JP2002276493A - 圧力制御弁 - Google Patents

圧力制御弁

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JP2002276493A
JP2002276493A JP2001081213A JP2001081213A JP2002276493A JP 2002276493 A JP2002276493 A JP 2002276493A JP 2001081213 A JP2001081213 A JP 2001081213A JP 2001081213 A JP2001081213 A JP 2001081213A JP 2002276493 A JP2002276493 A JP 2002276493A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール性が高く、低コストのプラグを有する
圧力制御弁を提供することを目的とする。 【解決手段】 プラグ5にボール3が着座する弁座を、
総形バイトを用いて総形切削加工し、かつ、ボール3に
よるコイニング加工で形成する。総形切削加工による断
面輪郭形状は、弁孔5bの内壁に沿って延びる線21と
ボール3が配置される側の端面を含む面22との交点か
ら弁孔5bの吐出側および半径方向外側にそれぞれ所定
距離だけ離れた位置を加工端部とすると、それら加工端
部を通って線21および面22とはそれぞれ所定角度だ
け内側に傾いて延びる傾斜線23,24と、これら傾斜
線23,24の交点をなす部分に形成されたR形状とか
らなっている。その後、弁座をコイニング加工で、ボー
ル3の外径形状に倣った接触面に変形し、シール性を向
上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧力制御弁に関し、
特に自動車の燃料タンク内に設けられて燃料タンクから
圧送される燃料の供給圧力を一定に制御する圧力制御弁
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料系統では、燃料タンク内の
燃料をポンプで汲み出し、燃料噴射装置へ圧送するよう
にしている。ポンプによる燃料の供給は、燃料噴射装置
における制御が常に適正に行われるのを保証するため
に、圧力を一定にする必要があり、そのために、圧力制
御弁が用いられている。この圧力制御弁は、一般に、ポ
ンプから燃料噴射装置への配管の途中に設けられてお
り、ポンプから制御しようとする圧力以上の供給圧力で
供給される燃料の余剰分を燃料タンクへ戻すことで、圧
力制御を行っている。
【0003】このような圧力制御弁には、エンジンルー
ム内に設けられるタイプと燃料タンク内に設けられるタ
イプとがあるが、ここでは、燃料タンク内に設けられる
タイプの圧力制御弁の構成例について説明する。
【0004】図9は従来の圧力制御弁の構成例を示す中
央縦断面である。この圧力制御弁100は、樹脂製のボ
ディ101と、弁体を構成するボール102と、このボ
ール102を付勢する圧縮コイルばね103と、ボール
102が着座する弁座を構成するプラグ104と、ポン
プから圧送された燃料の供給圧力を感知するダイヤフラ
ム105と、プラグ104をかしめ加工することによっ
てダイヤフラム105とともに一体になるよう固定され
たホルダ106と、一端がボール102に溶着され、他
端が球形状に形成されたシャフト107と、ホルダ10
6を介してダイヤフラム105およびプラグ104をボ
ール102の方向へ付勢する圧縮コイルばね108と、
この圧縮コイルばね108を収容し、ダイヤフラム10
5の外周部をかしめ加工によりボディ101に固定する
ハウジング109とを備えている。なお、ボール102
を付勢する圧縮コイルばね103は、ダイヤフラム10
5を付勢する圧縮コイルばね108よりも十分に小さな
ばね荷重を有している。
【0005】ハウジング109は、その頂部中央に外側
に向かって滑らかに凹設されたシャフト受け部110を
有している。このシャフト受け部110の回りには、複
数個の燃料排出口112が穿設されている。また、ボデ
ィ101の図中の下端部には、燃料供給口113が形成
され、その燃料供給口113は、ボディ101の軸線方
向に設けられた通路114を通ってダイヤフラム105
の受圧面側の空間へ連通されている。
