JP2002275148A - 非対称ウレア化合物及びその製造方法 - Google Patents

非対称ウレア化合物及びその製造方法

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JP2002275148A
JP2002275148A JP2001077100A JP2001077100A JP2002275148A JP 2002275148 A JP2002275148 A JP 2002275148A JP 2001077100 A JP2001077100 A JP 2001077100A JP 2001077100 A JP2001077100 A JP 2001077100A JP 2002275148 A JP2002275148 A JP 2002275148A
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carbon atoms
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combination
alkyl group
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JP2001077100A
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Daisuke Arioka
大輔 有岡
Yosuke Takeuchi
洋介 竹内
Akinori Fujita
明徳 藤田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分子鎖の長いアルキル基を持つ非対称ウレア
化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されることを特徴
とする非対称ウレア化合物である〔R1、R3:総炭素数
8〜30のアルキル基、総炭素数8〜30のアラルキル
基;R2、R4:水素原子、アルキル基;R1及びR2の組
合せとR3及びR4の組合せとは、互いに異なる置換基の
組合せを表す〕。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な非対称ウレ
ア化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウレア化合物の合成法としては、
例えば、クロロ蟻酸エステル、カルバモウルクロリド、
ホスゲン等や、イソシアネート、イソチオシアネートな
どに適当なアミノ化合物を反応させる方法が一般的であ
り、非対称のウレア化合物についても同様の方法により
合成されていた。ところが、これまで合成に用いられて
きたアミノ化合物の多くはアニリン誘導体やペプチド誘
導体などであり、特に長鎖のアルキル基を持つアミノ化
合物は、一般に有機溶媒への溶解性が低く、反応溶液中
で拡散せずに反応効率が低いこと等の理由から、非対称
ウレアの合成に用いられた例はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分子鎖
の長いアルキル基を持つアミノ化合物を用いてなる非対
称ウレア化合物が、工業的に容易に得られれば有用であ
る。したがって、本発明は、前記従来における製造上の
諸問題を解決し、分子鎖の長いアルキル基を持つ非対称
ウレア化合物、及び分子鎖の長いアルキル基を持つアミ
ノ化合物を原料とした非対称ウレア化合物の製造方法を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題は、有機溶媒
中、塩基存在下でフェニルウレタン化合物と反応させる
一方の原料に、長鎖アルキル基を有するアミノ化合物を
用いることにより達成された。前記課題を解決するため
の具体的手段は以下の通りである。即ち、
【0005】<1> 下記一般式(1)で表されること
を特徴とする非対称ウレア化合物である。
【化7】
【0006】〔一般式(1)中、R1及びR3は、それぞ
れ独立に総炭素数8〜30のアルキル基、総炭素数8〜
30のアラルキル基を表し、R2及びR4は、それぞれ独
立に水素原子、アルキル基を表す。R1及びR2の組合せ
とR3及びR4の組合せとは、互いに異なる置換基の組合
せを表す。〕
【0007】<2> 下記一般式(2)で表されること
を特徴とする非対称ウレア化合物である。
【化8】
【0008】〔一般式(2)中、R11及びR13は、それ
ぞれ独立に総炭素数8〜30の無置換のアルキル基、総
炭素数8〜30の無置換のアラルキル基、総炭素数8〜
30のアルコキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜3
0のアリールオキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜
30のアルコキシカルボニルエチル基、総炭素数8〜3
0のアリールオキシカルボニルエチル基、カルバモイル
メチル基を表す。R12及びR14は、それぞれ独立に水素
原子、アルキル基を表す。R11及びR12の組合せとR13
及びR14の組合せとは、互いに異なる置換基の組合せを
表す。〕
【0009】<3> 有機溶媒中、塩基存在下、下記一
般式(3)で表されるフェニルウレタン化合物と下記一
般式(4)で表されるアミノ化合物とを反応させて下記
