JP2002275424A - 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および複層塗膜 - Google Patents

光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および複層塗膜

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JP2002275424A
JP2002275424A JP2001080700A JP2001080700A JP2002275424A JP 2002275424 A JP2002275424 A JP 2002275424A JP 2001080700 A JP2001080700 A JP 2001080700A JP 2001080700 A JP2001080700 A JP 2001080700A JP 2002275424 A JP2002275424 A JP 2002275424A
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glitter
coating film
coating
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JP2001080700A
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Yoshikatsu Saito
義勝 斉藤
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二硫化モリブデン顔料と干渉光輝性顔料の複合
効果により、上記ハイライト部における強い発色を、ま
た緻密感が十分に発現する光輝性塗料組成物、塗膜形成
方法および複層塗膜を提供する。 【解決手段】二硫化モリブデン顔料、干渉光輝性顔料お
よびヒビクルを含有する光輝性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性塗料組成
物、塗膜形成方法ならびにこの方法により得られる複層
塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体に意匠性を発現させる塗料と
して、特開昭62−294468号公報には、メタリッ
ク顔料を含む熱硬化性ベースコート塗料を塗装した後、
顔料を含まない熱硬化性上塗り塗料を塗り重ねて、両塗
膜を同時に加熱硬化せしめることよりなるメタリック仕
上げ方法において、該ベースコート塗料中のメタリック
顔料として、酸化チタンおよび/または酸化鉄によって
被覆された雲母片粒子とグラファイト粒子とを併用する
メタリック仕上げ法が記載されている。
【0003】このメタリック仕上げ法は、雲母片粒子と
グラファイト粒子との複合色調を発現するが、形成され
た塗膜をほぼ正面から見た場合のハイライト部での発色
が十分ではなく、また形成された塗膜の緻密感が十分に
は得られないという課題を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
形成された塗膜において、二硫化モリブデン顔料と干渉
光輝性顔料の複合効果により、上記ハイライト部におけ
る強い発色と緻密感が十分に発現する光輝性塗料組成
物、塗膜形成方法および複層塗膜を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。 1.二硫化モリブデン顔料、干渉光輝性顔料およびビヒ
クルを含有する光輝性塗料組成物。 2.上記干渉光輝性顔料が、金属酸化物被覆アルミナフ
レーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、干渉
マイカ顔料、金属酸化物被覆めっきガラスフレーク顔
料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマー
からなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた少なく
とも一種の顔料である上記の光輝性塗料組成物。 3.上記二硫化モリブデン顔料と上記干渉光輝性顔料と
の含有量固形分比率が、99/1〜1/99である上記
の光輝性塗料組成物。 4.上記二硫化モリブデン顔料および上記干渉光輝性顔
料の含有量の総量が、塗料固形分に対して10〜30質
量%である上記の光輝性塗料組成物。 5.上記二硫化モリブデン顔料と上記干渉光輝性顔料以
外のその他の光輝性顔料および/または着色顔料を、さ
らに含有する上記の光輝性塗料組成物。 6.複層塗膜を構成する層のうち、少なくとも一層の形
成に、上記の光輝性塗料組成物を用いる塗膜形成方法。 7.基材上に、下塗り塗膜層、中塗り塗膜層、光輝性塗
膜層およびクリヤー上塗り塗膜層を順次形成する複層塗
膜を形成する方法であって、上記光輝性塗膜層が、上記
の光輝性塗料組成物により形成される塗膜形成方法。 8.上記クリヤー上塗り塗膜層が、カルボキシル基含有
ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含む塗料から
形成される上記の塗膜形成方法。 9.上記の塗膜形成方法により得られた複層塗膜。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0007】光輝性塗料組成物 本発明の光輝性塗料組成物は、二硫化モリブデン顔料、
干渉光輝性顔料およびビヒクルを含有する塗料である。
【0008】上記二硫化モリブデン顔料と干渉光輝性顔
料を併用することによって、上記ハイライト部における
強い発色と緻密感が十分得られるのである。上記二硫化
モリブデン顔料は、平均粒子径が、0.1〜1.5μ
m、好ましくは0.1〜1μmの灰黒色金属調の光輝性
顔料である。平均粒子径が0.1μm未満では、光輝感
が得られない恐れがあり、1.5μmを超えると緻密感
が低下する恐れがある。
【0009】また上記二硫化モリブデン顔料と併用する
干渉光輝性顔料は、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔
料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、干渉マイカ顔
料、金属酸化物被覆めっきガラスフレーク顔料、ホログ
ラム顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフ
