JP2002265443A - ホウ素錯化合物、及び該化合物を用いた光増感剤および該光増感剤を用いる感光性樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

ホウ素錯化合物、及び該化合物を用いた光増感剤および該光増感剤を用いる感光性樹脂組成物およびその用途

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JP2002265443A
JP2002265443A JP2001061358A JP2001061358A JP2002265443A JP 2002265443 A JP2002265443 A JP 2002265443A JP 2001061358 A JP2001061358 A JP 2001061358A JP 2001061358 A JP2001061358 A JP 2001061358A JP 2002265443 A JP2002265443 A JP 2002265443A
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JP2001061358A
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Akira Ogiso
章 小木曽
Shinichi Nakagawa
真一 中川
Tsutayoshi Misawa
伝美 三沢
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光領域、特にアルゴンレーザー及びYA
Gレーザーの第二高調波に十分な感度を有し、かつ、保
存安定性に優れており、可視光レーザー用の優れた感光
層を形成することが可能な感光性樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 下記式(1)で表されるホウ素錯化合
物、及び該化合物を少なくとも1種選択して用いた光増
感剤、ならびに該光増感剤を含有してなる感光性樹脂組
成物。 A−L−A' (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特異な構造を有す
るホウ素錯化合物を用いた光増感剤、ならびに該光増感
剤を含有することで高い感度を示す感光性樹脂組成物、
特に可視光で硬化する可視光硬化性樹脂組成物、ならび
にポジ型可視光感光性樹脂組成物及びその用途に関す
る。また、本発明は、酸素による硬化阻害が改良され、
可視光線領域の光線に対し高い感度を示す硬化性に優れ
た可視光硬化性樹脂組成物に関する。さらに、本発明
は、特定の安全光の照射環境下で用いる可視光硬化性樹
脂組成物ならびにポジ型可視光感光性樹脂組成物に関す
る。また、本発明は光増感能を有する新規なホウ素錯化
合物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光重合反応を用いた情報、あるい
は画像記録の分野で、従来のフィルム原稿等を用いた紫
外線による記録方法に代わり、コンピューターによって
電子編集された原稿を、そのまま、高出力レーザーを用
いて直接出力し、記録する方法が検討されている。この
方法は、レーザーによる直接書き込みにより、記録、画
像形成工程が、大幅に簡略化できるという利点を持つ。
現在、一般的に使用されている高出力で安定なレーザー
光源は、可視領域にその出力波長を有するものが多い。
具体的には、波長488nmおよび514.5nmに安
定な発振線を持つアルゴンレーザー、あるいは第二高調
波として532nmに輝線を持つYAGレーザー、43
0nmに発振線を持つHe−Cdレーザー等が汎用され
ており、また、最近では波長405nmに発振線を有す
る青紫色レーザーが開発されている。そのため、それら
の波長に対して高感度な化合物が望まれているが、従来
使用されてきた紫外線用の感光剤では、可視領域での感
度が低いため使用できなかった。また、ピリリウム塩、
またはチオピリリウム塩類等の添加で、可視部での感度
の向上は可能ではあるが、その感光層の保存安定性が低
く、使用するのが困難であった。
【0003】可視領域に感光性を有する化合物として、
例えば、7−ジエチルアミノ−3−ベンゾチアゾイルク
マリン(慣用名:クマリン−6)、あるいは、ビス〔3
−(7−ジエチルアミノクマリル)〕ケトン(慣用名:
ケトクマリン)が知られているが、これらは、最大吸収
波長が450nm前後にあるために、アルゴンレーザー
の488nmよりは短波長であり、感度が不十分であ
る。また、特開平4−18088に記載の4−置換−3
−ベンゾチアゾイルクマリン化合物は、アルゴンレーザ
ーの488nmには高感光性を示すものの、514.5
nmあるいはYAGレーザーの第二高調波である532
nmには吸収をほとんど持たず、感度向上の余地を残し
ていた。また、欧州特許第0619520号、米国特許
第5498641号、特開平9−258444号公報、
特開平8−179504号公報、特開平8−95244
号公報、特開平8−76377号公報、特開平8−62
45号公報、特開平7−225474号公報、特開平7
−219223号公報、特開平7−5685号公報、特
開平5−241338号公報にはネガ型感光性樹脂組成
物に用いられる光増感剤としてジピロメテン系ホウ素化
合物が開示されているが、これを用いた場合、上記のレ
ーザー光に対する感度や、感光層の保存安定性に改良の
余地が残されていた。
【0004】一方、従来、プリント配線基板などの導体
回路を形成するため、感光性レジストを塗布した基板
に、露光/現像によりレジストパターンを形成した後、
エッチングにより不要部分を除去することが行われてい
る。露光方法としては、フォトマスクを介して露光する
方法、レーザーによりレジストを直接描画する方法があ
る。フォトマスクを介して露光する方法は、フォトマス
クの位置決めにかなりの時間を要し、また、レジスト表
面に粘着性があるとフォトマスクの位置決めが困難であ
るなどの問題点がある。レーザーによりレジストを直接
描画する方法は、露光時間が非常に短時間であるので、
そのレジストは高感度であることが要求される。このた
め、レーザー照射により発生した活性ラジカルが空気中
の酸素によって失活しないようにレジスト表面をカバー
コート又はカバーフィルムなどの酸素遮断層で覆って酸
素を遮断して高感度を維持することが一般に行われてい
るが煩わしいといった問題点があった。
【0005】また、上記のような可視光線で硬化させる
可視光感光性樹脂組成物は、このものを取り扱う場合に
は、暗赤色の着色剤を外管にコーテングもしくは暗赤色
のフィルムを外管に巻き付けることにより着色した蛍光
灯等の電灯を安全光(作業灯)として使用されている。
しかしながら、このような暗赤色の安全光の環境下で
は、塗布後の塗膜状態の検査が容易ではないこと、塗装
装置、照射装置、輸送装置等の検査が容易でないことな
どから安全作業性、作業効率、製品品質安定性等が劣る
といった問題点があった。また、着色しない蛍光灯を安
全灯として使用した場合には作業環境は明るく問題ない
が、感光性樹脂によっては感光が必要のない箇所まで感
光する恐れがあり、問題となる。
【0006】また、光重合系であるネガ型感光性樹脂を
利用した画像形成を行う場合、反転工程が必要であるた
め、解像度低下や工程数の増加に伴う製作コスト増など
の不利な点を有している。これに対して、ポジ型感光性
樹脂を使用した感光材料は、直接書き込みできるため、
解像度とスピードに優れるなど、ネガ型よりも有利な点
を有している。
【0007】従来より、紫外光により感光する光酸発生
剤を用いたポジ型感光性樹脂組成物については多数知ら
れている。しかしながら、上記の紫外光感光性樹脂では
可視レーザー光に感応しないため、可視光により増感作
用を行い、且つ、より少ない露光エネルギーで、十分な
ポジ像を得ることが可能な光増感剤を使用することが必
要である。すなわち、使用する樹脂成分に対して、少量
の使用量でも感光可能な光増感剤、あるいは組成物中で
の相溶性が高いことで、配合量が多くても組成物が均一
な状態を保った状態で感光することが可能な光増感剤の
開発が急務となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特異な骨格
を有する新規なホウ素錯化合物、および高出力で安定な
レーザー光源であるアルゴンレーザーの波長488nm
または514.5nmの発振線、YAGレーザーの第二
高調波である532nm等の可視光領域の長波長のレー
ザー光、あるいはHe−Cdレーザーの波長430nm
の発振線、青紫色レーザーの波長405nmの発振線等
の可視光領域のレーザー光に対して高感度で、保存安定
性に優れる光増感剤、ならびに該光増感剤を含有する感
光性樹脂組成物を提供するものである。また、本発明
は、フォトマスクを使用する必要のない、可視光レーザ
ーによりレジストを直接描画する方法において、レーザ
ー照射によりレジストに発生した活性ラジカルが空気中
の酸素によって失活し難く、高感度を維持することので
きる可視光硬化性樹脂組成物を提供するものである。更
に、本発明は、特定の明るい安全光の条件下で取り扱う
ことが可能な感度に優れた感光性樹脂組成物を提供する
ものである。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、上記し
た問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定
の構造を有する優れた光増感能を有する化合物を見出
し、該化合物を用いてなる該光増感剤を使用した感光性
樹脂組成物を開発することにより、従来からの問題点を
解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、 1.一般式(1) A−L−A' (1) 〔式中、A、A'はそれぞれ独立に、ホウ素錯体残基を
表し、Lは連結基を表す。〕で表される化合物 2.上記の化合物を少なくとも一種用いることを特徴と
する光増感剤 3.上記の光増感剤を含有することを特徴とする感光性
樹脂組成物 4.可視光硬化性樹脂組成物、またはポジ型可視光感光
性樹脂組成物である上記の感光性樹脂組成物 5.光硬化性樹脂(A)、光反応開始剤(B)および光
増感剤(C)を含有してなる可視光硬化性樹脂組成物に
おいて、光増感剤(C)として上記の光増感剤を含有す
ることを特徴とする感光性樹脂組成物 6.上記可視光硬化性樹脂組成物中にさらにラジカル保
護剤(D)を含有してなることを特徴とする感光性樹脂
組成物 7.上記ラジカル保護剤(D)が、亜燐酸エステル化合
物および芳香環を形成する炭素原子に結合したN,N−
ジメチルアミノ基を有する芳香族化合物から選ばれる少
なくとも1種のラジカル保護化合物を含有することを特
徴とする感光性樹脂組成物 8.上記ポジ型可視光感光性樹脂が、光酸発生剤成分を
含む樹脂又はそれらの混合物であって、これらの樹脂の
可視光による露光部は有機溶剤又は水性現像液に溶解す
るが、未露光部は有機溶剤又は水性現像液に溶解しない
樹脂であることを特徴とするポジ型可視光感光性樹脂組
成物 9.500〜620nmの範囲から選ばれた最大波長を
有する比視感度の大きい安全光の照射環境下で使用する
可視光硬化性樹脂組成物であり、その組成物から形成さ
れる未感光被膜の吸光度が安全光の最大波長±30nm
の範囲において0.5以下であることを特徴とする上記
いずれかの感光性樹脂組成物 10.上記安全光がナトリウムを主成分とする放電ラン
プ(光波長が589nmのD線を主体とするもの)によ
るものであることを特徴とする感光性樹脂組成物 11.上記いずれかの感光性樹脂組成物と溶剤を含有し
てなる感光材料用組成物 12.上記いずれかの感光性樹脂組成物を基材上に含有
してなる感光材料に関するものである。
【0011】本発明において、特定の化合物を光増感剤
として含有する感光性樹脂組成物は実用上極めて有用性
の高い組成物である。従来、光硬化反応を用いた情報記
録分野で、コンピューターによって電子編集された原稿
を、そのまま直接レーザーを用いて出力し記録する方式
では、感光層の経時安定性が低く、また、感度が低く、
溶解性、保存安定性等の問題があった。しかし、本発明
で使用する特異な構造を有するホウ素錯化合物の光増感
剤は、488nmおよび514.5nmに安定な発振線
を持つアルゴンレーザーや第2高調波として532nm
に輝線を持つYAGレーザー、430nmに発振線を持
つHe−Cdレーザー、405nmに発振線を持つ青紫
色レーザー等の汎用可視レーザーに対して優れた感度を
有するため、本発明の感光性樹脂組成物を用いて得られ
た感光材料は、このようなレーザーにより高速走査露光
が可能である。また、高速走査露光により画像を形成し
た場合、極めて微細な高解像度の画像が得られる。
【0012】特に、本発明の可視光硬化性樹脂組成物
は、光硬化性樹脂と光増感剤の相溶性が極めて良く、且
つ、汎用の塗布溶媒に溶解し、支持体上で均一、且つ、
経時保存安定性に優れた塗面を得ることができる。ま
た、本発明のポジ型可視光感光性樹脂組成物は、より少
ない露光エネルギーでも、十分なポジ像を得ることが可
能であり、樹脂や光酸発生剤を用いるポジ型感光性樹脂
組成物として極めて有用な材料である。また、本発明の
感光性樹脂組成物は、安全光の照射環境条件下で該組成
物が増粘することなしに明るい環境条件下で塗装、印刷
を行うことができるので、安全作業性、作業効率、製品
の品質安定性等に優れた顕著な効果を発揮するものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、前記一般式(1)のホ
ウ素錯化合物、および該化合物を光増感剤として使用す
ることを特徴とするものである。一般式(1)で表され
るホウ素錯化合物を用いた光増感剤は、400〜700
nmの可視光領域の光に、特に、400〜600nmの
光を吸収することにより励起され、可視光硬化性樹脂組
成物中では、光硬化性樹脂(A)や、光反応開始剤
(B)と相互作用を有する材料、ならびにポジ型可視光
感光性樹脂組成物中では、樹脂(P)や、光酸発生剤
(Q)と相互作用を有する化合物である。ここで言う
「相互作用」には、励起された本発明で使用する光増感
剤(C)から光硬化性樹脂(A)、光反応開始剤(B)
あるいは樹脂(P)、光酸発生剤(Q)へのエネルギー
移動や電子移動が包含される。
【0014】本発明者らは、一般式(1)で表されるホ
ウ素錯化合物を使用した光増感剤は極めて有用であるこ
とを見出した。本発明に用いる一般式(1)で表される
ホウ素錯化合物は、特にアルゴンレーザー光やYAGレ
ーザー第2高調波光の波長に極めて大きな吸収を有して
おり、且つ、それらの光に非常に高感度であり、感光性
樹脂組成物に適用可能な、光増感剤として極めて有用な
材料である。なお、本発明で言う「可視光硬化性材料用
組成物」とは、例えば、本発明の可視光硬化性樹脂組成
物を含有する感光性塗料、感光性インキ、感光性接着
剤、感光性刷版材、感光性レジスト材及びこれらのもの
から形成される未感光被膜材等を意味するものである。
また、本発明で言う「ポジ型可視光感光性材料用組成
物」とは、例えば、ポジ型可視光感光性樹脂組成物を含
有する感光性塗料、感光性インキ、感光性接着剤、感光
性刷版材、感光性レジスト材及びこれらのものから形成
される未感光被膜等を意味する。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の一般式(1)で表される化合物において、残基
A、A'で示されるホウ素錯体残基、より具体的にはジ
ピロメテン系ホウ素錯体残基を表し、Lは連結基を表
す。さらに、一般式(1)は、より具体的には下記一般
式(2)(化3)、さらには下記一般式(3)(化4)
で表される。
【0016】
【化3】
【0017】〔式中、X〜Xはそれぞれ独立に、置
換基を有していてもよいピロール環残基を表し、B
はそれぞれ独立に、置換基をするホウ素原子を表
し、Lは連結基を表す。〕、
【0018】
【化4】
【0019】〔式中、R〜R12はそれぞれ独立に、水
素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラル
キル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、ア
ラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、複素環オキシ
基、複素環チオ基、一置換または二置換アミノ基を表
し、R〜R、R〜R、R〜R、R10〜R
12において隣接する基同志は互いに結合して置換して
いてもよい脂環または芳香環を形成してよく、Z〜Z
はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、置換基を有してい
てもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、アル
コキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基を示
し、Lは置換基を有していてもよいアリーレン基また
はアルキレン基を表す。〕
【0020】本発明の一般式(2)のX〜Xで表さ
れるピロール環の好ましい置換基としては、水素原子、
置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、
アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アラルキル
オキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アラル
キルチオ基、アリールチオ基、複素環オキシ基、複素環
チオ基、一置換または二置換アミノ基等が挙げられる。
また、一般式(2)のB、B2 で表されるホウ素原子
の好ましい置換基としては、ハロゲン原子、置換基を有
していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキ
シ基等が挙げられ、一般式(2)のL1 で表される好ま
しい連結基としては、置換基を有していてもよいアリー
レン基またはアルキレン基等が挙げられる。
【0021】本発明の一般式(3)で表される化合物に
おいて、R〜R12の具体例としては、水素原子;フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン
原子の他、以下の置換基が挙げられる。
【0022】R〜R12の置換基を有していてもよい
アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso
−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペ
ンチル基、iso−ペンチル基、2−メチルブチル基、
1−メチルブチル基、ネオペンチル基、1, 2−ジメチ
ルプロピル基、1, 1−ジメチルプロピル基、シクロペ
ンチル基、n−ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3
−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチ
ルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジ
メチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−
ジメチルブチル基、1, 2−ジメチルブチル基、1, 1
−ジメチルブチル基、3−エチルブチル基、2−エチル
ブチル基、1−エチルブチル基、1, 2,2−トリメチ
ルブチル基、1, 1, 2−トリメチルブチル基、1−エ
チル−2−メチルプロピル基、シクロヘキシル基、n−
ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシ
ル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、
2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エ
チルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,
5, 5−トリメチルペンチル基、2,4−ジメチルヘキ
シル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、3,5,
5−トリメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘプチル
基、2,6−ジメチルヘプチル基、2,4−ジメチルヘ
プチル基、2,2,5,5− テトラメチルヘキシル
基、1−シクロペンチル−2,2−ジメチルプロピル
基、1−シクロヘキシル−2,2−ジメチルプロピル
基、n−ノニル基、n−デシル基、4−エチルオクチル
基、4−エチル−4,5−メチルヘキシル基、n−ウン
デシル基、n−ドデシル基、1, 3,5,7− テトラ
エチルオクチル基、4−ブチルオクチル基、6 ,6−
ジエチルオクチル基、n−トリデシル基、6−メチル−
4−ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、n−ペン
タデシル基、デカリル基、アダマンチル基、イコサニル
基、4−t−ブチルシクロヘキシルデシル基等の炭素数
1〜20の直鎖、分岐、または環状のアルキル基;
【0023】クロロメチル基、クロロエチル基、ブロモ
エチル基、ヨードエチル基、ジクロロメチル基、フルオ
ロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエ
チル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,
2−トリクロロエチル基、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2−プロピル基、ノナフルオロブチル
基、パーフルオロデシル基、パーフルオロイコサニル基
等のハロゲン原子で置換した炭素数1〜20のアルキル
基;ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、4
−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシ−3−メトキシ
プロピル基、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基、
2−ヒドロキシ−3−エトキシプロピル基、3−ブトキ
シ−2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−3−
シクロヘキシルオキシプロピル基、2−ヒドロキシプロ
ピル基、2−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシデカ
リル基などのヒドロキシル基で置換された炭素数1〜1
0のアルキル基;
【0024】ヒドロキシメトキシメチル基、ヒドロキシ
エトキシエチル基、2−( 2’−ヒドロキシ−1' −メ
チルエトキシ) −1−メチルエチル基、2−( 3’−フ
ルオロ−2’−ヒドロキシプロポキシ) エチル基、2−
( 3’−クロロ−2’−ヒドロキシプロポキシ) エチル
基、ヒドロキシブトキシシクロヘキシル基などのヒドロ
キシアルコキシ基で置換された炭素数2〜10のアルキ
ル基;ヒドロキシメトキシメトキシメチル基、ヒドロキ
シエトキシエトキシエチル基、[ 2’−( 2’−ヒドロ
キシ−1' −メチルエトキシ) −1' −メチルエトキ
シ] エトキシエチル基、[ 2’−( 2’−フルオロ−
1' −ヒドロキシエトキシ) −1' −メチルエトキシ]
エトキシエチル基、[ 2’−( 2’−クロロ−1'−ヒ
ドロキシエトキシ) −1' −メチルエトキシ] エトキシ
エチル基などのヒドロキシアルコキシアルコキシ基で置
換された炭素数3〜10のアルキル基;
【0025】シアノメチル基、2−シアノエチル基、4
−シアノフチル基、2−シアノ−3−メトキシプロピル
基、2−シアノ−3−クロロプロピル基、2−シアノ−
3−エトキシプロピル基、3−ブトキシ−2−シアノプ
ロピル基、2−シアノ−3−シクロヘキシルプロピル
基、2−シアノプロピル基、2−シアノブチル基などの
シアノ基で置換された炭素数2〜10のアルキル基;
【0026】メトキシメチル基、メトキシエチル基、エ
トキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル
基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシ
エチル基、ブトキシエチル基、n−ヘキシルオキシエチ
ル基、(4−メチルペントキシ)エチル基、(1,3−
ジメチルブトキシ)エチル基、(2−エチルヘキシルオ
キシ)エチル基、n−オクチルオキシエチル基、(3,
5,5−トリメチルヘキシルオキシ)エチル基、(2−
メチル−1−iso−プロピルプロポキシ)エチル基、
(3−メチル−1−iso−プロピルブチルオキシ)エ
チル基、2−エトキシ−1−メチルエチル基、3−メト
キシブチル基、(3,3,3−トリフルオロプロポキ
シ)エチル基、(3,3,3−トリクロロプロポキシ)
エチル基、アダマンチルオキシエチル等のアルコキシ基
で置換された炭素数2〜15のアルキル基;
【0027】メトキシメトキシメチル基、メトキシエト
キシエチル基、エトキシエトキシエチル基、プロポキシ
エトキシエチル基、ブトキシエトキシエチル基、シクロ
ヘキシルオキシエトキシエチル基、デカリルオキシプロ
ポキシエトキシ基、(1,2−ジメチルプロポキシ)エ
トキシエチル基、(3−メチル−1−iso−ブチルブ
トキシ)エトキシエチル基、(2−メトキシ−1−メチ
ルエトキシ)エチル基、(2−ブトキシ−1−メチルエ
トキシ)エチル基、2−(2’−エトキシ−1' −メチ
ルエトキシ)−1−メチルエチル基、(3,3,3−ト
リフルオロプロポキシ)エトキシエチル基、(3,3,
3−トリクロロプロポキシ)エトキシエチル基などのア
ルコキシアルコキシ基で置換された炭素数3〜15のア
ルキル基;メトキシメトキシメトキシメチル基、メトキ
シエトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエトキ
シエチル基、ブトキシエトキシエトキシエチル基、シク
ロヘキシルオキシ、プロポキシプロポキシプロポキシ
基、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシエ
トキシエチル基、(2,2,2−トリクロロエトキシ)
エトキシエトキシエチル基などのアルコキシアルコキシ
アルコキシ基で置換した炭素数4〜15のアルキル基;
【0028】フェノキシメチル基、フェノキシエチル
基、(4−t−ブチルフェノキシ)エチル基、ナフチル
オキシメチル基、ビフェニルオキシエチル基、(3−メ
チルフェニル)オキシエチル基、4−(1−ピレニルオ
キシ)ブチル基等のアリールオキシ基で置換された炭素
数7〜15のアルキル基;ベンジルオキシメチル基、ベ
ンジルオキシエチル基、フェネチルオキシメチル基、フ
ェネチルオキシエチル基、(4−シクロヘキシルオキシ
ベンジルオキシ)メチル基、9−フルオレニルメトキシ
ヘキシル基等の炭素数8〜20のアラルキルオキシ基で
置換された炭素数8〜20のアルキル基;ホルミルメチ
ル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、4−
オキソブチル基、2,6−ジオキソシクロヘキサン−1
−イル基、2−オキソ−5−t−ブチルシクロヘキサン
−1−イル基等のアシル基で置換された炭素数2〜10
のアルキル基;
【0029】ホルミルオキシメチル基、アセトキシエチ
ル基、プロピオニルオキシエチル基、ブタノイルオキシ
エチル基、バレリルオキシエチル基、(2−エチルヘキ
サノイルオキシ)エチル基、(3,5,5−トリメチル
ヘキサノイルオキシ)エチル基、(3,5,5−トリメ
チルヘキサノイルオキシ)ヘキシル基、(3−フルオロ
ブチリルオキシ)エチル基、(3−クロロブチリルオキ
シ)エチル基などのアシルオキシ基で置換された炭素数
2〜15のアルキル基;ホルミルオキシメトキシメチル
基、アセトキシエトキシエチル基、プロピオニルオキシ
エトキシエチル基、バレリルオキシエトキシエチル基、
(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシエチル基、
(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ)ブトキ
シエチル基、(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオ
キシエトキシ)エチル基、(2−フルオロプロピオニル
オキシ)エトキシエチル基、(2−クロロプロピオニル
オキシ)エトキシエチル基などのアシルオキシアルコキ
シ基で置換された炭素数3〜15のアルキル基;アセト
キシメトキシメトキシメチル基、アセトキシエトキシエ
トキシエチル基、プロピオニルオキシエトキシエトキシ
エチル基、バレリルオキシエトキシエトキシエチル基、
(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシエトキシエ
チル基、(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキ
シ)エトキシエトキシエチル基、(2−フルオロプロピ
オニルオキシ)エトキシエトキシエチル基、(2−クロ
ロプロピオニルオキシ)エトキシエトキシエチル基など
のアシルオキシアルコキシアルコキシ基で置換された炭
素数5〜15のアルキル基;
【0030】メトキシカルボニルメチル基、エトキシカ
ルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、メト
キシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル
基、ブトキシカルボニルエチル基、(p−エチルシクロ
ヘキシルオキシカルボニル)シクロヘキシル基、(2,
2,3,3−テトラフルオロプロポキシカルボニル)メ
チル基、(2,2,3,3−テトラクロロプロポキシカ
ルボニル)メチル基などのアルコキシカルボニル基で置
換された炭素数3〜15のアルキル基;フェノキシカル
ボニルメチル基、フェノキシカルボニルエチル基、(4
−t−ブチルフェノキシカルボニル)エチル基、ナフチ
ルオキシカルボニルメチル基、ビフェニルオキシカルボ
ニルエチル基などのアリールオキシカルボニル基で置換
した炭素数8〜15のアルキル基;ベンジルオキシカル
ボニルメチル基、ベンジルオキシカルボニルエチル基、
フェネチルオキシカルボニルメチル基、(4−シクロヘ
キシルオキシベンジルオキシカルボニル)メチル基など
の炭素数9〜15のアラルキルオキシカルボニル基で置
換された炭素数9〜15のアルキル基;ビニルオキシカ
ルボニルメチル基、ビニルオキシカルボニルエチル基、
アリルオキシカルボニルメチル基、オクテノキシカルボ
ニルメチル基などのアルケニルオキシカルボニル基で置
換された炭素数4〜10のアルキル基;
【0031】メトキシカルボニルオキシメチル基、メト
キシカルボニルオキシエチル基、エトキシカルボニルオ
キシエチル基、ブトキシカルボニルオキシエチル基、
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)カルボニルオキ
シエチル基、(2,2,2−トリクロロエトキシ)カル
ボニルオキシエチル基などのアルコキシカルボニルオキ
シ基で置換された炭素数3〜15のアルキル基;メトキ
シメトキシカルボニルオキシメチル基、メトキシエトキ
シカルボニルオキシエチル基、エトキシエトキシカルボ
ニルオキシエチル基、ブトキシエトキシカルボニルオキ
シエチル基、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エ
トキシカルボニルオキシエチル基、(2,2,2−トリ
クロロエトキシ)エトキシカルボニルオキシエチル基な
どのアルコキシアルコキシカルボニルオキシ基で置換さ
れた炭素数4〜15のアルキル基;
【0032】ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノ
メチル基、ジ−n−ブチルアミノメチル基、ジ−n−ヘ
キシルアミノメチル基、ジ−n−オクチルアミノメチル
基、ジ−n−デシルアミノメチル基、N−イソアミル−
N−メチルアミノメチル基、ピペリジノメチル基、ジ
(メトキシメチル)アミノメチル基、ジ(メトキシエチ
ル)アミノメチル基、ジ(エトキシメチル)アミノメチ
ル基、ジ(エトキシエチル)アミノメチル基、ジ(プロ
ポキシエチル)アミノメチル基、ジ(ブトキシエチル)
アミノメチル基、ビス(2−シクロヘキシルオキシエチ
ル)アミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチ
ルアミノエチル基、ジ−n−ブチルアミノエチル基、ジ
−n−ヘキシルアミノエチル基、ジ−n−オクチルアミ
ノエチル基、ジ−n−デシルアミノエチル基、N−イソ
アミル−N−メチルアミノエチル基、ピペリジノエチル
基、ジ(メトキシメチル)アミノエチル基、ジ(メトキ
シエチル)アミノエチル基、ジ(エトキシメチル)アミ
ノエチル基、ジ(エトキシエチル)アミノエチル基、ジ
(プロポキシエチル)アミノエチル基、ジ(ブトキシエ
チル)アミノエチル基、ビス(2−シクロヘキシルオキ
シエチル)アミノエチル基、ジメチルアミノプロピル
基、ジエチルアミノプロピル基、ジ−n−ブチルアミノ
プロピル基、ジ−n−ヘキシルアミノプロピル基、ジ−
n−オクチルアミノプロピル基、ジ−n−デシルアミノ
プロピル基、N−イソアミル−N−メチルアミノプロピ
ル基、ピペリジノプロピル基、ジ(メトキシメチル)ア
ミノプロピル基、ジ(メトキシエチル)アミノプロピル
基、ジ(エトキシメチル)アミノプロピル基、ジ(エト
キシエチル)アミノプロピル基、ジ(プロポキシエチ
ル)アミノプロピル基、ジ(ブトキシエチル)アミノプ
ロピル基、ビス(2−シクロヘキシルオキシエチル)ア
ミノプロピル基、ジメチルアミノブチル基、ジエチルア
ミノブチル基、ジ−n−ブチルアミノブチル基、ジ−n
−ヘキシルアミノブチル基、ジ−n−オクチルアミノブ
チル基、ジ−n−デシルアミノブチル基、N−イソアミ
ル−N−メチルアミノブチル基、ピペリジノブチル基、
ジ(メトキシメチル)アミノブチル基、ジ(メトキシエ
チル)アミノブチル基、ジ(エトキシメチル)アミノブ
チル基、ジ(エトキシエチル)アミノブチル基、ジ(プ
ロポキシエチル)アミノブチル基、ジ(ブトキシエチ
ル)アミノブチル基、ビス(2−シクロヘキシルオキシ
エチル)アミノブチル基等のジアルキルアミノ基で置換
された炭素数3〜20のアルキル基;
【0033】アセチルアミノメチル基、アセチルアミノ
エチル基、プロピオニルアミノエチル基、ブタノイルア
ミノエチル基、シクロヘキサンカルボニルアミノエチル
基、p−メチルシクロヘキサンカルボニルアミノエチル
基、スクシンイミノエチル基などのアシルアミノ基で置
換された炭素数3〜10のアルキル基;メチルスルホン
アミノメチル基、メチルスルホンアミノエチル基、エチ
ルスルホンアミノエチル基、プロピルスルホンアミノエ
チル基、オクチルスルホンアミノエチル基などのアルキ
ルスルホンアミノ基で置換された炭素数2〜10のアル
キル基;
【0034】メチルスルホニルメチル基、エチルスルホ
ニルメチル基、ブチルスルホニルメチル基、メチルスル
ホニルエチル基、エチルスルホニルエチル基、ブチルス
ルホニルエチル基、2−エチルヘキシルスルホニルエチ
ル基、(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ス
ルホニルメチル基、(2,2,3,3−テトラクロロプ
ロピル)スルホニルメチル基などのアルキルスルホニル
基で置換された炭素数2〜10のアルキル基;ベンゼン
スルホニルメチル基、ベンゼンスルホニルエチル基、ベ
ンゼンスルホニルプロピル基、ベンゼンスルホニルブチ
ル基、トルエンスルホニルメチル基、トルエンスルホニ
ルエチル基、トルエンスルホニルプロピル基、トルエン
スルホニルブチル基、キシレンスルホニルメチル基、キ
シレンスルホニルエチル基、キシレンスルホニルプロピ
ル基、キシレンスルホニルブチル基などのアリールスル
ホニル基で置換された炭素数7〜12のアルキル基;チ
アジアゾリノメチル基、ピロリノメチル基、ピロリジノ
メチル基、ピラゾリジノメチル基、イミダゾリジノメチ
ル基、オキサゾリル基、トリアゾリノメチル基、モルホ
リノメチル基、インドーリノメチル基、ベンズイミダゾ
リノメチル基、カルバゾリノメチル基などの複素環基で
置換された炭素数2〜13のアルキル基等が挙げられ
る。
【0035】なお、例示した置換基を有していてもよい
アルキル基の例のうち、無置換のアルキル基は好まし
く、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基はよ
り好ましい。
【0036】R〜R12の置換基を有していてもよいア
ラルキル基の例としては、前記に挙げたアルキル基と同
様な置換基を有するアラルキル基であり、好ましくは、
ベンジル基、ニトロベンジル基、シアノベンジル基、ヒ
ドロキシベンジル基、メチルベンジル基、トリフルオロ
メチルベンジル基、ナフチルメチル基、ニトロナフチル
メチル基、シアノナフチルメチル基、ヒドロキシナフチ
ルメチル基、メチルナフチルメチル基、トリフルオロメ
チルナフチルメチル基、フルオレン−9−イルエチル基
などの炭素数7〜15のアラルキル基等が挙げられる。
【0037】R1 〜R12 の置換基を有していてもよ
いアリール基の例としては、前記に挙げたアルキル基と
同様な置換基を有するアリール基であり、好ましくは、
フェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、ヒ
ドロキシフェニル基、メチルフェニル基、トリフルオロ
メチルフェニル基、ナフチル基、ニトロナフチル基、シ
アノナフチル基、ヒドロキシナフチル基、メチルナフチ
ル基、トリフルオロメチルナフチル基、メトキシカルボ
ニルフェニル基、4−(5’−メチルベンゾキサゾール
−2’−イル)フェニル基、ジブチルアミノカルボニル
フェニル基などの炭素数6〜15のアリール基等が挙げ
られる。
【0038】R〜R12の置換基を有していてもよいア
ルケニル基の例としては、前記に挙げたアルキル基と同
様な置換基を有するアルケニル基であり、好ましくは、
ビニル基、プロペニル基、1−ブテニル基、iso−ブ
テニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、2−
メチル−1−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル
基、2−メチル−2−ブテニル基、2,2−ジシアノビ
ニル基、2−シアノ−2−メチルカルボキシルビニル
基、2−シアノ−2−メチルスルホンビニル基、スチリ
ル基、4−フェニル−2−ブテニル基などの炭素数2〜
10のアルケニル基が挙げられる。
【0039】R〜R12の置換基を有していてもよいア
ルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブト
キシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ
基、tert−ペンチルオキシ基、sec−ペンチルオ
キシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ
基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチル
オキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペ
ンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2
−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、
2,3−ジメチルブトキシ基、1,1,2−トリメチル
プロポキシ基、1,2,2−トリメチルプロポキシ基、
1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1−エ
チル−2−メチルプロポキシ基、シクロヘキシルオキシ
基、メチルシクロペンチルオキシ基、n−へプチルオキ
シ基、1−メチルヘキシルオキシ基、2−メチルヘキシ
ルオキシ基、3−メチルヘキシルオキシ基、4−メチル
ヘキシルオキシ基、5−メチルヘキシルオキシ基、1,
1−ジメチルペンチルオキシ基、1,2−ジメチルペン
チルオキシ基、1,3−ジメチルペンチルオキシ基、
1,4−ジメチルペンチルオキシ基、2,2−ジメチル
ペンチルオキシ基、2,3−ジメチルペンチルオキシ
基、2,4−ジメチルペンチルオキシ基、3,3−ジメ
チルペンチルオキシ基、3,4−ジメチルペンチルオキ
シ基、1−エチルペンチルオキシ基、2−エチルペンチ
ルオキシ基、3−エチルペンチルオキシ基、1,1,2
−トリメチルブトキシ基、1,1,3−トリメチルブト
キシ基、1,2,3−トリメチルブトキシ基、1,2,
2−トリメチルブトキシ基、1,3,3−トリメチルブ
トキシ基、2,3,3−トリメチルブトキシ基、1−エ
チル−1−メチルブトキシ基、1−エチル−2−メチル
ブトキシ基、1−エチル−3−メチルブトキシ基、2−
エチル−1−メチルブトキシ基、2−エチル−3−メチ
ルブトキシ基、1−n−プロピルブトキシ基、1−イソ
プロピルブトキシ基、1−イソプロピル−2−メチルプ
ロポキシ基、メチルシクロヘキシルオキシ基、n−オク
チルオキシ基、1−メチルヘプチルオキシ基、2−メチ
ルヘプチルオキシ基、3−メチルヘプチルオキシ基、4
−メチルヘプチルオキシ基、5−メチルヘプチルオキシ
基、6−メチルヘプチルオキシ基、1,1−ジメチルヘ
キシルオキシ基、1,2−ジメチルヘキシルオキシ基、
1,3−ジメチルヘキシルオキシ基、1,4−ジメチル
ヘキシルオキシ基、1,5−ジメチルヘキシルオキシ
基、2,2−ジメチルヘキシルオキシ基、2,3−ジメ
チルヘキシルオキシ基、2,4−ジメチルヘキシルオキ
シ基、2,5−ジメチルヘキシルオキシ基、3,3−ジ
メチルヘキシルオキシ基、3,4−ジメチルヘキシルオ
キシ基、3,5−ジメチルヘキシルオキシ基、4,4−
ジメチルヘキシルオキシ基、4,5−ジメチルヘキシル
オキシ基、1−エチルヘキシルオキシ基、2−エチルヘ
キシルオキシ基、3−エチルヘキシルオキシ基、4−エ
チルヘキシルオキシ基、1−n−プロピルペンチルオキ
シ基、2−n−プロピルペンチルオキシ基、1−イソプ
ロピルペンチルオキシ基、2−イソプロピルペンチルオ
キシ基、1−エチル−1−メチルペンチルオキシ基、1
−エチル−2−メチルペンチルオキシ基、1−エチル−
3−メチルペンチルオキシ基、1−エチル−4−メチル
ペンチルオキシ基、2−エチル−1−メチルペンチルオ
キシ基、2−エチル−2−メチルペンチルオキシ基、2
−エチル−3−メチルペンチルオキシ基、2−エチル−
4−メチルペンチルオキシ基、3−エチル−1−メチル
ペンチルオキシ基、3−エチル−2−メチルペンチルオ
キシ基、3−エチル−3−メチルペンチルオキシ基、3
−エチル−4−メチルペンチルオキシ基、1,1,2−
トリメチルペンチルオキシ基、1,1,3−トリメチル
ペンチルオキシ基、1,1,4−トリメチルペンチルオ
キシ基、1,2,2−トリメチルペンチルオキシ基、
1,2,3−トリメチルペンチルオキシ基、1,2,4
−トリメチルペンチルオキシ基、1,3,4−トリメチ
ルペンチルオキシ基、2,2,3−トリメチルペンチル
オキシ基、2,2,4−トリメチルペンチルオキシ基、
2,3,4−トリメチルペンチルオキシ基、1,3,3
−トリメチルペンチルオキシ基、2,3,3−トリメチ
ルペンチルオキシ基、3,3,4−トリメチルペンチル
オキシ基、1,4,4−トリメチルペンチルオキシ基、
2,4,4−トリメチルペンチルオキシ基、3,4,4
−トリメチルペンチルオキシ基、1−n−ブチルブトキ
シ基、1−イソブチルブトキシ基、1−sec−ブチル
ブトキシ基、1−tert−ブチルブトキシ基、2−t
ert−ブチルブトキシ基、1−n−プロピル−1−メ
チルブトキシ基、1−n−プロピル−2−メチルブトキ
シ基、1−n−プロピル−3−メチルブトキシ基、1−
イソプロピル−1−メチルブトキシ基、1−イソプロピ
ル−2−メチルブトキシ基、1−イソプロピル−3−メ
チルブトキシ基、1,1−ジエチルブトキシ基、1,2
−ジエチルブトキシ基、1−エチル−1,2−ジメチル
ブトキシ基、1−エチル−1,3−ジメチルブトキシ
基、1−エチル−2,3−ジメチルブトキシ基、2−エ
チル−1,1−ジメチルブトキシ基、2−エチル−1,
2−ジメチルブトキシ基、2−エチル−1,3−ジメチ
ルブトキシ基、2−エチル−2,3−ジメチルブトキシ
基、1,1,3,3−テトラメチルブトキシ基、1,2
−ジメチルシクロヘキシルオキシ基、1,3−ジメチル
シクロヘキシルオキシ基、1,4−ジメチルシクロヘキ
シルオキシ基、エチルシクロヘキシルオキシ基、n−ノ
ニルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ
基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n
−ドデシルオキシ基、1−アダマンチルオキシ基、n−
ペンタデカニルオキシ基等の炭素数1〜15の直鎖、分
岐又は環状の無置換アルコキシ基;
【0040】メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ
基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、
イソプロポキシエトキシ基、nーブトキシエトキシ基、
イソブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ
基、secーブトキシエトキシ基、nーペンチルオキシ
エトキシ基、イソペンチルオキシエトキシ基、tert
−ペンチルオキシエトキシ基、secーペンチルオキシ
エトキシ基、シクロペンチルオキシエトキシ基、n−ヘ
キシルオキシエトキシ基、エチルシクロヘキシルオキシ
エトキシ基、n−ノニルオキシエトキシ基、(3,5,
5−トリメチルヘキシルオキシ)エトキシ基、(3,
5,5−トリメチルヘキシルオキシ)ブトキシ基、n−
デシルオキシエトキシ基、n−ウンデシルオキシエトキ
シ基、n−ドデシルオキシエトキシ基、3−メトキシプ
ロポキシ基、3−エトキシプロポキシ基、3−(n−プ
ロポキシ)プロポキシ基、2−イソプロポキシプロポキ
シ基、2−メトキシブトキシ基、2−エトキシブトキシ
基、2−(n−プロポキシ)ブトキシ基、4−イソプロ
ポキシブトキシ基、デカリルオキシエトキシ基、アダマ
ンチルオキシエトキシ基等の、アルコキシ基で置換され
た炭素数2〜15のアルコキシ基;
【0041】メトキシメトキシメトキシ基、エトキシメ
トキシメトキシ基、プロポキシメトキシメトキシ基、ブ
トキシメトキシメトキシ基、メトキシエトキシメトキシ
基、エトキシエトキシメトキシ基、プロポキシエトキシ
メトキシ基、ブトキシエトキシメトキシ基、メトキシプ
ロポキシメトキシ基、エトキシプロポキシメトキシ基、
プロポキシプロポキシメトキシ基、ブトキシプロポキシ
メトキシ基、メトキシブトキシメトキシ基、エトキシブ
トキシメトキシ基、プロポキシブトキシメトキシ基、ブ
トキシブトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ
基、エトキシメトキシエトキシ基、プロポキシメトキシ
エトキシ基、ブトキシメトキシエトキシ基、メトキシエ
トキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、プロ
ポキシエトキシエトキシ基、ブトキシエトキシエトキシ
基、メトキシプロポキシエトキシ基、エトキシプロポキ
シエトキシ基、プロポキシプロポキシエトキシ基、ブト
キシプロポキシエトキシ基、メトキシブトキシエトキシ
基、エトキシブトキシエトキシ基、プロポキシブトキシ
エトキシ基、ブトキシブトキシエトキシ基、メトキシメ
トキシプロポキシ基、エトキシメトキシプロポキシ基、
プロポキシメトキシプロポキシ基、ブトキシメトキシプ
ロポキシ基、メトキシエトキシプロポキシ基、エトキシ
エトキシプロポキシ基、プロポキシエトキシプロポキシ
基、ブトキシエトキシプロポキシ基、メトキシプロポキ
シプロポキシ基、エトキシプロポキシプロポキシ基、プ
ロポキシプロポキシプロポキシ基、ブトキシプロポキシ
プロポキシ基、メトキシブトキシプロポキシ基、エトキ
シブトキシプロポキシ基、プロポキシブトキシプロポキ
シ基、ブトキシブトキシプロポキシ基、メトキシメトキ
シブトキシ基、エトキシメトキシブトキシ基、プロポキ
シメトキシブトキシ基、ブトキシメトキシブトキシ基、
メトキシエトキシブトキシ基、エトキシエトキシブトキ
シ基、プロポキシシエトキシブトキシ基、ブトキシエト
キシブトキシ碁、メトキシプロポキシブトキシ基、エト
キシプロポキシブトキシ基、プロポキシプロポキシブト
キシ基、ブトキシプロポキシブトキシ基、メトキシブト
キシブトキシ基、エトキシブトキシブトキシ基、プロポ
キシブトキシブトキシ基、ブトキシブトキシブトキシ
基、(4−エチルシクロへキシルオキシ)エトキシエト
キシ基、(2−エチル−1−へキシルオキシ)エトキシ
プロポキシ基、4−(3,5,5−トリメチルヘキシル
オキシブトキシエトキシ基等の、アルコキシアルコキシ
基で置換された直鎖、分岐または環状の炭素数3〜15
のアルコキシ基;
【0042】メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシ
カルボニルメトキシ基、n−プロポキシカルボニルメト
キシ基、イソプロポキシカルボニルメトキシ基、4’−
エチルシクロヘキシルオキシカルボニルメトキシ基等の
アルコキシカルボニル基で置換した炭素数3〜10のア
ルコキシ基;アセチルメトキシ基、エチルカルボニルメ
トキシ基、オクチルカルボニルメトキシ基等のアシル基
で置換された炭素数3〜10のアルコキシ基;アセチル
オキシメトキシ基、アセチルオキシエトキシ基、アセチ
ルオキシヘキシルオキシ基、ブタノイルオキシシクロヘ
キシルオキシ基などのアシルオキシ基で置換された炭素
数3〜10のアルコキシ基;
【0043】メチルアミノメトキシ基、2−メチルアミ
ノエトキシ基、2−( 2−メチルアミノエトキシ) エト
キシ基、4−メチルアミノブトキシ基、1−メチルアミ
ノプロパン−2−イルオキシ基、3−メチルアミノプロ
ポキシ基、2−メチルアミノ−2−メチルプロポキシ
基、2−エチルアミノエトキシ基、2−( 2−エチルア
ミノエトキシ) エトキシ基、3−エチルアミノプロポキ
シ基、1−エチルアミノプロポキシ基、2−イソプロピ
ルアミノエトキシ基、2−(n−ブチルアミノ)エトキ
シ基、3−(n−ヘキシルアミノ)プロポキシ基、4−
(シクロヘキシルアミノ)ブチルオキシ基等のアルキル
アミノ基で置換された炭素数2〜10のアルコキシ基;
メチルアミノメトキシメトキシ基、メチルアミノエトキ
シエトキシ基、メチルアミノエトキシプロポキシ基、エ
チルアミノエトキシプロポキシ基、4−(2’−イソブ
チルアミノプロポキシ)ブトキシ基等のアルキルアミノ
アルコキシ基で置換された炭素数3〜10のアルコキシ
基;
【0044】ジメチルアミノメトキシ基、2−ジメチル
アミノエトキシ基、2−( 2−ジメチルアミノエトキ
シ) エトキシ基、4−ジメチルアミノブトキシ基、1−
ジメチルアミノプロパン−2−イルオキシ基、3−ジメ
チルアミノプロポキシ基、2−ジメチルアミノ−2−メ
チルプロポキシ基、2−ジエチルアミノエトキシ基、2
−( 2−ジエチルアミノエトキシ) エトキシ基、3−ジ
エチルアミノプロポキシ基、1−ジエチルアミノプロポ
キシ基、2−ジイソプロピルアミノエトキシ基、2−
(ジ−n−ブチルアミノ)エトキシ基、2−ピペリジル
エトキシ基、3−(ジ−n−ヘキシルアミノ)プロポキ
シ基等のジアルキルアミノ基で置換された炭素数3〜1
5のアルコキシ基;ジメチルアミノメトキシメトキシ
基、ジメチルアミノエトキシエトキシ基、ジメチルアミ
ノエトキシプロポキシ基、ジエチルアミノエトキシプロ
ポキシ基、4−(2’−ジイソブチルアミノプロポキ
シ)ブトキシ基等のジアルキルアミノアルコキシ基で置
換された炭素数4〜15のアルコキシ基;
【0045】2−メチルチオメトキシ基、2−メチルチ
オエトキシ基、2−エチルチオエトキシ基、2−n−プ
ロピルチオエトキシ基、2−イソプロピルチオエトキシ
基、2−n−ブチルチオエトキシ基、2−イソブチルチ
オエトキシ基、(3,5,5−トリメチルヘキシルチ
オ)ヘキシルオキシ基等のアルキルチオ基で置換された
炭素数2〜15のアルコキシ基;等が挙げられ、好まし
くは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
so−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキ
シ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペン
トキシ基、iso−ペントキシ基、ネオペントキシ基、
2−メチルブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、
3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、デカリルオ
キシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキ
シエトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ
基などの炭素数1〜10のアルコキシ基が挙げられる。
【0046】R〜R12の置換基を有していてもよいア
ラルキルオキシ基の例としては、前記に挙げたアルキル
基と同様な置換基を有するアラルキルオキシ基であり、
好ましくは、ベンジルオキシ基、ニトロベンジルオキシ
基、シアノベンジルオキシ基、ヒドロキシベンジルオキ
シ基、メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメチルベ
ンジルオキシ基、ナフチルメトキシ基、ニトロナフチル
メトキシ基、シアノナフチルメトキシ基、ヒドロキシナ
フチルメトキシ基、メチルナフチルメトキシ基、トリフ
ルオロメチルナフチルメトキシ基、フルオレン−9−イ
ルエトキシ基などの炭素数7〜15のアラルキルオキシ
基等が挙げられる。
【0047】R〜R12の置換基を有していてもよいア
リールオキシ基の例としては、前記に挙げたアルキル基
と同様な置換基を有するアリールオキシ基であり、好ま
しくは、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−
メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、2
−メトキシフェノキシ基、4−iso−プロピルフェノ
キシ基、ナフトキシ基などの炭素数6〜10のアリール
オキシ基が挙げられる。
【0048】R〜R12の置換基を有していてもよいア
ルキルチオ基の例としては、前記に挙げたアルキル基と
同様な置換基を有するアルキルチオ基であり、好ましく
は、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ
基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、is
o−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチル
チオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ
基、ネオペンチルチオ基、2−メチルブチルチオ基、メ
チルカルボキシルエチルチオ基、2−エチルヘキシルチ
オ基、3,5,5−トリメチルヘキシルチオ基、デカリ
ルチオ基などの炭素数1〜10のアルキルチオ基が挙げ
られる。
【0049】R〜R12の置換基を有していてもよいア
ラルキルチオ基の例としては、前記に挙げたアルキル基
と同様な置換基を有するアラルキルチオ基であり、好ま
しくは、ベンジルチオ基、ニトロベンジルチオ基、シア
ノベンジルチオ基、ヒドロキシベンジルチオ基、メチル
ベンジルチオ基、トリフルオロメチルベンジルチオ基、
ナフチルメチルチオ基、ニトロナフチルメチルチオ基、
シアノナフチルメチルチオ基、ヒドロキシナフチルメチ
ルチオ基、メチルナフチルメチルチオ基、トリフルオロ
メチルナフチルメチルチオ基、フルオレン−9−イルエ
チルチオ基などの炭素数7〜12のアラルキルチオ基等
が挙げられる。
【0050】R〜R12の置換基を有していてもよいア
リールチオ基の例としては前記に挙げたアルキル基と同
様な置換基を有するアリールチオ基であり、好ましく
は、フェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−
メトキシフェニルチオ基、4−t−ブチルフェニルチオ
基、ナフチルチオ基等の炭素数6〜10のアリールチオ
基などが挙げられる。
【0051】R〜R12の置換基を有していてもよい複
素環基の例としては、前記に挙げたアルキル基と同様な
置換基を有する複素環基であり、好ましくは、フラニル
基、ピロリル基、3−ピロリノ基、ピラゾリル基、イミ
ダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,2,
3−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル
基、1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チアジ
アゾリル基、ピリジニル基、ピリダジニル基、ピリミジ
ニル基、ピラジニル基、ピペラジニル基、トリアジニル
基、ベンゾフラニル基、インドーリル基、チオナフセニ
ル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベ
ンゾトリアゾ−ル−2−イル基、ベンゾトリアゾール−
1−イル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニ
ル基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリニル
基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナント
ロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基、フタ
ルイミド基、ナフチルイミド基などの無置換ヘテロアリ
ール基;1,3−オキソラニル基、2−ピラゾリニル
基、ピラゾリジニル基、4H−ピラニル基、ピペリジニ
ル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピペラジニル
基等の脂環複素環基;
【0052】あるいは以下の置換基、即ち、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、
エトキシエチル基、トリフルオロメチル基等のアルキル
基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基、キシリル基、メシル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基等のアリー
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキ
シ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ
シ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリ
メチルヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ベンジルオ
キシ基、フェネチルオキシ基などのアラルキルオキシ
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフトキシ基、キ
シリルオキシ基、メシチルオキシ基、クロロフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基等のアリールオキシ基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテ
ニル基、オクテニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ブタジエニル
オキシ基、ペンテニルオキシ基、オクテニルオキシ基等
のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、
プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシル
チオ基、メトキシメチルチオ基、エトキシエチルチオ
基、エトキシエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基
等のアルキルチオ基;ベンジルチオ基、フェネチルチオ
基などのアラルキルチオ基;フェニルチオ基、トリルチ
オ基、ナフチルチオ基、キシリルチオ基、メシルチオ
基、クロロフェニルチオ基、メトキシフェニルチオ基等
のアリールチオ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のジアル
キルアミノ基;アセチル基、プロピオニル基、ブタノイ
ル基等のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキ
シカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のア
ラルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル
基、トリルオキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル
基、キシリルオキシカルボニル基、メシルオキシカルボ
ニル基、クロロフェノキシカルボニル基、メトキシフェ
ノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;
ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
基、ブテニルオキシカルボニル基、ブタジエニルオキシ
カルボニル基、ペンテニルオキシカルボニル基、オクテ
ニルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニ
ル基;メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボ
ニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカ
ルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルア
ミノカルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オク
チルアミノカルボニル基、ノニルアミノカルボニル基、
3,5,5−トリメチルヘキシルアミノカルボニル基、
2−エチルヘキシルアミノカルボニル基等の炭素数2〜
10のモノアルキルアミノカルボニル基や、ジメチルア
ミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジプ
ロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル
基、ジペンチルアミノカルボニル基、ジヘキシルアミノ
カルボニル基、ジヘプチルアミノカルボニル基、ジオク
チルアミノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基、モ
ルホリノカルボニル基、4−メチルピペラジノカルボニ
ル基、4−エチルピペラジノカルボニル基等の炭素数3
〜20のジアルキルアミノカルボニル基等のアルキルア
ミノカルボニル基;フラニル基、ピロリル基、3−ピロ
リノ基、ピロリジノ基、1,3−オキソラニル基、ピラ
ゾリル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イ
ミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,
2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリ
ル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チア
ジアゾリル基、4H−ピラニル基、ピリジニル基、ピペ
リジニル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピリダ
ジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニ
ル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリ
ル基、チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベン
ゾチアゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノ
リニル基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリ
ニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナ
ントロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基等
の複素環基;などの置換基により置換された複素環基が
挙げられる。
【0053】R〜R12の置換基を有していてもよい複
素環オキシ基の例としては、前記に挙げたアルキル基と
同様な置換基を有する複素環オキシ基であり、好ましく
は、フラニルオキシ基、ピロリルオキシ基、3−ピロリ
ノオキシ基、ピラゾリルオキシ基、イミダゾリルオキシ
基、オキサゾリルオキシ基、チアゾリルオキシ基、1,
2,3−オキサジアゾリルオキシ基、1,2,3−トリ
アゾリルオキシ基、1,2,4−トリアゾリルオキシ
基、1,3,4−チアジアゾリルオキシ基、ピリジニル
オキシ基、ピリダジニルオキシ基、ピリミジニルオキシ
基、ピラジニルオキシ基、ピペラジニルオキシ基、トリ
アジニルオキシ基、ベンゾフラニルオキシ基、インドー
リルオキシ基、チオナフセニルオキシ基、ベンズイミダ
ゾリルオキシ基、ベンゾチアゾリルオキシ基、ベンゾト
リアゾ−ル−2−イルオキシ基、ベンゾトリアゾール−
1−イルオキシ基、プリニルオキシ基、キノリニルオキ
シ基、イソキノリニルオキシ基、クマリニルオキシ基、
シンノリニルオキシ基、キノキサリニルオキシ基、ジベ
ンゾフラニルオキシ基、カルバゾリルオキシ基、フェナ
ントロニリルオキシ基、フェノチアジニルオキシ基、フ
ラボニルオキシ基、フタルイミドオキシ基、ナフチルイ
ミドオキシ基、などの無置換ヘテロアリールオキシ基;
1,3−オキソラニルオキシ基、2−ピラゾリニルオキ
シ基、ピラゾリジニルオキシ基、4H−ピラニルオキシ
基、ピペリジニルオキシ基、ジオキサニルオキシ基、モ
ルホリニルオキシ基、ピペラジニルオキシ基等の脂環複
素環オキシ基;
【0054】あるいは以下の置換基、即ち、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、
エトキシエチル基、トリフルオロメチル基等のアルキル
基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基、キシリル基、メシル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基等のアリー
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキ
シ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ
シ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリ
メチルヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ベンジルオ
キシ基、フェネチルオキシ基などのアラルキルオキシ
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフトキシ基、キ
シリルオキシ基、メシチルオキシ基、クロロフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基等のアリールオキシ基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテ
ニル基、オクテニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ブタジエニル
オキシ基、ペンテニルオキシ基、オクテニルオキシ基等
のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、
プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシル
チオ基、メトキシメチルチオ基、エトキシエチルチオ
基、エトキシエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基
等のアルキルチオ基;ベンジルチオ基、フェネチルチオ
基などのアラルキルチオ基;フェニルチオ基、トリルチ
オ基、ナフチルチオ基、キシリルチオ基、メシルチオ
基、クロロフェニルチオ基、メトキシフェニルチオ基等
のアリールチオ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のジアル
キルアミノ基;アセチル基、プロピオニル基、ブタノイ
ル基等のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキ
シカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のア
ラルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル
基、トリルオキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル
基、キシリルオキシカルボニル基、メシルオキシカルボ
ニル基、クロロフェノキシカルボニル基、メトキシフェ
ノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;
ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
基、ブテニルオキシカルボニル基、ブタジエニルオキシ
カルボニル基、ペンテニルオキシカルボニル基、オクテ
ニルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニ
ル基;メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボ
ニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカ
ルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルア
ミノカルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オク
チルアミノカルボニル基、ノニルアミノカルボニル基、
3,5,5−トリメチルヘキシルアミノカルボニル基、
2−エチルヘキシルアミノカルボニル基等の炭素数2〜
10のモノアルキルアミノカルボニル基や、ジメチルア
ミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジプ
ロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル
基、ジペンチルアミノカルボニル基、ジヘキシルアミノ
カルボニル基、ジヘプチルアミノカルボニル基、ジオク
チルアミノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基、モ
ルホリノカルボニル基、4−メチルピペラジノカルボニ
ル基、4−エチルピペラジノカルボニル基等の炭素数3
〜20のジアルキルアミノカルボニル基等のアルキルア
ミノカルボニル基;フラニル基、ピロリル基、3−ピロ
リノ基、ピロリジノ基、1,3−オキソラニル基、ピラ
ゾリル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イ
ミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,
2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリ
ル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チア
ジアゾリル基、4H−ピラニル基、ピリジニル基、ピペ
リジニル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピリダ
ジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニ
ル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリ
ル基、チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベン
ゾチアゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノ
リニル基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリ
ニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナ
ントロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基等
の複素環基;などの置換基により置換された複素環オキ
シ基が挙げられる。
【0055】R〜R12の置換基を有していてもよい複
素環チオ基の例としては、前記に挙げたアルキル基と同
様な置換基を有する複素環チオ基であり、好ましくは、
フラニルチオ基、ピロリルチオ基、3−ピロリノチオ
基、ピラゾリルチオ基、イミダゾリルチオ基、オキサゾ
リルチオ基、チアゾリルチオ基、1,2,3−オキサジ
アゾリルチオ基、1,2,3−トリアゾリルチオ基、
1,2,4−トリアゾリルチオ基、1,3,4−チアジ
アゾリルチオ基、ピリジニルチオ基、ピリダジニルチオ
基、ピリミジニルチオ基、ピラジニルチオ基、ピペラジ
ニルチオ基、トリアジニルチオ基、ベンゾフラニルチオ
基、インドーリルチオ基、チオナフセニルチオ基、ベン
ズイミダゾリルチオ基、ベンゾチアゾリルチオ基、ベン
ゾトリアゾ−ル−2−イルチオ基、ベンゾトリアゾール
−1−イルチオ基、プリニルチオ基、キノリニルチオ
基、イソキノリニルチオ基、クマリニルチオ基、シンノ
リニルチオ基、キノキサリニルチオ基、ジベンゾフラニ
ルチオ基、カルバゾリルチオ基、フェナントロニリルチ
オ基、フェノチアジニルチオ基、フラボニルチオ基、フ
タルイミドチオ基、ナフチルイミドチオ基、などの無置
換ヘテロアリールチオ基;1,3−オキソラニルチオ
基、2−ピラゾリニルチオ基、ピラゾリジニルチオ基、
4H−ピラニルチオ基、ピペリジニルチオ基、ジオキサ
ニルチオ基、モルホリニルチオ基、ピペラジニルチオ基
等の脂環複素環チオ基;
【0056】あるいは以下の置換基、即ち、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、
エトキシエチル基、トリフルオロメチル基等のアルキル
基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基、キシリル基、メシル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基等のアリー
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキ
シ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ
シ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリ
メチルヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ベンジルオ
キシ基、フェネチルオキシ基などのアラルキルオキシ
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフトキシ基、キ
シリルオキシ基、メシチルオキシ基、クロロフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基等のアリールオキシ基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテ
ニル基、オクテニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ブタジエニル
オキシ基、ペンテニルオキシ基、オクテニルオキシ基等
のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、
プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシル
チオ基、メトキシメチルチオ基、エトキシエチルチオ
基、エトキシエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基
等のアルキルチオ基;ベンジルチオ基、フェネチルチオ
基などのアラルキルチオ基;フェニルチオ基、トリルチ
オ基、ナフチルチオ基、キシリルチオ基、メシルチオ
基、クロロフェニルチオ基、メトキシフェニルチオ基等
のアリールチオ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のジアル
キルアミノ基;アセチル基、プロピオニル基、ブタノイ
ル基等のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキ
シカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のア
ラルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル
基、トリルオキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル
基、キシリルオキシカルボニル基、メシルオキシカルボ
ニル基、クロロフェノキシカルボニル基、メトキシフェ
ノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;
ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
基、ブテニルオキシカルボニル基、ブタジエニルオキシ
カルボニル基、ペンテニルオキシカルボニル基、オクテ
ニルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニ
ル基;メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボ
ニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカ
ルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルア
ミノカルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オク
チルアミノカルボニル基、ノニルアミノカルボニル基、
3,5,5−トリメチルヘキシルアミノカルボニル基、
2−エチルヘキシルアミノカルボニル基等の炭素数2〜
10のモノアルキルアミノカルボニル基や、ジメチルア
ミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジプ
ロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル
基、ジペンチルアミノカルボニル基、ジヘキシルアミノ
カルボニル基、ジヘプチルアミノカルボニル基、ジオク
チルアミノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基、モ
ルホリノカルボニル基、4−メチルピペラジノカルボニ
ル基、4−エチルピペラジノカルボニル基等の炭素数3
〜20のジアルキルアミノカルボニル基等のアルキルア
ミノカルボニル基;フラニル基、ピロリル基、3−ピロ
リノ基、ピロリジノ基、1,3−オキソラニル基、ピラ
ゾリル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イ
ミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,
2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリ
ル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チア
ジアゾリル基、4H−ピラニル基、ピリジニル基、ピペ
リジニル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピリダ
ジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニ
ル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリ
ル基、チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベン
ゾチアゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノ
リニル基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリ
ニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナ
ントロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基等
の複素環基;などの置換基により置換された複素環チオ
基が挙げられる。
【0057】R〜R12の置換基を有していてもよい一
置換または二置換アミノ基の例としては、水素原子、前
述のアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニ
ル基等の置換基またはアシル基で置換されたアミノ基が
挙げられる。
【0058】一置換または二置換アミノ基の好ましい例
としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピル
ミノ基、ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシル
アミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−
エチルヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、
3,5,5−トリメチルヘキシルアミノ基、ノニルアミ
ノ基、デシルアミノ基などの炭素数1〜10のモノアル
キルアミノ基;ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ
基、3−フェニルプロピルアミノ基、4−エチルベンジ
ルアミノ基、4−イソプロピルベンジルアミノ基、N−
メチルベンジルアミノ基、N−エチルベンジルアミノ
基、N−アリルベンジルアミノ基、N−(2−シアノエ
チル)ベンジルアミノ基、N−(2−アセトキシエチ
ル)ベンジルアミノ基などの炭素数7〜10のモノアラ
ルキルアミノ基;
【0059】アニリノ基、ナフチルアミノ基、トルイジ
ノ基、キシリジノ基、エチルアニリノ基、イソプロピル
アニリノ基、メトキシアニリノ基、エトキシアニリノ
基、クロロアニリノ基、アセチルアニリノ基、メトキシ
カルボニルアニリノ基、エトキシカルボニルアニリノ
基、プロポキシカルボニルアニリノ基、N−メチルアニ
リノ基、N−エチルアニリノ基、N−メチルトルイジノ
基など、炭素数6〜10のモノアリールアミノ基;ビニ
ルアミノ基、アリルアミノ基、ブテニルアミノ基、ペン
テニルアミノ基、ヘキセニルアミノ基、シクロヘキセニ
ルアミノ基、オクタジエニルアミノ基、アダマンテニル
アミノ基、N−メチルビニルアミノ基、N−メチルアリ
ルアミノ基、N−エチルビニルアミノ基、N−エチルア
リルアミノ基などの炭素数2〜10のモノアルケニルア
ミノ基;
【0060】ホルミルアミノ基、メチルカルボニルアミ
ノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボ
ニルアミノ基、iso−プロピルカルボニルアミノ基、
n−ブチルカルボニルアミノ基、iso−ブチルカルボ
ニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、t
−ブチルカルボニルアミノ基、n−ペンチルカルボニル
アミノ基、iso−ペンチルカルボニルアミノ基、ネオ
ペンチルカルボニルアミノ基、2−メチルブチルカルボ
ニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メチルベンゾイル
アミノ基、エチルベンゾイルアミノ基、トリルカルボニ
ルアミノ基、プロピルベンゾイルアミノ基、4−t−ブ
チルベンゾイルアミノ基、ニトロベンジルカルボニルア
ミノ基、3−ブトキシ−2−ナフトイルアミノ基、シン
ナモイルアミノ基などの炭素数1〜15のアシルアミノ
基等のモノ置換アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、メチルエチルアミノ基、ジプロピルアミノ
基、ジブチルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ
シクロヘキシルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ビス
(メトキシエチル)アミノ基、ビス(エトキシエチル)
アミノ基、ビス(プロポキシエチル)アミノ基、ビス
(ブトキシエチル)アミノ基、ジ(アセチルオキシエチ
ル)アミノ基、ジ(ヒドロキシエチル)アミノ基、N−
エチル−N−(2−シアノエチル)アミノ基、ジ(プロ
ピオニルオキシエチル)アミノ基などの炭素数2〜16
のジアルキルアミノ基;
【0061】ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ
基、ビス(4−エチルベンジル)アミノ基、ビス(4−
イソプロピルベンジル)アミノ基などの炭素数14〜2
0のジアラルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジト
リルアミノ基、N−フェニル−N−トリルアミノ基など
の炭素数12〜14のジアリールアミノ基;ジビニルア
ミノ基、ジアリルアミノ基、ジブテニルアミノ基、ジペ
