JP2999920B2 - イソニトロソアセトアニリド類の製造方法 - Google Patents

イソニトロソアセトアニリド類の製造方法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料または医薬の合成
に有用な中間体であるイサチン誘導体の原料であるイソ
ニトロソアセトアニリド類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、イサチン誘導体を合成する方
法として、中間体であるイソニトロソアセトアニリド類
を脱水環化して製造する方法が知られている。アニリン
類からイソニトロソアセトアニリド類を製造する方法と
しては、アニリン類にクロラール及びヒドロキシルアミ
ンを反応させて合成する方法が一般的であり、いくつか
報告がなされている。(Zh.Organ.Khi
m.,1,1434(1965)、Pak.J.Sc
i.,82(6),605−9、Rev.Roum.C
him.,18(6),1013−18、特開昭50−
160229号公報等。) 例えば特開昭50−160229号公報には、反応マス
に塩基を添加して反応溶液のpHを0.2〜2の範囲に
て反応することにより、対応するイソニトロソアセトア
ニリド類を良好な収率ならびに純度で得られると記され
ている。ここで添加する塩基としては、第1級アミン、
第2級アミン、第3級アミン、アンモニア、アンモニウ
ム化合物、及びアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸
化物、酸化物、炭酸塩などの塩やアルコラート等の化合
物が好ましいとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アンモ
ニアを使用すると多数の副生物が生成し、また炭酸塩を
使用すると発泡の問題があり、さらにアニリンを反応溶
媒に溶解させるに際し、適当な酸を使用するが、1級、
2級または3級のアミンを添加してpHを制御すると、
アニリンが溶媒より遊離して反応が止まり、結果として
目的物の収率が低くなるという問題があることを本発明
者らは見出した。また、前述の公知の文献においても、
特に置換アニリンを出発原料とした場合、反応系内で生
じる副生物が多く、カラムなどの精製工程が必要であ
り、そのため工業的製造法としては経済的にあまり好ま
しい製造法とは言えなかった。本発明の目的は、これら
の問題を解決し、高純度なイソニトロソアセトアニリド
類を良好な収率で製造する工業的に有利な方法を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、アニリン類にクロ
ラール及びヒドロキシルアミンを反応させる際に、反応
系内に多水酸基置換3級アミンを加えることで、副生物
の生成を抑制し、高純度のイソニトロソアセトアニリド
類を良好な収率で製造し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は下記一般式(1)
【0005】
【化4】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5は、各々独自に水素
原子、置換または非置換のアルキル基、アルコキシ基、
アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子を示
す。〕で表されるアニリン類と、クロラールおよびヒド
ロキシルアミンを、酸を添加した溶媒中で、下記一般式
(2)
【0006】
【化5】 〔式中、Zは、アルキル基、アルコキシアルキル基、ヒ
ドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシアルキル
基,ポリオキシエチレンアルキル基を示す。mおよびn
は1以上の整数を示す。〕で表される多水酸基置換の3
級アミンを添加して反応させ、一般式(3)
【0007】
【化6】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5は、式(1)と同一
の意味を示す。〕で表されるイソニトロソアセトアニリ
ド類を製造する方法である。
【0008】本発明の一般式(1)及び一般式(3)
中、R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ同一または独
立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル
基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基など
の直鎖または分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、4
−メチルシクロヘキシル基などの環状のアルキル基、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブ
トキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ
基等の直鎖または分岐のアルコキシ基、シクロヘキシル
オキシ基などの環状のアルコキシ基、フェニル基、p−
トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−クロロフ
ェニル基、m−クロロフェニル基、o−クロロフェニル
