JP2002067083A - 射出成形方法を用いた成形品の製造方法 - Google Patents

射出成形方法を用いた成形品の製造方法

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JP2002067083A JP2000267146A JP2000267146A JP2002067083A JP 2002067083 A JP2002067083 A JP 2002067083A JP 2000267146 A JP2000267146 A JP 2000267146A JP 2000267146 A JP2000267146 A JP 2000267146A JP 2002067083 A JP2002067083 A JP 2002067083A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同一成形型内に異種成形材料を射出する2色又
は多色成形方法において、異種成形材料の成形境界部に
おいて、一方の成形材料が他方の成形材料の成形部に流
入するのを防止して、成形品の外観と機能との双方を高
めることである。 【解決手段】異種成形材料を同一の成形型D内に射出し
て成形する方法であって、前記成形型DのキャビティC
における前記異種成形材料による成形境界部に仕切ピー
スPをインサートして、前記キャビティCを複数のキャ
ビティ部C1,C2 に仕切った状態で、各キャビティ部C
1,C2 にそれぞれ異種成形材料を射出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異種成形材料を同
一の成形型内に射出して成形する射出成形方法を用いた
成形品の製造方法に関するものである。なお、本明細書
において、「成形品」とは、機能部品の全体が、本発明
に係る方法で製造されている場合には、その機能部品の
全体を示すことは勿論のこと、機能部品の一部のみが、
本発明に係る方法で製造されている場合においても、機
能部品の全体を示す。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のウェザーストリップ
は、押出により成形された長尺品を所定長に切断し(こ
の切断されたものが「ウェザーストリップの中間品」で
ある)、その両端を型成形により一体に接続することに
より、装着部の形状に対応した枠状に成形している。そ
して、このウェザーストリップは、車体又はドアのフラ
ンジ部に取付けられる硬質ゴム製のトリム部と、弾性変
形してシール機能を果たす軟質ゴム製の管状シール部と
の2つの部分が成形時に一体成形される。
【0003】上記したウェザーストリップの成形におい
て、長尺品を所定長に切断した中間品の両端を型成形に
より一体に接続するには、図16に示されるように、そ
のトリム部Tと管状シール部Sとを異なる成形材料(硬
質ゴムと軟質ゴム)で別々に成形する(2色成形する)
ことがある。この型成形方法では、前記トリム部T及び
管状シール部Sのそれぞれの形状に対応した2種類の金
型を使用して2度成形しなければならず、金型の製作費
用や成形工数が嵩むという問題があった。
【0004】また、同一の型内に2種類の成形材料を同
時に射出して成形することも可能であるが、各成形材料
の注入バランスや注入速度を調整するのみでは、図17
及び図18に示されるように、トリム部Tと管状シール
部Sとの成形境界部(見切り部)Bにおいて、一方の成
形材料が他方の成形材料の成形部に流入してしまい、外
観上においては、見栄えが悪くなると共に、機能上にお
いては、成形境界部Bの強度の低下を来たすという問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、同一成形型
内に異種成形材料を射出する2色又は多色成形方法にお
いて、異種成形材料の成形境界部において一方の成形材
料が他方の成形材料の成形部に流入するのを防止して、
成形品の外観と機能との双方を高めることを課題として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1の発明は、異種成形材料を同一の成形型内に
射出して成形品を製造する方法であって、前記成形型の
キャビティにおける前記異種成形材料による成形境界部
に仕切ピースをインサートして、前記キャビティを複数
のキャビティ部に仕切った状態で、各キャビティ部にそ
れぞれ異種成形材料を射出することを特徴としている。
この構成によれば、成形型内のキャビティは、仕切ピー