一般式(1)で表される非対称ウレア化合物を得ること
を特徴とする非対称ウレア化合物の製造方法である。前
記塩基としては、有機塩基が好ましい。
【0010】
【化9】
【0011】〔一般式(3)又は(4)中、R21及びR
28は、それぞれ独立に総炭素数8〜30のアルキル基、
総炭素数8〜30のアラルキル基を表し、R22及びR29
は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基を表す。一般
式(3)中、R23、R24、R 25、R26及びR27は、それ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、カルボニル誘導基、ニトロ基を表す。
21及びR22の組合せとR28及びR29の組合せとは、互
いに異なる置換基の組合せを表す。〕
【0012】
【化10】
【0013】〔一般式(1)中、R1及びR3は、それぞ
れ独立に総炭素数8〜30のアルキル基、総炭素数8〜
30のアラルキル基を表し、R2及びR4は、それぞれ独
立に水素原子、アルキル基を表す。R1及びR2の組合せ
とR3及びR4の組合せとは、互いに異なる置換基の組合
せを表す。〕
【0014】<4> 有機溶媒中、塩基存在下、下記一
般式(5)で表されるフェニルウレタン化合物と下記一
般式(6)で表されるアミノ化合物とを反応させて下記
一般式(2)で表される非対称ウレア化合物を得ること
を特徴とする非対称ウレア化合物の製造方法である。前
記塩基としては、有機塩基が好ましい。
【0015】
【化11】
【0016】〔一般式(5)又は(6)中、R31及びR
38は、それぞれ独立に総炭素数8〜30の無置換のアル
キル基、総炭素数8〜30の無置換のアラルキル基、総
炭素数8〜30のアルコキシカルボニルメチル基、総炭
素数8〜30のアリールオキシカルボニルメチル基、総
炭素数8〜30のアルコキシカルボニルエチル基、総炭
素数8〜30のアリールオキシカルボニルエチル基、カ
ルバモイルメチル基を表し、R32及びR39は、それぞれ
独立に水素原子、アルキル基を表す。一般式(5)中、
33、R34、R35、R36及びR37は、それぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ
基、カルボニル誘導基、ニトロ基を表す。R31及びR32
の組合せとR38及びR39の組合せとは、互いに異なる置
換基の組合せを表す。〕
【0017】
【化12】
【0018】〔一般式(2)中、R11及びR13は、それ
ぞれ独立に総炭素数8〜30の無置換のアルキル基、総
炭素数8〜30の無置換のアラルキル基、総炭素数8〜
30のアルコキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜3
0のアリールオキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜
30のアルコキシカルボニルエチル基、総炭素数8〜3
0のアリールオキシカルボニルエチル基、カルバモイル
メチル基を表す。R12及びR14は、それぞれ独立に水素
原子、アルキル基を表す。R11及びR12の組合せとR13
及びR14の組合せとは、互いに異なる置換基の組合せを
表す。〕
【0019】<5> 反応温度が50〜110℃である
前記<3>又は<4>に記載の非対称ウレア化合物の製
造方法である。 <6> 反応に用いるフェニルウレタン化合物の濃度が
0.2〜5.0mol/lである前記<3>〜<5>の
いずれかに記載の非対称ウレア化合物の製造方法であ
る。 <7> アミノ化合物の量が、フェニルウレタン化合物
1当量に対して0.8〜5.0当量である前記<3>〜
<6>のいずれかに記載の非対称ウレア化合物の製造方
法である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の非対称ウレア化合物は、
分子鎖の長いアルキル基を有してなり、本発明の非対称
ウレア化合物の製造方法においては、フェニルウレタン
化合物に反応させるアミノ化合物として、分子内に長鎖
のアルキル基を持つアミノ化合物を用いる。以下、本発
明の非対称ウレア化合物及びその製造方法について説明
する。
【0021】<非対称ウレア化合物>本発明の非対称ウ
レア化合物は、下記一般式(1)で表される。
【化13】
【0022】前記一般式(1)中のR1及びR3は、それ
ぞれ独立に総炭素数8〜30のアルキル基、総炭素数8
〜30のアラルキル基を表す。前記総炭素数8〜30の
アルキル基としては、無置換でも置換基を有していても
よく、例えば、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル
基、3−ドデシルオキシプロピル基、ヘキシルオキシカ
ルボニルメチル基、オクチルオキシカルボニルメチル
基、ドデシルオキシカルボニルメチル基、デシルアミノ
カルボニルメチル基、ドデカンスルホニルベンジル基、
N−ブチルアミノプロピル基等が挙げられる。中でも、
総炭素数8〜20のアルキル基が好ましい。
【0023】置換基を有していてもよい場合の置換基と
しては、例えば、エステル基、エーテル基、チオエーテ
ル基、カルボニル誘導基、シアノ基、カルバモイル基、
スルファモイル基、ウレア基等が挙げられ、中でも、エ
ステル基、エーテル基、カルバモイル基が好ましい。
【0024】前記総炭素数8〜30のアラルキル基とし
