JP2008026624A - 透過型スクリーン及び背面投射型映像表示装置 - Google Patents

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Kohei Moronaga
耕平 諸永
Susumu Takahashi
進 高橋
Masahiro Ehashi
正浩 江橋
Takayuki Fujiwara
隆之 藤原
Akihito Kagotani
彰人 籠谷
Kiyoko Matsuno
聖子 松野
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Abstract

【課題】背面投写型映像表示装置において、瞳径の大きい投射レンズを用いても、スクリーン上に事実上ボケが発生せず、シンチレーションの低減及び高解像度が実現できる透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】投射される映像光を略平行な光に変換して平行光として出射するフレネルレンズシート10と、このフレネルレンズシート10の平行光が出射される側に所定の距離をおいて対向配置されフレネルレンズシート10から出射される平行光な所定のアスペクト比に変換して第1の拡散光として出射するレンチキュラーレンズシート20とを備える透過型スクリーン2において、フレネルレンズシート10の光拡散層12bに入射光が入射する入射面から第2の拡散光が出射する光拡散層25の光出射面に至るまでの間の距離tを1.3mm以内に設定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、入射される光を略平行な光に変換して出射するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に対向して配置され前記フレネルレンズシートからの出射光を拡散するレンチキュラーレンズシートとを備える透過型スクリーン及びこれを用いたプロジェクション方式による背面投射型映像表示装置並びにその投射スクリーンなどに用いられる透過型スクリーンに関する。
従来から、透過型スクリーンを備えた投射型ディスプレイとして、リアプロジェクションテレビが知られている。また、近年では、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)などの薄型の大型ディスプレイに対抗して、MD方式のプロジェクションテレビが台頭してきている。MD方式のプロジェクションテレビは、例えばLCDやLCOS(LCD on Silicon;反射型液晶パネルの一種)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)などの表示デバイスを用いて変調された投射光を透過型スクリーンのリア側から投射するものである(例えば特許文献5参照)。
このMD方式プロジェクションテレビは、40インチ以上の大型化が容易であり、デジタル表示のための画質も良好で、ディスプレイ本体のコストも比較的安価に製造できるため、今後の家庭用の大型ディスプレイとして大変注目されている。
このようなMD方式プロジェクションテレビなどの投射型ディスプレイに用いられる透過型スクリーンは、入射光の方向を整えて略平行光として出射するフレネルレンズシートと、適度の視野角を持たせるためにフレネルレンズシートからの出射光を、例えば水平,垂直方向に配置されたシリンドリカルレンズ群などにより拡散させるレンチキュラーレンズシートとを備えている。ここで、レンチキュラーレンズシートを構成するシリンドリカルレンズ群は一方向に並列されてなる構成のものに限らず、シリンドリカルレンズ群が複数方向に並列されてなる構成や、単位レンズが2次元配列されてなる構成など、各種タイプの光拡散レンズアレイシートを含む。また、フレネルレンズシート及びレンチキュラーレンズシート中には、輝度ムラやシンチレーションなどを低減するために透過光を拡散させる拡散層が設けられている。
従来の透過型スクリーンに用いるレンチキュラーレンズシートは、透明支持体を有し、この透明支持体の一方の面に、凸のシリンドリカルレンズが並設されてなるレンズ部が放射線硬化性樹脂からなる硬化物により形成され、また、透明支持体の他方の面にフィルム転写またはフィルムラミネートなどにより遮光パターン及び拡散層が形成され、さらに拡散層上に帯電防止機能や反射防止機能を有するフィルムが設けられた構成になっている(例えば特許文献1参照)。
従来の透過型スクリーンについて図4を参照して説明する。
図4において、透過型スクリーンは、フレネルレンズシート30と、このフレネルレンズシート30の光出射側に対向して配置されたレンチキュラーレンズシート40とを備える。
