JP2002276715A - 免震構造体 - Google Patents

免震構造体

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JP2002276715A
JP2002276715A JP2001072452A JP2001072452A JP2002276715A JP 2002276715 A JP2002276715 A JP 2002276715A JP 2001072452 A JP2001072452 A JP 2001072452A JP 2001072452 A JP2001072452 A JP 2001072452A JP 2002276715 A JP2002276715 A JP 2002276715A
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rubber
seismic isolation
isolation structure
cavity
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English (en)
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Chiaki Sudo
千秋 須藤
Hiroyuki Yamaya
弘行 山家
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に、所望通りのばね特性を有した免震構
造体を提供することを目的とする。 【解決手段】 複数個の剛性を有する硬質板2と粘弾性
的性質を有する軟質板3とを交互に貼り合わせてなる積
層ゴム4に空洞部5を設け、この空洞部5を空間とした
免震構造体1。空洞部5は、免震構造体に必要とされる
ばね特性に応じて大きさ及び数が選定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数個の硬質板と粘
弾性的性質を有する軟質板とを交互に貼り合わせた積層
体を有する免震構造体に関する。詳しくは、橋梁支承や
建物の免震支承に用いられる免震構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板等の硬質板と粘弾性的性質を有する
軟質板(ゴム)とを積層した構造体が、防振性、吸振性
等を要求させる支承部材として広く用いられている。
【0003】このような免震構造体の作用効果は、コン
クリートのような剛体建物と基礎土台との間に、横方向
に柔らかい、即ち剪断剛性率の小さい免震構造体を挿入
することにより、コンクリート建物の固有周期を地震の
周期からずらすことによる。このため、免震構造体を建
物と土台との間に挿入する免震設計により、地震により
建物が受ける加速度は非常に小さくなる。
【0004】このような免震構造体のばね特性は、ゴム
の面積と厚さ、ゴムの剪断弾性係数、及びゴムの厚さの
総和(総ゴム厚さ)により定まる。そこで、従来は、ゴ
ム層の面積を変えたり、総ゴム厚さを変えることによ
り、必要なばね特性を得るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにゴムの大きさや厚さを変えて必要なばね特性を得る
ようにした免震構造体にあっては、ばね特性に応じて免
震構造体の外形寸法が異なることになり、製造が著しく
不便となる。例えば、免震構造体の外形寸法に応じた金
型を準備する必要が生じたり、免震構造体を上部構造
(例えば建物)及び下部構造に固定するための付属金属
が多様化する。
【0006】特に水平ばねを小さくする必要がある場
合、面積が支圧応力などの制約から小さくできない場
合、総ゴム厚さが極端に厚くなり、座屈など性能上の不
安定さを増す問題があった。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し容易
に、所望通りのばね特性を有した免震構造体を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の免震構造体は、
複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟
質板とを交互に貼り合わせてなる積層体を有する免震構
造体において、該積層体に積層方向に貫通する空洞部を
設け、この空洞部を空間としたことを特徴とするもので
ある。
【0009】本発明の免震構造体では、必要とする面積
になるように空洞部の直径または個数を調整し、積層体
の外形寸法を変えることなく水平ばねの設計値を設計す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0011】図1(a)は本発明の免震構造体の実施の
形態を示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のB−B
線に沿う断面図である。
【0012】この免震構造体1は、複数個の剛性を有す
る硬質板2とゴムよりなる軟質板3とを交互に貼り合わ
せてなる円柱状の積層体(以下、積層ゴムという。)4
の中心部に円筒状の空洞部(空間部)5を該積層ゴム4
を貫通するように設け、この空洞部5を空間としたもの
である。なお、図中、符号7,8はフランジである。
【0013】本発明において、空洞部5の形状は免震効
果、減衰効果を有効に発揮し得る形状であれば良いが、
円筒状であることが好ましい。空洞部5の数は任意であ
り、複数個設けてもよい。
【0014】前記の通り、免震構造体の水平ばねは、軟
質板(ゴム板)3の面積とゴムの剪断弾性係数と、ゴム
板3の総厚さとによって定まる。具体的には、水平ばね
は、外形寸法で決まる面積と貫通孔面積との差に対し、
ゴムの剪断弾性係数を乗じ、これを総ゴム厚さで除した
ものであり、これを式で表わすと、 水平ばね=(外形寸法で決まる面積−貫通孔面積)×ゴ
ムの剪断弾性係数/総ゴム厚さ である。従って、必要とする面積になるように空洞部の
直径または個数を調整し、積層体の外形寸法を変えるこ
となく水平ばねの設計値を設計することができる。例え
ば、同じ水平ばね値を有する従来品(空洞部なし。)と
本発明品とを比べると、本発明の方が外形寸法が大きい
ので、座屈しにくい。また、平面寸法800×800m
mの免震構造体において、中央に直径500mmの貫通
孔が無い場合とある場合では、同一総ゴム厚とした場
合、水平ばねが1:0.69の比で差をつけることがで
きる。
【0015】また、高さも含めて統一化することで、製
作用の金型は主要構造部を共有化でき、内部の貫通穴を
造作する部品のみ複数用意すればよい。また、免震構造
体を上部構造及び下部構造に連結するための付属金具も
