JP2002266514A - 機械式駐車設備 - Google Patents

機械式駐車設備

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JP2002266514A
JP2002266514A JP2001065263A JP2001065263A JP2002266514A JP 2002266514 A JP2002266514 A JP 2002266514A JP 2001065263 A JP2001065263 A JP 2001065263A JP 2001065263 A JP2001065263 A JP 2001065263A JP 2002266514 A JP2002266514 A JP 2002266514A
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vehicle
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tray
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Mikihiro Hayashi
幹洋 林
Masatoshi Matsumoto
正敏 松本
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Nippon Steel Corp
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  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械式駐車設備における車両移載装置のコス
トを安価にして、駐車床での汚染を確実に防止すると共
に、利用者の利便性を備えてなる機械式駐車設備を提供
する。 【解決手段】 車両搭載ケージ12に設けられ、その上
端部が車両搭載床11の両側に形成された開口部55を
通過して車両搭載床11のレベルより下方に退避でき、
移載対象車両18の車輪の下側を各々支持し、同期して
昇降可能な把持手段33、34を有し、把持手段33、
34によって移載対象車両18の車輪を支持し、把持手
段33、34を上昇させたときには、移載対象車両18
と車両搭載床11との間に、駐車床14に設けられて駐
車床14と車両搭載床11との間を移動する駐車トレイ
19が移動可能な移動空間部67が形成され、しかも開
口部55には、開口部55を覆うスライドデッキ56が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複数階に亘
って設けられた駐車床に、昇降自在な車両搭載床を用い
て移載対象車両を入庫及び出庫することによって、多数
の車両をコンパクトな空間に駐車させることができる機
械式駐車設備に関する。
【0002】
【従来の技術】複数階に亘って設けられた駐車床に昇降
可能な車両搭載床を用いて入庫及び出庫を行う機械式駐
車設備は、最近、例えば、大都市の狭隘な場所に種々建
築されてきている。なかでも、この機械式駐車設備にお
いて、複数階に亘って設けられた駐車床の空間を有効に
活用し、同一の高さの機械式駐車設備での駐車台数を増
加する技術が、特開平6−42218号公報に開示され
ている。この技術の概要は、櫛歯形式による各駐車床と
車両搭載床との車両の受け渡し場所を、従来一般的に行
われていた各駐車床側から、車両搭載床側に変えて行う
ようにしたものであり、それにより、各駐車床の高さを
櫛歯の抜き差し分(車両の受け渡しに必要な櫛歯の上、
下移動距離)だけ低くすることが可能となり、その結
果、特に高層の機械式駐車設備において、機械式駐車設
備の全体高さを同一とした場合、駐車床の配設可能な階
数が多くなり、大幅に駐車台数を増やすことが可能とさ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の機械式駐車設備は、以下の課題を有しており、実用
技術として採用することが難しかった。まず、大重量の
車両を載置する櫛歯には、車両載置時の歪みを防止する
ため、大きな強度が要求され、それにより剛性の高い頑
丈なものにならざるを得ず、その分移載装置全体のコス
トが嵩み、立体駐車設備としての設備費用が、大きなも
のになっていた。また、各駐車床の構造は、櫛歯構造で
あるため、駐車床に駐車されている車両からのオイル漏
れ等が生じた場合、階下の駐車床の汚染、さらには、階
下の駐車床にある駐車車両の汚染等が発生し、環境衛生
上好ましくなく、これを防止するためには、別途オイル
パンが各々の駐車床に必要とされていた。
【0004】また、利用者が駐車床に車両を載せると
き、車両搭載床にも櫛歯による隙間があり、そのため、
隙間にキーを落とし込んだり、ハイヒールの踵が入り込
んで足を挫いたりして、利用者にとって非常に神経を使
う構造であった。本発明はかかる事情に鑑みてなされた
もので、機械式駐車設備における移載装置のコストを低
くして、駐車床での汚染を確実に防止すると共に、利用
者の利便性を備えてなる機械式駐車設備を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う第1の発
明に係る機械式駐車設備は、車両搭載床を内部に備えた
車両搭載ケージが昇降する垂直昇降路に隣接し、上下方
向に複数階にわたって駐車床を有し、前記垂直昇降路に
隣接して前記駐車床とは異なる位置に入庫床及び出庫床
を有してなる機械式駐車設備において、前記車両搭載床
と前記駐車床との間で移載対象車両を移載する車両移載
装置は、前記車両搭載ケージに設けられ、その上端部が
前記車両搭載床の両側に形成された開口部を通過して該
車両搭載床のレベルより下方に退避でき、前記移載対象
車両の車輪の下側を各々支持し、同期して昇降可能な把
持手段を有し、該把持手段によって前記移載対象車両の
車輪を支持し、前記把持手段を上昇させたときには、前
記移載対象車両と前記車両搭載床との間に、前記駐車床
に設けられて該駐車床と前記車両搭載床との間を移動す
る駐車トレイが移動可能な移動空間部が形成され、しか
も前記開口部には、前記開口部を覆うスライドデッキが
設けられている。
【0006】第1の発明に係る機械式駐車設備は、車両
搭載床に搭乗者が直接車両を乗り入れる方式の設備であ
る。車輪の下側とは、車輪の外周部の下側をいう。把持
手段は、移載対象車両が車両搭載床上に載置されている
場合に、各車輪の下側であって、かつ移載対象車両の長
