JP2892127B2 - 非円形断面炭素繊維、その製造方法および炭素繊維複合材料 - Google Patents

非円形断面炭素繊維、その製造方法および炭素繊維複合材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、異形断面炭素繊維、その製造方法および炭
素繊維複合材料に関し,さらに詳しくは炭素繊維と樹脂
との複合材料に対して優れた補強効果を与えることがで
きる非円形断面炭素繊維、その製造方法および炭素繊維
複合材料に関する。
[従来の技術] 炭素繊維は他の繊維に比べて優れた比強度および比弾
性率などを有するため、その優れた機械的特性を利用し
て樹脂との複合材用の補強用繊維として工業的に広く使
用されている。近年、この炭素繊維の複合材に対する有
用性な益々高まり、特にスポーツ用途や航空宇宙用途に
おいては,炭素繊維の性能をさらに高度化することが要
望されている。
このような炭素繊維の高性能化の要望に対するため、
これまで樹脂含浸ストランド強度や弾性率などの炭素繊
維自体の特性は長尺の進歩がなされた。しかしながら、
炭素繊維自体の性能が向上したにもかかわらず、炭素繊
維が実際に活用される複合材の特性としては十分満足の
いく向上が見られていない。
すなわち、複合材における炭素繊維の強度利用,層間
剪断強度(以下、ILSS),圧縮強度,曲げ強度などの複
合材の基本特性があまり向上していない。
従来、この複合材の基本特性を向上する対策として、
炭素繊維の表面特性を電解表面処理によって改善する方
法、適用するマトリックス樹脂の特性を改善する方法、
複合材料を構成する炭素繊維の配列を工夫する方法な
ど,数多くの提案がされてきたが,必ずしも満足のいく
結果が得られていないのが実情である。
本発明者らは、このような従来の技術的背景のもと
に、炭素繊維と樹脂との複合材の基本特性を向上する対
策について種々検討した結果、後述するように炭素繊維
自体の内部構造などの改良に加えて、繊維断面を非円形
にすることが非常に有効であることを知見した。
従来、このように炭素繊維を非円形断面にすること
は、ピッチ系炭素繊維に関して、例えば特開昭61−6313
号公報、特開昭62−117821号公報、特開昭62−231024号
公報および特開昭62−131034号公報などによって公知で
ある。
しかしながら、これらの開示技術が提案する非円形断
面は、ピッチ系炭素繊維が内部にラメラ構造として本来
的に有する不均一な結晶構造に基づいて低下する強度や
弾性率を改善する対策としてのものである。そのため、
炭素繊維内部の不均一な結晶構造が量的に少なくなると
はいえ、依然としてその不均一な結晶構造は残存してお
り、複合材の基本特性、特に圧縮強度を向上するもので
はなかった。
また、第20回インターナショナル・サンペ・テクニカ
ル・コンフェランス(20th International SAMPE Techn
ical Conference)(1988)講演予稿集第414〜422頁に
は、ポリアクリロニトリル(以下、PAN)の溶融紡糸法
によって得た非円形断面繊維を原糸(以下、プリカーサ
ー)として非円形炭素繊維にする例が示されている。
しかしながら、PANの溶融紡糸を可能にするには、ポ
リマー中に可塑剤を添加するか、あるいは低分子量のPA
Nポリマーを用いるかのいずれかの方法によらざるを得
ないため、いずれにしても配向度の高いプリカーサーを
得ることは困難である。そのため、これを炭素繊維にし
ても、炭素繊維自体の機械的特性を向上させることは殆
ど不可能であって、この炭素繊維を用いて複合材の基本
特性を向上することも不可能である。特に、ポリマーに
可塑剤を添加する前者の場合には、該可塑剤が不純物と
なって炭素繊維物性に悪影響を及ぼすため、本来、炭素
繊維用として適したプリカーサーを溶融紡糸で得るのは
適当ではないのである。
また、特願昭57−42927号公報には、湿式紡糸による
多角形断面のPAN繊維をプリカーサーとして焼成した多
角形断面炭素繊維が開示されている。
しかしながら、この湿式紡糸から得られた多角形断面
の炭素繊維は、複合材に対する強度利用率を上げること
