JP2002258616A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

現像装置及びこれを用いた画像形成装置

Info

Publication number
JP2002258616A
JP2002258616A JP2001058012A JP2001058012A JP2002258616A JP 2002258616 A JP2002258616 A JP 2002258616A JP 2001058012 A JP2001058012 A JP 2001058012A JP 2001058012 A JP2001058012 A JP 2001058012A JP 2002258616 A JP2002258616 A JP 2002258616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
developing
magnetic pole
developing device
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001058012A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3975319B2 (ja
JP2002258616A5 (ja
Inventor
Akihiko Noda
明彦 野田
Shota Oba
正太 大場
Masaaki Yamaura
正彰 山浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001058012A priority Critical patent/JP3975319B2/ja
Priority to US09/950,701 priority patent/US6473586B2/en
Publication of JP2002258616A publication Critical patent/JP2002258616A/ja
Publication of JP2002258616A5 publication Critical patent/JP2002258616A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3975319B2 publication Critical patent/JP3975319B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/09Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush
    • G03G15/0921Details concerning the magnetic brush roller structure, e.g. magnet configuration

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像時又は非現像時に、現像剤に過度のスト
レスを与えることなく、現像剤担持体上に担持される現
像剤層厚を正確に規制する(略0を含む)。 【解決手段】 二成分現像装置において、現像剤担持体
3の内部に配された磁石部材5の磁極6レイアウト(特
にピックアップ磁極6b,トリミング磁極6c)を工夫
することにより、現像剤担持体3表面に捕獲した現像剤
Gのうち余剰分を現像剤担持体3の回転中心O高さ付近
にて落下させ、所定層厚に規制された現像剤Gのみを現
像領域mへ担持搬送する。そして、必要に応じて現像剤
担持体3の周囲に帯電部材9を配設する。また、現像剤
担持体3の内部に配された磁石部材5の磁極6レイアウ
トを現像時と非現像時とで可変設定し、非現像時には現
像剤担持体表面に担持されて現像領域mに搬送される現
像剤量を略0に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置で用いられる現像装置に係り、特に、
磁性キャリアとトナーとを具備した二成分現像剤を用い
た現像装置の改良及びこれを用いた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式で用いられる現像
方式は、現像剤として着色剤粒子であるトナーのみを用
いる一成分現像方式と、現像剤として磁性体粒子と着色
粒子であるトナーとを混合攪拌したものを用いる二成分
現像方式とに大別される。一成分現像方式には、磁性ト
ナーを用いる磁性一成分現像と非磁性トナーを用いる非
磁性一成分現像とがあり、磁性トナーは磁性粉によって
光を透過しないため黒トナーのみに主に用いられてい
る。一方、非磁性トナーはカラーに適するが、維持性が
短いという点で今のところ低速機を中心に用いられてい
る。これに対し、二成分現像方式は磁性体粒子を媒介し
てトナーを取り扱うために磁気吸引力を用いることがで
き、非磁性トナーに関しても取り扱いが容易であると共
に、特に維持性に優れていることから、フルカラー機や
高速機を中心に広く用いられている。
【0003】従来、二成分現像方式を用いた現像装置と
しては例えば図33に示すようなものが一般的に用いら
れている。同図において、現像装置210は、感光体ド
ラムなどの潜像担持体200に対向して現像用開口21
2が開設された現像ハウジング211を有し、この現像
用開口212に面して現像剤担持体としての現像ロール
213を配設すると共に、磁性キャリアとトナーとを具
備した二成分現像剤Gを前記現像ロール213表面に担
持させ、トリミング部材220にて現像剤層厚を所定層
厚に規制した後に、現像ロール213の潜像担持体20
0に対向する現像領域で潜像担持体200上の静電潜像
を顕像化するようにしたものである。
【0004】ここで、現像ロール213は、例えば現像
領域で上方から下方に向けて回転するように回転可能に
設けられる現像スリーブ214と、この現像スリーブ2
14の内部に固定的に設けられ且つ周囲に複数の磁極2
16が配列される磁石部材215とを備え、磁石部材2
15の磁極216レイアウトとしては、例えば現像領域
に対応した部位に現像磁極216aを配設し、現像スリ
ーブ214の回転方向に対し現像磁極216a(例えば
N極)の下流側には、S極、N極、N極、S極の順に固
定磁極216b〜216eを配設し、同極性の固定磁極
216c,216dの中間に磁気吸引力の弱い若しくは
ない部分を確保すると共に、固定磁極216dをトリミ
ング部材220の手前側に配置することで、当該固定磁
極216dを現像剤捕獲用のピックアップ磁極として機
能させるようにしたものがある。そして、本例では、現
像ハウジング211内の現像ロール213に隣接した部
位には例えば対向部分で現像ロール213の回転方向と
逆方向に回転する搬送パドル221が配設されており、
更に、その奥側には、現像剤を攪拌混合して循環搬送す
る一対のスクリューオーガー222,223が配設され
ている。
【0005】このような現像装置において、現像ロール
213には内部の磁石部材215の磁力分布によって磁
気吸引力が働いており、スクリューオーガー222,2
23にて攪拌混合された現像剤Gは、現像ロール213
表面に磁気吸引力により担持搬送され、トリミング部材
220により所定の層厚に規制された後に現像領域に到
達し、潜像担持体200上の静電潜像を現像する。そし
て、現像が終了してトナーの一部を失った現像剤Gは現
像ロール213の下流側に搬送されていくが、同極の固
定磁石216c,216dの中間には磁気吸引力の弱い
またはない部分が形成されることから、搬送されてきた
現像剤Gは重力の働きによって現像ロール213表面か
ら落下する。この後、落下した現像剤Gは搬送パドル2
21によってスクリューオーガー222に運ばれ、スク
