JP2002260209A - 非晶質磁気記録媒体およびその製法ならびに磁気記録再生装置 - Google Patents
非晶質磁気記録媒体およびその製法ならびに磁気記録再生装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高密度記録化に対応した磁区サイズが微細な磁
気記録媒体の提供。 【解決手段】基板1上に連続相とその中に存在する1〜
3種の球状の孤立相または連続層中に積み重なった球状
の1〜3種の孤立相が存在する磁区形成制御層2を形成
し、非晶質磁性層3に微細な磁区構造を形成した磁気記
録媒体。
気記録媒体の提供。 【解決手段】基板1上に連続相とその中に存在する1〜
3種の球状の孤立相または連続層中に積み重なった球状
の1〜3種の孤立相が存在する磁区形成制御層2を形成
し、非晶質磁性層3に微細な磁区構造を形成した磁気記
録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体に係
わり、特に、高密度記録に対応した磁気記録媒体とその
製法、および、それを塔載した磁気記録再生装置に関す
る。
わり、特に、高密度記録に対応した磁気記録媒体とその
製法、および、それを塔載した磁気記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、グラッフィクス、動画像のデー
タ、文書データなど、データの多種多様性が進み、取扱
う情報量も膨大な数となっている。このような膨大なデ
ータ量の取扱いを可能とするため、ハードディスク(磁
気記録再生装置)の分野においては、面記録密度を高め
ることが最も重要な技術課題となっている。
タ、文書データなど、データの多種多様性が進み、取扱
う情報量も膨大な数となっている。このような膨大なデ
ータ量の取扱いを可能とするため、ハードディスク(磁
気記録再生装置)の分野においては、面記録密度を高め
ることが最も重要な技術課題となっている。
【0003】磁気記録再生装置の1つを担う磁気記録媒
体においては、高密度記録を達成するため、磁性粒子を
小さくする必要がある。しかし、磁性粒子を3nm以下
に微細化すると、室温の熱エネルギーによって一旦磁化
した磁性粒子がその磁化を失う、いわゆる熱減磁が特に
問題となる。熱減磁を防止するためには、粒径の極端に
小さな磁性粒子が生じないように、磁性粒子の粒径分布
を小さくする必要がある。
体においては、高密度記録を達成するため、磁性粒子を
小さくする必要がある。しかし、磁性粒子を3nm以下
に微細化すると、室温の熱エネルギーによって一旦磁化
した磁性粒子がその磁化を失う、いわゆる熱減磁が特に
問題となる。熱減磁を防止するためには、粒径の極端に
小さな磁性粒子が生じないように、磁性粒子の粒径分布
を小さくする必要がある。
【0004】磁性粒子の粒径分布を小さくする手法とし
ては、特開平6−259743号公報に記載の金属酸化
物を下地層として用いることが検討されている。この手
法では、磁性層の下に金属酸化物下地層を蒸着する方法
で、磁性層中の磁性粒子の粒径分布を小さくしている。
ては、特開平6−259743号公報に記載の金属酸化
物を下地層として用いることが検討されている。この手
法では、磁性層の下に金属酸化物下地層を蒸着する方法
で、磁性層中の磁性粒子の粒径分布を小さくしている。
【0005】また、磁性層を非晶質にして、非晶質磁性
層の磁区構造を微細構造に制御する方法も考えられてお
り、その一例として、特開平2000−67425号公
報に記載の磁気特性の異なる非晶質磁性層を蒸着させる
方法、特開平6−84216号公報に記載の基板に凹凸
をつける方法が提案されている。
層の磁区構造を微細構造に制御する方法も考えられてお
り、その一例として、特開平2000−67425号公
報に記載の磁気特性の異なる非晶質磁性層を蒸着させる
方法、特開平6−84216号公報に記載の基板に凹凸
をつける方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開平
6−259743号公報記載の方法では、粒径分散のよ
い下地層に磁性層をエピタキシャル成長させるために
は、金属酸化物を配向させる必要がある。
6−259743号公報記載の方法では、粒径分散のよ
い下地層に磁性層をエピタキシャル成長させるために
は、金属酸化物を配向させる必要がある。
【0007】しかし、スパッタ装置の微妙な条件のず
れ、ターゲットの膜組成のずれによって、金属酸化物の
配向が崩れてしまい、上部磁性層にエピタキシャル成長
しなくなることが懸念される。
れ、ターゲットの膜組成のずれによって、金属酸化物の
配向が崩れてしまい、上部磁性層にエピタキシャル成長
しなくなることが懸念される。
【0008】また、今後、40〜80Gb/inch2
と云った高密度記録になると、粒径が5nm程度と非常
に小さくなり、このような大きさの粒子は結晶性が低
く、エピタキシャルな関係を保つことが非常に難しくな
る。
と云った高密度記録になると、粒径が5nm程度と非常
に小さくなり、このような大きさの粒子は結晶性が低
く、エピタキシャルな関係を保つことが非常に難しくな
る。
【0009】そこで、本発明では、磁性層として粒界の
存在しない非晶質に着目し、金属酸化物を用いた磁区形
成制御層の粒子・粒界を磁性層に直接反映させ、磁区構
造制御を行う方法を検討した。
存在しない非晶質に着目し、金属酸化物を用いた磁区形
成制御層の粒子・粒界を磁性層に直接反映させ、磁区構
造制御を行う方法を検討した。
【0010】非晶質磁性層の磁区を制御する方法として
は、特開平2000−67425号公報に記載の磁気特
性の異なる非晶質磁性層を蒸着させる方法、特開平6−
84216号公報に記載の基板に凹凸をつける方法があ
るが、いずれも60Gb/inch2に対応する磁区構
造制御に至っていない。
は、特開平2000−67425号公報に記載の磁気特
性の異なる非晶質磁性層を蒸着させる方法、特開平6−
84216号公報に記載の基板に凹凸をつける方法があ
るが、いずれも60Gb/inch2に対応する磁区構
造制御に至っていない。
【0011】本発明の目的は、非晶質磁性層の磁区構造
を60Gb/inch2に対応可能な微細な構造に制御
した非晶質磁気記録媒体の提供にある。
を60Gb/inch2に対応可能な微細な構造に制御
した非晶質磁気記録媒体の提供にある。
【0012】また、本発明の他の目的は、上記の非晶質
磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置の提供にある。
磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置の提供にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の要旨次のとおりである。少なくとも基板、該基板上
に直接または他の層を介して形成された磁性層で構成さ
れた磁気記録媒体において、前記磁性層の上部または下
部に、直接または他の層を介して磁区形成制御層が形成
され、連続相と、その中に存在する1〜3種の球状の孤
立相、または、連続層中に積み重なった球状の孤立相か
ら構成され、磁性層が非晶質である非晶質磁気記録媒体
にある。
明の要旨次のとおりである。少なくとも基板、該基板上
に直接または他の層を介して形成された磁性層で構成さ
