JP2002267956A - マイクロミラーおよびその製造方法 - Google Patents

マイクロミラーおよびその製造方法

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JP2002267956A
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Masateru Hara
昌輝 原
Takuya Makino
拓也 牧野
Kazuhito Hori
和仁 堀
Kazuhiro Hane
一博 羽根
Minoru Sasaki
佐々木  実
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速かつ広角度に変位可能なマイクロミラー
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 ヒンジ部13の可動部分13Aから固定
部分13Bにかけての表側の面には、不純物例えばリン
(P)を含む多結晶シリコン膜15が、また、ヒンジ部
13の可動部分13Aの裏側の面には、アルミニウム
(Al)膜16が形成されている。これにより、多結晶
シリコン膜15とアルミニウム膜16とが窒化シリコン
からなるヒンジ部13を挟んでバイモルフ構造を構成し
ている。多結晶シリコン膜15に通電すると、多結晶シ
リコンのジュール熱によりヒンジ部13が加熱され、そ
の結果、多結晶シリコン膜15とアルミニウム膜16と
の両方が熱膨張し、可動部分13Aとともにミラー部1
2が変位する。ミラー部12はヒンジ部13に対して傾
斜しているので、先端のミラー部12に一層大きな角度
変位を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MEMS(MicroE
lectroMechanical Systems;微小電気機械システム)分
野に用いられるマイクロミラーおよびその製造方法に関
し、特にスキャナ用途に好適なマイクロミラーおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばレーザスキャナに用いられる部品
として、シリコン(Si)基板を用いたマイクロマシニ
ング(micromachining)により作製されたマイクロミラ
ー(走査ミラー)がある。従来のマイクロミラーは、例
えば「Technical Digest of the 16th Sensor Symposiu
m, 1998 pp. 167 〜170 」に記載されているように、シ
リコン基板の平面部分をそのままミラー面としたものが
殆どであった。すなわち、シリコンからなる上部基板
に、マイクロミラーと、このマイクロミラーを上部基板
に支持させるためのヒンジ部とを異方性エッチングによ
り作製するもので、マイクロミラーは、下部基板に設け
られた電極と上部基板に設けられた電極との間に働く静
電気力により、ヒンジ部を中心として上部基板に略垂直
な方向に振動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のマイクロミラーは、構造が簡単であるので作製
プロセスが容易であるという利点を有しているが、その
反面、基板の平面部分をそのまま利用して作製されてい
るので、その偏角に制限があり、スキャナとして用いる
場合には走査領域が限定されるという問題があった。
【0004】なお、スキャナとしては、基板に斜面部分
を設けてその斜面部分に走査ミラーを設けるようにした
ものが提案されている(特開平7−199103号公
報、米国特許第5,966,230号公報)。このスキ
ャナはバーコードリーダとして用いられるものである
が、基板に、平坦部分に対して約45°の角度をなす斜
面部分を形成し、その斜面部に、捩れヒンジ部により支
持された走査ミラーを設け、走査ミラーを静電気力によ
り捩れヒンジ部を中心に回動可能としたものである。
【0005】しかしながら、特にバーコードリーダなど
の用途においては、ターゲットがどの方向に移動しても
走査できること、ターゲットの多様な外形に対応できる
こと、短時間内に移動するターゲットを高速度で走査で
きること等が要求されるので、マイクロミラーの偏角を
より大きくすることが求められている。上記のスキャナ
においても、走査ミラーの変位の方向は斜面部分の表面
に対して略垂直であり、回転角は制限される。
【0006】また、マイクロミラーでは、ヒンジ部をエ
ッチングによって開口を形成することにより作成してい
るが、一般に開口の角の部分に欠陥が発生しやすいの
で、従来のように開口を単一の面(結晶面)内だけに形
成すると、駆動の際に欠陥の部位に応力が集中してヒン
ジ部が破断する虞があるという問題があった。更に、開
口形成の際のオーバーエッチングによってヒンジ部の寸
法精度が大きく劣化するという問題もあった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、高速かつ広角度に変位可能な
マイクロミラーを提供することにある。
【0008】また、第2の目的は、高速かつ広角度に変
