり補正は、全ての光学素子が組み付けられた状態で初期の走査線曲がり調整を行い、以後、画像形成装置の稼動時には再調整、あるいは走査線曲がり補正に対するフィードバック制御は行わない。
ここで、走査線の曲がり傾き量(大きさ)について説明すると、これは、光走査装置自体で発生する量と、例えば感光体ドラム軸の倒れに起因する傾き等の光走査装置以外の要因で発生する曲がり傾きの積み上げが画像の曲がり傾きとなって発生するもので、最大数百ミクロンの傾きが発生することがある。本形態では光走査装置20で発生する以外の要因に対しても光走査装置20で補正することを狙いとしている。
本形態では、後述する走査線調整機構90により数百ミクロンレベルの傾きを調整し、さらに温度変動を含めた色ずれに対してフィードバック制御することで数十ミクロン以下の精度を達成することが可能となる。
図5は、走査位置検出手段の一形態を示す。図5における(A)、(B)は、走査線検出手段を光走査装置内部あるいは近傍に配置した場合を示しており、(A)では有効画像域外に符号ASで示す走査位置検出手段を配置するとともに結像光束の光路上に検出用反射ミラーMを配置して走査位置ずれを検出するようになっており、(B)では、符号HMで示すハーフミラーを結像光束の光路上に設けて走査位置検出手段ASで検出するようになっている。ハーフミラーHMを用いることにより多点像高での走査線位置検出が可能となる。
図5(C)、(D)に示す構成は、感光体ドラム1A上のトナー像T、転写ベルト5上のトナー像Tの色ずれ(色画像同士の転写位置ずれ)を光源Pからの照射光の反射状態を、レンズLを介して走査位置検出手段(エリアセンサ)ASにより検出する方式であり、光源P、レンズL、エリアセンサASで走査位置検出手段180を構成している。このような構成の走査位置検出手段180であると、最終画像に近い工程で検出するため精度が高くなる可能性がある。
以上のような構成を備えた光走査装置20には、図6に示すような、走査線調整機構90が設けられている。走査線調整機構90は、走査線曲がり補正手段100と、走査線位置補正手段120と、走査線傾き補正手段130とを備えている。走査線曲がり補正手段100を構成する部材の一部と走査線傾き補正手段130、及び走査線位置補正手段120を構成する部材の一部とは、後述するように形状保持手段105に一体的に設けられている。
以下、この構成について詳細に説明する。
図6に示す走査線調整機構90は、第2結像系24に用いられる樹脂製結像素子となる長尺レンズ101に形状保持手段105とともに一体型とした例を示している。本形態での走査線の曲がりは、長尺レンズ101の副走査方向の反りを走査線曲がり補正手段100で補正して保持することにより解消し、走査線の傾きは、長尺レンズ101の略光軸を中心とした傾き(図6中、符合γで示す)を走査線傾き補正手段130で補正して保持するようになっている。なお、走査線調整機構90は、図10に示す第2の走査レンズ101Aに対しても同様に別個に配設されており、これらを構成する部材の一部は形状保持手段105と同一構成の形状保持手段105Aに一体的に設けられている。
形状保持手段105は、長尺レンズ101を副走査方向Bから支持する、主走査方向Aに長い下側の保持部材102と、保持部材102との間で長尺レンズ101を副走査方向Bから挟持する上側の保持部材104とを有している。保持部材102、104は、何れも断面をコの字型に曲げて曲げ強度向上させた板金であり、副走査方向Bに互いに対向配置されている。保持部材104の両端104a、104bには、保持部材102との間隔を形成するためと、保持部材102を装着するための間隔保持部としての脚部106,106が形成されている。脚部106,106は、長尺レンズ101の両端部101a、101bよりも外側に配設されている。
