JP2002266295A - クッション紙及びその製造方法 - Google Patents

クッション紙及びその製造方法

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JP2002266295A JP2001068839A JP2001068839A JP2002266295A JP 2002266295 A JP2002266295 A JP 2002266295A JP 2001068839 A JP2001068839 A JP 2001068839A JP 2001068839 A JP2001068839 A JP 2001068839A JP 2002266295 A JP2002266295 A JP 2002266295A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】植物繊維の使用量を減らした低米坪品でありな
がら、十分なコシ、強度、良好な打ち抜き加工性を有す
るクッション紙を提供する。 【解決手段】表層部/内層部あるいは表層部/内層部/
表層部からなる多層抄きして得られたクッション紙であ
って、前記表層部は密度が0.65〜0.95g/cm
であり、前記内層部は熱発泡性粒子を含み密度が0.
2〜0.5g/cmに調製されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板
製造工程にて使用されるクッション紙及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板製造においては、エポ
キシ樹脂や塩ビ樹脂製の配線板を積層セットするため、
真空中で熱プレスを行う工程がある。
【0003】この際プレス板の圧力を均一に伝えるた
め、クッション紙が使用されている。
【0004】上記クッション紙は繰返し高温高圧にさら
されるため、加熱及び加圧時の耐久性が要求される。具
体的には下記のとおりである。 (1)クッション性が失われないこと。(厚み変化が小
さいこと,及び硬化しないこと) (2)焦げ付きや用紙樹脂成分が融着しないこと。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状使
用されている工業用クッション紙は熱プレスにより、す
ぐにパルプ繊維が変性・硬化しクッション性が失われる
他、茶色く変色しプレス板に焦げ付く等、耐久性につい
ては不十分であるのが実情である。
【0006】一方、昨今の地球環境問題から森林資源の
有効利用が望まれており、使用済みのクッション紙につ
いても紙原料として再利用が促進されているが、まだ焼
却処分されている場合も多い。
【0007】そこで本発明の主たる課題は、熱プレスに
よるパルプ繊維の変性・硬化を軽減し、紙の変色を抑
え、優れたクッション性を維持するとともに、植物繊維
の使用量を低減したクッション紙およびその製造方法を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の欠
点を解決するため鋭意検討した結果、中性抄紙におい
て、表層部にパルプ繊維のみで構成された密度,剛度が
高い層を設け、内層部にパルプ繊維と熱発泡性粒子を混
在させた低密度層を設けることで、優れたクッション性
を維持し、コシが強く、さらに植物繊維の使用量を低減
したクッション紙が得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち、本発明によれば、少なくとも表
層部と内層部とを有し、表層部と内層部の少なくとも1
層をpH6.0〜7.5条件下で抄造し、前記表層部が
密度0.65〜0.90g/cmに、前記内層部が密
度0.2〜0.5g/cmに調整された多層抄き用紙
であって、前記内層部に熱発泡粒子を含んでいることを
特徴とするクッション紙が提供される。この場合、前記
内層部において、含まれる熱発泡粒子が表層部側に多く
偏在していてもよい。
【0010】また、具体的態様に係るものでは、表層部
と内層部の少なくとも1層をpH6.0〜7.5条件下
で抄造し、一方の表層部が密度0.65〜0.90g/
cm 、内層部が密度0.2〜0.5g/cm、他方
の表層部が密度0.65〜0.90g/cmに調整さ
れた多層抄き用紙であって、前記内層部に熱発泡粒子を
含んでいることを特徴とするクッション紙が提供され
る。
【0011】他方、その製造方法は、木材パルプを主成
分とした表層部と、木材パルプ及び発泡性粒子を主成分
とした内層部の少なくとも1層をpH6.0〜7.5条
件下で抄造し抄合させた後、前記発泡性粒子が加熱発泡
されるとともに、前記表層部の密度が0.65〜0.9
0g/cmに、前記内層部の密度が0.2〜0.5g
/cmになるように加熱乾燥することで本発明のクッ
ション紙の製造方法が提供される。この場合、前記内層
部湿紙は、好適には、木材パルプを主成分とする湿紙に
発泡性粒子の分散液がスプレー塗布され、前記発泡性粒
子が湿紙の厚さ方向でかつ紙層内に分布されることでも
よい。