基等のアリール基、フェノキシ基、m−メチルフェノキ
シ基、o−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ
基、m−クロロフェノキシ基、o−クロロフェノキシ
基、p−n−ブチルフェノキシ基等のアリールオキシ
基、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等を示す。
【0009】またこれらのうち、アルキル基は置換され
ていてもよく、そのような置換基としては、例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブ
トキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ
基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、メトキシメトキシ
基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキ
シプロポキシ基、エトキシプロポキシ基、プロポキシプ
ロポキシ基等の炭素数2〜6のアルコキシアルコキシ
基、フェノキシ基、m−メチルフェノキシ基、o−メチ
ルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、m−クロロ
フェノキシ基、o−クロロフェノキシ基、p−n−ブチ
ルフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ
基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、m−
メチルフェニルチオ基,o−メチルフェニルチオ基、o
−エチルフェニルチオ基、p−プロピルフェニルチオ
基、2,4,6−トリメチルフェニルチオ基等の炭素数
6〜9のアリールチオ基、メチルカルボニルアミノ基、
エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルア
ミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、n−ブチル
カルボニルアミノ基等の炭素数2〜5のアルキルカルボ
ニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシ
カルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ
基、イソプロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシ
カルボニルアミノ基等の炭素数2〜5のアルコキシカル
ボニルアミノ基、メチルカルボニル基、エチルカルボニ
ル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボ
ニル基、n−ブチルカルボニル基等の炭素数2〜5のア
ルキルカルボニル基、メチルカルボキシ基、エチルカル
ボキシ基、n−プロピルカルボキシ基、イソプロピルカ
ルボキシ基、n−ブチルカルボキシ基等の炭素数2〜5
のアルキルカルボキシ基、メトキシカルボキシ基、エト
キシカルボキシ基、n−プロポキシカルボキシ基、イソ
プロポキシカルボキシ基、n−ブトキシカルボキシ基等
の炭素数2〜5のアルコキシカルボキシ基、メトキシカ
ルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルエトキシ基、
エトキシカルボニルメトキシ基、n−プロポキシカルボ
ニルメトキシ基、イソプロポキシカルボニルメトキシ
基、n−ブトキシカルボニルメトキシ基等の炭素数3〜
6のアルコキシカルボニルアルコキシ基、フェニル基や
トリル基等のアリール基、フッ素、塩素、臭素等のハロ
ゲン原子、シアノ基等を挙げることができる。
【0010】本発明に用いる溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブなどのセロソルブ類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリド
ンなどのアミド類、スルホラン、ジメチルスルホキシド
(以下、「DMSO」と略す。)等の水溶性有機溶剤
を、単独であるいは任意の割合で混合して使用し得る。
中でも水が好ましい。また、溶媒量は一般式(1)のア
ニリン類に対して1〜100重量部使用できるが、通常
は1〜10重量部使用する。
【0011】また、一般式(1)のアニリン類を溶解す
るため、溶媒に酸を添加する。添加する酸としては、硫
酸、塩酸、硝酸、臭化水素酸、ヨウ化水素等の無機酸、
トリフルオロ酢酸、パーフルオロ安息香酸、トリクロロ
エタノール、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ
−2−プロパノール等の有機酸などが挙げられる。好ま
しくは硫酸または塩酸を使用する。溶媒への酸の添加量
は一般式(1)のアニリン類に対して通常0.05〜5
モル倍であり、好ましくは0.1〜1モル倍である。さ
らに、場合により市販の界面活性剤を使用して、アニリ
ン類と溶媒との相溶性を向上することもできる。
【0012】本発明において使用するクロラールは通常
市販品を用いる。また抱水クロラールの形で用いても良
い。クロラールの使用量は、一般式(1)のアニリン類
に対して、0.5〜5モル倍、好ましくは0.8〜2.