保持部材102と長尺レンズ101の間には、基準面を形成するための一対の突起部103,103が配置されている。突起部103,103は、走査線曲がり補正手段100による長尺レンズ101に押圧位置以外の部分、言い換えると非押圧部分に対応して形成あるいは配設されている。本形態では、突起部103,103は、その上面が面一になるよう、板金である保持部材102に絞り加工により突設されて、高さ200μmとされている。突起部103、103は、主走査方向Aにおける、走査線曲がり補正手段100の一部を構成すると共に、複数の走査線曲がり補正機構110の間に配設されている。このため、長尺レンズ101は、副走査方向Bに対する面が保持部材104の内面と突起部103の上面とに突き当てれ、保持部材102と保持部材104とを脚部106,106を介してネジ301で一体化されることで副走査方向から挟持される。このように保持部材102、104で長尺レンズ101挟持することで、長尺レンズ101の副走査方向への反りが押さえ込まれ、計時での形状変化を抑えられる。保持部材102の中央には、長尺レンズ101の中央に形成された突部101cを主走査方向Aから挟むピン123,124が形成されている。長尺レンズ101は、突起101cをピン123,124の間に挿入することで、主走査方向Aへの位置決めがなされる。
走査線曲がり補正手段100は、これを構成する部材が保持部材104と一体化されている。走査線曲がり補正手段100は、主走査方向Aに間隔を空けて複数配設された押圧手段としての走査線曲がり補正機構110を有している。各走査線曲がり補正機構110は、押圧部材107と、各押圧部材107を長尺レンズ101に押し当てるための押し当て部材108と、保持部材104の上面にスポット溶接等で固定され押し当て部材108をそれぞれ支持するためのコ字状をなすブラケット109とをそれぞれ備えている。
各押圧部材107は円柱状部材であって、長尺レンズ101の下方に位置する保持部材102に当接する面の反対側から、すなわち、基準面と対向する側に位置する他方の保持部材104から長尺レンズ101を基準面に向かって押圧するように構成されている。各押圧部材107には、球体を用いてもよい。ブラケット109の両側の立ち曲げ部109a、109bには、図7に示すように、ガイド穴111と、ガイド穴111より大きいタップ112がそれぞれ開孔されている。各押し当て部材108は、小径部108bと大径部108c、小径部108bと大径部108cとを連結する傾斜面を構成するテーパ部108aとを有するテーパピンである。大径部108cの外周にはねじ山が形成され、その端部には工具溝が形成されている。すなわち、各押し当て部材108は曲がり調整用のネジとして構成されている。
各押し当て部材108は、ガイド穴111に小径部108bが、タップ112に大径部108cがそれぞれ挿通され、タップ7112に噛合したネジとなっており、その軸方向をなす主走査方向Aとほぼ同一の方向においてブラケット109によって移動可能に支持され、これによってブラケット109を介して保持部材104と一体化されている。そしてこれにより、走査線曲がり補正手段100は、この一部すなわち走査線曲がり補正機構110の一部をなす押し当て部材108がそれぞれ保持部材104、すなわち形状保持手段105と一体化されている。
各押圧部材107は、円柱状をなすコロであり、その軸線方向が長尺レンズ101の光軸方向Cと平行をなすように配置されている。各ブラケット109には、各押圧部材107の形状に合うように切り欠き109aが、保持部材104には孔110がそれぞれ形成されている。各押圧部材107は、切り欠き109a及び孔110に落とし込まれ、長尺レンズ101にそれぞれ直接当接している。各押圧部材107は長尺レンズ101に対して直接当接するのでなく、当て板等を介して当接するようにしても良い。
各押し当て部材108は、テーパ部108aが押圧部材107にそれぞれ当接しており、押し当て部材108の工具溝にドライバ等の工具を差し込んで回転させ、その軸方向すなわち押圧部材107の軸線方向とほぼ直行する方向(副走査方向B)に移動させることで、各押圧部材107への押圧位置が変化し、押圧部材107が当接した位置において保持部材104に対する長尺レンズ101の位置が変化する。したがって、各走査線曲がり補正機構110において、押し当て部材108の回転を行うことで、全体として、走査線曲がり補正手段100による、長尺レンズ101を透過したビームの、感光体ドラム上における走査線の曲がりの補正を行うことができる。
