JP4082841B2 - ゴム支承体 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、ゴム支承体に係り、特に、土木や建築用の構造物を荷重支持、免震支持乃至は防振支持する支承体等として好適に用いられるゴム支承体に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、土木や建築等の分野においては、金属板等の剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられてなる構造のゴム積層体と、かかるゴム積層体の積層方向の両側において最外側にそれぞれ位置する硬質板(以下においては、かくの如き配置状態にある硬質板を、端部硬質板と呼ぶこととする)に対してボルト固定せしめられた所定の取付板とを含んで構成されるゴム支承体が、広く用いられてきている。
【0003】
具体的には、そのようなゴム積層体における端部硬質板に取付板が一体的に固定せしめられてなるゴム支承体は、土木や建築用の構造物といった上部構造体と、それを支持する下部構造体との間、例えば、建物と基礎との間や、橋梁と橋脚との間に挟持,配置され、そしてその取付板において、それら上部構造体及び下部構造体に取り付けられて、固定せしめられることにより、大なる重量の上部構造体を荷重支持、免震支持、或いは防振支持する支承体としての各種機能が効果的に奏され得るようになっているのである。
【0004】
ところで、上記の如き構造のゴム支承体は、一般に、屋外に設置されるものであるために、風雨に晒されたり、湿気を帯びた大気と接触するようになるところから、従来より、ゴム積層体の積層方向において外部に露呈される端部硬質板の外表面に対して、適当な防錆処理を施したり、或いは端部硬質板自体をステンレス鋼にて形成することで、耐候性の向上が図られてきているのではあるが、そのような余分な防錆処理の採用や高価なステンレス鋼の使用は、製造コストの高騰を招来するものであった。また、この種のゴム支承体にあっては、特にゴム積層体の積層方向に直角な方向の荷重乃至は振動が入力されるような場合において、端部硬質板とゴム層との接合界面に応力が集中し易く、このため、それら端部硬質板とゴム層との接合剥離が起こり易いといった、耐久性に関する問題をも内在するものであった。
【0005】
そこで、近年、このような問題に対処するべく、ゴム積層体の加硫成形時において、かかるゴム積層体のゴム層を与えるゴム組成物を利用して、ゴム積層体の積層方向における上,下面が形成されるようにすることによって、端部硬質板の外表面全面を覆う被覆ゴム層をゴム積層体と一体的に形成し、かかる被覆ゴム層を介して、取付板を端部硬質板にボルト固定せしめてなるゴム支承体が、考えられてきている。要するに、このゴム支承体にあっては、端部硬質板の外表面が被覆ゴム層にて被覆されて、外部に露出されないものであることから、コストアップの要因となる防錆処理の実施やステンレス鋼の使用を必要とすることなく、良好な耐候性を有利に実現することが出来ると共に、端部硬質板と取付板との間に被覆ゴム層が介在せしめられていることによって、積層方向とは直角な方向の荷重・振動入力時においても、端部硬質板とゴム層との接合界面における応力集中が適度に緩和されるため、それら端部硬質板とゴム層とが互いに剥離され難く、従って、耐久性にも優れたものとなっているのである。
【0006】
しかしながら、本発明者が検討したところ、こういった被覆ゴム層を備えるゴム支承体にあっては、荷重や振動が長期に亘って加わるに従って、前記端部硬質板と取付板とを相互固定するボルトの周辺に位置する被覆ゴム層部分において、次第にヘタリが生じてしまい、それにより、被覆ゴム層とボルトとの間に隙間が発生し、更に増大することとなるために、ボルトが緩み、また場合によっては折損乃至は破断して、ボルトの締付力が充分に確保され得なくなるといった問題を内在していることが判明したのであり、それ故に、このようなゴム支承体においては、その長期間の使用に伴って、支承性能が徐々に低下するようになる等の問題が生じることを知見したのである。
【0007】
【解決課題】
