JPH08197575A - 樹脂成形方法 - Google Patents

樹脂成形方法

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JPH08197575A
JPH08197575A JP2753295A JP2753295A JPH08197575A JP H08197575 A JPH08197575 A JP H08197575A JP 2753295 A JP2753295 A JP 2753295A JP 2753295 A JP2753295 A JP 2753295A JP H08197575 A JPH08197575 A JP H08197575A
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JP
Japan
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skin
resin
molding
cavity
skins
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JP2753295A
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Ken Kuroki
建 黒木
Akira Tanaka
晃 田中
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • B29C45/14467Joining articles or parts of a single article
    • B29C45/14508Joining juxtaposed sheet-like articles, e.g. for making trim panels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/2669Moulds with means for removing excess material, e.g. with overflow cavities
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/30Vehicles, e.g. ships or aircraft, or body parts thereof
    • B29L2031/3005Body finishings
    • B29L2031/3014Door linings

Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂基体30上に複数の表皮を積層するの
に、接着工程を必要とせず、表皮の端部の見切り線の見
栄えのよい樹脂成形体を製造する。 【構成】 第1及び第2表皮42,43の接合端部42
e,43eを合わせた成形用金型80の部位に、樹脂溜
まり86を設ける。この樹脂溜まり86は、第1表皮4
2及び第2表皮43の裏面に向けて射出された溶融樹脂
R(r1,r2)が他の表皮の側へ流れないように溶融
樹脂Rを溜めて、第1表皮42と第2表皮43の接合端
部42e,43eで溶融樹脂Rの流れを生じない作用が
ある。したがって、第1及び第2表皮42,43の接合
端部42e,43eには、これを倒すような樹脂圧が加
わらない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の表皮を樹脂基体
上に積層した自動車のドアトリム等を製造するための樹
脂成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車両用内装部材とし
てのドアトリムにおいて、硬質の樹脂基体の車内側に装
飾用表皮を施して意匠性を向上させたものが知られてい
る。このドアトリムを形成する方法の一つとして、例え
ば、スタンピング成形方法を利用した特開平5−161
63号公報のものが知られている。すなわち、図13に
示すように、この方法は、溝部202aを有する下型2
02と上記溝部202aに嵌入する木目込み部203a
を有する上型203とを用いて、下型202と上型20
3との間に、表皮材S1の一部に布部材S2を接着した
二層構造体SKをセットし、さらに下型202上に溶融
樹脂Rを供給し、その状態にて、下型202を上型20
3に対して型締めする。これにより、溶融樹脂Rが二層
