JP2002273758A - 被覆成形品の成形方法及び金型装置 - Google Patents
被覆成形品の成形方法及び金型装置Info
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Abstract
きる被覆成形品の成形方法を提供する。 【解決手段】 金型装置11を閉じ、固定型12と可動型13
の間にキャビティを形成する。被覆剤注入口35はゲート
36がスライドコア14の側面と対面することにより封止さ
れる。前記キャビティ内に樹脂注入口44から孔45,46,
溝48を介して樹脂を注入して被覆成形品の基材2を成形
する。次に可動型13をわずかに下方に移動させ、基材2
の表面4と対向する位置に隙間53を形成する。そして、
両スライドコア14,15を下方にわずかに移動させ、表面
4に連続する裏面5の一部と対向する位置に隙間54,55
を形成する。樹脂注入口44は孔45が突部42と対面するこ
とにより封止される。前記隙間53〜55内に被覆剤注入口
35からゲート36を介して被覆剤を注入し、基材2の表面
4及び表面4に連続する裏面5の一部を覆う被覆層を形
成する。
Description
法及び金型装置に係り、詳しくは、樹脂等の成形品に金
型装置内で被覆剤を被覆する際に好適な被覆成形品の成
形方法及び金型装置に関するものである。
型装置内で基材を成形した後、該基材を金型装置から取
り出し、スプレー等により被覆剤を被覆して被覆層を形
成していた。
金型装置内で被覆剤を被覆する型内被覆法と呼ばれる方
法が実施されている。型内被覆法により成形される被覆
成形品として、例えば、車両の側面に取り付けられるサ
イドモールがある。
には、例えば、図7に示すように、両側部が湾曲した形
状のものがある。サイドモール101は、基材102の
意匠面としての表面103に、被覆層104が形成され
ている。
裏面105の一部に貼り付けられる両面テープを介して
車両に取り付けられる。
ル101は、被覆層104が表面103にしか被覆され
ていないため、基材102の端部106で被覆層104
が剥がれやすいという問題がある。
る樹脂に対して接着力が弱いので、接着力を確保するた
めに専用のプライマー等を裏面105に塗布していた。
このようにプライマー等を塗布する分、コスト高になる
という問題もある。
されたものであって、その目的は、基材から被覆層を剥
がれにくくすることができる被覆成形品の成形方法及び
金型装置を提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明は、金型のキャビティ内で
基材に被覆剤を被覆する被覆成形品の成形方法であっ
て、前記キャビティ内に前記基材の材料を注入して基材
を成形する工程と、前記金型をわずかに開き、前記基材
の意匠面及び該意匠面に連続する裏面の一部と対向する
位置に隙間を形成する工程と、前記隙間内へ前記被覆剤
を注入し、前記基材の意匠面及び該意匠面に連続する裏
面の一部を覆う被覆層を形成する工程とを備えることを
要旨とする。
意匠面及び意匠面に連続する裏面の一部まで回り込んで
被覆層が形成されているため、被覆層が基材から剥がれ
にくい。又、被覆層が形成された箇所の裏面の被覆層に
いわゆる両面テープの一方の面を貼り付け、他方の面を
車両等に貼り付けることにより、被覆成形品が車両等に
取り付けられる。両面テープは被覆層に対して良好な接
着力が得られるため、被覆成形品は良好な接着力を得て
車両等に取り付けられる。従って、プライマーを塗布す
る工程を廃止でき、被覆成形品を低コストで車両等に取
り付けることできる。
2の金型とを備え、両金型間に形成されるキャビティ内
で基材に被覆剤を被覆して被覆成形品を成形する金型装
置であって、前記第1の金型には前記キャビティを形成
する凹部を設け、前記第2の金型には前記凹部の少なく
とも幅方向の両端部と対応する位置にスライドコアを設
け、前記スライドコアは前記両金型が接合された状態に
おいて、前記両金型とともに前記基材を成形するための