ンテニルアミノ基、ジヘキセニルアミノ基、N−ビニル
−N−アリルアミノ基などの炭素数4〜12のジアルケ
ニルアミノ基;ジホルミルアミノ基、ジ(メチルカルボ
ニル)アミノ基、ジ(エチルカルボニル)アミノ基、ジ
(n−プロピルカルボニル)アミノ基、ジ(iso−プ
ロピルカルボニル)アミノ基、ジ(n−ブチルカルボニ
ル)アミノ基、ジ(iso−ブチルカルボニル)アミノ
基、ジ(sec−ブチルカルボニル)アミノ基、ジ(t
−ブチルカルボニル)アミノ基、ジ(n−ペンチルカル
ボニル)アミノ基、ジ(iso−ペンチルカルボニル)
アミノ基、ジ(ネオペンチルカルボニル)アミノ基、ジ
(2−メチルブチルカルボニル)アミノ基、ジ(ベンゾ
イル)アミノ基、ジ(メチルベンゾイル)アミノ基、ジ
(エチルベンゾイル)アミノ基、ジ(トリルカルボニ
ル)アミノ基、ジ(プロピルベンゾイル)アミノ基、ジ
(4−t−ブチルベンゾイル)アミノ基、ジ(ニトロベ
ンジルカルボニル)アミノ基、ジ(3−ブトキシ−2−
ナフトイル)アミノ基、ジ(シンナモイル)アミノ基、
コハク酸イミノ基などの炭素数2〜30のジアシルアミ
ノ基;N−フェニル−N−アリルアミノ基、N−(2−
アセチルオキシエチル)−N−エチルアミノ基、N−ト
リル−N−メチルアミノ基、N−ビニル−N−メチルア
ミノ基、N−ベンジル−N−アリルアミノ基等の置換基
を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基、アルケニル基より選択した炭素数3〜10のジ置
換アミノ基が挙げられる。
【0062】R〜R、R〜R、R〜R、R
10〜R12において、隣接する基同志が連結基を介し
て結合し、置換基を有していてもよい脂環または芳香環
を形成してもよい。置換基を有していてもよい脂環を形
成する際の連結基の例としては、式(4)(化5)また
は式(5)(化6)または式(6)(化7)
【0063】
【化5】
【0064】
【化6】
【0065】
【化7】
【0066】(式中、r〜r20は各々独立に水素原
子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハ
ロゲン原子、R〜R12で示されるアルキル基、アル
コキシ基と同様のアルキル基、アルコキシ基を表し、n
〜nは0または1を表す。)で表される脂環が挙げ
られる。好ましくは−CHCHCHCH−等が
挙げられる。また、R〜R、R〜R、R〜R
、R10〜R12において、置換基を有していてもよ
い芳香環を形成する際の連結基の例としては、式(7)
(化8)
【0067】
【化8】
【0068】(式中、r21〜r24は各々独立に水素原
子、r〜r20で示されるアルキル基、アルコキシ基
と同様のアルキル基、アルコキシ基を表す。)で表され
る芳香環が挙げられる。好ましくは−CH=CH−CH
=CH−、−CH=CH−C(CH)=CH−、−C
H=CH−C(CHCH)=CH−、−CH=CH
−C(CH〔CH)=CH−、−CH=CH−C
(OCH )=CH−、−CH=CH−C(Cl)=
CH−、−CH=CH−C(Br)=CH−等が挙げら
れる。
【0069】R〜R、R〜R、R〜R、R
10〜R12、Z〜Z4の好ましい例としては、炭素
数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル基、アル
コキシ基が挙げられる。
【0070】一般式(3)の置換基Z〜Z4 で表され
る、ハロゲン原子、置換基を有していても良いアルキル
基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ気、アラル
キルオキシ基、アリールオキシ基の例としては、前述の
ハロゲン原子;前述のアルキル基;前述のアラルキル
基;前述のアリール基;前述のアルコキシ基;前述のア
ラルキルオキシ基;前述のアリールオキシ基;等が挙げ
られる。
【0071】Z〜Z4の好ましい例としては、フッ素
原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキ
ル基、アルコキシ基が挙げられる。ここで、硬化性樹脂
用増感剤として使用する場合には、炭素数1〜10の直
鎖、分岐または環状のアルコキシ基がより好ましく、ポ
ジ型感光性樹脂用増感剤として使用する場合には、炭素
数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル基、フッ
素原子がより好ましい。
【0072】一般式(3)の連結基L2で表される、置
換基を有していても良いアリーレン基の例としては、前
記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するアリーレ
ン基であり、好ましくは、フェニレン基、ナフチレン
基、ビフェニレン基、フルオレニレン基、ピレニレン基
等の無置換アリーレン基;
【0073】あるいは以下の置換基、即ち、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、
エトキシエチル基、トリフルオロメチル基等のアルキル
基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基、キシリル基、メシル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基等のアリー
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキ
シ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ
シ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリ
メチルヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ベンジルオ
キシ基、フェネチルオキシ基などのアラルキルオキシ
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフトキシ基、キ
シリルオキシ基、メシチルオキシ基、クロロフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基等のアリールオキシ基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテ
ニル基、オクテニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ブタジエニル
オキシ基、ペンテニルオキシ基、オクテニルオキシ基等
のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、
プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシル
チオ基、メトキシメチルチオ基、エトキシエチルチオ
基、エトキシエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基
等のアルキルチオ基;ベンジルチオ基、フェネチルチオ
基などのアラルキルチオ基;
【0074】フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチル
チオ基、キシリルチオ基、メシルチオ基、クロロフェニ
ルチオ基、メトキシフェニルチオ基等のアリールチオ
基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジブチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;
アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基等のアシル
基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の
アルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル
基、フェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキ
シカルボニル基;フェノキシカルボニル基、トリルオキ
シカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、キシリルオ
キシカルボニル基、メシルオキシカルボニル基、クロロ
フェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニ
ル基等のアリールオキシカルボニル基;ビニルオキシカ
ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ブテニルオキ
シカルボニル基、ブタジエニルオキシカルボニル基、ペ
ンテニルオキシカルボニル基、オクテニルオキシカルボ
ニル基等のアルケニルオキシカルボニル基;メチルアミ
ノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピル
アミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、ペン
チルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル
基、ヘプチルアミノカルボニル基、オクチルアミノカル
ボニル基、ノニルアミノカルボニル基、3,5,5−ト
リメチルヘキシルアミノカルボニル基、2−エチルヘキ
シルアミノカルボニル基等の炭素数2〜10のモノアル
キルアミノカルボニル基や、ジメチルアミノカルボニル
基、ジエチルアミノカルボニル基、ジプロピルアミノカ
ルボニル基、ジブチルアミノカルボニル基、ジペンチル
アミノカルボニル基、ジヘキシルアミノカルボニル基、
ジヘプチルアミノカルボニル基、ジオクチルアミノカル
ボニル基、ピペリジノカルボニル基、モルホリノカルボ
ニル基、4−メチルピペラジノカルボニル基、4−エチ
ルピペラジノカルボニル基等の炭素数3〜20のジアル
キルアミノカルボニル基等のアルキルアミノカルボニル
基;
【0075】フラニル基、ピロリル基、3−ピロリノ
基、ピロリジノ基、1,3−オキソラニル基、ピラゾリ
ル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダ
ゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,2,3
−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、
1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チアジアゾ
リル基、4H−ピラニル基、ピリジニル基、ピペリジニ
ル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピリダジニル
基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニル基、
トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリル基、
チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾチア
ゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル
基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリニル
基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナント
ロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基等の複
素環基;などの置換基により置換されたアリーレン基が
挙げられる。
【0076】これら好ましいアリーレン基のうち、炭素
数6〜9のo-フェニレン基、m-フェニレン基、p-フェニ
レン基等のフェニレン基がより好ましく、m-フェニレン
基は特に好ましい。
【0077】一般式(3)の連結基L2で表される、置
換基を有していてもよいアルキレン基の例としては、前
記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するアルキレ
ン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、3−メチルペ
ンチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基等の無
置換アルキレン基;
【0078】あるいは以下の置換基、即ち、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、
エトキシエチル基、トリフルオロメチル基等のアルキル
基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基、キシリル基、メシル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基等のアリー
ル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキ
シ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ
シ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリ
メチルヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ベンジルオ
キシ基、フェネチルオキシ基などのアラルキルオキシ
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフトキシ基、キ
シリルオキシ基、メシチルオキシ基、クロロフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基等のアリールオキシ基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテ
ニル基、オクテニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ブタジエニル
オキシ基、ペンテニルオキシ基、オクテニルオキシ基等
のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、
プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシル
チオ基、メトキシメチルチオ基、エトキシエチルチオ
基、エトキシエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基
等のアルキルチオ基;ベンジルチオ基、フェネチルチオ
基などのアラルキルチオ基;
【0079】フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチル
チオ基、キシリルチオ基、メシルチオ基、クロロフェニ
ルチオ基、メトキシフェニルチオ基等のアリールチオ
基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジブチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;
アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基等のアシル
基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の
アルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル
基、フェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキ
シカルボニル基;フェノキシカルボニル基、トリルオキ
シカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、キシリルオ
キシカルボニル基、メシルオキシカルボニル基、クロロ
フェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニ
ル基等のアリールオキシカルボニル基;ビニルオキシカ
ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ブテニルオキ
シカルボニル基、ブタジエニルオキシカルボニル基、ペ
ンテニルオキシカルボニル基、オクテニルオキシカルボ
ニル基等のアルケニルオキシカルボニル基;メチルアミ
ノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピル
アミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、ペン
チルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル
基、ヘプチルアミノカルボニル基、オクチルアミノカル
ボニル基、ノニルアミノカルボニル基、3,5,5−ト
リメチルヘキシルアミノカルボニル基、2−エチルヘキ
シルアミノカルボニル基等の炭素数2〜10のモノアル
キルアミノカルボニル基や、ジメチルアミノカルボニル
基、ジエチルアミノカルボニル基、ジプロピルアミノカ
ルボニル基、ジブチルアミノカルボニル基、ジペンチル
アミノカルボニル基、ジヘキシルアミノカルボニル基、
ジヘプチルアミノカルボニル基、ジオクチルアミノカル
ボニル基、ピペリジノカルボニル基、モルホリノカルボ
ニル基、4−メチルピペラジノカルボニル基、4−エチ
ルピペラジノカルボニル基等の炭素数3〜20のジアル
キルアミノカルボニル基等のアルキルアミノカルボニル
基;
【0080】フラニル基、ピロリル基、3−ピロリノ
基、ピロリジノ基、1,3−オキソラニル基、ピラゾリ
ル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダ
ゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,2,3
−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、
1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チアジアゾ
リル基、4H−ピラニル基、ピリジニル基、ピペリジニ
ル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピリダジニル
基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニル基、
トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリル基、
チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾチア
ゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル
基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリニル
基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナント
ロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基等の複
素環基;などの置換基により置換されたアルキレン基が
挙げられる。
【0081】これら好ましいアルキレン基のうち、メチ
レン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の炭
素数1〜4のアルキレン基がより好ましい。
【0082】本発明の一般式(3)で示される化合物の
なかで、R〜R12がアルキル基、Z〜Zがフッ素
原子、アルキル基、もしくはアルコキシ基、連結基L2
がm−フェニレン基である化合物は、高い吸光係数を
有し、且つ、樹脂あるいは溶剤に対する溶解性に優れて
おり、本発明の光増感剤として特に好適に用いられる。
【0083】本発明記載の一般式(1)、より具体的に
は一般式(2)、さらに具体的には一般式(3)で表さ
れるホウ素錯化合物の製造方法については、例えば、Li
ebigsAnn.Chem.718,pp208-233(1969)、特開平2−19
6865号公報、米国特許公報4774339号、Hete
roatom Chemistry,Vol.1,Number5, pp389-399(1990)等
に記載の方法に準じて、以下の方法で製造することがで
きる。すなわち、代表的には、例えば、臭化水素酸やト
リフルオロ酢酸等の酸の存在下、一般式(8) L2−(CHO)2 (8) (式中、L2 は、式(3)のL2と同一の意を表す。)
で表される化合物と、一般式(9)、(10)、(1
1)および/または一般式(12)(化9)
【0084】
【化9】
【0085】(式中、R1〜R12は、式(3)のR1〜R
12と同一の意を表す。)で表される化合物と反応させ
て、一般式(13)(化10)
【0086】
【化10】
【0087】(式中、R1〜R12、L2は、式(3)のR
1〜R12、L2と同一の意を表す)で表されるビスジピロ
メタン化合物を得た後、空気酸化、あるいはクロラニル
等の酸化剤等で酸化して、一般式(14)(化11)
【0088】
【化11】
【0089】(式中、R1〜R12、L2は、式(3)のR
1〜R12、L2と同一の意を表す。)で表されるビスジピ
ロメタン化合物を得て、さらに三ハロゲン化ホウ素と反
応することにより、式(3)のZ〜Zがハロゲン原
子である一般式(15)(化12)で表される化合物を
得ることができる。
【0090】
【化12】
【0091】(式中、R1〜R12、L2は、式(3)のR
1〜R12、L2と同一の意を表し、Xはハロゲン原子を表
す。)
【0092】さらに、一般式(15)のXで表されるハ
ロゲン原子の一方、または両方をアルキル金属化合物、
アリール金属化合物、アラルキル金属化合物、金属アル
コキシド化合物、金属アリールオキシド化合物、あるい
は金属アラルキルオキシド化合物等の有機金属試薬を用
いて、溶媒中で置換反応することで、一般式(3)の化
合物を容易に製造することができる。あるいは、一般式
(8)の代わりに、例えば一般式(16)(化13)
【0093】
【化13】
【0094】(式中、L2は、式(1)のL2と同一の意
を表し、Xは、式(1)のXと同一の意を表す。)で表
される酸ハライド化合物と、一般式(9)、(10)、
(11)および/または一般式(12)の化合物と反応
させることで、一般式(14)の化合物または、そのハ
ロゲン化水素塩を得ることができる。
【0095】また、本発明記載の一般式(1)のR1
12がアルケニル基のホウ素錯化合物については、別法
として例えば、特開平10−279614号公報等に記
載の方法に準じて製造することができる。
【0096】一般式(3)で表される化合物の具体例に
ついては、以下に記載する置換基を有する化合物(1−
1)〜(1−20)(表1〜表4)などが挙げられる。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】本発明の可視光硬化性樹脂組成物は、光硬
化性樹脂(A)、光反応開始剤(B)(例えば光ラジカ
ル重合開始剤、光酸発生剤、光塩基発生剤等)及び特異
な構造を有するホウ素錯化合物を用いた光増感剤(C)
とを含有した可視光硬化性樹脂組成物である。
【0102】本発明で使用する光硬化性樹脂(A)は、
一般的に使用されている光照射により架橋しうる感光性
基を有する光硬化性樹脂であれば特に限定されるもので
はない。該樹脂としては、例えば、少なくとも1個のエ
チレン性不飽和二重結合を有する化合物で、モノマー、
プレポリマー、2量体、3量体等のオリゴマー、それら
の混合物、ならびにそれらの共重合体が挙げられる。ま
た、これ以外に、例えば、ウレタン系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アル
キド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、シ
リコン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ノボラック系樹脂及
びこれらの二種以上の変性樹脂に光重合性不飽和基が結
合したものが挙げられる。光重合性不飽和基としては、
例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、
スチリル基、アリル基、シンナモイル基、シンナミリデ
ン基、アジド基等が挙げられるが、単官能及び多官能
(メタ)アクリレートが一般的であり、例えば、特開平
3ー223759号公報の第2頁右下欄第6行〜第6頁
左下欄第16行に記載の感光性基として(メタ)アクリ
ロイル基を含むアニオン性光硬化性樹脂、感光性基とし
てシンナモイル基を含む光硬化性樹脂、感光性基として
アリル基を含む光硬化性樹脂などが挙げられる。光硬化
性樹脂(A)は下記の光ラジカル重合開始剤と組み合わ
せて使用することが好ましい。これらの光硬化性樹脂
(A)は、単独で使用してもよく、混合してもよい。
【0103】該公報において、光硬化性樹脂成分(a
2)のエチレン性不飽和化合物に記載の脂肪族ポリヒド
ロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル化物の具
体例として、分子量300〜1000のポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート等も使用することがで
きる。
【0104】また、上記した光硬化性樹脂(A)以外
に、光酸発生剤から発生する酸を触媒として、重合反
応、エーテル化反応、ピナコール転移、シラノール脱水
反応、分子内脱水縮合反応、加水分解縮合反応等の反応
により硬化(不溶化)する化合物を使用することができ
る。該化合物としては、例えば、ビスフェノールA型ジ
グリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジ
ルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ化合物
類、3,4ーエポキシシクロヘキシルメチルー3,4エ
ポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ジシクロペン
タジエンジオキサイド、エポキシシクロヘキセンカルボ
ン酸エチレングリコールジエステル、1,3−ビス[2
−{3−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプチ
ル})エチル]−テトラメチルジシロキサン(J.Poly
m. Sci. :Part A:Polym. Chem. 28,479,1990参照)等
の脂環型エポキシ化合物類、ブチレングリコールジビニ
ルエーテル、トリメチロールプロパンジ(1−プロペニ
ル)メチルエーテル、トリメチロールプロパンジ(1−
プロペニル)ブチルエーテル、トリメチロールプロパン
ジ(1−プロペニル)オクチルエーテル、トリメチロー
ルプロパンジ(1−プロペニル)フェニルエーテル、ト
リメチロールプロパンジ(1−プロペニル)エーテルア
セテート、トリメチロールプロパンジ(1−プロペニ
ル)エーテルアクリレート、トリメチロールプロパンジ
(1−プロペニル)N−ブチルカーボネート等のビニル
エーテル化合物類(J.Polym. Sci. :Part A:Polym.
Chem. 34,2051,1996 参照)、ドデシルアレン(D
A)、ジエチレングリコールジアレン(DEGA)、ト
リエチレングリコールジアレン(TEGA)、1−テト
ラヒドロフルフリルアレンエーテル(THFA)、N−
ヘキシロキシ−1,2−プロパジェン(HA)、1,4
−ジ−N−ブトキシ−1,2−ブタジェン(DBB)、
1,4−ジエトキシ−1,2−ブタジェン、N−ヘキシ
ルプロパジルエーテル(HPE)等のアルコキシアレン
化合物類(J.Polym. Sci. :Part A:Polym. Chem. 3
3,2493,1995 参照)、3−エチル−3−フェノキシメチ
ル−オキセタン、フェノキシメチルオキセタン、メトキ
シメチルオキセタン、3−メチルー3ーメトキシメチル
−オキセタン等のオキセタン化合物類(J.Polym. Sc
i. :Part A:Polym. Chem .33,1807,1995参照)、2
−プロピリデン−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン、2(プロピリデン)−4−メチル−1,3−ジオ
キソラン、3,9−ジチリデン−2,4,8,10−テ
トラオキサピロ[5.5]ウンデカン等のケテンアセタ
ール化合物類(J.Polym. Sci. :Part A :Polym. C
hem. 34,3091,1996 参照)、1−フェニル−4−エチル
ー2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オク
タン等のビシクロオルソエステル化合物類(J.Polym.