ては、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、
ドデシルベンジル基、ヘキサデシルベンジル基、ジメチ
ルベンジル基、オクチルオキシベルジル基、オクタデシ
ルアミノカルボニルベンジル基等が挙げられる。中で
も、総炭素数8〜20のアラルキル基が好ましい。置換
基を有する場合の置換基及びその好ましい態様として
は、前記R1と同様である。
【0025】一般式(1)中のR2及びR4は、それぞれ
独立に水素原子、アルキル基を表す。前記R2又はR4
表されるアルキル基としては、無置換でも置換基を有し
ていてもよく、総炭素数1〜20のアルキル基が好まし
く、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル基等が挙
げられる。中でも、総炭素数1〜10のアルキル基が好
ましく、総炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、
メチル基、エチル基、オクチル基は特に好ましい。置換
基を有する場合の置換基及びその好ましい態様として
は、前記R1と同様である。上記の中でも、前記R2又は
4としては水素原子が好ましい。
【0026】前記一般式(1)で表される非対称ウレア
化合物において、R1及びR2の組合せとR3及びR4の組
合せとは、互いに異なる置換基の組合せを表し、非対称
の構造からなる。非対称の構造からなることより、有機
溶媒中での溶解性に優れる。
【0027】前記一般式(1)で表される非対称ウレア
化合物の中でも、下記一般式(2)で表される非対称ウ
レア化合物が好ましい。
【0028】
【化14】
【0029】前記一般式(2)中のR11及びR13は、そ
れぞれ独立に総炭素数8〜30の無置換のアルキル基、
総炭素数8〜30の無置換のアラルキル基、総炭素数8
〜30のアルコキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜
30のアリールオキシカルボニルメチル基、総炭素数8
〜30のアルコキシカルボニルエチル基、総炭素数8〜
30のアリールオキシカルボニルエチル基、カルバモイ
ルメチル基を表す。
【0030】前記R11又はR13で表される総炭素数8〜
30の無置換のアルキル基は、前記R1又はR3で表され
る無置換のアルキル基と同義であり、前記R11で表され
る総炭素数8〜30の無置換のアラルキル基は、前記R
1又はR3で表される無置換のアラルキル基と同義であ
る。
【0031】前記R11又はR13で表される総炭素数8〜
30のアルコキシカルボニルメチル基としては、そのア
ルコキシ部位は無置換でも置換基を有していてもよく、
該アルコキシ部位の総炭素数が6〜26のアルコキシカ
ルボニルメチル基が好ましく、例えば、オクチルオキシ
カルボニルメチル基、デシルオキシカルボニルメチル
基、ドデシルオキシカルボニルメチル基、オクタデシル
オキシカルボニルメチル基等が挙げられる。中でも、ア
ルコキシ部位の総炭素数が6〜22のアルコキシカルボ
ニルメチル基が好ましく、8〜18のアルコキシカルボ
ニルメチル基がより好ましく、オクチルオキシカルボニ
ルメチル基、デシルオキシカルボニルメチル基、ドデシ
ルオキシカルボニルメチル基は特に好ましい。尚、置換
基を有する場合の置換基及びその好ましい態様として
は、前記R1と同様である。
【0032】前記R11又はR13で表される総炭素数8〜
30のアリールオキシカルボニルメチル基としては、そ
のアリール部位は無置換でも置換基を有していてもよ
く、該アリール部位の総炭素数が12〜28のアリール
オキシカルボニルメチル基が好ましく、例えば、オクチ
ルオキシフェノキシカルボニルメチル基、デシルスルホ
ニルフェノキシオキシカルボニルメチル基、オクチルア
ミノカルボニルフェノキシカルボニルメチル基、ドデシ
ルオキシカルボニルフェノキシカルボニルメチル基等が
挙げられる。中でも、アリールオキシ部位の総炭素数が
12〜22のアルコキシカルボニルメチル基が好まし
く、14〜22のアリールオキシカルボニルメチル基が
より好ましく、オクチルオキシフェノキシカルボニルメ
チル基、デカンスルホニルフェノキシオキシカルボニル
メチル基は特に好ましい。尚、置換基を有する場合の置
換基及びその好ましい態様としては、前記R1と同様で
ある。
【0033】前記R11又はR13で表される総炭素数8〜
30のアルコキシカルボニルエチル基としては、そのア
ルコキシ部位は無置換でも置換基を有していてもよく、
該アルコキシ部位の総炭素数が5〜25のアルコキシカ
ルボニルエチル基が好ましく、例えば、オクチルオキシ
カルボニルエチル基、デシルオキシカルボニルエチル
基、ドデシルオキシカルボニルエチル基、オクタデシル
オキシカルボニルエチル基等が挙げられる。中でも、ア
ルコキシ部位の総炭素数が6〜22のアルコキシカルボ
ニルエチル基が好ましく、7〜18のアルコキシカルボ
ニルエチル基がより好ましく、オクチルオキシカルボニ
ルエチル基、ドデシルオキシカルボニルエチル基は特に
好ましい。尚、置換基を有する場合の置換基及びその好
ましい態様としては、前記R 1と同様である。
【0034】前記R11又はR13で表される総炭素数8〜
30のアリールオキシカルボニルエチル基としては、そ
のアリール部位は無置換でも置換基を有していてもよ
く、該アリール部位の総炭素数が12〜25のアリール
オキシカルボニルエチル基が好ましく、例えば、オクチ
