JP2002266172A - 炭素繊維および炭素繊維用前駆体繊維とその製造方法並びにプリプレグ - Google Patents

炭素繊維および炭素繊維用前駆体繊維とその製造方法並びにプリプレグ

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JP2002266172A
JP2002266172A JP2001061775A JP2001061775A JP2002266172A JP 2002266172 A JP2002266172 A JP 2002266172A JP 2001061775 A JP2001061775 A JP 2001061775A JP 2001061775 A JP2001061775 A JP 2001061775A JP 2002266172 A JP2002266172 A JP 2002266172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維に対して横方向の貫通衝撃強度に優れた
炭素繊維、これを得るための炭素繊維用前駆体繊維、お
よびこれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 せん断強度が1.0GPa以上である炭
素繊維。この炭素繊維にマトリックス樹脂が含浸されて
なる炭素繊維強化複合材料用プリプレグ。湿式紡糸法に
より紡糸された炭素繊維用前駆体繊維において、乾燥前
の凝固糸の膨潤度が100%以下である炭素繊維用前駆
体繊維。湿式紡糸法による炭素繊維前駆体繊維の製造方
法において、乾燥前の凝固糸の膨潤度を100%以下と
する。この方法により製造された炭素繊維用前駆体繊維
が焼成されてなり、せん断強度が1.0GPa以上であ
る炭素繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維、炭素繊
維用前駆体繊維、及び炭素繊維強化複合材料成形用の中
間基材であるプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維強化複合材料(以下CFRPと
記す)は、スポーツレジャー関連から産業用途、航空機
用途まで広く用いられており、航空機や鉄道車両等の床
材としても用いられている。
【0003】床材としては軽量かつ高剛性、高強度のた
め、CFRPをスキン材とし、ハニカム構造体や発泡体
のコア材に接着、乃至一体成形したサンドイッチパネル
が使用されることが多い。
【0004】このような、床材としてのサンドイッチパ
ネルに要求される性能のひとつとして、貫通衝撃に強い
ことがある。これはスキン材の面方向からの、すなわち
補強繊維に対して横方向のスキン材を貫通するような衝
撃に対しての強度が要求されるということであり、傘や
杖で突いた時のことを想定している。
【0005】このような貫通衝撃強度を高めたい場合に
は、CFRPスキンの厚みを厚くしたりコア材の密度を
上げたりすればよいが、いずれも重量的には増加する方
向である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繊維
に対して横方向の貫通衝撃強度に優れた炭素繊維、また
その炭素繊維を得るための炭素繊維用前駆体繊維、およ
びこれらの製造方法を提供することであり、この炭素繊
維を用いた貫通衝撃強度に優れる炭素繊維強化複合材料
用プリプレグを提供することである。このような炭素繊
維は、CFRPをスキン材とするサンドイッチ構造体に
おいて、重量を増加させることなく、そのスキン材の面
方向、すなわち補強繊維に対して横方向に対する貫通衝
撃強度を向上させることができる
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、せん断強度が
1.0GPa以上であることを特徴とする炭素繊維であ
る。本発明の炭素繊維においては、湿式紡糸法によって
製造された炭素繊維用前駆体繊維が焼成されてなる炭素
繊維であること、引張弾性率が350GPa以下である
ことが好ましい。
【0008】本発明はまた、湿式紡糸法により紡糸され
た炭素繊維用前駆体繊維において、乾燥前の凝固糸の膨
潤度が100%以下であることを特徴とする炭素繊維用
前駆体繊維である。本発明の炭素繊維用前駆体繊維にお
いては、単繊維のデニール数が1.2デニール以下であ