キャビティを構成する第1の位置と、前記第1の位置か
ら所定距離前記キャビティから離れる方向へ移動した第
2の位置とに移動可能に設けられ、前記スライドコアを
前記第1の位置に配置した状態で前記基材を成形後、前
記スライドコアを前記第2の位置へ移動させた状態で前
記スライドコアのキャビティ形成面と基材との隙間に被
覆剤注入口から被覆剤を注入可能な経路を設けたことを
要旨とする。
を成形する場合は、先ず、第1,第2の金型が接合さ
れ、スライドコアが前記第1の位置に位置した状態で、
キャビティ内に基材の材料が充填される。この充填され
た材料が硬化して基材が成形された後に、第1,第2の
金型間がわずかに離されるとともにスライドコアが第2
の位置に配置されて、第1,第2の金型,スライドコア
及び基材の間に、基材の意匠面及び意匠面に連続する裏
面の一部と対向する位置に隙間が形成される。この隙間
に被覆剤注入口から通路を介して被覆剤が充填される。
充填された被覆剤が硬化することにより、基材の意匠面
及び意匠面に連続する裏面の一部を覆う被覆層が形成さ
れる。従って、被覆層が基材から剥がれにくい被覆成形
品を金型内で成形できる。
の発明において、前記両金型間のパーティング面が、前
記第1の位置に位置する前記スライドコアのキャビティ
形成面と同一平面上又は、該キャビティ形成面より反キ
ャビティ側に位置するように設けられたことを要旨とす
る。
ャビティ形成面と同一平面上に位置するように設けられ
た場合は、基材の材料がパーティング面に侵入してもバ
リは基材の意匠面側には形成されない。又、パーティン
グ面が、キャビティ形成面より反キャビティ側に位置す
るように設けられた場合には、キャビティ内に基材の材
料を充填させる際に、パーティング面がキャビティと接
していないため、基材の材料がパーティング面に侵入し
ない。従って、基材を成形する際のバリの発生を低減で
きる。
の発明において、前記両金型間のパーティング面が、前
記スライドコアのキャビティ形成面より反キャビティ側
に、少なくとも前記第1の位置と第2の位置との間の距
離と、前記両金型がわずかに離れる距離とを合わせた距
離離れて位置するように設けられたことを要旨とする。
離れることにより前記パーティング面に相当する箇所に
形成される隙間が、前記スライドコアと対向して封止さ
れ、意匠面及び意匠面に連続する裏面の一部と対向する
位置に形成される隙間と連通しない。従って、被覆層を
形成する際のバリの発生を低減できる。
求項4に記載の発明において、前記両金型の一方に前記
樹脂注入口が設けられ、他方に被覆剤注入口が設けら
れ、前記両金型が接合した状態で前記樹脂注入口と前記
キャビティとが連通可能、かつ前記被覆剤注入口と前記
キャビティとが連通不能となり、前記両金型がわずかに
離れた状態で前記被覆剤注入口と前記キャビティとが連
通可能、かつ前記被覆剤注入口と前記キャビティとが連
通不能となることを要旨とする。
では樹脂注入口からキャビティ内に樹脂が注入され、こ
の樹脂は被覆剤注入口に流れ込まない。又、両金型がわ
ずかに離れた状態では、被覆剤注入口からキャビティ内
に被覆剤が注入され、この被覆剤は樹脂注入口に流れ込
まない。従って、被覆剤注入口に樹脂が流れ込まないよ
うにできるとともに、樹脂注入口に被覆剤が流れ込まな
いようにできる。
求項4に記載の発明において、前記両金型の一方には、
前記被覆剤注入口と、該被覆剤注入口と連通する前記経
路としての第1のゲートが設けられ、該第1のゲート
は、前記キャビティ形成面よりわずかに反キャビティ側
で前記スライドコアと対面して封止されていることを要
旨とする。
では、第1のゲートは封止される。両金型がわずかに離
れた状態では、スライドコアが第2の位置に移動される
ことにより、第1のゲートは意匠面及び該意匠面に連通
する裏面の一部と対向する位置に形成される隙間と連通
される。従って、樹脂注入口からキャビティ内に注入さ
れる樹脂が被覆剤注入口に流れ込まないようにできる。
項4及び請求項6のいずれかに記載の発明において、前
