JP2002264957A - キャップ用塗料およびキャップ - Google Patents

キャップ用塗料およびキャップ

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JP2002264957A JP2001068482A JP2001068482A JP2002264957A JP 2002264957 A JP2002264957 A JP 2002264957A JP 2001068482 A JP2001068482 A JP 2001068482A JP 2001068482 A JP2001068482 A JP 2001068482A JP 2002264957 A JP2002264957 A JP 2002264957A
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雅之 水上
Takao Yamaguchi
孝雄 山口
Hatao Iizuka
二十雄 飯塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開栓トルクを十分に低くし、かつキャップ本
体に対するライナーの接着性の低下を防ぐことができる
キャップ用塗料、およびこれを用いたキャップを提供す
る。 【解決手段】 天板部2と、その周縁から垂下した筒部
3とを備え、これらの内面に塗膜4が形成されたキャッ
プ本体5と、このキャップ本体5の内面側に設けられた
ライナー6とを備え、塗膜4は、(A)エポキシフェノ
ール系樹脂、(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)グリ
セリン・脂肪酸エステルを含むキャップ用塗料からなる
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口部外周に雄ネジ
が形成された容器に装着して該容器口部を閉止する金属
製キャップ等のキャップの内面に塗布して用いられるキ
ャップ用塗料、およびこのキャップ用塗料からなる塗膜
を内面に形成したキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のキャップとしては、表面に腐食
防止用の塗膜が形成されたキャップ本体の内面に、ポリ
オレフィン系などの軟質合成樹脂からなるライナーが接
着されたものが用いられている。上記塗膜には、エポキ
シ−フェノール樹脂系、エポキシ−アクリル系、エポキ
シ−アミノ系などのキャップ用塗料が用いられる。この
キャップ用塗料には、通常、塗膜と容器の間の摩擦を低
減しキャップの開栓トルクを低く抑えることを目的とし
て、ワックス(ラノリン系、マイクロクリスタリン系、
カルナウバ系等)が添加される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、キャップ用塗
料では、ワックスを多量に添加すると、ライナーがキャ
ップ本体に接着しにくくなる傾向がある。このため、開
栓トルクを十分に低減させることが可能な量のワックス
を添加した場合でも、キャップ本体に対するライナーの
接着性が低下するのを防ぐことができるキャップ用塗料
が要望されていた。
【0004】ところで、近年では、飲料用などの容器と
して、ガラスや合成樹脂製のものに代えて、アルミニウ
ムなどの金属製のものが用いられている。金属製容器
は、ガラスや合成樹脂製のものに比べ、装着されたキャ
ップを開栓する際に、キャップとの間の摩擦が大きくな
りやすく、開栓トルクが上昇しやすい問題がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は以下の通りである。 (1)開栓トルクを十分に低くし、かつキャップ本体に
対するライナーの接着性低下を防ぐことができるキャッ
プ用塗料、およびこれを用いたキャップを提供する。 (2)金属製容器に用いるキャップに用いた場合でも、
ライナーの接着性を低下させることなく、開栓トルクを
十分に低くすることができるキャップ用塗料、およびこ
れを用いたキャップを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、グリセリン
・脂肪酸エステルを含むキャップ用塗料を用いてキャッ
プの塗膜を形成することによって、ライナーの接着性を
低下させることなく、開栓トルクを低くすることができ
ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成し
た。本発明のキャップ用塗料は、(A)エポキシフェノ
ール系樹脂、(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)グリ