ることが好ましい。
【0009】さらに本発明は、湿式紡糸法による炭素繊
維前駆体繊維の製造方法において、乾燥前の凝固糸の膨
潤度を100%以下とすることを特徴とする炭素繊維前
駆体繊維の製造方法である。この方法においては、凝固
浴の温度を50℃以下とすること、乾燥前の延伸倍率を
3.5倍以下とすることが好ましい。
【0010】また本発明は、上記の炭素繊維用前駆体繊
維が焼成されてなり、せん断強度が1.0GPa以上で
あることを特徴とする炭素繊維であり、上記の炭素繊維
用前駆体繊維を40分以上耐炎化処理した後、炭化し
て、せん断強度が1.0GPa以上である炭素繊維を得
ることを特徴とする炭素繊維の製造方法である。また、
上記の炭素繊維用前駆体繊維を40分以上耐炎化処理し
た後、炭化して、弾性率を350GPa以下とすること
を特徴とする、せん断強度が1.0GPa以上である炭
素繊維の製造方法である。
【0011】本発明は、せん断強度が1.0GPa以上
である炭素繊維炭素繊維にマトリックス樹脂が含浸され
てなる炭素繊維強化複合材料用プリプレグも含む。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の炭素繊維は、そのせん断
強度が1.0GPa以上でなければならない。ここでい
うせん断強度とはいわゆる通常炭素繊維の強度として象
徴的に用いられる引張強度ではなく、図1に模式図を示
すように、繊維10の周方向に加わるせん断変形に対す
る強度のことである。
【0013】本発明者らはCFRPの繊維方向に対して
横方向からの荷重、特に衝撃的な荷重が与えられたとき
の現象について鋭意検討した結果、横方向からの荷重に
対しては炭素繊維のせん断強度が効いていることを見出
した。
【0014】CFRPの横方向からの荷重に関する研究
はこれまでも若干なされてきた。例えば特開昭57−4
2934号公報には炭素繊維の結節強度が高いとCFR
Pのシャルピー衝撃強度が高くなるとの報告があるが、
本発明者らの検討によれば、CFRPの横方向からの荷
重には炭素繊維のせん断強度が支配的に効いており、そ
の炭素繊維のせん断強度は引張方向の強度、例えば通常
炭素繊維の引張強度としてカタログなどに記載のある、
ストランド引張強度とは相関のないことを見出した。
【0015】また更に本発明者らは、炭素繊維のせん断
強度が1.0GPa以上であるとき、その炭素繊維を用
いて成形したCFRPは、その繊維方向に対して横方向
からの荷重に非常に強いことを見出した。炭素繊維のせ
ん断強度が1.2GPa以上であれば、そのCFRPは
繊維方向に対した横方向からの荷重により強くなるため
により好ましく、炭素繊維のせん断強度が1.4GPa
以上であるときは更に好ましい。
【0016】せん断強度の測定方法としては次の方法に
よって測定する。すなわち、厚み0.5mm以下、体積
繊維含有率(以下Vfと略記する)が60〜70%の厚
みが一定な一方向CFRPを成形する。マトリックス樹
脂としては特に限定はないが、エポキシ樹脂組成物が好
ましい。このCFRPを繊維方向に対して幅を5mm程
度にカットし、試験片とする。このCFRP中の炭素繊
維の横方向からせん断変形を与えるように、例えば図2
に示すような鉄製の治具にセットし、CFRPのせん断
強度を測定する。次にマトリックス樹脂のみで硬化、成
形し、同様にしてマトリックス樹脂硬化物のせん断強度
を測定する。そしてマトリックス樹脂硬化物のせん断強
度、CFRPのせん断強度と試験片CFRPのVfから
換算し、炭素繊維のせん断強度を算出する。
【0017】図2に示す治具は、試験片支持部上側押さ
え1a、1bと試験片支持部下側台3a、3bの間に試
験片6を挟み、上側押さえ1a、1bと下側台3a、3
bとをネジによりそれぞれ固定できるようになってい
る。下側台3a、3bはスペーサー5を介して相互に固
定されている。試験片せん断破壊刃部の上側押さえ2と
下側台4とは、その間に試験片6を挟み、相互にネジで
固定できるようになっており、1aおよび3aで構成さ
れる図面左側の支持部と1bおよび3bで構成される図
面右側の支持部との間に、可動に配されている。せん断
を測定する隙間、すなわち、図面左側の支持部と試験片
せん断破壊刃部(2および4)との隙間ならびに試験片
せん断破壊刃部と図面右側の支持部との隙間dは0と
し、隙間壁面には潤滑油等を塗布し、滑りを良くしてお