スによって複数のキャビティ部に仕切られるため、各キ
ャビティ部に異なる成形材料を射出しても、各成形境界
部において一方の成形材料が他方の成形材料のキャビテ
ィ部(成形部)に流入しなくなる。よって、複数種類の
成形材料が混合して成形される部分がなくなるために、
成形品における異種成形材料による成形境界部は明瞭と
なって、外観が高まると共に、成形境界部の強度等の機
能を確保される。請求項1の発明では、仕切ピースは、
成形品にインサートされるために、該仕切ピースが配置
される部分を成形する成形材料と同一材料で成形するこ
とが好ましい。
【0007】また、請求項2,3の各発明は、主として
2色成形に係るものであって、仕切ピースで仕切られた
第1及び第2の各キャビティ部には、異なる成形材料を
時間差を有して射出してもよいし、同時に射出してもよ
い。しかし、2つのキャビティ部に同時に異種成形材料
を射出すると、成形時間が短縮されて、成形能率が高ま
る利点がある。
【0008】また、請求項4の発明は、2種類の成形材
料を同一の成形型内で射出して成形品を製造する方法で
あって、前記成形型は、少なくとも一つのスライドコア
を備えていて、前記スライドコアを正規の成形位置より
も前進させて、キャビティにおける前記異種成形材料に
よる成形境界部を閉塞して形成される第1キャビティ部
に第1成形材料を射出した後に、前記スライドコアを正
規の位置まで後退させて、前記成形境界部を開放させる
ことにより、新たに形成された第2キャビティ部に第2
成形材料を射出することを特徴としている。この請求項
4の発明においては、成形型を構成するスライドコア自
体が請求項1の発明の仕切ピースとしての機能を果たし
ているので、スライドコアの移動のみによって、キャビ
ティの成形境界部において一方の成形材料が他方の成形
材料のキャビティ部(成形部)に流入するのを防止し
て、2色成形できる。
【0009】また、請求項5及び6の発明は、請求項1
ないし4のいずれかの発明を前提として、異種成形材料
で成形された中間品を接続したり、或いは、該中間品の
端末を成形したりするのに使用するものであって、該中
間品の接続部又は端末部の成形において、新たに射出成
形される成形部と中間品との異種材料成形部の連続性を
確保できて、成形品としての外観と機能とが高まる。
【0010】また、請求項7の発明は、成形品が、車両
の要密閉部に使用されるウェザーストリップの場合であ
って、このウェザーストリップは、長尺状の押出成形品
を所定長に切断した中間品の両端部を接続して枠状に成
形したり、或いは、その端末部を成形して成形品(機能
部品)とするために、成形型による接続部又は端末部の
成形が不可欠となる。よって、異種成形材料で成形され
たウェザーストリップの中間品の両端部の接続、或いは
その端末部の成形に対して請求項1ないし4の発明を実
施すると、多大な効果が奏される。
【0011】更に、請求項8の発明は、ウェザーストリ
ップのコーナー部の成形に対して請求項1ないし4の発
明を実施するものであって、比較的成形の難しいコーナ
ー部においても、キャビティの成形境界部において一方
の成形材料が他方の成形材料のキャビティ部(成形部)
に流入するのを防止して、2色又は多色成形できる。
【0012】
【発明の実施の形態】最初に、請求項1の発明につい
て、その実施例を挙げて、更に詳細に説明する。図1な
いし図9に示される実施例は、ウェザーストリップWの
コーナー部の成形に対して請求項1の発明を実施した例
である。図13ないし図15に示されるように、ウェザ
ーストリップWは、押し出しにより成形された長尺品を
所定長に切断した中間品の両端部がコーナー部に位置す
るように枠状に成形し、該コーナー部を型成形により接
続したものである。ウェザーストリップWは、図14に
示されるように、硬質ゴム製のトリム部T’と軟質ゴム
製の管状シール部S’とが、断面視において一体成形さ
れたものであって、断面コの字形をしたトリム部T’の
各対向板部51’には、車体のフランジ部(図示せず)
に対して取付可能にするためのリップ部52’がそれぞ
れ対向して設けられている。一方、ウェザーストリップ
Wのコーナー接続部Kは、図15に示されるように、硬
質ゴム製のトリム部Tと、軟質ゴム製の管状シール部S
とが、断面視において一体成形された構成であるが、コ
ーナー接続部Kのトリム部Tの各対向板部51には、リ
ップ部52’は設けられていないと共に、その管状シー
ル部Sには、後述の中芯部18の抜き取りを可能にする
ための開口部53が設けられている。なお、図14にお