ができず、複合材としての引張強度や圧縮強度などの基
本特性を十分に上げることができない欠点を有するもの
であった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の第1の課題は、複合材料に対する補強効果を
高め、それによって複合材料の層間剪断強度、圧縮強
度、曲げ強度などの基本特性の一層の向上を可能とする
非円形断面炭素繊維を提供することである。
本発明の第2の課題は、かかる非円形断面炭素繊維の
製造方法を提供することである。
また、本発明の第3の課題は、かかる非円形断面炭素
繊維を用いた炭素繊維複合材料を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記課題は、 (1)乾湿式紡糸にて形成されたポリアクリロニトリル
系前駆体繊維から得られる炭素繊維であって、繊維横断
面形状がその図心を通る対称面を少なくとも一つ有する
とともに、θ=360゜/n(nは1から10までの整数)で
規定される回転対称角度θを有し、前記繊維横断面形状
の外接円半径Rと内接円半径rの比R/rで定義される変
形度Dが1.3〜5.0であって、かつ繊維横断面中心側に凹
である実質的に曲線の辺を有する非円形状であり、内部
構造が実質的に均一な結晶構造を有する非ラメラ構造で
あるとともに、繊維表面の表面平滑度Sが1.16以下であ
り、かつ、樹脂含浸ストランドとしての引張強度が300k
g/mm2以上、引張弾性率が20ton/mm2以上であることを特
徴とする非円形断面炭素繊維。
(2)少なくとも95mol%のアクリロニトリルを含有す
るアクリロニトリル系重合体と、該重合体の溶媒からな
る紡糸原液を非円形の吐出孔を有する紡糸口金から一旦
空気または不活性雰囲気中に紡出し、紡出後直ちに、前
記溶媒と凝固剤からなる凝固浴中に導入して凝固させ、
引き続き水洗、延伸することにより、繊維横断面形状が
その図心を通る対称面を少なくとも一つ有するととも
に、θ=360゜/n(nは1から10までの整数)で規定さ
れる回転対称角度θを有し、前記繊維横断面形状の外接
円半径Rと内接円半径rの比R/rで定義される変形度D
が1.3〜5.0であって、かつ繊維横断面中心側に凹である
実質的に曲線の辺を有する非円形の繊維を製糸し、次い
で、該繊維をプリカーサーとして耐炎化処理に続いて炭
化処理することを特徴とする非円形断面炭素繊維の製造
方法。
(3)前記非円形断面炭素繊維と樹脂からなることを特
徴とする炭素繊維複合材料。
によって解決することができる。
すなわち、まず,本発明の炭素繊維は、横断面形状が
一定の対称性をもち、かつ繊維横断面中心側に凹である
実質的に曲線の辺を有する非円形となっている。その一
定の対称性をもった非円形とは、図心を通る対称面を少
なくとも一つ有し、かつθ=360゜/n(nは1から10ま
での整数)で規定される回転対称角度θにより特定され
たものである。
このように炭素繊維が非円形断面であることによっ
て、円形断面の炭素繊維に比べて断面二次モーメントが
上昇し、座屈応力や曲げ剛性を向上させることができ、
以て複合材の圧縮、曲げ特性の向上が図れるのである。
しかも、この非円形断面形状が対称性であることによっ
て、複合材の縦方向(繊維長手方向)の歪みに対する断
面方向の応力分布を均一にすることができる。これらの
作用が総合されることによって、炭素繊維の優れた機械
的特性、特に圧縮強度、曲げ強度が複合材に対して有効
に反映されることになるのである。
また非円形断面の炭素繊維は複合材に使用されたとき
マトリックス樹脂との接触面積が増大して接着力を増大
させることも大きな特徴である。
さらに、このような炭素繊維の複合材に対する反映効
果は、炭素繊維の内部構造がラメラ構造を持たない均一
な結晶構造であることによって一層向上し、さらに、炭
素繊維表面の表面平滑度Sが1.16以下で微細な凹凸を持
たない高度の平滑性を有することによって、複合材中で
マトリックス樹脂と炭素繊維との界面における応力を局
部的に集中させないことからさらに高めることができ
る。
このような炭素繊維の複合材に対する反映効果は、樹