位可能なマイクロミラーを簡単な工程により容易に作製
することができるマイクロミラーの製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるマイクロミ
ラーは、反射膜を備えたミラー部と、少なくとも2種類
の材料の熱膨張率の差を利用したバイモルフ構造を有
し、ミラー部の入射光に対する相対的な角度を変化させ
る駆動手段とを備えたものである。駆動手段は、具体的
には、例えば、ヒンジ部の一方の面に配設された第1の
駆動膜と、この第1の駆動膜よりも大きな熱膨張率を有
するとともにヒンジ部の他方の面に配設された第2の駆
動膜とにより構成される。第1の駆動膜と第2の駆動膜
とは、導電性を有するものであり、互いに異なる材料か
らなっていてもよいし、電気抵抗の異なる同種材料から
なっていてもよい。例えば、第1の駆動膜はリン(P)
等不純物を含む多結晶シリコン膜とし、第2の駆動膜は
アルミニウム膜とすることができる。
【0010】このマイクロミラーでは、第1の駆動膜へ
の通電によりバイモルフ構造を有するヒンジ部の可動部
分が変位し、この可動部分の変位に伴ってミラー部の入
射光に対する相対的な角度が変化し、入射光が偏向され
る。このミラーは、ヒンジ部の固定部分を固定端、ミラ
ー部を自由端とした片持ち梁構造であるため、構造的に
自由端のミラー部に大きな角度変位が生じる。
【0011】また、本発明によるマイクロミラーの製造
方法は、それぞれ平坦面を有する固定部分およびを含む
ヒンジ部と、このヒンジ部の可動部分に連続して設けら
れるとともに、ヒンジ部の可動部分の平坦面に対して傾
斜して設けられ、ヒンジ部の可動部分の変位に伴って入
射光に対する相対的な角度が可変なミラー部と、少なく
とも2種類の材料の熱膨張率の差を利用したバイモルフ
構造を有し、ミラー部の入射光に対する相対的な角度を
変化させる駆動手段とを備えたマイクロミラーの、ヒン
ジ部およびミラー部を、半導体基板の結晶異方性を利用
して、この半導体基板上に成膜された構造膜により一体
的に形成する工程を含むものであり、この工程によりミ
ラー部の傾斜面を有するマイクロミラーが容易に作製さ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の一実施の形態に係るマイク
ロミラーを用いたレーザスキャナ(バーコードスキャ
ナ)の構成を表すものである。このレーザスキャナ1
は、レーザダイオード3から射出されたレーザ光をマイ
クロレンズ4において絞り込んだ後、マイクロミラー1
0に照射し、マイクロミラー10において偏向すること
によりバーコードを走査するものであり、その反射光
(戻り光)はフォトダイオード5で受光される。これら
マイクロミラー10およびフォトダイオード5は、後述
するように、共通のシリコン(100)基板11を用い
て作製されたものである。
【0014】マイクロミラー10は、レーザダイオード
3に対向し、かつ傾斜面を有するミラー部12、および
平坦形状のヒンジ部13を有しており、ミラー部12側
が自由端、ヒンジ部13側が固定端となっている。ヒン
ジ部13は、例えば、三角形の開口部14を挟んで略V
字形状に形成されており、ミラー部12に繋がる可動部
分13Aと、この可動部分13Aを延長してシリコン基
板11の平坦面(100)に形成された固定部分13B
とにより構成されている。すなわち、このマイクロミラ
ー10は、ヒンジ部13の固定部分13Bを中心にして
先端のミラー部12が回動変位する、片持ち梁構造とな
っている。
【0015】これらミラー部12およびヒンジ部13
は、後述の製造方法において説明するように、異方性エ
ッチングにより傾斜面(111)が形成されたシリコン
基板11の表面に例えば窒化シリコン膜を構造膜として
形成し、その後シリコン基板11をエッチングにより除
去して窒化シリコンの薄膜のみを残すことにより、一体
に作製したものである。
【0016】ミラー部12は、シリコン基板11の(1
00)面を異方性エッチングすることにより得られた傾
斜面((111)面)を利用して形成されたものであ
る。(100)面と傾斜面(111)面とのなす角は5
5°であるので、ミラー部12はヒンジ部13(平坦
面)に対して約55°傾斜している。これにより、ミラ
ー部12とヒンジ部13とのなす角を大きくとることが
できる。なお、ミラー部12には、例えば反射率の高い
アルミニウム(Al)膜により形成された反射膜12A
(図2参照)が設けられている。
【0017】図2は、図1に示したマイクロミラー10
の上面図であり、図3はその下面図である。ヒンジ部1
3の可動部分13Aから固定部分13Bにかけての表側
の面には、不純物例えばリン(P)を含む多結晶シリコ
ン膜15が形成されている。一方、ヒンジ部13の可動
部分13Aの裏側の面には、アルミニウム(Al)膜1
6が全面に形成されている。これにより、多結晶シリコ
ン膜15とアルミニウム膜16とが窒化シリコンからな
るヒンジ部13を挟んでバイモルフ構造を形成してい
る。なお、ここでは図示しないが、ヒンジ部13の固定
部分13Bには、多結晶シリコン膜15に通電するため