手方向両側の2カ所をそれぞれ支持する。このとき、把
持手段の下端レベルは、車輪の下端レベルより上側にあ
る。把持手段は、この状態で移載対象車両を昇降させ
る。また、把持手段が、開口部を通過して下方に退避し
たときには、スライドデッキで、開口部を塞ぐことがで
きる。かかる構成によって、車両搭載床へ搭乗者が車両
を乗り入れるとき、車両搭載床から搭乗者が車両を乗り
出すとき、及び搭乗者の車両への乗車時又は車両からの
降車時に把持手段に接触して車輪や足等を引っ掛けない
ようにすることができる。駐車トレイは、例えば、把持
手段と接触しないようにして車両の長手方向(前後方
向)に進退させることができ、また、スライドデッキで
開口部を塞いだ状態では、長手方向に直交する方向(側
方)に進退させることも可能である。また、入庫床と出
庫床は兼用される場合もある。
【0007】駐車床に移載対象車両を入庫するときに
は、まず、車両搭載床上に直接移載対象車両を乗り入
れ、搭乗者が退避した後、スライドデッキを移動させ、
開口部より把持手段を上昇させると共に移載対象車両の
各車輪を把持手段でそれぞれ支持する。そして、移載対
象車両を把持手段を介して上昇させ、把持手段と車両搭
載床との間に移動空間部を形成する。次いで、移動空間
部に駐車トレイを挿入した後、把持手段を下降させ、移
載対象車両を駐車トレイ上に載置する。そして、把持手
段を車輪から離反させ、駐車トレイと共に移動する移載
対象車両に把持手段が衝突しないように退避させる。そ
して、駐車トレイを移動させて駐車床上に固定する。こ
のようにして移載対象車両の入庫を行うことができる。
把持手段は、例えば、鉛直軸を中心に旋回するように構
成することができ、また、例えば、テレスコープ型シリ
ンダを用いて車軸方向に進退可能に構成することもでき
る。また、出庫は入庫動作の略逆順に行うことができ
る。
【0008】把持手段が車両搭載ケージに設けられてい
るので、移載対象車両は、駐車床内で昇降動作をする必
要がなくなり、駐車床の高さを低く抑えることができ
る。また、把持手段が車輪の下側を各々支持して、その
下側に移動空間部を形成するので、車両搭載床と駐車ト
レイを平板状に形成でき、駐車床での汚染を確実に防止
すると共に、利用者の利便性を向上させることができ
る。
【0009】前記目的に沿う第2の発明に係る機械式駐
車設備は、車両搭載床を内部に備えた車両搭載ケージが
昇降する垂直昇降路に隣接し、上下方向に複数階にわた
って駐車床を有し、前記垂直昇降路に隣接して前記駐車
床とは異なる位置に入庫床及び出庫床を有してなる機械
式駐車設備において、前記車両搭載床と前記駐車床との
間で移載対象車両を移載する車両移載装置は、前記車両
搭載ケージに設けられ、前記移載対象車両の前輪及び後
輪からなる車輪の下側を各々支持し、同期して昇降可能
な把持手段を有し、該把持手段によって前記移載対象車
両の車輪を支持し、前記把持手段を上昇させたときに
は、前記移載対象車両と前記車両搭載床との間に、前記
駐車床に設けられて該駐車床と前記車両搭載床との間を
移動する駐車トレイが移動可能な移動空間部が形成さ
れ、しかも前記車両搭載床には、前記移載対象車両の両
前輪及び両後輪をそれぞれ載置し、前記車両搭載床の片
側又は両側に設けられた前記入庫床又は出庫床と、前記
車両搭載床との間で横移動して前記移載対象車両を移載
する搬送トレイが設けられている。
【0010】第2の発明に係る機械式駐車設備は、入庫
床に駐車した移載対象車両を搬送トレイを用いて横移動
させ、車両搭載床に移載する方式の設備である。把持手
段は、車両搭載床のレベルより上側で昇降して車両を昇
降させ、また、例えば、移載対象車両の長手方向に進退
して、搬送トレイの移動経路から退避することができ
る。搬送トレイは、把持手段が搬送トレイの移動経路か
ら退避した状態のときに移動して、移載対象車両を入庫
床又は出庫床と、車両搭載床との間で受け渡すことがで
きる。入庫床と出庫床は、兼用される場合もある。搬送
トレイを用いて前輪及び後輪をそれぞれ載置して移動す
るので、入庫床又は出庫床と、車両搭載床との間で移載
対象車両を受け渡すときに、把持手段を車両搭載床より
下方に退避させずに受渡しを行うことができ、入庫及び
出庫にかかるサイクルタイムを短縮できると共に装置の
構造を簡単にすることができる。なお、車両搭載床上の
移載対象車両の長手方向の位置基準を前輪位置又は後輪
位置にすると、基準側の車輪載置部分の長手方向の長さ
を小さくすることができる。
【0011】前記目的に沿う第3の発明に係る機械式駐
車設備は、車両搭載床を内部に備えた車両搭載ケージが
昇降する垂直昇降路に隣接し、上下方向に複数階にわた
って駐車床を有し、前記垂直昇降路に隣接して前記駐車
床とは異なる位置に入庫床及び出庫床を有してなる機械
式駐車設備において、前記車両搭載床と前記駐車床との
間で移載対象車両を移載する車両移載装置は、前記車両
搭載ケージに設けられ、前記移載対象車両の車輪の下側
を各々支持し、同期して昇降可能な把持手段を有し、該
把持手段によって前記移載対象車両の車輪を支持し、前
記把持手段を上昇させたときには、前記移載対象車両と
前記車両搭載床との間に、前記駐車床に設けられて該駐
車床と前記車両搭載床との間を移動する駐車トレイが移
動可能な移動空間部が形成され、しかも前記車両搭載床
には、前記移載対象車両の一側の前後の車輪、及び他側
の前後の車輪をそれぞれ載置し、前記車両搭載床の前側
に設けられた出庫床及び後側に設けられた入庫床と、前
記車両搭載床との間で縦移動して前記移載対象車両を移
載する搬送トレイが設けられている。
【0012】第3の発明に係る機械式駐車設備は、入庫
床に駐車した移載対象車両を搬送トレイを用いて長手方
向に移動させ、車両搭載床に移載する方式の設備であ
る。搬送トレイは、両側の車輪をそれぞれ載置するの
で、車両搭載床の両側の搬送トレイの間に駐車トレイを
駆動する牽引装置を配置することができる。牽引装置
は、例えば、無限軌道装置、駆動源付きの台車、又は油
圧シリンダ等のアクチュエータを用いて駆動することが
できる。
【0013】ここで、それぞれの前記把持手段を、昇降
可能なベースフレーム上に設けることも可能である。か
かる構成によって、昇降動作を簡単に同期させることが
できる。また、前記把持手段に、それぞれの前記車輪に
対して前記移載対象車両の長手方向両側に離接可能に移
動し、かつ旋回して前記移載対象車両の下部から退避す
る把持アームを設けることも可能である。把持手段が車
輪の前後に移動可能なので、ホイールベースや車輪径が
