JP2004036648A - 免震構造体 - Google Patents

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Sadamitsu Takeuchi
竹内 貞光
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Abstract

【課題】建物等の変位を制限する手段を備えた免震構造体を提供することを目的とする。
【解決手段】複数個の剛性を有する硬質板2と粘弾性的性質を有する軟質板3とを交互に貼り合わせてなる積層ゴム4に空洞部5を設け、この空洞部5に変位制限体9を配材し、変位制限体9の両端をフランジ7,8に連結してある。変位制限体9には若干の緩みがある。変位制限体9は、積層ゴム4のばね定数の1.5〜50倍の剛性を有しており、緩みが除かれた後、変位増大に伴って急速に張力が立ち上がる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数個の硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板とを交互に貼り合わせた積層体を有する免震構造体に関する。詳しくは、橋梁支承や建物の免震支承に用いられる免震構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板等の硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板(ゴム)とを積層した構造体が、防振性、吸振性等を要求させる支承部材として広く用いられている。
【0003】
このような免震構造体の作用効果は、コンクリートのような剛体建物と基礎土台との間に、横方向に柔らかい、即ち剪断剛性率の小さい免震構造体を挿入することにより、コンクリート建物の固有周期を地震の周期からずらすことによる。このため、免震構造体を建物と土台との間に挿入する免震設計により、地震により建物が受ける加速度は非常に小さくなる。
【0004】
このような免震構造体によって建物等を支承した場合、免震構造体1基当りの支持荷重が大きいと、建物等の水平方向(積層構造体の積層方向と直交方向)の変位が著しく大きくなる。そこで、戸建て住宅用免震システム等における建物変位量を制限するために、建物と地盤側との間にロープ状体を緩み状態で張り渡し、建物の変位量を制限する構造が特開2000−230342号に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようにロープ状体を建物と地盤側との間に張り渡す作業は、免震構造体の設置施工とは別作業となるため、施工工数が増えることになる。
【0006】
本発明は、建物等の変位を制限する手段を備えた免震構造体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の免震構造体は、複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板とを交互に貼り合わせてなる積層体を有すると共に、該積層体の両端にそれぞれフランジが設けられている免震構造体において、該フランジ同士を免震構造体の積層方向と直交方向の変位を制限する線状の変位制限体によって連結したことを特徴とするものである。
【0008】
かかる本発明の免震構造体は、変位制限体によって上下のフランジを連結し、この変位制限体によって上下のフランジ同士が水平方向に過度に離隔することを解消し、免震構造体の変位を制限するようにしたものである。本発明では、免震構造体自体が変位制限手段を備えているため、建物等の免震施工に際し、免震構造体のみを設置すれば足り、免震構造体とは別にロープ状体を張り渡す作業が不要となる。
【0009】
本発明の免震構造体にあっては、硬質板と軟質板との該積層体に積層方向に貫通する空洞部を設け、この空洞部内に該変位制限体を配置することが好ましい。かかる構造であれば、該空洞部内に1本の変位制限体を配置するだけで免震構造体の任意方向への変位を確実に制限できる。
【0010】
この空洞部は、免震構造体の特性を全方位において均等にさせるために、円筒形であることが好ましい。
【0011】
本発明では、変位制限体は若干の緩みをもって張り渡され、この変位制限体の緩みが無くなると、変位増大に伴って変位制限体の張力が急激に増大し、変位が制限されることが好ましい。
【0012】
変位制限体は積層体の前記変位方向のばね定数の1.5〜50倍の長手方向の剛性を有することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
第1図(a)は本発明の免震構造体の実施の形態を示す縦断面図、第1図(b)は第1図(a)のB−B線に沿う断面図である。
【0015】
この免震構造体1は、複数個の円環形の硬質板2とゴムよりなる円環形の軟質板3とを交互に加硫等により貼り合わせてなる積層体(以下、積層ゴムという。)4を有する。この積層ゴム4の上下両端面にフランジ7,8が加硫等により接着されている。この積層ゴム4は、その中心部に円筒状の空洞部(空間部)5が該積層ゴム4を貫通するように設けられている。この空洞部は、免震構造体の特性を全方位にわたって等方的とするために、円筒形であることが好ましい。
【0016】
この空洞部4内に線状の変位制限体9が配置され、この変位制限体9の一端が留付部材10によってフランジ7に留付けられ、他端が留付部材10によってフランジ8に留付けられている。
【0017】
変位制限体9は、若干の緩みをもってフランジ7,8間に張り渡されている。この変位制限体9の緩みの程度は、免震構造体の水平方向変位が許容変位に達する前に変位制限体9から緩みが除かれてピンと張った状態となるように選定されている。
【0018】
この変位制限体9は、ナイロン、アラミド繊維等よりなるロープ状のものであり、その長手方向の剛性は積層ゴム4の水平方向のばね定数の1.5〜50倍、特に10〜20倍が好ましい。
【0019】
積層ゴム4を構成する硬質板2の材質としては、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板などを用いることができる。