の電極パッド(図7参照)が設けられている。
【0018】このマイクロミラー10においては、図4
に実線で示したような初期状態では、レーザダイオード
3から射出されたレーザ光はマイクロレンズ4を通過し
た後、ミラー部12で反射され、射出光R1となる。射
出光R1はターゲットを走査する際に散乱し、その戻り
光R2がフォトダイオード5により検出される。
【0019】一方、多結晶シリコン膜15に通電する
と、多結晶シリコンのジュール熱によりヒンジ部13が
加熱され、その結果、多結晶シリコン膜15とアルミニ
ウム膜16との両方が熱膨張する。ここで、アルミニウ
ムの熱膨張係数は多結晶シリコンの熱膨張係数よりも9
倍程度大きいので、ヒンジ部13の可動部分13Aは、
図4に点線で示したように、ヒンジ部13の固定部分1
3Bを中心に矢印Aで示した方向、すなわちシリコン基
板11の(100)面にほぼ垂直な方向に(上方に)反
る。サイズがミクロンオーダーのバイモルフ構造での変
位速度は数kHz程度まで可能であることが知られてお
り、ヒンジ部13についても数kHzの高速変位が期待
できる。このヒンジ部13の変位に伴ってミラー部12
がヒンジ部13の固定部分13Bを中心に回動する。こ
のとき、レーザダイオード3から発生したレーザ光はミ
ラー部12で反射され、射出光R3となる。ここで、ミ
ラー部12はヒンジ部13に対して55°と大きな角度
をなしているので、先端のミラー部12に一層大きな角
度変位を得ることができる。
【0020】このように本実施の形態では、バイモルフ
構造を有するマイクロミラー10を熱駆動することによ
って、レーザダイオード3からのレーザ光を静止時の射
出光R1および駆動時の射出光R3の2方向に連続的に
切り換えて射出し、バーコード20を走査することがで
きる。また、平坦形状を有するヒンジ部13がその固定
部分13Bを中心にして矢印A方向に変位することによ
りシリコン基板11の(100)面に略垂直な方向に変
位し、その変位が自由端のミラー部12に伝達され、従
来構造のものと異なりミラー部12の重心そのものが移
動する構造となっているため、ミラー部12において大
きな角度変位が得られる。
【0021】また、本実施の形態では、ヒンジ部13を
バイモルフ構造として熱駆動により高速変位させるとと
もに、ミラー部12をヒンジ部13に対して55°と大
きな角度をなすよう形成したので、ミラー部12におい
てレーザ光を比較的高速で偏向させることが可能とな
り、しかも偏向角度を一層広くすることが可能となる。
【0022】図5〜図8は、本実施の形態に係るマイク
ロミラーの製造工程の一例を表すものである。この方法
は、異方性エッチングにより傾斜面(111)面が形成
されているシリコン基板11上に構造膜として窒化シリ
コン(SiNx )膜を成膜およびパターニングし、その
後シリコン基板11をエッチングにより除去することに
よりミラー部12およびヒンジ部13を作製するように
したものである。
【0023】まず、図5(A)に示したように、厚さが
例えば200μmの(100)n型シリコン基板11を
用意する。このシリコン基板11の両面に、厚さが例え
ば300nmの熱酸化膜を形成し、この熱酸化膜を、例
えばフォトリソグラフィとフッ化水素(HF)を用いた
エッチングとによりパターニングする。こうして、シリ
コンのウエット異方性エッチングのための熱酸化膜マス
ク21を形成する。
【0024】そして、この熱酸化膜マスク21を用い
て、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMA
H)によるウエット異方性エッチングを行う。このとき
のエッチングレートは例えば0.5μm/分とする。こ
れにより、図5(B)に示したように、溝22,23を
形成する。溝22は例えば横幅(マスク寸法)400μ
m、奥行き300μm、深さ60μmとし、溝23は例
えば横幅(マスク寸法)300μm、奥行き300μ
m、深さ60μmとする。
【0025】次に、シリコン基板11の裏面の熱酸化膜
マスク21を図示しないフォトレジストで保護すると共
に、表面の熱酸化膜マスク21のみを除去する。その
後、再度シリコン基板11の表面に、厚さが例えば30
0nmの熱酸化膜を形成し、この熱酸化膜をパターニン
グして、2度目のウエット異方性エッチングのための熱
酸化膜マスク24を図5(C)に示したように形成す
る。この熱酸化膜マスク24のパターニングは、例えば
レジスト噴霧装置を用いたスプレー塗布法によりフォト
レジスト膜(図示せず)を膜厚が均一になるように形成
し、続いて投影露光機により深い焦点深度の紫外線照射
を行うことにより形成する。なお、シリコン基板11の
裏面の熱酸化膜マスク21はフォトレジスト(図示せ
ず)により保護されるので、図5(C)において、シリ
コン基板11の裏面の熱酸化膜マスク21のパターンは
同じである。
【0026】その後、図5(D)に示したように、熱酸
化膜マスク21,24を用いて、例えばTMAHによる
ウエット異方性エッチングを行い、シリコン基板11を
更に60μmエッチングする。こうして、深さが例えば