記両金型の一方に、樹脂注入口が設けられ、該樹脂注入
口と前記キャビティとを連通する第2のゲートは、前記
金型の移動方向と略同じ方向に延びるように形成された
前記パーティング面の一部と交わるように前記両金型に
形成されたことを要旨とする。
では、第2のゲートは連通されるため、樹脂注入口から
注入される樹脂は第2のゲートを介してキャビティ内に
充填される。両金型がわずかに離れた状態では、第2の
ゲートは切断され、第2のゲートの樹脂注入口側部は他
方の金型の壁面と対面して封止される。従って、樹脂注
入口に被覆剤が流れ込まないようにできる。
を具体化した第1の実施形態を図1〜図4に従って説明
する。
の模式断面図を示す。図4に示すように、長尺状のサイ
ドモール1は、両側部が湾曲した形状の断面形状になる
ように形成されている。基材2は樹脂で形成されてお
り、被覆層3により被覆されている。被覆層3は、基材
2の意匠面としての表面4から、意匠面に連続する裏面
5の一部(両面テープが貼り付けられるところ)まで回
り込んで被覆するように形成されている。なお、図では
分かりやすくするため、被覆層3を厚く図示しており、
実際は基材2の厚さに比較して被覆層3の厚さは非常に
薄い。
ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、変性ポリフェニレンエーテル等の熱可塑
性樹脂が使用される。又、不飽和ポリエステル樹脂等の
熱硬化性樹脂でもよい。あるいは、これらのアロイ材、
更にはこれらに繊維状あるいは鱗片状のフィラーを配合
したもの等でもよい。
ば、少なくとも2個以上の(メタ)アクリレート基を有
するウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリ
レートオリゴマー等のオリゴマーもしくはその樹脂、又
は不飽和ポリエステル樹脂20〜70重量%とメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル、スチレン等の共重合
可能なエチレン性不飽和モノマー80〜30重量%から
なるビヒクル成分、顔料及び重合開始剤等からなる被覆
剤が使用される。又、エポキシ樹脂/ポリアミン硬化
系、ポリオール樹脂/ポリイソシアネート硬化系等の、
型内注入直前に、主剤/硬化剤を混合する2液型被覆剤
でもよい。なお、これらの被覆剤から形成された被覆層
3は、公知のいわゆる両面テープに対して良好な接着性
を有する。
めの金型装置11について説明する。図1は金型装置1
1を閉じた状態の模式断面図を示す。図2(a)は図1
のIIA−IIA線模式拡大断面図を示し、図2(b)は図
1のIIB−IIB線模式拡大断面図を示す。図3は金型装
置11をわずかに開いた状態の模式断面図を示す。な
お、図3では分かりやすくするため、金型装置11を実
際より大きく開いて図示している。
の金型としての固定型12、第2の金型としての可動型
13及び第1,第2のスライドコア14,15を備えて
いる。固定型12は可動型13の上方に設置されてい
る。金型装置11は、可動型13が固定型12に向かっ
て上方に移動することにより型締めされる。
に凹部16が形成されている。可動型13には、凹部1
6の両端部と対向する位置に収容凹部17,18が形成
され、収容凹部17,18の間には突部19が形成され
ている。各収容凹部17,18には、それぞれ第1,第
2のスライドコア14,15が収容されている。
に形成され、可動型13の移動方向(図1中、上下方
向)と同じ方向に、図示しない駆動装置により駆動され
る。即ち、各スライドコア14,15は、それぞれのキ
ャビティ形成面としての上面14a,15aが水平にな
るように形成されている。各スライドコア14,15
は、収容凹部17,18と突部19の両端部との境目と
同じ高さに上面14a,15aが位置する第1の位置
と、該第1の位置からわずかに下方の第2の位置との間
を移動可能に設けられている。
5が第1の位置に配置され、可動型13が固定型12に