脂含浸ストランドの形態にしたときの炭素繊維の引張強
度を300kg/mm2以上、好ましくは320kg/mm2以上とし、か
つ、樹脂含浸ストランドの形態にしたときの引張弾性率
を20ton/mm2以上、好ましくは22ton/mm2以上とすること
によって、より有効にすることができる。
本発明において、繊維横断面が回転対称であるとは、
図心のまわりに角度θ回転させたとき全く同じ図形が繰
り返されることをいい、そのときの回転角度を回転対称
角という。また、対称面とは、繊維横断面で鏡映操作を
するとき図形が左右で自己同一になるようなときの境界
面をいう。
正多葉形の繊維横断面では、回転対称角θを定義する
nはその角度と同じ数になる。すなわち、第1図Aの正
三葉形は、回転対称角θのn3であり、対称面の数も3で
ある。また、第1図Bの正四葉形は、回転対称角θのn
は4であり、対称面の数も4である。
これに対し、非正多葉形の繊維横断面の場合は、回転
対称角θを定義するnや対称面の数はその変形形状に応
じて様々に違った数になる。例えば、第1図Dの変形三
葉形などは、回転対称角θを定義するnは1であり、対
称面の数は1である。また、ドッグボーン型、マユ型、
第1図CのH型や第1図Eの変形四葉形などは、回転対
称角θを定義するnは2であり、対称面の数は2であ
る。
本発明において、回転対称角θを定義するnの上限は
10とするものであり、5とすれば好ましい。nが10を超
える場合には、繊維断面は円形に近似するようになり、
本発明による非円形断面の効果が低減するからである。
また、炭素繊維の非円形断面は、上述した対称性に加
えて、その変形度も一定の範囲にあることが好ましい。
例えば、細長い偏平断面のように円形から極端に離れた
形状になれば、複合材にしたときの炭素繊維の均一な分
散性を阻害するとともに、最小断面二次モーメントの低
下により座屈応力が低下し、複合材の基本特性、特に圧
縮強度を低減させることになる。第3図に示す炭素繊維
Fの三葉形の断面において、その断面図形の外接円半径
Rと内接円半径rとの比(R/r)を変形度として定義す
ると、この変形度が好ましくは1.3〜5.0とするのがよ
い。
前述したように、本発明の炭素繊維は、複合材にした
ときの基本特性の向上のため、内部構造がラメラ構造を
持たない均一な結晶構造を有するものでなければならな
い。ラメラ構造とは、第4図Aや第4図Bに示すよう
に、炭素繊維Fの横断面に放射状に伸びたリーフ状(葉
状)の配向構造aのことをいう。このラメラ構造aの有
無は、炭素繊維の横断面(破断面)を走査型電子顕微鏡
(以下、SEM)を用いて観察すれば容易に確認すること
ができる。このようなラメラ構造の生成は、後述する本
発明の製造方法のように、PANポリマーを乾湿式紡糸す
ることによって得たプリカーサーを使用することにより
解消することができる。
また、本発明の炭素繊維は表面平滑度Sが1.16以下で
あり、繊維表面に微細な凹凸を持たず、極めて高度の平
滑性を有していることが特徴である。微細な凹凸が炭素
繊維表面に存在していると、その凹凸部に応力が集中し
て破壊の開始点になりやすく、特に複合材としたときの
圧縮強度や曲げ強度を低下させる原因になる。
上記表面平滑度Sは、炭素繊維横断面をSEMで7500倍
に拡大撮影し、それをさらに4倍に拡大した写真、すな
わち、30000倍の拡大写真から、イメージアナライザー
で求められる横断面の周長lと外接周長l0との比l/l0
平方として定義される。すなわち、S=l/l0として
求められる値である。
このような表面平滑度Sを1.16以下にするには、PAN
ポリマーを乾湿式紡糸によって得られるプリカーサーを
使用することによって容易に達成することができる。か
かる高度の表面平滑度は乾式紡糸や溶融紡糸によっても
得られるのはあるが、前者の方法によるプリカーサーで
は、紡糸原液溶媒の蒸発による体積収縮が大きいために
繊維断面形状が非円形の吐出孔形状とは大きく異なった
ものになる傾向があり、繊維断面形状を上述した好まし
い変形度Dの範囲内に制御することが困難である。ま
た、溶融紡糸によっては、前述のとおり、良好な炭素繊
維を得ることはできない。