異なる移載対象車両の車輪に対する把持アームの位置合
わせを迅速に行うことができる。また、把持アームを旋
回させて移載対象車両の下部から側方へ退避させるの
で、移載対象車両を前後方向に移動させることができ、
車両移載装置の構成を簡単にして、駐車設備における車
両移載装置のコストを安価にできる。
【0014】さらに、前記駐車トレイを、前記車両搭載
床に設けられた牽引駆動手段によって、移動させること
も可能である。かかる構成によって、駐車トレイを薄く
かつ軽量に製造することができ、駐車床の高さをさらに
低く形成することができる。また、前記駐車トレイを、
該駐車トレイに設けられた駆動手段によって、自走させ
ることも可能である。かかる構成によって、車両搭載床
の構造を簡単にして、重量を減少させることができる。
ここで、前記駐車床を、前記垂直昇降路に隣接する位置
の両側又は片側の複数階にそれぞれ設けることも可能で
ある。駐車床は、地上、地下、又はその両方に亘って設
けることができる。車両搭載床を昇降可能に設けるの
で、複数階の駐車床に移載対象車両を効率よく駐車する
ことができる。また、駐車床を車両搭載床の両側又は片
側に設けるので、駐車トレイを両側又は片側から挿入し
て効率よくかつ迅速に移載することができる。
【0015】さらに、前記車両搭載床を、昇降及び旋回
可能に設け、前記駐車床を、前記垂直昇降路の周囲の複
数階に放射状にそれぞれ設けることも可能である。駐車
床は、地上、地下、又はその両方に設けることができ
る。各駐車床は、車両搭載床に向けて駐車トレイを進退
可能にそれぞれ配置される。かかる構成によって、駐車
台数を大幅に増加させることができる。ここで、前記車
両搭載床を、走行可能に設けることも可能である。かか
る構成によって、車両搭載床に隣接しない位置に配置さ
れた駐車床に対して、車両搭載床を走行させて位置を合
わせてから駐車トレイの受渡しを行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。本発明の第1の実施の形態に係る
機械式駐車設備10は、図11(A)、(B)に示すよ
うに、移載対象車両18が載置される車両搭載床11を
内部に備え、上端部に設けられた昇降装置17によって
垂直昇降路13を昇降する車両搭載ケージ12を有して
いる。また、垂直昇降路13に隣接する位置の2階以上
の上下方向の複数階には、駐車床14が放射状に配置さ
れている。さらに、垂直昇降路13に隣接して駐車床1
4とは異なる位置である1階部分には、入庫床15及び
出庫床16が設けられている。
【0017】また、車両搭載床11は、車両搭載ケージ
12に対して旋回可能に設けられている。さらに、各駐
車床14には、駐車床14と車両搭載床11との間を移
動可能な駐車トレイ19がそれぞれ設けられている。以
下、詳しく説明する。なお、本明細書中においては、車
両搭載床11に配置される移載対象車両18の向きを基
準とし、移載対象車両18の長手方向を前後方向、長手
方向に直交する方向を側方又は幅方向として説明する。
図1に示すように、機械式駐車設備10の入庫床15及
び出庫床16は、車両搭載床11の後側及び前側に隣接
してそれぞれ配置されている。移載対象車両18への搭
乗者の昇降は、車両搭載床11上で行われ、入庫床15
では、機械側の準備待ち、又は安全確認のため、一旦停
止するだけである。なお、入庫床15及び出庫床16の
車両搭載床11に隣接する位置には、車両搭載床11の
昇降時に閉じられるシャッター68、69がそれぞれ設
けられている。
【0018】次に、図2〜図4を参照して、車両搭載ケ
ージ12に設けられた機械式駐車設備10の特徴部分で
ある車両移載装置20について説明する。車両移載装置
20は、車両搭載床11と駐車床14との間で移載対象
車両18を移載する装置である。車両搭載床11は板状
に形成され、その下側には複数のフレームからなる架台
22が直方体状に組み立てられている。車両搭載床11
の下側には、架台22の両側に両端部をそれぞれ突出さ
せて実質的に水平に配置された平板状のベースフレーム
23が設けられ、ベースフレーム23は、減速モータ2
4により駆動されるねじジャッキ25によって、水平状
態を保持したまま昇降することができる。ねじジャッキ
25は、ねじれ方向を逆にした雄ねじ部26、27を形
成した2本のねじ軸28を3軸ギアボックス29で接続
した雄ねじ部材30aと、それぞれの雄ねじ部26、2
7に螺合して各雄ねじ部26、27の下側のフレーム上
に設けられたレール部材35、36に沿って移動可能な
雌ねじ部材37、38と、ベースフレーム23の下部の
雄ねじ部材30aの基側及び先側にそれぞれ設けられ、
雌ねじ部材37、38に掛合して摺動し、雌ねじ部材3
7、38の横方向への移動を90度変更してベースフレ
ーム23に伝達する案内溝39、40を備えた掛合部材
41を有している。
【0019】次に、ベースフレーム23上に設けられ、
移載対象車両18の前側の車輪31、31a、及び後側
の車輪32、32aの下側を各々支持し、同期して昇降
可能な把持手段33、34について説明する。なお、前
側の車輪31、31aを前後から支持する把持手段33
と、後側の車輪32、32aを前後から支持する把持手
段34は、移載対象車両18のそれぞれ両側に設けられ
ている。次に、把持手段33、34のうち、前側の把持
手段33について説明する。把持手段33は、ベースフ
レーム23の前側に配置されたレール部材43と、レー
ル部材43上を図示しない走行手段によって移動可能な
スライド台44、45を有している。両側の各スライド
台44、45は、2台ずつ連結され、図示しないアクチ
ュエータにより左右同時にスライド移動するように構成
されている。スライド台44、45には、棒状支持部材
46、47が回動可能にそれぞれ立設され、棒状支持部
材46、47の上端部には、前側の車輪31、31aに
離接可能な把持アーム48、49の基端部が固定されて
いる。把持アーム48、49は、車両搭載床11の上端
より高いレベルで車輪31、31aを支持して昇降する
ことができる。また、スライド台44、45には、シリ
ンダ部材50、51がそれぞれロッドの突出方向を対向
させて水平に配置され、シリンダ部材50、51は、図
示しないリンク部材を介して棒状支持部材46、47を
回動させ把持アーム48、49を旋回させることができ
る。
【0020】車両搭載床11上に駐車された移載対象車
両18の前側の車輪31、31aを支持するときには、
先端を前方及び後方にそれぞれ向けた把持手段33の把
持アーム48、49を旋回させて車両搭載床11側にそ