接合された状態(金型装置11が閉じた状態)で、上面
14a,15a,凹部16及び突部19の間に、基材2
を成形するためのキャビティ20が形成される。
はキャビティ20の左方に形成され、第2のパーティン
グ面32はキャビティ20の右方に形成されている。固
定型12の左端面12aには、被覆剤注入口35が形成
されている。被覆剤注入口35には図示しない被覆剤注
入装置が連結されている。
する第1のゲート36が形成されている。図1及び図2
(a)に示すように、ゲート36は孔状に形成され、金
型装置11が閉じた状態で、上面14aからわずかに下
方でスライドコア14の側面と対向して封止されるよう
に形成されている。又、金型装置11がわずかに開いた
状態では、スライドコア14が第2の位置に移動するこ
とにより上面14aと対向する位置に生じる隙間に連通
される。第1のパーティング面31は、スライドコア1
4の側面と接するように、ゲート36より下方に形成さ
れている。
口40が形成されている。樹脂注入口40には図示しな
い樹脂注入装置が連結されている。樹脂注入口40と収
容凹部18との間には、樹脂注入口40側から順に、可
動型13の突部41、固定型12の突部42、可動型1
3の突部43が形成されている。第2のパーティング面
32は、突部41,42,43を形成するように屈曲形
成されている。突部43の上面はキャビティ20に向か
って上昇傾斜するように形成されている。突部41には
樹脂注入口40と連通する孔45が形成され、突部42
には孔46が形成されている。図1に示すように、金型
装置11が閉じた状態で、孔45,46間は連通され
る。
には小突部47が形成され、小突部47には溝48が形
成されている。孔45,46,溝48は第2のゲートを
構成する。溝48はキャビティ20と連通するように形
成されている。パーティング面32の左端32aは、小
突部47との対向部以外では、第1の位置に位置したス
ライドコア15と、上面15aからわずかに下方で接す
るように形成されている。
状態では、樹脂注入口40は孔45,46,溝48を介
してキャビティ20と連通される。そして、金型装置1
1がわずかに開いた状態(図3に示す状態)では、孔4
5は突部42と対面して封止される。溝48も突部42
と対面して封止され、孔46は突部41と対面して封止
される。即ち、樹脂注入口40は、金型装置11が閉じ
た状態ではキャビティ20と連通され、金型装置11が
わずかに開いた状態では封止される。
ドモール1の製造方法を説明する。先ず、図1に示すよ
うに、可動型13を固定型12に接合させるとともに、
スライドコア14,15を第1の位置に移動させて金型
装置11を型締めし、キャビティ20を形成する。
が、図示しない樹脂注入装置より樹脂注入口40に射出
され、樹脂が孔45,46,溝48を介してキャビティ
20内に充填される。
それぞれスライドコア14,15の側面と接しているた
め、キャビティ20内に充填された樹脂は各パーティン
グ面31,32に侵入しない。
基材2が成形される。樹脂は、硬化する際にわずかに収
縮(成形収縮)するため、突部19側に収縮し、固定型
12からわずかに離れる。基材2が成形された後、被覆
層3を成形するための隙間を形成するため、図3に示す
ように、金型装置11をわずかに開く。即ち、可動型1
3をわずかに下げるとともに、両スライドコア14,1
5を第2の位置に移動させる。
型13とともに下方に移動し、固定型12から分離され
る。この移動により、固定型12の凹部16と基材2の
表面4との間に隙間53が形成される。上面14a,1
5aと、表面4に連続する裏面5の一部と対応する面と
の間には、それぞれ隙間54,55が形成される。隙間
53〜55は、キャビティ20内の樹脂が硬化する際に
収縮することにより形成された隙間を介して連通され
る。なお、隙間53,55は、溝48に樹脂が残ったま
まの小突部47との対向部以外の箇所で連通される。
溝48も突部42と対面して封止され、孔46は突部4
1と対面して封止される。被覆剤注入口35はゲート3