いて、54は、ウェザーストリップWのトリム部T’に
埋設された芯金を示す。
【0013】次に、図1ないし図7を参照にして、上記
したコーナー接続部Kを成形するための成形型Dについ
て説明する。この成形型Dは、型本体として機能する固
定型10と、該固定型10に対してスライドするスライ
ドコア20と、該固定型10に対して前記スライドコア
20と直交する方向に沿って移動可能な可動型30とで
構成される。固定型10は、第1ないし第3の各型板1
1,12,13を積層させて、ボルト14等の固定具を
介して基板15に対して一体に固定した構成であって、
第1ないし第3の各型板11,12,13の内側の成形
面16(図1参照)は、前記コーナー接続部Kのわん曲
形状に対応した凹曲面に形成されていると共に、前記成
形面16の両端には、接続すべきウェザーストリップW
の両端面を接続させるための接続端面17が、該成形面
16と直交してそれぞれ設けられている。第1ないし第
3の各型板11,12,13を積層させることにより、
それらの間に、トリム部Tの各対向板部51を成形する
ための対向板部成形用キャビティ部C1a, C1bが相上下
して形成される(図6参照)。また、第3型板13に
は、内側の成形面16の部分から上面にかけて中芯部1
8が形成されており、該中芯部18の両端部は、前記各
接続端面17から所定長だけ突設されて、中芯部18の
両突設部(図2及び図3で2点鎖線で示される部分)1
8aは、コーナー接続部Kの成形時において、両端を接
続すべきウェザーストリップWの両端の管状シール部
S’に挿入される部分である。
【0014】また、スライドコア20は、図2ないし図
4、及び図6に示されるように、前記固定型10の凹曲
面状の成形面16と対向する部分が凸曲面状の成形面2
1となった構成であって、各成形面16,21の対向状
態を維持して、固定型10に対して前進及び後退の各ス
ライドを行う。このスライドコア20に関しても、凸曲
面状の成形面21の両端には、ウェザーストリップWの
両端面を接続させるための接続端面22が、前記成形面
21に対して直交して設けられている。スライドコア2
0の前記成形面21は、コーナー接続部Kのトリム部T
を成形するトリム部成形面21aと、その管状シール部
Sの一部を成形する管状シール部成形面21bとから成
り、両成形面21a,21bの接続部には、凸曲線状に
わん曲されたわん曲突条23が形成される。
【0015】更に、可動型30は、図5ないし図7に示
されるように、前記固定型10の中芯部18と対向する
部分に、コーナー接続部Kの管状シール部Sの大部分を
成形するための断面凹曲面状の成形面31が形成されて
いる。成形時においては、可動型30は、固定型10と
スライドコア20との双方に密着する。
【0016】そして、図6に示されるように、固定型1
0とスライドコア20と可動型30とが互いに分離して
いる状態から、これらが相対的に接近して、図7に示さ
れるように型締めされると、それらの間にキャビティ
(成形空間)Cが形成される。このキャビティCは、コ
ーナー接続部Kのトリム部Tの部分を成形する第1キャ
ビティ部C1 と、その管状シール部Sの部分を成形する
第2キャビティ部C2 とから成る。
【0017】請求項1の発明は、固定型10とスライド
コア20と可動型30とを相対的に接近させて型締めす
る前に、固定型10に設けられた2つの対向板部成形用
キャビティ部C1a, C1bのうち上方の第2キャビティ部
2 と接続する側の対向板部成形用キャビティ部C1bの
入口部に、固定型10の成形面16の形状に対応してわ
ん曲された仕切ピースPをセットし、その後に、固定型
10とスライドコア20と可動型30とを相対的に接近
させて型締めすることを特徴としている。型締めされた
状態では、スライドコア20の成形面21に設けた凸曲
線状にわん曲されたわん曲突条23の先端部が前記仕切
ピースPに当接する結果、キャビティCは、前記仕切ピ
ースPによって、第1及び第2の各キャビティ部C1,C
2 に仕切られて、第1及び第2の各キャビティ部C1,C
2 において、その一方を成形する材料が他方に流入しな
くなる。
【0018】また、前記仕切ピースPは、成形後におい
ては、そのまま成形部内にインサートされるために、成
形部(コーナー接続部K)におけるインサート部位を成
形する材料と同一又は同等の材料で成形することが好ま
しい。本実施例の場合には、仕切ピースPは、トリム部
Tの成形空間である第1キャビティ部C1 にセットされ