リューオーガー222の回転軸方向に運ばれて図示しな
い受け渡し部でスクリューオーガー223に渡される
が、そこで例えば新しいトナーが追加されたとしても、
追加された現像剤Gはスクリューオーガー223にて攪
拌を受けながらスクリューオーガー222とは反対方向
に送られて逆の受け渡し部でスクリューオーガー222
に再び受け渡されて軸方向に運ばれると共に、徐々に搬
送パドル221によって現像ロール213付近に供給さ
れる。この状態において、供給された現像剤は磁気吸引
力によって現像ロール213表面に付着し、再び搬送、
層形成、現像される工程を繰り返す。
【0006】ところで、二成分現像方式において、現像
剤を構成するトナーとキャリアとの吸着は、トナーとキ
ャリアとを攪拌混合する際の摩擦帯電によってトナーと
キャリアの表面がそれぞれ逆極性に帯電する結果、静電
的に吸着し合うことを利用している。そのため、上記の
ようにトナーを補給した現像剤を搬送しながら攪拌混合
することが必要となる。また、現像領域においては、現
像剤が現像に寄与する上で充分な量をもって通過し且つ
詰まり等を起こさないように、現像剤搬送量を一定範囲
内に制御する必要がある。そのため、トリミング部材を
設けて現像剤層厚を所定のものに形成するという手法が
採用されている。
【0007】更に、現像領域においては、潜像担持体と
現像ロール上の現像剤との間に形成される電界によって
現像剤中のトナーが現像されるため、一般的には現像ロ
ールに現像バイアス電圧が印加される。その時に現像さ
れるトナー量は画像濃度を決定するため、画質に関わる
諸特性の中でも最も重要である。現像トナー量は、上記
現像領域の電界をトナーの電荷によって中和することで
決定されるため、トナーの電荷を一定に保つことが非常
に重要である。二成分現像方式においては、図34に示
すように、現像剤中のトナー濃度とトナー電荷量の間に
反比例関係があるので、トナー消費量と補給量とを調節
することによってトナー濃度を制御し、トナー電荷量を
略一定にすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の現
像装置においては、二成分現像方式において、攪拌混
合、層形成,現像といった工程を繰り返していると、現
像剤が劣化し、現像剤の帯電能力が減衰してくる。この
ような状況下において、長期間使用している二成分現像
剤では、現像トナー量を一定にするためにトナー濃度を
徐々に低く制御しなければならないが、トナー濃度があ
る限界を超えて低くなると、現像剤層表面におけるトナ
ーの存在確率が低くなることから、現像された画像上に
所謂掃き目、ブラシマークと呼ばれる筋状の模様が生
じ、画質に悪影響を及ぼす懸念がある。また、トナーの
電荷には必ずある程度の分布があるが、現像剤の長期使
用に伴ってトナーの電荷量が低下すると、分布の中には
帯電していないトナーや逆極性に帯電しているトナーが
生じてくる。この場合、帯電していないトナーや逆極性
トナーは画像の背景部に現像され易く、所謂かぶりを生
ずるという虞れがある。
【0009】更に、現像剤の長期使用に伴ってキャリア
が劣化すると、キャリアの抵抗が低下してしまう事態が
起こり得るが、キャリアの抵抗がある程度低い場合に
は、現像ロールから電荷が注入されることによってキャ
リアと潜像担持体との間の静電吸引力が磁気吸引力より
も強くなって潜像担持体側へキャリアが付着する、所謂
キャリーオーバーが生じる虞れがある。このとき、キャ
リアの粒径は一般的にトナーに比べてかなり大きく硬い
ので、転写部においてキャリア周囲に潜像担持体と被転
写体である記録材との間に密着不良領域が形成され、こ
の密着不良領域では転写不良が起こり、転写画像中にキ
ャリアを核とした白抜けを生じさせる虞れがある。
【0010】このように、現像剤が劣化すると種々の問
題が生ずるため、現像剤の劣化を極力抑え、現像剤の寿
命を延ばす技術が種々提案されている。例えばトリミン
グ部材による現像剤のストレスを低減する手段として、
トリミング部材に対向する磁極の磁束密度を低くし、磁
気吸引力を弱くして現像剤に加わる圧力を弱くする方法
(例えば特開平8−278695号公報)や、現像ロー
ル内部の対向磁極を挟むようにトリミング部材を二段階
にして現像剤に加わるストレスを低減する方法(例えば
特開平10−333431号公報)などが提案されてい
るが、いずれもトリミング部材の上流側に現像剤溜まり
を生成して現像剤に不必要な圧力を加えるため、現像剤
の寿命を大きく伸ばすには至っていない。一方、現像剤
寿命はトータルで用いるキャリアの量を増加させること
によって延ばすことはできるが、これはコストを上昇さ
せることになる。すなわち、二成分現像方式における現
像剤寿命は低コスト化の障害となっている。このよう
に、二成分現像装置にあっては、現像時において、現像
剤に過度のストレスを与えることなく、現像剤担持体上
に担持される現像剤層厚を如何に正確に規制するかとい
う点が大きな技術的課題(第一の技術的課題)になって
いた。
【0011】また、例えば四サイクル型画像形成装置
は、例えば感光体ドラム等の潜像担持体の周囲に、イエ
ロ、マゼンタ、シアン、ブラックの四つの現像装置を配
し、潜像担持体上の各色成分静電潜像を現像可視化し、
中間転写体に順次多重転写することでカラー画像を形成
するようにしたものである。この種の四サイクル型画像
形成装置にあっては、非現像時の現像装置(例えばイエ
ロ色現像時のマゼンタ、シアン、ブラックの現像装置)
においても潜像担持体に接触して現像ロール上に現像剤
が存在する場合、潜像担持体表面に現像剤が接触してい
ることから、上流側の現像像を下流側の多色現像ブラシ
が破壊してしまうほか、特定の色画像(例えばイエロ画
像)に他色のトナーが混入する所謂混色という技術的課
題が見られる。
【0012】この種の技術的課題を解決する先行技術と
しては、例えば非現像時に潜像担持体から現像装置をリ
トラクトさせるという手法が既に提案されている(例え
ば特公昭55−3707号公報)。ところが、この手法
にあっては、現像領域では、現像剤が穂立ちを形成して
いるため、非接触状態にするためにかなりの距離を移動
する必要があり、その分、時間がかかること、また、リ
トラクト時に振動が発生すること、リトラクト機構が複
雑であり装置の小型化、低コスト化等が困難であるなど
種々の問題点を含んでいる点で好ましくない。
【0013】そこで、このようなリトラクト機構を用い
ない先行技術として、現像剤分離装置(例えばブレー
ド)により現像剤担持体上の現像剤を強制的に掻き取り
分離する技術(例えば特開昭58−34469号公報)
や、回転自在な現像スリーブの内部に磁石ロールを設置
した現像ロールにおいて、磁石ロールの外周に同極性磁
極対を形成し、現像時には前記同極性磁極対の磁力落ち
込み部をトリミング部材の下流側で現像領域の上流側に
設定し、非現像時には上記磁力落ち込み部を上記トリミ
ング部材の対向部に設定し、非現像時に、トリミング部
材よりも下流側に対して現像剤の搬送を遮断するように
した技術(例えば特開平5−289520号公報)が提
案されている。しかしながら、前者の先行技術のような
現像剤分離装置を用いた場合には、現像剤分離時に現像
剤に大きなストレスが加わってしまうため、現像剤の寿
命を延ばすという点では好ましいとは言えない。また、
後者の先行技術にあっても、現像時及び非現像時のいず
れにおいても、トリミング部材上流側に現像剤溜まりを
生成して現像剤に不必要な圧力を加えるため、現像剤の
寿命を伸ばすという点で好ましいとは言えない。
【0014】一方、リトラクト機構を用いずに、しか
も、現像剤に大きなストレスを与えない他の先行技術と
しては、例えば現像剤担持体に現像剤を供給する補助固
定磁石の回転を停止することで、現像剤担持体への供給