レーク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の
顔料であることが好ましい。より好ましくは、金属酸化
物被覆アルミナフレーク顔料または干渉マイカ顔料であ
る。
【0010】本発明では、上記二硫化モリブデン顔料と
上記干渉光輝性顔料との含有量固形分比率が、99/1
〜1/99が好ましく、この範囲が99/1を超える
(上記干渉光輝性顔料が少ない場合)と、発色が不十分
となる恐れがあり、1/99未満(上記二硫化モリブデ
ン顔料が少ない場合)では緻密感が不十分となる恐れが
ある。
【0011】また上記二硫化モリブデン顔料および上記
干渉光輝性顔料の含有量の総量は、塗料固形分に対して
10〜30質量%が好ましく、この範囲が、10質量%
未満では、下地隠蔽性が不十分となる恐れがある。
【0012】一方、本発明の光輝性塗料組成物に含まれ
るビヒクルは、上記顔料を分散するものであって、塗膜
形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0013】上記ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂と
しては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエス
テル樹脂、(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、
(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)
ポリエーテル樹脂等が挙げられ、これらは、単独または
2種以上を組み合わせて使用することができる。特に、
アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いら
れる。
【0014】上記(a)アクリル樹脂としては、アクリ
ル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重
合体が挙げられる。上記共重合に使用し得るアクリル系
モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメ
チル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t
−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、
ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロ
ピル等のエステル化物類、アクリル酸またはメタクリル
酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物
類、アクリル酸またはメタクリル酸グリシジル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアク
リルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テル等が挙げられる。これらと共重合可能な上記他のエ
チレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル等が
挙げられる。
【0015】上記(b)ポリエステル樹脂としては、飽
和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げら
れ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して
得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、飽和
多塩基酸、不飽和多塩基酸が挙げられ、飽和多塩基酸と
しては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク
酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三
価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等
が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセ
リン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0016】また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を
有するタイプとラッカータイプがあるが、通常硬化性を
有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイ
プの場合には、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシア
ネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン
酸等の架橋剤と混合して用いられ、加熱または常温で硬
化反応を進行させることができる。また、硬化性を有し
ないラッカータイプの塗膜形成用樹脂と硬化性を有する
タイプとを併用することも可能である。
【0017】上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形
成用樹脂と架橋剤との割合としては、固形分換算で塗膜
形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質
量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質
量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤
が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を
超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。一方、架橋剤
が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%
未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するととも
に硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0018】本発明の光輝性塗料組成物では、上記二硫