120μmの溝25,26を形成する。これにより、ミ
ラー部12を作製するための(111)面、ヒンジ部1
3を作製するための(100)面が形成される。溝25
の横幅(マスク寸法)は例えば50μmとし、溝26の
横幅は溝23と同じである。
【0027】次いで、図6(A)に示したように、シリ
コン基板11の両面の熱酸化膜21,24を除去し、改
めてシリコン基板11の両面に、例えば減圧CVD(Ch
emical Vapor Deposition )法により、厚さが例えば2
00nmの窒化シリコン(SiNx )膜27を形成す
る。
【0028】続いて、図6(B)に示したように、シリ
コン基板11の両面に、例えば減圧CVD法により、厚
さが例えば500nmの、リン(P)をドープした多結
晶シリコン膜15を成膜する。
【0029】更に、レジスト噴霧装置でフォトレジスト
を塗布してから投影露光機でパターニングすることによ
り図示しないフォトレジストパターンを形成し、このフ
ォトレジストパターンをマスクとして例えばSF6 ガス
を用いたエッチングにより、図6(C)に示したように
多結晶シリコン膜15をパターニングする。こうして、
多結晶シリコン膜15は図1または図2に示したような
形状に形成される。なお、シリコン基板11の裏面の多
結晶シリコン膜15は、同様に例えばSF6 ガスを用い
たドライエッチングにより除去する。
【0030】再び、レジスト噴霧装置でフォトレジスト
を塗布してから投影露光機でパターニングすることによ
り図示しないフォトレジストパターンを形成し、このフ
ォトレジストパターンをマスクとして例えばCF4 ガス
を用いたドライエッチングにより、図6(C)に示した
ように窒化シリコン膜27をパターニングする。こうし
て、溝25の一部においてシリコン基板11が露出す
る。
【0031】その後、例えばスパッタリング法により、
厚さが例えば200nmのアルミニウム(Al)膜を成
膜する。更にレジスト噴霧装置でフォトレジストを塗布
してから投影露光機でパターニングすることにより図示
しないフォトレジストパターンを形成し、このフォトレ
ジストパターンをマスクとして例えばリン酸を用いたエ
ッチングによりアルミニウム膜をパターニングする。こ
うして、図7(A)に示したように、ミラー部12の反
射膜12A、多結晶シリコン膜15へのコンタクト用の
電極パッド28を形成する。
【0032】続いて、図7(B)に示したように、レジ
スト噴霧装置でフォトレジストを塗布してから投影露光
機でパターニングすることによりフォトレジストパター
ン29を形成し、このフォトレジストパターン29を用
いたエッチングにより、窒化シリコン膜27をパターニ
ングする。こうして、溝25およびその周辺においてシ
リコン基板11が露出する。なお、このとき、シリコン
基板11の表側はフォトレジストにより保護されてい
る。
【0033】そして、図8(A)に示したように、C4
8 ガスとSF6 ガスとを切り替えて高密度プラズマを
発生させてシリコンのエッチングを行うディープRIE
(Reactive Ion Etching)法により、溝25の底部にお
いてシリコン基板11を裏面からエッチングすることに
より貫通孔30を形成するとともに、溝26の周囲のシ
リコン基板11を除去する。こうして、窒化シリコン膜
27からなるミラー部12が切り離されて自由端となる
とともに、窒化シリコン膜27からなるヒンジ部13の
可動部分13Aが形成される。
【0034】最後に、図8(B)に示したように、フォ
トレジストパターン29を除去し、シリコン基板11の
裏面全体に、例えばスパッタリング法により、厚さが例
えば700nmのアルミニウム(Al)膜16を成膜す
る。こうして、本実施の形態に係るマイクロミラー10
が完成する。
【0035】この方法により作製されたマイクロミラー
10は、例えば減圧CVD法により成膜された窒化シリ
コン膜27をミラー部12およびヒンジ部13の材料と
して利用しているので、金属材料のような疲労がなく、
繰り返し振動に対して極めて堅牢である。また、窒化シ
リコン膜27の成膜時の膜厚を正確に制御できるので、
極めて振動特性の再現性の良いマイクロミラー10を作
製することができる。ミラー部12は、アルミニウム蒸
着により形成された鏡面である反射膜12Aを有してい
るので、反射率が高い。更に、ミラー部12はヒンジ部
13に対して55°と大きな角度をなしているので、マ
イクロミラー10は、シリコン基板11の面内にレーザ
ダイオード3を設置するのに好適な構造を有している。
【0036】以下、本発明の具体的な実施例について説
明する。
【0037】〔実施例〕まず、厚さが200μmの(1
00)n型シリコン基板11を用意した。このシリコン
基板11の両面に、厚さが300nmの熱酸化膜を形成
し、この熱酸化膜を、フォトリソグラフィとフッ化水素
(HF)を用いたエッチングとによりパターニングし
た。こうして、シリコンのウエット異方性エッチングの
ための熱酸化膜マスク21を形成した(図5(A)参
照)。
【0038】そして、この熱酸化膜マスク21を用い
