JP2576520B2 - 免震構造体 - Google Patents

免震構造体

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は複数個の硬質板と粘弾性的性質を有する軟質
板とを交互に積層した免震構造体に関するものであり、
特に極めて耐候性及び耐久性に優れた免震構造体に関す
るものである。
[従来の技術] 銅板等の硬質板とゴム等の粘弾性性的性質を有する軟
質板とを積層した構造体が、防振性、吸振性等を要求さ
れる支承部材として広く用いられている。
このような支承部材に用いられる免震構造体は、建物
と土台との間に挿入され、建物全体を支える働きをして
いるため、一旦設置された後は取替えが困難であり、ま
た、たとえ技術的には取替え可能であっても、コスト的
にかなり高いものとなる。このため、免震構造体にはコ
ンクリート構造物と同程度の50〜60年の耐久寿命が要求
されている。
ところで、免震構造体は、使用中、常に外気にさらさ
れているため、空気、湿度、オゾン、紫外線、原子力用
においては放射線、海辺における場合では海風、により
長期劣化を受ける。また、建物を支えているため、常に
圧縮荷重を受けており、平常時でもゴム層の表面部には
かなりの引張応力が付与されている。その上、大地震発
生時においては、ゴム層には局部的に100〜200%にもお
よぶ引張歪を受ける。このような引張応力や引張歪によ
り劣化はより一層進行する。
このようなことから、長期耐久寿命を要求される免震
構造体において、耐酸化劣化性、耐オゾン性、耐熱老化
性などの耐候性が極めて重要であることは論をまたな
い。
現在提案されている免震構造体には、次のようなもの
がある。
第2図に示す如く、ゴム層11と金属板12とが積層さ
れ、金属板12のエッジ部12aは表面に出ているか、薄い
(1mm程度)ゴム層で被われている。
第3図に示す如く、ゴム層11と金属板12とが積層さ
れ、金属板12のエッジ部12aは厚い表面ゴム13で被われ
ている。これらの免震構造体に使用されているゴム材料
は、イギリス、ニュージーランドにおける天然ゴム系、
フランスにおけるクロロプレンゴム系に大別される。
即ち、フランスでは耐候性を重視する結果、クロロプ
レンゴムを用いており、一方、イギリス、ニュージーラ
ンドでは、ゴムの耐破壊特性を重視して、天然ゴムを用
いている。そして、イギリス、ニュージーランドでは、
天然ゴムの耐候性(耐熱老化性、耐オゾン性、耐酸化劣
化性など)の悪いのを補うために、第3図の如く、厚い
表面ゴム層を形成する方法が採用されている。(例え
ば、ロスアンゼルス郊部に建てられた裁判所に用いられ
ているイギリス製免震構造体の場合、表面ゴム層厚は75
mmとなっている。) 従来は、上記、いずれの免震構造体においても、
免震構造体の全ゴム部分は一つの配合系のゴム材料で作
製されている。
従来の免震構造体のうち、ゴム材料として耐候性の良
いクロロプレンゴムを用いた場合、クロロプレンゴムは
耐寒性が悪く、低温結晶化し易いことから、低温におい
てゴムの硬度が増加し、免震構造体本来の免震性能が発
揮できなくなると共に、高価なクロロプレンゴムを用い
ることによって製品コストが大幅に増加するという欠点
がある。
これに対し、天然ゴムは周知の通り耐候性が悪い。劣
化した天然ゴムでは、オゾンクラックの発生等、目に見
える変化が起こるだけでなく、弾性率が大幅に増加し、
破断強度、破断時伸びが大幅に低下する。即ち、大気中
の長期劣化によって、天然ゴムは表面に無数のオゾンク
ラックを有し、しかも脆い材料に変化してしまうのであ
る。
従って、第3図のような構成とした場合においても、
表面のゴム層が劣化し、このような劣化層で被われてい
ると、内部のゴム層は劣化していない場合でも、地震に
よる繰り返し大変形等を受けると、まず表面の劣化層が
簡単に破断し、更にそれが引き金となって内部のゴム層
全体の破断をもたらす可能性がある。(例えば、熱劣化
性の優れたAゴムの表面に、熱劣化性の悪いBゴムを薄
く塗布してこれを熱劣化させると、Aゴムの表面に形成
されたBゴムの熱劣化層のため、折り曲げただけでAゴ