Sci. : Polym. Lett .Ed.23,359,1985 参照)、プ
ロピオラクトン、ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−
ラウリロラクトン、クマリン等のラクトン化合物類、メ
トキシ−α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物
類、ビニルカルバゾール等の複素環ビニル化合物類、ヘ
キサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメラミン等の
メラミン化合物類、P−ビニルフェノールとP−ビニル
ベンジルアセテートとの共重合体、トリメチロールベン
ゼン、トリ(アセトキシカルボニルメチル)ベンゼン等
のその他の芳香族化合物類等を挙げることができる。こ
れらの化合物は酸のプロトンにより硬化するものであれ
ばポリマー構造を有していても構わない。
【0105】また、光塩基発生剤から発生する塩基を触
媒として重合反応、縮合反応により硬化(不溶化)する
化合物、例えばエポキシ基やシラノール基等の官能基を
含有する化合物を使用することができる。更に、光酸発
生剤または光塩基発生剤から発生する触媒により硬化す
る上記した化合物以外に、必要に応じて、従来から公知
のアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ゴム、
ウレタン樹脂等の不飽和基を含有しない樹脂を配合する
ことができる。
【0106】本発明で用いられる光反応開始剤(B)と
しては、光ラジカル重合開始剤、光酸発生剤、光塩基発
生剤を使用することができる。光ラジカル重合開始剤と
しては、従来から公知のものを使用することができる。
このものとしては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンジル、キサントン、チオキサントン、アントラキノ
ンなどの芳香族カルボニル化合物;アセトフェノン、プ
ロピオフェノン、αーヒドロキシイソブチルフェノン、
α,α’ージクロルー4ーフェノキシアセトフェノン、
1ーヒドロキシー1ーシクロヘキシルアセトフェノン、
ジアセチルアセトフェノン、アセトフェノンなどのアセ
トフェノン類;ベンゾイルパーオキサイド、tーブチル
パーオキシー2ーエチルヘキサノエート、tーブチルハ
イドロパーオキサイド、ジーtーブチルジパーオキシイ
ソフタレート、3,3’,4,4’ーテトラ(tーブチ
ルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどの有機過
酸化物;ジフェニルヨードブロマイド、ジフェニルヨー
ドニウムクロライドなどのジフェニルハロニウム塩;四
臭化炭素、クロロホルム、ヨードホルムなどの有機ハロ
ゲン化物;3ーフェニルー5ーイソオキサゾロン、2,
4,6ートリス(トリクロロメチル)ー1,3,5−ト
リアジンベンズアントロンなどの複素環式及び多環式化
合物;2,2’ーアゾ(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2ーアゾビスイソブチロニトリル、1,1’
ーアゾビス(シクロヘキサンー1ーカルボニトリル)、
2,2’ーアゾビス(2ーメチルブチロニトリル)など
のアゾ化合物;鉄ーアレン錯体(ヨーロッパ特許152377
号公報参照);チタノセン化合物(特開昭63-221110号
公報参照)ビスイミダゾール系化合物;Nーアリールグ
リシジル系化合物;アクリジン系化合物;芳香族ケトン
/芳香族アミンの組み合わせ;ペルオキシケタール(特
開平6-321895号公報参照)等が挙げられる。上記した光
ラジカル重合開始剤の中でも、ジーtーブチルジパーオ
キシイソフタレート、3,3’,4,4’ーテトラ(t
ーブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、鉄−
アレン錯体及びチタノセン化合物は架橋もしくは重合に
対して活性が高いのでこのものを使用することが好まし
い。
【0107】また、光酸発生剤は、露光により酸を発生
する化合物であり、この発生した酸を触媒として、上記
した化合物を硬化させるものであり、従来から公知のも
のを使用することができる。このものとしては、例え
ば、スルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム
塩、ヨードニウム塩、セレニウム塩等のオニウム塩類、
鉄−アレン錯体類、シラノ−ル−金属キレート錯体類、
トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、
スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類等
を使用することができる。また、上記した以外に特開平
7-146552号公報、特願平9-289218号に記載の光酸発生剤
も使用することができる。
【0108】また、光塩基発生剤は、露光により塩基を
発生する化合物であり、この発生した塩基を触媒とし
て、上記した化合物を硬化させるものであり、従来から
公知のものを使用することができる。このものとして
は、例えば、((o−ニトロベンジル)オキシ)カルボ
ニルシクロヘキシルアミン等のニトロベンジルカルバメ
ート化合物類(J.Am.Chem.Soc,,Vol.113,No.11,4305,199
1参照)、N−[[1−3,5−ジメトキシフェニル)
−1−メチル−エトキシ]カルボニル]シクロヘキシル
アミン、N−[[1−(3,5−ジメトキシフェニル)
−1−メチル−エトキシ]カルボニル]ピリジン等の光
官能性ウレタン化合物類(J.Org.Chem.Vol.55,No.23,59
19,1990参照)等を使用することができる。
【0109】光反応開始剤の配合割合は、臨界的なもの
ではなく、その種類に応じて広い範囲で変えることがで
きるが、一般には光硬化性樹脂100重量部(固形分)
に対して0.1〜25重量部、好ましくは0.2〜10
重量部である。25重量部を超えて多量に用いると、得
られる組成物の安定性が低下する傾向がみられる。
【0110】本発明の可視光硬化性樹脂組成物は、光増
感剤(C)として、一般式(1)で表されるホウ素錯化
合物を少なくとも1種含有するものであり、さらに、そ
の他の公知の光増感剤を含有してもよい。
【0111】公知の光増感剤としては、一般に使用され
ている光増感剤であれば特に限定はされないが、ケトク
マリン、クマリン−6および特開平4−18088号に
記載されたクマリン化合物、特開平10−159494
号等に記載のジピロメテンホウ素錯化合物等が挙げられ
る。
【0112】この場合、光増感剤(C)中の一般式
(1)で表されるホウ素錯化合物の含有量としては、特
に制限はないが、本発明で所望の効果を得るためには、
光増感剤(C)中の一般式(1)で表されるホウ素錯化
合物の含有量は、10重量%以上であることが好まし
く、より好ましくは20重量%以上であり、さらに好ま
しくは30重量%以上であり、50重量%以上含有する
光増感剤は特に好ましい。
【0113】光増感剤(C)の使用量は、光増感剤
(C)の種類や量、相互作用すべき光硬化性樹脂(A)
成分の種類により異なるが、通常、光硬化性樹脂(A)
成分100重量部当たり、光増感剤(C)の使用量が
0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部の範
囲内が適当である。本化合物の使用量が0.1重量部よ
り少なすぎると、形成される被膜の感光性が低下する傾
向があり、10重量部より多くなると、溶解性の点か
ら、組成物を均一な状態に保つことが困難になる傾向が
見られる。
【0114】本発明で使用する可視光硬化性樹脂組成物
は、上記した成分以外に必要に応じて上記以外の光重合
性不飽和化合物(樹脂)を配合することができる。この
ものとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)プロピレングリコールトリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グ
リセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記した
その他の光重合性不飽和化合物は組成物の総合計量(固
形分)で約0〜50重量%、特に約0.1〜40重量%
の範囲が好ましい。
【0115】本発明の可視光硬化性樹脂粗製物には必要
に応じてラジカル保護化合物(D)を配合することがで
きる。可視光硬化性樹脂組成物から形成されるレジスト
膜を可視光レーザー照射によって硬化させる際に発生す
るラジカルが、酸素によって失活するのを阻止する働き
をし、それによって酸素存在下でもレジストに良好な感
度を付与できるものであって、本発明においては、亜燐
酸エステル化合物および芳香環を形成する炭素原子に結
合したN,N−ジメチルアミノ基を有する芳香族化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物がラジカル保護化
合物(D)として好適に用いられる。
【0116】可視光硬化性樹脂組成物は、酸素が存在す
ると、光照射により発生したラジカルが酸素と反応して
パーオキシラジカルとなり、通常はパーオキシラジカル
同士が反応して酸素分子となって失活してしまうが、本
発明に従い上記ラジカル保護化合物(D)を存在させる
場合には、上記パーオキシラジカルの多くが、ラジカル
保護化合物(D)と反応して別のラジカルを生成し、こ
の別のラジカルがレジスト膜の硬化反応に寄与するもの
と考えられ、その結果、本発明の可視光硬化性樹脂組成
物は、酸素を遮断しなくても高感度を維持することがで
きる。
【0117】上記亜燐酸エステル化合物の代表例として
は、ジメチル亜燐酸、ジエチル亜燐酸、ジプロピル亜燐
酸、ジブチル亜燐酸、ビス(2−エチルヘキシル)亜燐
酸、ジフェニル亜燐酸、ジベンジル亜燐酸などの亜燐酸
のジアルキル、ジアリール又はジアラルキルエステル;
トリメチル亜燐酸、トリエチル亜燐酸、トリイソプロピ
ル亜燐酸、トリブチル亜燐酸、トリラウリル亜燐酸、ト
リフェニル亜燐酸、トリイソデシル亜燐酸、トリス(ト
リデシル)亜燐酸などの亜燐酸のトリアルキル又はトリ
アリールエステル;ベンジルジエチル亜燐酸のような亜
燐酸のアラルキルジアルキルエステル;トリス(2,
2,2−トリフルオロエチル)亜燐酸、トリス(2−ク
ロロエチル)亜燐酸などの亜燐酸のトリ(ハロアルキ
ル)エステルなどを挙げることができる。
【0118】上記芳香環を形成する炭素原子に結合した
N,N−ジメチルアミノ基を有する芳香族化合物の代表
例としては、N,N−ジメチルアニリン、4−ブロモ−
N,N−ジメチルアニリン、4−t−ブチル−N,N−
ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピル−N,N−
ジメチルアニリン、4,4′−ビニリデンビス(N,N
−ジメチルアニリン)、4,4′−メチレンビス(N,
N−ジメチルアニリン)、4,4′−メチレンビス
(2,6−ジイソプロピル−N,N−ジメチルアニリ
ン)、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリン、
N,N−ジメチル−m−トルイジン、4−(2−ピリジ
ルアゾ)−N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチ
ル−4−ニトロソアニリンなどのN,N−ジメチルアニ
リン誘導体を挙げることができる。これらのうち、芳香
環を形成する炭素原子に結合したN,N−ジメチルアミ
ノ基を有する分子量が120〜400の芳香族化合物
が、レジストの樹脂との相溶性や得られるレジスト膜の
可視光に対する感度の点から特に好適である。
【0119】上記特定のラジカル保護化合物(D)の配
合量は、厳密に制限されるものではなく、用いる光反応
開始剤(B)の種類や量等に応じて変えることができる
が、一般には、可視光感光性樹脂組成物の固形分100
重量部に対して、0〜30重量部の範囲内であることが
好ましく、特に1〜10重量部の範囲内であることがレ
ジスト膜の感光性、被膜強度等の点から適当である。
【0120】本発明の可視光硬化性樹脂組成物には、必
要に応じて、密着促進剤類、ハイドロキノン、2、6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、N,N−ジフェニル
−p−フェニレンジアミン等の重合禁止剤類、ゴム、ビ
ニル重合体、不飽和基含有ビニル重合体等の有機樹脂微
粒子、着色顔料、体質顔料等の各種顔料類、酸化コバル
ト等の金属酸化物類、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオ
クチル、トリクレジルホスフェート、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等の可塑剤、ハジキ
防止剤、流動性調整剤等を含有することができる。
【0121】上記した密着促進剤類としては、基板に対
する被膜の密着性を向上させるために配合するものであ
って、例えば、テトラゾール、1−フェニルテトラゾー
ル、5−アミノテトラゾール、5−アミノ−1−メチル
テトラゾール、5−アミノ−2−フェニルテトラゾー
ル、5−メルカプトー1ーフェニルテトラゾール、5−
メルカプト−1−メチルテトラゾール、5−メチルチオ
テトラゾール、5−クロロ−1ーフェニル−1H−テト
ラゾール等のテトラゾール類を挙げることができる。
【0122】本発明の可視光硬化性樹脂組成物は、一般
に用いられている公知の感光性材料、例えば、塗料、イ
ンキ、接着剤、レジスト材、刷板材(平板や凸版用製版
材、オフセット印刷用PS板)情報記録材料、レリーフ
像作製材料等幅広い用途への使用が可能である。
【0123】次に、本発明の可視光硬化性樹脂組成物の
代表的なレジスト材(例えば、一般的なネガ型硬化性レ
ジスト材料及び電着塗装用ネガ型レジスト材料)につい
て説明する。
【0124】一般的なネガ型硬化性レジスト材料として
は、例えば、本発明の可視光硬化性樹脂組成物を溶剤
(水も含む)に分散もしくは溶解(着色剤に顔料を用い
た場合は顔料を微分散)させて、感光液を調製し、これ
を支持体上に、例えば、ローラー、ロールコーター、ス
ピンコーター等のごとき塗布装置を用いて塗布し、乾燥
する方法により、これをネガ型レジスト材料として用い
ることができる。また、可視光で露光し硬化させる前の
被膜表面に予めカバーコート層を設けておくことができ
る。このカバーコート層は空気中の酸素を遮断して露光
によって発生したラジカルが酸素によって失活するのを
防止し、露光による被膜の硬化を円滑に進めるために形
成されるものである。
【0125】このカバーコート層としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の樹脂
フィルム(膜厚約1〜70μm)を塗装被膜表面に被せ
ることにより、またポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニルの部分ケン化物、ポリビニルアルコール−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルピロリドン、プルラン等の水溶
性多糖類ポリマー類、塩基性基、酸性基又は塩基を含有
する、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹
脂、エポキシ樹脂等の水性樹脂類を水に溶解もしくは分
散した水性液を塗装被膜表面に塗装(乾燥膜厚約0.5
〜5μm)、乾燥することによりカバーコート層を形成
することができる。このカバーコート層は塗装被膜を露
光した後、現像処理される前に取り除くことが好まし
い。この水溶性多糖類ポリマーや水性樹脂のカバーコー
ト層は、例えばこれらの樹脂を溶解もしくは分散する
水、酸性水溶液、塩基性水溶液等の溶媒により取り除く
ことができる。
【0126】可視光硬化性樹脂組成物を溶解もしくは分
散するために使用する溶剤としては、例えば、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、安息
香酸メチル、プロピオン酸メチル等)、エーテル類(テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン
等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等)、
芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、
トリクロロエチレン、ジクロロメタン等)、アルコール
(エチルアルコール、ベンジルアルコール等)、その他
(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)、
水等が挙げられる。
【0127】また、支持体としては、例えば、アルミニ
ウム、マグネシウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、鉄
等の金属またはそれらを成分とした合金のシートまたは
これらの金属で表面を処理したプリント基板、プラスチ
ック、ガラスまたはシリコーンウエハー、カーボン等が
挙げられる。また、電着塗装用ネガ型レジスト材料とし
て用いる場合は、最初に可視光硬化性樹脂組成物を水分
散化物とするか、または水溶液化物とする。
【0128】可視光硬化性樹脂組成物の水分散化または
水溶化は、光硬化性樹脂中にカルボキシル基等のアニ
オン性基が導入されている場合にはアルカリ(中和剤)
で中和するか、またはアミノ基等のカチオン性基が導
入されている場合には、酸(中和剤)で中和することに
よって行われる。その際に使用されるアルカリ中和剤と
しては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン
類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエチルア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジイ
ソブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルアミノ
エタノール等のアルキルアルカノールアミン類;シクロ
ヘキシルアミン等の脂環族アミン類;カセイソーダ、カ
セイカリ等のアルカリ金属水酸化物;アンモニア等が挙
げられる。また、酸中和剤としては、例えば、ギ酸、酢
酸、乳酸、酪酸等のモノカルボン酸が挙げられる。これ
らの中和剤は単独でまたは混合して使用できる。中和剤
の使用量は可視光硬化性樹脂組成物中に含まれるイオン
性基1当量当たり、一般に0.2〜1.0当量、特に
0.3〜0.8当量の範囲が望ましい。
【0129】水溶化または水分散化した樹脂成分の流動
性をさらに向上させるために、必要により、上記可視光
感光性樹脂組成物に親水性溶剤、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−
ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノー
ル、ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等を加
えることができる。かかる親水性溶剤の使用量は、一般
には、樹脂固形成分100重量部当たり、300重量部
まで、好ましくは100重量部までとすることができ
る。
【0130】また、被塗装物への塗着量を多くするた
め、上記可視光硬化性樹脂組成物に対し、疎水性溶剤、
例えば、トルエン、キシレン等の石油系溶剤;メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;2−エチルヘキ
シルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類
等も加えることができる。これらの疎水性溶剤の配合量
は、樹脂固形成分100重量部当たり、通常、200重
量部まで、好ましくは、100重量部以下とすることが
できる。
【0131】電着塗料として可視光硬化性樹脂組成物の
調製は、従来から公知の方法で行うことができる。例え
ば、前記の中和により水溶化された光硬化性樹脂
(A)、光反応開始剤(B)、特異な構造を有する光増
感剤(C)、さらに必要に応じ、ラジカル保護剤
(D)、溶剤およびその他の成分をよく混合し、水を加
えることにより調製することができる。
【0132】このようにして調製された組成物は、通常
の方法で、さらに水で希釈し、例えば、pHが4〜9の
範囲内、浴濃度(固形分濃度)3〜25重量%、好まし
くは5〜15重量%の範囲内の電着塗料(または電着
浴)とすることができる。 上記のようにして調製され
た電着塗料は、次のようにして被塗物である導体表面に
塗装することができる。すなわち、まず、浴のpHおよび
浴濃度を上記の範囲に調整し、浴温度を15〜40℃、
好ましくは15〜30℃に管理する。次いで、このよう
に管理された電着塗装浴に、塗装されるべき導体を電着
塗料がアニオン型の場合には陽極として、また、カチオ
ン型の場合には陰極として、浸漬、5〜200Vの直流
電流を通電する。通電時間は10秒〜5分が適当であ
る。また、該電着塗装方法において、被塗物にガラス転
移温度の低い電着塗料を塗装し、次いで水洗又は水洗乾
燥後、更にガラス転移温度20℃以上の電着塗料を塗装
する方法(特開平2-20873号公報参照)、即ちダブルコ
ート電着塗装を行うこともできる。得られる膜厚は乾燥
膜厚で、一般に0.1〜50μm、好適には、1〜15
μmである。電着塗装後、電着浴から被塗物を引き上げ
水洗いした後、電着塗膜中に含まれる水分等を熱風等で
乾燥、除去する。導体としては、金属、カーボン、酸化
錫等の導電性材料またはこれらを積層、メッキ等により
プラスチック、ガラス表面に固着させたものが使用でき
る。
【0133】また、可視光で露光し硬化させる前の電着
塗装被膜表面に予めカバーコート層を設けておくことが
できる。このカバーコート層としては、上記したものを
挙げることができる。このカバーコート層は電着塗装被
膜が現像処理される前に取り除くことが好ましい。水溶
性多糖類ポリマーや水性樹脂を使用したカバーコート層
は、例えばこれらの樹脂を溶解もしくは分散する水、酸
性水溶液、塩基性水溶液等の溶媒により取り除くことが
できる。上記のようにして導体表面に形成される可視光
レジスト材料、および、電着塗装によって得られる可視
光レジスト電着塗膜は、画像に応じて、可視光で露光
し、硬化させ、非露光部を現像処理によって除去するこ
とにより、画像を形成することができる。
【0134】本発明の可視光硬化材料用組成物を硬化さ
せるための光源は、該組成物を硬化するものであれば特
に制限なしに従来から公知の可視光の光源を使用するこ
とができる。該可視光を発光する光源としては、例え
ば、超高圧、高圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルラン
プ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド
灯、タングステン灯等が挙げられる。また、これらの光
源のうち紫外線を紫外カットフィルターでカットした可
視領域に発振線を持つ各種レーザーを使用することがで
きる。なかでも、GaNレーザー(405nm)、He
−Cdレーザー(430nm)、アルゴンレーザー(4
88nm)又はYAGーSHGレーザー(532nm)
などの半導体レーザーが好ましい。特に、YAGレーザ
ーの第二高調波(532nm)がコントラストに優れた
被膜を形成して好ましい。
【0135】現像処理は、非露光部膜がアニオン性の場
合にはアルカリ水溶液を用いて、また、カチオン性の場
合にはpH5以下の酸水溶液を用いて洗い流すことにより
行われる。アルカリ水溶液は通常、カセイソーダ、炭酸
ソーダ、カセイカリ、アンモニア水等塗膜中に有する遊
離のカルボン酸と中和して水溶性を与えることのできる
ものが、また、酸水溶液は酢酸、ギ酸、乳酸等が使用可
能である。また、イオン性基を持たない感光性樹脂の場
合の現像処理は、1,1,1−トリクロロエタン、トリ
クロロエチレン、メチルエチルケトン、塩化メチレン等
の溶剤を使って未露光部を溶解することによって行う。
現像した後の塗膜は、水洗後、熱風等により乾燥され、
導体上に目的とする画像が形成される。また、必要に応
じて、エッチングを施し、露出した導体部を除去した
後、レジスト膜を除去し、プリント回路板の製造を行う
こともできる。
【0136】本発明の可視光硬化材料用組成物は、上記
した以外に、例えば、カバーフィルム層となるポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の透明樹脂フ
ィルム上に、本発明の組成物をロールコ−タ、ブレ−ド
コ−タ、カーテンフロ−コータ等を使用して塗布し、乾
燥してレジスト被膜(乾燥膜厚約0.1〜5μm)を形
成した後、該被膜表面に保護フィルムを貼り付けたドラ
イフィルムレジストとして使用することができる。
【0137】このようなドライフィルムレジストは、保
護フィルムを剥離した後、レジスト被膜が面接するよう
に支持体に熱圧着させる等の方法で接着してレジスト被
膜を形成することができる。該レジスト被膜は上記した
電着塗膜と同様の方法で、画像に応じて、可視光で露光
し、硬化させ、現像処理することにより画像を形成する
ことができる。また、ドライフィルムレジストにおい
て、上記したと同様に必要に応じてカバーコート層を設
けることができる。該カバーコート層は、レジスト被膜
上に塗装して形成してもよいし、レジスト被膜上に貼り
付けて形成してもよい。カバーコート層は現像処理前に
除去しても、又は除去しなくてもどちらでも構わない。
【0138】本発明のポジ型可視光感光性樹脂組成物
は、露光により化合物が分解し現像液に溶解性を示すよ
うな、従来から公知のポジ型可視光感光性樹脂組成物
(例えば、塗料、インキ、接着剤、刷板材、プリント配
線板用レジスト材で使用されているもの)に前記一般式
(1)で表されるホウ素錯化合物の光増感剤を必須成分
として含有するものである。上記した従来から公知のポ
ジ型可視光感光性樹脂組成物について、代表的なものに
ついて以下に述べる。
【0139】該組成物としては、例えば、光酸発生剤を
含む樹脂、光酸発生剤成分以外の成分(例えば、光塩基
発生剤等)を含む樹脂、それ自体が光により分解する樹
脂等が挙げられる。これらの樹脂は光により樹脂が分解
することにより極性、分子量等の性質が変化し、これに
より現像液(水性、有機溶剤等)等の物質に対して溶解
性を示すようになるものである。該樹脂は光酸発生剤等
の成分が組み込まれたものであっても光酸発生剤等の成
分と酸等により分解する基を有する樹脂との混合物であ
っても構わない。また、これらのものには更に現像液の
溶解性を調製するその他の樹脂等を必要に応じて配合す
ることができる。
【0140】上記した光酸発生剤成分を含む樹脂につい
て述べる。該樹脂は、光酸発生剤が樹脂骨格に組み込ま
れた樹脂(例えば、露光により樹脂が酸基を発生し、こ
れによりアルカリ現像が可能となるもの)や光酸発生剤
と樹脂との混合物[光酸発生剤により発生した酸によ
り、樹脂が切断されて低分子量となったり、樹脂に酸基
が付与されたり、溶解性物質(例えば、(ポリ)P−ヒ
ドロキシスチレン)に変化し、これにより有機溶剤や水
性現像液に分散性もしくは溶解性を示すものとなったり
するもの]等が挙げられる。
【0141】これらのものとしては、例えば、イオン
形成基を有するアクリル樹脂等の基体樹脂にキノンジア
ジドスルホン酸類をスルホン酸エステル結合を介して結
合させた樹脂を主成分とする組成物(特開昭61-206293
号公報、特開平7-133449号公報等参照)、即ち照射光に
よりキノンジアジド基が光分解してケテンを経由してイ
ンデンカルボン酸を形成する反応を利用したナフトキノ
ンジアジド感光系組成物;照射光によって酸基を発生
する光酸発生剤を触媒として基体樹脂(ポリマー)に脱
離反応を連鎖的に生じさせて照射部と未照射部との溶解
性の変化を利用した化学増幅系感光材料(特開平4-2264
61号公報、米国特許第4,491,628号、特開昭59-45439
号、特開昭63-250642号公報、Polymers in Electronic
s”DavidsonT.編集.ACS Symposium Series 242,America
n Chemical Society,Washington D.C,,1984の11頁”、
N.Hayashi,T.Ueno,M.Toriumi,etc,ACS Polym.materials
Sci.Eng.,61,417(1989)、H.Ito,C.G.Wilson,ACS Symp.
Ser.,242,11(1984)等参照);加熱により溶剤やアル
カリ水溶液に対して不溶性の架橋被膜を形成し、更に光
線照射により酸基を発生する光酸発生剤により架橋構造
が切断されて照射部が溶剤やアルカリ水溶液に対して可
溶性となるメカニズムを利用したポジ型感光性組成物
(特開平6-295064号公報、特開平6-308733号公報、特開
平6-313134号公報、特開平6-313135号公報、特開平6-31
3136号公報、特開平7-146552号公報等参照)等が代表的
なものとして挙げられる。
【0142】上記のものは、樹脂中で現像液に対する
溶解性を支配している官能基(水酸基、カルボキシル基
等)をブロック(酸不安定基)して不溶性とし、光酸発
生剤によりブロックを解離し、ポリマーの溶解性を復元
するものである。該水酸基(−OH基)をブロックした
酸不安定基(−ORのR基)としては、例えば、t−ブ
トキシカルボニル基(t−BOC基)、t−ブトキシ
基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピ
ラニル基、トリメチルシリル基、iso−プロポキシカ
ルボニル基等が包含される。水酸基を有する樹脂として
は、上記した効果を発揮するものであれば特に制限され
ないが、通常、フェノール性水酸基である。該酸不安定
基としては、特に、t−BOC基、t−ブトキシ基が好
ましくこのものとしては、例えば、ポリ(t−ブトキシ
カルボニルオキシスチレン)、ポリ(t−ブトキシカル
ボニルオキシ−α−スチレン)、ポリ(t−ブトキシス
チレン)及びこれらのモノマーとその他の重合性モノマ
ー(例えば、メチル(メタ)アクリル酸のC1〜24個
のアルキル又はシクロアルキルエステル類、マレイミ
ド、スルフォン等)との共重合体等が挙げられる。該t
−BOC基を含有するポリ(t−ブトキシカルボニルオ
キシスチレン)の組成物について説明すると、例えば、
光酸発生剤によって発生した酸によりt−BOC基が分
解してイソブテンと炭酸ガスが蒸発してポリスチレンと
なり、t−BOC基が水酸基に変化することにより樹脂
の極性が変化(高くなる)することにより現像液(アル
カリ水溶液)に対する溶解性が向上する性質を利用した
ものである。また、カルボキシル基(−COOH基)を
ブロックした酸不安定基(−COOR´のR´基)とし
ては、t−ブチル基を有するカルボン酸エステル誘導体
等が挙げられる。また、このものの成分としては酸不安
定基を持つ樹脂及び光酸発生剤の2成分系として、ま
た、酸不安定基を持つ樹脂、光酸発生剤、その他の樹脂
の3成分系として使用することができる。該その他の樹
脂は、このものを使用することにより、例えば、組成物
の塗装作業性を向上させたり現像液に対する溶解性を変
化させたりすることができる。
【0143】上記のものは、カルボキシル基及び/又
はヒドロキシフェニル基を含有する樹脂(a)、エーテ
ル結合含有オレフィン性不飽和化合物(b)、光線照射
により酸基を発生する光酸発生剤を含有してなる液状も
しくは固体状樹脂組成物である。樹脂(a)において、
カルボキシル基及びヒドロキシフェニル基の両方の基を
有する場合は、これらの基が同一分子中に有する樹脂で
あっても、これらの基が異なって含有する樹脂の混合樹
脂であってもどちらでも構わない。カルボキシル基含有
樹脂(a−1)としては、例えば、アクリル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂等が挙げられる。上記した樹脂(a−
1)は一般に約500〜約100000、特に約150
0〜30000の数平均分子量を有していることが好ま
しく、また、カルボキシル基は樹脂1Kg当たり約0.