て、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMA
H)によるウエット異方性エッチングを行った。このと
きのエッチングレートは0.5μm/分であった。これ
により、溝22,23を形成した(図5(B)参照)。
溝22は横幅(マスク寸法)400μm、奥行き300
μm、深さ60μmとし、溝23は横幅(マスク寸法)
300μm、奥行き300μm、深さ60μmとする。
【0039】次に、シリコン基板11の裏面の熱酸化膜
マスク21をフォトレジストで保護すると共に、表面の
熱酸化膜マスク21のみを除去した。その後、再度シリ
コン基板11の表面に、厚さが300nmの熱酸化膜を
形成し、この熱酸化膜をパターニングして、2度目のウ
エット異方性エッチングのための熱酸化膜マスク24を
形成した(図5(C)参照)。シリコン基板11の裏面
の熱酸化膜マスク21はフォトレジストにより保護され
るので、シリコン基板11の裏面の熱酸化膜マスク21
のパターンは不変であった。熱酸化膜マスク24の作製
では、例えばレジスト噴霧装置を用いてフォトレジスト
を膜厚が均一になるように塗布し、続いて投影露光機に
より深い焦点深度の紫外線照射を行った。
【0040】その後、熱酸化膜マスク21,24を用い
て、TMAHによるウエット異方性エッチングを行い、
シリコン基板11を更に60μmエッチングした。こう
して、深さが120μmの溝25,26を形成した(図
5(D)参照)。これにより、ミラー部12を作製する
ための(111)面、ヒンジ部13を作製するための
(100)面が形成される。溝25の横幅(マスク寸
法)は50μmとし、溝26の横幅は溝23と同じであ
る。
【0041】次いで、シリコン基板11の両面の熱酸化
膜21,24を除去し、改めてシリコン基板11の両面
に、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition )法によ
り、厚さが200nmの窒化シリコン(SiNx )膜2
7を形成した(図6(A)参照)。
【0042】続いて、シリコン基板11の両面に、減圧
CVD法により、厚さが500nmの、リン(P)をド
ープした多結晶シリコン膜15を成膜した(図6(B)
参照)。
【0043】更に、レジスト噴霧装置でフォトレジスト
を塗布してから投影露光機でパターニングすることによ
りフォトレジストパターンを形成し、このフォトレジス
トパターンをマスクとしてSF6 ガスを用いたエッチン
グにより、多結晶シリコン膜15をパターニングした
(図6(C)参照)。こうして、多結晶シリコン膜15
は図1または図2に示したような形状に形成された。シ
リコン基板11の裏面の多結晶シリコン膜15は、同様
にSF6 ガスを用いたドライエッチングにより除去し
た。
【0044】再び、レジスト噴霧装置でフォトレジスト
を塗布してから投影露光機でパターニングすることによ
りフォトレジストパターンを形成し、このフォトレジス
トパターンをマスクとしてCF4 ガスを用いたドライエ
ッチングにより、窒化シリコン膜27をパターニングし
た(図6(C)参照)。こうして、溝25の一部におい
てシリコン基板11が露出した。
【0045】その後、スパッタリング法により、厚さが
200nmのアルミニウム(Al)膜を成膜する。更に
レジスト噴霧装置でフォトレジストを塗布してから投影
露光機でパターニングすることによりフォトレジストパ
ターンを形成し、このフォトレジストパターンをマスク
としてリン酸を用いたエッチングによりアルミニウム膜
をパターニングした。こうして、ミラー部12の反射膜
12A、多結晶シリコン膜15へのコンタクト用の電極
パッド28を形成した(図7(A)参照)。
【0046】続いて、レジスト噴霧装置でフォトレジス
トを塗布してから投影露光機でパターニングすることに
よりフォトレジストパターン29を形成し、このフォト
レジストパターン29を用いたエッチングにより、窒化
シリコン膜27をパターニングした。こうして、溝25
およびその周辺においてシリコン基板11が露出した
(図7(B)参照)。なお、このとき、シリコン基板1
1の表側はフォトレジストにより保護されていた。
【0047】そして、C4 8 ガスとSF6 ガスとを切
り替えて高密度プラズマを発生させてシリコンのエッチ
ングを行うディープRIE(Reactive Ion Etching)法
により、シリコン基板11を裏面からエッチングするこ
とにより貫通孔30を形成するとともに、溝26の周囲
のシリコン基板11を除去した(図8(A)参照)。こ
うして、窒化シリコン膜27からなるミラー部12が切
り離されて自由端となるとともに、窒化シリコン膜27
からなるヒンジ部13の可動部分13Aが形成された。
【0048】最後に、フォトレジストパターン29を除
去し、シリコン基板11の裏面全体に、スパッタリング
法により、厚さが700nmのアルミニウム(Al)膜
16を成膜した(図8(B)参照)。こうして、窒化シ
リコン膜27を構造膜として形成されたミラー部12お
よびヒンジ部13を有するマイクロミラー10が完成し
た。
【0049】完成したマイクロミラー10は左右対称な