ムも簡単に破断することがある。) また、免震構造体の表面ゴム層に発生したオゾンクラ
ック等の亀裂から水分が侵入すると、硬質板の金属に錆
が発生し、またこれにより、金属板とゴム層とが剥離す
る危険性もある。
上記問題を解決するものとして、本出願人は、第4図
に示す如く、硬質板12と軟質板11とをそれぞれ複数枚貼
り合わせた免震構造体において、硬質板12及び軟質板11
の外周縁部を耐候性に優れた外皮ゴム14で被覆した免震
構造体を開発し、先に特許出願した(特開昭60−22545
5。以下、「先願」という。)。
先願の発明以前において免震構造体の表面部分を免震
構造体の軟質板を構成するゴム材料とは別のゴム材料で
被覆することは全くなされていなかった。これは、免震
構造体は全体的には大きなゴムの固まりのようなもの
で、表面が多少劣化しても全体的には問題がないと考え
られているためである。
しかるに、免震構造体には、前述の如く、50〜60年と
いう長年月にわたる耐久性が要求されること、多少なり
とも劣化した部分が生じた場合には、これが破断して、
免震構造体全体の破断につながりかねないこと、地震発
生時にはどのような不測の変形を受けるとも限らず、こ
れがために多少の劣化も軽視することはできないこと、
免震構造体は建物と人命を支えるものであることから、
その安全性は常に完璧であるべきであること等を考慮し
た場合、免震構造体はその使用の環境下で全く劣化する
恐れのないものであることが望まれる。しかも、あらゆ
る工業生産に要求されることであるが、製品コストを低
く押さえることは常に要求されることである。
しかして、先願の発明によれば、硬質板及び軟質板の
外周縁部を耐候性に優れたゴム材料で被覆しているた
め、免震構造体の外気にさらされる表層部は極めて耐候
性に優れたものとなり、硬質板及び軟質板はこのゴム材
料によって完全に外気から遮断され、酸素劣化、オゾン
劣化等から守られるため、上記要求は満足される。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、第4図に示すようは免震構造体では、特に
圧縮変形した際に、外皮ゴム14の軟質板11と接する部分
14aに過大な応力や局部が増大し、著しい場合には、局
部歪による免震構造体の損傷、破損の問題が考えられ
る。
このような軟質板11の周囲部分に発生する局部歪を低
減する質のとして、第5図に示す如く、軟質板11及び硬
質板12を交互に貼り合せた免震構造体において、軟質板
11の周端面11aに凹部を形成したものが提案されている
が(実公昭58−30818、同58−30819)、このような免震
構造体では、局部歪の問題はある程度解決されるもの
の、前述の耐候性の問題があり、要求特性を満足するも
のではなかった。
[問題点を解決するための手段] 本発明の免震構造体は、複数個の剛性を有する硬質板
と粘弾性的性質を有する軟質板とを交互に積層した積層
構造体よりなり、該積層構造体の周面が外皮ゴムで被覆
されている免震構造体であって、該外皮ゴム層は、軟質
板と接する部分において、断面円弧ないし円弧類似形状
の凹形状とされていることを特徴とする。
[作用] 本発明の免震構造体は、外皮ゴムで被覆されているた
め、この外皮ゴムで軟質板及び硬質板が保護され、極め
て耐候性に優れたものとなる。
また、この外皮ゴムは、軟質板と接する部分におい
て、断面円弧ないし円弧類似形状の凹形状とされている
ため、この部分における応力や局部歪の集中が低減され
る。このため、最大局部歪が大幅に低下し、歪を平均的
に分布させることにより、局部歪による免震構造体の損
傷、破損を防止することができる。
しかも、圧縮変形時において、周面の断面がほぼ直線
状となるため、外観が向上する。
[実施例] 以下図面を参照して実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る免震構造体の縦断面
図である。この面震構造体は粘弾性的性質を有するゴム
等の軟質板2と、鋼板等の剛性を有する硬質板1とが交
互に積層された積層構造体3の周面が外皮ゴムの層6で
被われている。しかして、外皮ゴム層6は、軟質板2と
接する部分において、断面円弧ないし円弧類似形状の凹