かかる状況下、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、ゴム積層体の端部硬質板と取付板とを、ゴム積層体を構成するゴム層よりも大きな静的剪断弾性係数を有する特定のゴムを介して、互いにボルト固定することにより得られるゴム支承体にあっては、それに対して、荷重や振動が長期に亘って加わっても、その端部硬質板と取付板との間に介在せしめられるゴムのボルト周辺部分におけるヘタリは著しく少なく、従って、ボルトが弛緩或いは破損して、ボルトの締付力が低下するというような問題は何等惹起され得なくなることを見出し、本発明に到達するに至ったのである。
【0008】
すなわち、本発明は、そのような知見に基づいて為されたものであって、その解決課題とするところは、剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層されてなるゴム積層体の積層方向最外側に位置する硬質板に、所定の取付板がボルト固定されてなるゴム支承体にして、良好な耐久性及び耐候性を発揮し、且つコスト的にも、その有利な低減を図ることが出来ると共に、硬質板と取付板とを固定するボルトの締付力が長期的に安定して保持され得るゴム支承体を提供することにあり、また、他の解決課題とするところは、特に、土木や建築用の構造物を荷重支持、免震支持乃至は防振支持する支承体等として有利に用いられ得るゴム支承体を提供することにある。
【0009】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、上述の如き課題を解決するために、剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられてなるゴム積層体と、該ゴム積層体の積層方向における最外側に位置する端部硬質板に対してボルト固定せしめられる取付板とを含んで構成されるゴム支承体にして、該端部硬質板の積層方向における外表面に対して、それを覆うように、前記ゴム層よりも大なる静的剪断弾性係数を有する、該ゴム層とは別異のゴムからなる取付ゴム層が、一体的に設けられてなり、更に該端部硬質板に形成した螺子孔に前記取付板を挿通した固定ボルトが螺着されることによって、該取付ゴム層を介して、該取付板が、該端部硬質板に対してボルト固定せしめられていることにより、ゴム支承体に対して荷重乃至は振動が長期間に亘って入力されても、前記取付ゴム層のボルト周辺に位置する部分にヘタリが生じるのが阻止されるようにしたことを特徴とするゴム支承体を、その要旨とするものである。
【0010】
このように、本発明に従うゴム支承体にあっては、ゴム積層体の積層方向最外側に位置する硬質板(端部硬質板)と取付板との間に介在せしめられる取付ゴム層が、ゴム積層体のゴム層よりも大きな静的剪断弾性係数を有する、該ゴム層とは別のゴムにて構成されているところから、ゴム支承体に対して荷重乃至は振動が長期間に亘って入力されても、かかる取付ゴム層においては、前記端部硬質板と取付板とを連結固定するボルトの周辺に位置する部分においても、大きなヘタリが生ずるようなことが、効果的に阻止され得るのであり、それ故に、本発明においては、ボルトの緩みや破損の発生が効果的に防止乃至は解消され得、以て所期のボルト締付力が長期間、安定して確保され得ることとなったのである。しかも、本発明にあっては、そのような取付ゴム層が、端部硬質板と取付板との間に介在せしめられていることによって、換言すれば、端部硬質板の外表面を覆うように設けられることによって、耐久性や耐候性において良好なものと為し得ると共に、低コスト化を有利に図ることが出来るという利点も有しているのである。
【0011】
要するに、かくの如き本発明のゴム支承体にあっては、有効な支承性能を長期に亘って発揮し得るものなのであり、従って、建物や橋梁等といった土木・建築用の構造物を荷重支持、免震支持、或いは防振支持する支承体等として、特に有利に用いられ得るのである。
【0012】
なお、かかる本発明に従うゴム支承体の好ましい態様の一つによれば、前記取付ゴム層としては、1.2〜3.0MPaの静的剪断弾性係数を有するものであることが望ましく、これによって、取付ゴム層のボルト周辺部分におけるヘタリの発生が一段と効果的に阻止され得て、ボルトの締付力がより一層長期に亘って確保され得ることとなる。
【0013】