構造体SKと下型202との間に流れて樹脂基体が形成
されると共に、溝部202aに木目込み部203aが嵌
入して二層構造体SKの端部を押さえることにより、二
層構造体SKが樹脂基体の所定の位置に積層される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記スタンピ
ング成形方法では、樹脂基体上に複数の表皮を積層する
ために、表皮材S1上に布部材S2を積層しており、布
部材S2を重ねている表皮材S1の部分が無駄になるだ
けでなく、布部材S2を表皮材S1に接着する工程が必
要となり、コストアップになるという問題があった。
【0004】本発明は、上記従来の技術の問題点を解消
するためになされたものであり、樹脂基体上に表皮を積
層するのに、接着工程を必要とせず、コストダウンを図
れる樹脂成形体を製造する樹脂成形方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1の発明は、硬質の樹脂基体の表面
に、表皮を積層した樹脂成形体を製造する樹脂成形方法
において、上記表皮をセットする成形面を有すると共
に、該成形面にセットした表皮の裏面側にキャビティを
形成する成形型を用いて樹脂成形体を成形する方法であ
り、上記表皮の端部をほぼ直角に折曲した状態で該表皮
を上記成形面にセットする工程と、上記表皮の裏面に対
向設置した第1ゲート及び該表皮以外に設置した第2ゲ
ートから溶融樹脂をキャビティ内にそれぞれ射出するこ
とにより表皮の裏面側に樹脂基体を形成する工程と、を
備え、上記成形型として、上記表皮の端部の先端側に、
上記キャビティに接続されると共に溶融樹脂を溜める樹
脂溜まりを有するものを用いたことを特徴とする。
【0006】また、請求項2の発明は、硬質の樹脂基体
の表面に、複数の表皮を積層した樹脂成形体を製造する
樹脂成形方法において、複数の表皮を構成する第1及び
第2表皮をセットする成形面を有すると共に、該成形面
にセットした第1及び第2表皮の裏面側にキャビティを
形成する成形型を用いて樹脂成形体を成形する方法であ
り、上記第1及び第2表皮の端部をそれぞれほぼ直角に
折曲しかつ該両端部を合わせた状態で第1及び第2表皮
を上記成形面にセットする工程と、上記第1表皮に対向
設置した第1ゲート及び第2表皮に対向設置した第2ゲ
ートから溶融樹脂をキャビティ内にそれぞれ射出するこ
とにより第1及び第2表皮の裏面側に樹脂基体を形成す
る工程と、を備え、上記成形型として、上記第1及び第
2表皮の端部の先端側に、上記キャビティに接続される
と共に溶融樹脂を溜める樹脂溜まりを有するものを用い
たことを特徴とする。
【0007】さらに、請求項3の発明は、硬質の樹脂基
体の表面に、表皮を積層した樹脂成形体を製造する樹脂
成形方法において、上記表皮をセットする成形面を有す
ると共に、該成形面にセットした表皮の裏面側にキャビ
ティを形成する成形型を用いて樹脂成形体を成形する方
法であり、上記表皮の端部をほぼ直角に折曲した状態で
該表皮を上記成形面にセットする工程と、上記表皮に対
向設置した第1ゲート及び該表皮以外に設置した第2ゲ
ートから溶融樹脂をキャビティ内にそれぞれ射出するこ
とにより表皮の裏面側に樹脂基体を形成する工程と、を
備え、上記成形型として、上記表皮の端部の先端側に、
表皮の裏面側のキャビティと上記表皮以外のキャビティ
との間に堰部を形成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1に係る樹脂成形方法では、成形型の成
形面に表皮を、その端部をほぼ直角方向に折曲した状態
でセットする。このとき、表皮の裏面側には、キャビテ
ィが形成される。この状態で、表皮に対向設置した第1
ゲート及び表皮以外の位置に設置した第2ゲートから溶
融樹脂をキャビティ内にそれぞれ射出することにより表
皮の裏面側に樹脂基体を形成する。このとき、成形型と
して、表皮の端部の先端側にキャビティに接続される樹
脂溜まりを形成したものを用いることにより、表皮の端
部に達した溶融樹脂は、表皮の端部に沿い、さらに樹脂
溜まり内に流入する。したがって、表皮の端部から表皮
以外の部分のキャビティに、またはその逆方向へ溶融樹
脂が流れないから、その流れによる樹脂圧が表皮の端部
に加わらず、よって、該端部を倒したりして、見切り線
の見栄えを損なわない。
【0009】また、請求項2は、樹脂基体に、それらの
端部を互いに合わせた複数の表皮を積層する方法であ