5〜10モル、特に約0.7〜5モルのものが好まし
い。
【0144】ヒドロキシフェニル基含有樹脂(a−2)
としては、例えば、1官能又は多官能フェノール化合
物、アルキルフェノール化合物、又はそれらの混合物と
ホルムアルデヒド、アセトン等のカルボニル化合物との
縮合物;P−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシフェニ
ル基含有不飽和単量体と必要に応じて上記したその他の
重合性不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。上記
した樹脂(a−2)は一般に約500〜約10000
0、特に約1500〜30000の数平均分子量を有し
ていることが好ましく、また、ヒドロキシフェニル基は
樹脂1Kg当たり約1.0モル以上、特に約2〜8モル
が好ましい。また、樹脂(a−1)と樹脂(a−2)と
を混合して使用する場合には、その混合割合は90/1
0〜10/90重量比で配合することが好ましい。
【0145】カルボキシル基及びヒドロキシフェニル基
を有する樹脂(a−3)としては、例えばカルボキシル
基含有重合性不飽和単量体((メタ)アクリル酸等)と
ヒドロキシフェニル基含有重合性不飽和単量体(ヒドロ
キシスチレン等)及び必要に応じてその他の重合性不飽
和単量体(メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル(メ
タ)アクリレート等のアクリル酸の炭素数1〜12のア
ルキルエステル、スチレン等の芳香族化合物、(メタ)
アクリロニトリル等の含窒素不飽和単量体等)との共重
合体;ヒドロキシ安息香酸類、没食子酸、レゾルシン酸
等と、又はそれらとフェノール、ナフトール類、レゾル
シン、カテコール等との混合物をホルムアルデヒドと反
応して得られるフェノール樹脂等が挙げられる。上記し
た樹脂(a−3)は一般に約500〜約100000、
特に約1500〜30000の数平均分子量を有してい
ることが好ましく、また、カルボキシル基は樹脂1Kg
当たり約0.5〜10モル、特に約0.7〜5モルのも
のが好ましい。ヒドロキシフェニル基は樹脂1Kg当た
り約1.0モル以上、特に約2〜8モルが好ましい。
【0146】エーテル結合含有オレフィン性不飽和化合
物(b)としては、例えば、分子末端にビニルエーテル
基、1ープロペニルエーテル基、1ーブテニルエーテル
基等の不飽和エーテル基を約1〜4個含有するものが挙
げられる。該化合物(b)は、1分子中に、式 −R″
−O−α[ここで、αはビニル基、1ープロペニル基又
は1ーブテニルのオレフィン性不飽和基を示し、R″は
エチレン、プロピレン、ブチレンなどの炭素数1〜6の
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表わす]で示
される不飽和エーテル基を少なくとも1個、好ましくは
2〜4個含有する低分子量又は高分子量の化合物であ
り、例えば、ビスフエノールA、ビスフエノールF、ビ
スフエノールS、フエノール樹脂などのポリフエノール
化合物や、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ペンタエリスリトールなどのポリオール類とクロロエチ
ルビニルエーテルなどのハロゲン化アルキル不飽和エー
テルとの縮合物;トリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどのポリイソシアネ
ート化合物とヒドロキシエチルビニルエーテルのような
ヒドロキシアルキル不飽和エーテルとの反応物等が挙げ
られる。特に、上記ポリフエノール化合物とハロゲン化
アルキル不飽和エーテルとの縮合物及び芳香環をもつポ
リイソシアネート化合物とヒドロキシアルキル不飽和エ
ーテルとの反応物が、エツチング耐性、形成されるパタ
ーンの精度等の観点から好適である。該化合物(b)
は、樹脂(a)100重量部に対して、通常約5〜15
0重量部、好ましくは約10〜100重量部の範囲であ
る。
【0147】(a)及び(b)成分を含有する組成物
は、それから形成された被膜は加熱により、カルボキシ
ル基及び/又はヒドロキシフェニル基と不飽和エーテル
基との付加反応により架橋して、溶剤やアルカリ水溶液
に対して不溶性となり、次いで活性エネルギー線照射
し、更に照射後加熱すると、発生した酸の触媒作用で架
橋構造が切断されて照射部が溶剤やアルカリ水溶液に対
して再び可溶性となるポジ型感光性樹脂組成物である。
【0148】該組成物においては、形成される膜を露光
する際に発生する酸によって酸加水分解反応が露光部分
で生じるが、この酸加水分解反応をスムーズに進行させ
るには水分が存在することが望ましい。このため本発明
の組成物中に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、メチルセルロース、エチルセルロース等
の親水性樹脂を含有させておくことによって、形成され
る塗膜中に上記反応に必要な水分を容易に取り込ませる
ようにすることができる。かかる親水性樹脂の添加量
は、通常、樹脂成分100重量部に対して一般に20重
量部以下、好ましくは0.1〜10重量部の範囲内とす
ることができる。
【0149】また、上記、に記載の光酸発生剤は、
露光により酸を発生する化合物であり、この発生した酸
を触媒として、樹脂を分解させるものであり、従来から
公知のものを使用することができる。このものとして
は、例えば、スルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩、ヨードニウム塩、セレニウム塩等のオニウム
塩類、鉄−アレン錯体類、シラノール−金属キレート錯
体類、トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合
物類、スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステ
ル類、ハロゲン系化合物類等を使用することができる。
また、上記した以外に特開平7-146552号公報、特願平9-
289218号に記載の光酸発生剤も使用することができる。
この光酸発生剤成分は、上記した樹脂との混合物であっ
ても樹脂に結合したものであっても構わない。光酸発生
剤の配合割合は、樹脂100重量部に対して約0.1〜
40重量部、特に約0.2〜20重量部の範囲で含有す
ることが好ましい。
【0150】本発明の組成物においては、上記した樹脂
以外に有機溶剤や水性現像液での溶解性を良くしたり、
また、逆に悪くしたりすることができる、水もしくは有
機溶剤に不溶性もしくは溶解(又は分散)を示す上記し
たその他の樹脂を必要に応じて配合することができる。
具体的には、例えば、フェノール系樹脂、ポリエステル
系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹
脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂及
びこれらの2種以上の混合物もしくは変性物等が挙げら
れる。また、本発明の組成物を用いて形成される膜に適
当な可撓性、非粘着性等を付与するために、本発明の組
成物には、フタル酸エステル等の可塑剤、ポリエステル
樹脂、アクリル樹脂等を添加することができる。さら
に、本発明の組成物には、必要に応じて、流動性調節
剤、可塑剤、染料、顔料等の着色剤等を添加してもよ
い。本発明のポジ型可視光感光性樹脂組成物は、一般に
用いられている公知の感光性材料、例えば、塗料、イン
キ、接着剤、レジスト材、刷版材(平板や凸版用製版
材、オフセット印刷用PS板等)、情報記録材料、レリ
ーフ像作製材料等幅広い用途への使用が可能である。
【0151】次に、本発明のポジ型可視光感光性樹脂組
成物の代表的なレジスト材(例えば、一般的なポジ型感
光性レジスト材料及び電着塗装用ポジ型レジスト材料)
について説明する。一般的なポジ型感光性レジスト材料
としては、例えば、本発明のポジ型可視光感光性樹脂組
成物を溶剤(水も含む)に分散もしくは溶解(着色剤に
顔料を用いた場合は顔料を微分散)させて、感光液を調
製し、これを支持体上に、例えば、ローラー、ロールコ
ーター、スピンコーター等のごとき塗布装置を用いて塗
布し、乾燥する方法により、これをポジ型レジスト材料
として用いることができる。
【0152】ポジ型可視光感光性樹脂組成物を溶解もし
くは分散するために使用する溶剤としては、例えば、ケ
トン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、安息香酸メチル、プロピオン酸メチル等)、エーテ
ル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエ
タン等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロ
ホルム、トリクロロエチレン、ジクロロメタン等)、ア
ルコール(エチルアルコール、ベンジルアルコール
等)、その他(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等)、水等が挙げられる。また、支持体として
は、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、
クロム、ニッケル、鉄等の金属またはそれらを成分とし
た合金のシートまたはこれらの金属で表面を処理したプ
リント基板、プラスチック、ガラスまたはシリコーンウ
エハー、カーボン等が挙げられる。また、電着塗装用ポ
ジ型レジスト材料として用いる場合には、最初に本発明
のポジ型可視光感光性樹脂組成物を水分散化物とする
か、または水溶液化物とする。
【0153】ポジ型可視光感光性樹脂組成物の水分散化
または水溶化は、樹脂中にカルボキシル基等のアニオ
ン性基が導入されている場合にはアルカリ(中和剤)で
中和するか、またはアミノ基等のカチオン性基が導入
されている場合には、酸(中和剤)で中和することによ
って行われる。その際に使用されるアルカリ中和剤とし
ては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン
類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエチルア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジイ
ソブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルアミノ
エタノール等のアルキルアルカノールアミン類;シクロ
ヘキシルアミン等の脂環族アミン類;カセイソーダ、カ
セイカリ等のアルカリ金属水酸化物;アンモニア等が挙
げられる。また、酸中和剤としては、例えば、ギ酸、酢
酸、乳酸、酪酸等のモノカルボン酸が挙げられる。これ
らの中和剤は単独でまたは混合して使用できる。中和剤
の使用量は感光性樹脂組成物中に含まれるイオン性基1
当量当たり、一般に0.2〜1.0当量、特に0.3〜
0.8当量の範囲が望ましい。
【0154】水溶化または水分散化した樹脂成分の流動
性をさらに向上させるために、必要により、上記ポジ型
可視光感光性樹脂組成物に親水性溶剤、例えば、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、t−ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエ
タノール、ブトキシエタノール、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等を加えることができる。かかる親水性溶剤の使用量
は、一般には、樹脂固形成分100重量部当たり、30
0重量部まで、好ましくは100重量部までとすること
ができる。また、被塗装物への塗着量を多くするため、
上記ポジ型可視光感光性樹脂組成物に対し、疎水性溶
剤、例えば、トルエン、キシレン等の石油系溶剤;メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;2−エチ
ルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコ
ール類等も加えることができる。これらの疎水性溶剤の
配合量は、樹脂固形成分100重量部当たり、通常、2
00重量部まで、好ましくは、100重量部以下とする
ことができる。
【0155】電着塗料としてポジ型可視光感光性樹脂組
成物の調製は、従来から公知の方法で行うことができ
る。例えば、前記の中和により水溶化された樹脂又は樹
脂混合物、ジピロメテンホウ素錯化合物の光増感剤、さ
らに必要に応じ、溶剤およびその他の成分をよく混合
し、水を加えることにより調製することができる。この
ようにして調製された組成物は、通常の方法で、さらに
水で希釈し、例えば、pHが4〜9の範囲内、浴濃度(固
形分濃度)3〜25重量%、好ましくは5〜15重量%
の範囲内の電着塗料(または電着浴)とすることができ
る。上記のようにして調製された電着塗料は、次のよう
にして被塗物である導体表面に塗装することができる。
すなわち、まず、浴のpHおよび浴濃度を上記の範囲に調
製し、浴温度を15〜40℃、好ましくは15〜30℃
に管理する。次いで、このように管理された電着塗装浴
に、塗装されるべき導体を電着塗料がアニオン型の場合
には陽極として、また、カチオン型の場合には陰極とし
て、浸漬、5〜200Vの直流電流を通電する。通電時
間は10秒〜5分が適当である。
【0156】得られる膜厚は乾燥膜厚で、一般に0.5
〜50μm 、好適には、1〜20μm である。電着塗装
後、電着浴から被塗物を引き上げ水洗いした後、電着塗
膜中に含まれる水分等を熱風等で乾燥、除去する(組成
物として、(a)及び(b)を使用した場合には、塗布
された基板を、カルボキシル基及び/又はヒドロキシフ
ェニル基含有重合体とビニルエーテル基含有化合物との
間で架橋反応が実質的に起る温度及び時間条件下、例え
ば、約60〜約150℃の温度で約1分〜約30分間加
熱して、塗膜を架橋硬化させる)。導体としては、金
属、カーボン、酸化錫等の導電性材料またはこれらを積
層、メッキ等によりプラスチック、ガラス表面に固着さ
せたものが使用できる。上記のようにして導体表面に形
成される可視光レジスト材料、および、電着塗装によっ
て得られる可視光レジスト電着塗膜は、画像に応じて、
可視光で露光し、分解させ、露光部を現像処理によって
除去することにより、画像を形成することができる。
【0157】露光のための光源としては、超高圧、高
圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルランプ、カーボンア
ーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯、タン
グステン灯、太陽光等の各光源により得られる光源のう
ち、紫外線を紫外カットフィルターによりカットした可
視領域の光線や、可視領域に発振線を持つ各種レーザー
等が使用できる。高出力で安定なレーザー光源として、
GaNレーザー、He−Cdレーザー、アルゴンレーザ
ー、あるいはYAGレーザーの第二高調波(532n
m)が挙げられる。特に、YAGレーザーの第二高調波
(532nm)がコントラストに優れた被膜を形成して
好ましい。
【0158】現像処理は、非露光部膜がアニオン性の場
合にはアルカリ水溶液を用いて、また、カチオン性の場
合にはpH5以下の酸水溶液を用いて洗い流すことにより
行われる。アルカリ水溶液は通常、カセイソーダ、炭酸
ソーダ、カセイカリ、アンモニア水等塗膜中に有する遊
離のカルボン酸と中和して水溶性を与えることのできる
ものが、また、酸水溶液は酢酸、ギ酸、乳酸等が使用可
能である。また、イオン性基を持たない感光性樹脂の場
合の現像処理は、1,1,1−トリクロロエタン、トリ
クレン、メチルエチルケトン、塩化メチレン等の溶剤を
使って未露光部を溶解することによって行う。現像した
後の塗膜は、水洗後、熱風等により乾燥され、導体上に
目的とする画像が形成される。また、必要に応じて、エ
ッチングを施し、露出した導体部を除去した後、レジス
ト膜を除去し、プリント回路板の製造を行うこともでき
る。
【0159】組成物として、(a)及び(b)を使用し
た場合には、可視光線が照射された基板を該照射により
発生した酸の存在下で前記硬化塗膜の架橋構造の切断が
生ずるような温度及び時間条件下、例えば、約60〜約
150℃の温度で約1〜約30分間加熱し、照射部分の
塗膜の架橋構造を実質的に切断する。その際好適には、
可視光線が照射された基板を予め水と接触させる。水と
の接触によって酸が発生しやすくなり、次の架橋構造の
切断反応が容易になる。水との接触は基板を常温水又は
温水中に浸漬するか、水蒸気を吹付けることにより行う
ことができる。
【0160】本発明のポジ型可視光感光性樹脂組成物
は、上記した以外に、例えば、カバーフィルム層となる
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の透
明樹脂フィルム上に、本発明の組成物をロールコ−タ、
ブレ−ドコ−タ、カーテンフロ−コータ等を使用して塗
布し、乾燥してレジスト被膜(乾燥膜厚約0.5〜5μ
m)を形成した後、該被膜表面に保護フィルムを貼り付
けたドライフィルムレジストとして使用することができ
る。
【0161】このようなドライフィルムレジストは、保
護フィルムを剥離した後、レジスト被膜が面接するよう
に支持体に熱圧着させる等の方法で接着してレジスト被
膜を形成することができる。該レジスト被膜は上記した
電着塗膜と同様の方法で、画像に応じて、可視光で露光
し、現像処理することにより画像を形成することができ
る。本発明の化合物のなかで、組成物中あるいは溶媒中
での吸光スペクトルの極大吸収波長が520〜540n
mのものは、光増感剤として使用することで、YAGレ
ーザーの第二高調波(532nm)に対して感度が良好
で好ましい。
【0162】本発明の可視光感光性樹脂組成物は、50
0〜620nmの範囲から選ばれた最大波長を有する比
視感度の大きい安全光の照射環境下で使用することがで
きる。この安全光で使用する場合には、該組成物から形
成される未感光被膜の吸光度は上記安全光の最大波長の
±30nmの範囲において0.5以下のものである。本
発明で使用する安全光は、本発明の感光性樹脂組成物に
対して光反応を起こさない安全光であるとともに、使用
する安全光が人の比視感度の高い領域であることから従
来のものと比較して同一照明光強度において非常に明る
く感じることにより安全作業性、作業効率、製品の品質
安定性等に優れた効果を発揮する。
【0163】従来の安全光は蛍光灯を赤色に着色したも
のが使用されているが、蛍光灯の発光スペクトルは紫外
光〜可視光の広い範囲に及ぶ波長領域(図4)を持つた
め、光反応をさせてはならない感光性樹脂被膜部までも
反応させ、現像処理により鮮明なレジストパターンが形
成できなくなるおそれがある。このために照明光の強度
を小さくして対応するため更に作業環境が暗くなるとい
った問題点がある。これに対して、本発明の感光性樹脂
組成物は特定のシャープな波長を有する安全光、例え
ば、ナトリウムランプに対しては光反応を起こさないた
め、上記のような問題は解消される。
【0164】つまり、本発明で使用する安全光は、50
0〜620nm、好ましくは510〜600nmの範囲
から選ばれた最大波長を有する比視感度の大きい可視光
線である。この安全光は、例えば、ナトリウム等のガス
中で放電させることにより上記した範囲の最大波長を有
する光線を発する放電ランプを使用して得ることができ
る。これらの中でもナトリウムランプはランプから放射
される光が波長589nmの黄色のD線が主体であり、
単色光であるため色収差が少なく物体をシャープに見せ
ることができるので安全性、作業環境性等に優れる。図
1に低圧ナトリウムランプの分光分布図を示す。該ナト
リウムランプ分光分布図に示すようにナトリウムランプ
の最大波長であるD線以外に感光性樹脂組成物に悪影響
を及ぼさない程度に高エネルギー線波長成分(低波長領
域)を有していても構わない。また、ナトリウムランプ
にフィルターを施すことによりD線以外の高エネルギー
線波長成分をカットしたものも安全光として使用するこ
とができる。このように高エネルギー線波長成分をカッ
トしたナトリウムランプの分光分布を図2に示す。該フ
ィルターとしては、例えば、「ファンタックFD−10
81 スカーレット」、「ファンタックFC−1431
サンフラワー イエロー」(以上、関西ペイント
(株)社製、商標名)、「リンテック ルミクールフィ
ルムNO.1905」(リンテック(株)社製、商標
名)等が挙げられる。
【0165】また、本発明で使用する安全光は、ナトリ
ウムランプのように光線が589nmのシャープな単光
色を使用することが好ましいが、最大波長が500〜6
20nmの範囲内にある以外に紫外光領域、前記範囲以
外の可視光領域、赤外光領域の波長範囲に分布した波長
成分を持つ安全光を使用しても構わない。但し、この様
に範囲外に分布した波長成分を含む安全光を使用する場
合には、該分布した波長領域が本発明の感光性樹脂組成
物に対して悪影響(感光)を及ぼさない安全な光の領域
であることが必要である。
【0166】このような安全な高エネルギー光線波長領
域(低波長領域)は、分布した光線のエネルギー強度と
その領域における可視光硬化性樹脂組成物の吸光度に関
係し、光線のエネルギー強度が大きい場合はその組成物
の吸光度の小さいもの、光線のエネルギー強度が小さい
場合はその組成物の吸光度が前者のものよりも比較的大
きなものまで使用することができるので、これらを考慮
して該組成物に対して悪影響を及ぼさない程度に高エネ
ルギー光線波長領域を持つことができる。しかしなが
ら、安全光として最大波長を500〜620nmの範囲
に持つ通常の蛍光灯を使用したとしても、蛍光灯は50
0nm未満、特に400〜499nmに大きな光エネル
ギー強度を持つため特に488nm又は532nm等に
発振線を有する可視光レーザーで感光させる本発明の感
光性樹脂組成物の安全光として使用することができな
い。
【0167】本発明で使用する吸光度は、−log(I
/I0 )の式で表される。但し、Iは透明基材の表面
に感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥(溶剤を除去)を行
った被膜の透過光の強度、I0 はブランク〔試料(感
光性樹脂組成物)を塗布するための透明基材(例えば、
ポリエチレンテレフタレートシート)〕の透過光の強度
を表す。人間の目に光が入ることにより生じる明るさ
は、比視感度で表すことができる。比視感度は、JIS
Z8113の2005に定義されているように、特定
の観測条件において、ある波長λの単色放射が比較の基
準とする放射と等しい明るさであると判断された時の、
波長λの単色放射の放射輝度の相対値の逆数、通常、λ
を変化させた時の最大値が1になるように基準化したも
のと定義される。図3に可視光の波長領域である380
〜780nmの比視感度曲線を示す。図3において縦軸
は比視感度の最大値を100としてその比率を示した。
この曲線から従来の赤の波長領域である640〜780
nmでは比視感度が低く、人間の目には暗く感じられ、
例えば、波長589nmと同じ明るさを感じさせるため
には更に放射強度を強くしなければならないことが分か
る。また、視感度の最大値は約555nm(JIS―Z
8113 2008)である。本発明の感光性樹脂組成
物から形成される未露光被膜の吸光度は、上記範囲から
選ばれた最大波長を有する安全光の最大波長の±30n
mの範囲(−30nm〜+30nm)、好ましくは±2
0nmの範囲(−20nm〜+20nm)、更には±1
0nmの範囲(−10nm〜+10nm)に対して0.
5以下、好ましくは0.2以下、更には0.1以下のも
のである。
【0168】本発明の感光性樹脂組成物から形成される
乾燥被膜(溶剤を含まない)は、その組成物から形成さ
れる未感光被膜の吸光度が上記安全光の最大波長の範囲
から選ばれた最大波長の±30nmの範囲において0.