【0006】このような構成の圧力制御弁100は、燃
料供給口113に燃料の供給がない場合には、図9に示
したように、プラグ104が筒状ストッパ111に当接
され、ボール102がプラグ104に着座されていて全
閉状態となっている。
【0007】ここで、ポンプが動作して燃料供給口11
3に燃料の供給圧力を受けると、ダイヤフラム105
は、圧縮コイルばね108の付勢力に抗して図の上方へ
変位していき、これに伴ってプラグ104および圧縮コ
イルばね103により着座されているボール102も図
の上方へ移動していく。
【0008】ボール102と一体のシャフト107も上
昇して、その上端がシャフト受け部110の底部に当接
すると、ここからは、ボール102を残してプラグ10
4がさらに上昇することになり、プラグ104はボール
102から離れて、圧力制御弁100が開き始める。プ
ラグ104は、ボール102から離れ、燃料の供給圧力
と圧縮コイルばね108の荷重とがバランスした位置で
停止する。これにより、燃料供給口113から供給され
た燃料は、通路114を通り、筒状ストッパ111の端
面とプラグ104との間を通り、ボール102とプラグ
104との間およびシャフト107が挿通された弁孔を
通ってハウジング109で囲まれた空間に入り、そこか
らハウジング109の端面に設けられた燃料排出口11
2を通って排出され、燃料タンク内に戻される。
【0009】その状態で、ポンプから圧送される燃料の
供給圧力がさらに高くなると、プラグ104がボール1
02から離れ、弁開度を大きくして燃料の供給圧力を減
少させ、燃料の供給圧力が低くなると、プラグ104が
ボール102に接近し、弁開度を小さくして燃料の供給
圧力を増加させる。このようにして、燃料の供給圧力を
一定に保持している。
【0010】ここで、ボール102とともに、この圧力
制御弁100の弁部を構成するプラグ104について説
明する。図10は従来のプラグの例を示す断面図であっ
て、(A)は着座面をR形状に加工したプラグを示し、
(B)は着座面をC面加工したプラグを示している。
【0011】従来の圧力制御弁100に用いられている
プラグにおいて、ボール102が着座する着座面は、
(A)に示したように、R形状115に加工したプラグ
104aまたは(B)に示したように、C面116に加
工したプラグ104bが用いられている。これらのプラ
グ104a,104bでは、弁孔をドリル加工した後、
そのR形状115,C面116をそれぞれ旋盤で切削加
工することによって形成している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
圧力制御弁では、プラグの着座面を切削加工により形成
しているため、着座面のR形状部分やC面の部分に切削
加工痕やばりが残り、それがボールとのシール性を劣化
させるばかりでなく、ボールが当接することにより加工
痕の山の部分が剥離して、シール性をさらに悪化させて
しまうという問題点があった。
【0013】また、そのようなシール性を改善するに
は、着座面のR形状部分やC面の部分を鏡面状に研磨し
て切削加工痕やばりを消してやればよいが、加工コスト
が高くなるという問題点があった。
【0014】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、シール性が高く、低コストのプラグを有する
圧力制御弁を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、燃料を圧送するポンプの吐出側に接続さ
れた燃料供給口を有するボディと、余剰圧力の燃料を燃
料タンク内に排出する燃料排出口を有するハウジング
と、前記ボディと前記ハウジングとによって挾持され前
記燃料供給口より導入された燃料の供給圧力を受けて変
位するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの中央に固定
され中央の軸線方向に開口された弁孔を有していて前記
弁孔の前記燃料供給口の側に弁座を有するプラグと、前
記プラグの弁座に対向した位置に配置されたボール状の
弁体と、一端が前記弁体に固着され他端が前記プラグの
前記弁孔を貫通して延びていて前記ハウジングの端面に
凹設された受け部に遊嵌されるシャフトと、前記弁体を
前記プラグの弁座に着座させる方向に付勢する第1の圧