感光体ドラム上における走査線の曲がりは、長尺レンズ101の平面度や、図10に示す折り返しミラーM1、シリンダレンズ22、ポリゴンミラーPM、第1の走査レンズL1、折り返しミラー28A、28B、長尺レンズ101、折り返しミラー33の反りの積み上げにより発生するが、走査線曲がり補正手段110により、上述のようにして長尺レンズ101だけを副走査方向に曲げることにより、かかる走査線の曲がりが解消される。
例えば長尺レンズ101が上に凸に反っていれば、中央部の走査線曲がり補正機構110に備えられた押圧部材107を下方に押し下げて長尺レンズ101を押圧し、矯正すれば良く、逆に下に凸に反っていれば両端部の走査線曲がり補正機構110に備えられた押圧部材107を下方に押し下げて長尺レンズ101を押圧し、矯正すればよい。実際の走査線曲がり量は数10μmのレベルであり、保持部材102及び保持部材104が変形しない領域で補正可能となる。
長尺レンズ101には、その成形過程で、押圧部材107が当接する面にひけ部としてのひけが生じる。このひけは、肉厚部に沿って光軸方向Cにおいてある幅の大きさを有する。押圧部材107は、その軸線方向すなわち光軸方向Cにおける長さが、図67ら明らかなようにひけの幅よりも長くなっており、押圧部材107と長尺レンズ101との接触を安定して行うようになっている。また、押圧部材107の軸線方向を長尺レンズ101の光軸と略平行にしているため、環境温度が変化し長尺レンズ101が膨張あるいは収縮しても、押圧部材107が回転しあるいは滑ることで、長尺レンズ101の主走査方向Aにおける膨張、収縮の膨張を妨げることがなく、光学特性の変化を抑えることができる。なお、タンデム光学系の各ステーション間での反りの量、方向を一致させる狙いであれば、走査線曲がり補正手段100は、保持部材102、保持部材104ごと長尺レンズ101を変形させることで調整の余裕度が向上し調整の容易化が更に可能となる。
図6に示すように、走査線傾き補正手段130は、保持部材104と一体的に設けられ形状保持手段105を傾けるように駆動するための、第二の駆動源としてのモータであるステッピングモータ131を備えている。ステッピングモータ131は、形状保持部材105の傾きを検知する姿勢検知手段160,161が検知した形状保持部材105の傾き方向や、走査線の傾きを検出する図示しない走査線の傾き検出手段による傾き量に応じて図示しない制御手段としてのコンピュータによってその動作が制御される。
図6において、符号140は、光走査装置20の図示しないハウジングと一体化された、形状保持手段105を装着するための固定側部材としての長尺レンズホルダを示している。固定側部材は光走査装置20のハウジング自体であっても良い。長尺レンズホルダ140には、図7に示すように、保持部材102に向かって突出する基準ピン142が設けられている。この基準ピン142は、保持部材102と接触する先端が半球状に形成されていて、形状保持手段105の移動時の支点軸を構成している。基準ピン142は、長尺レンズホルダ140の基準位置に配設されている。基準位置とは、略光軸と一致し、長尺レンズ101の光軸方向肉厚の中心、後述する走査線位置補正手段120に用いるステッピングモータ128の軸と略一直線上になるように配置されている。すなわち、基準ピン142の、保持部材102または長尺レンズ101に対する位置は、主走査方向A及び副走査方向Bにおける長尺レンズ101中心と略同軸上とされている。このため、長尺レンズホルダ140は、長形状保持手段105を長尺レンズホルダ140に対して走査線の傾きを補正可能な方向に変位可能、具体的には揺動自在に支持している。
長尺レンズホルダ140が支点軸142のみを介して形状保持手段105を支持すると、形状保持手段105が不安定となるため、走査線傾き補正手段130は、図6に示すように、保持部材102の他端102bと長尺レンズホルダ140の他端とに一体的に構成された弾性部材としての板ばね122と、保持部材104の一端104aと長尺レンズホルダ140の一端とに一体的に構成された弾性部材としての板ばね121とを有している。形状保持手段105は、長尺レンズホルダ140に対して走査線の傾きを補正可能な方向に搖動可能に支持されつつ、板ばね121、板ばね122の弾性力により長尺レンズホルダ140と形状保持手段105とを弾性的に連結されることで、支点軸142に押圧されることで安定した状態で長尺レンズホルダ140に支持される。すなわち、板ばね121、板ばね122は、捩り梁として作用し、βチルト、γチルトの2方向に対してバネ性をもって基準ピン142に押圧できるので、ガタなく長形状保持手段105の支持が可能としている。板ばね122はネジ303により保持部材102と長尺レンズホルダ140とに一体化され、板ばね121はネジ302により保持部材104と長尺レンズホルダ140とに一体化されている。
