JP2008127932A - 繊維板の製造方法及びその繊維板を用いた畳床 - Google Patents
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Abstract
【課題】珪藻土等の調湿性を有する無機質粉体を良好に含有させることができる繊維板の製造方法を提供する。
【解決手段】畳床の上層部を形成する、木質繊維からなる繊維板の製造方法において、木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に前記無機質粉体を内在させることを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】畳床の上層部を形成する、木質繊維からなる繊維板の製造方法において、木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に前記無機質粉体を内在させることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
この発明は、繊維板の製造方法及びその繊維板を用いた畳床の技術分野に属し、更に云うと、吸放湿性能に優れた繊維板の製造方法及びその繊維板を用いた畳床に関する。
従来の畳は、藁からなる畳床を用いた構成であったが、近年、木質繊維からなる繊維板(所謂タタミボード)や合成樹脂発泡体を用いた構成が主流となっている。
しかし、繊維板や合成樹脂発泡体は調湿性(吸放湿性能)が低いため、藁からなる畳床を用いた畳に較べて、吸放湿性能が低い問題点を有していた。
そこで、繊維板に珪藻土を含有させた構成の畳床が提案されている(特許文献1を参照)。
特開2000−274057号公報
珪藻土を含有させた繊維板は、珪藻土を木質繊維と水とのスラリーに混合し、このスラリーを吐出して抄造することで製造するが、前記スラリーは木質繊維の含有量が3%程度で、ほとんどが水でるために粘度がなく、抄造時に珪藻土が水と一緒に排出され、木質繊維内に残存しない。したがって、現実的には珪藻土を含有させた繊維板を得ることは困難である。
本発明の目的は、珪藻土等の調湿性を有する無機質粉体を良好に含有させることができる繊維板の製造方法及びその繊維板を用いた畳床を提供することである。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る繊維板の製造方法は、
畳床の上層部を形成する、木質繊維からなる繊維板の製造方法において、
木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に前記無機質粉体を内在させることを特徴とする。
畳床の上層部を形成する、木質繊維からなる繊維板の製造方法において、
木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に前記無機質粉体を内在させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の繊維板の製造方法において、
無機質粉体は珪質頁岩からなる粉体であることを特徴とする。
無機質粉体は珪質頁岩からなる粉体であることを特徴とする。
請求項3に記載した発明に係る畳床は、
上層部が木質繊維からなる繊維板で形成された畳床において、
繊維板は、木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に無機質粉体を内在させた構成とされていることを特徴とする。
上層部が木質繊維からなる繊維板で形成された畳床において、
繊維板は、木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に無機質粉体を内在させた構成とされていることを特徴とする。
本発明に係る繊維板の製造方法は、スラリーを抄造して排水しながら、調湿性を有する無機質粉体を散布するので、スラリー内に無機質粉体が沈殿して、スラリーと無機質粉体とが完全に混ざり合う前に、水が排水される。つまり、スラリーの上層部に高密度で無機質粉体が堆積し、その状態でスラリーが抄造される。その結果、繊維板は、上層部の木質繊維間に無機質粉体を内在した構成となる。したがって、従来困難であった繊維板に調湿性を有する無機質粉体を含有させることが可能となる。
また、上記繊維板を用いた畳床は吸放湿性能に優れた構成とすることができる。
<実施形態1>
先ず、本発明に係る繊維板の製造方法の実施形態を図面に基いて説明する。
先ず、本発明に係る繊維板の製造方法の実施形態を図面に基いて説明する。
本実施形態の繊維板1は、通例の繊維板と略同様に、合成樹脂発泡体2上に積層され、同合成樹脂発泡体2とで畳床3が構成される(図1を参照)。つまり、この繊維板1は、畳床3の上層部を形成する補強板であり、木質繊維を混合したスラリーを吐出して抄造することによって、製造される。