フレネルレンズシート30は、透明層31aと、この透明層31aの光入射側の面に積層された光拡散層31bと、この光拡散層31bの光入射側の面に積層された微細凹凸層32と、透明層31aの光出射側の面に設けられたフレネルレンズ層33とから構成されている。また、透明層31a、光拡散層31b及び微細凹凸層32はフレネルレンズシート基材31を構成する。
また、レンチキュラーレンズシート40は、図4に示すように、微拡散機能を有する基材48と、この基材48の光入射側の面に接合層44を介して積層されたレンズ支持基材42と、このレンズ支持基材42の光入射側の面に設けられ所定のアスペクト比に変換するシリンドリカルレンズを配列してなるレンズアレイ層41と、シリンドリカルレンズ同士の境界部分に対応する接合層44の光入射側の表面箇所に設けられた遮光ストライプ層43と、基材48の光出射側の面に積層された光拡散層45と、この光拡散層45の光入射側の面に設けられた表面層47とから構成されている。
しかしながら、上記のような従来の透過型スクリーン及びそれらを用いた投射型ディスプレイには、以下のような問題があった。
すなわち、MD方式プロジェクションテレビでのプロジェクターは投射レンズの瞳径が小さく、近似的に点光源とみなすことができる。このような光源を用いて透過型スクリーンに画像を投影すると、レンチキュラーレンズ内部に含有される光拡散材がぎらつく現象(スペックルもしくはシンチレーション)が発生することが知られており、特にコンピュータの出力画像等の静止画像を観察すると非常に見づらい画面となってしまう。
従来、このようなスペックルもしくはシンチレーション現象を低減するために、(1)投射される映像光の位相を変動させたり(例えば特許文献2〜5参照)、(2)光拡散性微粒子の混入している層(光拡散層)を2層に局在化させたりして、擬似的に投射レンズの瞳径を大きくすることにより輝度むら(シンチレーション)を抑える方法がとられていた(例えば特許文献6参照)。
特開平9−120101号公報 特開平11−64789号公報 特開2005−10772号公報 特開2003−21806号公報 特開2000−231066号公報 特開平8−313865号公報
しかしながら、上述した(1)による方式では、平行光(入射光)が散乱して各種光学素子に照射されるため、スクリーンに対する光の入射角度が大きくなり被写界深度が浅くなってしまう。このため、フォーカスを合わせるのが困難になり、スクリーン上にボケが生じてしまうという問題がある。
また、上述した(2)による方式は、間隔のあいた2層の光拡散層で光源光が拡散される結果、スクリーンの解像度の低下をまねくという問題がある。
本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、投射される映像光の位相を変動させることで、シンチレーション欠陥の低減を可能にした背面投写型映像表示装置において、瞳径の大きい投射レンズを用いても、スクリーン上に事実上ボケが発生せず、シンチレーションの低減及び高解像度が実現できる透過型スクリーン及びこれを用いた背面投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、入射光を略平行な光に変換して平行光として出射するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に対向して配置され前記平行光を所定のアスペクト比に変換して第1の拡散光として出射するレンチキュラーレンズシートとを備える透過型スクリーンにおいて、前記フレネルレンズシートは前記入射光を拡散する第1光拡散層を有し、前記レンチキュラーレンズシートに前記第1の拡散光をさらに拡散して第2の拡散光として出射する光拡散層が設けられ、前記第1光拡散層に前記入射光が入射する入射面から前記第2の拡散光が出射する前記第2光拡散層の光出射面に至るまでの間の距離を1.3mm以内に設定したことを特徴とする。
また、本発明は、光源と、映像表示素子と、投写レンズと、透過型スクリーンとをこれらの順に光軸に沿い配列され、前記透過型スクリーンに背面から投写された映像を観察する背面投写型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、入射光を略平行な光に変換して平行光として出射するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に対向して配置され前記平行光を所定のアスペクト比に変換して第1の拡散光として出射するレンチキュラーレンズシートとを備え、前記フレネルレンズシートは前記入射光を拡散する第1光拡散層を有し、前記レンチキュラーレンズシートに前記第1の拡散光をさらに拡散して第2の拡散光として出射する光拡散層が設けられ、前記第1光拡散層に前記入射光が入射する入射面から前記第2の拡散光が出射する前記第2光拡散層の光出射面に至るまでの間の距離を1.3mm以内に設定したことを特徴とする。