部6aが形成されるように、内側に反った形状とされてい
る。(なお、図中、4、5はフランジである。) この外皮ゴム層6のゴム材料としては、耐候性の優れ
たゴム状ポリマーが望ましく、例えば、ブチルゴム、ア
クリルゴム、ポリウレタン、シリコンゴム、フッ素ゴ
ム、多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム(ERP及びEPD
M)、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸
ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴ
ム等が挙げられる。これらのうち、特にブチルゴム、ポ
リウレタン、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩
素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプ
レンゴムが耐候性の面からは効果的である。更に、軟質
板を構成するゴムとの接着性を考慮した場合には、ブチ
ルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴムが
望ましく、とりわけエチレンプロピレンゴムを用いるの
が最も好ましい。
これらのゴム材料は単独で用いても、2種類以上をブ
レンドして用いても良い。また、伸び、その他の物性を
改良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、イソプレ
ンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニ
トリルゴム等とブレンドしても良い。更に、これらのゴ
ム材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化
剤、オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混合しても
良い。
このようなゴム材料で形成される外皮ゴム層6の厚さ
は、一般に厚ければ厚い程、内部保護効果が高く好まし
いが、反面、コスト高となり、また加硫を遅らせるなど
の問題もおきる。このようなことから、外皮ゴム層6の
厚さは、硬質板1と接する部分の厚さt(mm)が 好ましくは、 2≦t≦50 より好ましくは 3≦t≦50 更に好ましくは 4≦t≦40 となるようにするのが望ましい。
また、外皮ゴム層6の軟質板2と接する部分に形成さ
れる凹部の形状は、免震構造体の設置対象により、免震
構造体に加えられる圧縮応力等に応じて、局部歪を有効
に低減するような形状となるように適宜決定される。
外皮ゴム層6は、硬質板1及び軟質板2と強固に接着
することが重要であるが、接着は、 軟質板2のゴム材料(以下「内部ゴム」ということ
がある。)と外皮ゴム層6のゴム材料(以下「被覆ゴ
ム」ということがある。)とを同時に加硫接着する方
法。
内部ゴムのみ先に加硫した後、被覆ゴムを加硫させ
て接着させる二段式加硫接着法。
内部ゴム、被覆ゴムを別々に加硫した後、接着剤で
貼り合せる方法。
などにより容易に行える。接着に際し、内部ゴムと被覆
ゴムの接着が不良である場合には、両者の間に両者に対
して接着性の良好な第三のゴム層を介在させても良い。
また、内部ゴム及び/又は被覆ゴムに接着性向上のため
の添加物を配合しても良い。
本発明において、硬質板1の材質としては、金属、セ
ラミックス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、木
材、紙板、スレート板、化粧板などを用いることができ
る。また軟質板2としては、各種の加硫ゴム、未加硫ゴ
ム、プラスチックスなどの有機材料、これらの発泡体、
アスファルト、粘土等の無機材質、これらの混合材料な
ど各種のものを用いることができる。
また、硬質板及び軟質板の形状は、円形、方形、その
他、五角形、六角系等の多角形としても良い。
このような硬質板と軟質板とを接着させるには、接着
剤を用いたり共加硫すれば良い。
このような本発明の免震構造体について、次のような