ルオキシフェノキシカルボニルエチル基、デカンスルホ
ニルフェノキシオキシカルボニルエチル基、オクチルア
ミノカルボニルフェノキシカルボニルエチル基、ドデシ
ルオキシカルボニルフェノキシカルボニルエチル基等が
挙げられる。中でも、アリールオキシ部位の総炭素数が
12〜22のアルコキシカルボニルエチル基が好まし
く、14〜22のアリールオキシカルボニルエチル基が
より好ましく、オクチルオキシフェノキシカルボニルエ
チル基、デカンスルホニルフェノキシオキシカルボニル
エチル基は特に好ましい。尚、置換基を有する場合の置
換基及びその好ましい態様としては、前記R1と同様で
ある。
【0035】一般式(2)中のR12及びR14は、それぞ
れ独立に水素原子、アルキル基を表し、該アルキル基
は、前記一般式(1)中のR2又はR4で表されるアルキ
ル基と同義である。前記一般式(2)で表される非対称
ウレア化合物において、R11及びR12の組合せとR13
びR14の組合せとは、互いに異なる置換基の組合せを表
し、非対称の構造からなる。非対称の構造からなること
より、有機溶媒中での溶解性に優れる。
【0036】以下に、前記一般式(1)又は(2)で表
される非対称ウレア化合物の具体例(例示化合物(1)
〜(19))を挙げるが、本発明においてはこれらに制
限されるものではない。
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】<非対称ウレア化合物の製造方法>次に、
本発明の非対称ウレア化合物の製造方法について説明す
る。本発明の非対称ウレア化合物の製造方法の基本的な
反応機構は、以下に示す反応式Iで表される。
【0041】
【化18】
【0042】即ち、本発明の非対称ウレア化合物の製造
方法は、有機溶媒中、塩基(好ましくは有機塩基)存在
下において、前記一般式(3)で表されるフェニルウレ
タン化合物と前記一般式(4)で表されるアミノ化合物
とを反応させることにより、既述の一般式(1)で表さ
れる非対称ウレア化合物を得ることができる。本発明に
おいては、有機溶媒を用い、好ましくは加温することに
よって、生成される非対称ウレア化合物を溶媒中に溶解
若しくは融解した状態とし得るので、反応溶液中での反
応効率が確保でき、攪拌が阻害されることなく速やかに
非対称ウレア化合物への反応を進行させることができ
る。本発明の非対称ウレア化合物は、非対称構造を有す
るためその溶解性に優れる。
【0043】前記反応式Iにおいて、反応は有機溶媒中
で行われる。該有機溶媒としては例えば、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン等が挙
げられる。
【0044】アミノ化合物とフェニルウレタン化合物と
の反応は塩基存在下で行われる。該塩基としては、有機
塩基が好ましい。塩基存在下、特に有機塩基存在下で反
応させることにより、速やかに反応を進行させることが
できる。前記塩基(有機塩基)としては、例えば、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
N,N−ジメチルアニリン、4−N,N−ジメチルアミ
ノピリジン等が好適である。前記塩基の添加時期は、任
意に選択でき、好ましくは、水系溶媒中に原料であるア
ミノ化合物及び/又はフェノキシカルボニル誘導体を加
える前、即ち上述のように予め有機溶媒中に含有させて
おくこともできる。
【0045】前記塩基(有機塩基)の量としては、フェ
ニルウレタン化合物1当量に対して0.8〜5.0当量
(eq)が好ましく、特に0.9〜2.0当量が好まし
い。
【0046】フェニルウレタン化合物とアミノ化合物と
の反応に用いるフェニルウレタン化合物の濃度として
は、0.2〜5.0mol/lが好ましく、0.5〜
2.0mol/lがより好ましい。前記濃度が、0.2
mol/l未満、即ちフェニルウレタン化合物が少なす
ぎると、反応の進行が遅くなることがあり、5.0mo
l/lを超える、即ちフェニルウレタン化合物が多すぎ
ると、攪拌が困難となることがある。
【0047】また、反応に用いるアミノ化合物の使用量
としては、フェニルウレタン化合物1当量(eq)に対
して、0.8〜5.0当量が好ましく、0.8〜2.0
当量がより好ましい。前記使用量が、0.8当量未満で
あると、反応の進行が遅くなることがあり、5.0当量
を超えると、コストの点で不利となることがある。
【0048】反応時における反応温度としては、50〜
110℃が好ましく、65〜90℃がより好ましい。前
記反応温度が50℃未満であると、アミノ化合物の溶解
性が低下したり、反応速度が遅くなることがあり、11
0℃を超えると、副反応などが起き収率の低下を招くこ
とがある。
【0049】次に、前記反応式Iの原料である一般式
(3)で表されるフェニルウレタン化合物、及び一般式
(4)で表されるアミノ化合物について説明する。前記
反応式Iにおいて、一般式(3)又は(4)中のR21
びR28は、総炭素数8〜30のアルキル基、総炭素数8
〜30のアラルキル基を表し、既述の一般式(1)中の
1及びR3とそれぞれ同義であり、その置換基も同義で
ある。また、R22及びR29は、水素原子、アルキル基を
表し、既述の一般式(1)中のR2及びR4とそれぞれ同
義であり、その置換基も同義である。
【0050】前記反応式Iにおいて、一般式(3)中の