れた磁気記録媒体において、前記磁性層の上部または下
部に、直接または他の層を介して磁区形成制御層が形成
され、連続相と、その中に存在する1〜3種の球状の孤
立相、または、連続層中に積み重なった球状の孤立相か
ら構成され、磁性層が非晶質である非晶質磁気記録媒体
にある。
【0014】前記磁区形成制御層は、酸化コバルト、酸
化鉄、酸化ニッケルの一種以上から選ばれる第1酸化物
成分、および、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、酸化チタンの一種以上から選ばれる第2酸化物成分
を含有することを特徴とする。
化鉄、酸化ニッケルの一種以上から選ばれる第1酸化物
成分、および、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、酸化チタンの一種以上から選ばれる第2酸化物成分
を含有することを特徴とする。
【0015】さらに、少なくとも基板と、該基板上に直
接または他の層を介して形成される磁気記録媒体におい
て、前記磁性層の下部に、直接または他の層を介して形
成される磁区形成制御層は、重量比で酸化コバルト30
〜95%、酸化珪素30%〜2%、酸化チタン40%〜
3%を含有し、上記磁性層は非晶質であることがより好
ましい。
接または他の層を介して形成される磁気記録媒体におい
て、前記磁性層の下部に、直接または他の層を介して形
成される磁区形成制御層は、重量比で酸化コバルト30
〜95%、酸化珪素30%〜2%、酸化チタン40%〜
3%を含有し、上記磁性層は非晶質であることがより好
ましい。
【0016】また、磁気記録媒体の表面平滑度Raが
0.03〜0.4nmである非晶質磁気記録媒体にある。
0.03〜0.4nmである非晶質磁気記録媒体にある。
【0017】また、前記磁性層の上部または下部に、直
接または他の層を介して形成され、この磁区形成制御層
の体積磁化率が外部磁場1Tの下で50〜200(em
u/cc)であり、上記磁性層は非晶質である非晶質磁
気記録媒体にある。
接または他の層を介して形成され、この磁区形成制御層
の体積磁化率が外部磁場1Tの下で50〜200(em
u/cc)であり、上記磁性層は非晶質である非晶質磁
気記録媒体にある。
【0018】前記磁区形成制御層は、膜厚が1〜3nm
においては孤立相の平均粒径が1〜3nmであり、膜厚
が3〜15nmにおいては孤立相の平均粒径が3〜6n
mであり、孤立相の粒径の標準偏差を平均粒径で除した
値が25%以下であるのがよい。
においては孤立相の平均粒径が1〜3nmであり、膜厚
が3〜15nmにおいては孤立相の平均粒径が3〜6n
mであり、孤立相の粒径の標準偏差を平均粒径で除した
値が25%以下であるのがよい。
【0019】そして、磁性層は遷移金属と希土類元素か
らなる非晶質合金であることを特徴とする。
らなる非晶質合金であることを特徴とする。
【0020】磁区形成制御層と磁性層の間に非晶質磁性
層の酸化防止を目的として、中間層が形成される。該中
間層は、シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムの
いずれかを含む単層またはその積層体であり、その膜厚
が0.5〜5nmであることが好ましい。
層の酸化防止を目的として、中間層が形成される。該中
間層は、シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムの
いずれかを含む単層またはその積層体であり、その膜厚
が0.5〜5nmであることが好ましい。
【0021】上記の磁気記録媒体の製造工程は、基板上
に磁区形成制御層を形成する工程と磁性層を形成する工
程で構成され、上記磁区形成制御層は連続相と、その中
に存在する1〜3種の球状の孤立相とから構成され、磁
性層は非晶質であることを特徴とする磁気記録媒体であ
り、成膜途中に、磁区形成制御層をエッチングする機構
がついているとなおよい。
に磁区形成制御層を形成する工程と磁性層を形成する工
程で構成され、上記磁区形成制御層は連続相と、その中
に存在する1〜3種の球状の孤立相とから構成され、磁
性層は非晶質であることを特徴とする磁気記録媒体であ
り、成膜途中に、磁区形成制御層をエッチングする機構
がついているとなおよい。
【0022】さらに、磁気記録媒体と、それを支持する
スピンドルと、それを回転させるスピンドルモーター
と、情報を読み書きする磁気ヘッドと、それを駆動する
VCM(Voice Coil Motor)と、それ
らを制御する回路を有する磁気記録再生装置において、
上記磁気記録媒体は、基板、該基板上に直接または他の
層を介して形成される磁性層、上記磁性層の上部または
下部に直接または他の層を介して形成される磁区形成制
御層で構成され、磁区形成制御層は連続相と、その中に
存在する1〜3種の球状の孤立相、または、連続層中に
積み重なった球状の孤立相により構成され、前記磁性層
は非晶質である磁気記録再生装置にある。
スピンドルと、それを回転させるスピンドルモーター
と、情報を読み書きする磁気ヘッドと、それを駆動する
VCM(Voice Coil Motor)と、それ
らを制御する回路を有する磁気記録再生装置において、
上記磁気記録媒体は、基板、該基板上に直接または他の
層を介して形成される磁性層、上記磁性層の上部または
下部に直接または他の層を介して形成される磁区形成制
御層で構成され、磁区形成制御層は連続相と、その中に
存在する1〜3種の球状の孤立相、または、連続層中に
積み重なった球状の孤立相により構成され、前記磁性層
は非晶質である磁気記録再生装置にある。
【0023】磁気ヘッドに、レーザー光発振装置と、レ
ーザー光を集光するための対物レンズが装着していても
よい。
ーザー光を集光するための対物レンズが装着していても
よい。
【0024】
【発明の実施の形態】〔実施例 1〕本実施例で作成し
た磁気記録媒体の薄膜の断面構造を図1に示す。図1に
おいて、1は基板、2は磁区形成制御層、3は酸化防止
層、4は非晶質磁性層、5は保護層、6は潤滑膜であ
る。
た磁気記録媒体の薄膜の断面構造を図1に示す。図1に
おいて、1は基板、2は磁区形成制御層、3は酸化防止
層、4は非晶質磁性層、5は保護層、6は潤滑膜であ
る。
【0025】本実施例では、基板1として外径65mm
φの2.5インチのガラス基板を用いた。この基板1に
は中央にチャックのための20mmφの内径が設けられ
おり、板厚は0.635mmである。磁区形成制御層2
〜保護層5までの各層は、スパッタリングによって蒸着
し、ターゲットは全て4inchφのものを用いた。
φの2.5インチのガラス基板を用いた。この基板1に
は中央にチャックのための20mmφの内径が設けられ
おり、板厚は0.635mmである。磁区形成制御層2
〜保護層5までの各層は、スパッタリングによって蒸着
し、ターゲットは全て4inchφのものを用いた。
【0026】酸化防止層3としてSi、保護層5として
Cを選択した。膜厚はそれぞれ、2nm,5nmとし
た。
Cを選択した。膜厚はそれぞれ、2nm,5nmとし
た。
【0027】非晶質磁性層4としては、モル%で15T
b−75Fe−10Coの磁性層を用い、膜厚は20n
mとした。スパッタリングは、到達真空度を7.0×1
0-5Pa以下とし、Arガスを導入してチャンバー内を