また、本発明に従うゴム支承体における他の好ましい態様の一つによれば、前記取付ゴム層は、ゴム材料の100重量部に対して60重量部以上150重量部以下の割合において、カーボンブラックを添加,配合せしめてなるゴム組成物を用いて形成されることとなる。取付ゴム層を与えるゴム組成物として、そのような配合組成のものを採用することによって、前記せる如き静的剪断弾性係数が、有利に且つ容易に実現され得るのである。
【0014】
【発明の実施の形態】
ここにおいて、図1には、上述の如き本発明に従うゴム支承体の一例が示されている。そして、そこにおいて、ゴム支承体10は、剛性を有する硬質板としての金属板12と弾性ゴム層14とが交互に積層せしめられてなる構造のゴム積層体16と、金属製の厚肉の上部取付プレート18及び下部取付プレート20とを含んで構成されているのであり、また、それら上部及び下部取付プレート18,20が、それぞれ、ゴム積層体16における積層方向(図1中、上下方向)の最上側及び最下側に位置せしめられた、端部硬質板たる上端部金属板12a及び下端部金属板12bに対して、固定ボルト22の適数本により固定せしめられてなる構造とされているのである。
【0015】
なお、このゴム支承体10にあっては、図中二点鎖線にて示されるように、建物や橋梁等の支承対象たる上部構造体24と、該上部構造体24を支持する、基礎や橋脚等の下部構造体26との間に配置せしめられ、そして上部及び下部取付プレート18,20のそれぞれにおいて、所要数の取付ボルト28により、それら上部及び下部構造体24,26に対して取り付け,固定せしめられることとなるのであり、それによって、かかる上部構造体24を荷重支持、免震支持乃至は防振支持することが出来るようになっている。
【0016】
より具体的には、上記のゴム支承体10において、ゴム積層体16は、ゴムブロック30内に、金属板12の複数枚が所定間隔を隔てて配置,埋設されることによって、それら金属板12,12間に弾性ゴム層14が形成され、以て金属板12と弾性ゴム層14とが交互に一体的に積層せしめられた形態において、構成されているのである。なお、金属板12は、上端部金属板12a及び下端部金属板12bと、それらの間に位置する中間金属板12cとから構成されていると共に、前記した上部及び下部取付プレート18,20のボルト固定のために、上端部及び下端部金属板12a,12bは、中間金属板12cよりも厚くされて、大なる強度のものとされている。
【0017】
そして、かかるゴム支承体10にあっては、そのようなゴム積層体16における上端部金属板12aの上面及び下端部金属板12bの下面の全面をそれぞれ覆うようにして、所定厚さの取付ゴム層32,32が、ゴム積層体16に一体的に設けられており、これによって、上端部及び下端部金属板12a,12bと上部及び下部取付プレート18,20とが、それぞれ、それら取付ゴム層32,32を介して、固定ボルト22にて互いに連結固定せしめられる構造とされているのであるが、本発明にあっては、かかる取付ゴム層32を、ゴム積層体16を構成する弾性ゴム層14よりも大なる静的剪断弾性係数を有するゴムにて形成したところに、大きな特徴が存しているのである。
【0018】
すなわち、上,下端部金属板12a,12bと上,下部取付プレート18,20とにあっては、それらの間に取付ゴム層32,32を挟み込んだ状態下において、所定の固定ボルト22を、上,下部取付プレート18,20におけるボルト挿通孔36、及び取付ゴム層32,32に挿通して、上,下端部金属板12a,12bに設けられた螺子孔38に螺着せしめることにより、相互固定されているのであるが、かかる取付ゴム層32が、ゴム積層体16の弾性ゴム層14とは異なる、静的剪断弾性係数の大きなゴムにて構成されていることから、ゴム支承体10への長期に亘る荷重・振動入力によっても、そのような取付ゴム層32に、特にそれの各固定ボルト22の周辺部分34において、ヘタリが発生し難くなるのであり、その結果として、固定ボルト22が弛緩したり、更には折損乃至は破断するといった、ゴム支承体10の性能低下を招来する不具合の発生が効果的に防止され得て、固定ボルト22の締付力が長期間、充分な大きさにおいて保持され得るのである。
【0019】