く。1aと3a、2と4、1bと3bの間に試験片を図
2のように挟み、試験片せん断破壊刃部の上側押さえ2
の上部から荷重をかけてゆき、試験片が破壊した時点の
荷重を測る。図3はせん断破壊後の状態を示す模式図で
ある。
【0018】このとき、試験片のない状態で測定したと
きの荷重はこの隙間壁面での摩擦力であるが、この荷重
が測定する最低荷重に対して、その3%以下になるよう
に摩擦力を調節する。
【0019】次に、炭素繊維用前駆体繊維、炭素繊維の
製造方法につき、湿式紡糸法により製造する方法の例に
ついて説明する。まずアクリロニトリルを主成分とし、
アクリロニトリルと共重合可能な重合性不飽和モノマー
を溶液重合、懸濁重合等により重合し、この重合体を溶
剤に溶解して紡糸原液とする。重合性不飽和単量体の具
体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ま
たはアルキルエステル類、並びにアクリルアミド、メタ
クリルアミド及びそれらの誘導体、並びにアリルスルホ
ン酸、メタリルスルホン酸及びそれらの塩類、並びにア
ルキルエステル類などが挙げられる。また、重合体を溶
解する溶剤としては、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられ
る。次に紡糸原液をノズル孔より凝固浴中に吐出して凝
固糸とし、これを洗浄および必要に応じ延伸する。続い
て乾燥して緻密化するが、乾燥工程の前に油剤を付与す
るのが好ましい。そして乾燥緻密化した糸条を高温の加
熱ローラー等による乾熱延伸あるいは加圧スチームによ
るスチーム延伸等を行い、炭素繊維用前駆体繊維を得
る。
【0020】炭素繊維を得るには、炭素繊維用前駆体繊
維を焼成する。すなわち、空気雰囲気中で加熱する耐炎
化工程とこれに引き続く不活性雰囲気中で加熱する炭素
化工程との二つの工程に付す。
【0021】本発明の炭素繊維の製造方法においては、
ポリアクリロニトリルを主成分とする炭素繊維前駆体繊
維を焼成してなるPAN系の炭素繊維が好ましいが、特
にこれに限定されるものではない。
【0022】また、炭素繊維前駆体繊維を焼成して本発
明の炭素繊維を得る場合の本発明に用いられる炭素繊維
前駆体繊維としてはコスト面から、あるいはマトリック
スとの接着性の面から湿式紡糸されたものが好ましい。
【0023】本発明の炭素繊維用前駆体繊維は湿式紡糸
法により紡糸された炭素繊維用前駆体繊維であって、凝
固糸の膨潤度が100%以下であるものが好ましい。凝
固糸の膨潤度が100%以下である場合、ボイド構造を
少なく抑えることができ、炭素繊維前駆体繊維が緻密な
構造となり、焼成後の炭素繊維のせん断強度が向上す
る。凝固糸の膨潤度が90%以下の場合は、より緻密な
炭素繊維用前駆体繊維が得られるのでより好ましい。膨
潤度が80%以下の場合は更に好ましい。
【0024】膨潤度は次の方法で求める。すなわち、サ
ンプリングした乾燥前の凝固糸に付着した水分を完全に
拭き取って質量を測定しW1とする。続いて該サンプル
を110℃で2時間熱風乾燥機で乾燥させて質量を測定
しW2とする。膨潤度は下記(1)式で求められる。
【0025】
【数1】
【0026】膨潤度を低く抑えるためには凝固速度を遅
くすることが効果的であり、凝固浴の温度を低くする方
法が例示できる。凝固浴の温度は50℃以下が好まし
く、40℃以下は更に好ましく、35℃以下は特に好ま
しい。ただし湿式紡糸法の場合は、束切れや毛羽の発生
を防止するという観点から、凝固浴の温度を20℃とす
るのが好ましい。
【0027】また、乾燥工程前であまり延伸させないこ
とも膨潤度を低く抑える上で効果的である。具体的には
乾燥工程前での延伸倍率は3.5倍以下が好ましく、
2.5倍以下は更に好ましい。1.5倍以下は特に好ま
しい。乾燥工程前で延伸させないほど膨潤度は低く抑え
られるため下限としては1.0倍以上が好ましいが、乾
燥工程前の延伸が1.0倍の場合、毛羽や束切れが発生
する傾向があるので、工程安定のためには1.1倍以上
が好ましい。
【0028】本発明の炭素繊維用前駆体繊維の径につい
ては細い方が、焼成後の炭素繊維のせん断強度が向上す
るので好ましく、単繊維の平均のデニール数で、1.2
デニール以下が好ましい。1.0デニール以下は炭素繊
維のせん断強度がより向上するのでより好ましく、0.