れぞれの先端を向け、スライド台44、45をそれぞれ
後側、前側に移動させ、車輪31、31aの外周下部に
前側及び後側からそれぞれ当接させる。また、車輪3
1、31aの支持を解除するときには、把持アーム4
8、49を回動させ、把持アーム48、49を車輪3
1、31aから離反させると共にスライド台44、45
を前側及び後側にそれぞれ移動させて、把持アーム4
8、49を移載対象車両18の下部から退避させる。把
持手段33、34は、さらに、その上端部に設けられた
把持アーム48、49を車両搭載床11の両側に形成さ
れた矩形の前後に長い開口部55を通過させて車両搭載
床11のレベルより下方に退避できる。
【0021】また、両側の開口部55のさらに外側に
は、把持アーム48、49が下方に退避した状態のとき
に側方に進退して開口部55を覆うことができる平板状
のスライドデッキ56が設けられている。スライドデッ
キ56には、例えば、油圧シリンダ等の図示しない開閉
機構が設けられている。スライドデッキ56は、開口部
55を閉じた状態のときに移載対象車両18の直両側に
配置されるので、搭乗者は車両を車両搭載床11に乗り
入れるとき、及び車両を退出させるときに車輪31、3
1a、32、32aを把持アームに引っ掛ける心配がな
く、また、搭乗者は、平板状のスライドデッキ56上か
ら移載対象車両18に乗車でき、また、移載対象車両1
8からスライドデッキ56上に降車できるので、把持ア
ーム48、49に足をとられることがなく、安定して乗
り降りすることができる。
【0022】把持アーム48、49の断面形状は、円形
に形成することができるが、例えば、角を丸めた実質的
に三角形状に形成し、車輪31、31aへの当接部分の
面積を増加させる方がより好ましい。把持手段34は、
ベースフレーム23の後側に配置され、レール部材43
より長く形成されたレール部材52を有している。そし
て、その他の部分の構造は、把持手段33と同じなの
で、同一部材には同一番号を付して説明は省略する。レ
ール部材52がレール部材43より長いのは、車両が前
側の車輪31、31aの位置を基準にして車両搭載床1
1に駐車したとき、後側の車輪32、32aの位置が各
車両のホイールベースによって異なるからである。例え
ば、図4に示すように、小型の車両の車輪53、54
は、車輪31、31a、32、32aの位置より内側に
配置される。かかる構成によって、車両移載装置20を
複数種類の車両に対応させて使用することができる。
【0023】次に、車両搭載床11の上部に移動可能に
設けられた牽引駆動手段57について説明する。車両搭
載床11の両側には、スプロケット58、59及びチェ
ーン60で構成される無限軌道61が設けられ、両側の
無限軌道61の上部には、牽引台車62が架設されてい
る。また、無限軌道61には、駆動用モータ63が正逆
運転可能に接続され、牽引台車62は、駆動用モータ6
3によって車両搭載床11上を前後に移動することがで
きる。なお、牽引駆動手段57は、無限軌道61、牽引
台車62及び駆動用モータ63によって構成されてい
る。図4に示すように、牽引台車62の前部には、トレ
イ把持装置64が設けられている。トレイ把持装置64
は、車両搭載床11の前側に突出可能なロッドを備えた
2本の進退シリンダ30と、各進退シリンダ30のロッ
ドの先部にリンク機構を介してそれぞれ回動可能に接続
された回動掛止アーム65とを有している。回動掛止ア
ーム65は、駐車トレイ19の車両搭載床11側端部に
設けられた掛合爪部66に掛合して、牽引台車62を駐
車トレイ19に接続することができ、駐車トレイ19
は、車両搭載床11に配置された牽引駆動手段57の牽
引台車62と共に、車両搭載床11と駐車床14の間を
前後に移動することができる。
【0024】次に、移載対象車両18を駐車トレイ19
に移載するときの把持手段33、34の動作について説
明する。車両搭載床11に移載対象車両18が駐車した
状態から前述した手順により把持手段33、34の把持
アーム48、49を移載対象車両18の車輪31、31
a、32、32aに当接させ、車輪31、31a、3
2、32aを支持する。このときの把持アーム48、4
9のレベルをL1とする。そして、把持手段33、34
をベースフレーム23と共に同期して上昇させ、移載対
象車両18と車両搭載床11との間に駐車トレイ19が
移動可能な移動空間部67を形成する。このときの把持
アーム48、49のレベルをL2とする。次に、牽引駆
動手段57によって駐車トレイ19を後方に移動させ、
移動空間部67に挿入した後、ベースフレーム23を下
降させ、移載対象車両18の車輪31、31a、32、
32aを駐車トレイ19上に接地させる。このときの把
持アーム48、49のレベルをL3とする。そして、前
述した手順により把持手段33、34を移載対象車両1
8の下部から退避させてから、移載対象車両18を牽引
駆動手段57の牽引台車62の回動掛止アーム65で前
方に押圧して移動させ、駐車床14上に駐車することが
できる。
【0025】移載対象車両18の4つの車輪31、31
a、32、32aを2本ずつの把持アーム48、49で
支持してその下方に移動空間部67を形成するので、移
動を簡単かつ確実に行うことができる。また、移載対象
車両18の昇降を車両搭載床11上で行うので、駐車床
14上では横移動しか行う必要がなく、かかる構成によ
って、駐車床14の高さを低く形成することができる。
また、把持アーム48、49を開口部55を介して車両
搭載床11より下方に退避させることができるが、この
ときの把持アーム48、49のレベルをL4とすると、
把持アーム48、49は、L4<L1<L3<L2の関
係を有する4カ所のレベルL1〜L4でその高さ位置を
正確に同期させて昇降することができる。
【0026】続いて、機械式駐車設備10を用いた車両
の移載方法について説明する。まず、入庫手順について
説明する。 (入庫準備工程)把持手段33、34の把持アーム4
8、49は、車両搭載床11の下側のレベルL4まで下
降させ、スライドデッキ56を閉じた状態にしておく。
シャッター68を開いた後、搭乗者は、移載対象車両1
8を運転して機械式駐車設備10内の車両搭載床11上
に搬入し、降車する。その後、シャッター68を閉じ、
スライドデッキ56を開き、把持アーム48、49をレ
ベルL4からレベルL1に上昇させる。そして、車両搭
載床11を、昇降装置17及び旋回装置によって所定の
駐車床14に隣接させて配置する間に下記の第1の入庫
工程及び第2の入庫工程を完了させる。