次に、上記非円形断面炭素繊維の製造例について説明
する。
すなわち、本発明の非円形断面炭素繊維は、PANポリ
マーを乾湿式紡糸することによって得られるプリカーサ
ーを使用し、これを耐炎化工程、炭化工程、必要に応じ
てさらに黒鉛化工程に付することによって製造できる。
ここで、乾湿式紡糸とは、紡糸原液を吐出孔から一旦
空気または不活性雰囲気中に吐出した後、直ちに凝固浴
中に導入して凝固させる方法である。
したがって、以下この炭素繊維製造方法について具体
的に説明する。
本発明の炭素繊維製造方法に用いるアクリル系繊維の
プリカーサーの製造には、アクリロニトリル(以下、A
N)を主成分として含有し,95モル%以上、好ましくは98
モル%以上のANと、好ましくは5モル%以下、特に好ま
しくは2モル%以下の耐炎化反応を促進しANと共重合性
があるビニル基含有化合物(以下、ビニル系モノマーと
いう)との共重合体が用いられる。
耐炎化を促進する作用を有するビニル系モノマーとし
ては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、イタコン
酸、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、
α(1−ヒドロキシエチル)アクリロニトリル、アクリ
ル酸ヒドロキシエステル等を挙げることができる。
また、これらの耐炎化促進能を有するビニル系モノマ
ー以外に、AN系重合体の紡糸性または、製糸性等を向上
させるために、前記アクリル酸やメタクリル酸の低級ア
ルキルエステル類、アリルスルホン酸、メタリルスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸およびそれらのアルカリ金属
塩、酢酸ビニルや塩化ビニル等の3成分を共重合成分の
総量が5モル%以下,好ましくは2モル%以下となる範
囲で共重合させてもよい。
このようなAN系の共重合体は乳化懸濁、塊状、溶液等
の重合法を用いて重合することができる。
これらの重合体からアクリル系繊維を製造するには、
ジメチルホルムアミドやジメチルスルホオキサイド、硝
酸、ロダンソーダ水溶液、および塩化亜鉛水溶液等の溶
媒からなるポリマー溶液を紡糸原液とする。
この紡糸原液を乾湿式紡糸するのに使用される口金の
吐出孔としては、得られる炭素繊維の横断面と同様な対
称性をもつ非円形であることが必要である。その非円形
は、θ=360゜/n(nは1から10までの整数)なる回転
対称角度θを有するとともに、図心を通る対称面を少な
くとも一つ有し、かつ繊維横断面中心側に凹である実質
的に曲線の辺を有するような非円形形状でなけばならな
い。
ただし、本発明においては、通常の円形孔から吐出さ
れ、凝固条件により非円形断面となるものは好ましくな
い。断面形状の制御が困難となるためである。
例えば、その吐出孔は、第2図A〜Eに示すような形
状である。これらの第2図A〜Eの吐出孔から紡糸させ
て得られた繊維の横断面はそれぞれ、第1図A〜Eに示
すF′のような形状になる。この横断面形状は、この繊
維が焼成されて炭素繊維Fに変化したときもほぼ同じ形
状の横断面を維持している。このため、プリカーサーと
なる繊維の横断面の変形度Dも、前述した炭素繊維と同
様に、好ましくは1.3〜5.0の範囲とするのがよい。
吐出孔から紡糸された紡糸原液は一旦空気または不活
性雰囲気中に紡出した後、直ちに凝固浴中に導びかれ
る。その凝固浴はPANの溶媒と凝固剤とから構成され
る。凝固剤としては、水,メタノール,アセトン等があ
げられるが、安全性や回収の面から水が適している。
得られた凝固糸は水洗の後、温水のなかで延伸し、次
に工程油剤を、乾燥繊維重量あたり好ましくは0.2〜1.5
重量%付与する。油剤の成分としては、特に、焼成中の
単繊維同士の融着を防止するのに効果的な、シリコン系
化合物あるいは変性シリコン系化合物を付与することが
好ましい。
工程油剤を付与した後に、乾燥緻密化処理を行ない、
緻密化繊維を得る。つぎに必要に応じて例えばスチーム
中で二次延伸を行う。
このようにして得られたプリカーサーの単繊維繊度
は、得られる異形断面炭素繊維の特性を限定する上での