しかも、かかる取付ゴム層32,32が、上,下端部金属板12a,12bと上,下部取付プレート18,20との間に介在せしめられていることによって、ゴム積層体16の積層方向に直角な方向(図1中、左右方向)の荷重・振動がゴム支承体10に加わるようなことがあっても、上,下端部金属板12a,12bと、それらの直ぐ内側の弾性ゴム層14,14との接合界面に応力が集中して、接合剥離が引き起こされるようなことが効果的に防止され得ることから、耐久性においても優れたものとなっている。
【0020】
更に加えて、上端部金属板12aの上面と下端部金属板12bの下面とが、取付ゴム層32,32により、完全に被覆されているところから、そのような上,下端部金属板12a,12bには、特別な防錆処理を施す必要が全くなく、それ故に、上,下端部金属板12a,12bとして、低廉な鉄板や炭素鋼板を使用することも可能となるため、高い耐候性を低コストにて実現することが出来るという利点も有しているのである。
【0021】
ところで、このようなゴム支承体10において、ゴム積層体16を構成するゴムブロック30(具体的には、弾性ゴム層14)は、所定のゴム材料をベース成分とすると共に、必要に応じて、公知の各種ゴム用配合剤を適宜な配合組成において添加せしめてなるゴム組成物(以下、ゴム組成物aと言う)を用いて、形成されるものである。なお、このゴムブロック30(弾性ゴム層14)を与えるゴム組成物aのベース成分たるゴム材料としては、従来よりゴム支承体(積層体)の製造において用いられている公知の各種の原料ゴム、例えば、天然ゴムや、ポリイソプレンゴム,スチレン・ブタジエンゴム,ポリブタジエンゴム,アクリロニトリル・ブタジエンゴム,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム等のジエン系合成ゴム等の中から、ゴム支承体10の用途等を考慮しつつ、適当なものが選択されて、それらのうちの1種乃至は2種以上の混合物、或いはそれらと他の原料ゴムとの混合物が用いられることとなる。また、必要に応じて、かかるゴム材料に組み合わせて配合されるゴム用配合剤の代表的なものとしては、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、カーボンブラック等の補強剤、オイル等の軟化剤、可塑剤、老化防止剤、アスファルト、ワックス、安定剤、難燃剤等を挙げることが出来、それらの中から、ゴム支承体10に求められる特性等に応じたものの1種乃至は複数が適宜に選定されて、通常の範囲内において配合せしめられることとなる。
【0022】
また、そのようなゴムブロック30内に埋設され、以て弾性ゴム層14と共にゴム積層体16を構成する金属板12としては、一般的なゴム支承体において使用されている耐圧縮性に優れたもの、例えば、鉄板の他、炭素鋼,ステンレス鋼の如き合金鋼等からなる鋼板等を適宜に採用することが出来るが、耐圧縮性に優れたものであれば、硬質プラスチック板等も、同様に使用可能である。そして、有利には、コスト的な面からして、安価な鉄板や炭素鋼板の使用が推奨されるのである。また、金属板12の埋設数や厚さにあっては、ゴム支承体10に求められる特性等に応じて、適宜に決定されるものであって、ここでは、金属板12の埋設数として6枚が採用されている。
【0023】
そして、このような金属板12と弾性ゴム層14とを交互に積層した形態のゴム積層体16の積層方向両側(上下)に更に一体的に設けられる、本発明の特徴的要素たる取付ゴム層32は、弾性ゴム層14よりも大きな静的剪断弾性係数を有するものであって、その中でも、特に1.2〜3.0MPa、好適には1.4〜2.5MPaの静的剪断弾性係数を有するものであることが、実用上、望ましいのである。なお、取付ゴム層32の静的剪断弾性係数が1.2MPaよりも小さくなると、前述せる如き本発明の効果が実用上において充分に奏され得なくなる恐れがあるからであり、また、静的剪断弾性係数が3.0MPaよりも大きな取付ゴム層32にあっては、それを与えるゴム組成物が混練りし難いものとなるからである。
【0024】