る。つまり、成形面にセットされた第1及び第2表皮の
端部を合わせた位置に対向して、樹脂溜まりが設けられ
ている。この樹脂溜まりは、第1表皮または第2表皮の
裏面に向けて射出された溶融樹脂が他の表皮の側へ流れ
ないように溶融樹脂を溜める作用がある。
【0010】さらに、請求項3では、成形面にセットし
た表皮の端部の先端側に、堰部を設けた成形型を用いて
いる。堰部は、表皮の裏面側のキャビティと該表皮以外
のキャビティとの間の樹脂圧を弱めて、表皮の端部を倒
すような溶融樹脂の流れを防止している。
【0011】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
【0012】図1は本発明に係る樹脂成形方法により製
造される車両用内装部材としてのドアトリム20を示す
外観図である。図1に示すように、ドアトリム20は、
樹脂基体30と、その樹脂基体30の表面の一部に熱溶
着された装飾用の表皮40とを備えている。
【0013】樹脂基体30は、硬質の樹脂材料、たとえ
ば、ポリプロピレン(PP)や、ポリエチレン(PE)
等の各種の熱可塑性樹脂から形成されたものであり、厚
さは2〜3mmである。樹脂基体30は、図示しないド
アパネルに取り付ける構造基材としての機能を果たし、
その強度を増すためにほぼ水平方向でほぼ並行に突設さ
れたリブ31a(図2参照)が形成されている。また、
樹脂基体30の表皮40で覆われていない部分は、硬質
の樹脂がそのまま露出した露出部32となっている。ま
た、樹脂基体30の露出部32の下部には、スピーカの
音を出すためのスピーカグリル35が設けられている。
【0014】一方、表皮40は、樹脂基体30の上部に
配置された第1表皮42と、第1表皮42の下端にその
上端で接合された第2表皮43と、第2表皮43の下端
にその上端で接合された第3表皮44と、からなってい
る。
【0015】上記表皮40は、各種の樹脂製または布製
の表皮から構成することができる。例えば、図3に示す
ように、第1表皮42は、ソフト感をもたらす内装材と
するために、表皮層42a、発泡層42b及び被覆層4
2cの3層構造から構成できる。また、第2表皮43
も、表皮層43a、発泡層43b及び被覆層43cの3
層構造で構成できる。さらに、第3表皮44は、図示し
ないが、同様に樹脂や布製シートなどで形成されてい
る。
【0016】第1ないし第3表皮42〜44は、それぞ
れの端部で互いに接合されて、連続的な装飾を施してい
る。すなわち、第1表皮42と第2表皮43との端部に
ついて説明すると、図3に示すように、第1及び第2表
皮42,43は、双方とも折曲されて互いに密着した接
合端部42e,43eを形成しており、この接合端部4
2e,43eを取り囲むように樹脂基体30の木目込み
基部36が形成されている。なお、第2表皮43と第3
表皮44との間も、図示しないが同様に接合されてい
る。
【0017】次に、ドアトリム20の製造方法について
説明する。まず、第1ないし第3表皮42〜44を形成
するための図4に示す表皮用シート50を形成する。こ
の表皮用シート50は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポ
リプロピレン(PP)等のオレフィン系の熱可塑性樹脂
(TPO)からなる表皮層用シート50a、発泡層用シ
ート50b及び被覆層用シート50cをラミネート押出
方法により熱溶着して積層することにより形成する。
【0018】続いて、表皮用シート50を周知の真空成
形方法により所定の形状に賦形する。つまり、表皮用シ
ート50の両面をヒータで所定温度に加熱した後、真空
成型用金型60で表皮用シート50を挟持して真空ポン
プで吸引することにより、真空成型用金型60の成形面
61の形状に賦形する。このとき、成形面61は、後述
する成形用金型80(図8参照)の木目込み部82aに
沿う形状とするための突出部61aが形成されている。
なお、真空成形方法については、周知のものであるの
で、その詳細な説明を省略する。
【0019】続いて、表皮40に樹脂基体30を一体的
に成形する工程は、射出成形方法により行なわれる。射
出成形方法は、周知の射出成形装置を用いて、複数のゲ
ートを介して溶融樹脂を射出することにより行なわれ
る。図5は第1ないし第3表皮42〜44を成型用金型
にセットした状態における第1ないし第3開閉ゲート9
0a〜90cの位置を示している。第1ないし第3開閉