本発明によれば、投射される映像光の位相を変動させる構成を有する背面投写型映像表示装置の透過型スクリーンにおいて、第1光拡散層に入射光が入射する入射面から第2の拡散光が出射する第2光拡散層の光出射面に至るまでの間の距離を1.3mm以内に設定する構成にしたので、シンチレーションを低減できるとともに高解像度の画像を得ることができる。
また、本発明によれば、フレネルレンズシート及びレンチキュラーレンズシートの透明基材を厚く剛性を有することで、筐体への取り付けが容易であるとともに、経時変化あるいは高温高湿条件などの過酷な環境下での変形の発生を低減して信頼性を高めることができ、MD方式プロジェクションテレビによる映像を好適に視覚することが実現できる。
次に、本発明にかかる透過型スクリーン及び背面投写型映像表示装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明にかかる透過型スクリーン及び背面投写型映像表示装置は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明にかかる透過型スクリーン及び背面投写型映像表示装置の実施の形態を示す概略構成図である。
この図1において、背面投写型映像表示装置は、光源3と、LCD(液晶表示素子)やDMD(Digital Mirror Device)、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)など映像表示素子4と、投写レンズ1と、透過型スクリーン2とをこれらの順に光軸5に沿い配列されたものから構成され、映像表示素子4及び投写レンズ1を通して透過型スクリーン2にその背面から投写された映像を透過型スクリーン2の正面から観察するようになっている。
透過型スクリーン2は、入射光、すなわち投射される映像光を略平行な光に変換して平行光として出射するフレネルレンズシート10と、このフレネルレンズシート10の平行光の出射側に所定の距離をおいて対向配置されフレネルレンズシート10から出射される平行光を所定のアスペクト比に変換して第1の拡散光として出射するレンチキュラーレンズシート20とを備える。
フレネルレンズシート10は、透明層12aと、この透明層12aの入射光の入射側と反対の面に積層され入射光を拡散する光拡散層(特許請求の範囲に記載した第1光拡散層に相当する)12bと、この光拡散層12bの透明層12aと反対の面に設けられ、光拡散層12bで拡散された拡散光を平行光に変換して出射するフレネルレンズ層13とを備える構成になっている。
また、レンチキュラーレンズシート20は、アクリルスチレン共重合樹脂(MS)やポリカーボネート(PC)樹脂などの透明樹脂基材やガラス基材からなる透明基材26と、この透明基材26の前記平行光が入射される側の面に設けられ、前記第1の拡散光をさらに拡散して第2の拡散光として出射する光拡散層(特許請求の範囲に記載した第2光拡散層に相当する)25と、この光拡散層25の前記第1の拡散光が入射される側の面に設けられ、前記平行光を所定のアスペクト比に変換し第1の拡散光として出射する複数のシリンドリカルレンズを配列してなるレンズアレイ層21とを備える構成になっている。
そして、このように構成された透過型スクリーン2において、フレネルレンズシート10の光拡散層12bに前記入射光が入射する入射面から前記第2の拡散光が出射する光拡散層25の光出射面に至るまでの間の距離tは1.3mm以内に設定されている。
このような透過型スクリーン2において、映像表示素子4の1画素は光拡散層である光拡散層12b,25によって末広がりの円錐状に広がる。光拡散層12a,12bを射出される面での円の直径φは次式で計算できる。
φ=2×t1×Tan{(θ+α1)/2}+2×t2×Tan{(θ+α1+α2)/2}
ここで、θは見込み角であり、投写レンズの瞳径をd、投写距離をaとすると次式のようになる。
d/2a=Tan(θ/2)
t1:光拡散層12bに光が入射する面から光拡散層25に光が入射する面までの距離
t2:光拡散層25に光が入射する面から光が射出する面までの距離
α1:図1のA部を拡大して示す光拡散層12bでの光線の広がり角
α2:図1のB部を拡大して示す光拡散層25での光線の広がり角
次に、従来と本実施の形態における透過型スクリーンとの比較例について述べる。