本発明では、細かく解繊された木質繊維と水とを混合し、更にコンスターチ等の結合剤を添加する。ここで、木質繊維の原料としては、木材工業の廃材や建築廃材が使用でき、特には限定されない。次に上記スラリーを幅1mで16メッシュの長網上に吐出し、約30m/分のスピードで送り、このスラリーを排水してマット状に成形する(即ち、スラリーを抄造する)と共に、調湿性を有する無機質粉体を散布した後に、プレス成形、乾燥して製造する(図2を参照)。スラリーを抄造して排水しながら、無機質粉体を散布するので、スラリー内に無機質粉体が沈殿して、スラリーと無機質粉体とが完全に混ざり合う前に、水が排水される。つまり、スラリーの上層部に高密度で無機質粉体が堆積し、その状態でスラリーが抄造される。その結果、繊維板1は、上層部の木質繊維間に無機質粉体を内在した構成となる(図3を参照)。したがって、従来困難であった繊維板に調湿性を有する無機質粉体を含有させることが可能となる。
無機質粉体としては、ゼオライト、珪藻土、シリカゲル等が使用できるが、中でも、自然素材である珪藻土の一種類である珪質頁岩を使用することが好ましい(請求項2記載の発明)。珪質頁岩はゼオライトや一般的な珪藻土などに比べて、優れた吸放湿性能を発揮するからである。無機質粉体の含有量としては、10g/m2〜1000g/m2であることが好ましく、より好ましくは50g/m2〜500g/m2である。
上記製造方法によって得られた繊維板1は、上述したように合成樹脂発泡体2上に補強板として積層され畳床3が構成される。すなわち、畳床3の繊維板1は、木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に無機質粉体を内在させた構成とされる。よって、畳床3は吸放湿性能に優れた構成となる。
ちなみに、合成樹脂発泡体2としては、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などの合成樹脂を好適に用いることができる。特に押出発泡ポリスチレン(商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)は、高い圧縮強度及び低い吸水性を有するので好都合である。
この畳床3上に緩衝材が積層され、表面が畳表で覆われ畳が構成される(図示は省略)。
<実施形態2>
なお、上記実施形態1の畳床3は、繊維板1と合成樹脂発泡体2との2層構造であったが、合成樹脂発泡体2下に通例の繊維板4を積層した3層構造としても、同様に実施できる(図4を参照)。
なお、上記実施形態1の畳床3は、繊維板1と合成樹脂発泡体2との2層構造であったが、合成樹脂発泡体2下に通例の繊維板4を積層した3層構造としても、同様に実施できる(図4を参照)。
<実施形態3>
また、合成樹脂発泡体2の替わりに、通例の繊維板4を用いても、同様に実施できる(図5を参照)。ちなみに、本実施形態では4層構造としている。
また、合成樹脂発泡体2の替わりに、通例の繊維板4を用いても、同様に実施できる(図5を参照)。ちなみに、本実施形態では4層構造としている。
<実施例1>
本実施例の繊維板は、上記製造方法によって厚み15mmに形成した。
本実施例の繊維板は、上記製造方法によって厚み15mmに形成した。
木質繊維は、廃材チップ等の木質チップを繊維化したものを用い、この木質繊維を、濃度が3重量%となるように水と混合したスラリーを吐出した。
無機質粉体は、粒径が0.25〜0.75mmの珪質頁岩(稚内珪藻土)を用い、この珪質頁岩を概ね300g/m2となるように散布した。
<比較例1>
本比較例の繊維板は、通例の製造方法によって厚さ15mmに形成した。
本比較例の繊維板は、通例の製造方法によって厚さ15mmに形成した。
木質繊維は、実施例1と同様に、廃材チップ等の木質チップを繊維化したものを用い、この木質繊維を、濃度が3重量%となるように水と混合し、スラリーとした。
さらに、本比較例においては、無機質粉体として粒径が0.25〜0.75mmの珪質頁岩(稚内珪藻土)を用い、含有量が概ね300g/m2となるよう添加量を調整した上で、予めスラリーに混合して、吐出した。
上記実施例1の繊維板の密度を測定したところ、平均で約250kg/m3、上層部と下層部とにスライスをして測定した密度が、上層部で270kg/m3、下層部で230kg/m3と、下層部は比較例の繊維板と同等の密度であるのに対して、上層部の密度が高くなっている。すなわち、珪質頁岩が繊維板の上層部に効率的に捕捉されていることが確認できた。
<実施例2>
本実施例の畳床は、上記実施例1の繊維板を厚み35mmの押出法ポリスチレンフォーム(商品名:商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)からなる合成樹脂発泡体に積層、縫着することによって形成した。