好ましい因子である。本発明においては好ましくは0.1
〜2.5デニール、より好ましくは0.2〜2.0デニール、さ
らに好ましくは0.3〜1.5デニールである。0.1デニール
よりも小さいと単糸切れが発生しやすくなったり、一
方、2.5デニールを越えると単糸の内外層の均一な焼成
が困難となり特性の優れた炭素繊維を得ることが困難に
なる場合があるからである。このように均一に焼成する
ためには繊度を2.5デニール以下とするのが好ましい。
このようにして製造されたプリカーサーは、焼成して
炭素繊維に変換する。プレカーサーの焼成は酸化(耐炎
化)工程と炭化工程とからなり、必要に応じて黒鉛化工
程が付される。これら工程の条件は特に限定されない
が、繊維の内部にボイドなどの構造的欠陥が発生しにく
い条件を設定するのが好ましい。
例えば、窒素等の不活性雰囲気中での炭化工程の条件
としては、300〜700℃ならびに1000〜1200℃の温度領域
における昇温速度を好ましくは1000℃/分以下、より好
ましくは500℃/分以下とする。
また、さらに例えば1400℃〜3000℃の不活性雰囲気で
焼成して黒鉛化糸を得ることも可能である。
このようにして得られた非円形断面炭素繊維は、硫酸
水溶液や硝酸水溶液からなる電解槽中で電解酸化処理を
施したり、気相または液相での酸化処理を施すことによ
り、後述する複合材料に用いる樹脂との親和性や接着性
を向上させることができ好ましい。
次に、上記非円形断面炭素繊維を用いた炭素繊維複合
材料について説明する。
上記本発明の製造方法によって得られた炭素繊維は、
繊維の横断面の形状が対称姓を持った非円形であり、繊
維の横断面にはラメラ構造が存在しない実質的に均一な
結晶構造を有するものになる。さらに、炭素繊維が有す
る強度や弾性率は、樹脂含浸ストランド形態での引張強
度300kg/mm2以上、引張弾性率20ton/mm2以上である優れ
た特性となる。したがって、この炭素繊維を複合材にす
ることにより、複合材のILSS、圧縮強度、曲げ強度など
の基本特性を向上させることができる。
本発明の炭素繊維複合材料に用いるマトリックス樹脂
としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれであっ
ても良く、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が
挙げられる。
本発明の炭素繊維複合材料は、プリプレグやシートモ
ールディングコンパウンド(SMC)、あるいはチョップ
トファイバー等に一旦加工した後にハンドレイアップ
法、プレス成形法、オートクレーブ法、プルトルジョー
ン法等の成形法により製造することができる。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。な
お、本文中および本実施例中に用いた物性値は以下の方
法により測定したものである。
(A)樹脂含浸ストランド強度および弾性率 JISR7601に規定されている樹脂含浸ストランド試験法
に準じて規定した。
・“ベークライト"ERL−221 100部 ・3−フッ化硼素モノエチルアミン(BF3MEA) 3部 ・アセトン 4部 硬化条件:130℃,30分 (B)複合材料(コンポジット)での特性値 a.引張強度,曲げ強度,層間剪断強度(ILSS) 金枠に巻取った炭素繊維を、炭素繊維の体積含有率
(Vf)が60%となるように金型に入れ、樹脂を流し入れ
た後、加熱して真空脱泡する。脱泡後、プレス機で加圧
しながら加熱して樹脂を硬化させ、試験片を作製する。
インストロン試験機を用いて測定し、Vf=60%に換算す
る。
*樹脂: ELM434(住友化学(株)製) 35部 Ep828(ペトロケミカルズ(株)製) 35部 エピクロン152(大日本インキ(株)製) 30部 4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン(住友化学
(株)製) 32部 3フッ化ホウ素モノエチルアミン 0.5部 (溶媒:メチルエチルケトン,樹脂濃度:55%) *成型条件 脱泡:真空(10mmHg以下)下,70℃,2時間 成型:プレス圧=50kg/cm2,170℃,1時間 ポストキュア:金型から試験片を取り出した後、170℃,