【0020】
また、軟質板3の材料としては、各種の加硫ゴムが用いられる。ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム(EPR、EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)等が挙げられる。軟質板3がゴムの場合、積層ゴム4の水平方向の応力−歪特性は第3図(a)のように略直線状となる。
【0021】
なお、本発明の免震構造体は、その耐候性等の向上を目的として、外表面部を耐候性に優れたゴム材料で被覆するなどの改良を加えることもできる。
【0022】
この場合、被覆ゴム材料としては、耐候性の優れたゴム状ポリマーが望ましく、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、シリコンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム(ERP及びEPDM)、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム等が挙げられる。これらのうち、特にブチルゴム、ポリウレタン、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴムが耐候性の面からは効果的である。更に、軟質板を構成するゴムとの接着性を考慮した場合には、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴムが望ましく、とりわけエチレンプロピレンゴムを用いるのが最も好ましい。
【0023】
これらのゴム材料は単独で用いても、2種以上をブレンドして用いても良い。また、伸び、その他の物性を改良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム等とブレンドしても良い。更に、これらのゴム材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混合しても良い。
【0024】
積層ゴム4を製造するには、例えば、硬質板と軟質板とを交互に積層して加硫成形した積層ゴムをくり抜いたり、リング状の硬質板2の間にゴムを流し込んで加硫したり、リング状の硬質板と軟質板材料とを交互にはさみ込みこれを加硫する方法等が採用される。
【0025】
このように構成された免震構造体は、建物等の免震支承に用いられる。この免震構造体が地震時に水平方向に変形し、この水平方向変位が所定値を超えると、第2図のように変位制限体9がピンと張った状態となり、変位制限体9に張力が生じる。この張力は、第3図(b)のように、変位制限体9がピンと張った後、急速に増大するものであり、第3図(c)の通りフランジ7,8同士を引き付ける力が変位増大と共に急速に増大する。これにより、免震構造体の変位が所定以下に制限されるようになる。
【0026】
また、第3図(b)の通り、変位制限体がピンと張った直後の応力はそれ程大きくないので、変位制限体9の緩みが除かれた直後に生じるフランジ7,8間の引張力は比較的小さい。そのため、金属チェーンをフランジ7,8間に架け渡した場合と異なり、変位制限体9が急に張ることによるガツンという衝撃が生じることがない。変位制限体9間の張力は、その後の変位の増大に伴って急速に増大するので、免震構造体の所定以上の変位は確実に防止される。
【0027】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、建物等の変位を制限する手段を備えた免震構造体が提供される。本発明では、変位制限手段を免震構造体と別個に設ける作業が不要であり、免震施工が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の免震構造体の実施の形態を示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のB−B線に沿う断面図である。
【図2】図1の免震構造体の変形時の断面図である。
【図3】免震構造体の特性説明図である。
【符号の説明】
1 免震構造体
2 硬質板
3 軟質板(ゴム)
4 積層ゴム(積層体)
5 空洞部
7,8 フランジ
9 変位制限体
10 留付部材

Claims (8)

  1. 複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板とを交互に貼り合わせてなる積層体を有すると共に、該積層体の両端にそれぞれフランジが設けられている免震構造体において、
    該フランジ同士を免震構造体の積層方向と直交方向の変位を制限する線状の変位制限体によって連結したことを特徴とする免震構造体。
  2. 請求項1において、該積層体に積層方向に貫通する空洞部を設け、この空洞部内に該変位制限体を配置したことを特徴とする免震構造体。
  3. 請求項2において、空洞部は円筒形であることを特徴とする免震構造体。
  4. 請求項2又は3において、空洞部は積層体の中央部に設けられていることを特徴とする免震構造体。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、軟質板はゴムよりなることを特徴とする免震構造体。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記変位制限体は、緩み状態にてフランジ同士の間に張り渡され、該積層体が所定以上に変形したときに緩みが除去されることを特徴とする免震構造体。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記変位制限体の長手方向の剛性は、前記積層体の前記変位方向のばね定数の1.5〜50倍であることを特徴とする免震構造体。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記変位制限体はナイロン又はアラミド繊維よりなることを特徴とする免震構造体。
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