図4に示す従来の透過型スクリーンは、t1=1.55mm、t2=1.5mm、d/a=0.06、α1=4.4°、α2=8.2°であり、広がる円の直径は、約0.63mmとなる。これは透過型スクリーンに投影された画素幅とほぼ等しいことから分かるように、この値が透過型スクリーンの解像度限界であることが判断される。
これに対して本実施の形態における透過型スクリーンでは、t1=1.25mm、t2=0.05mm、d/a=0.38、α1=4.4°、α2=8.2°であり、広がる円の直径は、約0.61mmとなり、投写レンズの瞳径が大きくなっても透過型スクリーンに投影された画素幅とほぼ等しくなっているが確認された。
また,投射される映像光の位相を変動させる構成を有する光学系では、投写レンズの瞳径をd、投写距離をaの比d/aが0.38必要であることが実験によって分かった。
したがって、本実施の形態によれば、光拡散層12bに入射光が入射する入射面から第2の拡散光が出射する光拡散層25の光出射面に至るまでの間の距離tを1.3mm以内に設定したので、シンチレーションを低減できるとともに高解像度の画像を得ることができる。
(実施の形態2)
次に、図2により本発明にかかる透過型スクリーンの具体的な実施の形態について説明する。
図2に示す透過型スクリーン2は、フレネルレンズシート10と、このフレネルレンズシート10の光出射側に所定の距離をおいて対向配置されたレンチキュラーレンズシート20とを備える。
フレネルレンズシート10は、光拡散性微粒子が分散され、入射される投射光を拡散して拡散光を出射する光拡散基板14と、この光拡散基板14の投射光が入射される側の面(同図の右側)に積層して設けられた、正反射防止機能を奏する微細凹凸層11と、光拡散基板14の拡散光が出射される側の面に設けられた同心円状のフレネルレンズからなるフレネルレンズ層13とから構成される。
なお、フレネルレンズ層13は放射線硬化型樹脂の硬化物からなり、このフレネルレンズ層13は光拡散基板14の投射光入射側の面に重合接着される。
また、光拡散基板14としては、吸水性の低い(0.2%以下が好ましい)PC(ポリカーボネート)あるいはPCアロイが主材料として好適であり、厚さは1mm以下が好ましい。また、上記微細凹凸層11と光拡散基板14は、フレネルレンズシート基材12を構成している。
本実施の形態2では、光拡散基板14の厚さは1mm以下とし、その拡散度合は、ヘイズ値で、50%〜70%の値に設定している。また、光拡散基板14の内部には、主材料となる樹脂と屈折率の異なる光拡散性微粒子(フィラー)が分散混合され、その分散量,粒径分布,屈折率差,フィラー形状に応じて種々の光拡散機能を奏することになる。
また、本実施の形態2では、光拡散基板14の主材料として、屈折率1.58のPCアロイ,フィラーとして、平均粒径10μm,屈折率1.525の有機フィラーを採用している。
また、光拡散基板14の主材料とフィラーとの屈折率差(上記の場合、0.055)は、上述したものに限定されないが、相対的にレンチキュラーレンズシート20よりも薄いフレネルレンズシート10で同程度に高い拡散度合を奏する上では、レンチキュラーレンズシート20側に配置される光拡散層における屈折率差よりも大きいことが好適である。
レンチキュラーレンズシート20は、図2に示すように、透明基材26と、この透明基材26のフレネルレンズシート10と対向する側の面に積層され、前記第1の拡散光を前記第2の拡散光として出射する光拡散層25と、この光拡散層25の前記第1の拡散光が入射される側の面に接合層24を介して積層されたレンズ支持基材22と、このレンズ支持基材22の接合層24と反対の面に設けられ、前記平行光を前記第1の拡散光として出射する略半円柱状のシリンドリカルレンズ21aを複数配列してなるレンズアレイ層21と、シリンドリカルレンズ21a同士の境界部分に対応する光拡散層25の前記第1の拡散光が入射される側の表面箇所に設けられた遮光ストライプ層(ブラックストライプ層:BS層)23と、透明基材26の前記第2の拡散光が出射される側の面に形成された表面層27とから構成されている。このレンチキュラーレンズシート20は、組立時に初期変形などを与えて湾曲させることなく、平面を保った状態で取り付けられる平板部材であり、また、光軸方向から見た形状はフレネルレンズシート20の外形と同様な略長方形状を呈している。
また、表面層27は、透明基材26の光出射側の面にハードコート,帯電防止,反射防止,防眩から選択される少なくとも何れかの処理を施こすことにより構成される。また、接合層24の内部に光拡散性微粒子が分散されている。