縮コイルばねと、前記ダイヤフラムを前記燃料供給口の
側へ付勢する第2の圧縮コイルばねとを備え、ポンプか
ら圧送される燃料の供給圧力を一定に制御する圧力制御
弁において、前記プラグは、前記弁体が着座する部分に
総形バイトで総形切削加工した後、前記弁体と同じボー
ルでコイニング加工した前記弁座を有することを特徴と
する圧力制御弁が提供される。
【0016】このような圧力制御弁によれば、ボール状
の弁体が着座するプラグの弁座の部分を総形バイト総形
切削で加工し、コイニング加工した。これにより、弁体
が着座する面を加工痕の残らない面にすることができ、
コイニング加工することで、着座面を弁体の球面に倣っ
た曲面に凹設することができるため、加工コストが安
く、シール性の良いプラグにすることができ、したがっ
て、安価な圧力制御弁を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、燃
料タンク内に設けられてポンプから圧送された燃料の供
給圧力を一定に制御する圧力制御弁に適用した場合を例
に、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1は本発明による圧力制御弁の構成を示
す中央縦断面図、図2は圧力制御弁の平面図である。本
発明による圧力制御弁1は、樹脂製のボディ2と、弁体
を構成するボール3と、このボール3を付勢する圧縮コ
イルばね4と、弁座を構成するプラグ5と、ポンプから
圧送された燃料の供給圧力を感知するダイヤフラム6
と、プラグ5をかしめ加工することによってダイヤフラ
ム6とともに一体になるよう固定されたホルダ7と、一
端がボール3に溶着され、他端が球形状に形成されたシ
ャフト8と、ホルダ7を介してダイヤフラム6およびプ
ラグ5をボール3の方向へ付勢する圧縮コイルばね9
と、この圧縮コイルばね9を収容し、ダイヤフラム6の
外周部をかしめ加工によりボディ2に固定するハウジン
グ10とを備えている。
【0019】ここで、ダイヤフラム6は、ゴムシート6
aとポリイミドフィルム6bとを重ね合わせて配置した
もので構成している。ゴムシート6aは、その外周部に
リブが一体に突設されており、このリブがボディ2の上
面にリング状に形成された溝に嵌合され、ハウジング1
0のかしめ加工により、ポリイミドフィルム6bを介し
てボディ2およびハウジング10で挾持されることで、
ゴムシート6aの脱落防止と高圧側空間のシールとを行
っている。ゴムシート6aに重ね合わせ配置されたポリ
イミドフィルム6bは、ゴムシート6aの補強材の働き
をしており、ゴムシート6aを介してボディ2およびハ
ウジング10で挾持されることで、脱落が防止され、耐
圧性を向上させることができる。なお、ボール3を付勢
する圧縮コイルばね4は、ダイヤフラム6を付勢する圧
縮コイルばね9よりも十分に小さなばね荷重を有してい
る。
【0020】プラグ5は、ボール3および圧縮コイルば
ね4を収容し、かつ、ダイヤフラム6が圧縮コイルばね
9による付勢によって変位する量を規制するようにボデ
ィ2と一体に形成された筒状ストッパ11に当接してい
る。また、このプラグ5の下端面の外周には、筒状のガ
イド5aが一体に突設されている。このガイド5aは、
筒状ストッパ11との当接面側の内径が筒状ストッパ1
1の外形より若干大きく、図の下方の先端に行くほど大
きくなるよう、内壁面にテーパが付けられている。これ
により、プラグ5の組立作業の際に、プラグ5を筒状ス
トッパ11に載せるだけで、ガイド5aがプラグ5をボ
ディ2の軸線上に位置決めするように働き、組立作業性
を向上させる。
【0021】ハウジング10は、その頂部の中央に外側
に滑らかに凹設されたシャフト受け部12を有し、その
底部はシャフト8の先端の球形状と同じ曲率に形成され
ている。ポンプから燃料の供給がない場合には、図1に
示したように、プラグ5が圧縮コイルばね9によって対
向する筒状ストッパ11の端面に当接され、ボール3が
圧縮コイルばね4によってプラグ5に着座されている
が、その場合に、このシャフト受け部12は、シャフト
8の先端を遊嵌するようにしている。すなわち、シャフ
ト8がボール3を中心にして傾動しても、その先端はシ
ャフト受け部12の内壁に係止され、シャフト8をそれ
以上倒れ込まないようにしている。
【0022】また、図2に示されるように、シャフト受