を停止するようにした技術(例えば特開昭63−229
466号公報)や、回転自在な現像スリーブ内部に固定
磁石ロール(磁極中に同極性磁極対を具備)が設置され
た現像ロールにおいて、非現像時に現像スリーブを逆方
向に回転させることで、現像ロール上の現像剤が磁石ロ
ールの同極性磁極対を通過した時点で落下するように
し、もって、現像領域では現像ロール上に現像剤を保持
させないようにした技術(特公平6−25880号公
報)や、非現像時には、現像スリーブ内部の磁石ロール
を回転することにより磁極位置を変更し、隣り合う磁極
対の間の部分を潜像担持体に対向配置することで所謂混
色を抑えるようにした技術(例えば特開平5−2894
91号公報)がある。
【0015】しかしながら、第一の先行技術(特開昭6
3−229466号公報)にあっては、たとえ補助固定
磁石から現像剤担持体上へ現像剤が供給されなくても、
現像剤担持体が回転すると、現像剤担持体側の磁力分布
によって現像剤が担持される懸念があるため、混色を完
全には回避することが困難である。また、第二の先行技
術(特公平6−25880号公報)にあっては、複数の
現像装置を一つの駆動モータで回転させるような場合、
クラッチやギアなどの多くの部品を増設せざるを得ず、
駆動系の構成が徒らに複雑化してしまう。更に、第三の
先行技術(特開平5−289491号公報)にあって
は、現像領域における現像剤担持体上の現像剤層は穂が
寝ている状態にあるだけで、現像剤層が完全に除去され
ている状態ではないため、現像剤担持体と潜像担持体と
の間隔が小さい場合には、所謂混色を完全に防止するこ
とが難しい。
【0016】このように、例えば四サイクル型画像形成
装置においては、混色を有効に回避する上で、非現像時
に、現像剤に過度のストレスを与えることなく、現像剤
担持体上の現像剤の担持量を如何にゼロに調整するか、
言い替えれば、現像領域に現像剤が供給されない状態を
如何に調整するかという点が大きな技術的課題(第二の
技術的課題)になっていた。尚、このような技術的課題
は、例えば二連の二サイクル型画像形成装置のように、
共通の潜像担持体上に複数の色成分トナー像を形成する
タイプにあっても、同様に生ずるものである。
【0017】本発明は、以上の第一の技術的課題を解決
するためになされたものであって、現像時において、現
像剤に過度のストレスを与えることなく、現像剤担持体
上に担持される現像剤層厚を正確に規制することが可能
な現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するも
のである。また、本発明は、上述した第二の技術的課題
を解決するためになされたものであって、非現像時にお
いて、現像剤に過度のストレスを与えることなく、現像
剤担持体上に担持される現像剤層厚を略0に規制するこ
とが可能な現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提
供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、第一の技術的
課題(現像時の現像剤層厚規制)を解決するために、本
発明は、図1に示すように、潜像担持体1に対向して現
像用開口2aが開設された現像ハウジング2を有し、こ
の現像用開口2aに面して現像剤担持体3を配設すると
共に、磁性キャリアとトナーとを具備した二成分現像剤
Gを前記現像剤担持体3表面に担持させ、現像剤担持体
3の潜像担持体1に対向する現像領域mで潜像担持体1
上の静電潜像を顕像化する現像装置において、現像剤担
持体3には、二成分現像剤Gを担持し且つ現像領域mで
上方から下方に向けて回転するように回転可能に設けら
れる現像スリーブ4と、この現像スリーブ4の内部に固
定的に設けられ且つ周囲に複数の磁極6が配列される磁
石部材5とを具備させ、磁石部材5には、現像領域mに
対応した部位に設けられて現像に寄与する現像磁極6a
と、現像スリーブ4の回転方向が下方から上方に向かう
領域のうち、現像スリーブ4の回転中心O高さよりも下
方側に位置する領域に設けられ、現像ハウジング2内の
現像剤Gを現像スリーブ4表面に捕獲するピックアップ
磁極6bと、このピックアップ磁極6bに対し現像スリ
ーブ4の回転方向下流側に設けられ、前記ピックアップ
磁極6bにて捕獲された現像剤の余剰分を現像スリーブ
4の回転中心O高さ付近で落下させ、現像剤Gの必要量
のみを担持させることで現像剤層を所定厚に規制するト
リミング磁極6cとを具備させたことを特徴とする。
【0019】このような技術的手段において、現像剤担
持体3は、現像領域mで上方から下方へ回転する回転可
能な現像スリーブ4を有し、かつ、現像スリーブ4の内
部に磁石部材5を固定的に配したものであれば適宜選定
して差し支えない。この場合において、磁石部材5は複
数の磁極6を備えたものであれば適宜選定して差し支え
ないが、現像スリーブ4表面に対して磁極6からの磁力
を均一に作用させるには、ロール状部材の外周部に磁極
6を設けるか、あるいは、図示外の着磁機にて所定の磁
力に着磁するなどの手法を採ることが好ましい。
【0020】また、磁石部材5の磁極6のうち現像磁極
6aについては、現像に寄与するものであれば、単数構
成でも複数構成でもよいし、複数構成の態様ではあれば
現像磁極6aの一つを現像領域mの中心部に対向配置し
てもよいし、また、現像領域mの中心から若干ずれた位
置に対向してもよいし、現像領域mの中心部に複数の磁
極間を対向配置するなど適宜選定して差し支えない。更
に、ピックアップ磁極6bについては、現像スリーブ4
の回転中心O高さよりも下方側にて現像剤Gを捕獲でき
る機能を備えたものであれば単数構成、複数構成を問わ
ないが、捕獲される現像剤量は現像剤担持体3に担持さ
れる必要量よりも多い量であることが必要である。更に
また、トリミング磁極6cについては、ピックアップ磁
極6bに対し現像スリーブ4の回転方向下流側に設けら
れ、現像スリーブ4の回転中心O高さ付近で現像剤必要
量のみを規制する磁力作用を奏するものであれば単数構
成、複数構成のいずれをも含む。
【0021】ここで、本発明の好ましい態様について述
べると、トリミング磁極6cとピックアップ磁極6bと
の磁界関係については、ピックアップ磁極6bで捕獲し
た現像剤Gの余剰分を現像スリーブ4の回転中心O高さ
付近で確実に落下させるという磁力分布の作り易さから
すれば、トリミング磁極6cをピックアップ磁極6bよ
りも弱磁界に設定する方が好ましい。但し、トリミング
磁極6cの磁力がピックアップ磁極6bよりも強磁界で
あっても、トリミング磁極6cが現像スリーブ4の回転
中心O高さから充分に離間した態様などであれば、現像
スリーブ4の回転中心O高さ付近での磁界分布を適宜調
整することは可能である。
【0022】また、トリミング磁極6cのレイアウトと
しては適宜選定して差し支えないが、トリミング磁極6
cのトリミング作用(現像剤層厚規制作用)を発揮させ
易いという観点からすれば、トリミング磁極6cは、現
像スリーブ4の回転中心O高さよりも上方であることが
好ましい。更に、トリミング磁極6cにて層厚規制され
た現像剤Gを現像領域mに確実に搬送するには、磁石部
材5は、現像スリーブ4の回転方向に対しトリミング磁
極6cと現像磁極6aとの間にトリミング磁極6cで層
厚規制された現像剤を搬送する搬送磁極6dを備えてい
ることが好ましい。更にまた、ピックアップ磁極6bで
現像剤Gを捕獲する前に現像剤担持体3上の現像剤Gを
一旦剥離したいような場合には、現像スリーブ4の回転
方向に対し現像領域mの下流側に現像剤G剥離用の同極
性磁極対(図示せず)を設けるようにしてもよい。この
場合において、同極性磁極対の下流側磁極をピックアッ
プ磁極6aとして使用しても差し支えない。
【0023】また、本発明において、現像装置には各種