寸法の共通化ができ、製作、施工上便宜が図れる。特に
座屈に関しては、総ゴム厚さと短辺長の比(二次形状係
数)で限界が決まるが、本発明では、ゴム厚に対し外形
寸法を大きくできるので、座屈限界が高く有利である。
【0016】積層ゴム4を構成する硬質板2の材質とし
ては、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、
ポリウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板などを
用いることができる。
【0017】また、軟質板3の材料としては、各種の加
硫ゴムが用いられる。ゴムとしては、エチレンプロピレ
ンゴム(EPR、EPDM)、ニトリルゴム(NB
R)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレ
ンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジ
エンゴム(BR)等が挙げられる。
【0018】なお、本発明の免震構造体は、その耐候性
等の向上を目的として、外表面部を耐候性に優れたゴム
材料で被覆するなどの改良を加えることもできる。
【0019】この場合、被覆ゴム材料としては、耐候性
の優れたゴム状ポリマーが望ましく、例えば、ブチルゴ
ム、アクリルゴム、ポリウレタン、シリコンゴム、フッ
素ゴム、多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム(ERP
及びEPDM)、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エ
チレン酢酸ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロ
ロプレンゴム等が挙げられる。これらのうち、特にブチ
ルゴム、ポリウレタン、エチレンプロピレンゴム、ハイ
パロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴ
ム、クロロプレンゴムが耐候性の面からは効果的であ
る。更に、軟質板を構成するゴムとの接着性を考慮した
場合には、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロ
ロプレンゴムが望ましく、とりわけエチレンプロピレン
ゴムを用いるのが最も好ましい。
【0020】これらのゴム材料は単独で用いても、2種
以上をブレンドして用いても良い。また、伸び、その他
の物性を改良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、
イソプレンゴム、エチレンブタジエンゴム、ブタジエン
ゴム、ニトリルゴム等とブレンドしても良い。更に、こ
れらのゴム材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑
剤、軟化剤、オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混
合しても良い。
【0021】このような本発明の免震構造体を製造する
には、例えば、硬質板と軟質板とを交互に積層して加硫
成形した積層ゴムをくり抜いたり、リング状の硬質板2
の間にゴムを流し込んで加硫したり、リング状の硬質板
と軟質板材料とを交互にはさみ込みこれを加硫する方法
等が採用される。
【0022】図1の免震構造体では、フランジ7,8に
よって空洞部5が閉鎖されているが、このフランジ7,
8にも空洞部5と同じ大きさ(又は異なる大きさ)の開
口を設けてもよい。この場合、空洞部5の内周面に耐候
性被覆層を設けてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、必
要とする面積になるように空洞部の直径または個数を調
整し、積層体の外形寸法を変えることなく水平ばねの設
計値を設計することができる。
【0024】また、高さも含めて統一化することで、製
作用の金型は主要構造部を共有化でき、内部の貫通穴を
造作する部品のみ複数用意すればよい。また、免震構造
体を上部構造及び下部構造に連結するための付属金具も
寸法の共通化ができ、製作、施工上便宜が図れる。特に
座屈に関しては、総ゴム厚さと短辺長の比(二次形状係
数)で限界が決まるが、本発明では、ゴム厚に対し外形
寸法を大きくできるので、座屈限界が高く有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の免震構造体の実施の形態
を示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のB−B線に
沿う断面図である。
【符号の説明】
1 免震構造体 2 硬質板 3 軟質板(ゴム) 4 積層ゴム(積層体) 5 空洞部 7,8 フランジ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的
    性質を有する軟質板とを交互に貼り合わせてなる積層体
    を有する免震構造体において、 該積層体に積層方向に貫通する空洞部を設け、この空洞
    部を空間としたことを特徴とする免震構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、軟質板はゴムよりな
    ることを特徴とする免震構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、空洞部は円筒
    形であることを特徴とする免震構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、空洞部は1個設けられていることを特徴とする免震
    構造体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、空洞部は複数個設けられていることを特徴とする免
    震構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、積層体の外周面に耐候性被覆層が設けられているこ
    とを特徴とする免震構造体。
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JP2010096243A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Polsys Kenkyusho:Kk 免震構造体及びその製造方法
JP7473380B2 (ja) 2020-04-06 2024-04-23 株式会社ブリヂストン 免震装置

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