け部12の回りには、図示の例では3個の燃料排出口1
3が穿設されている。ここで、燃料排出口13を穿設し
たことによって、シャフト受け部12との間に細い連結
部14が形成される。この連結部14は、セット値調整
のための変形部位を構成している。すなわち、ダイヤフ
ラム6が燃料の供給圧力を受けると、図の上方へ変位
し、それに伴ってプラグ5およびボール3が上昇し、シ
ャフト8の先端がシャフト受け部12の底部に当接した
ところでプラグ5がボール3から離間して弁が開き始め
るが、この圧力制御弁1が開弁し始めるセット値の調節
は、シャフト受け部12を外部から加圧して中に押し込
むことで行っている。このセット値の調節では、脆弱な
連結部14しか変形しないため、ハウジング10の上端
面の外周部は、変形を受けない。このため、この先にパ
イプを接続する場合に、その上端面の外周部は、平らな
面を保持できることから、接続パイプとのシール面を構
成することができる。
【0023】以上の構成の圧力制御弁1の動作について
説明する。まず、ポンプが停止していて燃料供給口15
に燃料の供給がない場合には、図1に示したように、燃
料の供給圧力を受けないダイヤフラム6は、圧縮コイル
ばね9によって図の下方へ付勢されており、プラグ5
は、筒状ストッパ11の端面に当接されている。このと
き、ボール3は、圧縮コイルばね4によってプラグ5に
着座されており、弁孔を閉塞し、圧力制御弁1としては
全閉状態にある。
【0024】ここで、ポンプが動作して燃料供給口15
に燃料の供給が開始されると、ダイヤフラム6は、燃料
の供給圧力を受け、圧縮コイルばね9の付勢力に抗して
図の上方へ変位していく。ダイヤフラム6の変位に伴っ
てプラグ5も図の上方へ移動していき、圧縮コイルばね
4によって付勢されているボール3もプラグ5に着座し
た状態で図の上方へ移動していく。
【0025】ボール3が図の上方へ移動していくに連れ
て、それと一体のシャフト8も上昇していく。このと
き、ダイヤフラム6が水平姿勢のまま変位していくわけ
ではないので、筒状ストッパ11を離れたプラグ5は、
傾いてしまう。プラグ5が傾くことにより、プラグ5に
着座されたボール3に固定のシャフト8も傾くが、シャ
フト8の上端がシャフト受け部12の内壁面にて傾きが
規制されるため、シャフト8はボール3を中心に枢動す
る。このとき、ボール3は球形状であるため、ボール3
の枢動位置に関係なく、閉弁状態を保持する。つまり、
ボール3がプラグ5の弁座に追従して、閉弁状態を保持
している。
【0026】プラグ5がさらに上昇すると、ボール3に
固定されたシャフト8も上昇するが、このとき、球形状
になっているシャフト8の先端は、シャフト受け部12
の内壁面に沿って摺動しながら上昇していく。
【0027】そして、シャフト8の先端が同じ曲率に形
成されたシャフト受け部12の底部に当接すると、シャ
フト8は、もはやプラグ5と一緒に上昇することができ
なくなる。ここからプラグ5がさらに上昇すると、ボー
ル3はその場に取り残されるため、プラグ5はボール3
から離れていく。つまり、圧力制御弁1が開き始める。
この開弁の開始位置は、シャフト8の上端がシャフト受
け部12の底部に当接する位置であり、この位置は、シ
ャフト受け部12を軸線方向内側に変形移動させること
によって調節される。
【0028】ボール3がプラグ5から離れると、圧縮コ
イルばね4により付勢されているボール3およびシャフ
ト8は、その先端の球形状部分を支点に揺動可能にな
る。燃料の供給圧力がさらに高くなると、ダイヤフラム
6は、図の上方へ変位し、プラグ5が上昇することで、
プラグ5は、ボール3から離れ、燃料の供給圧力と圧縮
コイルばね9の荷重とがバランスした位置でプラグ5が
停止する。これにより、燃料供給口15から供給された
燃料は、通路16を通り、筒状ストッパ11の端面とプ
ラグ5との間を通り、ボール3とプラグ5との間および
シャフト8が挿通された弁孔を通ってハウジング10で
囲まれた空間に入り、そこからハウジング10の端面に
設けられた燃料排出口13を通って排出される。
【0029】そして、ポンプから圧送される燃料の供給
圧力がさらに高くなると、ダイヤフラム6が図の上方へ
変位し、プラグ5がボール3から離れて弁開度は大きく
なるため、この圧力制御弁1を流れる流量が増えて燃料
の供給圧力を減少させる。逆に、燃料の供給圧力が低く