【0012】具体的態様に係るものでは、木材パルプ及
び発泡性粒子を主成分とした内層部を、木材パルプを主
成分とした2つの表層部により挟みこむように、少なく
とも内層部、外層部の一方をpH6.0〜7.5の条件
下で抄き合せた後、前記発泡性粒子が加熱発泡されると
ともに、2つの表層部の密度が0.65〜0.95g/
cmに、前記内層部の密度が0.2〜0.5g/cm
になるように加熱乾燥することを特徴とするクッショ
ン紙の製造方法が提供される。
【0013】ここで、前記発泡性粒子が発泡性マイクロ
カプセルを好適使用することができ、前記発泡性マイク
ロカプセルは、平均粒径が5〜30μmで、80〜20
0℃での加熱により直径が4〜5倍、体積が50〜13
0倍に膨張するマイクロカプセルであり、前記内層部湿
紙の絶乾坪量換算重量に対し、1〜30重量%含有させ
ることが望ましい。
【0014】密度の調整は、熱発泡性粒子の配合率、製
造時のプレスパート、仕上げカレンダー処理時のプレス
圧力を調整することで制御できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係るクッション紙は、少
なくとも表層部と内層部とを有する複層構造の用紙であ
って、前記表層部及び内層部の少なくとも1層が、好ま
しくは表層部及び内層部の両層がpH6.0〜7.5の
条件下で抄造される。前記pHが6.0未満の条件で抄
造した場合、熱プレスによりパルプ繊維の劣化が著しく
進行し、変色やクッション性の低下が生じるため好まし
くない。また、前記pHが7.5を超える条件の下で抄
造した場合、抄紙設備へのパルプ粕や紙粉付着が著しく
なる他、前記熱発泡性粒子の紙中への歩留りが低下し、
充分な低密度化が達成できなくなるため好ましくない。
【0016】前記クッション紙の表層部は、密度0.6
5〜0.90g/cm好ましくは0.65〜0/80
g/cmとして仕上げられている。表層部の密度が、
0.65g/cm未満では、内層部のコシのない部分
を十分に支えることができず、実用上コシに問題のある
ものとなり、密度が0.90g/cmを超えると、多
層抄き紙の場合、製造工程の乾燥過程で、内層部に含ま
れる水分が蒸発する際、高密度の表層部を抜け切れず、
内部に気泡となる、いわゆるふくれという現象が発生す
るようになる。
【0017】一方、内層部は密度0.2〜0.5g/c
、好ましくは0.3〜0.4g/cmとして仕上
げられている。密度が0.2g/cm未満では、各層
間の強度が著しく低下し、クッション用途製品として使
用した際、紙のめくれが短期間で発生することがある。
一方、密度が0.5g/cm以上であると植物繊維の
使用量を減らすことができず、本発明の目的を果たすこ
とができない。
【0018】本発明のクッション紙は一般には、表層部
と、熱発泡粒子を含む内層部とで構成されているが、こ
の場合、内層部中の熱発泡粒子は層全体に均一して分散
されていてもよいが、内層部の熱発泡粒子を相対的に表
層部側に多く偏在させるようにして、抄合わせることも
できる。こうすることによって内層部表面側は抄合わせ
られた表層部の密度に近い密度となり、クッション紙全
体のコシが強くなる。
【0019】また、本発明のクッション紙は、層全体に
熱発泡粒子を均一に分散した内層部を2つの表層部(上
部表層部、下部表層部)でサンドイッチするように多層
抄きして得られたものであってもよい。この場合におい
て、2つの表層部はそれらが密度0.65〜0.90g
/cmの条件を充す範囲であれば、それぞれが異なっ
た密度をもって構成されていてもよい。さらに、本発明
のクッション紙は表層部、内層部がそれぞれの密度を維
持していれば、複数層の多層抄き用紙であってもよい。
【0020】以上のように、本発明では、厚さ方向に密
度の違う層を設けているが、全層に熱発泡性粒子を含む
層とすると、熱発泡性粒子の樹脂の影響で表層部の摩擦
抵抗が大きくなり、熱プレスの積層セット時、滑りが悪
く取り扱いづらい他、熱プレスの温度によっては、樹脂
成分がプレス板に融着する問題が発生するため好ましく
ない。表層部に少量の熱発泡性粒子を配合することも可
能であるが、上記作業性及び経済的観点からはあまり好
ましくない。
【0021】本発明に使用される植物繊維としては、広
葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉
樹未晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広
葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ、等木材繊維を
含む主原料として、化学的に処理されたパルプ、木材以
外の繊維原料であるケナフ、麻、葦等非木材繊維を主原
料として化学的に処理されたパルプやチップを機械的に
パルプ化したグランドパルプ、木材又はチップに化学薬
品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパ
ルプ、及びチップを柔らかくなるまで蒸解した後、レフ