改良を加えることにより、著しく優れた効果が得られ
る。
I 第6図に示す如く、硬質板1のエッジ部を円弧形状
ないし円弧類似形状に膨出させることにより、硬質板1
のエッジ部に接触している軟質板2の部分に過大な応力
及び歪が発生し、この部分で損傷を起こすのを防止する
ことができる。
この場合、硬質板1の側端面に形成される膨出部の断
面円弧形状の円弧の半径は、第6図のVII部の拡大図で
ある第7図に示すrの値で、 好ましくは 0.1R≦r より好ましくは 0.3R≦r とりわけ 0.5R≦r とするのが望ましい。(ただし、1Rは半径1mmの円弧で
ある。) なお、この膨出部の円弧形状又は円弧類似形状とは、
上記の円弧以外に、局部応力を低減させるべく円弧的な
働きをするものであれば、特に制限はない。
II 次の及び/又はの構成とすることにより、フラ
ンジ近傍の硬質板の曲げ変形に起因する局部歪の発生が
減少され、局部歪による免震構造体の損傷、破損等の問
題が解消される。
フランジ取付側の硬質板の曲げ剛性率は中心側の硬
質板の曲げ剛性に比べて高い。
フランジ取付側の硬質板の引張応力は中心側の軟質
板の引張応力に比べて高い。
即ち、第8図に示すような、軟質板R1、R2、R3……RM
と、鋼板等の剛性を有する硬質板S1、S2、S3……SMとを
交互に積層して構成されている(なお、RM及びSMは、各
々、中心部の軟質板及び硬質板を指す。)積層構造体3
において、例えば、硬質板S1、S2、S3……SMの25℃にお
ける曲げ剛性を、各々、ES1 ES2、ES3、……ESMとした
場合、硬質板S1の曲げ剛性ES1は硬質板SMの曲げ剛性ESM
に対し、 好ましくは 更に好ましくは となるようにする。
また硬質板S2の曲げ剛性ES2は硬質板SMの曲げ剛性ESM
に対し、 好ましくは とするが望ましい。
の構成については、具体的には、軟質板R1、R2、R3
……RMの25℃における100%伸長時の引張応力(Modulus
100)を、各々、ER1、ER2、ER3、……ERMとすると、軟
質板R1の引張応力ER1は軟質板RMの応力ERMに対し、 好ましくは より好ましくは となるようにする。
また硬質板R2の引張応力ER2は軟質板RMの引張応力E
RMに対し、 好ましくは とするのが好ましい。
III 直径の異なる硬質板を組合せて、積層構造体の少
なくともフランジと接する部分が、フランジに向けて次
第に横断面積が大きくなるように、その外表面が内側に
縦断面円弧状ないし円弧類似形状に沿った湾曲面とする
ことにより、フランジ付近に、最大局部歪等の大きな局
部歪が集中するのを防止し、歪を全体に幅広く平均的に
分布させ、最大局部歪を大幅に低減すると共に、座屈を
防止して、局部歪や座屈による免震構造体の損傷、破損
等の問題を解消することができる。
即ち、第9図に示す如く、硬質板1、1′、1″のそ
れぞれの直径l1、l2、l3は l1>l2>l3 とし、積層構造体3の断面形状を、内側に反った湾曲面
(換言すると外側に凹形状を形成する湾曲面)とする。
(なお、第9図においては、前記Iの構成を取り入れ
て、硬質板1、1′、1″のエッジ部に膨出部を形成し
ている。) IV 積層構造体の外周部分の剛性を内側部分の剛性より
も高くすることにより、大きな局部歪が積層構造体の特
に軟質板の外周部に発生するのを防ぎ、その結果最大局
部歪を大幅に低減することが可能となる。
具体的には、次の及び/又はを採用することがで
きる。
第10図に示す如く、軟質板2の外周部分2aの剛性を
内側部分2bの剛性よりも高くする。例えば、軟質板2の
外周部分2a、内側部分2bに、それぞれ剛性の異なる材料
を用い、これを貼り合せて構成することができる。
この場合、各々の材料は、25℃、200mm/minの引張速
度にて50%引張伸長時の弾性率で表した場合、外周部分
の2aの弾性率をE out、内側部分2bの弾性率をE inとす
ると、 好ましくは より好ましくは となるように選定するのが好ましい。
硬質板の積層枚数を積層構造体3の外周部分におい
て増やす。例えば、第11図に示す如く、硬質板1として
通常の硬質板1aと共に、中心部をくり抜いて例えばドー