るために、該トリム部Tの成形材料である硬質ゴムで成
形することが好ましい。また、図3に示されるように、
固定型10とスライドコア20と可動型30とを型締め
した状態では、固定型10の接続端面17と、スライド
コア20の接続端面22とは、同一平面を構成するよう
になっており、固定型10の前記部位にセットされた仕
切ピースPの両端面も、前記各接続端面17,22と同
一平面を構成する。
【0019】また、図6及び図7に示されるように、固
定型10を構成する第1及び第2の各型板11,12の
間には、前記第1キャビティ部C1 に第1成形材料(溶
融硬質ゴム)を射出(圧入供給)させるための第1ゲー
トG1 が設けられていると共に、型締めされた状態にお
いて、固定型10の第3型板13の上面と、可動型30
の下面との間には、前記第2キャビティ部C2 に第2成
形材料(溶融軟質ゴム)を射出させるための第2ゲート
2 が設けられている。
【0020】また、図7に示されるように、コーナー接
続部Kのトリム部Tを成形する第1キャビティ部C1
は、仕切ピースPがセットされて、第1キャビティ部C
1 を構成する上下の各対向板部成形用キャビティ部C
1a,C1bは、前記仕切ピースPによって分断されて、第
1ゲートG1 を通って供給された第1成形材料は、上方
の対向板部成形用キャビティ部C1bには供給されなくな
る。このため、上下の各対向板部成形用キャビティ部C
1a,C1bには、バイパス通路Vで連通させてあり、成形
時において、該バイパス通路Vに第1成形材料が充填さ
れるが、固定型10から成形部であるコーナー接続部K
を取り外す際に、前記バイパス通路Vによる僅かな成形
部分は、成形部であるコーナー接続部Kに対して分断さ
れて、該バイパス通路V内にそのまま残るので、成形上
の問題はない。
【0021】よって、図6に示されるように、固定型1
0に設けられた上方の対向板部成形用キャビティ部C1b
の開口部に前記仕切ピースPをセットした状態で、固定
型10とスライドコア20と可動型30とを一体に組み
付けて型締めすると、図7に示されるように、固定型1
0とスライドコア20と可動型30の各成形面により成
形されたキャビティCは、前記仕切ピースPによって、
トリム部Tを成形するための第1キャビティ部C1 と、
管状シール部Sを成形するための第2キャビティ部C2
とに仕切られて分離される。また、図3に示されるよう
に、固定型10の接続端面17と、スライドコア20の
接続端面22と、仕切ピースPの端面Paとは、同一平
面を構成して、該同一平面に、キャビティCの両端が開
口する。
【0022】そして、固定型10とスライドコア20と
可動型30とを型締めした状態においては、固定型10
の中芯部18の両端の突設部18aは、自身の接続端面
17に対して垂直となって突出しており、前記中芯部1
8の両端の各突設部18aを、ウェザーストリップWの
両端の接続部のうち管状シール部S’の中空部に嵌合挿
入すると、キャビティCは、前記ウェザーストリップW
の両端部によって閉塞された状態となって、成形型Dの
接続端面(固定型10及びスライドコア20の各接続端
面17,22で構成される面)に開口したキャビティC
の端面開口部と、ウェザーストリップWのトリム部T’
と管状シール部S’とが合致した状態となる。但し、既
述の通り、コーナー接続部KとウェザーストリップWの
横断面形状は、完全一致していないので、ウェザースト
リップWのうちコーナー接続部Kには設けられていない
リップ部52’及び管状シール部S’の一部は、固定型
10の接続端面17と当接する。
【0023】上記の状態で、第1ゲートG1 から第1キ
ャビティ部C1 に溶融硬質ゴムを射出させると共に、第
2ゲートG2 から第2キャビティ部C2 に溶融軟質ゴム
を射出させると、図8及び図9に示されるように、第1
及び第2の各キャビティ部C 1,C2 は、仕切ピースPに
よって完全に分離されているために、該仕切ピースPが
セットされた成形境界部において、一方の成形材料が他
方の成形材料のキャビティ部(成形空間部)に流入する
ことなく、第1及び第2の各キャビティ部C1,C2 に、
それぞれ異なる材料(溶融硬質ゴムと溶融軟質ゴム)が
射出される。なお、第1キャビティ部C1 の上方の対向
板部成形用キャビティ部C1aには、下方の対向板部成形
用キャビティ部C1aからバイパス通路Vを通って溶融硬
質ゴムが射出される。
【0024】ここで、第1及び第2の各キャビティ部C
1,C2 には、それぞれ異なる成形材料を同時に射出して
もよいし、所定の時間差をおいて射出してもよい。しか