0.26Paとした後、プラズマを発生させて成膜し
た。
b−75Fe−10Coの磁性層を用い、膜厚は20n
mとした。スパッタリングは、到達真空度を7.0×1
0-5Pa以下とし、Arガスを導入してチャンバー内を
0.26Paとした後、プラズマを発生させて成膜し
た。
【0028】磁区形成制御層として遷移金属酸化物とガ
ラス化成分とからなる混合酸化物を選択した。本実施例
では、磁区形成制御層の組成および組成比率を変化させ
たときの磁性層の特性の変化を調べた。
ラス化成分とからなる混合酸化物を選択した。本実施例
では、磁区形成制御層の組成および組成比率を変化させ
たときの磁性層の特性の変化を調べた。
【0029】組成は、遷移金属酸化物成分として、Co
O、FeO、MnO、NiO、ガラス化成分として、S
iO2、TiO2、Al2O3、ZnOを選択し、各組成、
組成比率、および、磁区形成制御層の膜厚を変化させ
た。
O、FeO、MnO、NiO、ガラス化成分として、S
iO2、TiO2、Al2O3、ZnOを選択し、各組成、
組成比率、および、磁区形成制御層の膜厚を変化させ
た。
【0030】表1〜3には、金属酸化物成分の組成をC
oO、とガラス化成分の組成をST(S:SiO2、
T:TiO2を重量比で4:6で混合したもの)と固定
して、金属酸化物成分とガラス化成分の成分比率を変化
させたときの、磁区形成制御層の孤立相の平均粒径、標
準偏差を平均粒径で割った値、平均粒界幅、標準偏差、
断面から見た孤立相の形状、磁気特性を示した。
oO、とガラス化成分の組成をST(S:SiO2、
T:TiO2を重量比で4:6で混合したもの)と固定
して、金属酸化物成分とガラス化成分の成分比率を変化
させたときの、磁区形成制御層の孤立相の平均粒径、標
準偏差を平均粒径で割った値、平均粒界幅、標準偏差、
断面から見た孤立相の形状、磁気特性を示した。
【0031】
【表1】
【表2】
【表3】 なお、各評価は以下のようにして行った。磁区形成制御
層の平面TEM像観察を行ったところ、いずれの場合も
球状あるいはラメラ状の孤立相が連続相中に点在する構
造が観測された。そこで、得られたTEM像から孤立相
1個1個の面積を計算し、その面積を有する円を仮定
し、その直径をもって粒径とした。
層の平面TEM像観察を行ったところ、いずれの場合も
球状あるいはラメラ状の孤立相が連続相中に点在する構
造が観測された。そこで、得られたTEM像から孤立相
1個1個の面積を計算し、その面積を有する円を仮定
し、その直径をもって粒径とした。
【0032】1つの試料から100〜300個程度の孤
立相の粒径を解析し、平均粒径、標準偏差を計算した。
平均粒界幅は粒界の幅を任意に100点とって計測し、
その幅の平均値として求めた。
立相の粒径を解析し、平均粒径、標準偏差を計算した。
平均粒界幅は粒界の幅を任意に100点とって計測し、
その幅の平均値として求めた。
【0033】孤立相の形状は、平面TEMだけでは正確
に把握することができないため、断面TEMを観察し、
平面TEM像と断面TEM像から粒子の形状を判断する
ことが可能である。
に把握することができないため、断面TEMを観察し、
平面TEM像と断面TEM像から粒子の形状を判断する
ことが可能である。
【0034】磁気特性は、振動式磁束計(VSM)によ
り、磁区の大きさは、MFM(磁気力顕微鏡)により評
価した。以上の各特性の測定は磁気記録媒体に潤滑膜を
塗布せずに行った。
り、磁区の大きさは、MFM(磁気力顕微鏡)により評
価した。以上の各特性の測定は磁気記録媒体に潤滑膜を
塗布せずに行った。
【0035】R/W特性は、磁気記録媒体に潤滑膜を塗
布し、図2に示す磁気記録装置を作製して評価した。
布し、図2に示す磁気記録装置を作製して評価した。
【0036】図2において、11は磁気ディスク、12
はスピンドル、13は磁気ヘッド、14は磁気ヘッドの
アーム、15はボイスコイルモーター、16は筐体であ
る。記録には、3.1Tの高飽和磁束密度を有する軟磁
性膜を用いた磁気ヘッドを用い、再生には、巨大磁気抵
抗効果を有するヘッドを用いて行った。ヘッド面と磁性
層表面との距離は10nmとした。
はスピンドル、13は磁気ヘッド、14は磁気ヘッドの
アーム、15はボイスコイルモーター、16は筐体であ
る。記録には、3.1Tの高飽和磁束密度を有する軟磁
性膜を用いた磁気ヘッドを用い、再生には、巨大磁気抵
抗効果を有するヘッドを用いて行った。ヘッド面と磁性
層表面との距離は10nmとした。
【0037】なお、表中で平均粒径、平均粒界幅、標準
偏差が空白のものは、平面TEMにおいて、孤立相と連
続相の境界がはっきりしなかったため、値が算出できな
かったことを示す。試料No.1は、磁区形成制御層を
蒸着しなかった試料(比較例)の結果である。No.1
では保磁力1.6kOe、角型比0.6であり、磁区サイ
ズは160nmであった。
偏差が空白のものは、平面TEMにおいて、孤立相と連
続相の境界がはっきりしなかったため、値が算出できな
かったことを示す。試料No.1は、磁区形成制御層を
蒸着しなかった試料(比較例)の結果である。No.1
では保磁力1.6kOe、角型比0.6であり、磁区サイ
ズは160nmであった。
【0038】膜厚が0.5nm以下の試料No.2〜8
は、保磁力1.4〜1.8kOe、角型比0.5〜0.7、
磁区の大きさ140〜170nm、R/W特性10dB
前後といずれも良好な特性が得られなかった。
は、保磁力1.4〜1.8kOe、角型比0.5〜0.7、
磁区の大きさ140〜170nm、R/W特性10dB
前後といずれも良好な特性が得られなかった。
【0039】しかし、膜厚が1〜3nmにおいては、金
属酸化物成分が95〜40%、平均粒径が1〜3nm、
平均粒界幅が0.7〜4.0nmの試料No.10〜1
4、No.17〜21は、保磁力2.4〜2.8、角型比
0.85〜0.9、磁区の大きさ35〜45nm、R/W
特性40〜45dBと、比較例に比べて向上していた。
属酸化物成分が95〜40%、平均粒径が1〜3nm、
平均粒界幅が0.7〜4.0nmの試料No.10〜1
4、No.17〜21は、保磁力2.4〜2.8、角型比
0.85〜0.9、磁区の大きさ35〜45nm、R/W
特性40〜45dBと、比較例に比べて向上していた。
【0040】膜厚が5〜15nmにおいては、膜厚1〜
3nmの時と条件が異なり、金属酸化物成分が50〜8
5%、平均粒径は3〜6nm、平均粒界幅が1.1〜2.
2nmの試料No.25〜27、No.32〜34におい
て、保磁力2.4〜2.8、角型比0.85〜0.9、磁区
の大きさ35〜45nm、R/W特性40〜45dBと
向上していた。
3nmの時と条件が異なり、金属酸化物成分が50〜8
5%、平均粒径は3〜6nm、平均粒界幅が1.1〜2.
2nmの試料No.25〜27、No.32〜34におい
て、保磁力2.4〜2.8、角型比0.85〜0.9、磁区
の大きさ35〜45nm、R/W特性40〜45dBと
向上していた。
【0041】膜厚が20nm以上の試料No.37〜4
3では、保磁力1.4〜1.8kOe、角型比0.5〜0.
7、磁区の大きさ140〜170nm、R/W特性10
dB前後と、いずれも良好な特性が得られなかった。ま
た、標準偏差は、膜厚が1〜15nmのいずれの場合に
おいても25%以下が好ましかった。
3では、保磁力1.4〜1.8kOe、角型比0.5〜0.
