JP2002268147A - 透過型スクリーンおよび画像表示装置 - Google Patents

透過型スクリーンおよび画像表示装置

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JP2002268147A
JP2002268147A JP2001063278A JP2001063278A JP2002268147A JP 2002268147 A JP2002268147 A JP 2002268147A JP 2001063278 A JP2001063278 A JP 2001063278A JP 2001063278 A JP2001063278 A JP 2001063278A JP 2002268147 A JP2002268147 A JP 2002268147A
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Japan
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light
lenticular sheet
sheet
cylindrical lens
lenticular
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Application number
JP2001063278A
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English (en)
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Takashi Abe
崇 阿部
Tsutomu Yoshida
勉 吉田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】明るく高解像度で、水平,垂直の両方向で広い
視野角を持ち、コントラストに優れ、鮮明な画像が観察
できる透過型スクリーンを、比較的、低コストで提供す
る。 【解決手段】左右(水平)方向の視野角を上げるために
用いられていたレンチキュラーによる屈折拡散作用を上
下(垂直)方向でも適用し、表裏で略直交するシリンド
リカルレンズ群(および、少なくとも一方の前記レンズ
群に対応する遮光層)を有する両面レンチキュラーシー
トを採用し、光拡散材では不可能だった大幅な視野角の
向上を、上下左右で実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型プロジェク
ションテレビなどに用いられる透過型スクリーンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の透過型スクリーンの一つとして、
CRTプロジェクタを具備する投射型プロジェクション
テレビ向けに汎用的に使用されている透過型スクリーン
が公知である(図2参照)。前記スクリーンは、通常、
観察者側から順に、少なくとも両面レンチキュラーレン
ズシート20,フレネルレンズシート10の2枚のレンズシ
ート部材から構成され、観察者側の最外位置に平坦な保
護板30が配置される場合もある。
【0003】両面レンチキュラーレンズシート20は、垂
直方向を長手方向とする縦長のシリンドリカルレンズを
水平方向に連続して複数配列したレンズ部22,23を、両
面に形成してなる構成のレンチキュラーレンズシートで
あり、投射側のレンズ部22は、プロジェクタから投射さ
れる映像光を水平方向に屈折拡散させる作用を、他方の
観察側のレンズ部23は、投射側のレンズ部との相乗作用
により、カラーシフト(軸外しで配置される3管式のプ
ロジェクタに起因する出射光の色ずれの問題)を修正す
る作用および映像光を水平方向に屈折拡散させる作用を
持つ。
【0004】一方、映像光は、水平のみならず垂直方向
にも視域を拡げて観察者に視覚させる必要があり、垂直
方向については、レンズによる屈折拡散作用でなく光拡
散材による拡散作用により視域を拡げることが行なわれ
ており、レンチキュラーレンズシートに光拡散材24を適
用する手法が採用されている。
【0005】光拡散材の適用にあたっては、レンチキュ
ラーレンズシート自体に光拡散材を混入して、レンズシ
ート内部に光拡散材を分散させたり、または、レンズシ
ートとは別部材として、光拡散材を含むインキをレンチ
キュラーレンズシートに塗布形成したり、光拡散材を練
り込んで押し出し成形された樹脂シートをレンチキュラ
ーレンズシートに積層する、などの手法が適宜に採用さ
れている。
【0006】また、両面レンチキュラーレンズシートの
観察面側のシリンドリカルレンズの境界部に凸部を設
け、その頂点の平坦部に墨インキなどでの印刷や転写形
成などにより、遮光層25が形成される構成が一般的であ
る。遮光層25を形成する目的は、視覚される映像のコン
トラストを向上させることと、外光を吸収し、スクリー
ン表面での照り返しを観察者に視覚させないことが主で
ある。
【0007】両面レンチキュラーレンズシート20では、
露出する観察面側に凹凸があるため、ホコリ,ゴミが付
着し易く、ホコリ,ゴミの付着防止、また遮光層を保護
するために、保護板30が配置される場合もある。通常、
保護板31の表面に、耐擦傷性のハードコートや帯電防止
処理などの表面処理層38が施されているのが一般的であ
る。
【0008】近年、CRTプロジェクタを具備する背面
投影式の投射型プロジェクションテレビ(以下、CRT