し、請求項1の発明においては、成形型Dのキャビティ
Cは、仕切ピースPによって完全に2分されているため
に、第1及び第2の各キャビティ部C1,C2 に、異なる
成形材料を同時に射出可能であるので、成形能率向上の
観点から、同時射出の方が好ましい。
【0025】そして、成形材料の射出後所定時間が経過
した後に、スライドコア20を後退方向にスライドさせ
ると共に、固定型10に対して可動型30を分離させる
と、成形されたコーナー接続部Kは、固定型10に残っ
た状態となるので、この成形されたコーナー接続部Kを
前記スライドコア20の後退方向に引き抜くと、図10
に示されるように、前記バイパス通路V内に成形された
余剰成形部41は、成形部であるコーナー接続部Kに対
して分断されて、該バイパス通路V内にそのまま残っ
て、成形部であるコーナー接続部Kのみが固定型10か
ら分離されて、所定長のウェザーストリップの中間品の
両端部が前記コーナー接続部Kを介して接続されて、成
形品であるウェザーストリップWが製造される。ここ
で、固定型10の中芯部18を分割可能な複数の部材で
構成して、固定型10から成形部(コーナー接続部K)
を取り出し易くすることもできる。
【0026】このように、請求項1の発明によれば、仕
切ピースPの存在によって、該仕切ピースPがセットさ
れた成形境界部において、一方の成形材料が他方の成形
材料のキャビティ部に流入することなく、第1及び第2
の各キャビティ部C1,C2 に、それぞれ異なる材料(溶
融硬質ゴムと溶融軟質ゴム)が射出されるために、該成
形境界部の外観が高まると共に、管状シール部Sに溶融
硬質ゴムが流入して弾性変形力が低下する等の不具合も
なくなって、その機能も高まる。
【0027】また、成形型DのキャビティCを仕切って
いた仕切ピースPは、そのままコーナー接続部Kのトリ
ム部Tに埋設されて、殆ど外部に露出しなくなる。ま
た、仕切ピースPの両端面は、ウェザーストリップWの
トリム部T’に接続されて、完全に埋設される。従っ
て、成形されたコーナー接続部Kに仕切ピースPが埋設
されても、全く問題はない。
【0028】また、上記実施例は、ウェザーストリップ
Wのコーナー接続部Kの成形に対して請求項1の発明を
実施した例であって、該コーナー接続部Kは、2種類の
成形材料で成形される(2色成形される)ために、一つ
の仕切ピースを使用して、そのキャビティを2分したも
のである。しかし、請求項1の発明は、2色成形の場合
に限定されず、例えば、3種類の成形材料で成形される
成形品(3色成形品)の場合においても、少なくとも2
以上の成形境界部にそれぞれ仕切ピースをインサートし
て成形すれば、各成形境界部において、異種材料が相互
に流入することがなくなる。即ち、請求項1の発明は、
一般的には、多色成形に対して実施可能である。
【0029】なお、上記実施例では、仕切ピースは、ウ
ェザーストリップWのトリム部Tに埋設されるため、該
仕切ピースの材質は、前記トリム部Tと同材質の硬質ゴ
ムで成形したが、この仕切ピースは、硬質ゴムと接着性
を有する材質とから成る場合もあり得る。更に、この仕
切ピースは、成形材料に対する接着性を向上させるため
に、表面に接着剤を塗布したり、粗面加工を施すこと
や、スポンジ体で成形することもあり得る。
【0030】引き続いて、請求項4の発明について説明
する。図11及び図12は、それぞれ請求項4の発明の
実施に使用される成形型D’の成形部の異なる状態の断
面図である。この成形型D’は、スライドコア20’の
構成と、第1キャビティ部C 1 におけるバイパス通路V
の有無を除いて、他の構成は、全て前記成形型Dと同一
であるので、既述の説明と同一部分には、同一符号を付
し、重複説明を避けて、異なる部分についてのみ詳細に
説明する。即ち、成形型D’を構成するスライドコア2
0’は、成形品であるコーナー接続部Kのトリム部Tと
管状シール部Sとの成形境界部において上下に二分され
ていて、トリム部側のスライドコア部20'aと、管状シ
ール部側のスライドコア部20'bとが、互いに独立して
スライド可能な構成になっている。このため、前記した
わん曲突条23は、管状シール部側のスライドコア部2
0'bに一体に設けられている。また、成形型D’の固定
型10’においては、第1キャビティ部C1 において、
上下の各対向板部成形用キャビティ部C1a, C1bを連通
するバイパス通路Vは、設けられていない。
【0031】そして、図11に示される状態は、スライ
ドコア20’のうち、トリム部側のスライドコア部2