形状を有し、その寸法は、図2においてD1,D2,D
3で示した寸法はそれぞれ80μm、120μm、80
μmであった。図2においてD4,D5,D6,D7で
示した寸法はそれぞれ120μm、80μm、140μ
m、80μmであった。図2において、D8,D9で示
した寸法はそれぞれ70μm、40μmであった。
【0050】このマイクロミラー10において、多結晶
シリコン膜15にパルス電流を通電して振動特性を調べ
たところ、最大振り角25°、最高速度3kHzであっ
た。
【0051】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、各部の寸法、基板の
材質、膜厚、プロセス条件等は本発明の主旨を逸脱しな
い限りにおいて変更が可能である。例えば、TMAHの
代わりに水酸化カリウム(KOH),ヒドラジン,エチ
レンジアミン−ピロカテコール−水(EPW)などを用
いることも可能である。
【0052】また、上記実施の形態および各実施例で
は、マイクロミラー10においては、開口部を1つとし
ヒンジ部を2つとしたが、複数の開口部を隣接して設
け、ヒンジ部の数を3以上とするようにしてもよい。ま
た、上記実施の形態および実施例では、ヒンジ部の固定
部分は2つの部分に分かれた形状としたが、図9のよう
にひとつながりの形状としてもよい。
【0053】更に、上記実施の形態および実施例では、
バイモルフ構造として、窒化シリコンからなるヒンジ部
に多結晶シリコン膜およびアルミニウム膜を形成するよ
うにしたが、バイモルフ構造を構成する膜としては、多
結晶シリコン膜およびチタン(Ti)膜などの他の材料
からなる膜を用いることも可能である。更に、電気抵抗
が異なる同一種類の材料からなる膜、例えば、窒化シリ
コンからなるヒンジ部の両面に配線としてそれぞれ断面
積の異なる多結晶シリコン膜を対向させて設置すること
によりバイモルフ構造を構成することも可能である。こ
の場合には、電気抵抗の差により発熱量が異なり、その
結果熱膨張の度合いが異なることとなるので、異なる2
種類の材料からなるバイモルフ構造と同様の変位を得る
ことができる。
【0054】加えて、上記実施の形態では、半導体デバ
イスの一例としてレーザスキャナを例に挙げて説明した
が、本発明は、MEMS分野におけるセンサ、デジタル
マイクロミラーデバイス(DMD)などの他の半導体デ
バイスを製造する場合についても広く適用することがで
きる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明のマイクロミ
ラーによれば、反射膜を備えたミラー部の駆動手段とし
て、少なくとも2種類の材料の熱膨張率の差を利用した
バイモルフ構造を用いるようにしたので、ミラー部を高
速かつ広角度に変位させることが可能になる。
【0056】特に、それぞれ平坦面を有する固定部分お
よび可動部分を含むヒンジ部と、このヒンジ部の可動部
分に連続して設けられるとともに、ヒンジ部の可動部分
の平坦面に対して傾斜して設けられ、ヒンジ部の可動部
分の変位に伴って入射光に対する相対的な角度が可変な
ミラー部と、少なくとも2種類の材料の熱膨張率の差を
利用したバイモルフ構造を有し、ミラー部の入射光に対
する相対的な角度を変化させる駆動手段とを備える構成
とすることより、ミラー部をより広角度に変位させるこ
とができる。従って、レーザスキャナ等に用いることに
より走査領域を広範囲にすることが可能になる。
【0057】また、本発明のマイクロミラーの製造方法
によれば、半導体基板、特にシリコン基板の結晶異方性
を利用してミラー部およびヒンジ部を作製するようにし
たので、本発明のマイクロミラーを容易に作製すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るマイクロミラーを
用いたスキャナの構成の一例を表す斜視図である。
【図2】図1に示したマイクロミラーの構成を説明する
ための上面図である。
【図3】図1に示したマイクロミラーの構成を説明する
ための下面図である。
【図4】図1に示したマイクロミラーの動作を説明する
ための側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るマイクロミラーの製
造方法の一例を工程順に示す断面図である。
【図6】図5の工程に続く工程を説明するための断面図
である。
【図7】図6の工程に続く工程を説明するための断面図
である。
【図8】図7の工程に続く工程を説明するための断面図
である。
【図9】図1に示したマイクロミラーの構成の他の例を
示す上面図である。
【符号の説明】
1…レーザスキャナ、20…バーコード、3…レーザダ
イオード、4…マイクロレンズ、5…フォトダイオー
ド、10…マイクロミラー、11…シリコン基板、12
…ミラー部、13…ヒンジ部、13A…可動部分、13
B…固定部分、14…開口部、15…多結晶シリコン