ゲート90a〜90cは、同様な構成であり、第1ない
し第3表皮42〜44のほぼ中央位置に、3カ所それぞ
れ設置されている。
【0020】そのうち、図5のA−A線に沿った部位を
図6の断面図で説明すると、成形用金型80は、メス型
82と、コア型83とを備えており、メス型82をコア
型83に対して進退して型締めすることによりキャビテ
ィ81を形成するものである。また、コア型83は、第
1コア部83aと第2コア部83bとの割り型で構成さ
れ、矢印方向へスライド可能に形成されている。上記キ
ャビティ81には、周知の射出成形装置(図示省略)か
ら射出される溶融樹脂を供給または遮断する第1及び第
2開閉ゲート90a,90bが接続されている。
【0021】第1及び第2開閉ゲート90a,90b
は、射出成形装置の射出口(図示省略)に接続された樹
脂供給室91と、油圧シリンダ92(またはエアーシリ
ンダ)により進退され上記樹脂供給室91の開口を開閉
するゲートピン93と、を備えている。樹脂供給室91
は、ランナ94、ゲート95を介してキャビティ81に
接続されている。上記ランナ94は、樹脂基体30のリ
ブ31aの先端に連設される台形部31c(図2参照)
を形成するように設けられている。したがって、第1及
び第2開閉ゲート90a,90bのゲートピン93を油
圧シリンダ92の駆動力によりランナ94の開口から離
すと、射出成形装置から樹脂供給室91、ランナ94、
ゲート95を介して、キャビティ81に溶融樹脂が射出
される。
【0022】また、図8に示すように、上記メス型82
の成形面82bには、第1表皮42及び第2表皮43を
セットするための木目込み部82aが形成されている。
木目込み部82aは、第1表皮42及び第2表皮43の
接合端部42e,43eに倣って形成されている。
【0023】さらに、上記木目込み部82aに対向する
コア型83の部位には、木目込み溝84が形成されてい
る。この木目込み溝84は、木目込み部82aに沿って
形成されると共に、木目込み部82aの下端との間で間
隙84aを形成している。さらに、木目込み溝84の下
部には、導入路85を介して樹脂溜まり86が形成され
ている。この樹脂溜まり86は、矢印方向から流入する
溶融樹脂R(r1)を溜めるものである。
【0024】次に、表皮40に樹脂基体30を積層成形
するための射出成形工程について説明する。まず、メス
型82をコア型83に対して型開きした状態にて、真空
成形で予備賦形された第1ないし第3表皮42〜44を
メス型82の成形面82bにセットする。このうち、図
8に示す第1表皮42及び第2表皮43の接合端部42
e,43eは、木目込み部82aに沿うように位置決め
する。これにより、第1表皮42と第2表皮43の接合
端部42e,43eが互いに密着する。
【0025】続いて、メス型82をコア型83に対して
型締めした後、樹脂基体30を成形するための射出工程
を行なう。このとき、第1ないし第3開閉ゲート90a
〜90cをほぼ同時に開いて溶融樹脂Rを射出する。す
なわち、第1ないし第3開閉ゲート90a〜90cのゲ
ートピン93を移動させて、樹脂供給室91、ランナ9
4、ゲート95を介して溶融樹脂Rを第1ないし第3表
皮42〜44に対向するキャビティ81内に射出する。
【0026】そして、第1及び第2開閉ゲート90a,
90bから射出される溶融樹脂r1,r2は、それぞれ
同心円状に広がる。このとき、第1開閉ゲート90aと
第2開閉ゲート90bまでの距離が等しい第1及び第2
表皮42,43の接合端部42e,43eの部位(図6
参照)では、溶融樹脂r1,r2は、ほぼ同時に合流
し、接合端部42e,43eを倒す流れを生じない。
【0027】しかし、第1及び第2開閉ゲート90a,
90bまでの距離が異なる接合端部42e,43eの部
位では、溶融樹脂r1,r2のいずれかが先に達するこ
とになる。例えば、図5のB−B線の部位を示す図7に
おいて、第1開閉ゲート90aの方が第2開閉ゲート9
0bより近い接合端部42e,43eの部位では、第1
開閉ゲート90aからの溶融樹脂r1が先に到達する。
このとき、図8に示すように、溶融樹脂r1は、接合端
部42e,43eに当たって、その流れが変えられて、
導入路85を経て樹脂溜まり86に導かれる。
【0028】この場合において、樹脂溜まり86の容量
は、溶融樹脂r1が接合端部42eに達してから、溶融
樹脂r2が接合端部43eに達するまでに、溶融樹脂r