リアプロジェクションテレビと称する)に対して、消費
電力が少ない,軽量かつ薄型であるなどの特徴を持つ液
晶プロジェクタを具備する背面投影式の投射型プロジェ
クションテレビ(以下、液晶リアプロジェクションテレ
ビと称する)が普及してきた。
【0009】特に、デジタル高精細対応などで映像ソー
スの高度化に伴って、高精細な液晶パネルを用いた方式
のテレビの開発が盛んであり、液晶透投射型リアプロジ
ェクションテレビにおいても、明るく高解像度で、水平
・垂直の双方で広い視野角を持ち、コントラストに優
れ、鮮明な画像が観察できる透過型スクリーンが求めら
れている。
【0010】CRTリアプロジェクションテレビの場合
は、上記のように、RGBの3管により投射され、その
3管のそれぞれの位置差によって発生するカラーシフト
を修正するために、透過型スクリーンには両面レンチキ
ュラーレンズシートが使われるのに対して、液晶リアプ
ロジェクションテレビの場合は、液晶パネルによって規
定される映像光が単眼のレンズを通して投射され、投射
位置差によるカラーシフトが発生しないため、透過型ス
クリーンには片面のみにレンズ部を有する片面レンチキ
ュラーレンズシートが使用できる。
【0011】既存のCRTリアプロジェクションテレビ
では、透過型スクリーンを構成するレンチキュラーレン
ズシートのレンズピッチや遮光層のピッチが0.5mm
以上でも、画質(鮮明さ)の点で問題になってはおら
ず、狭レンズピッチ化の限度が0.7mm程度までの、
熱可塑性樹脂を用いたプレス成形や溶融押し出し成形に
より、レンズシートが製造されている。
【0012】これに対して、高精細な液晶パネルを用い
た高解像度の液晶リアプロジェクションテレビの場合に
は、0.3mm以下のファインピッチ化が求められてお
り、その要求は一層大きくなることが予想される。ファ
インピッチ化に対応する成形法として、紫外線(UV)
硬化型樹脂や電子線(EB)硬化型樹脂などの放射線硬
化型樹脂や、電離線も含めた電離放射線硬化型樹脂を用
いた成形が好適であり、2P法(Photo polymer 法)が
採用されている。
【0013】液晶リアプロジェクションテレビに使用さ
れる透過型スクリーンの一例を図3に示す。前記スクリ
ーンは、少なくとも、レンチキュラーシート70,フレネ
ルレンズシート60の2枚の部材で構成される。
【0014】レンチキュラーシート70は、一般に、スク
リーン面の垂直方向を長手方向とする縦長のシリンドリ
カルレンズをスクリーン面の水平方向に連続して複数配
列してなるレンズ部を片面のみに形成した構成(片面レ
ンチキュラーシート)であり、映像光を水平方向に屈折
拡散する作用を持つ。
【0015】観察面側となる反レンズ部側の平坦面に
は、両面レンチキュラーレンズシートの場合と同様に遮
光層75を形成し、外光による反射防止と視覚される画像
のコントラストを改善する。
【0016】また、CRTリアプロジェクションテレビ
の場合と同様に、光拡散材による拡散作用により視域を
拡げることが必要であり、レンチキュラーシートに光拡
散材を適用する手法が採用される。本出願人は、片面レ
ンチキュラーシートの遮光層上に光拡散層を形成した構
成のレンチキュラーシートを提案している。(特開平9
−120101公報)
【0017】光拡散層80としては、光拡散材を含むイン
キをレンチキュラーシートの遮光層上に塗布形成した
り、光拡散材を練り込んで押し出し成形された樹脂シー
ト(拡散板)84をレンチキュラーシートに積層する、な
どの手法が適宜に採用される。後者では、別途に製造さ
れた拡散板81を、粘着層87を介してレンチキュラーシー
ト70と貼り合わせると、レンチキュラーシートの剛性を
付与する作用も併せ持つことになる。同図では、拡散板
81の表面に、必要に応じて所望の表面処理(ハードコー
ト,帯電防止,反射防止)を行なう表面処理層88が形成
された光拡散層80に係る説明である。
【0018】光拡散材を分散混合した拡散板81は、表面
から光拡散材84が露出しており、拡散板の表面平滑性は
低い。そのため、拡散板80をレンチキュラーシート70に
積層する際に、粘着性が良好でなく、粘着剤87の選定に
制約を受けるなど、取扱いの上で問題があった。
【0019】上記スクリーン用の光拡散層にかかる出願
として、本出願人による特開平11−271510号公
報が公知である。前記出願は、「表裏外層は光透過性樹
脂であって、中間層が、拡散性微粒子を分散せしめた光
透過性樹脂である3層構成からなることを特徴とする光
拡散板」である。
【0020】前記出願における解決課題は、接着剤を介
して、拡散性微粒子を分散せしめた光透過性樹脂(中間
層)を他のスクリーン部材(レンチキュラーシートな
ど)に積層する場合、接着剤の影響で光拡散特性が初期
の特性から変化してしまう問題や、中間層から拡散性微
粒子が突出した表面状態を形成していると、光拡散板と
他のスクリーン部材との密着性に問題があり、温度,湿
度などの環境変化や耐久性に不安があるため、表裏外層
の光透過性樹脂により、前記中間層を保護すると共に、
表面の平滑性を維持することにある。
【0021】ところで、液晶リアプロジェクションテレ
ビに固有な問題に対応するためのスクリーンに適した光
拡散層に対する要求がある。
【0022】液晶プロジェクターは、投影レンズの投射
瞳の径が小さいため、CRTプロジェクターに比較し
て、以下の現象が顕著である。プロジェクターからの入
射光の中心点の輝度が局所的に高くなり(ホットスポッ