工夫を施してよいことは勿論である。例えば現像剤Gの
入れ替え効率を高めることができる態様としては、ピッ
クアップ磁極6bで現像スリーブ4表面に捕獲された現
像剤Gの余剰分を現像スリーブ4の回転中心O高さより
も下方側で落下させる落下補助機構を設ける態様が挙げ
られる。この態様は、トナーを失った現像剤Gを一旦現
像剤担持体3から遠ざけてトナー補給し、再び現像剤担
持体3にトナー補給された現像剤Gを供給することがで
きるから、面積率の高い現像を連続して行う場合に有効
である。
【0024】更に、本発明においては、現像装置はトリ
ミング磁極6cにて現像剤担持体3上の現像剤Gの層厚
を規制するようにしているため、現像剤担持体3に対向
した部位に層厚規制部材(トリミング部材)を別途設け
る必要はなくなる。しかしながら、現像ハウジング2か
らの現像剤の流出を極力回避するという観点からすれ
ば、トリミング磁極6cにて層厚規制された現像剤Gが
現像領域mに搬送される現像剤担持体3の周囲には、現
像ハウジング2と現像剤G層との間の間隙を遮蔽するシ
ール部材7を設けることが好ましい。このシール部材7
としては、現像ハウジング2の現像用開口2a縁を好ま
しい形状に形成したり、あるいは、現像ハウジング2内
に別途設けるなど適宜選定して差し支えない。ここでい
うシール部材7はトリミング部材ではなく、少なくとも
現像剤Gを塞き止めることによって現像剤担持体3から
現像剤Gを落下させないものを指す。また、従来の現像
装置のように、トリミング部材が現像領域上流側のシー
ルを兼ねている態様にあっては、トリミング部材によっ
て現像剤が塞き止められて層形成される現像剤の出口に
おいて、力を受けていた現像剤が開放されるために比較
的トナークラウドが発生し易いが、本発明にあっては、
現像剤Gに大きな力が加わらないため、シール部材7出
口におけるトナークラウド発生量は抑制される。
【0025】更にまた、現像剤担持体3上で現像剤Gの
層厚を正確に規制するには、その前提として、現像剤担
持体3のピックアップ磁極6bに充分な現像剤Gを供給
することが必要になる。そこで、ピックアップ磁極6b
に充分な現像剤Gを供給する上で有効な態様としては、
現像ハウジング2内に現像剤担持体3のピックアップ磁
極6bに対応する部分に現像剤Gを供給する現像剤供給
部材(図示せず)を配設するものが挙げられる。そして
また、現像剤の帯電性を良好に保つという観点からすれ
ば、現像ハウジング2内に現像剤Gを攪拌する攪拌部材
(図示せず)を設けることが好ましい。
【0026】また、磁石部材5の磁極6配列について
は、上述した現像磁極6a,ピックアップ磁極6b及び
トリミング磁極6cを含んだものであれば適宜選定して
差し支えないが、例えば現像領域mを設ける箇所の自由
度を高めるという観点からすれば、磁石部材5は、異極
性磁極6を交互に配列したものであることが好ましい。
この態様によれば、現像領域mの下流側に現像剤剥離用
の同極性磁極対を設ける必要がない分、現像領域mを設
ける箇所のレイアウト上の自由度を高めることが可能で
ある。
【0027】更に、現像装置の小型化という観点からす
れば、現像ハウジング2内には現像剤担持体3のみが配
設されていることが好ましい。また、現像ハウジング2
内での現像剤Gの循環性を良好に保つには、現像ハウジ
ング2は、現像剤担持体3から落下する現像剤Gを現像
剤貯留部に向けて案内する案内部(図示せず)を備えて
いることが好ましい。この案内部としては、例えば現像
剤貯留部に向けて現像剤Gが自重で移動するような傾斜
部が含まれる。尚、現像剤貯留部とは現像剤Gが貯留さ
れる部分を指すが、例えば現像剤Gの攪拌部材や現像剤
供給部材などが配設されていてもよいことは勿論であ
る。
【0028】また、上述したように、本発明に係る現像
装置はトリミング磁極6cにて現像剤担持体3上の現像
剤Gの層厚を規制するようにしているため、現像剤担持
体3に対向した部位に層厚規制部材(トリミング部材)
を別途設ける必要はなくなるが、現像領域mへ搬送され
る現像剤G層の状態をより良好に保つには、トリミング
磁極6cにて層厚規制された現像剤Gが現像領域mに搬
送される現像剤担持体3の周囲には、現像剤G層を均す
ための均し部材8を設けることが好ましい。ここで、均
し部材8には、現像剤G層に対する均し機能を備えてい
ればよく、一部の現像剤を塞き止めるものをも含む。但
し、現像剤Gへのストレスを確実に抑えるには、現像剤
Gの塞き止め機能を無くすようにすることが好ましい。
【0029】更に、本発明において、現像剤Gを攪拌す
るスクリューオーガーなどの攪拌部材は確かに現像剤G
の帯電性を高める上では有効であるが、一方において、
現像剤Gを強制的に攪拌するために現像剤Gの寿命を縮
めるという不具合がある。例えばスクリューオーガーを
用いる場合には、現像剤が片寄らないよう、必ず2方向
に配設する必要があるが、この折り返し部では現像剤群
に圧力を加えて方向を変えさせるため、現像剤の寿命を
縮めてしまう。これを滑らかにしようとすると大型化、
高コスト化につながる。一方、現像剤担持体3の周囲に
は従前のトリミング部材を配設しなくて済むため、この
トリミング部材の配設スペースを利用することは可能で
ある。そこで、現像剤Gの攪拌部材を最小限のものにす
る、あるいは、使用しないという観点からすれば、トリ
ミング磁極6cにて層厚規制された現像剤Gが現像領域
mに搬送される現像剤担持体3の周囲に、現像剤Gを帯
電させる帯電部材9が設けられていることが好ましい。
【0030】ここで、帯電部材9の好ましい態様として
は、現像剤担持体3の回転方向と逆方向には現像剤Gを
落下させず当該現像剤Gを帯電させる帯電用突起部材に
て構成されているものが挙げられる。この帯電部材9で
ある帯電用突起部材は、現像剤担持体3の回転方向に沿
って連続的若しくは非連続的に配設され、通過する現像
剤G層に乱流を与えながら帯電するものであり、帯電効
率が高い点で好ましい。また、帯電部材9としては、通
過する現像剤G層との間で摩擦による帯電作用を奏する
ものであれば差し支えないが、帯電部材9に帯電用電界
を働かせるようにしてもよい。このときの帯電用電界の
好ましい態様としては、帯電部材9と現像剤担持体3と
が対向する領域にて交番電界を形成するようにすればよ
い。
【0031】また、現像剤担持体3の周囲に帯電部材9
を配設した態様においては、帯電部材9通過時に現像剤
G層表面が幾分か乱されるため、帯電部材9に対し現像
剤担持体3の回転方向下流側に現像剤G層を均すための
均し部材8が設けられていることが好ましい。但し、現
像剤担持体3の回転方向に対し帯電部材9の下流側で現
像領域mの手前側に搬送磁極6dなどの磁極6を設ける
ようにしておけば、当該搬送磁極6dを通過する時点で
現像剤G層が搬送磁極6dからの磁力分布に従ってある
程度均されることから、必ずしも均し部材8を必要とす
るものではない。
【0032】次に、図33に示す比較モデルに係る現像
装置(トリミング部材220を具備)が現像剤の寿命に
とって好ましくなく、図1に示す発明に係る現像装置が
現像剤の寿命にとって好ましいことを対比説明する。本
件発明者らの検討によれば、現像剤の寿命低下の主原因
となる現像剤の帯電能力低下はキャリアの帯電能力低下
によるものである。すなわち、本件発明者らは、トナー
側の成分、すなわちトナーのバインダ、トナー表面に帯
電制御や流動性確保のために用いられている外添剤など
がキャリア表面に固着することによってキャリアの有効
帯電表面積が減少することによることを確認した。ま
た、上記のようなキャリア表面へのトナー側成分の固着
が生じる原因は、トナーとキャリアが摩擦帯電によって
結びついていることによるが、現像装置内のどの部位に
おける影響が強いかということについて、それぞれの個