1が流れ込む容量以上に設定されているから、木目込み
溝84を回って、第2表皮43側のキャビティ81に流
れない。
【0029】そして、溶融樹脂r1が樹脂溜まり86を
充填している間に、第2開閉ゲート90bからの溶融樹
脂r2が接合端部43eに達して、溶融樹脂r1と溶融
樹脂r2とが合流する。
【0030】したがって、木目込み溝84を回り込むよ
うな溶融樹脂r1,r2の流れが生じないから、溶融樹
脂r1,r2の樹脂圧が接合端部42e,43eに加わ
って、これらを倒したり、接合端部42e,43eを分
離させるような力が作用しない。よって、接合端部42
e,43eの間に樹脂漏れを生じたり、第1及び第2表
皮42,43の間の見切り線の見栄えを損なうことがな
い。
【0031】そして、溶融樹脂Rが冷却固化した後に、
型開きして樹脂成形体を取り出す。このとき、成形用金
型80の木目込み部82aで押しつぶされていた表皮4
0の発泡層42b,43bは、離型したときに復元する
から、その間隙を無くして、見切り線が見栄えのよいも
のとなる。さらに、樹脂溜まり86に充填された溶融樹
脂Rにより形成されたバリを、導入路85で形成された
部分でカットし、さらに他の後処理を施すことによりド
アトリム20が完成する。
【0032】したがって、第1及び第2表皮42,43
の接合端部42e,43eの付近に、該接合端部42
e,43eに先に到達した溶融樹脂Rを充填する樹脂溜
まり86を設けることにより、接合端部42e,43e
を倒すような溶融樹脂Rの流れが生ぜず、見切り線の見
栄えを向上させることができる。
【0033】また、第1及び第2開閉ゲート90a,9
0bから射出される溶融樹脂Rは、表皮40に向けて、
しかも表皮40に対して距離を確保するランナ94を介
して射出され、表皮40自体に高い射出圧が加わらない
から、表皮40の発泡層42b,43bを潰すようなゲ
ート痕跡が形成されず、見栄えがよい。
【0034】さらに、真空成形方法により、第1及び第
2表皮42,43の接合端部42e,43eを成形用金
型80の木目込み部82aに倣うように予備賦形した
後、第1及び第2表皮42,43を成形用金型80にセ
ットしているから、それらの接合端部42e,43eが
成形用金型80の木目込み部82aに位置決めされると
共に互いに密着する。したがって、この状態にて、射出
成形すると、接合端部42e,43eの間から溶融樹脂
Rが漏れてバリが生じることなく、見切り線の見栄えの
よいドアトリム20を得ることができる。
【0035】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0036】(1) 上記実施例では、第1及び第2表
皮42,43の接合端部42e,43eの先端側に樹脂
溜まり86を設けたが、これに限らず、図9に示すよう
に、表皮40Bの表皮外周縁40Ba、つまり表皮外周
縁40Baと露出部(図1参照)を形成する部分との間
に、樹脂溜まり86Bを形成してもよい。この場合に
も、表皮40B側から流出する溶融樹脂r1による表皮
40Bの端部の倒れ、または表皮40B以外の部分から
表皮40B側へ流入する溶融樹脂r2による表皮40B
の端部のめくれなどを防止することができる。
【0037】(2) 上記実施例のように、樹脂溜まり
86は、第1及び第2表皮42,43の接合端部42
e,43eの全長にわたって形成するほか、一部であっ
てもよい。この場合には、接合端部42e,43eから
ゲートまでの距離が異なる部位に樹脂溜まりを設けるこ
とが好ましく、その樹脂溜まりの容量も、ゲートまでの
距離の差に応じて適宜変更することが好ましい。
【0038】(3) 図10は樹脂溜まり86Dの形状
を変更した他の実施例を示す。樹脂溜まり86Dの側壁
86Daは、奥方向に向かって狭くなる傾斜壁となって
いる。このように側壁86Daに抜き勾配を形成するこ
とにより、樹脂溜まり86Dで形成されるバリの部分を
抜くために、コア型83Dを割り型にしなくてもよい。
よって、コア型83Dの構成を簡単にすることができ
る。
【0039】(4) 図11は他の実施例を示す断面図
である。樹脂溜まり86Eの底部には、樹脂溜まり86
Eの容量を可変に設定するピストン87Eが設けられて
いる。このピストン87Eは、樹脂溜まり86Eに入っ
た溶融樹脂Rの樹脂圧を受けて、該樹脂圧を維持しつつ
樹脂溜まり86Eの容量を大きくするように移動する。
したがって、この実施例によれば、上述した表皮の端部