ト)、シリンドリカルレンズの並設方向に縞状に明るく
見える「ホットバー」の現象。投影画像内に視覚される
不要なちらつきである「シンチレーション」の現象。
【0023】ホットバーを回避するには、光拡散性を高
くすることが必要であり、シリンドリカルレンズの並設
方向に直交する方向(垂直方向)の光拡散性を高くする
必要がある。そのため、光拡散層の厚さを大きくする提
案が、本出願人による特開平10−83029号公報に
よりなされている。
【0024】他方、映像画質の高精細化を達成するに
は、解像度の低下を招かないように、光拡散層はなるべ
く薄い方が望ましく、ホットバー回避のためとは相反す
る構成となる。
【0025】上述した各種方式(CRT,液晶)のリア
プロジェクションテレビ用スクリーンでは、上下(垂
直)方向の視野角向上を目的として、光拡散材による散
乱作用を利用した光拡散層が採用されている。
【0026】光拡散材による散乱作用は、最も表示輝度
の高い中心(一般に、正面)から、なだらかな輝度の低
下を伴いながら、広い角度に渡って表示輝度を維持する
ことができるが、視野角を一層広く(周辺部でもある程
度の輝度を持たせる)しようとすると、さらなる光拡散
材の使用が必要となり、過剰な散乱作用により、正面で
の表示輝度の低下と共に、製造コストの上昇を招くこと
になる。
【0027】以上は、テレビジョン用途でのスクリーン
に係る説明が主体であったが、昨今では、コンピュータ
やワープロなどのモニター用途のスクリーンに対する要
求も発生している。要求されるスクリーン特性のうち、
テレビ用途との相違は、上下(垂直)方向の視野角向上
であろうと推測される。
【0028】テレビでは、離れた距離(1m以上)で、
横(水平)に複数の観察者が並んで視覚するため、左右
(水平)方向の視野角を上げることが重要視される。上
下(垂直)方向は、観察者の視点位置が体格差などによ
りバラツキがあっても、離れて観察すると、光拡散材に
よる散乱作用で、殆どの観察者の視点を十分に補える場
合が多い。実用上、表示輝度の過剰な低下を伴わない範
囲の一般的な光拡散材による散乱作用は、本発明者らの
経験では20°以下である。
【0029】対してモニターでは、テレビよりも画面サ
イズが小さく(リアプロジェクションテレビでは40イ
ンチ以上が主体であるのに対して、30インチ以下のサ
イズが主体)、観察距離も近い(50cm前後)ため、
操作者の体格差による上下(垂直)方向のバラツキに基
づく影響が大きい。
【0030】また、家庭用テレビとは異なる使用形態
で、待合室や公共の場所に設置されるモニターは、天井
から吊り下げたり高所に設置するようなこともあり、表
示映像光を、左右よりも上下方向に広く出射させたい場
合もある。
【0031】従って、上記のようなモニター向けスクリ
ーンとしては、光拡散材による散乱作用を利用していた
これまでのスクリーン以上に、上下(垂直)方向の視野
角向上が要求される。モニターのサイズと観察距離を考
慮すると、光拡散材では困難な30°以上の視野角向上
が必要となる筈である。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を鑑みてなされたものであり、特に、モニター向けスク
リーンとして、明るく高解像度で、水平,垂直の両方向
で広い視野角を持ち、コントラストに優れ、鮮明な画像
が観察できる透過型スクリーンを、比較的、低コストで
提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】従来の透過型スクリーン
で、左右(水平)方向の視野角を上げるために用いられ
ていたレンチキュラーによる屈折拡散作用を、本発明で
は、上下(垂直)方向でも適用し、光拡散材では不可能
だった大幅な視野角の向上を、上下左右で実現する。
【0034】すなわち、本発明の透過型スクリーンは、
プロジェクタからの投射光を、観察者側に配置されたレ
ンチキュラーシートに略平行光として出射する作用を持
つフレネルレンズシートと、フレネルレンズシートから
の出射光を受け、水平方向に並列したシリンドリカル・
レンズ群の機能により、上記の略平行光を水平方向に拡
げて出射する作用を持つレンチキュラーシート、を少な
くとも備える透過型スクリーンにおいて、フレネルレン
ズシートは、光拡散材の分散された基板(光拡散基板)
の反プロジェクタ側となる片面に、レンズ部を構成する
凹凸が形成されており、レンチキュラーシートは、シリ
ンドリカルレンズ群が並列する方向が表裏で略直交する
ように、両面にレンズ部を構成する凹凸が形成されてお
り、少なくとも一方のシリンドリカルレンズ群の非集光
部に相当する位置にストライプ状の遮光層が形成された
構成であることを特徴とする。
【0035】上記のレンチキュラーシート(両面にレン
ズ部を有し、間に遮光層を備える)は、少なくとも一方
に遮光層が形成されたレンチキュラーシート同士を積層
することで得られる。請求項2におけるレンチキュラー
シートは、フレネルレンズシート側の片面に、水平方向
に並列したシリンドリカルレンズ群が形成されており、
平坦な他面には、シリンドリカルレンズの境界部(非集
光部)に相当する位置にストライプ状の遮光層が形成さ
れた第1レンチキュラーシートと、観察者側の片面に、
垂直方向に並列したシリンドリカルレンズ群が形成され
ており、他面が平坦な第2レンチキュラーシートとが、
互いの平坦な面を接して積層され、表裏で直交する方向
のシリンドリカルレンズ群が形成された構成であること
を特徴とする。