7、磁区の大きさ140〜170nm、R/W特性10
dB前後と、いずれも良好な特性が得られなかった。ま
た、標準偏差は、膜厚が1〜15nmのいずれの場合に
おいても25%以下が好ましかった。
【0042】次に、これらの結果を孤立相の形状から考
察する。等質構造であった試料No.5の磁区形成制御
層の模式断面図を図3に示す。このように、孤立相と孤
立相の粒界が明確に区別されていない構造であった。
察する。等質構造であった試料No.5の磁区形成制御
層の模式断面図を図3に示す。このように、孤立相と孤
立相の粒界が明確に区別されていない構造であった。
【0043】次に、膜厚が1nmで、球状の試料No.
12の磁区形成制御層の模式断面図を図4、又、膜厚が
15nmで球状の試料No.33の磁区形成制御層の模
式断面図を図5に示す。
12の磁区形成制御層の模式断面図を図4、又、膜厚が
15nmで球状の試料No.33の磁区形成制御層の模
式断面図を図5に示す。
【0044】このように、球状構造においては、連続相
9に球状の形状をした孤立相8が整列した構造(図
4)、球状の孤立相8が積層した構造(図5)をしてい
た。
9に球状の形状をした孤立相8が整列した構造(図
4)、球状の孤立相8が積層した構造(図5)をしてい
た。
【0045】次に、柱状の試料No.31の磁区形成制
御相の模式断面図を図6に示す。図6のように、柱状構
造においては、連続相9中に孤立相8が基板界面から柱
状に成長した構造をしていた。
御相の模式断面図を図6に示す。図6のように、柱状構
造においては、連続相9中に孤立相8が基板界面から柱
状に成長した構造をしていた。
【0046】次に、ラメラ構造の試料No.41の磁区
形成制御相の模式断面図を図7に示した。この図7のよ
うに、ラメラ構造においては、連続相9中に孤立相8が
ランダムな方向を向いて成長した構造をしていた。2つ
の相はいずれも結晶質ではなく、非晶質であった。な
お、これらの図においては、基板1、磁区形成制御層
2、孤立相8、孤立相8の粒界を構成している連続相9
を示す。
形成制御相の模式断面図を図7に示した。この図7のよ
うに、ラメラ構造においては、連続相9中に孤立相8が
ランダムな方向を向いて成長した構造をしていた。2つ
の相はいずれも結晶質ではなく、非晶質であった。な
お、これらの図においては、基板1、磁区形成制御層
2、孤立相8、孤立相8の粒界を構成している連続相9
を示す。
【0047】ここで、孤立相8の形状と特性を比較する
と、特性が向上していたいずれの試料においても、球状
の孤立相8または孤立相8が積層した構造であった。ま
た、一方で、特性が向上しなかった試料は、球状ではな
く等質構造、柱状、ラメラの状態であった。
と、特性が向上していたいずれの試料においても、球状
の孤立相8または孤立相8が積層した構造であった。ま
た、一方で、特性が向上しなかった試料は、球状ではな
く等質構造、柱状、ラメラの状態であった。
【0048】以上より、磁区形成制御層は、球状の孤立
相または球状の孤立相が積み重なった構造であることが
好ましいことが分かった。また、膜厚が1〜3nmであ
ると、少なくとも金属酸化物成分40〜95%、平均粒
径1〜3nm、平均粒界幅が0.7〜4nmの時に良好
な特性を示し、膜厚が3〜15nmになると、少なくと
も金属酸化物50〜85%、平均粒径3〜6nm、平均
粒界幅0.7〜3.4nmの時、良好な特性を示すことが
分かった。
相または球状の孤立相が積み重なった構造であることが
好ましいことが分かった。また、膜厚が1〜3nmであ
ると、少なくとも金属酸化物成分40〜95%、平均粒
径1〜3nm、平均粒界幅が0.7〜4nmの時に良好
な特性を示し、膜厚が3〜15nmになると、少なくと
も金属酸化物50〜85%、平均粒径3〜6nm、平均
粒界幅0.7〜3.4nmの時、良好な特性を示すことが
分かった。
【0049】表4に、金属酸化物成分またはガラス化成
分の構成元素を変化させた実験結果を示す。本実施例で
は、金属酸化物成分とガラス化成分の重量比を、表1〜
3において特性が向上していた試料No.33に相当す
る重量比8:2に固定し、金属酸化物のCoOをFe
O、MnO、NiOに、あるいは、ガラス化成分のTi
O2をAl2O3、ZnOに変化させた。このうち、試料
No.44〜46が金属酸化物の組成を変化させたも
の、試料No.47,48がガラス化成分を変化させた
ものである。
分の構成元素を変化させた実験結果を示す。本実施例で
は、金属酸化物成分とガラス化成分の重量比を、表1〜
3において特性が向上していた試料No.33に相当す
る重量比8:2に固定し、金属酸化物のCoOをFe
O、MnO、NiOに、あるいは、ガラス化成分のTi
O2をAl2O3、ZnOに変化させた。このうち、試料
No.44〜46が金属酸化物の組成を変化させたも
の、試料No.47,48がガラス化成分を変化させた
ものである。
【0050】
【表4】 まず、金属酸化物の組成を変化させた試料を見ると、M
nO、FeO、CoO、NiOの順に、平均粒径が小さ
くなる様子が観測されたものの、その他の特性は殆ど変
化せず、共に良好であった。
nO、FeO、CoO、NiOの順に、平均粒径が小さ
くなる様子が観測されたものの、その他の特性は殆ど変
化せず、共に良好であった。
【0051】また、ガラス化成分の組成を変化させた試
料を見ると、TiO2、Al2O3、ZnOの順に、平均
粒径が大きくなる様子が観測されたが、金属酸化物成分
を変化させた実験と同様に、その特性はどの試料におい
ても良好であった。
料を見ると、TiO2、Al2O3、ZnOの順に、平均
粒径が大きくなる様子が観測されたが、金属酸化物成分
を変化させた実験と同様に、その特性はどの試料におい
ても良好であった。
【0052】本実施例の結果を纏めると磁区形成制御層
は、球状の孤立相8が整列しているか球状の孤立相8が
積層した構造が必要であった。
は、球状の孤立相8が整列しているか球状の孤立相8が
積層した構造が必要であった。
【0053】さらに、膜厚が1〜3nmであると、金属
酸化物成分40〜95%、平均粒径1〜3nmの時、良
好な特性を示し、膜厚が3〜15nmになると、金属酸
化物50〜85%、平均粒径3〜6nmの時、良好な特
性を示した。遷移金属酸化物としては、CoO、Fe
O、MnO、NiO、ガラス化成分としてはSiO2、
TiO2、Al2O3、ZnOが適することが分かった。
酸化物成分40〜95%、平均粒径1〜3nmの時、良
好な特性を示し、膜厚が3〜15nmになると、金属酸
化物50〜85%、平均粒径3〜6nmの時、良好な特
性を示した。遷移金属酸化物としては、CoO、Fe
O、MnO、NiO、ガラス化成分としてはSiO2、
TiO2、Al2O3、ZnOが適することが分かった。
【0054】〔実施例 2〕本実施例では、磁区形成制
御層の磁性に着目して、非晶質磁性層の特性の変化を調
べた。磁区形成制御層の遷移金属酸化物をスピネル構造