6を介して隙間53,54と連通される。なお、第1の
パーティング面31に相当する箇所に生じる隙間58
は、スライドコア14の側面と対面して封止される。
覆層3の材料である被覆剤が被覆剤注入口35に注入さ
れ、被覆剤がゲート36を介して隙間53〜55内に充
填される。
装置11を少し型締めする。そして、被覆剤が完全に硬
化して被覆層3が成形された後に金型装置11を型開き
し、成形されたサイドモール1を取り出す。
1は、裏面5の被覆層3が形成された部分に両面テープ
が貼り付けられ、該両面テープを介して車両の側面に取
り付けられる。
を有する。 (1)金型装置11により成形されたサイドモール1
は、基材2の表面4から回り込んで裏面5にも被覆層3
が形成されているため、被覆層3が剥がれにくくなり、
剥がれに関する耐液性や耐熱性を向上できる。
好な接着性を有する材料により構成されているため、裏
面5の被覆層3が形成された部分に両面テープを貼り付
けるだけでサイドモール1は好適な接着力で車両に取り
付けられる。従って、プライマーを塗布する工程を廃止
でき、サイドモール1を低コストで車両に取り付けるこ
とができる。
ング面31,32はそれぞれスライドコア14,15の
側面に接しているため、キャビティ20内に充填された
樹脂は各パーティング面31,32に侵入しない。従っ
て、基材2を成形する際のバリの発生を低減できる。
に形成されているため、金型装置11が閉じている場合
は樹脂注入口44は孔45,46,溝48を介してキャ
ビティ20に連通されるが、金型装置11がわずかに開
いた場合は、樹脂注入口44は孔45が突部42と対面
することにより封止される。従って、被覆剤が樹脂注入
口44に逆流しないようにできる。
ている場合に、上面14aよりわずかに下方でスライド
コア14と対面するように形成されているため、金型装
置11が閉じている場合に被覆剤注入口35は封止さ
れ、金型装置11がわずかに開いた場合に被覆剤注入口
35はゲート36を介して隙間53〜55に連通され
る。従って、基材2の材料としての樹脂が被覆剤注入口
35に逆流しないようにできる。
のパーティング面31が開くことにより生じる隙間58
がスライドコア14の側面と対面して封止されるように
上面14aより下方に形成されている。従って、隙間5
8が隙間53〜55と連通しないため、被覆層3を成形
する際のバリの発生を低減できる。
を図5に従って説明する。前記実施形態と同様の部分に
ついては同一番号を付してその詳細な説明を省略する。
断面図を示し、図5(b)は金型装置がわずかに開いた
状態の模式断面図を示す。図5(a)、(b)に示す金
型装置61では、基材2の材料となる樹脂を注入する樹
脂注入口62は、可動型13の下端面の中央に形成さ
れ、樹脂注入口62と連通するゲート63は、上方に延
び、突部19の中央でキャビティ20と連通するように
形成されている。
に位置するスライドコア15と接するように形成されて
いる。そして、図5(b)に示すように、金型装置61
がわずかに開いた場合に、パーティング面64が開いて
形成される隙間65が、スライドコア15と対面して封
止される。
ール1を成形する場合は、先ず、図5(a)に示すよう
に、金型装置61を閉じるとともにスライドコア14,
15を第1の位置に移動させてキャビティ20を形成し
た状態で、ゲート63からキャビティ20内に基材2の
材料となる樹脂を射出して充填する。次に、キャビティ
20内の樹脂が硬化して基材2が成形された後に、図5
(b)に示すように、金型装置61をわずかに開くとと
もにスライドコア14,15を第2の位置に位置させて
互いに連通する隙間53〜55を形成し、ゲート36か
ら隙間53〜55に被覆層3の材料となる被覆剤を注入
して充填させる。
(1)〜(3),(5)及び(6)の効果の他に次の効
果を有する。 (7)第2のパーティング面64は、第2のパーティン
グ面64が開くことにより生じる隙間65がスライドコ
ア15の側面と対面して封止されるように、上面15a