【0036】また、第1レンチキュラーシートのシリン
ドリカルレンズ群および遮光層は、垂直方向に並列して
形成され、第2レンチキュラーシートのシリンドリカル
レンズ群は、水平方向に並列して形成された構成として
も良い。
【0037】さらに、遮光層は、第2レンチキュラーシ
ートに形成しても、第1・第2双方のレンチキュラーシ
ートに形成しても良い。
【0038】レンチキュラーシートは、光拡散材の分散
された基板(光拡散基板)を具備しない構成であること
が、低コスト化の点で好ましい。
【0039】レンチキュラーシートは、光拡散材の分散
された基板(光拡散基板)を具備せず、第2レンチキュ
ラーシートのレンズ部を構成する凹凸内部に光拡散材が
分散された構成とし、映像光が、進行方向で2箇所以上
に渡る光拡散要素を通過することことが、液晶リアプロ
ジェクションテレビにおける固有な問題であるシンチレ
ーションの低減の上で好ましい。
【0040】フレネルレンズシート,第1レンチキュラ
ーシート,第2レンチキュラーシートの少なくとも1種
類のレンズ部を構成する凹凸は、放射線硬化型樹脂の硬
化物からなると、レンズシートのファインピッチ化の上
で好ましい。
【0041】本発明の透過型スクリーンは、リアプロジ
ェクションテレビのみならず、自己発光型の画像表示パ
ネル,液晶式の画像表示パネル,CRT方式の画像表示
パネルなどから選択される画像表示手段と組み合わせて
画像表示装置とされ、特に、上述したモニター用途とし
て好適である。
【0042】<作用>本発明の透過型スクリーンでは、
レンチキュラーシートが、表裏でシリンドリカルレンズ
群の並列方向が略直交するため、水平,垂直の両方向で
広い視野角を持たせることが可能であるだけでなく、レ
ンチキュラーシートの剛性が高くなる。すなわち、片面
のみに(または、表裏で同一方向に並列された)シリン
ドリカルレンズ群を有するレンチキュラーシートだと、
シリンドリカルレンズ群の並列方向の可撓性が大きい
が、本発明の構成では、表裏のシリンドリカルレンズ群
が互いに撓むのを補強し合う関係となる。
【0043】2P法によるレンズシートの製造では、レ
ンズピッチが微細になったり、比較的高価なフォトポリ
マーを多量に使わないようにするため、レンズ部が薄く
なる傾向が強い。(20〜100μm厚とする傾向が強
い) また、2P法によるレンズ部を担持する支持体として、
連続的な製造や、成形時に照射する放射線の透過性を考
慮した場合に、厚く剛性の高いシートよりも、薄いフィ
ルムが用いられる傾向も強い。(50〜500μm厚の
フィルムが用いられる傾向が強い) 本発明の構成は、これらの観点から、2P法によるレン
ズシートへの剛性付与の点で有利である。
【0044】また、レンチキュラーシート自体に、十分
な厚さを持つ光拡散層がなくても、上述の「ホットバ
ー」の問題が解消される。表裏のシリンドリカルレンズ
は、フレネルレンズ側が主レンチキュラーとして水平方
向に屈折拡散させる配列(以後、「Hレンチ」と称す
る)で、観察者側が副レンチキュラーとして垂直方向に
屈折拡散させる配列(以後、「Vレンチ」と称する)と
するのが、最も実用に適した構成と思われるため、以
後、上記構成に則して説明する。上記構成で、Hレンチ
のピッチを0.2mm以下とし、Vレンチのピッチを
0.1mm以下として、ホットバーおよび水平・垂直方
向の視野角を制御することにより、画面全体の光量を制
御し、均一な明るさのスクリーンが得られる。
【0045】HレンチとVレンチのレンズピッチ比を
2:1とするのが好ましい理由を説明する。通常、リア
プロジェクションテレビ用スクリーンでは、左右(水
平)方向での半値角(画面に垂直な正面で検出される表
示光の輝度が1/2に低下する際の、正面から変位する
角度)は30〜40°に、上下(垂直)方向での半値角
は10〜20°となるように、スクリーンの視野角(配
向角)は設定される。
【0046】同一のレンズピッチとする場合、シリンド
リカルレンズ形状は、視野角(配向角)を大きくするほ
どレンズの半角(シリンドリカルレンズ同士の境界部が
なす角度の半分であり、角度が小さいほど切り立った形
状となる)を小さくする必要があるが、成形の容易さの
上では、レンズピッチを大きくした方がシリンドリカル
レンズ形状を設計しやすく、加工性も良好となる。
【0047】従って、HレンチとVレンチのレンズピッ
チ比を2:1とするのが好ましく、解像度やプロジェク
タの画素数などの点から、昨今、0.2mm以下のファ
インピッチ化が要求されているHレンチに対して、Vレ
ンチのレンズピッチは0.1mm以下が望ましい。
【0048】また、本発明の標準的な使用形態では、観
察者側にVレンチが配置されることになるが、レンズピ
ッチの細かいVレンチが観察者側に面していることで、
シリンドリカルレンズ群が存在することを視認しづら
く、違和感なく表示映像を視覚できると共に、AG(ア
ンチグレア)作用があり、外光反射防止の効果も併せ持
つことになる。Vレンチのレンズピッチは、加工可能な
範囲まで細かい方が好ましい。
【0049】レンチキュラーシートは、光拡散材の分散
された基板(光拡散基板)を具備せず、観察者側のレン
チキュラー(Vレンチ)のレンズ部を構成する凹凸内部
に光拡散材が分散された構成とすると、フレネルレンズ
シート側に設けた光拡散層とVレンチ内に設けた光拡散
層により、両面レンズによる光拡散効果と相まって、視
野角が一層向上して均一な明るさのスクリーンを得るこ
とができる。フレネルレンズシート側の光拡散層を構成