5モル倍である。
【0013】本発明においてヒドロキシルアミンは、通
常市販されているヒドロキシルアミン塩を溶媒に溶解し
て反応に用いる。ヒドロキシルアミン塩としては硫酸ヒ
ドロキシルアミン、塩酸ヒドロキシルアミン、リン酸ヒ
ドロキシルアミンなどが挙げられる。好ましくは硫酸ヒ
ドロキシルアミンを用いる。溶媒中のヒドロキシルアミ
ン量が、一般式(1)のアニリン類に対して0.5〜5
モル倍、好ましくは1〜2モル倍となるようにヒドロキ
シルアミン塩を溶解する。
【0014】本発明においては、アニリン類、クロラー
ル及びヒドロキシルアミンまたはその塩の添加順序は特
に限定しないが、通常、クロラール及びヒドロキシルア
ミンを溶解した溶媒中に、アニリン類を添加して反応を
行う。クロラールおよびヒドロキシルアミンまたはその
塩の溶媒への溶解、及びアニリン類のその溶液への溶解
は、通常0〜100℃、好ましくは15〜30℃の温度
範囲で行う。
【0015】また本発明の一般式(2)中、Zは、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−
ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノ
ニル基、n−デシル基などの直鎖または分岐のアルキル
基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基な
どの環状のアルキル基、メトキシメチル基、メトキシエ
チル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、メト
キシペンチル基、メトキシヘキシル基、メトキシヘプチ
ル基、メトキシオクチル基、メトキシノニル基、メトキ
シデシル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エ
トキシプロピル基、エトキシブチル基、エトキシペンチ
ル基、エトキシヘキシル基、エトキシヘプチル基、エト
キシオクチル基、エトキシノニル基、エトキシデシル基
などのアルコキシアルキル基、ヒドロキシメチル基、ヒ
ドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシ
ブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル
基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基、ヒ
ドロキシノニル基、ヒドロキシデシル基などのヒドロキ
シアルキル基、ヒドロキシメトキシメチル基、ヒドロキ
シメトキシエチル基、ヒドロキシメトキシプロピル基、
ヒドロキシメトキシブチル基、ヒドロキシメトキシペン
チル基、ヒドロキシメトキシヘキシル基、ヒドロキシメ
トキシヘプチル基、ヒドロキシメトキシオクチル基、ヒ
ドロキシメトキシノニル基、ヒドロキシメトキシデシル
基、ヒドロキシエトキシメチル基、ヒドロキシエトキシ
エチル基、ヒドロキシエトキシプロピル基、ヒドロキシ
エトキシブチル基、ヒドロキシエトキシペンチル基、ヒ
ドロキシエトキシヘキシル基、ヒドロキシエトキシヘプ
チル基、ヒドロキシエトキシオクチル基、ヒドロキシエ
トキシノニル基、ヒドロキシエトキシデシル基などのヒ
ドロキシアルコキシアルキル基、及び次式(4)に示す
ようなポリオキシエチレンアルキル基などが挙げられ
る。
【0016】
【化7】 〔式(4)中、pは3以上の整数を表す。〕 また、m及びnは1以上の整数、好ましくは1〜30、
更に好ましくは1〜10の整数である。これらの多水酸
基置換の3級アミンのなかで、特にトリエタノールアミ
ンが好適である。
【0017】クロラール、ヒドロキシルアミン塩、及び
アニリン類を溶媒に溶解した反応溶液に、一般式(2)
の多水酸基置換の3級アミンを装入する際の温度は0〜
150℃、好ましくは40〜100℃で、圧力は特に限
定しないが好ましくは常圧で反応を行う。また、一般式
(2)の多水酸基置換の3級アミンを装入する方法は、
反応を確実に行うために、滴下によって行うのが好まし
く、滴下時間は通常1〜10時間で行う。
【0018】また、一般式(2)の3級アミンの粘度の
低減を図るために、水あるいはメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロ
ソルブ類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N’−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド
類、スルホラン、DMSO等の水溶性有機溶剤を用いて
希釈しても良い。
【0019】装入終了後は、反応の完結をはかるため
に、1〜10時間、好ましくは2〜3時間保温および攪
拌を継続してもよく、また装入終了後にメタノール、エ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなど
のセロソルブ類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドンなどの
アミド類、スルホラン、DMSO等の水溶性有機溶剤を
添加してもよい。
【0020】濾過して得た濾塊は、水単独またはメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類
あるいはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチル
セロソルブなどのセロソルブ類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N’−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピ
ロリドンなどのアミド類、スルホラン、DMSO等の水
溶性有機溶剤と水の混合物で洗浄し、乾燥して目的物で