を有するCo3O4にして、磁性を変化させるためにCo
をFeに置換した実験を行った。
御層の磁性に着目して、非晶質磁性層の特性の変化を調
べた。磁区形成制御層の遷移金属酸化物をスピネル構造
を有するCo3O4にして、磁性を変化させるためにCo
をFeに置換した実験を行った。
【0055】表5に80(Co3-xFexO4)−20S
Tのxの変化量に対する磁区形成制御層の孤立相の平均
粒径、外部磁場1Tの下での磁区形成制御層の体積磁化
率、非晶質磁性層の磁気特性の変化、磁区の大きさ、R
/W特性を示した。
Tのxの変化量に対する磁区形成制御層の孤立相の平均
粒径、外部磁場1Tの下での磁区形成制御層の体積磁化
率、非晶質磁性層の磁気特性の変化、磁区の大きさ、R
/W特性を示した。
【0056】
【表5】 試料番号No.33と試料番号No.101を比較する
と、CoOでも、Co3O4でもほとんど特性の変化は観
測されず、ともに良好な特性であった。Co3O 4をFe
で置換しても、平均粒径は殆ど変化しなかったが、保磁
力、角型比、磁区の大きさには若干の変化が見られた。
xが0.2〜0.8とした試料No.102〜105は、
非晶質磁性層の保磁力が増加し、R/W特性においても
良好な特性が得られた。
と、CoOでも、Co3O4でもほとんど特性の変化は観
測されず、ともに良好な特性であった。Co3O 4をFe
で置換しても、平均粒径は殆ど変化しなかったが、保磁
力、角型比、磁区の大きさには若干の変化が見られた。
xが0.2〜0.8とした試料No.102〜105は、
非晶質磁性層の保磁力が増加し、R/W特性においても
良好な特性が得られた。
【0057】しかし、1.0以上とした試料は、外部磁
場1Tの下での磁区形成制御層の体積磁化率が200
(emu/cc)を超えたため、磁気特性が2段ループ
となり、R/W特性において、好ましい特性が得られな
かった。
場1Tの下での磁区形成制御層の体積磁化率が200
(emu/cc)を超えたため、磁気特性が2段ループ
となり、R/W特性において、好ましい特性が得られな
かった。
【0058】この実施例から、外部磁場1Tの下での磁
区形成制御層の体積磁化率が50〜200(emu/c
c)であれば良好な特性が得られるが、200(emu
/cc)以上であると2段ループを形成するため、特性
が悪くなることが分かった。
区形成制御層の体積磁化率が50〜200(emu/c
c)であれば良好な特性が得られるが、200(emu
/cc)以上であると2段ループを形成するため、特性
が悪くなることが分かった。
【0059】〔実施例 3〕本実施例では、磁区形成制
御層の平滑性を変化させたときの非晶質磁性層の特性の
変化を調べるため、磁区形成制御層蒸着後、逆スパッタ
を行って磁区形成制御層表面の平滑性を変化させた。磁
区形成制御層としては、表3のNo.33に相当する条
件を用いこの膜を逆スパッタした。
御層の平滑性を変化させたときの非晶質磁性層の特性の
変化を調べるため、磁区形成制御層蒸着後、逆スパッタ
を行って磁区形成制御層表面の平滑性を変化させた。磁
区形成制御層としては、表3のNo.33に相当する条
件を用いこの膜を逆スパッタした。
【0060】逆スパッタ条件は、パワー100W、アル
ゴンガス圧3Paとし、逆スパッタ時間を変化させるこ
とで平滑性を変化させた。
ゴンガス圧3Paとし、逆スパッタ時間を変化させるこ
とで平滑性を変化させた。
【0061】表6に逆スパッタ時間の変化に対する平滑
性Raの変化、非晶質磁性層の磁気特性の変化、ヘッド
磁性層間距離、R/W特性の結果を示した。平滑性は、
磁気記録媒体表面をAFMによって観察し、断面TEM
により各層の表面形状を観察することによって評価し
た。
性Raの変化、非晶質磁性層の磁気特性の変化、ヘッド
磁性層間距離、R/W特性の結果を示した。平滑性は、
磁気記録媒体表面をAFMによって観察し、断面TEM
により各層の表面形状を観察することによって評価し
た。
【0062】
【表6】 逆スパッタ時間の増加に伴いRaが増加していた。断面
TEMでは、基板に凹凸が観測されなかったが、磁区形
成制御層2の表面形状において、磁区形成制御層の孤立
相8の部分が凸部、連続相9の部分が凹部となってお
り、磁区形成制御層2の凹凸を反映して上部の酸化防止
層3、非晶質磁性層4、保護膜5に凹凸が観測され、逆
スパッタにより各層の凹凸が大きくなるのが観測され
た。
TEMでは、基板に凹凸が観測されなかったが、磁区形
成制御層2の表面形状において、磁区形成制御層の孤立
相8の部分が凸部、連続相9の部分が凹部となってお
り、磁区形成制御層2の凹凸を反映して上部の酸化防止
層3、非晶質磁性層4、保護膜5に凹凸が観測され、逆
スパッタにより各層の凹凸が大きくなるのが観測され
た。
【0063】断面TEMの結果から参照すると、AFM
で観察されたRaの増加は、磁区形成制御層2のRaの
変化に対応すると考えられる。逆スパッタを行ってRa
が0.1nm以上になった試料No.201〜208は、
磁気特性、R/W特性は共に向上した。
で観察されたRaの増加は、磁区形成制御層2のRaの
変化に対応すると考えられる。逆スパッタを行ってRa
が0.1nm以上になった試料No.201〜208は、
磁気特性、R/W特性は共に向上した。
【0064】しかし、逆スパッタ時間を120秒行った
試料No.209では、Raが0.65nmと、凹凸が非
常に大きくなったため、磁気ヘッドの浮上量が20nm
と上昇して、磁気ヘッド磁性層間距離が増加し、R/W
特性の特性が悪くなった。
試料No.209では、Raが0.65nmと、凹凸が非
常に大きくなったため、磁気ヘッドの浮上量が20nm
と上昇して、磁気ヘッド磁性層間距離が増加し、R/W
特性の特性が悪くなった。
【0065】このことから、逆スパッタを行うことによ
り特性が向上するが、Raが0.4nmより大きいもの
では、かえって特性が悪化することが分かった。
り特性が向上するが、Raが0.4nmより大きいもの
では、かえって特性が悪化することが分かった。
【0066】〔実施例 4〕本実施例では、磁気ヘッド
に光学系の回路を装着して、レーザー光を照射しながら
R/W特性を行った。この時の磁気ヘッドの様子を図8
に示す。
に光学系の回路を装着して、レーザー光を照射しながら
R/W特性を行った。この時の磁気ヘッドの様子を図8
に示す。
【0067】図8において、19は装着するレーザー光
源、20はレーザー光を集光するための対物レンズ、2
1は再生ヘッド、22は磁気コイル、23は記録ヘッド
の芯部分である。
源、20はレーザー光を集光するための対物レンズ、2
1は再生ヘッド、22は磁気コイル、23は記録ヘッド
の芯部分である。
【0068】レーザー光は、発振波長640nmの半導
体レーザーを用い、パワー5mWで磁性層に対して、垂
直方向から照射した。本実施例で使用した対物レンズの
NA(Numerical Aperture)は0.