を倒れるのを防止する効果の他に、溶融樹脂Rが樹脂溜
まり86Eに入ったときに、その射出圧が低下しないか
ら、樹脂基体自体にヒケを生じない。
【0040】(5) 上記実施例のように、成形用金型
80に樹脂溜まり86を設けるほか、図12に示すよう
に、成形面61Fにセットした表皮40Fの端部の先端
側に、堰部89Fを設けてもよい。堰部89Fは、表皮
40Fの裏面側のキャビティ81Fと該表皮40F以外
のキャビティ81Fとの間の樹脂圧を弱めて、表皮40
Fの端部を倒すような溶融樹脂Rの流れを防止すること
ができる。
【0041】(6) 上記実施例では、メス型82に表
皮40の端部を位置決めするための木目込み部82aを
形成したが、表皮40をメス型82の所定の位置に位置
決めできれば、この木目込み部82aは、特に設ける必
要はない。
【0042】(7) 上記実施例では、樹脂基体に積層
される表皮として、3層構造のものを用いたが、これに
限らず、その装飾性や用途に応じて、各種のものを用い
ることができ、例えば、布製や硬質樹脂の表皮層からな
る1層または、硬質の表皮層にソフトなフォーム層を裏
打ちした2層等からなる各種のものを用いることができ
る。
【0043】(8) 上記実施例では、ドアトリムに適
用したが、これに限らず、樹脂基体の一部に表皮を積層
するもの、または、複数の表皮を樹脂基体上に積層する
構成であれば、他の樹脂成形体に適用することができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る樹脂成形方法によれば、成形型として、成形面に
セットした表皮の端部の先端側に、キャビティに接続さ
れる樹脂溜まりを有するものを用いることにより、表皮
の裏面側に射出された溶融樹脂は、表皮の端部に沿い、
さらに樹脂溜まり内に流入する。したがって、溶融樹脂
の樹脂圧が表皮の端部を倒すように加わらず、よって、
表皮の端部の見切り線の見栄えを損なわない。
【0045】また、請求項2によれば、成形型として、
成形面にセットした複数の表皮の端部の先端側に、樹脂
溜まりを有するものを用いることにより、複数の表皮を
合わせた端部が樹脂圧により倒れたりすることがなく、
表皮の間の見切り線の見栄えを損なわない。
【0046】さらに、請求項3によれば、樹脂溜まりの
代わりに、表皮の端部の先端側に堰部を形成することに
より、表皮の端部に加わる樹脂圧を弱めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のドアトリムを示す外観図。
【図2】ドアトリムの裏面側の要部を示す斜視図。
【図3】第1及び第2表皮の接合端部の周辺を示す断面
図。
【図4】真空成形工程を説明するための説明図。
【図5】射出成形工程のゲートの配置を説明する説明
図。
【図6】図5のA−A線の部位における射出成形装置を
説明する説明図。
【図7】射出成形工程を説明する説明図。
【図8】射出成形工程における第1及び第2表皮の接合
端部付近を説明する説明図。
【図9】他の実施例に係る射出成形工程における表皮の
端部付近を説明する説明図。
【図10】さらに他の実施例に係る射出成形工程におけ
る表皮の端部付近を説明する説明図。
【図11】別の実施例に係る射出成形工程における表皮
の端部付近を説明する説明図。
【図12】さらに別の実施例に係る射出成形工程におけ
る表皮の端部付近を説明する説明図。
【図13】従来のスタンピング成形方法を説明する説明
図。
【符号の説明】
20…ドアトリム 30…樹脂基体 31a…リブ 32…露出部 35…スピーカグリル 36…木目込み基部 40…表皮 40B…表皮 40Ba…表皮外周縁 40F…表皮 42,43…第1及び第2表皮 42a…表皮層 42b…発泡層 42c…被覆層 42e…接合端部 43…第2表皮 43a…表皮層 43b…発泡層 43c…被覆層 43e…接合端部 44…第3表皮 50…表皮用シート 50a…表皮層用シート 50b…発泡層用シート 50c…被覆層用シート 60…真空成型用金型 61…成形面 61F…成形面 61a…突出部 80…成形用金型 81…キャビティ 81F…キャビティ 82…メス型 82a…木目込み部 82b…成形面 83…コア型 83D…コア型 83a…第1コア部 83b…第2コア部 84…木目込み溝 84a…間隙 85…導入路 86…樹脂溜まり 86B…樹脂溜まり 86D…樹脂溜まり 86Da…側壁 86E…樹脂溜まり 87E…ピストン 89F…堰部 90a〜90c…第1ないし第3開閉ゲート 91…樹脂供給室 92…油圧シリンダ 93…ゲートピン 94…ランナ 95…ゲート R…溶融樹脂 r1,r2…溶融樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質の樹脂基体の表面に、表皮を積層し