ファイナー等でパルプ化したセシケミカルパルプ等のバ
ージンパルプ及びクラフトパルプ、セシケミカルパル
プ、酵素漂白パルプを含むオフィス上物古紙を脱墨、漂
白したパルプ、牛乳パック古紙上質断裁落ち古紙、コー
ト断裁落ち古紙、上白、特白、中白等未印刷の古紙から
得られる回収パルプ等があげられる。
【0022】又、上質植物繊維にポリエチレン、ポリプ
ロピレン等を原料とした、合成パルプ等を組み合わせた
ものや、合成パルプの他にもレーヨン繊維、アクリル繊
維、ポリアミド繊維等の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊
維等の各種繊維を配合することは可能であるが、内層部
は熱発泡粒子の歩留りを考慮すると、植物繊維が50重
量%以上で構成され、特に100重量%で構成されたも
のが、熱発泡粒子の歩留りが良く、発明の効果が高い。
【0023】内層部における熱発泡粒子の配合量は、内
層部の植物繊維100重量部に対して、1〜20重量
部、好ましくは3〜20重量部である。1重量部未満で
は低密度化への効果が殆んどなく、20重量部を超える
場合には紙層間強度の低下があるとともに、経済性の面
で劣る。
【0024】植物繊維中には、熱発泡粒子以外の薬品と
して、一般の工業用クッション紙に使用される、各種の
歩留り向上剤、紙力増強剤、サイズ剤、填料、染料、顔
料等が目的に応じ、適宜選択として使用される。又、ク
ッション紙の表面強度を向上させる為に使用される塗工
薬品として、PVA、澱粉があるが、これらは本発明の
クッション紙にも適用される。
【0025】また、木材パルプ(植物繊維)を主成分と
する表層部原料と木材パルプ及び熱発泡性粒子を主成分
とする内層部原料のpHを6.0〜7.5に調整するた
めの薬品として、炭酸カルシウム,重曹,水酸化アルミ
ニウム,水酸化カルシウム等が適宜選択して使用され
る。
【0026】本発明の工業用クッション紙は、上記の如
くpHを調整した後、表層部を構成するための水分率6
0〜80重量%の湿紙と、内層部を構成するための水分
率60〜90重量%の湿紙とを抄合せ、これを例えばド
ライヤーに密着させて熱発泡性粒子を発泡させるととも
に、表層部の密度を0.65〜0.90g/cm,内
層部の密度を2〜0.5g/cmになるように加熱乾
燥して二層抄き用紙を製造する。
【0027】また、この2つの紙層の抄き合わせで本発
明のクッション紙を製造する場合には、水分率60〜8
0重量%に調整された湿紙に、発泡性粒子の分散液をス
プレー塗布し、発泡性粒子が前記湿紙の厚さ方向でかつ
紙層内に分布された状態の発泡性粒子含有湿紙(内層部
を構成する湿紙)を作り、この内層部を構成する湿紙の
発泡性粒子の分布が多い側を、表層部を構成する湿紙に
あてるようにして抄き合わせ、これを例えばドライヤー
に密着させて、発泡性粒子を加熱発泡させるとともに、
表層部の密度を0.65〜0.90g/cm、内層部
の密度を0.2〜0.5g/cmになるように加熱乾
燥して2層抄き用紙を製造することができる。この方法
によれば、表裏両面で密度の高いクッション紙が製造で
きる。
【0028】本発明のクッション紙は、表層部/内層部
/表層部の3層構成で製造することもできる。この製造
方法は、各湿紙を3層抄合せて行なうというだけで、抄
紙の方法自体は前記と同様である。ただし、この場合は
内層部を構成する湿紙は紙層全体に発泡性粒子が含有さ
れていてよく、従って、この湿紙は紙料中の発泡性粒子
を分散させたものを用いることができる。さらに、4層
以上の多層抄き紙で、本クッション紙を作成してもよい
ことは前記のとおりである。
【0029】本発明に使用する発泡性粒子は、マイクロ
カプセル内に低沸点溶剤を封入した熱膨張性マイクロカ
プセルである。このカプセルは、80〜200℃の温度
での加熱により、体積が50〜100倍に膨張する平均
粒径5〜30μmの粒子である。
【0030】本発明で使用する発泡性マイクロカプセル
は、前記したように、熱可塑性合成樹脂の微細粒子外殻
内に低沸点溶剤を封入したもので、平均粒径が5〜13
0倍に膨張するものである。外殻を構成する熱可塑性合
成樹脂としては、通常、塩化ビニリデン、アクリロニト
リル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の
共重合体が使用され、低沸点ハロゲン化炭化水素、メチ
ルシラン等が使用できる。
【0031】前記発泡性マイクロカプセルは、外殻を構
成する熱可塑性合成樹脂の軟化点以上に加熱され、同時
に封入されている低沸点溶剤が気化し蒸気圧が上昇し、
外殻が膨張して独立気泡が形成する。
【0032】発泡性マイクロカプセルとしては、松本油
脂製薬(株)のマツモトクロスフェアーF−30D、同
F−30GS、F−20D、F−50D、F−80D
や、日本フィライト(株)のエクスパンセルWU、同D
U等が知られているが、これに限るものではない。
【0033】本発明の製造方法において、多層抄き紙と
する為には、円網多層抄紙機ウルトラフォーマー多層抄
紙機、ベルボンドフォーマー多層抄紙機等が使用でき