2時間 成型:引張試験;幅6mm,厚み1.6mm曲強度,ILSS;幅6mm,
厚み2.5mm *測定 ・引張強度:試験片の長さを150mmとし,両端に長さ45m
mのアルミ製のタブを接着する。試験片の中央部の厚み
方向に、両側から75mmRのR加工を行い、測定に供す
る。R加工部の最も厚みの少ない部分の厚さと幅を測定
して断面積を求める。
・曲げ強度:試験片の長さを150mmとし、3点曲げ試験
治具を用いて測定する。
・ILSS:試験片の長さを18mmとし,3点曲げ試験治具を用
い、支持スパンを試験片の厚みの4倍として測定する。
b.圧縮強度 東レ(株)製#3620樹脂をシリコン樹脂塗布ペーパー
にコーティングした樹脂フィルムの上に、炭素繊維を一
方向に配列し、さらにその上に前記樹脂フィルムを再度
重ね、加圧ロールで樹脂を炭素繊維内に含浸せしめてプ
リプレグシートを作製する。このシートを繊維軸を揃え
て積層し、オートクレーブを用いて温度180℃,圧力6kg
/cm2で2時間処理して樹脂を硬化させて,厚さ約1mmの
平板を作製する。この平板をダイヤモンドカッターを用
いて切断し、繊維軸方向に長さ80mm、繊維軸の直角方向
に幅12mmからなる試験片を作製する。試験片の中央部5m
mを残して、両端の両側に炭素繊維とエポキシ樹脂から
なる厚さ約1mmのコンポジット製のタブを接着して、圧
縮強度測定用の試験片とする。
(C)走査型電子顕微鏡(SEM)による破断面観察 測定する炭素繊維の単糸を引張試験機を用いて、破断
の衝撃で破断面が複雑に乱れることを防止するために、
以下の条件で水中で破断させる。
チャック間隔:5cm 引張速度:0.5mm/分[1%歪/分] サンプル長さ:15cm 得られたサンプルに金を蒸着させて、加速電圧15〜25
kv(25kv)、倍率5000〜1500倍(10000倍)で、SEM観察
あるいは撮影する。( )値は本実施例での測定条件で
ある。
実施例1〜4,比較例1 アクリロニトリル(以下、AN)99.5モル%,イタコン
酸0.5モル%からなる,固有粘度[η]が1.80のAN共重
合体のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液にアンモニア
を吹きこみ、該共重合体のカルボキシル末端基をアンモ
ニウム基で置換してポリマーを変性し、この変性ポリマ
ーの濃度が20重量%であるDMSO溶液を作製し、紡糸原液
とした。
この紡糸原液を50℃にて,スリット幅0.03mmのY孔,
+孔,H孔,T孔で、孔数1500ホールの紡糸口金を通して、
一旦約3mmの空間の空気中に吐出させた後に、10℃の30
%DMSO水溶液中に導入して、凝固糸とした(実施例1〜
4)。
比較のために上記紡糸原液を、同じく乾湿式紡糸によ
り直径が0.06mmの円形の吐出孔を有する従来の口金を用
いて同様に凝固糸を得た(比較例1)。
各凝固糸条は水洗した後、温水中で4段の延伸を行な
い、浴延伸糸を得た。延伸倍率は全体で3.5倍であり、
延伸浴の最高温度は70℃であった。
次に、この浴延伸糸に変性シリコン系化合物を主成分
とする油剤を付与した後、130℃の加熱ロールを用いて
乾燥、および緻密化を行った。
さらに引続いて,加圧スチーム中で2.5倍に延伸し
て、単糸繊度が1.0デニール,トータル繊度が1500デニ
ールのアクリル系繊維糸条を得た。
このアクリル系繊維糸条を240〜260℃の空気中で1.05
倍に延伸しながら耐炎化処理を行ない、引続いて、最高
温度が1400℃の窒素雰囲気中で、300〜700℃の温度域に
おける昇温速度を250℃/分、1000〜1200℃の温度域に
おける昇温速度を400℃/分に設定した炭化炉で焼成し
て、炭素繊維に変換した。さらにここで得られた炭素繊
維を1600〜3000℃のタンマン炉で黒鉛化して種々の弾性
率を有する黒鉛糸を得た。
なお、樹脂との親和性を向上させるために硫酸や硝酸
水溶液を電解液とする電解槽で適宜陽極酸化処理を行な
った。
ここで得られた異形断面炭素繊維の単糸を水中で破断