より下方に形成されている。従って、隙間65が隙間5
3〜55と連通しないため、被覆層3を成形する際のバ
リの発生を一層低減できる。
るゲート63が突部19側からキャビティ20に連通す
るように形成されているため、ゲート63からの樹脂の
注入によるバリは裏面5に形成される。従って、バリを
一層目立たないようにでき、サイドモール1の外観の品
質を一層向上できる。
ビティ20と連通するように形成されているため、より
簡単な構成で、被覆剤がゲート63を介して樹脂注入口
62に逆流しないようにできる。
れるものではなく、例えば以下のように変更してもよ
い。 ・スライドコアの形状は、略直方体形状に限らず、例え
ば、図6(b)に示すように、基材2の裏面5を一層内
側まで覆うように被覆層71を形成するため、図6
(a)に示すように、第1の位置に位置するスライドコ
ア72,73のキャビティ形成面としての上面72a,
73aが、基材2の裏面5の一層内側の部分と接するよ
うに形成してもよい。この場合、被覆層を一層剥がれに
くくすることができる。
ゲートは、突部19側から隙間54,55の一方に連通
するように、収容凹部17又は収容凹部18を回り込む
ようにして可動型13に形成してもよい。この場合、こ
のゲートからの注入によるバリは裏面5側に形成される
ため、バリをより一層目立たないようにでき、サイドモ
ール1の外観の品質をより一層向上できる。又、金型装
置が閉じている場合は、このゲートはスライドコアの側
面に当たって封止されているため、この構成でも、樹脂
が被覆剤注入口に逆流しないようにできる。
イドコアを設けることに限らず、基材の長手方向の両端
部と対応する箇所にもスライドコアを設けてもよい。こ
の場合、長手方向の両端部に連続する裏面5の部分をも
被覆するように被覆層を形成できる。又、全部のスライ
ドコアを一体にして、略環状のスライドコアを形成して
もよい。
通させる通路は、例えば、パーティング面が開くことに
より被覆剤注入口35と隙間53,54とが連通するよ
うに形成してもよい。例えば、第1の実施形態の構成に
おいて、第1のパーティング面31に段差を設け、該段
差の上面を、第1の位置に配置されたときのスライドコ
ア14の上面14aより下側で、第2の位置に配置され
たときのスライドコア14の上面14aより上側となる
ように形成し、第1のゲート36の右端が段差の上面と
対向するように形成する。
成はスライドコアを駆動可能に設置することに限らず、
例えば、金型装置内で基材2を成形した後に、金型装置
をわずかに開き、基材2を長手方向の両端で支持して基
材2を宙に浮かせ、その後に被覆層を形成するようにし
てもよい。
し、第2の金型を固定型にするように形成してもよい。
即ち、凹部16を有する金型を可動型とし、スライドコ
アを有する金型を固定型とする。
に移動する構成に限らず、例えば、左右方向に移動する
構成にしてもよい。・本発明はサイドモールの成形方法
及び金型装置に限らず、例えば、ロッカモールやバンパ
ー等の、他の被覆成形品の成形方法及び金型装置に実施
してもよい。
について、以下に追記する。 (1)請求項3〜請求項7のいずれかに記載の発明にお
いて、前記パーティング面が、前記第1の位置に位置す
る前記スライドコアのキャビティ形成面と同一平面上又
は、該キャビティ形成面よりわずかに反キャビティ側に
位置するように設けられている。
発明によれば、基材から被覆層が剥がれにくい被覆成形
品を金型内で容易に成形できる。又、請求項2〜請求項
7に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明を容易
に実施できる。
模式断面図。
(b)は図1のIIB−IIB線模式拡大断面図。
図。
じた状態の模式断面図、(b)は金型装置をわずかに開
いた状態を示す模式断面図。
の模式断面図、(b)はサイドモールの模式断面図。
71…被覆層、4…意匠面としての表面、5…裏面、1
1,61…金型装置、12…第1の金型としての固定
型、13…第2の金型としての可動型、14,72…第