る。
【0034】上記ワイヤーパートで表層部と内層部を重
ね合わせた原料を乾燥させる方法として、ヤンキードラ
イヤー、多筒ドライヤー、熱風ドライヤー、赤外線ドラ
イヤー等が使用できる。
【0035】本発明における工業用クッション紙の米坪
は、200g/m〜600g/m であり、実用上,
生産性の点で好ましくは300g/m〜500g/m
である。また、表層部と内層部の米坪比率は1:1〜
3.5であり、所望の紙厚により適宜設定される。
【0036】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、もちろん本発明はこれによって限定されるもの
ではない。なお、ここでの部は重量基準である。
【0037】〔実施例1〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部(絶乾米坪換算、以下同じ)及び針葉樹晒クラフトパ
ルプ30部からなるパルプに、炭酸カルシウム(商品
名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品
名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、(商品名乾
燥紙力増強剤(商品名:ポリストロン、荒川化学(株)
製)1部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本
PMC(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:
AL−122、日本PMC(株)製)0.5部を添加
し、水分率を75%に調整し、pH7.0条件下で表層
部形成用の湿紙を調製した。一方、上白古紙80部及び
切茶古紙20部からなる古紙に、炭酸カルシウム(商品
名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品
名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥紙力増
強剤(商品名:ポリストレロン、荒川化学(株)製)1
部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本PMC
(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−
122、日本PMC(株)製)0.5部、を発泡性マイ
クロカプセル(商品名:マツモトマイクロフェアー F
−30、平均粒径17μm、外殻の軟化温度80℃、松
本油脂製薬(株)製)3部を添加し、水分率を75%に
調整しpH6.8条件下で内層部形成用の発泡性粒子含
有の湿紙を調製した。これら湿紙を用い、表層部の密度
が0.80g/cm、内部層の密度が0.48g/c
になるように円網多層抄紙機で抄き合せ、米坪40
0g/mの表層部−内層部からなる2層構成のクッシ
ョン紙を得た。
【0038】〔実施例2〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部及び針葉樹晒クラフトパルプ30部からなるパルプ
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)1.5部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭
硝子(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリス
トロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商
品名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロ
ジンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC
(株)製)0.5部を添加し、水分率を75%に調整し
pH6.5条件下で表層部形成用の湿紙を調製した。一
方、上白古紙80部及び切茶古紙20部からなる古紙
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)1.5部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭
硝子(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリス
トレロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤
(商品名:WS525、日本PMC(株)製)0.5
部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PM
C(株)製)0.5部、を発泡性マイクロカプセル(商
品名:マツモトマイクロフェアーF−30、平均粒径1
7μm、外殻の軟化温度80℃、松本油脂製薬(株)
製)10部を添加し、水分率を75%に調整しpH6.