23、R24、R25、R26及びR27は、それぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ
基、カルボニル誘導基、ニトロ基を表す。R23〜R27
表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、沃素原子等が挙げられ、中でも塩
素原子が好ましい。
【0051】R23〜R27で表されるアルコキシ基として
は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数1
〜30のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オク
チルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ
基等が挙げられる。中でも、総炭素数1〜20のアルコ
キシ基が好ましく、総炭素数1〜8のアルコキシ基がよ
り好ましく、メトキシ基、エトキシ基、オクチルオキシ
基は特に好ましい。
【0052】R23〜R27で表されるアリールオキシ基と
しては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素
数1〜30のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フ
ェノキシ基、メチルフェノキシ基、ドデシルフェノキシ
基、ジメトキシフェノキシ基等が挙げられる。中でも、
総炭素数1〜20のアリールオキシ基が好ましく、総炭
素数1〜8のアリールオキシ基がより好ましい。
【0053】R23〜R27で表されるカルボニル誘導基と
しては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素
数2〜9のアルキルカルボニル基、総炭素数7〜15の
アリールカルボニル基などが挙げられる。前記総炭素数
2〜9のアルキルカルボニル基としては、例えば、メチ
ルカルボニル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボ
ニル基、ブチルカルボニル基、ヘキシルカルボニル基、
オクチルカルボニル基等が挙げられる。中でも、総炭素
数2〜7のアルキルカルボニル基が好ましい。前記総炭
素数7〜15のアリールカルボニル基としては、例え
ば、フェニルカルボニル基、メチルフェニルカルボニル
基、エチルフェニルカルボニル基、プロピルフェニルカ
ルボニル基、ブチルフェニルカルボニル基、ヘキシルフ
ェニルカルボニル基、オクチルフェニルカルボニル基等
が挙げられる。中でも、総炭素数7〜12のアリールカ
ルボニル基が好ましい。
【0054】R23〜R27で表されるアルコキシ基、アリ
ールオキシ基又はカルボニル誘導基が置換基を有する場
合の置換基、及びその好ましい態様としては、前記R1
にける場合と同様である。前記R23〜R27で表される基
の中でも、水素原子、ニトロ基が好ましい。尚、前記反
応式Iにより得られる非対称ウレア化合物(即ち、一般
式(1)で表される非対称ウレア化合物)中のR21、R
22のR28及びR29の各基は、それぞれ前記一般式(3)
又は(4)中の各基に準ずる。
【0055】ここで、前記一般式(3)で表されるフェ
ニルウレタン化合物は、下記〔反応式II〕で表される基
本的な反応機構において好適に得ることができる。
【化19】
【0056】即ち、有機溶剤を補助溶媒として含む水系
溶媒中、塩基存在下において、前記一般式(7)で表さ
れるアミノ化合物と前記一般式(8)で表されるフェノ
キシカルボニル誘導体とを反応させることにより、フェ
ニルウレタン化合物(既述の一般式(3)で表される化
合物)を得ることができる。
【0057】ここで、前記一般式(7)中のR21及びR
22、並びに一般式(8)中のR23、R24、R25、R26
びR27は、それぞれ前記一般式(3)中のR21及び
22、並びに一般式(3)中のR23、R24、R25、R26
及びR27に準ずる。また、前記一般式(8)中のX
1は、ハロゲン原子、イミダゾリル基、テトラゾリル基
を表し、中でも、反応性の点で、ハロゲン原子が好まし
い。
【0058】前記〔反応式II〕において、反応は溶媒中
で行われるが、該溶媒としては水系溶媒を用い、これに
更に補助溶媒として有機溶剤を含有する。ここで、水系
溶媒には、蒸留水、イオン交換水等の水のほか、該水と
水と相溶性の溶剤との混合溶液などが含まれる。また、
補助溶媒を混入することにより、反応系の攪拌を容易に
行うことができる。補助溶媒である前記有機溶剤として
は、例えば、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロ
フラン、アセトン、メタノール、エタノール、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル等が挙げられる。有機溶剤を含む水系溶媒
中の前記有機溶媒の割合としては、水系溶媒の水の量
(質量)に対して、10〜200質量%が好ましく、5
0〜100質量%がより好ましい。
【0059】アミノ化合物とフェノキシカルボニル誘導
体との反応は、塩基存在下で行われる。塩基存在下で反
応させることにより、速やかに反応を進行させることが
でき、前記塩基としては、例えば、アルカリ金属やアル
カリ土類金属の塩等が好適である。前記塩基の量として
は、フェノキシカルボニル誘導体1当量に対して、0.