また、かくの如き取付ゴム層32は、ゴムブロック30(弾性ゴム層14)を与えるゴム組成物aとの関係において、それよりも大なる静的剪断弾性係数を与える公知のものの中から選択される所定のゴム組成物(以下、ゴム組成物bと言う)にて形成されることとなるのであるが、このゴム組成物bとしては、適当なゴム材料の1種乃至は複数の混合物をベース成分として含み、更に必要に応じて、ゴム用配合剤の1種又は2種以上を適宜な配合組成において添加,配合せしめてなるゴム組成物の中から、上記せるような静的剪断弾性係数を加硫後において有利に実現し得るものが、適宜に選択,使用されることとなる。なお、かかるゴム組成物bを構成するゴム材料やゴム用配合剤としては、その静的剪断弾性係数に関する条件を満たす限りにおいて、前述せるようなゴム組成物aを構成するゴム材料(ゴム原料)やゴム用配合剤として例示した各種のものが、有利に採用され得るものである。
【0025】
そして、本発明においては、特に、公知のゴム用配合剤の中でもカーボンブラックを用いて、それを所定のゴム材料の100重量部に対して、60重量部以上150重量部以下の割合となるように添加,配合せしめてなるものが、目的とする静的剪断弾性係数を容易に実現し得るところから、ゴム組成物bとして好適に使用されるのである。なお、カーボンブラックの配合量が少なくなり過ぎる場合には、そのようなゴム組成物からなる取付ゴム層32において、所望の静的剪断弾性係数が達成され得なくなり、結果的に、固定ボルト22の緩み・折損等の問題が惹起されるようになることから、かかる配合量としては、60重量部以上であることが必要とされる。一方、カーボンブラックの配合量が余りにも多くなり過ぎると、ゴム組成物の混練り性が大きく低下して、取付ゴム層32の形成に悪影響をもたらすようになるところから、カーボンブラックは、一般に、ゴム材料の100重量部に対して150重量部以下の割合となるようにして、用いられるのである。
【0026】
なお、ゴム支承体10において、ゴム積層体16の上面側に設けられる取付ゴム層32と、下面側に設けられる取付ゴム層32とは、互いに同じゴム組成物bにて形成されても、或いはそれぞれ異なるゴム組成物bにて形成されても、何れであっても、何等差し支えない。また、このようなゴム組成物bを用いて形成される取付ゴム層32の厚さとしては、本発明の効果が良好に奏され得るように、ゴム組成物bの配合組成等を加味して、適宜な厚さが選定される。
【0027】
また、このような取付ゴム層32,32を介して、ゴム積層体16の上,下端部金属板12a,12bに連結固定せしめられる上,下部取付プレート18,20は、先述せるように、ゴム支承体10を上,下部構造体24,26に対して着脱可能に固定せしめるために設けられるものであって、通常のゴム支承体における取付板と同様、鉄板や鋼板といった金属板等を用いて、支持すべき上部構造体24の重量等に応じた厚さをもって、形成されることとなる。
【0028】
さらに、ゴム支承体10の全体形状としては、その設置形態に応じた適宜な形状が採用され、例えば、平面形態において、四角形形状や円盤形状の他に、楕円形状や五角形、六角形等の多角形形状とすることも可能である。
【0029】
ところで、このような本発明に従うゴム支承体10を製造するに際しては、上述せる如き構成を有利に実現し得る公知の各種の手法が、適宜に採用されることとなる。
【0030】
例えば、先ず、弾性ゴム層14及び取付ゴム層32をそれぞれ与えるゴム組成物a,bを用いて、それらをそれぞれシート状に成形せしめることにより、未加硫のゴムシートa,bを作製し、次いで、その得られたゴムシートa,bと所定の金属板12とを、ゴムシートb,下端部金属板12b,ゴムシートa,中間金属板12c,・・・,ゴムシートa,上端部金属板12a,ゴムシートbの順となるように積層せしめ、そしてそれら積層物を一挙にプレス加硫せしめることにより、弾性ゴム層14と金属板12とが交互に積層されてなるゴム積層体16の積層方向両側に、取付ゴム層32,32が一体的に設けられてなる一体加硫成形品を形成した後、所定の上,下部取付プレート18,20を、得られた一体加硫成形品における取付ゴム層32,32上に重ね合わせて、固定ボルト22により、上,下端部金属板12a,12bにそれぞれ固定せしめることによって、目的とするゴム支承体10を形成する方法が採用される。
【0031】