させ、該破断面をSEMで観察したところいずれもリーフ
上のラメラ構造は観察されなかった。第1表にストラン
ド特性およびコンポジット特性を示す。
この第1表から、実施例1〜4のY形,+形,H形,T形
などの非円形断面炭素繊維は、比較例1の円形断面炭素
繊維より優れたコンポジット特性を示すことがわかる。
例えば、比較例1では、樹脂含浸ストランド強度530k
g/mm2の円形断面炭素繊維は、コンポジットにしたとき
引張強度245kg/mm2になっているので、約46%の強力利
用率であるが、これに対し、それぞれ実施例1では樹脂
含浸ストランド強度540kg/mm2のY形断面炭素繊維が、
コンポジットにしたときの引張強度273kg/mm2になって
いるので強力利用率は約50%、実施例2では樹脂含浸ス
トランド強度533kg/mm2の+形断面炭素繊維が、コンポ
ジットにしたときの引張強度270kg/mm2であるので強力
利用率は約50%、実施例3では樹脂含浸ストランド強度
520kg/mm2のH形断面炭素繊維が、コンポジットにした
ときの引張強度270kg/mm2であるので強力利用率は約52
%、実施例4では樹脂含浸ストランド強度535kg/mm2
T形断面炭素繊維が、コンポジットにしたときの引張強
度270kg/mm2であるので強力利用率は約50%になってい
て、いずれも比較例1よりも高くなっている。
比較例2〜3 実施例1のY形吐出孔の口金及び比較例1の円形吐出
孔の口金を使用する場合において、凝固浴を45℃の55%
DMSO水溶液にし、紡糸口金をこの凝固液中に位置させ、
凝固浴中に直接紡糸し凝固糸を得た。この凝固糸を温水
中の延伸条件を4段延伸、全体で3倍延伸するとともに
延伸浴の最高温度を95℃とし、さらに加圧スチーム中の
延伸条件を3.3倍にする以外は、実施例1及び比較例1
と同じ条件にして炭素繊維を作製した。
得られた炭素繊維は、いずれも繊維断面にラメラ構造
は認められなかったが、繊維表面の平滑度Sがいずれも
大きく、微細な凹凸が存在していた。
樹脂含浸ストランド特性とコンポジット特性は第2表
のとおりであり、コンポジット特性はあまり向上してい
なかった。
実施例5,比較例4〜5 実施例1において、口金として中心に直径0.05mmの円
形孔を有し、この円形孔中心から0.05mm離れた位置から
幅0.02mm,長さ0.06mmのスリットを10個放射状に等間隔
に配置した吐出孔を100個有する口金を使用すること、
口金からの吐出空間を1.5mmにすること、単繊維繊度を
1.5デニール、総繊度を150デニールにすること、製糸後
の繊維を4本合糸して耐炎化処理し、その耐炎化処理時
間を1.5倍に延長した以外は実施例と同一条件にて非円
形断面炭素繊維を作製した(実施例5)。
また、比較のため、上記実施例5において、吐出孔の
スリットを12個放射状に等間隔に配置した以外は、実施
例5と同一条件にして非円形断面炭素繊維を作製した
(比較例4)。
さらに比較のため、上記実施例5において、0.12mmの
円形吐出孔を100個有する口金を使用した以外は、実施
5と同一条件にして円形断面炭素繊維を作製した(比較
例5)。
得られた炭素繊維は、いずれも繊維断面にラメラ構造
は認められず、かつ繊維表面には微細な凹凸は存在して
いなかった。これら炭素繊維の樹脂含浸ストランド特性
とコンポジット特性は第3表のとおりであり、比較例4
の正12角形断面の炭素繊維は実施例5の正10角形断面の
炭素繊維に比べてコンポジット特性が上がっておらず、
比較例5の円形断面炭素繊維と変らなかった。
実施例6、比較例6 実施例1、比較例1において、それぞれ炭化温度を変
化調整することにより、弾性率の異なる3種類の円形断
面炭素繊維と3種類のY形断面炭素繊維を作製した。こ
れらの炭素繊維の樹脂含浸ストランド弾性率とコンポジ
ットにしたときの圧縮強度とを第5図に対比させて示し
た。
第5図から、本発明による非円形断面炭素繊維は、円
形断面炭素繊維よりも優れた圧縮強度を示すことが判
る。
比較例7、比較例8 口金としてスリット幅0.02mm、スリット長0.30mmおよ
びスリット幅0.03mm、スリット長0.06mmのY字孔を用い