【0027】(第1の入庫工程)車両搭載床11上の移
載対象車両18の車輪31、31a、32、32aを把
持手段33、34で支持する。 (第2の入庫工程)移載対象車両18をベースフレーム
23と共にレベルL2まで上昇させ、移載対象車両18
の下方位置に移動空間部67を形成する。 (第3の入庫工程)車両搭載床11上の牽引駆動手段5
7を駐車トレイ19に接続し、駐車床14に設けられた
駐車トレイ19を移載対象車両18の下方位置に移動さ
せる。 (第4の入庫工程)移載対象車両18をレベルL3まで
下降させ、駐車トレイ19上に移載する。
【0028】(第5の入庫工程)把持手段33、34の
旋回により移載対象車両18の車輪31、31a、3
2、32aから離反させると共に移載対象車両18の下
位置から退避させる。 (第6の入庫工程)駐車トレイ19を駐車床14へ移動
させる。その後、牽引駆動手段57と駐車トレイ19と
の接続を解除し、車両搭載床11を所定位置に待機させ
る。
【0029】次に、出庫手順について説明する。 (出庫準備工程)まず、車両搭載床11を、昇降装置1
7及び旋回装置によって所定の駐車床14に隣接させて
配置し、車両搭載床11上の牽引駆動手段57を駐車ト
レイ19に接続する。 (第1の出庫工程)移載対象車両18が載置された駐車
トレイ19を牽引駆動手段57で車両搭載床11に移動
する。 (第2の出庫工程)移載対象車両18の車輪31、31
a、32、32aを把持手段33、34によりレベルL
3の高さで支持する。
【0030】(第3の出庫工程)移載対象車両18を把
持手段33、34でレベルL2まで上昇させる。 (第4の出庫工程)駐車トレイ19を牽引駆動手段57
で駐車床14へ移動させ、牽引駆動手段57と駐車トレ
イ19との接続を解除する。 (第5の出庫工程)移載対象車両18をレベルL1まで
下降させ車両搭載床11上に移載する。 (第6の出庫工程)把持手段33、34の旋回により移
載対象車両18の車輪31、31a、32、32aから
把持手段33、34を離反させると共に移載対象車両1
8の下位置から退避させる。そして、把持アーム48、
49をレベルL4まで下降させて、スライドデッキ56
で開口部55を閉じる。また、第4の出庫工程の終了
後、昇降装置17及び旋回装置を操作して、車両搭載床
11を機械式駐車設備10の出庫床16に隣接させる。
更に第6の出庫工程の終了後、シャッター69を開け、
搭乗者の運転によって移載対象車両18を出庫させる。
かかる構成によって、迅速かつ簡単に移載対象車両18
の入庫及び出庫を行うことができ、また、乗車時及び降
車時に搭乗者が把持アーム48、49に足を掛けること
がなくなる。
【0031】次に、図5〜図7を参照して、本発明の第
2の実施の形態に係る機械式駐車設備70について説明
する。機械式駐車設備70は、車両搭載床71の両側に
搭乗者が移載対象車両18を停車及び乗車可能で、入庫
床及び出庫床をそれぞれ兼用する入出庫床72、73を
それぞれ設け、横送り装置74、74aによって入出庫
床72と車両搭載床71の間、及び入出庫床73と車両
搭載床71の間で移載対象車両18をそれぞれ移載す
る。また、第1の実施の形態に係る機械式駐車設備10
の開口部55及びスライドデッキ56を省略し、また、
シャッター75、76は、第1の実施の形態に係るシャ
ッター68、69の位置から変更され、各把持手段9
0、91は、把持手段33、34とは昇降ストロークが
異なるが、その他の部分については同じ構造なので、同
一部材には同一番号を付して、詳しい説明は省略する。
【0032】入出庫床72は、移載対象車両18が、例
えば、図示しないストッパー等によって前側の車輪3
1、31aを基準に停止できるように構成されている。
従って、小型の車両を停車した場合には、移載対象車両
18の後側の車輪32、32aの位置と、小型の車両の
後側の車輪54の位置は前後にずれることになる。車両
搭載床71には、移載対象車両18の両前側の車輪(両
前輪)31、31a及び両後側の車輪(両後輪)32、
32aをそれぞれ載置し、車両搭載床71の両側に設け
られた入出庫床72、73との間でそれぞれ横移動して
移載対象車両18を移載する前輪用の搬送トレイ77、
及び後輪用の搬送トレイ78を有する横送り装置74が
設けられている。ここで、横送り装置74について詳し
く説明する。搬送トレイ77、78の幅方向の長さは、
移載対象車両18の幅より長く形成されている。また、
前側の搬送トレイ77の前後方向の長さは、把持手段9
0の棒状支持部材46、47が前後方向に最大に開いた
状態のときに、その間を通過して入出庫床72側、又は
入出庫床73側に移動可能な長さに形成されている。後
側の搬送トレイ78の前後方向の長さは、前側の搬送ト
レイ77の長さより長く形成され、後側の車輪32、3
2aの前後方向に離反した棒状支持部材46、47の間
を通過して、入出庫床72側、又は入出庫床73側に移
動することができる。
【0033】また、入出庫床72、73及び車両搭載床
71には、下部に複数の車輪79を備えた搬送トレイ7
7、78が走行可能な溝部80〜85がそれぞれ形成さ
れ、入出庫床72、73及び車両搭載床71の上面レベ
ルと、搬送トレイ77、78の上面レベルは実質的に同
じレベルに配置されている。また、入出庫床72、73
には、搬送トレイ77、78に掛止して自走可能な牽引
台車86〜89がそれぞれ配置されている。牽引台車8
6、87の掛止機構は、前述した駐車トレイ19を牽引
する牽引台車62と同じ機構なので説明を省略する。な
お、搬送トレイ77、78に、牽引台車86、87が掛
止したときには横送り装置74が構成され、搬送トレイ
77、78に牽引台車88、89が掛止したときには、
横送り装置74aが構成される。
【0034】次に、移載対象車両18を入出庫床72か
ら車両搭載床71に移載する手順について説明する。ま
ず、入出庫床72上にあって車両搭載床71に隣接する
位置で待機している牽引台車86、87で、車両搭載床
71上にある搬送トレイ77、78を掛止して、入出庫
床72側に移動させる。このとき、把持手段90、91
は、棒状支持部材46、47が溝部80、81に重合し
ない位置に移動しており、また、シャッター75、76
は閉じた状態になっている。次いで、搭乗者が移載対象
車両18を運転して、前側の車輪31、31aが搬送ト
レイ77上に重合する位置で移載対象車両18を停止さ
せ、降車した後にシャッター75を開ける。
【0035】そして、牽引台車86、87を同期して駆