する光拡散材は、有機系材料を主な成分とする粒径5〜
100 μmの球状の形状を主体とした光拡散材が好まし
く、後者(レンチ内部に分散)よりも高い濃度で分散す
るのが好ましい。
【0050】プロジェクタからの投射光は、まずフレネ
ルレンズシートの拡散層を透過し、その透過光がフレネ
ルレンズ部で屈折され、Hレンチのレンズ面に入射して
集光屈折される。遮光層は、Hレンチに対応して形成さ
れるのが一般的であり、遮光層(BS層;ブラックスト
ライプ層)の間の透明部分を通過した後、Vレンチに入
射して、光拡散および屈折されて、観察側に出射する。
【0051】ここで、フレネルレンズシート側の拡散層
は、球状の形状を主体とした有機系材料からなる粒径5
〜100 μmの光拡散材を添加した光拡散層を使用するこ
とにより、光拡散が全くランダムでなく拡散度合も適度
で均一なため、フレネルレンズ部での屈折によって出射
する光は、平行光に近く拡散成分が少ない。そのため、
遮光層(BS層;ブラックストライプ層)の間の透明部
分を効率良く通過することになり、遮光層での蹴られ
(光損失)が少なく、輝度の高い明るいスクリーンが得
られる。
【0052】上記のように、Hレンチのレンズピッチに
対して、Vレンチのレンズピッチは1/2以下が好まし
い。当然、Hレンチ・Vレンチ双方の作製を2P法によ
ると、双方の狭ピッチ化が可能であり、0.1mm前後
のHレンチのレンズピッチに対して、0.05mm前後
のVレンチのレンズピッチが実現できる。
【0053】最外面(観察者側)に位置するVレンチは
非常にピッチが細かいため、目視ではピッチが確認でき
ず、細かい凹凸による適度なマット感があり、結果的に
反射防止のAG(アンチグレア)効果を奏することにな
り、スクリーン表面での外光の写り込みが防止される。
【0054】さらに、必要に応じては、上記のような薄
い両面レンチキュラーシートを保護するため、観察者側
に前面板を配置することも行なわれる。前面板として
は、アクリルやアクリル系コポリマー,ポリカーボネー
トなどの透明な樹脂が使用され、観察者側の表面にハー
ドコート処理,帯電防止処理,反射防止処理などから選
択される少なくとも1種類の表面処理が施されると、一
層好ましい。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明による透過
型スクリーンの構成の一例を示す説明図であり、図1
(a)は斜視図,図1(b)は、図1(a)のX−Y面
で見た断面図である。
【0056】図1(b)の右側がプロジェクタ側(入射
側),左側が観察者側(出射側)であり、プロジェクタ
側から順に、光拡散材を分散混合した樹脂基板の一方の
面(出射側)に、フレネルレンズ部を形成してなるフレ
ネルレンズシート90、樹脂基板の片面(入射側)にHレ
ンチとなるレンズ部を、他面(出射側)にVレンチとな
るレンズ部を形成してなる両面レンチキュラーシート10
0 、最外面(観察者側)にハードコート処理などの表面
処理層が形成され、両面レンチキュラーシート100 を保
護する前面板200 、が配置され、両面レンチキュラーシ
ート100 は、樹脂基板の表面(出射側)にHレンチの非
集光部に相当する位置に、線条の黒色遮光層(BS)が
形成された構成である。
【0057】フレネルレンズシート90の樹脂基板として
は、ポリエステル樹脂,スチレン樹脂,アクリル樹脂,
アクリルースチレン共重合樹脂,ポリカーボネート樹
脂,塩化ビニル樹脂シートなどが挙げられるが、特に限
定されたものではない。上記の樹脂基板には、主に球状
の光拡散材が混入される。光拡散材は、粒径5〜100 μ
mの架橋重合体樹脂微粒子の有機系架橋ビーズを主体に
添加することが望ましい。
【0058】フレネルレンズシート側の光拡散材とし
て、上記のものが好ましい理由として、無機系拡散材で
は一般に形状が不定であり、ランダムな光拡散を生じる
ため、フレネルレンズシート側に用いると、プロジェク
タからの投射光がランダムに光拡散した後、フレネルレ
ンズ部に入射することで、フレネルレンズによる特性が
損なわれることになる。有機系拡散材を成分とする光拡
散材は、形状が球状で一定のものが得やすく、フレネル
レンズによる特性が損なわれることなく、レンチキュラ
ーシート側に出射させる上で好適なためである。
【0059】両面レンチキュラーシート100 の樹脂基板
としては、フレネルレンズシート90と同様にポリエステ
ル樹脂,スチレン樹脂,アクリル樹脂,アクリルースチ
レン共重合樹脂,ポリカーボネート樹脂,塩化ビニル樹
脂シートなどが挙げられるが、特に限定されたものでは
ない。
【0060】レンチキュラーシートのレンズ部(Hレン
チ)を形成する方法としては、 (1)ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂,ポリカーボネ
ート樹脂,塩化ビニル樹脂などのシート状基材を加熱
し、熱溶融状態で平プレスにて、金型を用いて型押しす
る方法。 (2)エクストルーダによる溶融押出し成型にて、溶融
状態で押し出されるシート状樹脂基材表面に、エンボス
ロール金型を用いて型押しする方法。 (3)紫外線または電子線硬化性樹脂組成物を、エンボ
スロール金型の成型面に塗工し、シート状樹脂基材をエ
ンボスロール金型に供給して、前記基材を介して紫外線
または電離放射線の照射により、前記樹脂を硬化させる
と同時に樹脂成形物からなるレンズを透明基材に重合接
着せしめる方法。 などが挙げられ、形成方法は特に限定されるものではな