レンチキュラーレンズシート20のレンズアレイ層21には、略半円柱状をなす複数のシリンドリカルのレンチキュラーレンズやレンチキュラーレンズがお互いに直交したクロスレンチや半円形状のマイクロレンズなどが使われる。以下レンチキュラーレンズの場合について述べる。このレンズアレイ層21が互いに略平行に配列され、上下方向(垂直方向、図示の紙面に垂直方向)に延されたもので、レンチキュラーレンズシート20の入射面を構成している。このような構成により、フレネルレンズシート10から出射される投射光がスクリーンの左右方向(水平方向、図示の上下方向)に集光後、左右方向に拡散しながら光拡散層25に向けて出射できるようになっている。
レンズ支持基材22には、主にポリエチレンテレフタレート(PET)などが使用される。
また、遮光ストライプ層23は、レンズアレイ層21が設けられたレンズ支持基材22の裏面側において、各シリンドリカルレンズ21aによる非集光部を、シリンドリカルレンズ21aの母線方向に沿ってストライプ状に延された光吸収帯により適宜の範囲だけストライプ状に遮光するブラックストライプを形成したものである。そして、レンズ支持基材22と遮光ストライプ層23の間には、光拡散層25を接合するための接合層24が設けられている。
光拡散層25の厚さは、45〜55μmの値が好適であり、拡散度合はヘイズ値で70%〜90%の値であることが好適である。また、光拡散層25は、光拡散性微粒子が分散混合されてなるインキの塗布、あるいは前記インキ層の転写により形成される。
透明基材26は十分な剛性が必要とされる。そのため、透明基材26の厚みも厚くしてあり、樹脂板の場合には1mm以上のMSやアクリル、アクリル系ポリマー、ポリカーボネートなどの強固な樹脂板が使用される。
また、表面層27は、表面を良好に仕上げるために必要に応じて設けられる種々のコート層である。例えば、鉛筆硬度3H以上程度の表面の耐擦傷性を付与するためのハードコート(HC)層に、写り込み防止のためのアンチグレア(AG)層、埃付着防止のための帯電防止(AS)層など機能を有するコート層を、単層または複数層により形成したものである。
上記実施の形態1では、投写レンズの瞳径を大きくした場合、ボケが無い画像を得るために、透過型スクリーン2における光拡散層12bに前記入射光が入射する入射面から第2の拡散光が出射する光拡散層25の光出射面に至るまでの間の距離tを1.3mm以内に設定し、光拡散層12b及び光拡散層25の厚さを1.3mm以下である必要であることが分かった。
また、透過型スクリーン2における全ての光拡散層の厚さを更に薄くすることで、より高解像度の画面を得られることが、後述する実施の形態3で確認された。
(実施の形態3)
次に、図3により本発明にかかる透過型スクリーンの実施の形態について説明する。
この実施の形態に示す透過型スクリーン2は、図3に示すように、フレネルレンズシート10と、このフレネルレンズシート10の光出射側に所定の距離をおいて対向配置されたレンチキュラーレンズシート20とを備える。
フレネルレンズシート10は、透明層12aと、この透明層12aの入射光が出射される側の面に設けられ、入射光を拡散し拡散光として出射する光拡散層12bと、この光拡散層12bの拡散光が出射される側の面に設けられ、拡散光を平行光に変換して出射するフレネルレンズ層13と、透明層12aの入射光が入射される側の面に設けられた微細凹凸層11とから構成されている。
また、レンチキュラーレンズシート20は、図2に示す場合より十分に薄い厚さの透明基材26と、この透明基材26のフレネルレンズシート10と対向する側の面に積層され、前記第1の拡散光を前記第2の拡散光として出射する光拡散層25と、この光拡散層25の前記第1の拡散光が入射される側の面に積層されたレンズ支持基材22と、このレンズ支持基材22の光拡散層25と反対の面に設けられ、前記平行光を前記第1の拡散光として出射する略半円柱状のシリンドリカルレンズ21aを複数配列してなるレンズアレイ層21と、シリンドリカルレンズ21a同士の境界部分に対応する光拡散層25の前記第1の拡散光が入射される側の表面箇所に設けられた遮光ストライプ層23と、透明基材26の前記第2の拡散光が出射される側の面に形成された表面層27とから構成されている。
また、光拡散層12b及び光拡散層25の厚さを薄くするために、フレネルレンズシート10では、その光拡散層12bを透明層12aの光出射側に設け、また、レンチキュラーレンズシート20では、その光拡散層25をレンズアレイ層21の後段に位置する透明基材26の光入射側に設けており、この場合の光拡散層12b及び光拡散層25の厚さは50〜200μmが好適である。
また、図3に示す透明基材26には、主にポリエチレンテレフタレート(PET)などが使用される。