85とした。R/W特性評価は、レーザー光を信号に従
って照射し磁性層を加熱しながら記録ヘッド23によっ
て記録し、記録した信号を再生用ヘッド21によって再
生する方法を用いた。
体レーザーを用い、パワー5mWで磁性層に対して、垂
直方向から照射した。本実施例で使用した対物レンズの
NA(Numerical Aperture)は0.
85とした。R/W特性評価は、レーザー光を信号に従
って照射し磁性層を加熱しながら記録ヘッド23によっ
て記録し、記録した信号を再生用ヘッド21によって再
生する方法を用いた。
【0069】本実施例においても、試料No.33に相
当する成膜条件を用いた。その結果、60Gb/inc
h2の信号に対して、レーザー照射によって熱揺らぎに
強くなった効果を反映して、60dBと高い再生出力が
得られることが分かった。
当する成膜条件を用いた。その結果、60Gb/inc
h2の信号に対して、レーザー照射によって熱揺らぎに
強くなった効果を反映して、60dBと高い再生出力が
得られることが分かった。
【0070】以上より、記録ヘッドにレーザー光発振装
置を付随させることで、高い再生出力が得られることが
分かった。
置を付随させることで、高い再生出力が得られることが
分かった。
【0071】〔実施例 5〕本実施例では、酸化防止層
の膜厚,組成を変化させた実験を行った。ここでも表3
の試料No.33に相当する成膜条件を用いた場合の結
果を表7に示す。
の膜厚,組成を変化させた実験を行った。ここでも表3
の試料No.33に相当する成膜条件を用いた場合の結
果を表7に示す。
【0072】
【表7】 表7において、試料No.33〜No.306は、酸化防
止層としてSiを用いた例、試料No.307〜310
は、Si3N4、No.311〜314は、AlNを用い
た例である。
止層としてSiを用いた例、試料No.307〜310
は、Si3N4、No.311〜314は、AlNを用い
た例である。
【0073】酸化防止層の膜厚0.5nm未満では、保
磁力が殆ど観測されなかったが、0.5〜5nmでは、
保磁力が向上し、良好な磁気特性が得られた。しかし、
膜厚7nmでは、比較例並みの保磁力となった。
磁力が殆ど観測されなかったが、0.5〜5nmでは、
保磁力が向上し、良好な磁気特性が得られた。しかし、
膜厚7nmでは、比較例並みの保磁力となった。
【0074】酸化防止層0.5nm未満では、積層膜に
金属光沢が見られず、ほぼ透明であったことから、磁区
形成制御層からの酸素拡散の影響により、非晶質磁性層
が酸化し、保磁力が減少したものと思われる。一方、酸
化防止層が7nmのものは、非晶質磁性層の特性に及ぼ
す磁区形成制御層の影響が小さくなったと考えられる。
金属光沢が見られず、ほぼ透明であったことから、磁区
形成制御層からの酸素拡散の影響により、非晶質磁性層
が酸化し、保磁力が減少したものと思われる。一方、酸
化防止層が7nmのものは、非晶質磁性層の特性に及ぼ
す磁区形成制御層の影響が小さくなったと考えられる。
【0075】本実施例より酸化防止層の膜厚は0.5〜
5nmが最適であることが分かった。また、本実施例で
は、Si、窒化シリコン、窒化アルミニウムについての
結果を示したが、基板や磁区形成制御層、あるいは、大
気からの酸素の拡散を予防でき、膜密着性がよく、か
つ、非晶質の膜であれば酸化防止層として適していた。
5nmが最適であることが分かった。また、本実施例で
は、Si、窒化シリコン、窒化アルミニウムについての
結果を示したが、基板や磁区形成制御層、あるいは、大
気からの酸素の拡散を予防でき、膜密着性がよく、か
つ、非晶質の膜であれば酸化防止層として適していた。
【0076】〔実施例 6〕本実施例では、磁区形成制
御層の孤立相として、2または3種類観測された場合の
結果について示す。磁区形成制御層のターゲットとし
て、80Co8Si12Ti(wt%)ターゲットを選
択し、アルゴンと酸素ガスの混合ガスを用いて反応性ス
パッタにより、磁区形成制御層を作製した。
御層の孤立相として、2または3種類観測された場合の
結果について示す。磁区形成制御層のターゲットとし
て、80Co8Si12Ti(wt%)ターゲットを選
択し、アルゴンと酸素ガスの混合ガスを用いて反応性ス
パッタにより、磁区形成制御層を作製した。
【0077】この時、酸素ガスの圧力は、全ガス圧0.
26Paに対して、0〜10%変化させた。この実験に
おける広角X線の結果、孤立相の平均粒径、磁気特性、
磁区の大きさ、R/W特性の結果を表8に示す。
26Paに対して、0〜10%変化させた。この実験に
おける広角X線の結果、孤立相の平均粒径、磁気特性、
磁区の大きさ、R/W特性の結果を表8に示す。
【0078】
【表8】 表8に示すように、磁区形成制御層のX線回折を行った
ところ、酸素ガス圧が2%以下の試料No.401、N
o.402はCo、4〜6%の試料No.403〜404
はCoとCoO、8〜10%の試料No.405,40
6はCoとCoOとCo3O4、16〜20%の試料N
o.407,408はCoOとCo3O4、25%以上の
試料No.409以上ではCo3O4のピークが観測され
た。
ところ、酸素ガス圧が2%以下の試料No.401、N
o.402はCo、4〜6%の試料No.403〜404
はCoとCoO、8〜10%の試料No.405,40
6はCoとCoOとCo3O4、16〜20%の試料N
o.407,408はCoOとCo3O4、25%以上の
試料No.409以上ではCo3O4のピークが観測され
た。
【0079】この磁区形成制御層の平面TEMを観測し
たところ、X線回折の結果を反映して、試料No.40
3,404,407,408は孤立相として、2種類
(CoとCoOあるいは、CoOとCo3O4)、試料N
o.405,406は、孤立相として、3種類(Co、
CoO、Co3O4)が観測された。
たところ、X線回折の結果を反映して、試料No.40
3,404,407,408は孤立相として、2種類
(CoとCoOあるいは、CoOとCo3O4)、試料N
o.405,406は、孤立相として、3種類(Co、
CoO、Co3O4)が観測された。
【0080】孤立相がCo単独の試料No.401,4
02、Co、CoOの2相の試料No.403〜404
は、磁化が200(emu/cc)を超えたため、良好
な特性が得られなかったが、他の場合の試料においては
特性は殆ど変化せず、いずれも良好な特性が得られた。
02、Co、CoOの2相の試料No.403〜404
は、磁化が200(emu/cc)を超えたため、良好
な特性が得られなかったが、他の場合の試料においては
特性は殆ど変化せず、いずれも良好な特性が得られた。
【0081】このことから、孤立相の相の種類の数が
1,2,3と変化しても、良好な特性が得られることが
分かった。
1,2,3と変化しても、良好な特性が得られることが
分かった。
【0082】〔実施例 7〕本実施例では、非晶質磁性
層の上に磁区形成制御層を蒸着させた場合の磁気特性、
R/W特性の変化を調べた。図9に、本実施例で作製し
た磁気記録媒体の模式断面図を示す。図9において1は
基板、3は酸化防止層、4は非晶質磁性層、2は磁区形
成制御層、5は保護層、6は潤滑膜である。
層の上に磁区形成制御層を蒸着させた場合の磁気特性、
R/W特性の変化を調べた。図9に、本実施例で作製し
た磁気記録媒体の模式断面図を示す。図9において1は
基板、3は酸化防止層、4は非晶質磁性層、2は磁区形
成制御層、5は保護層、6は潤滑膜である。
【0083】表9に、磁区形成制御層を蒸着しなかった
時、磁区形成制御層を磁性層の下部に蒸着した時、磁区
形成制御層を磁性層の上部に蒸着した時に得られた特性
の結果を示す。
時、磁区形成制御層を磁性層の下部に蒸着した時、磁区
形成制御層を磁性層の上部に蒸着した時に得られた特性
の結果を示す。
【0084】
【表9】 表9の結果を見ると、磁区形成制御層を非晶質磁性層の
上部に蒸着した試料No.501は、磁気特性に関して
は、磁区形成制御層を蒸着しないものに対しては向上
し、非晶質磁性層の下部に蒸着したものとほぼ同様の効
果が得られた。
上部に蒸着した試料No.501は、磁気特性に関して
は、磁区形成制御層を蒸着しないものに対しては向上
し、非晶質磁性層の下部に蒸着したものとほぼ同様の効
果が得られた。
【0085】しかし、R/W特性に関しては、磁区形成
制御層を蒸着しないものに対しては向上しているもの
の、非晶質磁性層の下部に蒸着したものに比べ、ヘッド
と磁性層表面までの距離が25nmと非常に長くなって
しまったために、若干悪くなる傾向が見られた。
制御層を蒸着しないものに対しては向上しているもの
の、非晶質磁性層の下部に蒸着したものに比べ、ヘッド
と磁性層表面までの距離が25nmと非常に長くなって
しまったために、若干悪くなる傾向が見られた。
【0086】このことから、磁区形成制御層を、非晶質
磁性層の上部に蒸着しても、磁区形成制御層を蒸着しな
いものに比べて効果は得られるが、下部の方がより効果
が大きいことが分かった。
磁性層の上部に蒸着しても、磁区形成制御層を蒸着しな
いものに比べて効果は得られるが、下部の方がより効果
が大きいことが分かった。