図9に示すように、ステッピングモータ131は、ねじ305により保持部材104の他端104bに一体化されている。本形態においては、ステッピングモータ131は可動側となる形状保持手段105に配置した構成としたが、固定側となる長尺レンズホルダ140側に取り付けた構成としてもよいし、光走査装置20のハウジングに取り付けた構成としてもよい。
図9に示すように、ステッピングモータ131は駆動軸となるステッピングモータシャフト132を有している。ステッピングモータシャフト132の先端部132aには雄ねじが切られ、保持部材104寄りの部位には保持部材104と略平行となるように第一の歯車134が固定されている。ステッピングモータシャフト132は、光軸と直交方向で略長尺レンズ101の光学中心の軸延長上に配置されている。ステッピングモータシャフト132の延長上に位置する保持部材102には、開口102cが形成されている。この開口102cには、内部に雌ネジ孔137aが形成され、ステッピングモータシャフト132に装着されるナット部材137の先端137bが挿入される。先端137bは半球状を成し、長尺レンズホルダ140に突き当てられている。ナット部材137の中央外周には、第一の歯車134と同一径で同一中心となる歯部137cが形成されている。ステッピングモータ131近傍の保持部材102と保持部材104には、ステッピングモータシャフト132と略平行となる支持軸138が装着されている。この支持軸138には、第1の歯車134とナット部材137の歯部137cと噛み合う2段歯車135,136がそれぞれ設けられている。
これらステッピングモータ131、ナット部材137及び歯車134,135,136からなる歯車列により、差動ネジ機構が構成されている。姿勢検知手段160,161は、フォトインタラプタ等のセンサであり、主走査方向Aに間隔をもって配設されている。姿勢検知手段160,161は保持部材104の立ち上げ部104cの上下動を検出している。本形態では、立ち上げ部104cが両方のセンサを遮った位置をホームポジションとし、このホームポジションを基準にして形状保持手段105の傾きの方向を検出し、その検出に応じて制御手段によりステッピングモータ131を駆動するシーケンス制御がなされている。
ここで差動ネジ機構の原理について説明すると、ステッピングモータ131が駆動してステッピングモータシャフト132が回転するとその回転歯車135,136を介して歯部137cに伝達される。このため、歯車134とナット部材137の歯部137aの回転方向とは同一方向となる。そして、歯車135,136の歯数を同じ歯数とすると、同じ回転数となる。よって、本形態では各歯車の歯数比を任意に設定することにより、ステッピングモータシャフト131とナット部材137の歯部137cとの間に回転位相差を発生させている。この回転位相差によりナット部材137は軸方向へ変位されるので、形状保持手段105と長尺レンズホルダ140との間隔が変化する。
このナット部材137の軸方向への変位の最小分解能は(ステップ角×回転位相差×ネジピッチ)/360×360で表される。ここで、最小分解能を小さくするにはステップ角、雄ネジ及び雌ネジのピッチを小さくすれば良いが、加工コストの問題で限界があるため、比較的設計自由度のある回転位相差を小さく設計することにより、従来のネジとナット方式に比較して十分小さい最小分解能を得ることができる。
また、ステッピングモータ131は、姿勢検知手段160,161により形状保持手段105傾き方向を検知して、その検知信号に応じて回転制御されるので、基準ピン142を支点として形状保持手段105全体が図6に示すγ方向へ回転(γチルト)することになり、走査線傾き補正が行える。本形態では、ステッピングモータ131を可動側の保持部材104に配置したが、長尺レンズホルダ140などの固定側に取り付けても良い。