なると、ダイヤフラム6が図の下方へ変位し、プラグ5
がボール3に接近して弁開度は小さくなるため、この圧
力制御弁1を流れる流量が減少して燃料の供給圧力を増
加させる。このようにして、燃料の供給圧力を一定に保
持している。
【0030】図3はプラグの詳細を示す断面図である。
このプラグ5にボール3が着座する弁座は、シャフト8
が貫通する弁孔5bの内壁に沿って弁孔5bの軸線に平
行に延びる線21とボール3が配置される側の端面を含
む面22との交点から弁孔5bの吐出側および半径方向
外側にそれぞれ所定距離だけ離れた位置、図示の例では
0.5mmの位置を通って弁孔5bの内壁に沿って延び
る線21および端面を含む面22に対してそれぞれ所定
角度、図示の例では2〜10°だけ内側に傾いて延びる
傾斜線23,24と、これら傾斜線23,24の交点を
なす部分に形成された、図示の例では曲率半径0.3m
mのR形状とからなる断面輪郭形状を有している。
【0031】このような弁座は、上記のような輪郭形状
を有する総形バイトを用いて総形切削加工することによ
って形成される。ここで、弁孔5bの内壁に沿って延び
る線21と傾斜線23とが交わる位置、およびプラグ5
の端面を含む面22と傾斜線24とが交わる位置、すな
わち、内壁および端面の加工端部は、弁座とボール3と
によるシール部から離れた位置に設定されている。ま
た、傾斜線23,24の角度は、圧力制御弁1の流量特
性を従来のものとほぼ同じにしたい場合は、できるだけ
小さい値に設定される。
【0032】次に、図4ないし図8を参照して、プラグ
5の加工手順について説明する。図4は弁座加工前の状
態を示すプラグの要部拡大部分断面図、図5は総形切削
加工前の状態を示すプラグの要部拡大部分断面図、図6
は総形切削加工後の状態を示すプラグの要部拡大部分断
面図、図7はコイニング加工前の状態を示すプラグの要
部拡大部分断面図、図8はコイニング加工後の状態を示
すプラグの要部拡大部分断面図である。
【0033】まず、バイトにより切削加工した状態で
は、図4に示すように、プラグ5の弁孔5bの内壁面お
よびボール3が配置される側の端面は、切削加工痕が残
っている。
【0034】次に、図3で説明した弁座の断面輪郭形状
を有する総形バイト31を用いて、総形切削加工を行
う。この加工は、図5に示すように、総形バイト31を
図の破線位置まで送ることで行う。ここで、位置32,
33は、総形バイト31による加工エリアの加工端部を
示している。これにより、プラグ5は、図6に示したよ
うに、シール部となる弁座が加工痕のない状態に加工さ
れる。
【0035】次に、ボール3を用いて、コイニング加工
を行う。この加工は、図7に示すように、ボール3を弁
座に当接した状態でボール3に荷重をかけ、ボール3を
図の破線位置まで送ることで行う。これにより、プラグ
5は、図8に示したように、シール部となる弁座がボー
ル3の球面形状に倣って変形し、球面形状に凹設された
着座面5cを形成することができる。これにより、プラ
グ5とボール3との当接により形成されるシール部は、
従来の線接触から面接触になり、シール性を向上させる
ことができる。また、コイニング加工は、総形切削加工
により切削加工痕を消した後に行うため、コイニング加
工により切削加工痕からの微細な金属剥離は発生しな
い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ボー
ルが着座する弁座部分を総形バイトで総形切削加工し、
かつ、ボールでコイニング加工したプラグを用いる構成
にした。これにより、シール部に加工痕が残らないた
め、コイニング加工した後のシール性が向上し、加工痕
を取るための研磨を必要としないため、コストを低減す
ることができる。
【0037】また、総形バイトの加工エリアを広くと
り、加工端部をシール部から離すことで、シール部にお
けるばりや切削加工痕を完全になくすことができるた
め、シール性の劣化要因をなくすことができる。
【0038】さらに、プラグの燃料供給圧力導入側端面
にガイドを設けたことで、プラグの組立作業の際に、プ
ラグをボディの軸線位置に容易に位置決めするため、組
立作業性を向上させることができる。また、ガイドがあ
ることによって、シール部がプラグの内部に位置して保
護されているため、ワーク台などにプラグをシール部の