化モリブデン顔料と上記干渉光輝性顔料以外に、その他
の光輝性顔料および/または着色顔料を含有することが
できる。その他の光輝性顔料としては、例えば通常のア
ルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔
料、グラファイト顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフ
レーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔
料、金属めっきガラスフレーク顔料等を、また着色顔料
として、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系
顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン
系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、金属錯体顔料、黄色酸化鉄、ベ
ンガラ、二酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられ
る。その他の光輝性顔料および/または着色顔料を含む
場合の添加量は、上記二硫化モリブデン顔料と上記干渉
光輝性顔料の効果を妨げない限り、任意に設定できる。
【0019】本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の
他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワッ
クスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体
であるポリエチレンワックス、沈降防止剤、硬化触媒、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーン
や有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消
泡剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加し
て含有することができる。これらの添加剤は、通常、上
記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して例え
ば、それぞれ15質量部以下の割合で配合することによ
り、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
【0020】本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成
分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供され
る。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するもの
であればよく、有機溶剤および/または水を使用し得
る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられ
るものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシ
レン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチ
ルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等を例示で
きる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制されてい
る場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適
量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0021】塗膜形成方法 本発明の塗膜形成方法は、基材に複層塗膜を形成する方
法であって、この複層塗膜を構成する層のうち、少なく
とも一層の形成に、上記光輝性塗料組成物を用いる塗膜
形成方法である。この複層塗膜としては、例えば、下塗
り塗膜層の上に上記光輝性塗料組成物を用いて上塗り塗
膜層を形成したものや、光輝性塗料組成物を用いて形成
した塗膜層の上にクリヤー塗膜層を形成したものを例示
できる。ここで、基材上に形成された上記複層塗膜が、
下塗り塗膜層、中塗り塗膜層、光輝性顔料含有光輝性塗
膜層、さらにクリヤー上塗り塗膜層からなり、この光輝
性塗膜層が、上記光輝性塗料組成物により形成される塗
膜形成方法である。
【0022】上記基材としては、限定されるものではな
く、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属
類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等の
プラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天
然または合成材料等並びにこれらの加工品が挙げられ
る。
【0023】本発明の塗膜形成方法においては、上記基
材に直接または下地塗膜層を介して先の光輝性塗料組成
物を塗装するが、基材が自動車車体および部品等の場合
は、予め上記基材に化成処理、電着塗装、スプレー塗
装、粉体塗装等により下塗り塗装を施しておくのが好ま
しい。
【0024】また中塗り塗装を行わず、下塗り塗装の施
された下塗り塗膜層の上に光輝性塗膜層を直接形成する
場合には、ウェットオンウェット(W/W)、またはウ
ェットオンドライ(W/D)により形成することができ
る。
【0025】上記W/Wとは、下層の塗膜を形成した
後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態
の下層の塗膜に、上層の塗膜を形成する方法であり、こ
れに対して、上記W/Dとは、下層の塗膜を焼き付けて
硬化させた下層の塗膜に、上層の塗膜を形成する方法で
ある。
【0026】また各塗膜層を複数回塗装することも可能
である。なお塗膜層を焼き付ける場合は、80〜160
℃で所定時間焼き付けを行う。光輝性塗膜層の乾燥膜厚
は、5〜30μmが好ましく、より好ましくは10〜2
0μmである。
【0027】本発明では上記基材に対して光輝性塗膜層