また、この他にも、先ず、未加硫のゴム組成物aを用いて、未加硫ゴムシートを作製した後、かかるゴムシート及び金属板12を、上,下端部金属板12a,12bが積層方向最外側に位置するようにして、交互に積層せしめた状態下において、その積層物にプレス加硫成形操作を施して、弾性ゴム層14と金属板12とからなる一体的なゴム積層体(16)を形成する一方、そのようなゴム積層体(16)の積層方向両側に、ゴム組成物bからなる未加硫ゴムシートを更に積層して加硫成形することにより、上,下端部金属板12a,12bの外側に取付ゴム層32,32が一体的に形成されてなるゴム積層体16を完成せしめる方法や、ゴム組成物bより、シート状の取付ゴム層32,32を別途に加硫成形し、その得られた取付ゴム層32,32を、前記ゴム積層体(16)における上端部金属板12aの上面及び下端部金属板12bの下面に、接着剤等にて接着せしめ、更に、上,下部取付プレート18,20を、そのような取付ゴム層32,32に重ね合わせて、固定ボルト22により、上,下端部金属板12a,12bに固定せしめることによって、所望の構造と為す方法も、採用することが出来る。
【0032】
なお、かかるゴム支承体10の製造において、ゴム組成物の加硫時における温度、時間等の加硫条件としては、ゴム組成物a,bの配合組成等を考慮して、公知の条件の中から、適宜に選定されることとなる。
【0033】
かくの如くして得られるゴム支承体10にあっては、前述せるように、優れた効果を効果的に奏し得るものであることから、所期の支承機能を長期に亘って有効に発揮することが出来るのであり、従って、そのような本発明に係るゴム支承体10にあっては、建物や橋梁を始めとする土木・建築用の構造物を荷重支持したり、免震支持したり、或いは防振支持したりするために用いられる支承体等として、有利に適用され得るのである。
【0034】
なお、以上においては、本発明の一例としてのゴム支承体10の構成について詳述してきたが、本発明に従うゴム支承体にあっては、そのような例示のもののみに限定されるものでは決してなく、種々なる形態をもって実施され得るものであることが、理解されるべきである。
【0035】
例えば、本発明において、取付ゴム層としては、それを介して、所定の取付板がゴム積層体の積層方向最外側に位置する硬質板(端部硬質板)にボルト固定せしめられるように配設されるものであれば、何等問題はなく、上述したような、ゴム積層体の積層方向両側に、端部硬質板の外表面全体を覆うようにして、取付ゴム層を設ける形態の他にも、例えば、求められる耐候性や耐久性等の特性の程度に応じて、取付板を端部硬質板に固定するボルトの周囲においてのみ、要するに、端部硬質板の外表面の一部分だけを覆うようにして取付ゴム層を設ける形態のものや、ゴム積層体の積層方向一方の側にのみ、取付ゴム層を配設する形態のものも、また、本発明の範疇に含まれるものであることが理解されなければならない。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0037】
先ず、下記表1に示される各種配合組成に従って、未加硫のゴム組成物(A〜E)を、それぞれ調製した。なお、このゴム組成物の調製に際しては、ゴム材料として、天然ゴム(NR)、又はポリブタジエンゴム(BR)を用いる一方、ポリマー助剤として、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を用い、更に、ゴム用配合剤として、SAFカーボン、硫黄、加硫促進助剤(ZnO等)、老化防止剤、軟化剤、アスファルトを使用した。但し、ここにおいて、前記ポリマー助剤としてのSBRは、ゴム材料には含まれないものであることが、理解されなければならない。また、得られたゴム組成物A〜Eについて、それらの加硫後における静的剪断弾性係数を測定した結果を、下記表1に併せ示す。なお、かかる静的剪断弾性係数の測定にあっては、各ゴム組成物を用いて、JIS−K−6301−1995の「13.低伸長応力試験」に規定される短冊状試験片(1号形:5mm×100mm×2mmt )を、150℃×30分の加硫条件を採用して、プレス加硫により作製し、次いで、その得られた試験片の各々を用いて、前記JIS−K−6301−1995の「13.低伸長応力試験」に準拠する特性試験を実施して、静的剪断弾性係数としての25%伸長応力(MPa)を求めた。