セリン・脂肪酸エステルを含むことを特徴とする。グリ
セリン・脂肪酸エステルとしては、オリーブ油を用いる
のが好ましい。本発明のキャップ用塗料は、(A)エポ
キシ−フェノール系樹脂20〜50重量部、(B)ポリ
オレフィン系樹脂2〜20重量部を含む樹脂成分100
重量部に対し、(C)グリセリン・脂肪酸エステル1〜
10重量部を配合したものであることが好ましい。本発
明のキャップは、天板部と、その周縁から垂下した筒部
とを備え、これらの内面に塗膜が形成されたキャップ本
体と、このキャップ本体内面側に設けられたライナーと
を備え、前記塗膜が、(A)エポキシフェノール系樹
脂、(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)グリセリン・
脂肪酸エステルを含むキャップ用塗料を塗布して得たも
のであることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のキャップ用塗料は、
(A)エポキシフェノール系樹脂、(B)ポリオレフィ
ン系樹脂、(C)グリセリン・脂肪酸エステルを含む。
以下、各成分について詳細に説明する。 (A)エポキシ−フェノール系樹脂 本発明において、エポキシ−フェノール系樹脂は、エポ
キシ樹脂とフェノール樹脂とから調製されるものであ
る。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエ
ステル型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、これら
を変性させた変性エポキシ樹脂を用いることができる。
本発明では、これらエポキシ樹脂のうち2種以上を用い
ることもできる。
【0008】フェノール樹脂は、アルカリ触媒の存在下
でフェノール類にアルデヒドを付加縮合させて得られる
ものである。フェノール類としては、クレゾール(o−
クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール)、フェ
ノール、p−tert−ブチルフェノール、ビスフェノ
ールA、キシレノール、レゾルシンのうち1種または2
種以上が使用可能である。アルデヒドとしては、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラールのうち1
種または2種以上が使用できる。アルカリ触媒として
は、アンモニア、エチルアミン、ブチルアミン、水酸化
ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムな
どを用いることができる。本発明では、2種以上のフェ
ノール樹脂を用いることもできる。
【0009】エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合
は、エポキシ樹脂:フェノール樹脂(重量比)が70:
30〜95:5(好ましくは80:20〜90:10)
の範囲となるようにするのが好ましい。エポキシ樹脂の
配合割合が上記範囲未満であると、塗膜の加工性が低下
し、上記範囲を越える場合には、キャップ成形時におい
て塗膜が剥がれやすくなる。
【0010】(B)ポリオレフィン系樹脂 ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレン
ブテン、イソプレン、ペンテン、メチルペンテンなどの
オレフィン類の単独重合体または共重合体、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンを用いることができる。また
ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ア
イオノマー等を用いることもできる。本発明では、これ
らポリオレフィン系樹脂のうち2種以上を用いることも
できる。
【0011】(C)グリセリン・脂肪酸エステル 本発明のキャップ用塗料で用いられるグリセリン・脂肪
酸エステルとしては、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸
と、グリセリンとのエステルが使用可能である。飽和脂
肪酸としては、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプ
リル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラ
ウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル
酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、
セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン
酸、ラクセル酸を用いることができる。不飽和脂肪酸と
しては、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、
セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、
リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ステアロール
酸が使用可能である。本発明では、これら脂肪酸を用い
たグリセリン・脂肪酸エステルのうち2種以上を用いる
こともできる。また本発明では、グリセリン・脂肪酸エ
ステルとして、オリーブ油、ヘット、ラード、羊脂、鯨
油、魚油、肝油、あまに油、きり油などの天然油脂を用
いることもできる。なかでも特に、オリーブ油を用いる
と、キャップ本体に対するライナーの接着性を高めるこ
とができるため好ましい。
【0012】本発明のキャップ用塗料には、塗布作業時
の作業性を向上させるなどの目的で、溶剤を添加するの
が好ましい。この溶剤としては、上記(A)〜(C)の
各成分を溶解または分散させ得るものを用いるのが好ま
しい。この溶剤としては、キシレン、ベンゼン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素系溶剤、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル系溶
剤、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテ
ル系溶剤、イソブチルアルコール、メチルアルコールな
どのアルコール系溶剤、シクロヘキサノン、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケ
トン系溶剤、石油ナフサなどを用いるのが好ましい。
【0013】本発明のキャップ用塗料を、(A)エポキ
シ−フェノール系樹脂、(B)ポリオレフィン系樹脂を
含む樹脂成分に、(C)グリセリン・脂肪酸エステルを
配合したものとすると、樹脂成分を構成する各成分の合
計100重量部あたりの望ましい配合量は以下の通りで
ある。 (A)成分:20〜50重量部(好ましくは30〜40
重量部)、(B)成分:2〜20重量部(好ましくは2
〜10重量部)。 (A)成分の配合量が上記範囲未満であると、目的とす
る厚さの塗膜を形成するのが難しくなる。また配合量が
上記範囲を越えると、塗料を塗布する際の作業性が悪化
する。(B)成分の配合量が上記範囲未満であると、キ
ャップ本体に対するライナーの接着性が低下する。また
配合量が上記範囲を越えると、塗膜の強度が低下し塗膜
が剥がれやすくなる。
【0014】この樹脂成分に配合される(C)グリセリ
ン・脂肪酸エステルの配合量は、上記樹脂成分100重
量部に対し、1〜10重量部(好ましくは2〜5重量
部)とするのが好ましい。この配合量が上記範囲未満で
あると、開栓トルクを小さくする効果が不足し、添加量
が上記範囲を越えると、塗膜の強度が低下する。
【0015】本発明のキャップ用塗料を用いてキャップ
を製造するには、次の方法を採ることができる。(A)
エポキシ−フェノール系樹脂と、(B)ポリオレフィン
系樹脂と、(C)グリセリン・脂肪酸エステルとを含む
キャップ用塗料を調製する。このキャップ用塗料を、金
属板の表面にロールコータ法などを用いて塗布する。金
属板としては、アルミニウム板、熱延鋼板、冷延鋼板を
用いることができる。キャップ用塗料の塗布量は、形成
される塗膜(乾燥時)の厚さが、2〜50μm(好まし
くは5〜20μm)となるように設定するのが好まし
い。金属板表面に塗布したキャップ用塗料を、好ましく
は50〜250℃の温度条件で焼き付けし、金属板表面
に塗膜を形成する。
【0016】この金属板を、打ち抜き加工などにより円
形とした後、絞り加工やプレス加工などによって、天板
部とその周縁から垂下する筒部を有する有蓋筒状に成形
し、キャップシェルとする。このキャップシェルの天板
部内面に、ポリオレフィン系樹脂等からなる円板状のラ
イナーを、熱圧着、熱融着などにより接着する。このラ
イナーには、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂を用い
ることができる。またポリオレフィン系樹脂にスチレン
−ブタジエン共重合体などを配合した樹脂組成物を用い
ることもできる。ライナーは、ポリオレフィン系樹脂な
どの合成樹脂材料に対する接着性に優れたキャップ用塗
料からなる塗膜上に接着されるため、キャップ本体に対
し強固に接着する。
【0017】図1は、本発明のキャップ用塗料の一例を
用いて作製したキャップの例を示すものである。ここに