本実施の形態における透過型スクリーンには、通常、最も出射面側の観察面に前面板(図示せず)等を組合せて使用することができる。この前面板は、スクリーンの表面に埃やゴミ等が付着したり、キズが付いたりするのを防止する目的で、耐久性のある透光性樹脂板が使用される。もちろん、この透光性樹脂板には、帯電防止層、反射防止膜、ハードコート層、防眩処理層を形成することができる。
このような前面板を配置して使用する場合は、上述したレンチキュラーレンズシートの光出射面に形成される、上述の帯電防止層、反射防止膜、ハードコート層、防眩処理層等を除くことができる。
上記実施の形態3の場合、透過型スクリーンに使用される光拡散層12b及び光拡散層25の厚さは0.5mm以下であり、その結果、上記実施の形態1,2よりも、より高解像で、フォーカスが一致した高品位な画像が得られた。
なお、図2及び図3に示すフレネルレンズシート10の正反射防止機能を奏する微細凹凸層11や、レンチキュラーレンズシート20のハードコート(HC)層、アンチグレア(AG)層、帯電防止(AS)層など機能を有する表面層27は、光拡散層とは見なさないこととする。
本発明にかかる透過型スクリーン及び背面投写型映像表示装置の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態2における透過型スクリーンの概略構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態3における透過型スクリーンの概略構造を示す断面図である。 従来の透過型スクリーンの概略構造を示す断面図である。
符号の説明
1……投射レンズ、2……透過型スクリーン、3……光源、4……映像表示素子、5……光軸、10……フレネルレンズシート、11……微細凹凸層、12……フレネルレンズシート基材、12a……透明層、12b……光拡散層、13……フレネルレンズ層、21a……シリンドリカルレンズ、14……光拡散基板、20……レンチキュラーレンズシート、21……レンズアレイ層、22……レンズ支持基材、23……遮光ストライプ層、24……接合層、25……光拡散層、26……透明基材、27……表面層。

Claims (16)

  1. 入射光を略平行な光に変換して平行光として出射するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に対向して配置され前記平行光を所定のアスペクト比に変換して第1の拡散光として出射するレンチキュラーレンズシートとを備える透過型スクリーンにおいて、
    前記フレネルレンズシートは前記入射光を拡散する第1光拡散層を有し、
    前記レンチキュラーレンズシートに前記第1の拡散光をさらに拡散して第2の拡散光として出射する光拡散層が設けられ、
    前記第1光拡散層に前記入射光が入射する入射面から前記第2の拡散光が出射する前記第2光拡散層の光出射面に至るまでの間の距離を1.3mm以内に設定した、
    ことを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 前記フレネルレンズシートは、透明基材と、前記透明基材の前記入射光が出射される側の面に設けられ前記入射光を前記平行光として出射するフレネルレンズ層とを有し、前記第1光拡散層は前記透明基材と前記フレネルレンズ層との間に介在されていることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  3. 前記透明基材の前記入射光が入射される側の面に微細凹凸層が設けられていることを特徴とする請求項2記載の透過型スクリーン。
  4. 前記フレネルレンズシートは、前記入射光を拡散して拡散光を出射する光拡散層と、前記拡散光が出射される側の前記光拡散層の面に設けられ前記拡散光を前記平行光として出射するフレネルレンズ層と、前記光拡散層の前記入射光が入射される側の面に設けられた微細凹凸層とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  5. 前記レンチキュラーレンズシートは、透明基材と、前記透明基材の前記第1の拡散光が入射される側の面に設けられ前記平行光を前記第1の拡散光として出射する複数の凸レンズを配列してなるレンズアレイ層を有し、前記第2光拡散層は前記透明基材と前記レンズアレイ層との間に介在されていることを特徴とする請求項1、2または4記載の透過型スクリーン。