所間の現像剤のやり取りを遮断して独立に現像剤を動か
し、キャリア表面へのトナー側成分の固着度合いを調べ
たところ、トリミング部材における層形成が最も大きく
寄与していることが判明した。
【0033】トリミング部材220を用いた層形成部に
おける圧力について図35のように考察した。トリミン
グ部材220は現像ロール213上の現像剤G層に対し
スムーズな穂切りをするために固定磁極(例えば216
d)の若干下流に置かれる。トリミング部材220によ
って現像剤Gが塞き止められて定常状態に至ると、トリ
ミング部材220上流側には多くの現像剤Gが内部の固
定磁極216dによって保持されることになる。この多
量の現像剤G群の中から現像スリーブ214側の一部の
現像剤Gが層となってトリミング部材220と現像ロー
ル213との間隙を通過していく。
【0034】このとき、すり抜ける現像剤Gと残留する
現像剤Gとの境界部(図35中点線で示す)には、境界
部より外側にある現像剤Gの磁化による磁気吸引力Fが
働く。すなわち、多くの現像剤Gを保持するほどこの磁
気吸引力Fは強くなる。また、その磁気吸引力Fと境界
部の摩擦係数をかけたものが境界部における搬送力S
(摩擦力)となる。従って、トリミング部材220上流
側に多くの現像剤Gが保持されるほど搬送力Sが大き
く、摩擦力Sが働く境界部の面積も大きくなる。更に、
この搬送力Sの総和によって現像剤G群はトリミング部
材220に押し付けられ、大きな圧力を受けることにな
る。以上のように、トリミング部材220上流側に多く
の現像剤Gが堆積することによって現像剤Gの劣化が促
進されると考えられる。
【0035】ここで、トリミング部材220の上流側に
おける固定磁極216dの磁束密度を小さく設定するこ
とによって多くの現像剤Gが堆積することは防止される
が、層形成動作を不安定にする事態は避けられない。す
なわち、現像ロール213に供給される現像剤Gは例え
ば現像剤Gを供給する搬送パドル221やスクリューオ
ーガー222,223(図33参照)の羽根のピッチの
影響を受けるため、トリミング部材220の上流側での
現像剤G層の堆積量が少ないと、前記影響が現像剤G層
にそのまま出てしまい、画像に現れることになる。この
ため、トリミング部材220手前に現像剤Gを堆積させ
ることは層形成動作の安定化に寄与していることが把握
される。
【0036】そこで、本件発明においては、これらの事
情に鑑み、トリミング部材220を用いずに層形成を行
う方法を新たに案出した。すなわち、本発明は、図3に
示すように、磁石部材5の磁極6のレイアウトを工夫す
ることで、現像剤担持体3のピックアップ磁極6bに対
応する部分に現像剤Gを捕獲した後、トリミング磁極6
cに至る間で、磁気吸引力によって現像剤担持体3上に
保持しきれない余剰現像剤Gを落下させ、必要な量の現
像剤Gを保持するようにしたものである。この態様によ
れば、層形成にトリミング部材220を用いた比較モデ
ルのように、現像剤Gが摩擦によってすり抜ける部分が
なく、かつ、固定磁極216d(強磁界部)に付着した
多くの現像剤Gがトリミング部材220に強く押し付け
られることもないため、キャリアへのトナー成分の固着
は極力抑えられる。
【0037】ここで、図3によって現像剤Gの搬送過程
について詳しく考察すると、現像剤を搬送する力は、主
に現像剤担持体3の磁気吸引力、現像剤担持体3と現像
剤Gとの摩擦係数、現像剤G間の摩擦係数、重力、及び
慣性力によって成り立っていると考えられる。このう
ち、現像剤担持体3接線方向の磁気吸引力は現像剤Gと
磁極6との位置関係によって異なるため複雑であるこ
と、また、慣性力は現像剤担持体3の回転速度や径によ
って異なるため煩雑であること、実際の現象との対比に
おいて概略の説明にはこれらを無視しても矛盾を生じな
いことから、簡単のため省略する。
【0038】今、ピックアップ磁極6bに対応する現像
剤担持体3表面では、図3中A部分に示すように、現像
剤G群の表面において重力と法線方向磁気吸引力の垂直
成分(図中細線で示す)とが釣り合っている。その後、
現像剤担持体3の表面近傍に保持された現像剤Gがピッ
クアップ磁極6b部分(図3中A’部分)から現像剤担
持体3の回転中心O位置と略同じ高さ(図3中B部分)
に運ばれた場合には、かなり磁気吸引力が弱まってい
る。このとき、現像剤Gを上方に搬送しようとする力は
磁気吸引力と現像剤Gの摩擦係数による摩擦力であっ
て、磁気吸引力が弱まっていることから、この摩擦力と
重力とが釣り合う個所は、ピックアップ磁極6b上に比
べると現像剤G層の内側に位置し、その結果、それより
外側に位置する現像剤Gが現像剤担持体3上から落下す
る(図3中B部分)。この結果、現像剤担持体3の回転
中心O高さ付近において、現像剤Gは所定の層厚に規制
される。
【0039】更に、現像剤Gが上方に運ばれると、図3
中C部分に示すように、重力の現像剤担持体3法線方向
成分が現像剤担持体3方向を向くため、この力と磁気吸
引力との和に現像剤Gの摩擦係数をかけた現像剤担持体
3の接線方向の力(現像剤Gの搬送力)が増加する。こ
のとき、当該現像剤Gの搬送力が重力の接線方向成分を
下回れば現像剤Gは落下し、下回らなければ落下しな
い。ここで、前記現像剤Gの搬送力が重力の接線方向成
分を下回るためには、図3のB部分に比べて重力の現像
剤担持体3の法線方向成分が増加した以上に磁気吸引力
が低下していることが必要であり、このような状況にな
らなければ、現像剤Gは現像剤担持体3上から落下する
ことなく、所定層厚のまま現像領域mへ搬送される。
【0040】従って、ピックアップ磁極6bからトリミ
ング磁極6cに至る間で現像剤担持体3上で現像剤Gを
所定層厚の薄層に形成するためには、現像剤担持体3の
回転中心O高さ付近で余剰現像剤Gが落下するように設
計することが好ましく、そのためには少なくともピック
アップ磁極6bは現像剤担持体3の回転中心O位置より
も下方にあることが必要である。また、この層形成条件
を決定する主要因は磁極6、特にはピックアップ磁極6
b及びトリミング磁極6cの強さと位置関係であるが、
これ以外に層形成条件に寄与する要因として、現像剤担
持体3の表面粗さ、現像剤Gの内部摩擦係数又は流動
性、現像剤担持体3の径と回転速度などがあり、より所
望の現像剤G層を得るためにはこれらの要因についても
調整することが必要である。
【0041】尚、本件出願人の出願のうち、本件発明に
近似した技術が先願として出されているが、本件とは着
想が相違することを補足的に述べておく。すなわち、上
述した先願(特願平11−281199号)は、「捕獲
領域で現像ロール上に捕獲される現像剤捕獲量と搬送領
域で現像ロール上から脱落する現像剤脱落量との差が現
像領域で必要な現像剤必要量となるように、捕獲領域及
び搬送領域における磁界発生手段の磁力及び磁力分布を
設定した点」を特徴とするものである。この先願は、各
領域(捕獲領域,搬送領域,現像領域)における磁力及
び磁力分布を設定することで、各領域での夫々の機能
(捕獲、搬送、現像)を発揮させることを前提とするも
のであり、また、搬送領域での現像剤脱落量とは、主と
して均し部材で均す際に脱落するものを指すものである
から、本件発明の特徴点「ピックアップ磁極に対し現像
スリーブの回転方向下流側に設けられ、前記ピックアッ
プ磁極にて捕獲された現像剤の余剰分を現像スリーブの
回転中心高さ付近で落下させ、現像剤の必要量のみを担
持させることで現像剤層を所定厚に規制するトリミング
磁極」とは着想が相違する。
【0042】また、上述した第二の技術的課題(非現像
時の現像剤層厚規制)を解決するには、本発明として
は、図2に示すように、潜像担持体1に対向して現像用
開口2aが開設された現像ハウジング2を有し、この現
像用開口2aに面して現像剤担持体3を配設すると共