を形成する前に、中塗り塗膜層を形成することができ
る。中塗り塗膜層の下層に、下塗り塗膜層を形成する場
合は、下塗り塗膜層とはW/Dにより、中塗り塗膜層を
形成することが好ましい。中塗り塗膜層は、溶剤型塗
料、水性塗料または粉体型塗料により形成してもよい。
なお中塗り塗膜層の形成に用いる塗料のビヒクル、顔料
および必要に応じて加える添加剤等は上記光輝性塗料組
成物のところで例示したものを使用できる。
【0028】上記中塗り塗膜層の乾燥膜厚は、20〜1
00μmが好ましく、この範囲を外れると塗膜外観が低
下する恐れがある。より好ましくは30〜50μmであ
る。次いで、上記中塗り塗膜層の上に、上記光輝性塗料
組成物を用いて光輝性塗膜層を形成する。この光輝性塗
膜層は、上記中塗り塗膜層と上記W/Dにより形成する
ことが好ましい。光輝性塗膜層の乾燥膜厚は、5〜30
μmが好ましく、より好ましくは10〜20μmであ
る。
【0029】さらに上記光輝性塗膜層上には、トップコ
ート層として、上記クリヤー上塗り塗膜層を少なくとも
一層形成する。上記光輝性塗膜層中に光輝性顔料が多く
含まれる場合には、クリヤー塗料を2層以上塗装する
と、表面の平滑感を向上させることができる。クリヤー
上塗り塗膜層の形成には、上記W/Wを用いることが好
ましい。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合に
は、最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付け
ればよく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全
に硬化させなくてもよい。クリヤー上塗り塗膜層の乾燥
膜厚は、20〜100μmが好ましく、この範囲を外れ
ると塗膜外観が低下する恐れがある。より好ましくは3
0〜50μmである。
【0030】このクリヤー上塗り塗膜層としては、一般
的なクリヤー塗料を用いることができ、さらには半透明
感を付与した、いわゆる濁りクリヤー塗膜層を用いても
よい。また、クリヤー上塗り塗膜層は、溶剤型塗料、水
性塗料または粉体型塗料から形成してもよい。溶剤型塗
料または水性塗料としては、一液型塗料を用いてもよい
し、二液型ウレタン樹脂塗料等のような二液型塗料を用
いてもよい。光輝性塗膜層の上にクリヤー上塗り塗膜層
を形成することにより、光沢向上および光輝性顔料の損
傷を防止することができる。上記クリヤー塗料として
は、上塗り用として一般に使用されているものを用いる
ことができ、上記の熱硬化性樹脂と架橋剤とを混合した
ものを用いることができる。特に、特公平8−1931
5号公報に記載されたカルボキシル基含有ポリマーとエ
ポキシ基含有ポリマーとを含有するクリヤー塗料が、酸
性雨対策およびW/Wで光輝性塗膜層に塗装した際に、
光輝性塗膜層における光輝剤の配向を乱さないという観
点から好ましく用いられる。また、これらのクリヤー塗
料は、必要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、
着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリン
グ剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を含むことができる。
【0031】複層塗膜 本発明の複層塗膜は、先の塗膜形成方法により得られる
ものであり、基材上に形成されたものであって、複層塗
膜を構成する層のうち、少なくとも一層が先の光輝性塗
料組成物を用いて形成された光輝性塗膜層である。好ま
しくは、上記複層塗膜が、下塗り塗膜層、中塗り塗膜
層、次いで光輝性塗膜層、さらにクリヤー上塗り塗膜層
から形成されているものである。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断り
のないかぎり質量部を表す。また原材料、塗料、機器の
名称は、特に断りのない限り商品名を表す。
【0033】実施例1〜10,比較例1〜2 基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ
0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(商品名:「サーフダイ
ンSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成
処理した後、カチオン電着塗料(商品名:「パワートッ
プU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μ
mとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30
分間焼き付けた後、中塗り塗料(「オルガS−90シー
ラー」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとな
るようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼
き付け、中塗り塗膜層を形成し、基材を得た。
【0034】光輝性塗料組成物の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20,00
0、水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、
メラミン樹脂(商品名:「ユーバン20SE」、三井化
学社製、固形分60質量%)とを80:20の固形分質
量比で配合して得たビヒクルに対し、表1に示した量の
二硫化モリブデン顔料と表1に示した種類と量の干渉光
輝性顔料、必要に応じ表1に示す種類と量のその他の光
輝性顔料および/または着色顔料を配合した。なお比較
例としては、二硫化モリブデン顔料に代えてグラファイ
ト顔料を(比較例1)、二硫化モリブデン顔料に代えて
カーボンブラックを(比較例2)用いた。次いで、有機
溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの
質量比=70/15/10/5)とともに攪拌機により
塗装適正粘度になるように攪拌混合し、光輝性塗料を調
製した。
【0035】クリヤー塗料 クリヤー塗料は、以下の塗料を使用した。 A…アクリル樹脂系溶剤型クリヤー塗料(商品名:「ス
ーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社