走査線位置補正手段120は、図6、図8に示すように、第一の駆動源となるステッピングモータ128と、ステッピングモータの回転駆動軸128aと係合するナットホルダ126と備えている。ステッピングモータ128は、そのフランジ129が複数のネジ303、303によって、長尺レンズホルダ140の中央に設けられた台座部141に固定されている。台座部141は、長尺レンズホルダ140における主走査方向Aの中央部の前端縁、つまり、光軸方向一方側で走査光の出射側の縁部に形成されている。
回転駆動軸128aにはリードスクリューが形成されている。回転駆動軸128aは、光軸の延長上に配置されている。ナットホルダ126は円筒状をなし、その中心には回転駆動軸128aと螺合する雌ネジ孔が副走査方向Bに貫通して形成され、一方の端部にはフランジ部126aが形成されている。このナットホルダ126は、保持部材102の中央に設けられた突出片102dに装着される。突出片102dとは、保持部材102における主走査方向A方向の中央部の前端縁、つまり、光軸方向一方側で走査光の出射側の縁部に形成されている。突出片102dの先端には、ナットホルダ126を挿入するための孔が形成されていて、ナットホルダ126が挿入される。フランジ部126aはこの挿入孔よりも大径に形成されていて、ナットホルダ126の一方向へり抜け留め部材として機能している。この状態であると、ナットホルダ126は、図8において、上方に向かって突出片102dから外れてしまうので、突出片102dよりも下方に位置するナット部材126の外周には溝が形成されていて、この溝に対し留め輪127を挿入することでナット部材126のフランジ部126aとで突出片102dな対して挟み込んで保持している。
このような構成の走査線位置補正手段120によると、ステッピングモータ128が駆動されると、駆動軸128aが回転し、その回転方向に応じてナットホルダ126が副走査方向Bに移動する。この移動により、基準ピン142を支点として形状保持手段105全体が図6に示すβ方向へ回転(βチルト)することになり、長尺レンズ101の光軸と直交する方向での傾きを調整でき、走査線の位置補正を行える。
本形態の走査線位置補正手段120では、従来方式のネジとナットで構成しているが、特に高分解能を要求しない場合の適応であり、必要であれば、走査線傾き補正手段130に適用した差動ネジ方式を用いて良い。
上述した構成の走査線調整機構90は、図1に示したタンデム光学系からなる光走査装置20に適用されるが、そのための構成を図10に示す。図10において、タンデム光学系からなる光走査装置20は、各色毎の画像を形成可能な複数の感光体ドラム(便宜上、図1に示した符合1A、1Bを用いる)に対して、図1に示した基本構成が適用され、その構成のなかで一体型曲がりおよびまたは傾き補正保持手段90が長尺レンズ(便宜上、符号101,101Aで示す)に適用される。なお、図10中、符合27A,27Bは光源をなす第1走査用および第2走査用の半導体レーザを、符合28A,28Aは第1走査用の折り返しミラーを、符号29A,29Bは第2走査用の折り返しミラーをそれぞれ示しており、感光体ドラム1A、2Aに対する以降の光路に配置されている光学部材が、図1において符号24で示した第2結像系として各感光体ドラムを対象として構成している。
このような構成のタンデム光学系からなる光走査装置を用いることにより、長尺レンズ101,101Aでの環境温度の変化による形状変化を抑制できると共に、形状変化による走査線の曲がりを抑制し、さらには、走査線調整機構90により傾きや曲がりの量を低減され、さらに色ずれを検出してフィードバック制御を行うことで光スポット位置の適正化が行えることになる。
なお、本形態では、差動ネジ機構を有する走査線位置調整機構90により、調整対象物を光走査装置のレンズの位置や姿勢を適宜補正制御しているが、差動ネジ機構を有する調整機構によって、その位置や姿勢が制御される対象物はレンズに限定されるものではなく、汎用に利用することができ、光走査装置20以外に適用して無論かまわない。