5条件下で内層部形成用の発泡性粒子含有の湿紙を調製
した。これら湿紙を用い、表層部の密度が0.80g/
cm、内部層の密度が0.35g/cmになるよう
に円網多層抄紙機で抄き合せ、米坪400g/mの表
層部−内層部からなる2層構成のクッション紙を得た。
【0039】〔実施例3〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部及び針葉樹晒クラフトパルプ30部からなるパルプ
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)2.5部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭
硝子(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリス
トロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商
品名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロ
ジンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC
(株)製)0.5部を添加し、水分率を75%に調整し
pH7.5条件下で表層部形成用の湿紙を調製した。一
方、上白古紙80部及び切茶古紙20部からなる古紙
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)1部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝子
(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリストレ
ロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品
名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロジ
ンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC(株)
製)0.5部、を発泡性マイクロカプセル(商品名:マ
ツモトマイクロフェアーF−30、平均粒径17μm、
外殻の軟化温度80℃、松本油脂製薬(株)製)20部
を添加し、水分率を60%に調整しpH6.0条件下で
内層部形成用の発泡性粒子含有の湿紙を調製した。これ
ら湿紙を用い、表層部の密度が0.80g/cm、内
部層の密度が0.22g/cmになるように円網多層
抄紙機で抄き合せ、米坪400g/mの表層部−内層
部からなる2層構成のクッション紙を得た。
【0040】〔実施例4〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部(絶乾米坪換算、以下同じ)及び針葉樹晒クラフトパ
ルプ30部からなるパルプに、炭酸カルシウム(商品
名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品
名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥紙力増
強剤(商品名:ポリストロン、荒川化学(株)製)1
部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本PMC
(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−
122、日本PMC(株)製)0.5部、発泡性マイク
ロカプセル(商品名:マツモトマイクロフェアー F−
30、平均粒径17μm、外殻の軟化温度80℃、松本
油脂製薬(株)製)1部を添加し、水分率を75%に調
整しpH7.0条件下で表層部形成用の湿紙を調製し
た。一方、上白古紙80部及び切茶古紙20部からなる
古紙に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウ
ム(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝
子(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリスト
レロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商
品名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロ
ジンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC
(株)製)0.5部、発泡性マイクロカプセル(商品
名:マツモトマイクロフェアー F−30、平均粒径1
7μm、外殻の軟化温度80℃、松本油脂製薬(株)
製)10部を添加し、水分率を75%に調整しpH6.
8条件下で内層部形成用の発泡性粒子含有の湿紙を調製
した。これら湿紙を用い、表層部の密度が0.75g/
cm、内部層の密度が0.35g/cmになるよう
に円網多層抄紙機で抄き合せ、米坪400g/mの表
層部−内層部からなる2層構成のクッション紙を得た。
実施例1〜4のクッション紙は紙のコシ、層間強度とも
良好で、クッション紙としての紙質を満足するものであ
った。また、熱プレス時のクッション性の耐久力に優
れ、変色も少なく、従来のクッション紙の問題を解決し
たものとなった。これらの結果をまとめて表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】〔比較例1〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部(絶乾米坪換算、以下同じ)及び針葉樹晒クラフトパ
ルプ30部からなるパルプに、炭酸カルシウム(商品
名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品
名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥紙力増
強剤(商品名:ポリストロン、荒川化学(株)製)1
部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本PMC
(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−
122、日本PMC(株)製)0.5部を添加し、水分
率を75%に調整しpH7.0条件下で表層部形成用の
湿紙を調製した。一方、上白古紙80部及び切茶古紙2
0部からなる古紙に、炭酸カルシウム(商品名:PC、
白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸
ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品
名:ポリストレロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙
力増強剤(商品名:WS525、日本PMC(株)製)
0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−122、日
本PMC(株)製)0.5部を添加し、水分率を75%
に調整しpH6.8で内層部形成用の発泡性粒子含有の
湿紙を調製した。これら湿紙を用い、表層部の密度が
0.80g/cm、内部層の密度が0.60g/cm
になるように円網多層抄紙機で抄き合せ、米坪400
g/mのクッション紙を得た。このクッション紙は熱
プレス時のクッション性耐久力が劣っており、従来のク
ッション紙の問題を解決することはできなかった。
【0043】〔比較例2〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部(絶乾米坪換算、以下同じ)及び針葉樹晒クラフトパ
ルプ30部からなるパルプに、炭酸カルシウム(商品
名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品
名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥紙力増
強剤(商品名:ポリストロン、荒川化学(株)製)1
部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本PMC
(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−
122、日本PMC(株)製)0.5部を添加し、水分
率を75%に調整しpH7.0条件下で表層部形成用の
湿紙を調製した。一方、上白古紙80部及び切茶古紙2
0部からなる古紙に、炭酸カルシウム(商品名:PC、
白石カルシウム(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸
ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品
名:ポリストレロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙
力増強剤(商品名:WS525、日本PMC(株)製)
0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−122、日
本PMC(株)製)0.5部、を発泡性マイクロカプセ
ル(商品名:マツモトマイクロフェアーF−30、平均
粒径17μm、外殻の軟化温度80℃、松本油脂製薬
(株)製)30部を添加し、水分率を75%に調整しp
H6.8条件下で内層部形成用の発泡性粒子含有の湿紙
を調製した。これら湿紙を用い、表層部の密度が0.8
0g/cm、内部層の密度が0.15g/cmにな
るように円網多層抄紙機で抄き合せ、米坪400g/m
の表層部−内層部からなる2層構成のクッション紙を
得た。
【0044】このクッション紙は、剛度、層間強度が低
く、クッション紙としては不適な用紙であった。
【0045】〔比較例3〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部及び針葉樹晒クラフトパルプ30部からなるパルプ
に、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリストロン、荒川化学
(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS52
5、日本PMC(株)製)0.5部、硫酸バンド5部、
ロジンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC
(株)製)0.5部を添加し、水分率を75%に調整し
表層部形成用の湿紙を調製した。このときのpHは5.