に、磁性キャリアとトナーとを具備した二成分現像剤G
を前記現像剤担持体3表面に担持させ、現像剤担持体3
の潜像担持体1に対向する現像領域mで潜像担持体1上
の静電潜像を顕像化する現像装置において、現像剤担持
体3には、二成分現像剤Gを担持し且つ現像領域mで上
方から下方に向けて回転するように回転可能に設けられ
る現像スリーブ4と、この現像スリーブ4の内部に固定
的に設けられ且つ周囲に複数の磁極6が配列される磁石
部材5とを備え、磁石部材5には、現像時と非現像時と
で磁極レイアウトを可変設定し、非現像時には現像剤担
持体3表面に担持されて現像領域mに搬送される現像剤
量を略0に設定するものであればよい。
【0043】このような技術的手段において、磁石部材
5の現像時の磁極レイアウトについては、特に制限はな
く、非現像時に現像剤担持体3表面に担持されて現像領
域mに搬送される現像剤量を略0に設定する磁極レイア
ウトに変化するものであれば適宜選定することができ
る。また、現像時と非現像時とで磁極レイアウトを可変
設定するに当たり、磁石部材5全体を移動させてもよい
し、磁極6の一部を移動させるようにしてもよい。更
に、非現像時の磁極レイアウトとしては、現像剤担持体
3への現像剤Gの捕獲量そのものを略0にする態様であ
ってもよいし、あるいは、現像剤担持体3に一旦捕獲は
するが、捕獲した現像剤G全部を落下させる態様のいず
れでもよい。
【0044】ここで、前者の非現像時の磁極レイアウト
としては、例えば磁石部材5に残留現像剤剥離用の反発
磁極(同極性磁極対)を備えた態様において、現像剤担
持体3への捕獲領域に対応した部位に同極性磁極対を移
動させ、現像剤担持体3への現像剤Gの捕獲量そのもの
を略0にする態様が挙げられる。また、後者の非現像時
の磁極レイアウトについては、例えば現像時の磁極レイ
アウトが図1に示す態様(現像磁極6a,ピックアップ
磁極6b,トリミング磁極6c)と同様である場合にお
いて、図2に示すように、少なくともトリミング磁極6
cの位置変化によって現像剤Gの層厚規制量が異なるこ
とを利用し、トリミング磁極6cの位置を移動させるこ
とで現像剤Gの層厚規制量を略0に設定する態様が挙げ
られる。
【0045】特に、後者の非現像時の磁極レイアウト例
は、磁極レイアウトを可変設定することで、現像時に
は、現像剤担持体3へ層厚規制された現像剤を供給で
き、かつ、非現像時における現像剤供給を無くすことが
可能である点で好ましい。また、少なくともトリミング
磁極6cの位置を可変設定する態様にあっては、通常ト
リミング磁極6cは、非現像時には現像スリーブ4の回
転方向に対し現像時位置よりも上流側に変位するように
すればよい。この場合、トリミング磁極6cの変更範囲
は比較的小さく抑えられるため、磁極レイアウトを最小
限に抑える態様である点で好ましい。
【0046】また、図1、図2に示す態様の発明は、い
ずれも現像装置を対象とするものであるが、これに限ら
れるものではなく、本発明は、これらの現像装置を使用
した画像形成装置そのものをも対象とする。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいて本発明を詳細に説明する。 ◎実施の形態1 図4は本発明が適用された現像装置を含む画像形成装置
の実施の形態1を示す。同図において、符号11は矢印
方向に回転する潜像担持体である感光体ドラムであり、
この感光体ドラム11はコロトロンなどの帯電装置12
によって帯電され、レーザ走査装置などの露光装置13
によって静電潜像が書き込まれる。この静電潜像は、光
の当たった感光体ドラム11表面電位が低下し、光の当
たっていない高電位部分とのコントラストによる電位画
像として形成される。また、現像装置14は、現像ハウ
ジング21内に着色粒子であるトナー及びキャリアから
なる二成分現像剤を収容し、現像ロール22に前記現像
剤を担持させ、この現像ロール22にバイアス電源15
から現像バイアスを印加することで、現像ロール22を
静電潜像の高電位部と低電位部との中間電位に保持し、
静電潜像の高電位部又は低電位部のいずれかをいずれか
の極性に帯電されたトナーにて選択的に現像するように
したものである。更に、転写装置16は、例えば感光体
ドラム11に接触配置される転写ロールにて構成され、
バイアス電源17によって感光体ドラム11上のトナー
像が引き付けられる方向の転写バイアスを印加すること
で、感光体ドラム11上のトナー像を記録材18に転写
させるようにしたものである。その後、感光体ドラム1
1上に残留したトナーはクリーニング装置19によって
除去され、感光体ドラム11は全面露光装置20などに
よって不均一に残留する電荷を消去した後、再び同じ作
像工程が繰り返されるようになっている。
【0048】本実施の形態において、現像装置14とし
ては例えば図5に示す態様のものが用いられる。同図に
おいて、現像装置14は、感光体ドラム11に対向して
現像用開口21aが開設された現像ハウジング21を有
し、この現像ハウジング21内にトナー及びキャリアか
らなる二成分現像剤Gを収容し、この現像ハウジング2
1の現像用開口21aに面して現像ロール22を配設す
ると共に、この現像ハウジング21内部のうち、現像ロ
ール22の背面側には搬送パドル26を配設し、更に、
この搬送パドル26の背面側には現像剤攪拌用の一対の
スクリューオーガー27,28を現像剤Gが循環搬送さ
れるように配設したものである。
【0049】本実施の形態において、現像ハウジング2
1の高さ寸法Hは現像ロール22の外径寸法より僅かに
大きい程度に設定されており、現像ロール22は、感光
体ドラム11に対向する現像領域mで上方から下方に向
けて回転し且つ非磁性材料にて形成された現像スリーブ
23と、この現像スリーブ23内に固定的に配設され且
つ周囲に複数の磁極25が配列される磁石ロール24と
を備えている。磁石ロール24としては、磁性ロール本
体の所定部位に磁石を埋設したり、あるいは、磁性ロー
ル本体の対応部分を着磁することで、磁極25を形成す
るようにしたものが用いられる。
【0050】本例で用いられる磁極レイアウトとして
は、例えば現像領域m側において現像スリーブ23(又
は現像ロール22)の回転中心Oを通る水平面に合わせ
て現像磁極25a(本例ではS1)を配設し、現像スリ
ーブ23の回転方向に対し、現像磁極25aの下流側に
同極性の磁極対25b,25c(本例ではN1,N2)
を配設すると共に、現像スリーブ23の回転方向が下方
から上方に向かう領域のうち、現像スリーブ23の回転
中心O高さよりも下方側に位置する領域に前記下流側に
位置する磁極25cを現像剤捕獲用のピックアップ磁極
として配置し、更に、このピックアップ磁極25cの下
流側で且つ現像スリーブ23の回転中心O高さより上方
には、現像剤層厚規制用のトリミング磁極25d(本例
ではS2)を配設し、更にまた、このトリミング磁極2
5dの下流側には現像剤搬送用の搬送磁極25e(本例
ではN3)を配設したものが用いられる。
【0051】本例では、特に、ピックアップ磁極25c
(N2)とトリミング磁極25d(S2)の磁力、位置
関係が重要であり、現像スリーブ23表面の回転中心O
高さ付近における現像剤Gの挙動を以下のように調整す
るものである。すなわち、図6(a)に示すように、ピ
ックアップ磁極25cは現像スリーブ23の回転中心O
を通る水平面に対して角度αだけ下方側に配置される
が、角度αが小さければ小さい程現像スリーブ23表面
の回転中心O高さ付近に作用する磁気吸引力は強くな
り、逆に、角度αが大きければ大きい程前記磁気吸引力
が弱くなる。また、トリミング磁極25dは現像スリー
ブ23の回転中心Oを通る水平面に対して角度βだけ上
方側に配置されるが、角度βが小さければ小さい程現像
スリーブ23表面の回転中心O高さ付近に作用する磁気