製)、 B…カルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリ
マーのブレンドからなる溶剤型クリヤー塗料(商品名:
「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社
製)の2種類である。
【0036】複層塗膜の形成 基材の被塗面に、上記中塗り塗膜層を乾燥膜厚が50μ
mとなるように塗膜層を形成し、次いで表1に示す光輝
性塗料により光輝性塗膜層を乾燥膜厚が30μmとなる
よう塗装し形成した。次いでW/Wで、クリヤー上塗り
塗膜層を乾燥膜厚が50μmとなるように塗装し複層塗
膜を形成した。焼付条件は、140℃で、20分であっ
た。得られた塗膜の下記評価項目について、下記評価方
法で評価した。結果を表1に示す。
【0037】評価方法 ハイライト部における発色:試験板をほぼ真正面(ハイ
ライト部)で見た場合の発色性を目視で評価した。 3…発色性が顕著にあり 2…発色性が少しあり 1…発色性なし 緻密感:試験板の緻密感(白さ)を目視で評価した。 3…緻密感が顕著にあり 2…緻密感が少しあり 1…緻密感なし
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果から明らかのように、本実施例
は、本発明の光輝性塗料組成物を用いた塗膜形成方法に
より複層塗膜を形成したもので、上記ハイライト部にお
ける強い発色と緻密感を発現した複層塗膜が得られた。
【0040】一方、比較例では二硫化モリブデン顔料を
含まないため、上記実施例で得られたような複層塗膜は
得られなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明の光輝性塗料組成物は、二硫化モ
リブデン顔料、干渉光輝性顔料およびビヒクルを含有し
ているため、この塗料により形成された複層塗膜は、上
記ハイライト部における強い発色と緻密感を発現するこ
とが可能である。
【0042】本発明の複層塗膜は、上記光輝感を呈する
ため、自動車、二輪車等の乗物外板、これらの部品、各
種容器外面、コイルコーティング、家具、家電業界、通
信業界等の光輝性が要求される分野において好ましく使
用される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CA48 CB13 DA06 DA23 DB02 DB06 DB07 DB12 DB13 DB18 DB20 DB21 DB36 DB38 DB43 DB47 DB48 DB50 DB53 DB61 DC12 DC16 DC19 DC38 DC41 EA06 EA07 EA10 EA19 EA23 EA43 EB16 EB22 EB33 EB35 EB36 EB37 EB38 EC02 EC03 EC04 EC07 EC11 EC23 EC54 4F100 AA09B AA09H AA19B AA19H AC05B AC05H AG00B AG00H AK01B AK01C AK01H AK01K AK53C AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C CA13B CC00B CC00C DE02B DE02H GB31 GB41 GB48 GB81 JA11B JA11H JN01C JN24B JN24H JN28 YY00B 4J038 CD091 CG001 DB001 DD001 DD121 DD231 DF001 DG001 HA216 HA356 HA446 HA486 HA546 KA08 KA15 KA20 NA21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二硫化モリブデン顔料、干渉光輝性顔料お
    よびビヒクルを含有する光輝性塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記干渉光輝性顔料が、金属酸化物被覆ア
    ルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔
    料、干渉マイカ顔料、金属酸化物被覆めっきガラスフレ
    ーク顔料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポ
    リマーからなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた
    少なくとも一種の顔料である請求項1記載の光輝性塗料
    組成物。
  3. 【請求項3】前記二硫化モリブデン顔料と前記干渉光輝
    性顔料との含有量固形分比率が、99/1〜1/99で
    ある請求項1または2記載の光輝性塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記二硫化モリブデン顔料および前記干渉
    光輝性顔料の含有量の総量が、塗料固形分に対して10
    〜30質量%である請求項1から3いずれか1項記載の
    光輝性塗料組成物。
  5. 【請求項5】前記二硫化モリブデン顔料と前記干渉光輝
    性顔料以外のその他の光輝性顔料および/または着色顔
    料を、さらに含有する請求項1から4いずれか1項記載
    の光輝性塗料組成物。
  6. 【請求項6】複層塗膜を構成する層のうち、少なくとも
    一層の形成に、請求項1から5いずれか1項記載の光輝
    性塗料組成物を用いる塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】基材上に、下塗り塗膜層、中塗り塗膜層、
    光輝性塗膜層およびクリヤー上塗り塗膜層を順次形成す
    る複層塗膜を形成する方法であって、前記光輝性塗膜層
    が、請求項1から5いずれか1項記載の光輝性塗料組成
    物により形成される塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】前記クリヤー上塗り塗膜層が、カルボキシ
    ル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含む
    塗料から形成される請求項7記載の塗膜形成方法。
  9. 【請求項9】請求項6から8いずれか1項記載の塗膜形
    成方法により得られた複層塗膜。
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