動し、移載対象車両18が載置された搬送トレイ77、
78を車両搭載床71側に移動し、搬送トレイ77、7
8を車両搭載床71に固定し、牽引台車86、87と搬
送トレイ77、78の掛合を解除し、シャッター75を
閉じる。このようにして、移載対象車両18を車両搭載
床71に移載することができる。車両搭載床71では、
搬送トレイ77、78が上面レベルを車両搭載床71と
同一にして固定配置されているので、車両搭載床71と
駐車トレイ19との間での移載対象車両18の移載は、
第1の実施の形態に係る機械式駐車設備10を用いた移
載方法と同様の手順で行うことができる。なお、車両搭
載床71では、搭乗者の乗り降りは行われないので、開
口部55及びスライドデッキ56は設けられておらず、
把持手段90、91の把持アーム48、49は、レベル
L1〜L3〜L2の間を昇降するように構成されてい
る。
【0036】次に、移載対象車両18を車両搭載床71
から入出庫床73へ移載する手順について説明する。ま
ず、把持手段90、91の棒状支持部材46、47が、
入出庫床73の溝部84、85に重合しない位置に退避
させる。次に、シャッター76を開け、入出庫床73上
にあって車両搭載床71に隣接する位置で待機している
牽引台車88、89で、車両搭載床71上にある搬送ト
レイ77、78を掛止して、搬送トレイ77、78の車
両搭載床71との固定を解除した後、入出庫床73側に
移動させる。その後、再度シャッター76を閉じ、搭乗
者が移載対象車両18に乗車して、前方に移動して出庫
を行う。このような手順で、入庫及び出庫を行うことが
できる。なお、入出庫床73から入庫を行い、入出庫床
72から出庫を行うときにも同様の手順で行うことがで
きる。
【0037】次に、図8〜図10を参照して、第3の実
施の形態に係る機械式駐車設備92について説明する。
機械式駐車設備92は、車両搭載床93の後側及び前側
に搭乗者が移載対象車両18を停車する入庫床94及び
乗車する出庫床95をそれぞれ設け、縦送り装置96、
96aによって入庫床94及び出庫床95と、車両搭載
床93との間で移載対象車両18を縦移動する。機械式
駐車設備92は、第2の実施の形態に係る機械式駐車設
備70の横送り装置74、74a、シャッター75、7
6、及び牽引駆動手段57の代わりに縦送り装置96、
96aを設け、シャッター97、98を車両搭載床93
の後側及び前側に設け、駐車トレイ19を牽引する幅狭
の牽引駆動手段99を有している。また、把持手段9
0、91と同一構造の把持手段131、132を、把持
手段90、91より車両搭載床93に近接させて設けて
いる。その他の部分については同じ構造なので、同一部
材には同一番号を付して、詳しい説明は省略する。
【0038】まず、縦送り装置96、96aについて説
明する。車両搭載床93の縦送り装置96、96aに
は、車両搭載床93の両側にそれぞれ対称配置され、移
載対象車両18の一側の前後の車輪31、32及び他側
の前後の車輪31a、32aをそれぞれ載置し、車両搭
載床93の前側又は後側に設けられた出庫床95又は入
庫床94と、車両搭載床93との間で縦移動して移載対
象車両18を移載する右側車輪用の搬送トレイ101、
及び左側車輪用の搬送トレイ102が設けられている。
車両搭載床93の上部両側には、搬送トレイ101、1
02がそれぞれ移動可能な切欠き部103、104が形
成され、切欠き部103、104には、2本ずつのレー
ル部材105〜108がそれぞれ設置されている。搬送
トレイ101、102の下部には、レール部材105〜
108上を転動可能な多数の車輪100がそれぞれ設け
られている。入庫床94及び出庫床95には、レール部
材105〜108の両端部に延設されるレール部材10
9〜116がそれぞれ配置された溝部117〜120が
それぞれ設けられている。
【0039】入庫床94側の溝部117、118と出庫
床95側の溝部119、120には、搬送トレイ10
1、102の端部に掛止して、対となるレール部材10
9〜116上を走行できる牽引台車121〜124がそ
れぞれ配置されている。牽引台車121〜124の掛止
部の構造は、前述した牽引台車62の構造と実質的に同
一なので説明は省略する。シャッター97、98は、入
庫床94及び出庫床95の車両搭載床93側の端部にそ
れぞれ設けられている。なお、搬送トレイ101、10
2は、牽引台車121、122が掛止したときに縦送り
装置96が構成され、搬送トレイ101、102に牽引
台車123、124が掛止したときには縦送り装置96
aが構成される。
【0040】次に、牽引駆動手段99について説明す
る。切欠き部103、104の間には、スプロケット1
25、126及びチェーン127で構成される無限軌道
128が設けられ、無限軌道128の上部には、牽引台
車129が架設されている。また、無限軌道128に
は、駆動用モータ130が正逆運転可能に接続されてい
る。なお、牽引駆動手段99は、無限軌道128、牽引
台車129及び駆動用モータ130によって構成されて
いる。牽引台車129の前部には、駐車トレイ19を掛
止可能な図示しない掛止部が設けられているが、掛止部
の構造は、前述した牽引台車62の構造と実質的に同一
なので説明は省略する。
【0041】次いで、図12(A)、(B)を参照し
て、移載対象車両の収納構造の変形例について説明す
る。図12(A)、(B)に示すように、車両搭載床1
34を昇降可能に設け、駐車床135を、垂直昇降路1
36に隣接する位置の両側(片側でもよい)の複数階に
それぞれ設け、駐車トレイ137を、各駐車床135に
それぞれ設けることが可能である。また、図12
(C)、(D)に示すように、車両搭載床138を、車
両搭載ケージ内を側方に走行可能に設け、並設された各
駐車床139に移載対象車両140をそれぞれ移載する
ことも可能である。
【0042】以上、本発明に係る実施の形態について説
明してきたが、本発明は、前記実施の形態に限定される
ものではなく、例えば、駐車トレイを、駐車トレイに設
けた減速モータ等の駆動手段によって、自走させること
も可能である。また、第1の実施の形態において、車両
搭載床11は、車両搭載ケージ12内で旋回可能に設け
ていたが、旋回装置を昇降装置17と共に立体駐車場の
上部に設けて、車両搭載床を車両搭載ケージと共に旋回
させることも可能である。第2の実施の形態に係る機械
式駐車設備70においては、入庫床及び出庫床を両側に
配置していたが、入庫床と出庫床を兼用にして片側に設
けてもよい。
【0043】
【発明の効果】請求項1及びこれに従属する請求項4〜