  6. 前記レンチキュラーレンズシートは、透明基材と、前記透明基材の前記フレネルレンズシートと対向する側の面に積層され前記第1の拡散光を前記第2の拡散光として出射する光拡散層と、前記光拡散層の前記第1の拡散光が入射される側の面に接合層を介して積層されたレンズ支持基材と、前記レンズ支持基材の前記接合層と反対の面に設けられ前記平行光を前記第1の拡散光として出射する複数の凸レンズを配列してなるレンズアレイ層と、前記凸レンズ同士の境界部分に対応する前記光拡散層の前記第1の拡散光が入射される側の表面箇所に設けられた遮光ストライプ層とから構成されていることを特徴とする請求項1または4記載の透過型スクリーン。
  7. 前記接合層の内部に光拡散性微粒子が分散されていることを特徴とする請求項6記載の透過型スクリーン。
  8. 前記透明基材の前記第2拡散光が出射される側の面は、ハードコート,帯電防止,反射防止,防眩,から選択される少なくとも何れかの処理が施されてなる表面層を有することを特徴とする請求項6記載の透過型スクリーン。
  9. 光源と、映像表示素子と、投写レンズと、透過型スクリーンとをこれらの順に光軸に沿い配列され、前記透過型スクリーンに背面から投写された映像を観察する背面投写型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、入射光を略平行な光に変換して平行光として出射するフレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に対向して配置され前記平行光を所定のアスペクト比に変換して第1の拡散光として出射するレンチキュラーレンズシートとを備え、
    前記フレネルレンズシートは前記入射光を拡散する第1光拡散層を有し、
    前記レンチキュラーレンズシートに前記第1の拡散光をさらに拡散して第2の拡散光として出射する光拡散層が設けられ、
    前記第1光拡散層に前記入射光が入射する入射面から前記第2の拡散光が出射する前記第2光拡散層の光出射面に至るまでの間の距離を1.3mm以内に設定した、
    ことを特徴とする背面投写型映像表示装置。
  10. 前記フレネルレンズシートは、透明基材と、前記透明基材の前記入射光が出射される側の面に設けられ前記入射光を前記平行光として出射するフレネルレンズ層とを有し、前記第1光拡散層は前記透明基材と前記フレネルレンズ層との間に介在されていることを特徴とする請求項9記載の背面投写型映像表示装置。
  11. 前記透明基材の前記入射光が入射される側の面に微細凹凸層が設けられていることを特徴とする請求項10記載の背面投写型映像表示装置。
  12. 前記フレネルレンズシートは、前記入射光を拡散する光拡散層と、前記光拡散層の拡散光が出射される側の面に設けられ前記拡散光を前記平行光として出射するフレネルレンズ層と、前記光拡散層の前記入射光が入射される側の面に設けられた微細凹凸層とから構成されていることを特徴とする請求項9記載の背面投写型映像表示装置。
  13. 前記レンチキュラーレンズシートは、透明基材と、前記透明基材の前記第1拡散光が入射される側の面に設けられ前記平行光を前記第1の拡散光として出射する複数の凸レンズを配列してなるレンズアレイ層を有し、前記第2光拡散層は前記透明基材と前記レンズアレイ層との間に介在されていることを特徴とする請求項9、10または12記載の背面投写型映像表示装置。
  14. 前記レンチキュラーレンズシートは、透明基材と、前記透明基材の前記フレネルレンズシートと対向する側の面に積層され前記第1の拡散光を前記第2の拡散光として出射する光拡散層と、前記光拡散層の前記第1の拡散光が入射される側の面に接合層を介して積層されたレンズ支持基材と、前記レンズ支持基材の前記接合層と反対の面に設けられ前記平行光を所定のアスペクト比に変換し第1の拡散光として出射する凸レンズを配列してなるレンズアレイ層と、前記凸レンズ同士の境界部分に対応する前記光拡散層の前記第1の拡散光が入射される側の表面箇所に設けられた遮光ストライプ層とから構成されていることを特徴とする請求項9または13記載の背面投写型映像表示装置。
  15. 前記接合層の内部に光拡散性微粒子が分散されていることを特徴とする請求項14記載の背面投写型映像表示装置。
  16. 前記透明基材の前記第2拡散光が出射される側の面は、ハードコート,帯電防止,反射防止,防眩,から選択される少なくとも何れかの処理が施されてなる表面層を有することを特徴とする請求項14記載の背面投写型映像表示装置。
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JP2016212298A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 大日本印刷株式会社 プライバシー保護装置

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