7デニール以下は更に好ましい。
【0029】次に炭素繊維用前駆体繊維を耐炎化する工
程について説明する。
【0030】耐炎化条件は、単繊維表層部と単繊維中心
部との構造差を決定づけるため重要である。特に耐炎化
温度は、かかる構造差への影響が大きいので重要であ
る。耐炎化温度としては200〜300℃の範囲が好ま
しい。
【0031】耐炎化時間を長くすることによっても高せ
ん断強度の炭素繊維を得ることができる。具体的には耐
炎化時間は40分以上とすることが好ましい。ここで耐
炎化時間とは、繊維束が耐炎化炉内に滞留している全時
間をいう。耐炎化時間が40分未満であると、単糸表層
部と単糸中心部との構造差が顕著になり、単糸中心部の
耐炎化が不十分で、次の炭化の工程で中心部が焼失し、
得られる炭素繊維のせん断強度が低下することがあると
いう点で不利である。耐炎化時間が60分以上の場合は
より好ましい。しかしながら、耐炎化時間が長くなりす
ぎると生産性が低下するという点で不利であるため、耐
炎化時間は180分以下が好ましい。
【0032】炭素繊維の引張弾性率については特に制限
はないが、引張弾性率が高くなるにつれてせん断強度は
低くなる傾向があるため、炭素繊維の引張弾性率は35
0GPa以下が好ましい。炭素繊維の引張弾性率が27
0GPa以下の場合にはその炭素繊維のせん断強度が高
くなるので更に好ましい。しかしながら、引張弾性率が
低すぎるとCFRPの特に引張に関する特性が低下する
という点で不利であるので、炭素繊維の引張弾性率は1
00GPa以上が好ましい。尚、引張弾性率はJIS
R 7601に則ったストランド状態で測定する。
【0033】本発明の炭素繊維を補強材とするプリプレ
グもまた本発明とするところのものである。
【0034】本発明のプリプレグに使用されるマトリッ
クス樹脂としては特に限定はないが、熱硬化性樹脂がプ
リプレグの取り扱い性に優れるために好ましい。熱硬化
性樹脂の中でもエポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノー
ル樹脂、ベンゾキサジン樹脂、シアネートエステル樹脂
の各樹脂組成物が好ましく用いられる。また、マトリッ
クス樹脂の含浸方法も特に制限はなく、マトリックス樹
脂を加温し、粘度を下げて補強材に含浸させるホットメ
ルト方式でも良いし、マトリックス樹脂を溶剤や水に溶
かしたり、または適当な乳化剤等を使用して水に分散さ
せたりして低粘度化したものを補強材に含浸させ、その
後溶剤、または水を乾燥させるラッカー方式や水分散方
式でも良い。
【0035】本発明のプリプレグに使用される炭素繊維
の形態としては特に制限はなく、炭素繊維糸条を数本か
ら数百本並べて引き揃え、マトリックス樹脂を含浸する
一方向材のような形態でも良いし、炭素繊維糸条1本か
ら数本にマトリックス樹脂を含浸したヤーンプリプレグ
のような形態でも良い。また、炭素繊維糸条の平織りや
綾織り、朱子織り等の織物とし、マトリックス樹脂を含
浸したものでも良い。あるいは補強材をマット状に加工
し、マトリックス樹脂を含浸させたマットプリプレグの
形態でも良い。
【0036】本発明の炭素繊維、並びにプリプレグの用
途としては特に制限はないが、本発明の炭素繊維、ある
いはプリプレグから得られるCFRPは、横方向から加
えられる荷重、特に衝撃荷重に強いので、フロアパネル
構造体、特にハニカムや発泡体をコア材とするスキン材
の用途が好適である。また、本発明の炭素繊維、あるい
はプリプレグから得られるCFRPは、横方向からの衝
撃荷重に強いので、シャルピーやアイゾット衝撃強度が
高く、ゴルフシャフトや釣り竿、テニス、バドミントン
のラケットなどのスポーツレジャー用途にも好適に用い
られる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、もちろん本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0038】(実施例1)アクリロニトリル/メタクリ
ル酸=98/2の共重合体をジメチルホルムアミドに溶
解、湿式紡糸を行い、トータルの延伸倍率を10.0倍
として単繊維の平均デニール数が1.0デニールである
フィラメント数24,000の炭素繊維用前駆体繊維を
得た。凝固浴の温度は45℃で凝固糸を得、凝固浴を通
過後80℃の温水浴中で延伸した。乾燥工程前での延伸
倍率は3.00倍とした。凝固糸をサンプリングし膨潤
度を測定したところ98%であった。次いで、凝固糸を
油剤処理し、乾燥して緻密化し、スチーム延伸により
3.33倍に延伸し、炭素繊維用前駆体繊維を得た。
【0039】この炭素繊維用前駆体繊維を250℃、5
0分で耐炎化処理後、炭素化し、本発明の炭素繊維を得