【0087】本実施例で、磁区形成制御層を非晶質磁性
層の上部または下部のいずれに蒸着しても磁気特性、R
/W特性が比較例に比べて向上するが、非晶質磁性層の
下部に蒸着させた方が良好な特性が得られることが分か
った。
層の上部または下部のいずれに蒸着しても磁気特性、R
/W特性が比較例に比べて向上するが、非晶質磁性層の
下部に蒸着させた方が良好な特性が得られることが分か
った。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、非晶質磁性層の上部ま
たは下部に蒸着した連続相と、その中に存在する孤立相
または連続層中に積み重なった球状の孤立相が存在する
磁区形成制御層の影響を受けて、非晶質磁性層の磁区を
微細構造にすることができる。
たは下部に蒸着した連続相と、その中に存在する孤立相
または連続層中に積み重なった球状の孤立相が存在する
磁区形成制御層の影響を受けて、非晶質磁性層の磁区を
微細構造にすることができる。
【0089】さらに、磁区形成制御層の表面の凹凸、あ
るいは、磁区形成制御層の磁性によって、非晶質磁性層
の磁区をさらに微細構造にすることができる。
るいは、磁区形成制御層の磁性によって、非晶質磁性層
の磁区をさらに微細構造にすることができる。
【0090】また、磁気ヘッドにレーザー光発信装置を
装着することにより、R/W特性がさらに良好な特性の
ものが得られる。
装着することにより、R/W特性がさらに良好な特性の
ものが得られる。
【図1】本発明で作製した磁気記録媒体の模式断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明で用いた磁気記録再生装置の斜視図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施例において観測された磁気記録媒
体の断面TEMの模式断面図である。
体の断面TEMの模式断面図である。
【図4】本発明の実施例において観測された磁気記録媒
体の断面TEMの模式断面図である。
体の断面TEMの模式断面図である。
【図5】本発明の実施例において観測された磁気記録媒
体の断面TEMの模式断面図である。
体の断面TEMの模式断面図である。
【図6】本発明の実施例において観測された磁気記録媒
体の断面TEMの模式断面図である。
体の断面TEMの模式断面図である。
【図7】本発明の実施例において観測された磁気記録媒
体の断面TEMの模式断面図である。
体の断面TEMの模式断面図である。
【図8】本発明で用いた磁気ヘッドの模式断面図であ
る。
る。
【図9】本発明で作製した磁気記録媒体の模式断面図で
ある。
ある。
1…基板、2…磁区形成制御層、3…酸化防止層、4…
非晶質磁性層、5…保護層、6…潤滑膜、8…孤立相、
9…連続相、11…磁気ディスク、12…スピンドル、
13…磁気ヘッド、14…磁気ヘッドのアーム、15…
ボイスコイルモーター、16…筐体、19…装着するレ
ーザー光源、20…レーザー光を集光するための対物レ
ンズ、21…再生用のヘッド、22…磁気コイル、23
…記録用ヘッドの芯部分。
非晶質磁性層、5…保護層、6…潤滑膜、8…孤立相、
9…連続相、11…磁気ディスク、12…スピンドル、
13…磁気ヘッド、14…磁気ヘッドのアーム、15…
ボイスコイルモーター、16…筐体、19…装着するレ
ーザー光源、20…レーザー光を集光するための対物レ
ンズ、21…再生用のヘッド、22…磁気コイル、23
…記録用ヘッドの芯部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 浩貴 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 内藤 孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 平野 辰己 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所立研究所内 (72)発明者 中澤 哲夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 桐野 文良 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 竹内 輝明 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 矢野 亮 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 稲葉 信幸 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 松沼 悟 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BB01 BB05 BB08 CA01 DA03 EA03 5D112 AA06 BD02 FA04 FB04
Claims (15)
- 【請求項1】 基板と、該基板上に直接または他の層を
介して形成された磁性層により構成された磁気記録媒体
において、前記磁性層の上部または下部に直接または他
の層を介して磁区形成制御層を有し、該磁区形成制御層
は連続相と、その中に存在する1〜3種の球状の孤立相
または連続層中に積み重なった球状の1〜3種の孤立相
により構成され、かつ、前記磁性層は非晶質であること
を特徴とする非晶質磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記磁区形成制御層が酸化コバルト、酸
化鉄、酸化ニッケルの一つ以上を含む第1酸化物成分
と、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタ
ンの一つ以上を含む第2酸化物成分とを含有する請求項
1に記載の非晶質磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記磁気記録媒体の表面の平滑度Raが
0.1〜0.4nmである請求項1または2に記載の非晶
質磁気記録媒体。 - 【請求項4】 前記磁区形成制御層が、膜厚1〜3nm
の時は孤立相の平均粒径が1〜3nmであり、膜厚3〜
15nmの時は孤立相の平均粒径が3〜6nmであり、
前記孤立相の粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が2
5%以下である請求項1または2に記載の非晶質磁気記
録媒体。 - 【請求項5】 前記磁区形成制御層の体積磁化率が外部
磁場1Tのもとで50〜200(emu/cc)である
請求項1に記載の非晶質磁気記録媒体。 - 【請求項6】 前記磁性層が、遷移金属と希土類元素か
らなる非晶質合金である請求項1に記載の非晶質磁気記
録媒体。 - 【請求項7】 前記磁気記録媒体が、磁区形成制御層と
磁性層の間に、磁区形成制御層から磁性層への酸素拡散
防止を目的とした中間層が形成されている請求項1〜6
のいずれかに記載の非晶質磁気記録媒体。 - 【請求項8】 前記中間層が、シリコン、窒化シリコ
ン、窒化アルミニウムのいずれかを含む単相またはその
積層体であり、その膜厚が0.5〜5nmである請求項
7に記載の非晶質磁気記録媒体。 - 【請求項9】 基板と、該基板上に直接または他の層を
介して形成された磁性層から構成される磁気記録媒体に
おいて、磁性層の下部に直接または他の層を介して磁区
形成制御層が形成されており、前記磁区形成制御層が重
量比で酸化コバルト30〜95%、酸化珪素30〜2
%、酸化チタン40〜3%を含有し、上記磁性層が非晶
質であることを特徴とする非晶質磁気記録媒体。 - 【請求項10】 基板上に磁区形成制御層を形成する工
程と、磁性層を形成する工程と、前記磁区形成制御層に
連続相と、該連続相中に1〜3種の球状の孤立相または
積層状態の球状の孤立相を形成する工程と、前記磁性層
に非晶質の磁性層を形成する工程を含ことを特徴とする
非晶質磁気記録媒体の製法。 - 【請求項11】 前記磁区形成制御層をエッチングによ
り形成する請求項10に記載の非晶質磁気記録媒体の製
法。 - 【請求項12】 前記磁区形成制御層は、酸化コバル
ト、酸化鉄、酸化ニッケルから選ばれるの一つ以上を含
む第1酸化物成分、および、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれるの一つ以上を含
む第2酸化物成分を含有する請求項10または11に記
載の非晶質磁気記録媒体の製法。 - 【請求項13】 磁気記録媒体と、それを支持するスピ
ンドルと、それを回転させるスピンドルモーターと、情
報を読み書きする磁気ヘッドと、それを駆動するVCM
(Voice Coil Motor)と、それらを制
御する回路を備えた磁気記録再生装置において、 上記磁気記録媒体が基板と、該基板上に直接または他の
層を介して形成された磁性層により構成されており、前
記磁性層の上部または下部に直接または他の層を介して
磁区形成制御層を有し、該磁区形成制御層は連続相と、
その中に存在する1〜3種の球状の孤立相または連続層
中に積み重なった球状の1〜3種の孤立相により構成さ
れ、かつ、前記磁性層が非晶質であることを特徴とする