5以下になるように設定すればよいが、実用性の面か
ら、通常、0.1〜50μm、好ましくは1〜30μm
の範囲である。また、該吸光度は可視光硬化性樹脂組成
物に含まれる光反応開始剤(B)、光増感剤(C)、あ
るいはポジ型可視光感光性樹脂組成物に含まれる光酸発
生剤(P)等の種類や配合量によって異なるが、同一組
成であっても膜厚の厚みによって異なる。即ち、同一組
成物において、膜厚が厚くなると被膜中に含まれる光反
応開始剤(B)、光増感剤(C)等の濃度が高くなるた
めに吸光度が大きくなり、一方、膜厚が薄くなると被膜
中に含まれる上記成分の濃度が低くなるために吸光度が
小さくなる。これらのことから、形成される膜厚を調製
することにより、吸光度を上記した範囲に入るように調
整することができる。
【0169】
【実施例】本発明について実施例を掲げて詳細に説明す
る。尚、実施例及び比較例の「部」は「重量部」を示
す。なお、質量分析について、電界脱離イオン化型質量
分析(FD−MS)は日本電子(株)製SX−102A
を使用して、測定を行った。 合成例1 表1記載の例示化合物1−1の合成(表5)
【0170】
【表5】
【0171】(1)化合物(I)の合成 イソフタルアルデヒド4.0g、3−エチル−2,4−
ジメチルピロール14.8gおよび脱水塩化メチレン1
00mlを混ぜ、次にトリフルオロ酢酸0.31g
(0.027mmol)を少しずつ滴下して加えた。室
温で8時間攪拌後、反応マスを水洗して、酸分を除去
し、飽和食塩水で油層を洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥
した。乾燥後、油層を濃縮して、化合物(I)11.8
gを得た。 (2)化合物(II)の合成 化合物(I)11.8g、脱水塩化メチレン100m
l、2,3−ジシアノ−5,6−ジクロロキノン10.
0gを加え、室温で6時間攪拌した。反応マスより不溶
分を濾別除去して、濾液を濃縮した。次いで、濃縮マス
にアセトン100mlを加えて、溶解し、この溶解マス
を水600mlに排出した。排出マスを濾過し、結晶を
水洗して、化合物(II)の粗製品3.8gを得た。 (3)例示化合物(1−1)の合成 化合物(II)粗製品3.7g、N−エチルジイソプロピ
ルアミン16.2gおよびトルエン40mlを混合し、
さらに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体15.1
gを加え、85℃で30分攪拌した。反応マスを室温ま
で冷却後、クロロホルムで反応マスを希釈して、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行った(1
回目:展開溶媒 クロロホルム、2回目:展開溶媒 ト
ルエン)。分取マスを濃縮後、クロロホルム/メタノー
ル(1:1)混合溶媒で再結晶して、例示化合物(1−
1)0.22g(赤褐色結晶、収率5.1%)を得た。
(表6) この化合物はジエチレングリコールジメチル
エーテルによく溶けた。
【0172】
【表6】
【0173】実施例1 光硬化性樹脂(高分子バインダー)としてメチルメタク
リレート/メタクリル酸/ヒドロキシフェニルメタクリ
レート/ベンジルメタクリレート=50/20/10/
20(重量比)の混合物の重合体100部、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート55部、表1の1−1の
化合物の光増感剤1.5部、光反応開始剤として下記式
(a)(化14)
【0174】
【化14】
【0175】のチタノセン化合物20部および溶剤とし
てメチルセロソルブ160部を用いて感光液を調製し
た。上記のようにして得た感光液を、表面に厚さ18μ
mの銅層を有する、板厚2mm、大きさ350×460
mmの銅張りガラス繊維強化エポキシ基板にスピナーを
用いて塗布し、60℃で10分間乾燥し乾燥膜厚5μm
のレジスト被膜を有する基板を作製した。次いで、キセ
ノンランプ(紫外線波長領域をカット)およびYAGレ
ーザーの第2高調波(532nm)を上記のレジスト被
膜を有する基板に光照射したところ速やかに樹脂が硬化
(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分間浸
漬して現像処理して溶解しない)することが確認され
た。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放置した後に、
前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領域をカット)
およびYAGレーザーの第2高調波(532nm)を照
射したところ、速やかに樹脂が硬化することが確認され
た。
【0176】実施例2〜18 実施例1において、光増感剤として表−1の1−2〜1
−18を使用した以外は実施例1と同様にして感光液を
調製した。これを用いて、実施例1と同様に基板上にレ
ジスト被膜を形成し、キセノンランプ(紫外線波長領域
をカット)およびYAGレーザーの第2高調波(532
nm)を上記のレジスト被膜を有する基板に光照射した
ところ速やかに樹脂が硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水
溶液(現像液)に1分間浸漬して現像処理して溶解しな
い)することが確認された。また、未感光の基板を室温
で6ヵ月放置した後に、前記同様にキセノンランプ(紫
外線波長領域をカット)およびYAGレーザーの第2高
調波(532nm)を照射したところ、速やかに樹脂が
硬化することが確認された。
【0177】実施例19 実施例1の式(a)のチタノセン化合物20部の代わり
に、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン20部を光反応開始剤と
して使用し、実施例1と同様の感光液を調製した。これ
を用いて、実施例1と同様に基板上にレジスト被膜を形
成し、キセノンランプ(紫外線波長領域をカット)およ
びYAGレーザーの第2高調波(532nm)を上記の
レジスト被膜を有する基板に光照射したところ速やかに
樹脂が硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)
に1分間浸漬して現像処理して溶解しない)することが
確認された。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放置し
た後に、前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領域を
カット)およびYAGレーザーの第2高調波(532n
m)を照射したところ、速やかに樹脂が硬化することが
確認された。
【0178】実施例20 実施例1の式(a)のチタノセン化合物20部の代わり
に、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート20部
を光反応開始剤として使用し、実施例1と同様の感光液
を調製した。これを用いて、実施例1と同様に基板上に
レジスト被膜を形成し、キセノンランプ(紫外線波長領
域をカット)およびYAGレーザーの第2高調波(53
2nm)を上記のレジスト被膜を有する基板に光照射し
たところ速やかに樹脂が硬化(30℃の1%炭酸ソーダ
水溶液(現像液)に1分間浸漬して現像処理して溶解し
ない)することが確認された。また、未感光の基板を室
温で6ヵ月放置した後に、前記同様にキセノンランプ
(紫外線波長領域をカット)およびYAGレーザーの第
2高調波(532nm)を照射したところ、速やかに樹
脂が硬化することが確認された。
【0179】実施例21〜22 実施例1の表1の1−1の化合物の代わりに、表1の1
−19、20の化合物を使用した以外は、実施例1と同
様の感光液を調製した。これを用いて、実施例1と同様
に基板上にレジスト被膜を形成し、キセノンランプ(紫
外線波長領域をカット)およびArレーザー(488n
m)を上記のレジスト被膜を有する基板に光照射したと
ころ速やかに樹脂が硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶
液(現像液)に1分間浸漬して現像処理して溶解しな
い)することが確認された。また、未感光の基板を室温
で6ヵ月放置した後に、前記同様にキセノンランプ(紫
外線波長領域をカット)およびArレーザー(488n
m)を照射したところ、速やかに樹脂が硬化することが
確認された。
【0180】実施例23 実施例1において、アクリル樹脂100部に代えて、メ
チルアクリレート/スチレン/アクリル酸=60/10
/30のラジカル共重合体(酸価約233)にグリシジ
ルメタクリレート35部を付加反応させて得られる光硬
化性樹脂(酸価約70、不飽和度1.83モル/Kg)
100部を使用し、実施例1と同様の組成の感光液を調
製した。これを用いて、実施例1と同様に基板上にレジ
スト被膜を形成し、キセノンランプ(紫外線波長領域を
カット)およびYAGレーザーの第2高調波(532n
m)を上記のレジスト被膜を有する基板に光照射したと
ころ速やかに樹脂が硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶
液(現像液)に1分間浸漬して現像処理して溶解しな
い)することが確認された。また、未感光の基板を室温
で6ヵ月放置した後に、前記同様にキセノンランプ(紫
外線波長領域をカット)およびYAGレーザーの第2高
調波(532nm)を照射したところ、速やかに樹脂が
硬化することが確認された。
【0181】実施例24 実施例1において、アクリル樹脂100部に代えて、該
アクリル樹脂50部及び実施例23で使用した光硬化性
樹脂50部の混合物を使用し、実施例1と同様の組成の
感光液を調製した。これを用いて、実施例1と同様に基
板上にレジスト被膜を形成し、キセノンランプ(紫外線
波長領域をカット)およびYAGレーザーの第2高調波
(532nm)を上記のレジスト被膜を有する基板に光
照射したところ速やかに樹脂が硬化(30℃の1%炭酸
ソーダ水溶液(現像液)に1分間浸漬して現像処理して
溶解しない)することが確認された。また、未感光の基
板を室温で6ヵ月放置した後に、前記同様にキセノンラ
ンプ(紫外線波長領域をカット)およびYAGレーザー
の第2高調波(532nm)を照射したところ、速やか
に樹脂が硬化することが確認された。
【0182】実施例25 実施例1において、アクリル樹脂100部およびトリメ
チロールプロパントリアクリレート55部に代えて、実
施例23で使用した光硬化性樹脂155部を使用し、実
施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを用い
て、実施例1と同様に基板上にレジスト被膜を形成し、
キセノンランプ(紫外線波長領域をカット)およびYA
Gレーザーの第2高調波(532nm)を上記のレジス
ト被膜を有する基板に光照射したところ速やかに樹脂が
硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分
間浸漬して現像処理して溶解しない)することが確認さ
れた。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放置した後
に、前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領域をカッ
ト)およびYAGレーザーの第2高調波(532nm)
を照射したところ、速やかに樹脂が硬化することが確認
された。
【0183】実施例26 実施例1において、トリメチロールプロパントリアクリ
レート55部およびチタノセン化合物20部に代えて、
式(b)(化15)のオキセタン化合物、および光酸発
生剤として式(c)(化16)
【0184】
【化15】
【0185】
【化16】
【0186】で示される化合物を10部使用し、実施例
1と同様の組成の感光液を調製した。これを用いて、実
施例1と同様に基板上にレジスト被膜を形成し、キセノ
ンランプ(紫外線波長領域をカット)およびYAGレー
ザーの第2高調波(532nm)を上記のレジスト被膜
を有する基板に光照射したところ速やかに樹脂が硬化
(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分間浸
漬して現像処理して溶解しない)することが確認され
た。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放置した後に、
前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領域をカット)
およびYAGレーザーの第2高調波(532nm)を照
射したところ、速やかに樹脂が硬化することが確認され
た。
【0187】実施例27 実施例23で得られた感光液100部(固形分)にトリ
エチルアミン7部を混合攪拌した後、脱イオン水中に分
散して水分散樹脂溶液(固形分15%)を得た。得られ
た水分散樹脂溶液を電着塗装浴として、積層銅板を陽極
とし、乾燥膜厚が5μmとなるようにアニオン電着塗装
を行った後、水洗し、80℃で5分間乾燥を行い電着塗
膜感光層を得た。この感光層を用いて、実施例1と同様
にキセノンランプ(紫外線波長領域をカット)およびY
AGレーザーの第2高調波(532nm)を上記の感光
層に光照射したところ速やかに樹脂が硬化(30℃の1
%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分間浸漬して現像処
理して溶解しない)することが確認された。また、感光
層を室温で6ヶ月間放置した後に、前記同様にキセノン
ランプ(紫外線波長領域をカット)およびYAGレーザ
ーの第2高調波(532nm)を照射したところ、速や
かに樹脂が硬化することが確認された。
【0188】実施例28 メチルアクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/
グリシジルメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタ
クリレート=20/10/22/30/18のラジカル
共重合体にアクリル酸15部を付加反応させて得られる
光硬化性樹脂(アミン価約56、不飽和度1.83モル
/Kg)100部、表1の1−1の化合物1.5部、ト
リメチロールプロパントリアクリレート55部、実施例
1で使用したと同様のチタノセン化合物20部を混合し
て得られる感光液100(固形分)に酢酸3部を配合し
た後、脱イオン水中に分散して水分散樹脂溶液(固形分
15%)を得た。得られた水分散樹脂溶液を電着塗装浴
として、積層銅板を陰極とし、乾燥膜厚が5μmとなる
ようにカチオン電着塗装を行った後、水洗し、80℃で
5分間乾燥を行い電着塗膜感光層を得た。この感光層を
用いて、キセノンランプ(紫外線波長領域をカット)お
よびYAGレーザーの第2高調波(532nm)を上記
の感光層に光照射したところ速やかに樹脂が硬化(30
℃の2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサ
イド水溶液(現像液)に1分間浸漬して現像処理して溶
解しない)することが確認された。また、感光層を室温
で6ヶ月間放置した後に、前記同様にキセノンランプ
(紫外線波長領域をカット)およびYAGレーザーの第
2高調波(532nm)を照射したところ、速やかに樹
脂が硬化することが確認された。
【0189】実施例29 実施例1において、ラジカル保護化合物としてN,N−
ジメチルアニリン3部を使用した以外は実施例1と同様
のものを使用して感光液を調製した。これを用いて、実
施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを用い
て、実施例1と同様に基板上にレジスト被膜を形成し、
キセノンランプ(紫外線波長領域をカット)およびYA
Gレーザーの第2高調波(532nm)を上記のレジス
ト被膜を有する基板に光照射したところ速やかに樹脂が
硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分
間浸漬して現像処理して溶解しない)することが確認さ
れた。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放置した後
に、前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領域をカッ
ト)およびYAGレーザーの第2高調波(532nm)
を照射したところ、速やかに樹脂が硬化することが確認
された。
【0190】実施例30〜46 実施例2〜18において、ラジカル保護化合物として
N,N−ジメチルアニリン3部を使用した以外は実施例
2〜18と同様のものを使用して感光液を調製した。こ
れを用いて、実施例1と同様に基板上にレジスト被膜を
形成し、キセノンランプ(紫外線波長領域をカット)お
よびYAGレーザーの第2高調波(532nm)を上記
のレジスト被膜を有する基板に光照射したところ速やか
に樹脂が硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像
液)に1分間浸漬して現像処理して溶解しない)するこ
とが確認された。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放
置した後に、前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領
域をカット)およびYAGレーザーの第2高調波(53
2nm)を照射したところ、速やかに樹脂が硬化するこ
とが確認された。
【0191】実施例47 実施例1において、ラジカル保護化合物としてトリエチ
ル亜燐酸5部を使用した以外は実施例1と同様のものを
使用して感光液を調製した。これを用いて、実施例1と
同様に基板上にレジスト被膜を形成し、キセノンランプ
(紫外線波長領域をカット)およびYAGレーザーの第
2高調波(532nm)を上記のレジスト被膜を有する
基板に光照射したところ速やかに樹脂が硬化(30℃の
1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分間浸漬して現像
処理して溶解しない)することが確認された。また、未
感光の基板を室温で6ヵ月放置した後に、前記同様にキ
セノンランプ(紫外線波長領域をカット)およびYAG
レーザーの第2高調波(532nm)を照射したとこ
ろ、速やかに樹脂が硬化することが確認された。
【0192】実施例48 実施例20において、ラジカル保護化合物としてN,N
−ジメチルアニリン3部を使用した以外は実施例1と同
様のものを使用して感光液を調製した。これを用いて、
実施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを用い
て、実施例1と同様に基板上にレジスト被膜を形成し、
キセノンランプ(紫外線波長領域をカット)およびYA
Gレーザーの第2高調波(532nm)を上記のレジス
ト被膜を有する基板に光照射したところ速やかに樹脂が
硬化(30℃の1%炭酸ソーダ水溶液(現像液)に1分
間浸漬して現像処理して溶解しない)することが確認さ
れた。また、未感光の基板を室温で6ヵ月放置した後
に、前記同様にキセノンランプ(紫外線波長領域をカッ
ト)およびYAGレーザーの第2高調波(532nm)
を照射したところ、速やかに樹脂が硬化することが確認
された。
【0193】実施例49 実施例1で得られた感光液を暗室内で銅メッキしたガラ
ス繊維強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜厚が5
μmとなるように塗装し、60℃で10分間乾燥させて
レジスト被膜を有する基板を作成した。次いで、上記で
得られたレジスト被膜を有する基板の表面を図1のナト
リウムランプで照度強度が40ルックスになるように2
4時間照射した。次いで、暗室内でこのものを120℃
で30秒間加熱した後、1%炭酸ナトリウム水溶液を現
像液として30℃で1分間浸漬した結果、レジスト被膜
は炭酸ナトリウム水溶液に完全に溶解して、ナトリウム
ランプの照射による光硬化は全くなく良好であった。上
記感光液を透明なポリエチレンテレフタレートシートに
膜厚が5μmになるようにバーコーターで塗装し、60
℃で10分間乾燥させた未感光被膜の吸光度を測定し
た。その結果、図1の安全光の最大波長の±30nm以
上の範囲である550〜630nmにおいて、該未感光
被膜の吸光度は0.5以下であり、安全光は感光液に対
して悪影響を及ぼさないこと及びこの安全光が図3の比
視感度曲線から明るい光であることが確認できる。
【0194】実施例50〜66 実施例2〜18で得られた感光液を暗室内で銅メッキし
たガラス繊維強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜
厚が5μmとなるように塗装し、60℃で10分間乾燥
させてレジスト被膜を有する基板を作成した。次いで、
上記で得られたレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有す
る基板の表面を図1のナトリウムランプで照度強度が4
0ルックスになるように24時間照射した。次いで、暗
室内でこのものを120℃で30秒間加熱した後、1%
炭酸ナトリウム水溶液を現像液として30℃で1分間浸
漬した結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に完
全に溶解して、ナトリウムランプの照射による光硬化は
全くなく良好であった。
【0195】実施例67 実施例20で得られた感光液を暗室内で銅メッキしたガ
ラス繊維強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜厚が
5μmとなるように塗装し、60℃で10分間乾燥させ
てレジスト被膜を有する基板を作成した。次いで、上記
で得られたレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有する基
板の表面を図1のナトリウムランプで照度強度が40ル
ックスになるように24時間照射した。次いで、暗室内
でこのものを120℃で30秒間加熱した後、1%炭酸
ナトリウム水溶液を現像液として30℃で1分間浸漬し
た結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に完全に
溶解して、ナトリウムランプの照射による光硬化は全く
なく良好であった。
【0196】比較例1〜20 実施例50〜67において、ナトリウムランプに変えて
蛍光灯を使用した以外は実施例50〜67と同様の方法
でレジスト被膜を有する基板を作成した。更に得られた
基板を実施例1と同様にして1%炭酸ナトリウム水溶液
に浸漬した結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液
に溶解せずに悪かった。比較例1〜20で使用した蛍光
等の分光分布を図4に示す。
【0197】実施例68 テトラヒドロフラン200部、P−ヒドロキシスチレン
65部、n−ブチルアクリレート28部、アクリル酸1
1部及びアゾビスイソブチロニトリル3部の混合物を1
00℃で2時間反応させて得られた反応物を1500c
cのトルエン溶剤中に注ぎ込み、反応物を沈殿、分離し
た後、沈殿物を60℃で乾燥して分子量約5200、ヒ
ドロキシフェニル基含有量4.6モル/Kgの感光性樹
脂を得た。次いでこのもの100部にジビニルエーテル
化合物(ビスフェノール化合物1モルと2ークロロエチ
ルビニルエーテル2モルとの縮合物)60部、NAI−
105(光酸発生剤、みどり化学株式会社製、商品名)
10部及び光増感色素として表1の1−1の化合物0.