示すキャップ1は、円形の天板部2と、その周縁から垂
下した筒部3とを備え、これらの内面に上記キャップ用
塗料からなる塗膜4が形成されたキャップ本体5と、天
板部2内面側に接着されたライナー6とから概略構成さ
れている。キャップ本体5の筒部3は、水平スコア7に
よって水平スコア7より上部の主部8と、TEリング部
9とに区画されている。筒部3には、容器21の口部2
1aに形成された雄ネジ22に螺合するネジ部10が形
成されている。キャップ本体5には、アルミニウムなど
の金属を用いることができる。
【0018】形成された塗膜4は、(A)エポキシフェ
ノール系樹脂、(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)グ
リセリン・脂肪酸エステルを含むものとなる。この塗膜
4は、上記塗料から溶剤などの揮発成分が蒸散したもの
である。塗膜4は、(A)成分を40〜94重量%(好
ましくは60〜80重量%)、(B)成分を4〜40重
量%(好ましくは4〜20重量%)、(C)成分を2〜
20重量%(好ましくは4〜10重量%)含むものであ
ることが好ましい。(A)成分の含有量が上記範囲未満
であると、目的とする厚さの塗膜を形成するのが難しく
なり、上記範囲を越えると、塗料を塗布する際の作業性
が悪化する。(B)成分の含有量が上記範囲未満である
と、キャップ本体に対するライナーの接着性が低下す
る。また配合量が上記範囲を越えると、塗膜の強度が低
下し塗膜が剥がれやすくなる。(C)成分の含有量が上
記範囲未満であると、開栓トルクを小さくする効果が不
足し、上記範囲を越えると、塗膜の強度が低下する。
【0019】このキャップ1を開栓方向に回すと、キャ
ップ1は容器口部21aの雄ネジ22に沿って上昇し、
開栓される。この際、TEリング部9は容器口部21a
に係止し、主部8から切り離される。
【0020】本発明のキャップ用塗料は、(A)エポキ
シフェノール系樹脂、(B)ポリオレフィン系樹脂、
(C)グリセリン・脂肪酸エステルを含むものであるの
で、このキャップ用塗料の一例からなる塗膜4を形成し
たキャップ1では、開栓時において、塗膜4によってキ
ャップ本体5と容器口部21aとの間の摩擦が低減され
る。このため、開栓トルクを低く抑えることができる。
この摩擦低減効果は、グリセリン・脂肪酸エステルの配
合により得られると考えられる。またキャップ本体5に
対するライナー6の接着性を高め、開栓時などにおいて
ライナー6がキャップ本体5から剥離するのを防ぐこと
ができる。
【0021】本発明のキャップ用塗料は、金属製容器に
用いられるキャップに適用した場合でも、ライナーの接
着性を低下させることなく、開栓トルクを低くすること
ができる。
【0022】
【実施例】(実施例1)表1に示すように、ビスフェノ
ールA型固形エポキシ樹脂(エポキシ樹脂)と、クレゾ
ール、p−t−ブチルフェノール・ホルムアルデヒド樹
脂(フェノール樹脂)とを用いたエポキシ−フェノール
系樹脂と、ポリエチレン(ポリオレフィン系樹脂)と、
オリーブ油(グリセリン・脂肪酸エステル)と、溶剤
(キシレン、石油ナフサG、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、イソブチルアルコール、メチルアルコー
ル、シクロヘキサノン)とを含むキャップ用塗料を調製
した。次いで、このキャップ用塗料を用いて、次のよう
にして図1に示すキャップ1を作製した。上記キャップ
用塗料を、厚さ0.23mmのアルミニウム板表面に、
塗膜厚さ(乾燥時)が5〜10μmとなるように、ロー
ルコータを用いて塗布した。次いで、このアルミニウム
板を約200℃に加熱しキャップ用塗料を焼き付けし、
塗膜を有するアルミニウム板を得た。このアルミニウム
板を、内径28mmの有蓋筒状に成形しキャップシェル
を得た。このキャップシェルの天板部内面に、所定量の
ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレンとスチレン−ブ
タジエン共重合体の混合樹脂)を溶融状態で供給し、キ
ャップシェルに圧着して円板状のライナーとした。この
ライナーを接着したキャップシェルをアルミニウム製の
容器口部21a(外径28mm)に被せ、雄ネジ22に
沿って外部から押圧してネジ部10を形成し、図1に示
すキャップ1を得た。
【0023】(実施例2〜6)グリセリン・脂肪酸エス
テル(オリーブ油)の配合量を変えること以外は実施例
1と同様にしてキャップ用塗料を調製し、このキャップ
用塗料を用いてキャップ1を作製した。
【0024】(比較例1)グリセリン・脂肪酸エステル
を配合しないこと以外は実施例1と同様にしてキャップ
用塗料を調製し、このキャップ用塗料を用いてキャップ