0であった。一方、上白古紙80部及び切茶古紙20部
からなる古紙に、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリストレ
ロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品
名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、硫酸
バンド5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−122、
日本PMC(株)製)0.5部、を発泡性マイクロカプ
セル(商品名:マツモトマイクロフェアーF−30、平
均粒径17μm、外殻の軟化温度80℃、松本油脂製薬
(株)製)10部を添加し、水分率を75%に調整し内
層部形成用の発泡性粒子含有の湿紙を調製した。この時
のpHは5.0であった。これら湿紙を用い、表層部の
密度が0.80g/cm、内部層の密度が0.35g
/cmになるように円網多層抄紙機で抄き合せ、米坪
400g/mの表層部−内層部からなる2層構成のク
ッション紙を得た。このクッション紙は、熱プレス時茶
色に変色するとともにプレス板への焦げ付きが発生し、
従来のクッション紙の問題を解決することはできなかっ
た。
【0046】〔比較例4〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部(絶乾米坪換算、以下同じ)及び針葉樹晒クラフトパ
ルプ30部からなるパルプに、炭酸カルシウム(商品
名:PC、白石カルシウム(株)製)5部、重曹(商品
名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)3部、乾燥紙力増
強剤(商品名:ポリストロン、荒川化学(株)製)1
部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本PMC
(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:AL−
122、日本PMC(株)製)0.5部を添加し、水分
率を75%に調整しpH7.8条件下で表層部形成用の
湿紙を調製した。一方、上白古紙80部及び切茶古紙2
0部からなる古紙に、炭酸カルシウム(商品名:PC、
白石カルシウム(株)製)5部、重曹(商品名:重炭酸
ソーダ、旭硝子(株)製)3部、乾燥紙力増強剤(商品
名:ポリストレロン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙
力増強剤(商品名:WS525、日本PMC(株)製)
0.5部、硫酸バンド5部、ロジンサイズ剤(商品名:
AL−122、日本PMC(株)製)0.5部、を発泡
性マイクロカプセル(商品名:マツモトマイクロフェア
ーF−30、平均粒径17μm、外殻の軟化温度80
℃、松本油脂製薬(株)製)30部を添加し、水分率を
75%に調整しpH7.8条件下で内層部形成用の発泡
性粒子含有の湿紙を調製した。これら湿紙を用い、表層
部の密度が0.80g/cm、内部層の密度が0.3
5g/cmになるように円網多層抄紙機で抄き合せ、
米坪400g/mの表層部−内層部からなる2層構成
のクッション紙を得た。このクッション紙は、抄紙設備
に多量のパルプ粕や紙粉が付着した他、熱発泡粒子の紙
中含有量が低下してクッション性が劣り、クッション紙
としては不適な用紙であった。
【0047】〔比較例5〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部及び針葉樹晒クラフトパルプ30部からなるパルプ
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝子
(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリストロ
ン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品
名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロジ
ンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC(株)
製)0.5部を、発泡性マイクロカプセル(商品名:マ
ツモトマイクロフェアーF−30、平均粒径17μm、
外殻の軟化温度80℃、松本油脂製薬(株)製)10部
を添加し、水分率を75%に調整しpH6.8条件下で
表層部形成用の湿紙を調製した。一方、上白古紙80部
及び切茶古紙20部からなる古紙に、炭酸カルシウム
(商品名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹
(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥
紙力増強剤(商品名:ポリストレロン、荒川化学(株)