た。ストランド引張弾性率は240GPa、ストランド
引張強度は5.2GPaであった。
【0040】こうして得られた炭素繊維を一方向に引き
揃えマトリックス樹脂を含浸させて本発明のプリプレグ
を得た。マトリックス樹脂の組成はジャパンエポキシレ
ジン社製液状ビスフェノールA型エポキシレジン、エピ
コート828:40質量部、ジャパンエポキシレジン社
製固形ビスフェノールA型エポキシレジン、エピコート
1002:30質量部、大日本インキ化学社製フェノー
ルノボラック型エポキシレジン、エピクロンN740:
30質量部に硬化剤としてジャパンエポキシレジン社製
ジシアンジアミド、Dicy−7:4質量部、保土谷化
学社製ジクロロジメチルウレア、DCMU99:4質量
部を均一混合したものを用い、ホットメルト方式で含浸
し、プリプレグ化した。プリプレグの炭素繊維目付は1
50g/m2であった。
【0041】このプリプレグを一方向に積層して130
℃×1時間で硬化させ、厚み0.25mm、Vf65%
のCFRPを成形した。このCFRPを繊維方向に対し
て5mmの幅にカットし、せん断試験用の試験片とし
た。
【0042】得られた試験片を図1に示した治具にセッ
トし、せん断強度を測定した。測定時のクロスヘッドス
ピード(試験片せん断破壊刃部の移動速度)は2mm/
分とした。測定は5点実施した。CFRPのせん断強度
の平均値は0.76GPaであった。
【0043】次にマトリックス樹脂のみを硬化させ、厚
み0.5mmの樹脂板を成形した。この樹脂板を5mm
幅にカットし、上記と同様にしてせん断強度を測定した
ところ0.16GPaであった。各要素のせん断強度の
関係は下記式で与えられる。従って炭素繊維のせん断強
度は1.08GPaであった。
【0044】
【数2】
【0045】該プリプレグ2枚を各繊維方向が直行する
ように積層して130℃×1時間で成形したCFRPを
スキン材とし、コア材にヘクセル社製ノーメックスハニ
カム(セルサイズ:1/8インチ、密度:3.0ポンド
/キュービックフィート)を用いてハニカムサンドイッ
チパネルを成形し、直径3mmの先端が平らな質量1k
gの鉄製の円柱をスキン材表面に対して垂直に自由落下
させてスキン材を貫通したときのエネルギーを求めたと
ころ、0.82Jと高い値を示した。数値を表1にまと
めた。
【0046】(比較例1)実施例1と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし乾燥工程前の延伸倍
率を5.00倍とした。実施例1と同様にして膨潤度を
測定したところ、112%であった。該炭素繊維用前駆
体繊維を実施例1と同様にして焼成し、炭素繊維を得
た。ストランド特性を測定したところ、弾性率は240
GPa、強度は5.2GPaと実施例1の炭素繊維と同
等であった。
【0047】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ0.82GPaで
あった。また、該炭素繊維を用いたプリプレグを用い、
実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパネルを成
形し、貫通エネルギーを求めたところ、0.52Jと非
常に低い値であった。
【0048】(実施例2)実施例1と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし凝固浴の温度は37
℃とした。実施例1と同様にして膨潤度を測定したとこ
ろ、94%であった。該炭素繊維用前駆体繊維を実施例
1と同様にして焼成し、炭素繊維を得た。ストランド特
性を測定したところ、弾性率は240GPa、強度は
5.3GPaであった。
【0049】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.15GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、0.9
4Jと非常に高い値であった。
【0050】(実施例3)実施例1と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし凝固浴の温度を30
℃とした。実施例1と同様にして膨潤度を測定したとこ
ろ、88%であった。該炭素繊維用前駆体繊維を実施例
1と同様にして焼成し、炭素繊維を得た。ストランド特
性を測定したところ、弾性率は240GPa、強度は
5.3GPaであった。
【0051】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.22GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.0
2Jと非常に高い値であった。