ある一般式(3)のイソニトロソアセトアニリド類を得
る。乾燥は通常100℃以下で行う。
【0021】本発明の方法は、無置換アニリン及び置換
されたアニリンを原料としたイソニトロソアセトアニリ
ド類の製造に適用できるが、特に置換されたアニリンを
原料とする場合に効果が高く、中でも4−イソプロピル
アニリンのような分岐のアルキル基で置換されたアニリ
ンからの製造においてその効果が顕著に現れる。
【0022】以下に実施例にて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例中の「部」は重量部を示し、「%」は重
量%を示す。純度測定は、液体クロマトグラフィーを使
用し、単純面積法にて行った。
【0023】
【実施例】
実施例1 硫酸ヒドロキシルアミン114部、水800部を混合
し、さらにクロラール147部を混合した。次いで98
%硫酸31部を加え、さらにp−イソプロピルアニリン
141部を25℃で装入した。反応マスを昇温し、60
℃にて30分保温した。トリエタノールアミン568部
と水568部の混合物を反応溶液のpHを1〜2の間に
保ちながら、反応マス中に6時間かけて滴下装入し、さ
らに2時間保温した。メタノール200部で反応マスを
希釈して、濾過した。5%メタノール水400部にて濾
塊を洗浄し、60℃にて乾燥し、下式(A)
【化8】 で示されるp−イソプロピル−イソニトロソアセトアニ
リド172部を得た。純度は98%で、純度換算収率は
78%であった。
【0024】実施例2 塩酸ヒドロキシルアミン98部、水750部、スルホラ
ン4部を混合し、さらにクロラール152部を混合し
た。次いで36%塩酸63部を加え、さらにp−n−ブ
チルアニリン156部を10℃で装入した。反応マスを
昇温し、75℃にて1時間保温した。エチルビス(2−
ヒドロキシエチル)アミン369部を反応溶液のpHを
1〜2の間に保ちながら、反応マス中に10時間かけて
滴下装入し、さらに3時間保温した。エチルセロソルブ
165部で反応マスを希釈して、濾過した。10%イソ
プロパノール水400部にて濾塊を洗浄し、80℃にて
乾燥し、下式(B)
【化9】 で示されるp−n−ブチル−イソニトロソアセトアニリ
ド182部を得た。純度は98%で、純度換算収率は7
7%であった。
【0025】実施例3 リン酸ヒドロキシルアミン276部、水2000部、
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン30部を混合し、
さらにクロラール284部を混合した。次いでトリフル
オロ酢酸75部を加え、さらにp−クレシジン290部
を30℃で装入した。反応マスを昇温し、55℃にて2
時間保温した。市販のポリオキシエチレンアルキルアミ
ノエーテル(第一工業製薬製;商品名アミラヂン)50
部およびトリエタノールアミン770部を反応溶液のp
Hを1〜2の間に保ちながら、2時間かけて滴下装入し
た。70℃で1時間反応マスを保温し、室温に冷却後濾
過した。30%エタノール水1000部で洗浄後、40
℃で乾燥し、下式(C)
【化10】 で示される2−メトキシ−5−メチル−イソニトロソア
セトアニリド356部を得た。純度は96%で、純度換
算収率は78%であった。
【0026】比較例1 トリエタノールアミン568部と水568部の混合物の
代わりに20重量%アンモニア水363部を使用して反
応溶液のpHを1〜1.6を保持しながら10時間で滴
下した以外は、実施例1と同様に行い、p−イソプロピ
ル−イソニトロソアセトアニリド155部を得た。純度
は68%で、純度換算収率は49%であった。また、薄
層クロマトグラフィーにより多数の副生物の存在を確認
した。
【0027】比較例2 トリエタノールアミン568部の代わりにジメチルアミ
ノエタノール339部を使用して反応溶液のpHを1〜
2を保持しながら10時間で滴下した以外は、実施例1
と同様に行い、p−イソプロピル−イソニトロソアセト
アニリド138部を得た。純度は75%で、純度換算収
率は48%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明により、置換あるいは非置換のア
ニリンを原料としてイソニトロソアセトアニリド類を製
造する方法において、多水酸基置換の3級アミンを加え
て反応することで、副生物の生成を抑制し、高純度の目
的物を良好な収率で得ることが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 249/04 - 249/10 C07C 251/34 - 251/40 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5は、各々独自に水素
    原子、置換または非置換のアルキル基、アルコキシ基、
    アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子を示
    す。〕で表されるアニリン類と、クロラールおよびヒド
    ロキシルアミンを、酸を添加した溶媒中で、下記一般式
    (2) 【化2】 〔式中、Zは、アルキル基、アルコキシアルキル基、ヒ
    ドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシアルキル
    基,ポリオキシエチレンアルキル基を示す。mおよびn
    は1以上の整数を示す。〕で表される多水酸基置換の3
    級アミンを添加して反応させ、一般式(3) 【化3】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5は、式(1)と同一
    の意味を示す。〕で表されるイソニトロソアセトアニリ
    ド類を製造する方法。
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