0'aは、正規の成形位置に配置されて、該スライドコア
部20'aと固定型10との各成形面により第1キャビテ
ィ部C1 が形成されていると共に、管状シール部側のス
ライドコア部20'bは、正規の成形位置から更に前方に
スライドされて、その最先端のわん曲突条23の先端面
は、固定型10の成形面16における管状シール部Sの
付け根部を成形する部分に当接している。これにより、
トリム部Tと管状シール部Sとの成形境界部が前記わん
曲突条23により閉塞されて、トリム部Tを成形するた
めの第1キャビティ部C1 が形成され、この状態におい
て、第1ゲートG1 から前記第1キャビティ部C1 に第
1成形材料(溶融硬質ゴム)を射出させて、予めトリム
部Tを成形する。
【0032】次に、第1キャビティ部C1 に射出された
第1成形材料が所定温度まで冷却した後に、図12に示
されるように、成形境界部を閉塞していた管状シール部
側のスライドコア部20'bを成形位置まで後退させて、
第2キャビティ部C2 を形成させる。そして、この状態
において、第2ゲートG2 から第2キャビティ部C2
第2成形材料(溶融軟質ゴム)を射出させて、管状シー
ル部Sを成形する。第2キャビティ部C2 は、成形済の
トリム部Tと接続しているが、該トリム部Tを成形して
いる第1成形材料は、所定温度まで冷却されているため
に、溶融状の第2成形材料が成形済のトリム部T内に流
入することはなく、トリム部Tと管状シール部Sとの成
形境界部には、一方の成形材料が他方の成形材料の成形
部に流入しなくなって、明瞭な成形ラインが表れる。
【0033】また、上記実施例は、本発明によって、1
本のウェザーストリップの中間品の両端部を接続する例
であるが、長尺状をした2本以上の中間品において、互
いに相手方の端部と接続することにより、全体として環
状に成形する場合、即ち、接続部が2箇所以上に存在す
る場合においても、本発明は実施可能である。なお、本
明細書において「ゴム」とは、合成ゴムに限られず、T
PE、樹脂等も含むものである。
【0034】
【発明の効果】本発明は、同一成形型内に異種成形材料
を射出する2色又は多色成形方法において、異種成形材
料の成形境界部に仕切ピースをインサートして、キャビ
ティを複数のキャビティ部に仕切った状態で、各キャビ
ティ部に異なる成形材料を射出させたり、或いはスライ
ドコアによって成形境界部を閉塞して形成されるキャビ
ティ部に成形材料を射出した後に、前記スライドコアを
正規の成形位置まで後退させて形成される新たなキャビ
ティ部に別の成形材料を射出する構成であるので、一方
の成形材料が他方の成形材料の成形部に流入するのが防
止されて、成形品の外観と機能との双方を高めることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形型D(但し、可動型30を取り外した状
態)を使用してウェザーストリップWのコーナー接続部
Kを成形している状態の平面図である。
【図2】成形型Dを構成する固定型10及びスライドコ
ア20、並びに仕切ピースPを示す斜視図である。
【図3】成形型Dを一体に組み付けて型締めした状態の
斜視図である。
【図4】成形型Dを構成するスライドコア20を成形面
21の側から見た斜視図である。
【図5】成形型Dを構成する可動型30を下方から見た
斜視図である。
【図6】脱型状態の成形型Dの成形部の断面図である。
【図7】成形状態(型締状態)の成形型Dの成形部を示
す図1のX−X線断面図である。
【図8】第1キャビティ部C1 における成形材料(溶融
硬質ゴム)の流れを示す断面図である。
【図9】第2キャビティ部C2 における成形材料(溶融
軟質ゴム)の流れを示す断面図である。
【図10】成形されたコーナー接続部Kの横断面図であ
る。
【図11】管状シール部側のスライドコア部20'bによ
って、トリム部Tと管状シール部Sとの成形境界部が閉
塞された状態で第1キャビティ部C1 に第1成形材料が
射出される状態を示す断面図である。
【図12】管状シール部側のスライドコア部20'bが正
規の成形位置まで後退して、第2キャビティ部C2 に第
2成形材料が射出される状態を示す断面図である。
【図13】コーナー接続部Kが型成形されて枠状となっ
たウェザーストリップWの全体図である。
【図14】図13のY1 −Y1 線断面図である。
【図15】図13のY2 −Y2 線断面図である。
【図16】2種類の成形型による従来のコーナー接続部
の成形方法を示す模式図である。
【図17】同一型内に2種類の成形材料を同時に射出し