膜、16…アルミニウム膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 和仁 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 羽根 一博 宮城県仙台市青葉区中山9丁目21−5 (72)発明者 佐々木 実 宮城県仙台市青葉区貝ヶ森6丁目3−3 Fターム(参考) 2H041 AA14 AA16 AB14 AC07 AZ02 AZ08 2H045 AB16 AB73

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を偏向させるためのマイクロミラ
    ーであって、 反射膜を備えたミラー部と、 少なくとも2種類の材料の熱膨張率の差を利用したバイ
    モルフ構造を有し、前記ミラー部の入射光に対する相対
    的な角度を変化させる駆動手段とを備えたことを特徴と
    するマイクロミラー。
  2. 【請求項2】 更に、それぞれ平坦面を有する固定部分
    および可動部分を含むヒンジ部を備え、前記ミラー部
    は、前記ヒンジ部の可動部分に連続して設けられるとと
    もに、前記ヒンジ部の可動部分の平坦面に対して傾斜し
    て設けられ、前記ヒンジ部の可動部分の変位に伴って入
    射光に対する相対的な角度が可変であることを特徴とす
    る請求項1記載のマイクロミラー。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段は、前記ヒンジ部の可動部
    分の一方の面に配設された第1の駆動膜と、この第1の
    駆動膜よりも大きな熱膨張率を有するとともに前記可動
    部分の他方の面に配設された第2の駆動膜とを含むこと
    を特徴とする請求項2記載のマイクロミラー。
  4. 【請求項4】 前記第1の駆動膜と前記第2の駆動膜と
    は、互いに種類の異なる導電材料からなることを特徴と
    する請求項3記載のマイクロミラー。
  5. 【請求項5】 前記第1の駆動膜は不純物を含む多結晶
    シリコン膜であり、前記第2の駆動膜はアルミニウム膜
    であることを特徴とする請求項4記載のマイクロミラ
    ー。
  6. 【請求項6】 前記第1の駆動膜と前記第2の駆動膜と
    は、電気抵抗の異なる同種材料からなることを特徴とす
    る請求項3記載のマイクロミラー。
  7. 【請求項7】 前記ヒンジ部およびミラー部は、半導体
    基板の結晶異方性を利用して、この半導体基板上に成膜
    された構造膜により一体的に構成されたものであること
    を特徴とする請求項2記載のマイクロミラー。
  8. 【請求項8】 前記半導体基板はシリコン基板であるこ
    とを特徴とする請求項7記載のマイクロミラー。
  9. 【請求項9】 前記ヒンジ部の固定部分および可動部分
    はそれぞれシリコン基板の結晶面(100)、また、前
    記ミラー部は前記シリコン基板の結晶面(111)を利
    用して形成されたものであることを特徴とする請求項7
    記載のマイクロミラー。
  10. 【請求項10】 前記ヒンジ部は、前記固定部分と前記
    可動部分の端部とにおいて前記シリコン基板に固定され
    ていることを特徴とする請求項9記載のマイクロミラ
    ー。
  11. 【請求項11】 前記構造膜は、窒化膜を含むことを特
    徴とする請求項7記載のマイクロミラー。
  12. 【請求項12】 前記ヒンジ部の可動部分と前記ミラー
    部とは、前記窒化膜の薄膜のみにより形成されているこ
    とを特徴とする請求項11記載のマイクロミラー。
  13. 【請求項13】 前記ミラー部に対向する位置に発光素
    子を備えると共に前記ミラー部で反射され射出された光
    の戻り光を検出する光検出器を備えたことを特徴とする
    請求項1記載のマイクロミラー。
  14. 【請求項14】 前記ヒンジ部およびミラー部はシリコ
    ン基板の結晶異方性を利用して、このシリコン基板上に
    成膜された構造膜により一体的に形成されたものであ
    り、かつ、前記光検出器は前記シリコン基板に形成され
    たものであることを特徴とする請求項8記載のマイクロ
    ミラー。
  15. 【請求項15】 それぞれ平坦面を有する固定部分およ
    びを含むヒンジ部と、このヒンジ部の可動部分に連続し
    て設けられるとともに、前記ヒンジ部の可動部分の平坦
    面に対して傾斜して設けられ、前記ヒンジ部の可動部分
    の変位に伴って入射光に対する相対的な角度が可変なミ
    ラー部と、少なくとも2種類の材料の熱膨張率の差を利
    用したバイモルフ構造を有し、前記ミラー部の入射光に
    対する相対的な角度を変化させる駆動手段とを備えたマ
    イクロミラーの製造方法であって、 前記ヒンジ部およびミラー部を半導体基板の結晶異方性
    を利用して、この半導体基板上に成膜された構造膜によ
    り一体的に形成することを特徴とするマイクロミラーの
    製造方法。
  16. 【請求項16】 前記ヒンジ部の可動部分を、前記ヒン
    ジ部の固定部分から延びて平坦面を構成するよう形成