いが、ファインピッチ化や生産性の点から、(3)の方
法が実用的である。
【0061】両面レンチキュラーシートのHレンチは上
記の何れかの方法で形成され、非レンズ部である樹脂基
板の他面には、Hレンチによる集光部以外の領域(すな
わち、映像光が通過しない領域)に、黒色の光吸収性遮
光層(BS)が設けられる。別途作製されるVレンチ面
を持つレンチキュラーシートが、上記BSの表面に積層
されて、上記の両面レンチキュラーシートとなる。
【0062】以下、BSの形成方法の一例を説明する。
(図4参照) (a)基材片面に電離放射線硬化型樹脂によるシリンド
リカルレンズを並設し、他面が平坦面であるレンチキュ
ラーシート(Hレンチ)を作製する。 (b)上記レンチキュラーシートの平坦面に、電離放射
線硬化型樹脂層を形成する。この電離放射線硬化型樹脂
としては、ポジ型の感光性粘着層(露光部の粘着性が消
失するタイプ)が好ましい。 (c)光源とレンチキュラーシートとを、シリンドリカ
ルレンズの並設方向に相対移動させながら、シリンドリ
カルレンズの長手方向に延びた帯状の光線を、シリンド
リカルレンズ側からレンチキュラーシートの平坦面に対
して垂直に照射して、各シリンドリカルレンズによって
集光された部分の電離放射線硬化型樹脂を硬化させる。 (d)電離放射線硬化型樹脂層を形成したレンズシート
の平坦面の全面に、転写シート基材に黒色の着色層が形
成された転写シートを前記着色層側で重ね合わせ、未硬
化部分の前記樹脂の粘着性を利用して、前記着色層を未
硬化部分にのみ付着させる。 (e)硬化部分の着色層をレンズシートから剥離するこ
とにより、線条の遮光層が形成される。
【0063】工程(c)の露光プロセスによれば、各シ
リンドリカルレンズに対しては、シリンドリカルレンズ
側からレンチキュラーシートの全面に平行光を一括的に
照射するのと同等に機能することになる。形成された遮
光層は、実際にレンチキュラーシートに電離放射線の照
射したことによる非集光部に対してであり、真に遮光層
の形成が必要な箇所(すなわち、映像光の通過しない領
域)に、確実な位置精度で遮光層を形成できる。
【0064】また、工程(c)の露光プロセスによれ
ば、露光量に応じて粘着部の幅を制御でき、遮光層の幅
を制御することもできる。遮光層の幅を制御すること
で、BS率(%;100−開口率)を制御することがで
きる。表示映像に十分なコントラストを持たせるために
は、BS率を50%以上とするのが好ましい。
【0065】次いで、別途製造されるVレンチを持つレ
ンチキュラーシートを、アンカー層などを介したりし
て、上記レンチキュラーシートに積層して、両面レンチ
キュラーシートを得る。Vレンチを持つレンチキュラー
シートも、作製方法はHレンチと同様であり、電離放射
線硬化型樹脂を用いる方法が実用的であるが、Vレンチ
に光拡散機能を与える上では、光拡散材が分散された電
離放射線硬化型樹脂を用いてレンズ部の形成が行なわれ
る。
【0066】さらに、この両面レンチキュラーシートの
Vレンチ側に、前面板200 を配置する。前面板200 とし
て、スチレン樹脂,アクリル樹脂,アクリルースチレン
共重合樹脂(MS樹脂),ポリカーボネート樹脂など
の、剛性があり、光線透過率の優れた樹脂板が挙げられ
るが、特に限定されない。前面板200 は、両面レンチキ
ュラーシートを保護すると共に、フレネルレンズシート
と組み合わせたスクリーンとしての剛性を付与する目的
のために設けられるが、必要に応じて着色剤を混入して
も良い。
【0067】前面板200 の最外面(観察者側)に、ハー
ドコート処理,帯電防止処理,反射防止処理から選択さ
れる少なくとも1種類の表面処理が施されると、一層好
ましい。ハードコート処理は、外部からの引っかきや接
触による傷が付きにくくするために、耐擦傷性を付与す
るものであり、帯電防止処理は、静電気の発生によっ
て、ゴミ,埃が付着することを回避し、表面の拭き取り
(洗浄)の頻度を減らすものであり、反射防止処理は、
スクリーン表面での外光の反射が少なく、外光の写り込
みによる画像妨害を低減するものである。
【0068】ハードコート処理の一種として、硬化後の
塗液硬度が高い紫外線硬化型塗料を塗布形成することが
行なわれる。紫外線硬化型塗料の塗布にあたっては、任
意の塗布方法が採用されるが、ハードコート層(紫外線
硬化型塗料の硬化物からなる層)を転写層として設けた
転写シートを用いた転写形成でも良い。
【0069】帯電防止処理は、ハードコート層の形成と
同時に行なうこともできる。ハードコート層となる紫外
線硬化型塗料に、界面活性剤などの帯電防止剤を加える
ことでそれが実現できるが、両者は別々の形成であって
も良い。また、帯電防止剤の種類,添加量などは特に限
定されるものではない。
【0070】反射防止処理は、保護樹脂板の基材の屈折
率よりも低屈折率の材料を、塗布または蒸着などの各種
方法により成膜形成される。低屈折率の材料として、透
明なフッ素系樹脂またはフッ素系無機化合物が例示され
るが、低屈折材料および形成方法は特に限定されるもの
ではない。
【0071】<スクリーンの性能評価>上記の実施形態
に係る図1に示す構成の透過型スクリーンと、従来技術
に係る図2,図3に示す構成の透過型スクリーン(それ
ぞれ、比較例1,2と称する)について、光学特性を比
較した。
【0072】比較例1は、両面レンチキュラーシート内
に光拡散材を分散混合した構成であり、比較例2は、観
察者側にVレンチの配置されない片面レンチキュラーシ