た場合における成形境界部を主体に示す斜視図である。
【図18】同じく横断面図である。
【符号の説明】 C:キャビティ C1 :第1キャビティ部 C2 :第2キャビティ部 D,D’:成形型 K:コーナー接続部(成形部) P:仕切ピース S:コーナー接続部の管状シール部 S’:ウェザーストリップの管状シール部 T:コーナー接続部のトリム部 T’:ウェザーストリップのトリム部 W:ウェザーストリップ(成形品) 20,20’:スライドコア 20'a:トリム部側のスライドコア部 20'b:管状シール部側のスライドコア部 23:わん曲突条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 31:30 B60J 5/00 501G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異種成形材料を同一の成形型内に射出し
    て成形品を製造する方法であって、 前記成形型のキャビティにおける前記異種成形材料によ
    る成形境界部に仕切ピースをインサートして、前記キャ
    ビティを複数のキャビティ部に仕切った状態で、各キャ
    ビティ部にそれぞれ異種成形材料を射出することを特徴
    とする射出成形方法を用いた成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 異種成形材料は、少なくとも2種類であ
    って、前記仕切ピースで仕切られた第1キャビティ部に
    第1成形材料を射出した後に、同様の第2キャビティ部
    に第2成形材料を射出することを特徴とする請求項1に
    記載の射出成形方法を用いた成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 異種成形材料は、少なくとも2種類であ
    って、前記仕切ピースで仕切られた第1及び第2の各キ
    ャビティ部に、それぞれ第1及び第2の各成形材料を同
    時に射出することを特徴とする請求項1に記載の射出成
    形方法を用いた成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 2種類の成形材料を同一の成形型内で射
    出して成形品を製造する方法であって、 前記成形型は、少なくとも一つのスライドコアを備えて
    いて、 前記スライドコアを正規の成形位置よりも前進させて、
    キャビティにおける前記異種成形材料による成形境界部
    を閉塞して形成される第1キャビティ部に第1成形材料
    を射出した後に、 前記スライドコアを正規の位置まで後退させて、前記成
    形境界部を開放させることにより、新たに形成された第
    2キャビティ部に第2成形材料を射出することを特徴と
    する射出成形方法を用いた成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 異種成形材料で成形された中間品の接続
    に使用することを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の射出成形方法を用いた成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 異種成形材料で成形された中間品の端末
    成形に使用することを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の射出成形方法を用いた成形品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 成形品は、車両の要密閉部に使用される
    ウェザーストリップであることを特徴とする請求項1な
    いし6のいずれかに記載の射出成形方法を用いた成形品
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 ウェザーストリップのコーナー部の成形
    に使用されることを特徴とする請求項7に記載の射出成
    形方法を用いた成形品の製造方法。
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CN109732306A (zh) * 2019-02-28 2019-05-10 秦皇岛方华埃西姆机械有限公司 一种接角模具中适应弧形产品的上料机构

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