    し、かつ、前記ミラー部を前記可動部分の先端から折れ
    曲がり傾斜面を構成するよう形成することを特徴とする
    請求項15記載のマイクロミラーの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記半導体基板の表面に側壁部分に傾
    斜面を有する第1の溝を形成すると共に、前記半導体基
    板の裏面の前記第1の溝の周囲の平坦面に対向する位置
    に前記第1の溝の傾斜面に実質的に平行な傾斜面を有す
    る第2の溝を形成する工程と、 前記第1の溝の傾斜面および前記第1の溝の周囲の平坦
    面に構造膜を形成する工程と、 前記構造膜の一方の面に第1の駆動膜を形成する工程
    と、 前記第1の溝の底部において前記半導体基板の貫通エッ
    チングを施すことにより前記構造膜の一端側を自由端と
    し、かつ、前記第2の溝内の前記半導体基板をエッチン
    グ除去することにより前記構造膜からなるミラー部およ
    びヒンジ部を形成する工程と、 前記ヒンジ部を構成する構造膜の他方の面に第2の駆動
    膜を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項16
    記載のマイクロミラーの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記半導体基板の表面に第1の溝を形
    成し、かつ前記半導体基板の裏面に第2の溝を形成した
    後、更に異方性エッチングを施すことにより前記第1の
    溝および第2の溝それぞれをより深くすることを特徴と
    する請求項17記載のマイクロミラーの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記異方性エッチングの際に、スプレ
    ー塗布法により膜厚が均一に形成されたフォトレジスト
    膜を紫外線の投影露光法によりパターニングしたものを
    マスクとして用いることを特徴とする請求項18記載の
    マイクロミラーの製造方法。
  20. 【請求項20】 更に、前記ミラー部およびヒンジ部を
    構成する構造膜上に金属膜を形成し、前記金属膜を選択
    的にエッチングすることにより反射膜および前記第1の
    駆動膜への通電のための電極パッドを形成する工程を含
    むことを特徴とする請求項17記載のマイクロミラーの
    製造方法。
  21. 【請求項21】 前記反射膜および電極パッドを形成す
    る際に、スプレー塗布法により膜厚が均一に形成された
    フォトレジスト膜を紫外線の投影露光法によりパターニ
    ングしたものをマスクとして用いることを特徴とする請
    求項20記載のマイクロミラーの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記半導体基板としてシリコン基板を
    用いることを特徴とする請求項17記載のマイクロミラ
    ーの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記ヒンジ部の固定部分および可動部
    分をシリコン基板の結晶面(100)、また、前記ミラ
    ー部をシリコン基板の結晶面(111)を利用して形成
    することを特徴とする請求項22記載のマイクロミラー
    の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記構造膜として前記第1の溝および
    その周囲の平坦面に沿って窒化膜を形成することを特徴
    とする請求項22記載のマイクロミラーの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記ヒンジ部のシリコン基板を選択的
    に除去し、前記ヒンジ部を窒化膜の薄膜のみとすること
    を特徴とする請求項24記載のマイクロミラーの製造方
    法。
  26. 【請求項26】 前記ヒンジ部およびミラー部を、水酸
    化カリウム(KOH),ヒドラジン,エチレンジアミン
    −ピロカテコール−水(EPW)または水酸化テトラメ
    チルアンモニウム(TMAH)を用いたエッチングによ
    り形成することを特徴とする請求項22記載のマイクロ
    ミラーの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記第1の溝を異方性エッチングによ
    ってより深くする際に、段差部を形成し、この段差部に
    前記ミラー部に対向するよう発光素子を設ける工程を含
    むことを特徴とする請求項18記載のマイクロミラーの
    製造方法。
  28. 【請求項28】 前記ミラー部で反射され射出された光
    の戻り光を検出するための光検出器を前記半導体基板に
    形成する工程を含むことを特徴とする請求項15記載の
    マイクロミラーの製造方法。
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