吸引力は強くなり、逆に、角度βが大きければ大きい程
前記磁気吸引力が弱くなる。
【0052】従って、ピックアップ磁極25c,トリミ
ング磁極25dの磁力、並びに、位置関係を調整するこ
とで、現像スリーブ23表面の回転中心O高さ付近にお
ける現像剤Gへの作用力を調整することが可能になる。
本例では、例えば現像剤Gの捕獲力を充分に確保し、か
つ、現像スリーブ23表面の回転中心O高さ付近での磁
気吸引力をある程度弱めるという観点から、ピックアッ
プ磁極25cについては強磁界のものを使用すると共
に、そのレイアウトについては角度αを比較的大きく設
定し、一方、トリミング磁極25dについてはピックア
ップ磁極25cよりも弱磁界のものを使用すると共に、
そのレイアウトについては角度βを比較的小さく設定す
るようにした態様が選定されている。
【0053】このような態様において、現像ロール22
の周辺に存在する現像剤Gはピックアップ磁極25cの
磁力により現像スリーブ23上に充分に捕獲される。そ
して、ピックアップ磁極25cにより捕獲されて現像ス
リーブ23表面の回転中心O高さ付近まで搬送された現
像剤Gのうち、現像剤粒子G1のように、現像スリーブ
23の表面近傍に位置するものは、磁気吸引力に現像剤
Gの摩擦係数をかけた搬送力(摩擦力)Uが重力Jより
大きいため、現像スリーブ23上でトリミング磁極25
d側に向かって搬送される。また、現像スリーブ23表
面の回転中心O高さ付近まで搬送された現像剤Gのう
ち、現像剤粒子G2のように、現像スリーブ23の表面
から次第に離間するものは、当該現像剤粒子G2に作用
する磁気吸引力が弱まるため、この磁気吸引力に現像剤
Gの摩擦係数をかけた搬送力(摩擦力)Uが重力Jと略
等しくなり、更に、現像剤粒子G3のように、現像スリ
ーブ23の表面から外側に離間したものは、当該現像剤
粒子G3に作用する磁気吸引力が更に弱まるため、この
磁気吸引力に現像剤Gの摩擦係数をかけた搬送力(摩擦
力)Uが重力Jよりも小さくなってしまい、現像剤粒子
G3は重力Jにより落下する。このため、現像スリーブ
23表面の回転中心O高さ付近まで搬送された現像剤G
のうち、現像剤粒子G2の内側に存在する現像剤Gは重
力Jよりも大きい搬送力Uによって搬送され、その外側
に位置する現像剤Gは搬送力Uより大きい重力Jによっ
て落下することになり、図5に示すように、現像ロール
22上には所定層厚dの現像剤G層が形成される。従っ
て、本実施の形態では、現像剤Gを所定層厚に規制する
ために、従前のようなトリミング部材を用いる必要がな
くなるため、トリミング部材を使用した際に現像剤Gに
作用するストレスを無くすことが可能になり、その分、
現像剤Gの寿命を延ばすことができる。尚、仮に、本実
施の形態において、トリミング部材を使用したとして
も、トリミング部材で塞き止められる現像剤量自体はご
く微量(略0)であるため、トリミング部材から現像剤
Gに作用するストレスはほとんどない。
【0054】また、本実施の形態における現像装置モデ
ルについてシミュレーション計算を行ったところ、図6
(b)に示すように、現像剤G粒子が運動することが確
認され、また、現像剤G粒子が受ける力の方向について
は図6(c)に示す結果が得られ、上述した現像剤Gに
対する搬送力と重力の関係が確認された。そしてまた、
これらの現像剤Gの挙動については後述する実施例にて
確認された。
【0055】更に、本実施の形態では、ピックアップ磁
極25c及びトリミング磁極25dにより層厚規制され
た現像剤Gは搬送磁極25eの磁力に沿って現像ロール
22上に担持されたまま現像領域mへと搬送される。こ
のとき、本実施の形態では、現像ハウジング21の現像
用開口21aの上縁部31は現像ロール22表面に対し
現像剤Gの規制層厚dだけ離間配置されており、現像剤
Gの表面を均す均し部材として働くと共に、現像ハウジ
ング21内からトナークラウドが漏出するのを防止する
シール部材としても働くようになっている。更にまた、
本実施の形態では、現像ハウジング21の現像用開口2
1aの下縁部32も現像ロール22表面に対し現像剤G
の規制層厚dだけ離間配置されており、トナークラウド
漏出防止用のシール部材として働くようになっている。
尚、本実施の形態では、現像ハウジング21の現像用開
口21aの上縁部31及び下縁部32がシール部材など
として働いているが、層厚規制された現像剤G層を壊さ
ない範囲で別途シートフィルムを現像用開口21a縁部
に取付けるようにしてもよいことは勿論である。
【0056】また、本実施の形態において、現像ハウジ
ング21は現像ロール22の外径寸法よりも僅かに大き
い程度の高さ寸法Hに形成されているため、装置自体を
薄型にすることが可能である。このため、例えば四サイ
クル型画像形成装置において、各色成分の現像装置14
を上下方向に並列配置する態様でも、本実施の形態の現
像装置14を有効に利用することができる。
【0057】更に、本実施の形態では、搬送パドル26
は現像ロール22の背面側に配設されており、この搬送
パドル26は、対向部にて現像ロール22の回転方向と
逆方向に回転するものであり、しかも、搬送パドル26
の現像ロール22側最突出端は前記現像ロール22表面
の回転中心O高さ位置よりも下方に位置し、現像ロール
22表面の回転中心O高さ付近から落下する現像剤G溜
まり内に突入配置されている。従って、本実施の形態で
は、現像剤G溜まりは搬送パドル26の回転によって下
方側に削り落とされることになり、その分、現像ロール
22表面の回転中心O高さ付近にて現像剤Gが確実に落
下することになる。このように、搬送パドル26は、現
像剤Gの落下動作を補助するものであり、この態様によ
れば、トナーを失った現像剤Gを一旦現像ロール22か
ら遠ざけてトナー補給し、再び現像ロール22にトナー
補給された現像剤Gを供給することができるから、面積
率の高い現像を連続して行う場合に有効である。
【0058】更に、本実施の形態では、現像ハウジング
21の底壁のうち、現像剤G溜まりの搬送パドル26の
削り落とし部分に対応した箇所には、現像ハウジング2
1の奥側に向かって斜め下方に傾斜した案内テーパ部3
3が形成されており、現像ハウジング21の底壁に落下
した現像剤Gは前記案内テーパ部33に沿って現像ハウ
ジング21の奥側へ自然に移動するようになっている。
このとき、本実施の形態では、搬送パドル26が現像ハ
ウジング21の案内テーパ部33に沿って移動する現像
剤Gをスクリューオーガー27,28の方へ向けて搬送
し、スクリューオーガー27,28にて、適宜トナー補
給されて攪拌混合された現像剤Gは再び搬送パドル26
によって現像ロール22側へと送り込まれる。
【0059】また、本実施の形態では、磁石ロール24
には、現像スリーブ23の回転方向に対し現像領域mの
下流側に同極性磁極対25b,25cを配設している
が、そもそも現像ロール22の下方に位置する現像ハウ
ジング21の底壁は現像ロール22に接近配置されてい
ることから、前記同極性磁極対25b,25cの中間部
分に形成される反発磁界によって現像ロール22表面か
ら現像剤Gが一旦剥離されたとしても、この剥離された
現像剤Gは現像ロール22と現像ハウジング21の底壁
との間に充填されたまま現像ロール22の回転に追従し
て現像ハウジング21の奥側へと移動せしめられる。従
って、本実施の形態のように、現像ロール22の下方に
位置する現像ハウジング21の底壁部分が現像ロール2
2に接近配置する態様にあっては、例えば図7に示すよ
うに、磁石ロール24の磁極25として、同極性磁極対
を設けることなく、現像磁極25a(本例ではS1)、
ピックアップ磁極25c(本例ではN1)、トリミング
磁極25d(本例ではS2)、搬送磁極25e(N2)
のように異極性の磁極25を交互に配列するようにして
もよい。