10記載の機械式駐車設備においては、把持手段が、開
口部を通過して下方に退避したときは、スライドデッキ
で、開口部を塞ぐことができるので、車両搭載床へ搭乗
者が車両を乗り入れるとき、車両搭載床から搭乗者が車
両を乗り出すとき、及び搭乗者の車両への乗車時又は車
両からの降車時に把持手段に足等を引っ掛けないように
することができる。また、把持手段が車両搭載ケージに
設けられているので、移載対象車両は、駐車床内で昇降
動作をする必要がなくなり、駐車床の各階高さを低く抑
えることができる。さらに、把持手段が車輪の下側を各
々支持して、その下側に移動空間部を形成するので、車
両搭載床と駐車トレイを平板状に形成でき、別途オイル
パン等を設置しなくても駐車床での汚染を確実に防止す
ることができる。また、キーの落とし込みやハイヒール
の踵の入り込みが無くなり、利用者の利便性を向上させ
ることができる。駐車床での汚染を確実に防止すると共
に、利用者の利便性を向上させることができる。請求項
2及びこれに従属する請求項4〜10記載の機械式駐車
設備においては、搬送トレイを設けているので、利用者
が直接狭い搬送トレイ上に乗り込むことがなく、安心し
て利用できる。更に入出庫床を2つ設けると、搬送トレ
イが車両の入庫又は出庫動作中に一方の入出庫床で乗り
入れ又は退出動作ができるため、入庫及び出庫のサイク
ルタイムを短縮することができる。請求項3及びこれに
従属する請求項4〜10記載の機械式駐車設備において
は、搬送トレイを設けているので、利用者が直接狭い搬
送トレイ上に乗り込むことがなく、安心して利用でき
る。更に入出庫床が個別にあるため、搬送トレイが車両
の入庫又は出庫動作中に出庫床からの退出動作又は出庫
床への乗り入れができるため、入庫及び出庫のサイクル
タイムを短縮することができる。
【0044】特に、請求項4記載の機械式駐車設備にお
いては、それぞれの把持手段を、昇降可能なベースフレ
ーム上に設けているので、昇降動作を簡単に同期させる
ことができる。請求項5記載の機械式駐車設備において
は、把持手段が車輪の前後に移動可能なので、ホイール
ベースや車輪径が異なる移載対象車両の車輪に対する把
持アームの位置合わせを迅速に行うことができる。ま
た、把持アームを旋回させて移載対象車両の下部から側
方へ退避させるので、移載対象車両を前後方向に移動さ
せることができ、車両移載装置の構成を簡単にして、駐
車設備における車両移載装置のコストを安価にできる。
請求項6記載の機械式駐車設備においては、駐車トレイ
を、牽引駆動手段によって移動させるので、駐車トレイ
を薄くかつ軽量に製造することができ、駐車床の高さを
さらに低く形成することができる。請求項7記載の機械
式駐車設備においては、駐車トレイを駆動手段によって
自走させるので、車両搭載床の構造を簡単にして、重量
を減少させることができる。請求項8記載の機械式駐車
設備においては、駐車床を車両搭載床の両側又は片側に
設けるので、駐車トレイを両側又は片側から挿入して効
率よくかつ迅速に移載することができる。請求項9記載
の機械式駐車設備においては、駐車床を放射状にそれぞ
れ設けるので、駐車台数を大幅に増加させることができ
る。そして、請求項10記載の機械式駐車設備において
は、車両搭載床を、走行可能に設けるので、車両搭載床
に隣接しない位置に配置された駐車床に対して、車両搭
載床を走行させて位置を合わせてから駐車トレイの受渡
しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る機械式駐車設
備の入庫及び出庫の状態を示す説明図である。
【図2】同機械式駐車設備の部分平断面図である。
【図3】同機械式駐車設備の車両搭載床の側面図であ
る。
【図4】同機械式駐車設備の車両搭載床及び駐車床の平
断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る機械式駐車設
備の入庫及び出庫の状態を示す説明図である。
【図6】同機械式駐車設備の部分平断面図である。
【図7】同機械式駐車設備の車両搭載床及び駐車床の側
面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る機械式駐車設
備の入庫及び出庫の状態を示す説明図である。
【図9】同機械式駐車設備の部分平断面図である。
【図10】同機械式駐車設備の車両搭載床及び駐車床の
側面図である。
【図11】(A)、(B)は、同機械式駐車設備の側断
面図と、平断面図である。
【図12】(A)〜(D)は、変形例に係る機械式駐車
設備の正断面図と、同平断面図と、さらに他の変形例に
係る機械式駐車設備の正断面図と、同平断面図である。
【符号の説明】
10:機械式駐車設備、11:車両搭載床、12:車両
搭載ケージ、13:垂直昇降路、14:駐車床、15:
入庫床、16:出庫床、17:昇降装置、18:移載対
象車両、19:駐車トレイ、20:車両移載装置、2
2:架台、23:ベースフレーム、24:減速モータ、
25:ねじジャッキ、26、27:雄ねじ部、28:ね
じ軸、29:3軸ギアボックス、30:進退シリンダ、
30a:雄ねじ部材、31、31a、32、32a:車
輪、33、34:把持手段、35、36:レール部材、
37、38:雌ねじ部材、39、40:案内溝、41:
掛合部材、43:レール部材、44、45:スライド
台、46、47:棒状支持部材、48、49:把持アー
ム、50、51:シリンダ部材、52:レール部材、5
3、54:車輪、55:開口部、56:スライドデッ
キ、57:牽引駆動手段、58、59:スプロケット、
60:チェーン、61:無限軌道、62:牽引台車、6
3:駆動用モータ、64:トレイ把持装置、65:回動
掛止アーム、66:掛合爪部、67:移動空間部、6
8、69:シャッター、70:機械式駐車設備、71:
車両搭載床、72、73:入出庫床、74、74a:横
送り装置、75、76:シャッター、77、78:搬送
トレイ、79:車輪、80〜85:溝部、86〜89:
牽引台車、90、91:把持手段、92:機械式駐車設
備、93:車両搭載床、94:入庫床、95:出庫床、
96、96a:縦送り装置、97、98:シャッター、
99:牽引駆動手段、100:車輪、101、102:
搬送トレイ、103、104:切欠き部、105〜11
6:レール部材、117〜120:溝部、121〜12
4:牽引台車、125、126:スプロケット、12
7:チェーン、128:無限軌道、129:牽引台車、
130:駆動用モータ、131、132:把持手段、1