製)1部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本
PMC(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:
AL−122、日本PMC(株)製)0.5部、を発泡
性マイクロカプセル(商品名:マツモトマイクロフェア
ーF−30、平均粒径17μm、外殻の軟化温度80
℃、松本油脂製薬(株)製)10部を添加し、水分率を
75%に調整しpH6.8条件下で内層部形成用の発泡
性粒子含有の湿紙を調製した。これら湿紙を用い、表層
部の密度が0.70g/cm、内部層の密度が0.3
5g/cmになるように円網多層抄紙機で抄き合せ、
米坪480g/mの表層部−内層部からなる2層構成
のクッション紙を得た。このクッション紙は、熱プレス
時に表層の熱発泡性粒子がプレス板に融着して著しく作
業性を悪化させ、クッション紙としては不適な用紙であ
った。
【0048】〔比較例6〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部及び針葉樹晒クラフトパルプ30部からなるパルプ
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝子
(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリストロ
ン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品
名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロジ
ンサイズ剤(商品名:AL−122、日本PMC(株)
製)0.5部を添加し、水分率を75%に調整しpH
7.0条件下で表層部形成用の湿紙を調製した。一方、
上白古紙80部及び切茶古紙20部からなる古紙に、乾
燥紙力増強剤(商品名:ポリストレロン、荒川化学
(株)製)1部、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石
カルシウム(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸ソー
ダ、旭硝子(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品名:
WS525、日本PMC(株)製)0.5部、ロジンサ
イズ剤(商品名:AL−122、日本PMC(株)製)
0.5部を、発泡性マイクロカプセル(商品名:マツモ
トマイクロフェアーF−30、平均粒径17μm、外殻
の軟化温度80℃、松本油脂製薬(株)製)10部を添
加し、水分率を75%に調整しpH6.8条件下で内層
部形成用の発泡性粒子含有の湿紙を調製した。これら湿
紙を用い、表層部の密度が0.93g/cm、内部層
の密度が0.35g/cmになるように円網多層抄紙
機で抄き合せ、米坪480g/mの表層部−内層部か
らなる2層構成のクッション紙を得た。このクッション
紙は、抄造時の乾燥工程で紙表面にふくれ現象が発生
し、安定した生産が不可能で、クッション紙としては不
適な用紙であった。
【0049】〔比較例7〕広葉樹晒クラフトパルプ70
部及び針葉樹晒クラフトパルプ30部からなるパルプ
に、炭酸カルシウム(商品名:PC、白石カルシウム
(株)製)2部、重曹(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝子
(株)製)1部、乾燥紙力増強剤(商品名:ポリストロ
ン、荒川化学(株)製)1部、湿潤紙力増強剤(商品
名:WS525、日本PMC(株)製)0.5部、発泡
性マイクロカプセル(商品名:マツモトマイクロフェア
ーF−30、平均粒径17μm、外殻の軟化温度80
℃、松本油脂製薬(株)製)1部を、ロジンサイズ剤
(商品名:AL−122、日本PMC(株)製)0.5
部を添加し、水分率を75%に調整しpH7.0条件下
で表層部形成用の湿紙を調製した。一方、上白古紙80
部及び切茶古紙20部からなる古紙に、炭酸カルシウム
(商品名:PC、白石カルシウム(株)製)2部、重曹
(商品名:重炭酸ソーダ、旭硝子(株)製)1部、乾燥
紙力増強剤(商品名:ポリストレロン、荒川化学(株)
製)1部、湿潤紙力増強剤(商品名:WS525、日本
PMC(株)製)0.5部、ロジンサイズ剤(商品名:
AL−122、日本PMC(株)製)0.5部、を発泡
性マイクロカプセル(商品名:マツモトマイクロフェア
ーF−30、平均粒径17μm、外殻の軟化温度80
℃、松本油脂製薬(株)製)10部を添加し、水分率を
75%に調整しpH6.8条件下で内層部形成用の発泡
性粒子含有の湿紙を調製した。これら湿紙を用い、表層
部の密度が0.58g/cm、内部層の密度が0.3
5g/cmになるように円網多層抄紙機で抄き合せ、
米坪480g/mの表層部−内層部からなる2層構成
のクッション紙を得た。このクッション紙はコシが弱