本実施例の畳床は、上記実施例1の繊維板を厚み35mmの押出法ポリスチレンフォーム(商品名:商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)からなる合成樹脂発泡体に積層、縫着することによって形成した。
<比較例2>
本比較例の畳床は、上記比較例1の繊維板を厚み35mmの押出法ポリスチレンフォーム(商品名:商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)からなる合成樹脂発泡体に積層、縫着することによって形成した。
本比較例の畳床は、上記比較例1の繊維板を厚み35mmの押出法ポリスチレンフォーム(商品名:商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)からなる合成樹脂発泡体に積層、縫着することによって形成した。
各畳床の吸放湿性能を評価するため、100×100mmの試験体を採取し、養生時25℃、50%→吸湿時25℃、90%、24h→放湿時25℃、50%、24hの条件で吸放湿試験を実施した。以下にその結果を示す。
実施例2の畳床は、珪質頁岩(稚内珪藻土)を含有しない汎用の繊維板15mmと厚み35mmの押出法ポリスチレンフォームからなる一般品に比べて、吸湿量および放湿量が多くなり、吸放湿性能が向上しているのがわかるのに対して、比較例2の畳床は、一般品に比べてあまり吸湿量および放湿量に差がなく、吸放湿性能がほとんど変わらないことがわかる(図6を参照)。
これは、珪質頁岩を抄造時に散布することによって、繊維板の上層部の木質繊維間に効率的に捕捉させることができたのに対して、スラリーに混合したものは、混合した珪質頁岩が泥水となって抄造時に流れ出し、繊維板内にほとんど捕捉されなかったためと考えられる。
1 繊維板
2 合成樹脂発泡体
3 畳床
2 合成樹脂発泡体
3 畳床
Claims (3)
- 畳床の上層部を形成する、木質繊維からなる繊維板の製造方法において、
木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に前記無機質粉体を内在させることを特徴とする、繊維板の製造方法。 - 無機質粉体は珪質頁岩からなる粉体であることを特徴とする、請求項1に記載の繊維板の製造方法。
- 上層部が木質繊維からなる繊維板で形成された畳床において、
繊維板は、木質繊維を混合したスラリーを吐出し、このスラリーを抄造すると共に、調湿性を有する無機質粉体を散布することによって、上層部の木質繊維間に無機質粉体を内在させた構成とされていることを特徴とする、畳床。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006316799A JP2008127932A (ja) | 2006-11-24 | 2006-11-24 | 繊維板の製造方法及びその繊維板を用いた畳床 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008127932A true JP2008127932A (ja) | 2008-06-05 |
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ID=39554056
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JP2006316799A Withdrawn JP2008127932A (ja) | 2006-11-24 | 2006-11-24 | 繊維板の製造方法及びその繊維板を用いた畳床 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013177808A1 (zh) * | 2012-05-30 | 2013-12-05 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 背板元件制作方法及制作材料 |
CN103934878A (zh) * | 2014-05-07 | 2014-07-23 | 攀枝花钢城集团印刷广告有限公司 | 中密度纤维板及其制造方法和用途 |
CN104999537A (zh) * | 2015-07-15 | 2015-10-28 | 中南林业科技大学 | 一种木质先进生物复合材的制造方法 |
CN111719813A (zh) * | 2020-08-06 | 2020-09-29 | 山东明代装饰材料有限公司 | 一种吸附多种有害金属及有害气体的伊利石地板 |
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2006
- 2006-11-24 JP JP2006316799A patent/JP2008127932A/ja not_active Withdrawn
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