9〜4当量(eq)が好ましく、特に1〜1.2当量が
好ましい。
【0060】アミノ化合物とフェノキシカルボニル誘導
体との反応に用いるアミノ化合物の濃度としては、0.
5〜4.0mol/lが好ましい。また、反応に用いる
フェノキシカルボニル誘導体の使用量としては、アミノ
化合物1当量に対して、0.8〜2.0当量が好まし
い。反応時における反応温度としては、溶媒である水が
常圧下で液体であることを要する点で、0〜100℃が
好ましく、0〜50℃がより好ましい。
【0061】前記〔反応式I〕において、前記一般式
(3)で表されるフェニルウレタン化合物及び一般式
(4)で表されるアミノ化合物による反応を用いた製造
方法の中でも、下記一般式(5)で表されるフェニルウ
レタン化合物及び一般式(6)で表されるアミノ化合物
による反応を用いた製造方法が好ましい。この場合、既
述の一般式(2)で表される非対称ウレア化合物を得る
ことができる。
【0062】
【化20】
【0063】前記一般式(5)又は(6)中のR31及び
38は、それぞれ独立に総炭素数8〜30の無置換のア
ルキル基、総炭素数8〜30の無置換のアラルキル基、
総炭素数8〜30のアルコキシカルボニルメチル基、総
炭素数8〜30のアリールオキシカルボニルメチル基、
総炭素数8〜30のアルコキシカルボニルエチル基、総
炭素数8〜30のアリールオキシカルボニルエチル基、
カルバモイルメチル基を表し、既述の一般式(2)中の
11及びR13とそれぞれ同義であり、その置換基も同義
である。また、R32及びR39は、それぞれ独立に水素原
子、アルキル基を表し、既述の一般式(1)中のR2
はR4と同義であり、その置換基も同義である。また、
一般式(5)中のR33、R34、R35、R36及びR37は、
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、カルボニル誘導基、ニトロ基を
表し、既述の一般式(3)中のR23、R24、R25、R26
及びR27とそれぞれ同義であり、その置換基も同義であ
る。前記一般式(5)で表されるフェニルウレタン化合
物も、上述の〔反応式II〕に準じて製造することができ
る。
【0064】以上のように、非対称ウレア化合物を製造
するに当り、特にフェニルウレタン化合物と反応させる
アミノ化合物として、一般式(4)又は(6)で表さ
れ、長鎖アルキル基を持つアミノ化合物を使用し、かつ
反応時にアミノ化合物が溶解するため速やかに反応が進
行し、効率よく非対称ウレア化合物の合成が可能で、分
子鎖の長いアルキル基を持つ新規の非対称ウレア化合物
を容易に得ることができる。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
以下に示す非対称ウレア化合物の製造は、油浴中、メカ
ニカルスターラー、温度計を付した3口フラスコを用い
て攪拌下で反応を行った。
【0066】(実施例1)N,N−ジメチルホルムアミ
ド1L(リットル、以下同様)に、2−アミノ酢酸オクタデ
シルエステルのメタンスルホン酸塩423gとトリエチ
ルアミン202gとを加えて攪拌した。これに、2−フ
ェノキシカルボニルアミノ酢酸デシルエステル335g
を加えた後、90℃に昇温した。更に3時間反応を行っ
た後、40℃まで冷却し、アセトニトリル2L中に投入
した。そして、室温まで冷却して濾取し、アセトンで洗
浄した。洗浄後、40℃、3日間乾燥することにより、
N−(デシルオキシカルボニルメチル)−N’−(オク
タデシルカルボニルメチル)-ウレア(既述の例示化合
物(1))を444g(収率78%)得た。
【0067】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.86(6H),1.23(48H),1.6
2(4H),4.00(4H),4.15(4H),
5.02(2H)であった。また、元素分析の結果、C
69.6/H11.4/N4.9/O14.1(実測
値)〔理論値:C69.67/H11.34/N4.9
2/O14.06〕であった。
【0068】(実施例2)N,N−ジメチルホルムアミ
ド1Lに、2−アミノ酢酸デシルエステルのメタンスル
ホン酸塩194gとトリエチルアミン202gとを加え
て攪拌した。これに、2−フェノキシカルボニルアミノ
酢酸オクタデシルエステル447gを加えた後、90℃
に昇温した。更に3時間反応を行った後、40℃まで冷
却し、アセトニトリル2L中に投入した。そして、室温
まで冷却して濾取し、アセトンで洗浄した。洗浄後、4
0℃、3日間乾燥することにより、N−(デシルオキシ
カルボニルメチル)−N’−(オクタデシルカルボニル
メチル)-ウレア(既述の例示化合物(1))を446
g(収率82%)得た。
【0069】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.86(6H),1.23(48H),1.6