ートを有する構成である。性能評価の結果を、図5の表
に示す。
【0073】同図で、視野角の評価は、半値角α(画面
に垂直な正面で検出される表示光の輝度が1/2に低下
する際の、正面から変位する角度)および1/3値角β
(同じく1/3に低下する角度)で示している。水平方
向の角度はHで、垂直方向の角度はVを添えて記す。
【0074】比較例1,2は、観察者側にVレンチの配
置されない構成であり、上下(垂直)方向の視野角の向
上は、光拡散材に依存することになるため、αVは、そ
れぞれ5°,8°であるのに対し、本発明の実施例で
は、15°と大幅に向上している。また、βVは、比較
例1,2がそれぞれ8°,12°であるのに対し、本発
明の実施例では、20°と向上している。
【0075】
【発明の効果】本発明により、明るく高解像度で、水
平,垂直の両方向で広い視野角を持ち、コントラストに
優れ、鮮明な画像が観察できる透過型スクリーンが提供
される。特に、モニター向けスクリーンとしての至近距
離での観察,高所に設置するモニターとしての使用に適
した垂直方向に広い視野角を持つスクリーンが、レンチ
キュラーシート側の光拡散基板が不要なため、比較的、
安価に提供される。
【0076】本発明の透過型スクリーンでは、フレネル
レンズシート側の光拡散基板による光拡散特性と両面レ
ンチキュラーシートのVレンチによる光拡散特性との相
乗効果により、スクリーンの輝度を低下させない、効率
の良い拡散処方の設定が可能であり、レンチキュラーシ
ート側の光拡散を抑えることにより、表示映像のコント
ラストや解像度を向上させることができる。また、上下
(垂直)方向の視野角の制御だけでなく、液晶投射型プ
ロジェクタに特有のホットバーおよびシンチレーション
の発生を容易に解消できる。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過型スクリーンの構成の一例を
示す説明図であり、図1(a)は斜視図,図1(b)
は、図1(a)のX−Y面で見た断面図である。
【図2】従来の透過型スクリーンの一つとして、CRT
プロジェクタを具備する投射型プロジェクションテレビ
向けに汎用的に使用されている透過型スクリーンを示す
説明図。
【図3】従来の透過型スクリーンの一つとして、液晶リ
アプロジェクションテレビに使用される透過型スクリー
ンの一例を示す説明図。
【図4】レンチキュラーシートの反レンズ部側に、各シ
リンドリカルレンズの非集光部にあたる箇所に遮光層を
形成する方法の一例を工程順に示す説明図。
【図5】本発明の透過型スクリーン(実施例)と従来の
透過型スクリーン(比較例)の光学特性を比較する表。
【符号の説明】
10,60,90…フレネルレンズシート 20,70,100 …両面レンチキュラーシート 200 …前面板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 D G03F 7/004 511 G03F 7/004 511 Fターム(参考) 2H021 AA00 BA24 BA29 2H025 AA02 AB14 AB17 AD01 AD03 BH02 2H042 BA02 BA19 2H088 EA12 HA21 HA24 HA26 HA27 MA02 MA20 2H091 FA16X FA27X FA28X LA17 LA30 MA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロジェクタからの投射光を、観察者側に
    配置されたレンチキュラーシートに略平行光として出射
    する作用を持つフレネルレンズシートと、 フレネルレンズシートからの出射光を受け、水平方向に
    並列したシリンドリカル・レンズ群の機能により、上記
    の略平行光を水平方向に拡げて出射する作用を持つレン
    チキュラーシート、を少なくとも備える透過型スクリー
    ンにおいて、 フレネルレンズシートは、光拡散材の分散された基板
    (光拡散基板)の反プロジェクタ側となる片面に、レン
    ズ部を構成する凹凸が形成されており、 レンチキュラーシートは、シリンドリカルレンズ群が並
    列する方向が表裏で略直交するように、両面にレンズ部
    を構成する凹凸が形成されており、少なくとも一方のシ
    リンドリカルレンズ群の非集光部に相当する位置にスト
    ライプ状の遮光層が形成された構成であることを特徴と
    する透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】レンチキュラーシートは、 フレネルレンズシート側の片面に、水平方向に並列した
    シリンドリカルレンズ群が形成されており、平坦な他面
    には、シリンドリカルレンズの境界部(非集光部)に相
    当する位置にストライプ状の遮光層が形成された第1レ
    ンチキュラーシートと、 観察者側の片面に、垂直方向に並列したシリンドリカル
    レンズ群が形成されており、他面が平坦な第2レンチキ
    ュラーシートとが、 互いの平坦な面を接して積層された構成であることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  3. 【請求項3】レンチキュラーシートは、 フレネルレンズシート側の片面に、垂直方向に並列した
    シリンドリカルレンズ群が形成されており、平坦な他面
    には、シリンドリカルレンズの境界部(非集光部)に相
    当する位置にストライプ状の遮光層が形成された第1レ