ナツ状にした硬質板1bを用い、これを交互に軟質板2の
間に積層する。
、の場合において、積層構造体3の剛性を高くする
外周部分の幅、即ち第10図及び第11図におけるlと、積
層構造体3の直径又は一辺の長さ、即ち第10図及び第11
図におけるl0との関係は、 好ましくは とするが望ましい。
ところで、このような免震構造体は、免震効果と共に
より高い減衰効果を発揮させるために、軟質板及び硬質
板よりなる積層構造体の中心部に円筒状の空間を設け、
この空間にダンパーを配置したものとするのが好まし
い。
ダンパーの材料としては、 未加硫ゴム及び/又は加硫ゴムに必要に応じて充填
剤を充填したもの 樹脂又は粘性体や可塑剤等を配合した樹脂 FRP 等の粘弾性材料等が好ましく、次の(i)、(ii)の物
性を有するものであることが好ましい。
(i) 25℃、50%引張変形時のヒステリシル比
(h50)が0.2以上 (ii) 周波数5Hz、歪0.01%、温度25℃で動的に測定
された貯蔵弾性率(E)が1≦E≦2×104(Kg/cm2
の範囲 このように優れたヒステリシス特性を有する特定の粘
弾性物質をダンパーとして配置することによって、小変
形から大変形に至る幅広い領域で、極めて高減衰の免震
構造体を得ることができた。
また、この場合において、第12図に示す如く、ダンパ
ー10と積層構造体3の空洞内壁との間に、ダンパー10よ
りも低弾性の材料7又は空気層を含む層を形成すること
により、微小振動に対してダンパーが免震構造体の減衰
作用を阻害するのを防止することができる。
この場合、積層構造体3の大きさ、ダンパー10の大き
さ、低弾性材料7の厚さ等にも特に制限はなく、免震構
造体の使用目的等に応じて適宜選定されるた、例えば、
積層構造体3の空洞の直径L1と積層構造体の直径L2との
比、L1/L2は、 好ましくは 更に好ましくは であることが望ましい。
また、低弾性材料7の厚さL0と積層構造体3の空洞の
直径L1との比、L0/L1は、 好ましくは であることが望ましい。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の免震構造体においては、
内部ゴムは外皮ゴムにより、空気、湿度、オゾン、紫外
線、放射線、海風等の外部環境から完全に遮断されるた
め、これらにより劣化することがない。また、金属等の
硬質板にも外部環境の影響が及ぼされることはないこと
から、錆の発生や硬質板と軟質板との剥離の問題も解決
される。
本発明の免震構造体は、耐候性に極めて優れることか
ら、その耐久性を大幅に向上させることができ、あらゆ
る環境下において長期に亘って使用することが可能とな
る。
しかも、外皮ゴムと軟質板との接する部分における応
力や局部歪の集中が低減されるため、最大局部歪が大幅
に低下し、歪を平均的に分布させることにより、局部歪
による免震構造体の損傷、破損を防止することができ
る。また、圧縮変形時において、周面の断面がほぼ直線
状となるため、外観が向上するという利点もある。
従って、本発明の免震構造体は、長期にわたって、建
物を極めて安定に高い信頼性のもとに支承することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る免震構造体の縦断面図、
第2図、第3図、第4図及び第5図は各々、従来例を示
す断面図、第6図、第8図、第9図、第10図、第11図及
び第12図は本発明の異なる実施例に係る免震構造体の縦
断面図、第7図は第6図のVII部の拡大図である。 1……硬質板、2……軟質板、 3……積層構造体、6……外皮ゴム層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性
    質を有する軟質板とを交互に積層した積層構造体よりな
    り、該積層構造体の周面が外皮ゴムで被覆されている免
    震構造体であって、該外皮ゴム層は、軟質板と接する部
    分において、断面円弧ないし円弧類似形状の凹形状とさ
    れていることを特徴とする免震構造体。
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