1のスライドコア、14a,15a,72a,73a…
キャビティ形成面としての上面、15,73…第2のス
ライドコア、16…凹部、20…キャビティ、31…第
1のパーティング面、32,64…第2のパーティング
面、35…被覆剤注入口、36…第1のゲート、44,
62…樹脂注入口、45,46…第2のゲートを構成す
る孔、48…同じく溝、53〜55…隙間。
Claims (7)
- 【請求項1】 金型のキャビティ内で基材に被覆剤を被
覆する被覆成形品の成形方法であって、 前記キャビティ内に前記基材の材料を注入して基材を成
形する工程と、 前記金型をわずかに開き、前記基材の意匠面及び該意匠
面に連続する裏面の一部と対向する位置に隙間を形成す
る工程と、 前記隙間内へ前記被覆剤を注入し、前記基材の意匠面及
び該意匠面に連続する裏面の一部を覆う被覆層を形成す
る工程とを備えることを特徴とする被覆成形品の成形方
法。 - 【請求項2】 第1の金型と第2の金型とを備え、両金
型間に形成されるキャビティ内で基材に被覆剤を被覆し
て被覆成形品を成形する金型装置であって、 前記第1の金型には前記キャビティを形成する凹部を設
け、前記第2の金型には前記凹部の少なくとも幅方向の
両端部と対応する位置にスライドコアを設け、前記スラ
イドコアは前記両金型が接合された状態において、前記
両金型とともに前記基材を成形するためのキャビティを
構成する第1の位置と、前記第1の位置から所定距離前
記キャビティから離れる方向へ移動した第2の位置とに
移動可能に設けられ、前記スライドコアを前記第1の位
置に配置した状態で前記基材を成形後、前記スライドコ
アを前記第2の位置へ移動させた状態で前記スライドコ
アのキャビティ形成面と基材との隙間に被覆剤注入口か
ら被覆剤を注入可能な経路を設けたことを特徴とする金
型装置。 - 【請求項3】 前記両金型間のパーティング面が、前記
第1の位置に位置する前記スライドコアのキャビティ形
成面と同一平面上又は、該キャビティ形成面より反キャ
ビティ側に位置するように設けられたことを特徴とする
請求項2に記載の金型装置。 - 【請求項4】 前記両金型間のパーティング面が、前記
スライドコアのキャビティ形成面より反キャビティ側
に、少なくとも前記第1の位置と第2の位置との間の距
離と、前記両金型がわずかに離れる距離とを合わせた距
離離れて位置するように設けられたことを特徴とする請
求項3に記載の金型装置。 - 【請求項5】 前記両金型の一方に前記樹脂注入口が設
けられ、他方に被覆剤注入口が設けられ、前記両金型が
接合した状態で前記樹脂注入口と前記キャビティとが連
通可能、かつ前記被覆剤注入口と前記キャビティとが連
通不能となり、前記両金型がわずかに離れた状態で前記
被覆剤注入口と前記キャビティとが連通可能、かつ前記
被覆剤注入口と前記キャビティとが連通不能となること
を特徴とする請求項3又は請求項4に記載の金型装置。 - 【請求項6】 前記両金型の一方には、前記被覆剤注入
口と、該被覆剤注入口と連通する前記経路としての第1
のゲートが設けられ、該第1のゲートは、前記キャビテ
ィ形成面よりわずかに反キャビティ側で前記スライドコ
アと対面して封止されていることを特徴とする請求項3
又は請求項4に記載の金型装置。 - 【請求項7】 前記両金型の一方に、樹脂注入口が設け
られ、該樹脂注入口と前記キャビティとを連通する第2
のゲートは、前記金型の移動方向と略同じ方向に延びる
ように形成された前記パーティング面の一部と交わるよ
うに前記両金型に形成されたことを特徴とする請求項
3、請求項4及び請求項6のいずれかに記載の金型装
置。
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- 2001-03-21 JP JP2001080846A patent/JP4506014B2/ja not_active Expired - Fee Related
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