【0052】(実施例4)実施例3と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし乾燥工程前の延伸倍
率を2.0倍とした。実施例1と同様にして膨潤度を測
定したところ、82%であった。該炭素繊維用前駆体繊
維を実施例1と同様にして焼成し、炭素繊維を得た。ス
トランド特性を測定したところ、弾性率は240GP
a、強度は5.4GPaであった。
【0053】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.31GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.2
4Jと非常に高い値であった。
【0054】(実施例5)実施例3と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし乾燥工程前の延伸倍
率を1.2倍とした。実施例1と同様にして膨潤度を測
定したところ、72%であった。該炭素繊維用前駆体繊
維を実施例1と同様にして焼成し、炭素繊維を得た。ス
トランド特性を測定したところ、弾性率は240GP
a、強度は5.5GPaであった。
【0055】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.45GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.4
2Jと非常に高い値であった。
【0056】(実施例6)実施例5で紡糸した炭素繊維
用前駆体繊維を実施例1と同様にして焼成した。ただし
耐炎化の処理時間を80分とした。得られた炭素繊維の
ストランド特性を測定したところ、弾性率は240GP
a、強度は5.5GPaであった。
【0057】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.51GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.6
0Jと非常に高い値であった。
【0058】(実施例7)実施例4で紡糸した炭素繊維
用前駆体繊維を焼成した。耐炎化の処理時間を50分と
実施例1と同じとしたが、炭素化の温度を上げてストラ
ンド引張弾性率を300GPaに調整した。ストランド
引張強度は6.1GPaであった。
【0059】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.18GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.1
1Jと高い値であった。
【0060】(実施例8)実施例1と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし、乾燥緻密化後のス
チーム延伸での倍率を4.17倍とし、トータルの延伸
倍率を12.5倍とした。また、凝固糸の膨潤度を測定
したところ98%であった。得られた炭素繊維用前駆体
繊維の単繊維の平均デニールは0.8デニールであっ
た。
【0061】この炭素繊維用前駆体繊維を実施例1と同
様にして焼成し本発明の炭素繊維を得た。ストランド引
張弾性率は240GPa、ストランド引張強度は5.7
GPaであった。
【0062】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.24GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.0
2Jと高い値であった。
【0063】(実施例9)実施例1と同様にして炭素繊
維用前駆体繊維を紡糸した。ただし、乾燥緻密化後のス
チーム延伸での倍率を5.56倍とし、トータルの延伸
倍率を16.7倍とした。また、凝固糸の膨潤度を測定
したところ98%であった。得られた炭素繊維用前駆体
繊維の単繊維の平均デニールは0.6デニールであっ
た。
【0064】この炭素繊維用前駆体繊維を実施例7と同
様にして焼成し本発明の炭素繊維を得た。ストランド引
張弾性率は300GPa、ストランド引張強度は6.9
GPaであった。
【0065】該炭素繊維について実施例1と同様にして
炭素繊維のせん断強度を求めたところ1.31GPaと
高い値を示した。また、該炭素繊維を用いたプリプレグ
を用い、実施例1と同様にしてハニカムサンドイッチパ
ネルを成形し、貫通エネルギーを求めたところ、1.3
3Jと高い値であった。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明の炭素繊維はそのせん断強度が
1.0GPa以上であるので、CFRPとしたときの面
方向、すなわち補強繊維に対して横方向からの荷重、特