【0038】
【0039】
次に、上記で得られた各種ゴム組成物A〜Eを用いて、図1に示される如き形状を有するNo.1〜6のゴム支承体(10)を作製した。具体的には、先ず、被覆ゴム層としての取付ゴム層(32,32)を与えるゴム組成物、及び弾性ゴム層(14)を与えるゴム組成物として、それぞれ、上記ゴム組成物A〜Eのうちの下記表2に示されるものを用いて、それらの各ゴム組成物からなる未加硫ゴムシートと共に、厚肉の鉄板(12a,b)及び薄肉の鉄板(12c)を、所定の順序で積層せしめて、それらをプレス加硫せしめることにより、弾性ゴム層(14)と鉄板(12)とが交互に積層されてなるゴム積層体(16)の積層方向最外側に位置する厚肉鉄板(12a,b)上に、取付ゴム層(32,32)が更に積層されて、一体的に加硫接着されてなる一体加硫成形品を形成した。なお、かかる一体加硫成形品の形成に際して、150℃×60〜180分の加硫条件を採用した。引き続いて、得られた一体加硫成形品における取付ゴム層(32,32)上に、所定の鉄製取付プレート(18,20)を重ね合わせた後、それら取付プレート(18,20)を、取付ゴム層(32,32)を介して、所定数のボルト(22)で厚肉鉄板(12a,b)に固定せしめることによって、目的とするゴム支承体(10)を形成した。ここで、No.1〜3のゴム支承体は、本発明に従って、取付ゴム層(32)が弾性ゴム層(14)よりも大きな静的剪断弾性係数を有するゴムにて構成されたものであり、また一方、No.4〜6のゴム支承体は、従来と同様、被覆ゴム層としての取付ゴム層(32)が、弾性ゴム層(14)と同じゴム組成物を用いて形成されたものである。
【0040】
【0041】
また一方、上記のゴム支承体とは別に、ボルト弛緩試験用のテストピース(イ)〜(ホ)を作製した。この(イ)〜(ホ)に係るテストピースの作製においては、前記ゴム組成物A〜Eのうちの下記表3に示されるものをそれぞれ用いて、シート状を呈する所定の大きさの未加硫ゴム片を作製した後、得られたゴム片と矩形平板形状の鉄片(50mm×50mm×25mmt )とを、互いに重ね合わせて積層せしめ、そして、150℃×30分の条件下でプレス加硫操作を実施することにより、鉄片における一方の面に、厚さ2mmt の加硫ゴム層が一体的に形成されてなるテストピースを形成した。なお、このようにして得られた各種テストピースにおける加硫ゴム層及び鉄片は、それぞれ、先に作製したゴム支承体(10)の取付ゴム層(32)及び厚肉鉄板(12a,b)に対応するものである。
【0042】
そして、このようにして作製されたテストピースの各々を用いて、ボルト弛緩試験を行なった。具体的には、先ず、図2に示されるように、適当な固定台50の上面にテストピース52を位置固定せしめる一方、かかるテストピース52に対して、振動発生装置54を備えたL字バー56を、ボルト58にて取り付け,固定せしめることにより、試験セット60を準備した。なお、そこにおいて、テストピース52は、それを構成する加硫ゴム層62と鉄片64との積層方向が水平方向となるように、固定台50上に載置,固定した。また、L字バー56は、50mm幅の長尺鉄板が、その長手方向における一方の端部においてL字形に屈曲された形状を有しており、その屈曲された端部上において、前記振動発生装置54が固設されている。そして、かかるL字バー56をテストピース52に取りけ,固定するに際しては、該L字バー56における振動発生装置54が設けられた端部とは反対側を、L字バー56の長手方向が鉛直方向となるようにして、テストピース52の加硫ゴム層62に重ね合わせ、その状態において、L字バー56とテストピース52の鉄片64とを、加硫ゴム層62を介して、M16のボルト58により共締めする方法を採用した。
【0043】
次いで、上記で準備した試験セット60を用いて、振動発生装置54を駆動させることにより、実際の橋梁における振動を想定した周波数:2Hz及び振幅:3mmの振動を、試験セット60の鉛直方向(図2中、矢印方向)で、60時間加えた後、テストピース52におけるボルトの弛緩状態を調べた結果を、下記表3に併せ示した。なお、かかる表3においては、それぞれの結果が、○:ボルトの緩みは認められない、×:ボルトの緩みが認められる、又は△:ヘタリ発生の可能性が認められる、として表わされている。