5部の配合物をジエチレングリコールジメチルエーテル
に溶解して固形分20%に調製して感光液を得た。次い
で、この感光液を乾燥膜厚が5μmになるように、銅張
積層板上に、スピンコーターを用いて塗布した後、12
0℃で8分間加熱させてレジスト被膜を形成した。この
基板にポジ型パターンマスクを介してキセノンランプ
(紫外線波長領域をカットした光線)及びYAGレーザ
ーの第2高調波(532nm)を、上記の感光層に光照
射し、120℃で10分間加熱した後、1%炭酸ナトリ
ウム水溶液を用いて現像した。可視光線照射量に対する
現像後の膜の残存を調べた結果、コントラストに優れた
被膜を形成し、未露光部分の膜の減少、膨潤は全く見ら
れなかつた。アルゴンレーザー(488nm)の照射に
よっても同様の結果を得た。また、感光層を室温で6ヶ
月間放置した後に、同様の評価を行ったところ、前記の
感光感度に変化は認められなかった。
【0198】実施例69〜87 実施例68において、表1の1−2〜1−20を光増感
剤として使用した以外は実施例68と同様にして感光液
を調製した。これを用いて、実施例68と同様に感光層
を形成し、120℃で8分間加熱し、得られた基板にポ
ジ型パターンマスクを介してキセノンランプ(紫外線波
長領域をカットした光線)及びYAGレーザーの第2高
調波(532nm)を、上記の感光層に光照射し、12
0℃で10分間加熱した後、1%炭酸ナトリウム水溶液
を用いて現像した。可視光線照射量に対する現像後の膜
の残存を調べた結果、コントラストに優れた被膜を形成
し、未露光部分の膜の減少、膨潤は全く見られなかつ
た。アルゴンレーザー(488nm)の照射によっても
同様の結果を得た。また、感光層を室温で6ヶ月間放置
した後に、同様の評価を行ったところ、前記の感光感度
に変化は認められなかった。
【0199】実施例88 アクリル酸22部、スチレン50部、n−ブチルメタア
クリレート28部、アゾビスイソブチロニトリル(AI
BN)5部よりなる混合物を、80℃に加熱し撹拌され
ているメチルイソブチルケトン60部中に2時間を要し
て滴下した後、その温度に更に2時間保って、固形分約
62.5%、カルボキシル基3モル/kgの重合体を得
た。上記で得られたカルボキシル基含有重合体(固形分
62.5%)80部、P−ヒドロキシスチレン重合体
(分子量1000)20部、ジビニルエーテル化合物
(ビスフェノール化合物1モルと2ークロロエチルビニ
ルエーテル2モルとの縮合物)60部、ポリエチレング
リコール(平均分子量400)2部、NAI−105
(光酸発生剤、みどり化学株式会社製、商品名)10
部、実施例68で使用した光増感剤0.5部の配合物を
ジエチレングリコールジメチルエーテルに溶解して20
重量%の感光液を得た。この感光液を使用して、実施例
68と同様に感光層を形成し、120℃で8分間加熱し
得られた基板にポジ型パターンマスクを介してキセノン
ランプ(紫外線波長領域をカットした光線)及びYAG
レーザーの第2高調波(532nm)を、上記の感光層
に光照射し、120℃で10分間加熱した後、1%炭酸
ナトリウム水溶液を用いて現像した。可視光線照射量に
対する現像後の膜の残存を調べた結果、コントラストに
優れた被膜を形成し、未露光部分の膜の減少、膨潤は全
く見られなかつた。アルゴンレーザー(488nm)の
照射によっても同様の結果を得た。また、感光層を室温
で6ヶ月間放置した後に、同様の評価を行ったところ、
前記の感光感度に変化は認められなかった。
【0200】実施例89 P−ヒドロキシスチレン重合体(分子量1000)10
0部、ジビニルエーテル化合物(ビスフェノール化合物
1モルと2−クロロエチルビニルエーテル2モルとの縮
合物)60部、ポリエチレングリコール(平均分子量4
00)2部、NAI−105(光酸発生剤、みどり化学
株式会社製、商品名)10部、実施例68で使用した光
増感剤0.5部の配合物をジエチレングリコールジメチ
ルエーテルに溶解して20重量%の感光液を得た。この
感光液を使用して、実施例68と同様に感光層を形成
し、120℃で8分間加熱し得られた基板にポジ型パタ
ーンマスクを介してキセノンランプ(紫外線波長領域を
カットした光線)及びYAGレーザーの第2高調波(5
32nm)を、上記の感光層に光照射し、120℃で1
0分間加熱した後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて
現像した。可視光線照射量に対する現像後の膜の残存を
調べた結果、コントラストに優れた被膜を形成し、未露
光部分の膜の減少、膨潤は全く見られなかつた。アルゴ
ンレーザー(488nm)の照射によっても同様の結果
を得た。また、感光層を室温で6ヶ月間放置した後に、
同様の評価を行ったところ、前記の感光感度に変化は認
められなかった。
【0201】実施例90 実施例68で得られた感光液100部(固形分)にカル
ボキシル基に対してトリエチルアミン0.8当量を混合
攪拌した後、脱イオン水中に分散して水分散樹脂溶液
(固形分15%)を得た。得られた水分散樹脂溶液を電
着塗装浴として、積層銅板を陽極とし、乾燥膜厚が5μ
mとなるようにアニオン電着塗装を行った後、水洗し、
120℃で8分間加熱し、得られた基板にポジ型パター
ンマスクを介してキセノンランプ(紫外線波長領域をカ
ットした光線)及びYAGレーザーの第2高調波(53
2nm)を、上記の感光層に光照射し、120℃で10
分間加熱した後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現
像した。可視光線照射量に対する現像後の膜の残存を調
べた結果、コントラストに優れた被膜を形成し、未露光
部分の膜の減少、膨潤は全く見られなかつた。アルゴン
レーザー(488nm)の照射によっても同様の結果を
得た。また、感光層を室温で6ヶ月間放置した後に、同
様の評価を行ったところ、前記の感光感度に変化は認め
られなかった。
【0202】実施例91 テトラヒドロフラン200部、P−ヒドロキシスチレン
65部、ジメチルアミノエチルメタクリレート18部、
n−ブチルアクリレート17部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル3部の混合物を100℃で2時間反応させて得
られた反応物を1500ccのトルエン溶剤中に注ぎ込
み、反応物を沈殿、分離した後、沈殿物を60℃で乾燥
して分子量約5000、ヒドロキシフェニル基含有量
4.6モル/Kgの感光性樹脂を得た。次いでこのもの
100部にジビニルエーテル化合物(ビスフェノール化
合物1モルと2ークロロエチルビニルエーテル2モルと
の縮合物)60部、NAI−105(光酸発生剤、みど
り化学株式会社製、商品名)10部及び実施例68で使
用した光増感剤0.5部の配合物をジエチレングリコー
ルジメチルエーテルに溶解して固形分60%に調製して
感光液を得た。上記で得られた感光液100部(固形
分)にアミノ基に対して酢酸0.8当量を混合攪拌した
後、脱イオン水中に分散して水分散樹脂溶液(固形分1
5%)を得た。得られた水分散樹脂溶液を電着塗装浴と
して、積層銅板を陰極とし、乾燥膜厚が5μmとなるよ
うにカチオン電着塗装を行った後、水洗し、120℃で
8分間加熱し得られた基板を120℃で8分間加熱した
後、ポジ型パターンマスクを介してキセノンランプ(紫
外線波長領域をカットした光線)及びYAGレーザーの
第2高調波(532nm)を、上記の感光層に光照射
し、120℃で10分間加熱した後、2.38%のテト
ラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて
現像した。可視光線照射量に対する現像後の膜の残存を
調べた結果、コントラストに優れた被膜を形成し、未露
光部分の膜の減少、膨潤は全く見られなかつた。アルゴ
ンレーザー(488nm)の照射によっても同様の結果
を得た。また、感光層を室温で6ヶ月間放置した後に、
同様の評価を行ったところ、前記の感光感度に変化は認
められなかった。
【0203】実施例92 テトラヒドロフラン1000部にポリ(t−ブトキシカ
ルボニルオキシスチレン)(分子量1000)50部、
下記ノボラックフェノール樹脂50部、NAI―105
(光酸発生剤、みどり化学株式会社製、商品名)10部
及び実施例68で使用した光増感色素0.5部を配合し
て固形分9%の感光液を得た。 (ノボラックフェノール樹脂の製造)o−クレゾール1
490部、30%フォルマリン1145部、脱イオン水
130部及び蓚酸6.5部をフラスコに入れ60分加熱
還流させた。次いで15%塩酸を13.5部を加え40
分加熱還流させた後、400部の約15℃の脱イオン水
を加え内容物を約75℃に保ち樹脂を沈殿させた。つい
で35%水酸化ナトリウム溶液を加え中和後水層を除去
し、400部の脱イオン水を加え75℃で樹脂を洗浄し
た後水層を除去し、更に同様な洗浄操作を2度繰り返し
た後、減圧下に約120℃で乾燥して分子量600のノ
ボラックフェノール樹脂を得た。上記で得られた感光液
を使用して、実施例68と同様に感光層を形成し、溶剤
を蒸発させた後、基板にポジ型パターンマスクを介して
キセノンランプ(紫外線波長領域をカットした光線)及
びYAGレーザーの第2高調波(532nm)を、上記
の感光層に光照射し、120℃で10分間加熱した後、
1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像した。可視光線
照射量に対する現像後の膜の残存を調べた結果、コント
ラストに優れた被膜を形成し、未露光部分の膜の減少、
膨潤は全く見られなかつた。アルゴンレーザー(488
nm)の照射によっても同様の結果を得た。また、感光
層を室温で6ヶ月間放置した後に、同様の評価を行った
ところ、前記の感光感度に変化は認められなかった。
【0204】実施例93 テトラヒドロフラン1000部にポリ(テトラヒドロピ
ラニルエーテルスチレン)(分子量1000)50部、
実施例45のノボラックフェノール樹脂50部、NAI
−105(光酸発生剤、みどり化学株式会社製、商品
名)10部及び実施例68で使用した光増感色素0.5
部を配合して固形分9%の感光液を得た。この感光液を
使用して、実施例68と同様に感光層を形成し、溶剤を
蒸発させた後、基板にポジ型パターンマスクを介してキ
セノンランプ(紫外線波長領域をカットした光線)及び
YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、上記の
感光層に光照射し、120℃で10分間加熱した後、1
%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像した。可視光線照
射量に対する現像後の膜の残存を調べた結果、コントラ
ストに優れた被膜を形成し、未露光部分の膜の減少、膨
潤は全く見られなかつた。アルゴンレーザー(488n
m)の照射によっても同様の結果を得た。また、感光層
を室温で6ヶ月間放置した後に、同様の評価を行ったと
ころ、前記の感光感度に変化は認められなかった。
【0205】実施例94 実施例68の感光液を暗室内で銅メッキしたガラス繊維
強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜厚が5μmと
なるように塗装し、120℃で8分間乾燥させてレジス
ト被膜を有する基板を作成した。次いで、上記で得られ
たレジスト被膜を有する基板の表面を図1のナトリウム
ランプで照度強度が40ルックスになるように24時間
照射した。次いで、暗室内でこのものを80℃で10分
間加熱した後、1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液とし
て30℃で1分間浸漬した結果、レジスト被膜は炭酸ナ
トリウム水溶液に完全に溶解せずナトリウムランプの照
射による悪影響はなく良好であった。また、上記のレジ
スト被膜を有する基板にキセノンランプ(紫外線波長領
域をカット)及びYAGレーザーの第二高調波(532
nm)を照射したところ、速やかに樹脂が硬化すること
が確認された。アルゴンレーザー(488nm)の照射
によっても同等の結果を得た。上記感光液を透明なポリ
エチレンテレフタレートシートに膜厚が5μmになるよ
うにバーコーターで塗装し、60℃で10分間乾燥させ
た被膜の吸光度を測定した。その結果、図1の安全光の
最大波長の±30nm以上の範囲である550〜630
nmにおいて、該未感光被膜の吸光度は0.5以下であ
り、安全光は感光液に対して悪影響を及ぼさないこと及
びこの安全光が図3の比視感度曲線から明るい光である
ことが確認できる。
【0206】実施例95〜113 実施例68において光増感剤として表−1の1−2〜1
−20を使用した以外は実施例68と同様の組成の感光
液を得た。この感光液を暗室内で銅メッキしたガラス繊
維強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜厚が5μm
となるように塗装し、120℃で8分間乾燥させてレジ
スト被膜を有する基板を作成した。次いで、上記で得ら
れたレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有する基板の表
面を図1のナトリウムランプで照度強度が40ルックス
になるように24時間照射した。次いで、暗室内でこの
ものを80℃で10分間加熱した後、1%炭酸ナトリウ
ム水溶液を現像液として30℃で1分間浸漬した結果、
レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に溶解せずナトリ
ウムランプの照射による悪影響はなく良好であった。
【0207】実施例114 実施例88の感光液を暗室内で銅メッキしたガラス繊維
強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜厚が5μmと
なるように塗装し、120℃で8分間乾燥させてレジス
ト被膜を有する基板を作成した。次いで、上記で得られ
たレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有する基板の表面
を図1のナトリウムランプで照度強度が40ルックスに
なるように24時間照射した。次いで、暗室内でこのも
のを80℃で10分間加熱した後、1%炭酸ナトリウム
水溶液を現像液として30℃で1分間浸漬した結果、レ
ジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に溶解せずナトリウ
ムランプの照射による悪影響はなく良好であった。
【0208】実施例115 実施例89の感光液を暗室内で銅メッキしたガラス繊維
強化エポキシ基板にバーコーターで乾燥膜厚が5μmと
なるように塗装し120℃で8分間乾燥させてレジスト
被膜を有する基板を作成した。次いで、上記で得られた
レジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有する基板の表面を
図1のナトリウムランプで照度強度が40ルックスにな
るように24時間照射した。次いで、暗室内でこのもの
を80℃で10分間加熱した後、1%炭酸ナトリウム水
溶液を現像液として30℃で1分間浸漬した結果、レジ
スト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に溶解せずナトリウム
ランプの照射による悪影響はなく良好であった。
【0209】実施例116 実施例68で得られた感光液100部(固形分)にカル
ボキシル基に対してトリエチルアミン0.8当量を混合
攪拌した後、脱イオン水中に分散して水分散樹脂溶液
(固形分15%)を得た。得られた水分散樹脂溶液を電
着塗装浴として、積層銅板を陽極とし、乾燥膜厚が5μ
mとなるようにアニオン電着塗装を行った後、水洗し、
120℃で8分間加熱してレジスト被膜を有する基板を
作成した。次いで、上記で得られたレジスト被膜(乾燥
膜厚5μm)を有する基板の表面を図1のナトリウムラ
ンプで照度強度が40ルックスになるように24時間照
射した。次いで、暗室内でこのものを80℃で10分間
加熱した後、1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として
30℃で1分間浸漬した結果、レジスト被膜は炭酸ナト
リウム水溶液に溶解せずナトリウムランプの照射による
悪影響はなく良好であった。
【0210】実施例117 実施例91で得られた感光液100部(固形分)にアミ
ノ基に対して酢酸0.8当量を混合攪拌した後、脱イオ
ン水中に分散して水分散樹脂溶液(固形分15%)を得
た。得られた水分散樹脂溶液を電着塗装浴として、積層
銅板を陰極とし、乾燥膜厚が5μmとなるようにカチオ
ン電着塗装を行った後、水洗し、120℃で8分間加熱
してレジスト被膜を有する基板を作成した。次いで、上
記で得られたレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有する
基板の表面を図1のナトリウムランプで照度強度が40
ルックスになるように24時間照射した。次いで、暗室
内でこのものを80℃で10分間加熱した後、1%炭酸
ナトリウム水溶液を現像液として30℃で1分間浸漬し
た結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に溶解せ
ずナトリウムランプの照射による悪影響はなく良好であ
った。
【0211】実施例118 実施例92で得られた感光液を使用して乾燥膜厚が5μ
mとなるように塗装を行った後、120℃で8分間加熱
してレジスト被膜を有する基板を作成した。次いで、上
記で得られたレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を有する
基板の表面を図1のナトリウムランプで照度強度が40
ルックスになるように24時間照射した。次いで、暗室
内でこのものを80℃で10分間加熱した後、1%炭酸
ナトリウム水溶液を現像液として30℃で1分間浸漬し
た結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に溶解せ
ずナトリウムランプの照射による悪影響はなく良好であ
った。
【0212】実施例119 実施例93の感光液を使用して、実施例68と同様に感
光層を形成し、溶剤を蒸発させた後、乾燥膜厚が5μm
となるように塗装を行った後、水洗し、120℃で8分
間加熱してレジスト被膜を有する基板を作成した。次い
で、上記で得られたレジスト被膜(乾燥膜厚5μm)を
有する基板の表面を図1のナトリウムランプで照度強度
が40ルックスになるように24時間照射した。次い
で、暗室内でこのものを80℃で10分間加熱した後、
1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として30℃で1分
間浸漬した結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液
に溶解せずナトリウムランプの照射による悪影響はなく
良好であった。
【0213】比較例21 実施例68において、光増感剤としてNKX−1595
(日本感光色素(株)社製、商品名、クマリン系化合
物)1.5部を使用した以外は実施例68と同様にして
感光液を調製した。これを用いて、実施例68と同様に
感光層を形成し、120℃で8分間加熱し、得られた基
板にポジ型パターンマスクを介してキセノンランプ(紫
外線波長領域をカットした光線)及びYAGレーザーの
第2高調波(532nm)を、上記の感光層に光照射
し、120℃で10分間加熱した後、1%炭酸ナトリウ
ム水溶液を用いて現像した。可視光線照射量に対する現
像後の膜の残存を調べた結果、被膜が溶解せずに悪かっ
た。アルゴンレーザー(488nm)の照射によっても
同様の結果で悪かった。
【0214】比較例22 実施例68において、ナトリウムランプに変えて蛍光灯
を使用した以外は実施例68と同様にして試験を行っ
た。その結果、レジスト被膜は炭酸ナトリウム水溶液に
溶解して悪かった。
【0215】
【発明の効果】本発明において、特定の化合物を光増感
剤として含有する感光性樹脂組成物は実用上極めて有用
性の高い組成物である。従来、光硬化反応を用いた情報
記録の分野で、コンピューターによって電子編集された
原稿を、そのまま直接レーザーを用いて出力し記録する
方式では、感光層の経時安定性が低く、また、感度が低
く、溶解性、保存安定性等の問題があった。しかし、本
発明の感光性樹脂組成物は、光硬化性樹脂と光増感剤の
相溶性が極めてよく、かつ、汎用の塗布溶液に溶解し、
支持体上で均一、かつ、経時保存安定性に優れた塗面を
得ることができる。また、本発明で使用する特異な構造
を有するホウ素錯化合物の光増感剤は、488nmおよび
514.5nmに安定な発振線を持つアルゴンレーザー、
また、特に第二高調波として532nmに輝線を持つYA
Gレーザー等の汎用可視レーザーに対して、非常に高い
感度を有するため、本発明の感光性樹脂組成物を用いて
得られた感光材料は、このようなレーザーにより高速走
査露光が可能である。また、高速走査露光により画像を
形成した場合、極めて微細な高解像度の画像が得られ
る。本発明の感光性樹脂組成物は、安全光の照射環境条
件下で該組成物が増粘することなしに明るい環境条件下
で塗装、印刷を行うことができるので、安全作業性、作
業効率、製品の品質安定性等に優れた顕著な効果を発揮
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用することができる安全光のナトリ
ウムを主成分とする放電ランプの分光分布の一例
【図2】ナトリウム放電ランプにフィルターを施した分
光分布
【図3】比視感度曲線
【図4】蛍光灯の分光分布
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/55 C08K 5/55 4J026 C08L 101/02 C08L 101/02 G03F 7/029 G03F 7/029 // C08F 2/44 C08F 2/44 C 267/00 267/00 Fターム(参考) 2H025 AA01 AB00 AC01 AC08 AD03 BC31 BC51 BE00 CA00 CA50 FA03 FA17 4C063 AA01 BB08 CC23 CC73 DD04 EE10 4C069 AC36 AC38 AD18 BC01 4J002 BC041 BC101 BC121 BE041 BG011 BG041 CC031 CC032 EB006 EE016 EE056 EJ016 EK006 EN059 EN137 EQ016 EQ037 ET006 EV187 EV297 EV316 EW069 EY028 EZ006 EZ007 FD206 FD207 FD208 FD209 GP03 4J011 AA01 AC04 PA69 PB40 PC02 QA11 QA21 QA24 QB01 QB11 QB13 QB19 QB23 QC09 SA01 SA21 SA31 SA41 SA63 SA64 SA76 SA79 SA86 SA87 TA01 UA06 VA01 WA01 4J026 AA43 AA45 AA48 AC23 BA28 DB05 DB06 DB17 EA05 GA08 GA10

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) A−L−A' (1) 〔式中、A、A'はそれぞれ独立に、ホウ素錯体残基を
    表し、Lは連結基を表す。〕で表される化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(2)(化1) 【化1】 〔式中、X〜X はそれぞれ独立に、置換基を有し
    ていてもよいピロール環残基を表し、B、Bはそれ
    ぞれ独立に、置換基を有するホウ素原子を表し、L
    連結基を表す。〕で表される化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(3)(化2) 【化2】 〔式中、R〜R12 はそれぞれ独立に、水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、ア
    ラルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ
    基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキル
    チオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、複素環、
    複素環オキシ基、複素環チオ基、一置換または二置換ア
    ミノ基を示し、R〜R、R〜R、R〜R
    10〜R において隣接する基同志は互いに結合し
    て置換していてもよい脂環または芳香環を形成してよ
    く、Z〜Z4 はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、置
    換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、ア
    リール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリー
    ルオキシ基を示し、Lは置換基を有していてもよいア
    リーレン基またはアルキレン基を表す。〕で表される化
    合物。
  4. 【請求項4】 Lが炭素数6〜9の置換基を有してい
    てもよいm−フェニレン基である請求項3の化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の化合物より少なく
    とも一種選択して用いることを特徴とする光増感剤。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光増感剤を含有するこ
    とを特徴とする感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 感光性樹脂組成物が可視光硬化性樹脂組
    成物である請求項6に記載の感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 光硬化性樹脂(A)、光反応開始剤
    (B)および光増感剤(C)を含有してなる可視光硬化
    性樹脂組成物において、光増感剤(C)として請求項5
    に記載の光増感剤を含有することを特徴とする請求項7
    の可視光硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 可視光硬化性樹脂組成物中にラジカル保
    護剤(D)を含有してなることを特徴とする請求項8に
    記載の可視光硬化性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ラジカル保護剤(D)が、亜燐酸エス
    テル化合物および芳香環を形成する炭素原子に結合した
    N,N−ジメチルアミノ基を有する芳香族化合物から選
    ばれる少なくとも1種のラジカル保護化合物を含有する
    ことを特徴とする請求項8または9のいずれかに記載の
    可視光硬化性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 感光性樹脂組成物がポジ型可視光感光
    性樹脂組成物である請求項6に記載の感光性樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】 ポジ型可視光感光性樹脂及び光増感剤
    を含有してなるポジ型可視光感光性樹脂組成物におい
    て、光増感剤として請求項5記載の光増感剤を含有する
    ことを特徴とするポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 ポジ型可視光感光性樹脂が、光酸発生
    剤成分を含む樹脂又はそれらの混合物であって、これら
    の樹脂の可視光による露光部は有機溶剤又は水性現像液
    に溶解するが、未露光部は有機溶剤又は水性現像液に溶
    解しない樹脂であることを特徴とする請求項12記載の
    ポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 500〜620nmの範囲から選ばれ
    た最大波長を有する比視感度の大きい安全光の照射環境
    下で使用する可視光感光性樹脂組成物であり、その組成
    物から形成される未感光被膜の吸光度が上記安全光の最
    大波長±30nmの範囲において0.5以下であること
    を特徴とする請求項6〜13のいずれかに記載の感光性
    樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 安全光がナトリウムを主成分とする放
    電ランプ(光波長が589nmのD線を主体とするも
    の)によるものであることを特徴とする請求項14に記
    載の可視光感光性樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 請求項6〜15のいずれかに記載の感
    光性樹脂組成物と溶剤とを含有してなる感光材料用組成
    物。
  17. 【請求項17】 請求項6〜15のいずれかに記載の感
    光性樹脂組成物を基材上に含有してなる感光材料。
  18. 【請求項18】 500〜620nmの範囲から選ばれ
    た最大波長を有する比視感度の大きい安全光の照射環境
    下で使用する可視光硬化性樹脂組成物であり、その組成
    物から形成される未感光被膜の吸光度が上記安全光の最
    大波長±30nmの範囲において0.5以下であること
    を特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の可視光
    硬化性樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 安全光がナトリウムを主成分とする放
    電ランプ(光波長が589nmのD線を主体とするも
    の)によるものであることを特徴とする請求項18に記
    載の可視光硬化性樹脂組成物。
  20. 【請求項20】 請求項7〜10、18、19のいずれ
    かに記載の可視光硬化性樹脂組成物と溶剤とを含有して
    なる可視光硬化材料用組成物。
  21. 【請求項21】 請求項7〜10、18、19のいずれ
    かに記載の可視光硬化性樹脂組成物を基材上に含有して
    なる可視光硬化材料。
  22. 【請求項22】 500〜620nmの範囲から選ばれ
    た最大波長を有する比視感度の大きい安全光の照射環境
    下で使用するポジ型可視光感光性樹脂組成物であり、該
    組成物から形成される未感光被膜の吸光度が上記安全光
    の最大波長の範囲から選ばれた最大波長の±30nmの
    範囲において0.5以下であることを特徴とする請求項
    11〜13のいずれかに記載のポジ型可視光感光性樹脂
    組成物。
  23. 【請求項23】 安全光がナトリウムを主成分とする放
    電ランプ(光波長が589nmのD線を主体とするも
    の)によるものであることを特徴とする請求項22に記
    載のポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  24. 【請求項24】 請求項11〜13、22、23のいず
    れかに記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物と溶剤を含
    有してなるポジ型可視光感光性材料用組成物。
  25. 【請求項25】 請求項11〜13、22、23のいず
    れかに記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物を基材上に
    含有してなるポジ型レジスト材料。
  26. 【請求項26】 溶媒中での吸光スペクトルの極大波長
    が520〜540nmである、請求項1〜4のいずれか
    に記載の化合物。
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