ある側を下にして置いたとしても、シール部が直接ワー
ク台などに接触することがない。したがって、プラグを
置いたり搬送したりする途中で、シール部に傷が付いて
しまうことがなくなり、シール性を保持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧力制御弁の構成を示す中央縦断
面図である。
【図2】圧力制御弁の平面図である。
【図3】プラグの詳細を示す断面図である。
【図4】弁座加工前の状態を示すプラグの要部拡大部分
断面図である。
【図5】総形切削加工前の状態を示すプラグの要部拡大
部分断面図である。
【図6】総形切削加工後の状態を示すプラグの要部拡大
部分断面図である。
【図7】コイニング加工前の状態を示すプラグの要部拡
大部分断面図である。
【図8】コイニング加工後の状態を示すプラグの要部拡
大部分断面図である。
【図9】従来の圧力制御弁の構成例を示す中央縦断面で
ある。
【図10】従来のプラグの例を示す断面図であって、
(A)は着座面をR形状に加工したプラグを示し、
(B)は着座面をC面加工したプラグを示している。
【符号の説明】
1 圧力制御弁 2 ボディ 3 ボール 4 圧縮コイルばね 5 プラグ 5a ガイド 5b 弁孔 5c 着座面 6 ダイヤフラム 6a ゴムシート 6b ポリイミドフィルム 7 ホルダ 8 シャフト 9 圧縮コイルばね 10 ハウジング 11 筒状ストッパ 12 シャフト受け部 13 燃料排出口 14 連結部 15 燃料供給口 16 通路 31 総形バイト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を圧送するポンプの吐出側に接続さ
    れた燃料供給口を有するボディと、余剰圧力の燃料を燃
    料タンク内に排出する燃料排出口を有するハウジング
    と、前記ボディと前記ハウジングとによって挾持され前
    記燃料供給口より導入された燃料の供給圧力を受けて変
    位するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの中央に固定
    され中央の軸線方向に開口された弁孔を有していて前記
    弁孔の前記燃料供給口の側に弁座を有するプラグと、前
    記プラグの弁座に対向した位置に配置されたボール状の
    弁体と、一端が前記弁体に固着され他端が前記プラグの
    前記弁孔を貫通して延びていて前記ハウジングの端面に
    凹設された受け部に遊嵌されるシャフトと、前記弁体を
    前記プラグの弁座に着座させる方向に付勢する第1の圧
    縮コイルばねと、前記ダイヤフラムを前記燃料供給口の
    側へ付勢する第2の圧縮コイルばねとを備え、ポンプか
    ら圧送される燃料の供給圧力を一定に制御する圧力制御
    弁において、 前記プラグは、前記弁体が着座する部分に総形バイトで
    総形切削加工した後、前記弁体と同じボールでコイニン
    グ加工した前記弁座を有することを特徴とする圧力制御
    弁。
  2. 【請求項2】 前記プラグの弁座は、前記シャフトが貫
    通する前記弁孔の内壁に沿って前記弁孔の軸線に平行に
    延びる線とボール状の前記弁体が配置される側の端面を
    含む面との交点から前記弁孔の吐出側および半径方向外
    側にそれぞれ所定距離だけ離れた位置を通って前記弁孔
    の内壁に沿って延びる線および前記端面を含む面に対し
    てそれぞれ所定角度だけ内側に傾いて延びる傾斜線と、
    前記傾斜線の交点をなす部分に形成されたR形状とから
    なる断面輪郭形状を有していることを特徴とする請求項
    1記載の圧力制御弁。
  3. 【請求項3】 前記ボディは、前記ボール状の前記弁体
    を収容するとともに、前記ダイヤフラムが前記第2の圧
    縮コイルばねによる付勢によって前記燃料供給口の側へ
    変位する量を前記プラグの当接によって規制する筒状ス
    トッパを有し、前記プラグは、前記筒状ストッパと当接
    する面側に内径が少なくとも前記筒状ストッパの外形よ
    りも大きい筒状のガイドが一体に突設されていることを
    特徴とする請求項1記載の圧力制御弁。
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