に衝撃荷重に強い。また本発明の炭素繊維用前駆体繊維
は湿式紡糸法により紡糸された炭素繊維用前駆体繊維で
あって、凝固糸の膨潤度が100%以下であるので、該
炭素繊維用前駆体繊維を焼成して得られる炭素繊維はせ
ん断強度が高い。また本発明のプリプレグは補強材とし
てせん断強度が1.0GPa以上の炭素繊維を用いてい
るため、本発明のプリプレグを成形して得られるCFR
Pは横方向からの荷重、特に衝撃荷重に強い。また上記
炭素繊維、炭素繊維用前駆体繊維の製造方法が提供され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】せん断破壊を説明するための模式図である。
【図2】せん断強度測定用の治具に試験片をセットした
直後、試験を実施する前の状態を示す模式図である。
【図3】せん断強度測定用の治具に試験片をセットし、
試験片にせん断荷重を与えて破壊させた後の状態を示す
模式図である。
【符号の説明】
1a,1b:試験片支持部上側押さえ 2:試験片せん断破壊刃部上側押さえ 3a,3b:試験片支持部下側台 4:試験片せん断破壊刃部の下側台 5:試験片支持部間のギャップを調節するスペーサー 6:試験片 10:炭素繊維 L:試験片が一方向CFRPである時の炭素繊維の方向 d:せん断変形を与える隙間
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 稔之 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB10 AB22 AD27 AD28 AG03 AH21 AH25 AJ03 AK05 AL09 4L035 BB03 BB15 BB72 BB80 BB91 EE08 FF01 MB06 4L037 AT03 CS03 FA01 FA08 FA12 FA20 PA55 PA64 PA70 PC05 PF18 PF27 PS02 PS12 UA12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 せん断強度が1.0GPa以上であるこ
    とを特徴とする炭素繊維。
  2. 【請求項2】 湿式紡糸法によって製造された炭素繊維
    用前駆体繊維が焼成されてなる請求項1記載の炭素繊
    維。
  3. 【請求項3】 引張弾性率が350GPa以下である請
    求項1または2に記載の炭素繊維。
  4. 【請求項4】 湿式紡糸法により紡糸された炭素繊維用
    前駆体繊維において、乾燥前の凝固糸の膨潤度が100
    %以下であることを特徴とする炭素繊維用前駆体繊維。
  5. 【請求項5】 湿式紡糸法により紡糸された炭素繊維用
    前駆体繊維において、単繊維のデニール数が1.2デニ
    ール以下であることを特徴とする請求項4記載の炭素繊
    維用前駆体繊維。
  6. 【請求項6】 湿式紡糸法による炭素繊維前駆体繊維の
    製造方法において、乾燥前の凝固糸の膨潤度を100%
    以下とすることを特徴とする炭素繊維用前駆体繊維の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 凝固浴の温度を50℃以下とする請求項
    5記載の炭素繊維用前駆体繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 乾燥前の延伸倍率を3.5倍以下とする
    請求項6または7記載の炭素繊維用前駆体繊維の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項4または5記載の炭素繊維用前駆
    体繊維が焼成されてなり、せん断強度が1.0GPa以
    上であることを特徴とする炭素繊維。
  10. 【請求項10】 請求項4または5記載の炭素繊維用前
    駆体繊維を40分以上耐炎化処理した後、炭化して、せ
    ん断強度が1.0GPa以上である炭素繊維を得ること
    を特徴とする炭素繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項4または5記載の炭素繊維用前
    駆体繊維を40分以上耐炎化処理した後、炭化して、引
    張弾性率を350GPa以下かつせん断強度が1.0G
    Pa以上である炭素繊維を得ることを特徴とする炭素繊
    維の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1の炭素繊維にマトリックス樹
    脂が含浸されてなる炭素繊維強化複合材料用プリプレ
    グ。
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