    ンチキュラーシートと、 観察者側の片面に、水平方向に並列したシリンドリカル
    レンズ群が形成されており、他面が平坦な第2レンチキ
    ュラーシートとが、 互いの平坦な面を接して積層された構成であることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  4. 【請求項4】レンチキュラーシートは、 フレネルレンズシート側の片面に、水平方向に並列した
    シリンドリカルレンズ群が形成されており、他面が平坦
    な第1レンチキュラーシートと、 観察者側の片面に、垂直方向に並列したシリンドリカル
    レンズ群が形成されており、平坦な他面には、シリンド
    リカルレンズの境界部(非集光部)に相当する位置にス
    トライプ状の遮光層が形成された第2レンチキュラーシ
    ートとが、 互いの平坦な面を接して積層された構成であることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  5. 【請求項5】レンチキュラーシートは、 フレネルレンズシート側の片面に、垂直方向に並列した
    シリンドリカルレンズ群が形成されており、他面が平坦
    な第1レンチキュラーシートと、 観察者側の片面に、水平方向に並列したシリンドリカル
    レンズ群が形成されており、平坦な他面には、シリンド
    リカルレンズの境界部(非集光部)に相当する位置にス
    トライプ状の遮光層が形成された第2レンチキュラーシ
    ートとが、 互いの平坦な面を接して積層された構成であることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  6. 【請求項6】レンチキュラーシートは、 フレネルレンズシート側の片面に、水平方向に並列した
    シリンドリカルレンズ群が形成されており、平坦な他面
    には、シリンドリカルレンズの境界部(非集光部)に相
    当する位置にストライプ状の遮光層が形成された第1レ
    ンチキュラーシートと、 観察者側の片面に、垂直方向に並列したシリンドリカル
    レンズ群が形成されており、平坦な他面には、シリンド
    リカルレンズの境界部(非集光部)に相当する位置にス
    トライプ状の遮光層が形成された第2レンチキュラーシ
    ートとが、 互いの平坦な面を接して積層された構成であることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  7. 【請求項7】レンチキュラーシートは、 フレネルレンズシート側の片面に、垂直方向に並列した
    シリンドリカルレンズ群が形成されており、平坦な他面
    には、シリンドリカルレンズの境界部(非集光部)に相
    当する位置にストライプ状の遮光層が形成された第1レ
    ンチキュラーシートと、 観察者側の片面に、水平方向に並列したシリンドリカル
    レンズ群が形成されており、平坦な他面には、シリンド
    リカルレンズの境界部(非集光部)に相当する位置にス
    トライプ状の遮光層が形成された第2レンチキュラーシ
    ートとが、 互いの平坦な面を接して積層された構成であることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  8. 【請求項8】レンチキュラーシートは、光拡散材の分散
    された基板(光拡散基板)を具備しない構成であること
    を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の透過型スク
    リーン。
  9. 【請求項9】レンチキュラーシートは、光拡散材の分散
    された基板(光拡散基板)を具備せず、第2レンチキュ
    ラーシートのレンズ部を構成する凹凸内部に光拡散材が
    分散された構成であることを特徴とする請求項8記載の
    透過型スクリーン。
  10. 【請求項10】フレネルレンズシート,第1レンチキュ
    ラーシート,第2レンチキュラーシートの少なくとも1
    種類のレンズ部を構成する凹凸は、放射線硬化型樹脂の
    硬化物からなることを特徴とする請求項2〜9の何れか
    に記載の透過型スクリーン。
  11. 【請求項11】第2レンチキュラーシートのシリンドリ
    カルレンズ群の並列されるピッチが、第1レンチキュラ
    ーシートのピッチ以下であることを特徴とする請求項2
    〜10の何れかに記載の透過型スクリーン。
  12. 【請求項12】レンチキュラーシートの観察者側のシリ
    ンドリカルレンズ群の表面に、ハードコート処理,帯電
    防止処理,反射防止処理などから選択される少なくとも
    1種類の表面処理が施された前面板を、さらに配置して
    なることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の
    透過型スクリーン。
  13. 【請求項13】請求項1〜12の何れかに記載の透過型
    スクリーンを、表示画像を投影するプロジェクタ,自己
    発光型の画像表示パネル,液晶式の画像表示パネル,C
    RT方式の画像表示パネルなどから選択される画像表示
    手段と組み合わせてなる画像表示装置。
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