    た樹脂成形体を製造する樹脂成形方法において、 上記表皮をセットする成形面を有すると共に、該成形面
    にセットした表皮の裏面側にキャビティを形成する成形
    型を用いて樹脂成形体を成形する方法であり、 上記表皮の端部をほぼ直角に折曲した状態で該表皮を上
    記成形面にセットする工程と、 上記表皮の裏面に対向設置した第1ゲート及び該表皮以
    外に設置した第2ゲートから溶融樹脂をキャビティ内に
    それぞれ射出することにより表皮の裏面側に樹脂基体を
    形成する工程と、 を備え、 上記成形型として、上記表皮の端部の先端側に、上記キ
    ャビティに接続されると共に溶融樹脂を溜める樹脂溜ま
    りを有するものを用いたことを特徴とする樹脂成形方
    法。
  2. 【請求項2】 硬質の樹脂基体の表面に、複数の表皮を
    積層した樹脂成形体を製造する樹脂成形方法において、 複数の表皮を構成する第1及び第2表皮をセットする成
    形面を有すると共に、該成形面にセットした第1及び第
    2表皮の裏面側にキャビティを形成する成形型を用いて
    樹脂成形体を成形する方法であり、 上記第1及び第2表皮の端部をそれぞれほぼ直角に折曲
    しかつ該両端部を合わせた状態で第1及び第2表皮を上
    記成形面にセットする工程と、 上記第1表皮に対向設置した第1ゲート及び第2表皮に
    対向設置した第2ゲートから溶融樹脂をキャビティ内に
    それぞれ射出することにより第1及び第2表皮の裏面側
    に樹脂基体を形成する工程と、 を備え、 上記成形型として、上記第1及び第2表皮の端部の先端
    側に、上記キャビティに接続されると共に溶融樹脂を溜
    める樹脂溜まりを有するものを用いたことを特徴とする
    樹脂成形方法。
  3. 【請求項3】 硬質の樹脂基体の表面に、表皮を積層し
    た樹脂成形体を製造する樹脂成形方法において、 上記表皮をセットする成形面を有すると共に、該成形面
    にセットした表皮の裏面側にキャビティを形成する成形
    型を用いて樹脂成形体を成形する方法であり、 上記表皮の端部をほぼ直角に折曲した状態で該表皮を上
    記成形面にセットする工程と、 上記表皮に対向設置した第1ゲート及び該表皮以外に設
    置した第2ゲートから溶融樹脂をキャビティ内にそれぞ
    れ射出することにより表皮の裏面側に樹脂基体を形成す
    る工程と、 を備え、 上記成形型として、上記表皮の端部の先端側に、表皮の
    裏面側のキャビティと上記表皮以外のキャビティとの間
    に堰部を形成したことを特徴とする樹脂成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6673296B2 (en) 2000-05-31 2004-01-06 Johnson Controls Technology Company Production method for forming a trim component
WO2013111680A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 豊和繊維工業株式会社 表皮付き樹脂成形品の製造方法
JP2014058196A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Toyoda Iron Works Co Ltd 複層成形品およびその製造方法
DE102021123628A1 (de) 2021-09-13 2023-03-16 Dr. Schneider Kunststoffwerke Gmbh Verfahren zum Herstellen eines Bauteils mit einem sichtseitigen Kaschiermaterial, welches eine Naht aufweist

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