る以外は実施例と同じ条件で炭素繊維を作製した。得ら
れた炭素繊維断面の変形度はそれぞれ5.1および1.2で、
変形度5.1の炭素繊維は毛羽の発生が非常に多かった。
樹脂含浸ストランド特性とコンポジット特性は第4表に
示すとおりであり、コンポジット特性の向上は認められ
かなった。
[発明の効果] A.本発明の非円形断面炭素繊維は、 .繊維の横断面形状が非円形であり、 .内部構造が実質的に均一な結晶構造を有する非ラメ
ラ構造であり、 .繊維表面が平滑で、かつ樹脂含浸ストランドとして
の引張強度が300kg/mm2以上、引張弾性率が10ton/mm2
上、 を保持している。このような炭素繊維を複合材料の補強
用繊維に適用すれば、ILSS、圧縮強度および曲げ強度な
ど,複合材としての基本特性を大幅に向上させることが
できる。
B.本発明の乾湿式紡糸法によるアクリル系プリカーサー
を焼成する、炭素繊維の製造法によれば、上記非円形断
面炭素繊維を工業的規模で,かつ経済的に製造すること
ができる。
C.上記非円形断面炭素繊維を補強繊維とする複合材料
は、ILSS、圧縮強度および曲げ強度などの基本特性が一
段と優れたものが得られる、 などの顕著な効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(E)は、乾湿式紡糸法によって得られ
たアクリル系プリカーサーおよび/または焼成後の炭素
繊維の横断面図、第2図(A)〜(E)は、本発明の炭
素繊維製造法に用いられるプリカーサーの紡糸用口金の
吐出孔を示す平面図、第3図は炭素繊維横断面の変形度
の定義を説明する説明図、第4図(A)および(B)
は、炭素繊維横断面のラメラ構造を示す模式図、第5図
は炭素繊維の樹脂含浸ストランド弾性率とコンポジット
圧縮強度の関係図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾湿式紡糸にて形成されたポリアクリロニ
    トリル系前駆体繊維から得られる炭素繊維であって、繊
    維横断面形状がその図心を通る対称面を少なくとも一つ
    有するとともに、θ=360゜/n(nは1から10までの整
    数)で規定される回転対称角度θを有し、前記繊維横断
    面形状の外接円半径Rと内接円半径rの比R/rで定義さ
    れる変形度Dが1.3〜5.0であって、かつ繊維横断面中心
    側に凹である実質的に曲線の辺を有する非円形状であ
    り、内部構造が実質的に均一な結晶構造を有する非ラメ
    ラ構造であるとともに、繊維表面の表面平滑度Sが1.16
    以下であり、かつ、樹脂含浸ストランドとしての引張強
    度が300kg/mm2以上、引張弾性率が20ton/mm2以上である
    ことを特徴とする非円形断面炭素繊維。
  2. 【請求項2】少なくとも95mol%のアクリロニトリルを
    含有するアクリロニトリル系重合体と、該重合体の溶媒
    からなる紡糸原液を非円形の吐出孔を有する紡糸口金か
    ら一旦空気または不活性雰囲気中に紡出し、紡出後直ち
    に、前記溶媒と凝固剤からなる凝固浴中に導入して凝固
    させ、引き続き水洗、延伸することにより、繊維横断面
    形状がその図心を通る対称面を少なくとも一つ有すると
    ともに、θ=360゜/n(nは1から10までの整数)で規
    定される回転対称角度θを有し、前記繊維横断面形状の
    外接円半径Rと内接円半径rの比R/rで定義される変形
    度Dが1.3〜5.0であって、かつ繊維横断面中心側に凹で
    ある実質的に曲線の辺を有する非円形の繊維を製糸し、
    次いで、該繊維をプリカーサーとして耐炎処理に続いて
    炭化処理することを特徴とする非円形断面炭素繊維の製
    造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の非円形断面炭素繊維と樹脂
    からなることを特徴とする炭素繊維複合材料。
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