2(4H),4.00(4H),4.15(4H),
5.02(2H)であった。
【0070】(実施例3)N,N−ジメチルアセトアミ
ド1Lに、2−アミノ酢酸ドデシルエステルのメタンス
ルホン酸塩339gとトリエチルアミン202gとを加
えて攪拌した。これに、2−フェノキシカルボニルアミ
ノ酢酸オクタデシルエステル447gを加えた後、80
℃に昇温した。更に5時間反応を行った後、40℃まで
冷却し、アセトニトリル2L中に投入した。そして、室
温まで冷却して濾取し、アセトンで洗浄した。洗浄後、
40℃で乾燥することにより、N−(ドデシルオキシカ
ルボニルメチル)−N’−(オクタデシルカルボニルメ
チル)-ウレア(既述の例示化合物(2))を489g
(収率82%)得た。
【0071】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.86(6H),1.23(52H),1.6
0(4H),4.00(4H),4.15(4H),
5.02(2H)であった。
【0072】(実施例4)N,N−メチルピロリドン1
Lに、2−メチルプロピルアミン73gとトリエチルア
ミン101gとを加えて攪拌した。これに、N−ドデシ
ル−フェノキシカルボニルアミン305gを加えた後、
60℃に昇温した。更に5時間反応を行った後、40℃
まで冷却し、メタノール2L中に投入した。そして、室
温まで冷却して濾取し、メタノールで洗浄した。洗浄
後、40℃、3日間乾燥することにより、N−(2−メ
チルプロピル)−N’−ドデシル−ウレア(既述の例示
化合物(3))を236g(収率83%)得た。
【0073】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.87(9H),1.21(20H),1.4
9(2H),1.75(1H),2.99(2H),
3.17(2H),4.22(1H),4.30(1
H)であった。
【0074】(実施例5)N,N−ジメチルホルムアミ
ド1Lに、ドデシルアミン185gとトリエチルアミン
101gとを加えて攪拌した。これに、N−オクタデシ
ル−フェノキシカルボニルアミン305gを加えた後、
90℃に昇温した。更に3時間反応を行った後、40℃
まで冷却し、メタノール2L中に投入した。そして、室
温まで冷却して濾取した。更に、アセトンに加えて懸濁
させて濾取し、アセトンで洗浄した後、3日間乾燥する
ことにより、N−オクタデシル−N’−ドデシル−ウレ
ア(既述の例示化合物(4))を452g(収率94
%)得た。
【0075】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.85(6H),1.22(52H),1.5
0(4H),3.17(2H),4.21(2H)であ
った。
【0076】(実施例6)N,N−ジメチルホルムアミ
ド1Lに、2−アミノ酢酸オクタデシルエステルのメタ
ンスルホン酸塩423gとトリエチルアミン202gと
を加えて攪拌した。これに、2−フェノキシカルボニル
アミノ−アセトフェノン255gを加えた後、80℃に
昇温した。更に3時間反応を行った後、40℃まで冷却
し、アセトニトリル1L及びクロロホルム1Lの混合液
中に投入した。攪拌下、室温まで冷却して濾取した。更
に、アセトニトリルで洗浄した後、3日間乾燥すること
により、N−(オクタデシルオキシカルボニルメチル)
−N’−(フェニルカルボニルメチル)-ウレア(既述
の例示化合物(5))を220g(収率45%)得た。
【0077】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.85(3H),1.20(32H),1.6
1(2H),4.02(2H),4.14(2H),
4.78(2H),7.35−7.64(3H),7.
99(2H)であった。
【0078】(実施例7)N,N−ジメチルホルムアミ
ド1Lに、2−アミノ酢酸オクタデシルエステルのメタ
ンスルホン酸塩423gと2−フェノキシカルボニルア
ミノ−3−フェニルプロピオン酸オクタデシルエステル
537gとを加えて攪拌した。これに、トリエチルアミ
ン202gを加えた後、90℃に昇温した。更に3時間
反応を行った後、40℃まで冷却し、アセトニトリル2
L中に投入した。攪拌下、室温まで冷却して濾取した。
続いて、アセトニトリルで洗浄した後、3日間乾燥する
ことにより、N−(ドデシルオキシカルボニルメチル)
−N’−(ドデシルオキシカルボニル−α−ベンジルメ
チル)-ウレア(既述の例示化合物(7))を548g
(収率71%)得た。
【0079】得られた化合物をNMR解析により同定し
た結果(データ)、1H−NMR(CDCl3,stdTM
S) δ0.88(6H),1.24(40H),1.6
1(4H),3.08(2H),3.95−4.15
(6H),4.77(1H),5.00(2H),7.