く、クッション紙としては不適な用紙であった。比較例
1〜7の評価結果をまとめて表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】1)熱プレス試験:熱圧縮試験機(TP5
00G型、江藤製作所製)を使用し、工業用クッション
紙を3枚重ねて熱プレスを行う。(加熱温度180℃、
圧力50kg/cm、プレス時間30分)熱プレス後
試験片を取り出し、以下の評価を行った。 (1)クッション紙 紙をC軸で折り曲げ、紙の状態を観察する。紙表面に割
れが発生しないものを○、割れが発生したものを×とし
た。 (2)変色 試験後のハンター白色度(JIS−P8123)を測定
する。白色度60%以上のものを○、59%以下のもの
を×とした。(試験前の白色度はいずれも85%) (3)融着プレス後の熱板表面への樹脂成分の融着有無
を観察した。 2)層間剥離:紙の端を1往復折り曲げ、表層と内層の
剥がれ有無を観察した。 3)紙のコシ:テーパー剛度(JIS−P8125)を
測定する。100mNm以上のものを○,99mNm以
下のものを×とした。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、以下に記載するような
効果を奏する。 (1)植物繊維の使用量を減らした低米坪品であるにも
かかわらず、十分なコシ、強度、風合い、良好な打ち抜
き加工適性を有するクッション紙が得られる。 (2)古紙の有効な再利用が行なえるため、資源保護に
も役立つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AA11 AC06 AG35 AG37 AG67 AG71 AG74 AG89 AG94 AH34 AH50 AJ01 BD12 BD17 BE11 EA08 EA15 EA16 EA20 EA31 FA20 FA30 GA50

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表層部と内層部を有し、表層部
    と内層部の少なくとも1層をpH6.0〜7.5条件下
    で抄造し、かつ表層部が密度0.65〜0.90g/c
    に、内層部が0.2〜0.5g/cmに調整され
    た多層抄き用紙であって、内層部に熱発泡性粒子を含む
    ことを特徴とするクッション紙。
  2. 【請求項2】前記内層部において、含まれる熱発泡粒子
    が表層部側に多く偏在している請求項1記載のクッショ
    ン紙。
  3. 【請求項3】少なくとも表層部と内層部を有し、表層部
    と内層部の少なくとも1層をpH6.0〜7.5条件下
    で抄造し、かつ一方の表層部が密度0.65〜0.90
    g/cm、内層部が密度0.2〜0.5g/cm
    他方の表層部が密度0.65〜0.90g/cmに調
    整された多層抄き用紙であって、前記内層部に熱発泡粒
    子を含んでいることを特徴とするクッション紙。
  4. 【請求項4】木材パルプを主成分とした表層部と、木材
    パルプ及び発泡性粒子を主成分とした内層部の少なくと
    も1層をpH6.0〜7.5条件下で抄造し抄合させた
    後、前記発泡性粒子が加熱発泡されるとともに、前記表
    層部の密度が0.65〜0.90g/cmに、前記内
    層部の密度が0.2〜0.5g/cm になるように加
    熱乾燥することを特徴とするクッション紙の製造方法。
  5. 【請求項5】前記内層部湿紙は、木材パルプを主成分と
    する湿紙に発泡性粒子の分散液がスプレー塗布され、前
    記発泡性粒子が湿紙の厚さ方向でかつ紙層内に分布され
    ている請求項4記載のクッション紙の製造方法。
  6. 【請求項6】木材パルプ及び発泡性粒子を主成分とした
    内層部を、木材パルプを主成分とした2つの表層部によ
    り挟みこむように、少なくとも内層部、外層部の一方を
    pH6.0〜7.5の条件下で抄き合せた後、前記発泡
    性粒子が加熱発泡されるとともに、2つの表層部の密度
    が0.65〜0.95g/cmに、前記内層部の密度
    が0.2〜0.5g/cmになるように加熱乾燥する
    ことを特徴とするクッション紙の製造方法。
  7. 【請求項7】前記発泡性粒子が発泡性マイクロカプセル
    であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載
    のクッション紙の製造方法。
  8. 【請求項8】前記発泡性マイクロカプセルは、平均粒径
    が5〜30μmで、80〜200℃での加熱により直径
    が4〜5倍、体積が50〜130倍に膨張するマイクロ
    カプセルであり、前記内層部湿紙の絶乾坪量換算重量に
    対し、1〜30重量%含有することを特徴とする請求項
    7記載のクッション紙の製造方法。
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