34:車両搭載床、135:駐車床、136:垂直昇降
路、137:駐車トレイ、138:車両搭載床、13
9:駐車床、140:移載対象車両

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両搭載床を内部に備えた車両搭載ケー
    ジが昇降する垂直昇降路に隣接し、上下方向に複数階に
    わたって駐車床を有し、前記垂直昇降路に隣接して前記
    駐車床とは異なる位置に入庫床及び出庫床を有してなる
    機械式駐車設備において、前記車両搭載床と前記駐車床
    との間で移載対象車両を移載する車両移載装置は、前記
    車両搭載ケージに設けられ、その上端部が前記車両搭載
    床の両側に形成された開口部を通過して該車両搭載床の
    レベルより下方に退避でき、前記移載対象車両の車輪の
    下側を各々支持し、同期して昇降可能な把持手段を有
    し、該把持手段によって前記移載対象車両の車輪を支持
    し、前記把持手段を上昇させたときには、前記移載対象
    車両と前記車両搭載床との間に、前記駐車床に設けられ
    て該駐車床と前記車両搭載床との間を移動する駐車トレ
    イが移動可能な移動空間部が形成され、しかも前記開口
    部には、前記開口部を覆うスライドデッキが設けられて
    いることを特徴とする機械式駐車設備。
  2. 【請求項2】 車両搭載床を内部に備えた車両搭載ケー
    ジが昇降する垂直昇降路に隣接し、上下方向に複数階に
    わたって駐車床を有し、前記垂直昇降路に隣接して前記
    駐車床とは異なる位置に入庫床及び出庫床を有してなる
    機械式駐車設備において、前記車両搭載床と前記駐車床
    との間で移載対象車両を移載する車両移載装置は、前記
    車両搭載ケージに設けられ、前記移載対象車両の前輪及
    び後輪からなる車輪の下側を各々支持し、同期して昇降
    可能な把持手段を有し、該把持手段によって前記移載対
    象車両の車輪を支持し、前記把持手段を上昇させたとき
    には、前記移載対象車両と前記車両搭載床との間に、前
    記駐車床に設けられて該駐車床と前記車両搭載床との間
    を移動する駐車トレイが移動可能な移動空間部が形成さ
    れ、しかも前記車両搭載床には、前記移載対象車両の両
    前輪及び両後輪をそれぞれ載置し、前記車両搭載床の片
    側又は両側に設けられた前記入庫床又は出庫床と、前記
    車両搭載床との間で横移動して前記移載対象車両を移載
    する搬送トレイが設けられたことを特徴とする機械式駐
    車設備。
  3. 【請求項3】 車両搭載床を内部に備えた車両搭載ケー
    ジが昇降する垂直昇降路に隣接し、上下方向に複数階に
    わたって駐車床を有し、前記垂直昇降路に隣接して前記
    駐車床とは異なる位置に入庫床及び出庫床を有してなる
    機械式駐車設備において、前記車両搭載床と前記駐車床
    との間で移載対象車両を移載する車両移載装置は、前記
    車両搭載ケージに設けられ、前記移載対象車両の車輪の
    下側を各々支持し、同期して昇降可能な把持手段を有
    し、該把持手段によって前記移載対象車両の車輪を支持
    し、前記把持手段を上昇させたときには、前記移載対象
    車両と前記車両搭載床との間に、前記駐車床に設けられ
    て該駐車床と前記車両搭載床との間を移動する駐車トレ
    イが移動可能な移動空間部が形成され、しかも前記車両
    搭載床には、前記移載対象車両の一側の前後の車輪、及
    び他側の前後の車輪をそれぞれ載置し、前記車両搭載床
    の前側に設けられた出庫床及び後側に設けられた入庫床
    と、前記車両搭載床との間で縦移動して前記移載対象車
    両を移載する搬送トレイが設けられたことを特徴とする
    機械式駐車設備。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の機
    械式駐車設備において、それぞれの前記把持手段を、昇
    降可能なベースフレーム上に設けたことを特徴とする機
    械式駐車設備。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の機
    械式駐車設備において、前記把持手段は、それぞれの前
    記車輪に対して前記移載対象車両の長手方向両側に離接
    可能に移動し、かつ旋回して前記移載対象車両の下部か
    ら退避する把持アームを備えていることを特徴とする機
    械式駐車設備。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の機
    械式駐車設備において、前記駐車トレイは、前記車両搭
    載床に設けられた牽引駆動手段によって、移動すること
    を特徴とする機械式駐車設備。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の機
    械式駐車設備において、前記駐車トレイは、該駐車トレ
    イに設けられた駆動手段によって、自走することを特徴
    とする機械式駐車設備。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の機
    械式駐車設備において、前記駐車床は、前記垂直昇降路
    に隣接する位置の両側又は片側の複数階にそれぞれ設け
    られていることを特徴とする機械式駐車設備。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の機
    械式駐車設備において、前記車両搭載床は、昇降及び旋
    回可能に設けられ、前記駐車床は、前記垂直昇降路の周
    囲の複数階に放射状にそれぞれ設けられていることを特
    徴とする機械式駐車設備。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    機械式駐車設備において、前記車両搭載床は、走行可能
    であることを特徴とする機械式駐車設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114439294A (zh) * 2022-01-20 2022-05-06 浙江芯球智能科技有限公司 一种带支撑限位的夹持式泊车机器人

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