【0044】
【0045】
かかる表3の結果から明らかなように、(イ)及び(ロ)の試験片は、双方とも、ボルトの緩みがないという良好な結果を示すものであることが認められ、これにより、本発明に従うNo.1,2及び3の各ゴム支承体にあっては、長期間に亘って使用されても、ボルトの締付力は充分に確保され得るものと判断されるのである。これに対して、(ハ),(ニ)及び(ホ)の各試験片では、ボルトの緩みやヘタリ発生の可能性が認められたことから、弾性ゴム層(14)と取付ゴム層(32)を同一のゴム組成物にて形成したNo.4,5及び6に係るゴム支承体にあっては、何れも、長期間に亘る使用によって、ボルトの緩みに起因するボルト締付力の低下等の問題が惹起されることが予測される。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明に従うゴム支承体にあっては、ゴム積層体の積層方向最外側に位置する硬質板に対して、所定の取付板がボルトにて固定せしめられる構造のゴム支承体において、それら硬質板と取付板との間に介在する取付ゴム層の静的剪断弾性係数が、ゴム積層体のゴム層のそれよりも大ならしめられているところから、支承体に対して長期間、荷重や振動が加わっても、かかる取付ゴム層におけるボルトの周辺部分に、ボルトの弛緩や破損を誘引する大きなヘタリが発生するようなことが効果的に阻止され得るのであり、従って、このようなゴム支承体にあっては、ボルトの締付力が長期に亘って安定的に保持されることとなるのである。しかも、かかる本発明のゴム支承体にあっては、そのような取付ゴム層が、積層方向最外側に位置する硬質板と取付板との間に介在せしめられて、該硬質板の外表面を覆うように、設けられることとなるところから、耐久性や耐候性を高度に実現しつつ、製造コストの低減を有利に図ることが出来るという利点をも有しているのである。
【0047】
要するに、このような本発明のゴム支承体にあっては、長期間に亘る使用にも充分に耐え得るものなのであり、従って、それは、土木や建築用の構造物を荷重支持、免震支持乃至は防振支持する支承体等として、有利に用いられ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うゴム支承体の一例を示す一部切欠断面説明図である。
【図2】ボルト弛緩試験の試験方法を示す断面説明図である。
【符号の説明】
10 ゴム支承体 12 金属板
12a 上端部金属板 12b 下端部金属板
14 弾性ゴム層 16 ゴム積層体
18 上部取付プレート 20 下部取付プレート
22 固定ボルト 32 取付ゴム層
Claims (4)
- 剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられてなるゴム積層体と、該ゴム積層体の積層方向における最外側に位置する端部硬質板に対してボルト固定せしめられる取付板とを含んで構成されるゴム支承体にして、
該端部硬質板の積層方向における外表面に対して、それを覆うように、前記ゴム層よりも大なる静的剪断弾性係数を有する、該ゴム層とは別異のゴムからなる取付ゴム層が、一体的に設けられてなり、更に該端部硬質板に形成した螺子孔に前記取付板を挿通した固定ボルトが螺着されることによって、該取付ゴム層を介して、該取付板が、該端部硬質板に対してボルト固定せしめられていることにより、ゴム支承体に対して荷重乃至は振動が長期間に亘って入力されても、前記取付ゴム層のボルト周辺に位置する部分にヘタリが生じるのが阻止されるようにしたことを特徴とするゴム支承体。 - 前記取付ゴム層が、1.2〜3.0MPaの静的剪断弾性係数を有している請求項1に記載のゴム支承体。
- 前記取付ゴム層が、ゴム材料の100重量部に対して60重量部以上150重量部以下の割合において、カーボンブラックを添加,配合せしめてなるゴム組成物を用いて形成されている請求項1又は請求項2に記載のゴム支承体。
- 前記ゴム積層体が、構造物を免震支持する免震積層体である請求項1乃至請求項3の何れかに記載のゴム支承体。
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