08−7.30(5H)であった。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、分子鎖の長いアルキル
基を持つ非対称ウレア化合物、及び分子鎖の長いアルキ
ル基を持つアミノ化合物を原料とした非対称ウレア化合
物の製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 明徳 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB84 AC57 BA51 BA69 BB20 BB21 BB22 BB24 BB25 BC10 BC31 BD10 4H039 CA73 CD40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されることを特徴
    とする非対称ウレア化合物。 【化1】 〔一般式(1)中、R1及びR3は、それぞれ独立に総炭
    素数8〜30のアルキル基、総炭素数8〜30のアラル
    キル基を表し、R2及びR4は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基を表す。R1及びR2の組合せとR3及び
    4の組合せとは、互いに異なる置換基の組合せを表
    す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表されることを特徴
    とする非対称ウレア化合物。 【化2】 〔一般式(2)中、R11及びR13は、それぞれ独立に総
    炭素数8〜30の無置換のアルキル基、総炭素数8〜3
    0の無置換のアラルキル基、総炭素数8〜30のアルコ
    キシカルボニルメチル基、総炭素数8〜30のアリール
    オキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜30のアルコ
    キシカルボニルエチル基、総炭素数8〜30のアリール
    オキシカルボニルエチル基、カルバモイルメチル基を表
    す。R12及びR14は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基を表す。R11及びR12の組合せとR13及びR14の組
    合せとは、互いに異なる置換基の組合せを表す。〕
  3. 【請求項3】 有機溶媒中、塩基存在下、下記一般式
    (3)で表されるフェニルウレタン化合物と下記一般式
    (4)で表されるアミノ化合物とを反応させて下記一般
    式(1)で表される非対称ウレア化合物を得ることを特
    徴とする非対称ウレア化合物の製造方法。 【化3】 〔一般式(3)又は(4)中、R21及びR28は、それぞ
    れ独立に総炭素数8〜30のアルキル基、総炭素数8〜
    30のアラルキル基を表し、R22及びR29は、それぞれ
    独立に水素原子、アルキル基を表す。一般式(3)中、
    23、R24、R 25、R26及びR27は、それぞれ独立に水
    素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ
    基、カルボニル誘導基、ニトロ基を表す。R21及びR22
    の組合せとR28及びR29の組合せとは、互いに異なる置
    換基の組合せを表す。〕 【化4】 〔一般式(1)中、R1及びR3は、それぞれ独立に総炭
    素数8〜30のアルキル基、総炭素数8〜30のアラル
    キル基を表し、R2及びR4は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基を表す。R1及びR2の組合せとR3及び
    4の組合せとは、互いに異なる置換基の組合せを表
    す。〕
  4. 【請求項4】 有機溶媒中、塩基存在下、下記一般式
    (5)で表されるフェニルウレタン化合物と下記一般式
    (6)で表されるアミノ化合物とを反応させて下記一般
    式(2)で表される非対称ウレア化合物を得ることを特
    徴とする非対称ウレア化合物の製造方法。 【化5】 〔一般式(5)又は(6)中、R31及びR38は、それぞ
    れ独立に総炭素数8〜30の無置換のアルキル基、総炭
    素数8〜30の無置換のアラルキル基、総炭素数8〜3
    0のアルコキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜30
    のアリールオキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜3
    0のアルコキシカルボニルエチル基、総炭素数8〜30
    のアリールオキシカルボニルエチル基、カルバモイルメ
    チル基を表し、R32及びR39は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基を表す。一般式(5)中、R33、R34
    35、R36及びR37は、それぞれ独立に水素原子、ハロ
    ゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボニ
    ル誘導基、ニトロ基を表す。R31及びR32の組合せとR
    38及びR39の組合せとは、互いに異なる置換基の組合せ
    を表す。〕 【化6】 〔一般式(2)中、R11及びR13は、それぞれ独立に総
    炭素数8〜30の無置換のアルキル基、総炭素数8〜3
    0の無置換のアラルキル基、総炭素数8〜30のアルコ
    キシカルボニルメチル基、総炭素数8〜30のアリール
    オキシカルボニルメチル基、総炭素数8〜30のアルコ
    キシカルボニルエチル基、総炭素数8〜30のアリール
    オキシカルボニルエチル基、カルバモイルメチル基を表
    す。R12及びR14は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基を表す。R11及びR12の組合せとR13及びR14の組
    合せとは、互いに異なる置換基の組合せを表す。〕
  5. 【請求項5】 反応温度が50〜110℃である請求項
    3又は4に記載の非対称ウレア化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 反応に用いるフェニルウレタン化合物の
    濃度が0.2〜5.0mol/lである請求項3から5
    までのいずれかに記載の非対称ウレア化合物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 アミノ化合物の量が、フェニルウレタン
    化合物1当量に対して0.8〜5.0当量である請求項
    3から6までのいずれかに記載の非対称ウレア化合物の
    製造方法。
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