磁気記録再生装置。 - 【請求項14】 前記磁気ヘッドが、レーザー光発振装
置と該レーザー光を集光する対物レンズが装着されてい
る請求項13に記載の磁気記録再生装置。 - 【請求項15】 磁気記録媒体と、それを支持するスピ
ンドルと、それを回転させるスピンドルモーターと、情
報を読み書きする磁気ヘッドと、それを駆動するVCM
(Voice Coil Motor)と、それらを制
御する回路からなる磁気記録再生装置において、 上記磁気記録媒体が基板と、該基板上に直接または他の
層を介して形成された磁性層により構成されており、前
記磁性層の上部または下部に直接または他の層を介して
磁区形成制御層を有し、該磁区形成制御層は、酸化コバ
ルト、酸化鉄、酸化ニッケルから選ばれた一つ以上の第
1酸化物成分、および、酸化珪素、酸化アルミニウム、
酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれた一つ以上の第2酸化
物成分を含有し、前記磁性層が非晶質であることを特徴
とする磁気記録再生装置。
Priority Applications (2)
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JP2001057001A JP2002260209A (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 非晶質磁気記録媒体およびその製法ならびに磁気記録再生装置 |
US10/084,944 US6699602B2 (en) | 2001-03-01 | 2002-03-01 | Amorphous magnetic recording medium, process for producing the same and magnetic recording and reproduction apparatus |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001057001A JP2002260209A (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 非晶質磁気記録媒体およびその製法ならびに磁気記録再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18916942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001057001A Withdrawn JP2002260209A (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 非晶質磁気記録媒体およびその製法ならびに磁気記録再生装置 |
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JP (1) | JP2002260209A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005034095A1 (en) * | 2003-10-06 | 2005-04-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Perpendicular magnetic recording medium, manufacturing method therefor, and magnetic read/write apparatus using the same |
US7901803B2 (en) | 2003-10-06 | 2011-03-08 | Showa Denko K.K. | Perpendicular magnetic recording medium, manufacturing method therefor, and magnetic read/write apparatus using the same |
JP2013171596A (ja) * | 2012-02-17 | 2013-09-02 | Toshiba Corp | 磁気記録媒体、及びその製造方法 |
JP2015130220A (ja) * | 2013-12-06 | 2015-07-16 | 株式会社東芝 | 垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法 |
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JP2005276365A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Toshiba Corp | グラニュラ薄膜、垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置 |
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---|---|---|---|---|
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JPH0684216A (ja) | 1992-07-14 | 1994-03-25 | Teijin Ltd | 光磁気記録媒体の製造方法 |
JP2981063B2 (ja) | 1992-11-06 | 1999-11-22 | シャープ株式会社 | 光磁気ディスク及び光磁気再生装置 |
JP3370720B2 (ja) | 1993-03-10 | 2003-01-27 | 株式会社日立製作所 | 磁気記録媒体及び磁気記録装置 |
JPH08221744A (ja) | 1995-02-16 | 1996-08-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
JPH111667A (ja) | 1997-06-13 | 1999-01-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 粘着テープの製造方法 |
JPH11110732A (ja) | 1997-09-30 | 1999-04-23 | Toda Kogyo Corp | 磁気記録媒体 |
JP2000067425A (ja) | 1998-08-25 | 2000-03-03 | Hitachi Ltd | 磁気記録媒体 |
JP2000298888A (ja) | 1999-04-15 | 2000-10-24 | Canon Inc | 光磁気記録媒体 |
JP2001014649A (ja) * | 1999-06-28 | 2001-01-19 | Hitachi Ltd | 板状体、無機化合物基板、磁気記録媒体及び磁気記憶装置 |
-
2001
- 2001-03-01 JP JP2001057001A patent/JP2002260209A/ja not_active Withdrawn
-
2002
- 2002-03-01 US US10/084,944 patent/US6699602B2/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005034095A1 (en) * | 2003-10-06 | 2005-04-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Perpendicular magnetic recording medium, manufacturing method therefor, and magnetic read/write apparatus using the same |
US7901803B2 (en) | 2003-10-06 | 2011-03-08 | Showa Denko K.K. | Perpendicular magnetic recording medium, manufacturing method therefor, and magnetic read/write apparatus using the same |
JP2013171596A (ja) * | 2012-02-17 | 2013-09-02 | Toshiba Corp | 磁気記録媒体、及びその製造方法 |
JP2015130220A (ja) * | 2013-12-06 | 2015-07-16 | 株式会社東芝 | 垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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US6699602B2 (en) | 2004-03-02 |
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---|---|---|---|
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