を作製した。
【0025】(比較例2、3)グリセリン・脂肪酸エス
テルに代えて、ラノリンワックスを配合すること以外は
実施例1と同様にしてキャップ用塗料を調製し、このキ
ャップ用塗料を用いてキャップを作製した。
【0026】上記各実施例および比較例のキャップを、
以下に示す開栓トルク測定試験およびライナー接着強度
測定試験に供した。 (1)開栓トルク測定 アルミニウム製容器の口部に装着した実施例および比較
例のキャップの開栓トルク(キャップが動き始める時の
トルク)を、トルクメータを用いて測定した。 (2)ライナー接着強度測定 引張り試験機を用いて、ライナーの周縁部を天板部に対
し垂直な方向に引っ張り、引張強度の最大値を接着強度
とした。試験結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1より、グリセリン・脂肪酸エステルを
配合しない比較例1では、ライナーの接着強度が高いも
のの、開栓トルクが非常に大きく、塗料にワックスを配
合する比較例2、3では、開栓トルクが大きすぎるか、
またはライナー接着強度が不足することがわかる。これ
に対し、グリセリン・脂肪酸エステルを配合する実施例
1〜6では、ライナーの接着強度を極端に低下させるこ
となく、開栓トルクを小さくすることができた。なかで
も、グリセリン・脂肪酸エステルの配合量を1〜10重
量部とする実施例2〜5(特に配合量を2〜5重量部と
する実施例3、4)では、優れた開栓トルクおよびライ
ナー接着強度が得られた。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のキャップ
用塗料は、(A)エポキシフェノール系樹脂、(B)ポ
リオレフィン系樹脂、(C)グリセリン・脂肪酸エステ
ルを含むものであるので、このキャップ用塗料からなる
塗膜を形成したキャップでは、開栓トルクを低く抑える
とともに、キャップ本体に対するライナーの接着性を高
め、ライナー剥離を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るキャップ用塗料の一例を用い
て作製したキャップの例を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1・・・キャップ、2・・・天板部、3・・・筒部、4・・・塗膜、
5・・・キャップ本体、6・・・ライナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯塚 二十雄 栃木県下都賀郡野木町大字野木148番地 株式会社柴崎製作所内 Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 BA02 CA01 CC01 DA01 DB05 DB12 DC01 FA09 FB01 GA01 GB01 GB08 HA02 HB04 HD01 KA13 KA15 4J038 BA202 CB022 CB032 CB052 CB062 CB082 CB122 CB162 CF032 CG142 CH032 DB061 DB071 DB091 DB131 DB151 DB261 DB301 DB461 GA01 GA06 GA16 JA57

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャップ内面に塗布されるキャップ用
    塗料であって、(A)エポキシフェノール系樹脂、
    (B)ポリオレフィン系樹脂、(C)グリセリン・脂肪
    酸エステルを含むことを特徴とするキャップ用塗料。
  2. 【請求項2】 グリセリン・脂肪酸エステルは、オリ
    ーブ油であることを特徴とする請求項1記載のキャップ
    用塗料。
  3. 【請求項3】 (A)エポキシ−フェノール系樹脂2
    0〜50重量部、(B)ポリオレフィン系樹脂2〜20
    重量部を含む樹脂成分100重量部に対し、(C)グリ
    セリン・脂肪酸エステル1〜10重量部を配合したこと
    を特徴とする請求項1または2記載のキャップ用塗料。
  4. 【請求項4】 天板部(2)と、その周縁から垂下し
    た筒部(3)とを備え、これらの内面に塗膜(4)が形
    成されたキャップ本体(5)と、このキャップ本体内面
    側に設けられたライナー(6)とを備えたキャップであ
    って、 前記塗膜は、(A)エポキシフェノール系樹脂、(B)
    ポリオレフィン系樹脂、(C)グリセリン・脂肪酸エス
    テルを含むキャップ用塗料を塗布して得たものであるこ
    とを特徴とするキャップ。
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