【0060】◎実施の形態2 図8は本発明が摘要された現像装置の実施の形態2を示
す。同図において、現像装置14は、実施の形態1と略
同様に構成されているが、現像ハウジング21形状、現
像ロール22構成、搬送パドル26及びスクリューオー
ガー27,28のレイアウトが実施の形態1と異なって
いる。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実
施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説
明を省略する。すなわち、本実施の形態において、現像
ハウジング21は、実施の形態1に比べて大きな高さ寸
法を有しており、現像ハウジング21内の現像ロール2
2の配設スペースの下方に搬送パドル26が配設される
と共に、現像ロール22の背面の斜め下方で搬送パドル
26の背面側に一対のスクリューオーガー27,28が
配設されている。
【0061】また、本実施の形態で用いられる現像ロー
ル22は、現像スリーブ23内に磁石ロール24を固定
的に設けたものであるが、磁石ロール24の磁極25レ
イアウトとしては、現像領域mに対応した箇所に現像磁
極25a(本例ではS1)を配設し、現像スリーブ23
の回転方向に対し、現像磁極25aの下流側に同極性磁
極対25b,25c(本例ではN1,N2)を配設する
と共に、その下流側の磁極25cをピックアップ磁極と
して機能させ、更に、このピックアップ磁極25cの下
流側には複数の磁極(本例ではS2,N3,S3)から
なるトリミング磁極25dを配設し、更に、このトリミ
ング磁極25dの下流側に搬送磁極25eを配設した態
様が挙げられる。
【0062】ここで、ピックアップ磁極25cは現像ス
リーブ23の回転中心O高さよりも下方に配置され、ト
リミング磁極25dは現像スリーブ23の回転中心O高
さよりも上方に配置されており、ピックアップ磁極25
cについては強磁界のものが使用され、トリミング磁極
25dについてはいずれもピックアップ磁極25cより
も弱磁界のものが使用されている。そして、本実施の形
態では、上記搬送パドル26は同極性磁極対25b,2
5cの中間部分に対応した下方に配設され、対向部にて
現像ロール22の回転方向と逆方向に回転するようにな
っている。
【0063】次に、本実施の形態に係る現像装置におけ
る現像剤の挙動について説明する。今、スクリューオー
ガー27,28によって攪拌混合された現像剤Gのうち
搬送パドル26の近傍に存在するものは、搬送パドル2
6によって現像ロール22側のピックアップ磁極25c
付近に掻き上げられる。このため、現像ロール22のピ
ックアップ磁極25cの近傍には十分な現像剤Gが供給
されることになり、現像ロール22の表面にはピックア
ップ磁極25cの磁力により現像剤Gが確実に捕獲され
る。この後、現像ロール22(現像スリーブ23)が回
転していくと、現像ロール22上の現像剤Gは現像ロー
ル22表面の回転中心O高さ付近まで搬送されていく
が、当該部分に到達したところで、ピックアップ磁極2
5cとトリミング磁極25dとによる磁気吸引力がピッ
クアップ磁極25c部分に比べて弱まるため、現像ロー
ル22表面に担持されていた現像剤Gのうち余剰分が落
下し、必要量のみが現像ロール22表面に担持される。
特に、本実施の形態では、トリミング磁極25dは、実
施の形態1が単数のものであったのに比べて複数の異極
性磁極(ピックアップ磁極25cに比べて弱磁界)を交
互に配列したものであるため、現像ロール22表面の回
転中心O高さ付近の磁気吸引力の調整がし易く、しか
も、層厚規制された現像剤Gの搬送力を広範囲に亘って
安定させることが可能になる。
【0064】このため、本実施の形態にあっても、現像
ロール22上の現像剤Gはトリミング磁極25dの手前
にて所定層厚dに規制された後にトリミング磁極25
d、搬送磁極25eの磁力により保持されて現像領域m
へと搬送され、当該現像領域mにて現像磁極25aの作
用により感光体ドラム11上の静電潜像が可視像化され
ることになる。この後、現像領域mを通過した残留現像
剤Gは同極性磁極対25b,25cの中間部分で形成さ
れた反発磁界により現像ロール22から下方へ落下す
る。すると、落下した現像剤Gは、図8に矢印で示すよ
うに、搬送パドル26にて現像ハウジング21の奧側の
スクリューオーガー27,28の方へ向けて搬送され、
また、現像ロール22のトリミング磁極25dの手前側
で落下した現像剤Gは自然にスクリューオーガー27,
28の方へ戻される。このため、スクリューオーガー2
7,28側に戻された現像剤Gは適宜トナー補給された
後スクリューオーガー27,28にて攪拌混合され、再
び搬送パドル26によって現像ロール22側へと送り込
まれる。
【0065】◎実施の形態3 図9は本発明が適用された現像装置の実施の形態3を示
す。本実施の形態に係る現像装置14は、実施の形態
1,2と異なり、現像ハウジング21の現像用開口21
aに面した現像ロール22のみを配設し、搬送パドル2
6やスクリューオーガー27,28を使用しない態様に
したものであり、実施の形態1,2に比べてコンパクト
な構成を実現したものである。尚、実施の形態1と同様
な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付し
てここではその詳細な説明を省略する。ここで、現像ロ
ール22の構成は実施の形態1と同様な現像スリーブ2
3及び磁石ロール24(現像磁極25a,一方がピック
アップ磁極として機能する同極性磁極対25b,25
c,トリミング磁極25d,搬送磁極25eを具備)を
備えているが、現像ハウジング21としては、現像ロー
ル22の下方に現像剤Gが貯留される現像剤貯留部34
を確保し、この現像剤貯留部34を区画する底壁のう
ち、現像ロール22の同極性磁極対25b,25cの下
方に対応した部分に現像ハウジング21の奧側に向かっ
て斜め下方に傾斜する第一の案内テーパ部35を形成す
ると共に、この第一の案内テーパ部35の更に奧側には
第一の案内テーパ部35と略V字状に連なる第二の案内
テーパ部36を形成したものが用いられる。
【0066】次に、本実施の形態に係る現像装置におけ
る現像剤の挙動について説明する。今、現像ロール22
が回転動作をしているとすると、ピックアップ磁極25
c近傍に存在する現像剤Gはピックアップ磁極25cの
磁力により現像ロール22表面に捕獲される。この後、
現像ロール22(現像スリーブ23)が回転していく
と、現像ロール22上の現像剤Gは現像ロール22表面
の回転中心O高さ付近まで搬送されていくが、当該部分
に到達したところで、ピックアップ磁極25cとトリミ
ング磁極25dとによる磁気吸引力がピックアップ磁極
25c部分に比べて弱まるため、現像ロール22表面に
担持されていた現像剤Gのうち余剰分が落下し、必要量
のみが現像ロール22表面に担持される。このため、現
像ロール22上の現像剤Gはトリミング磁極25dの手
前にて所定層厚dに規制された後にトリミング磁極25
d、搬送磁極25eの磁力により保持されて現像領域m
へと搬送され、当該現像領域mにて現像磁極25aの作
用により感光体ドラム11上の静電潜像が可視像化され
る。
【0067】この後、現像領域mを通過した残留現像剤
Gは同極性磁極対25b,25cの中間部分で形成され
た反発磁界により現像ロール22から下方の現像剤貯留
部34へ落下するが、この落下した現像剤Gは第一の案
内テーパ部35に沿ってピックアップ磁極25cの下方
領域へ自重により移動せしめられる。一方、現像ロール
22の表面の回転中心O高さ付近から落下した現像剤G
も現像剤貯留部34に戻されるが、当該戻された現像剤
Gは第二の案内テーパ部36に沿ってピックアップ磁極
25cの下方領域へ自重により移動せしめられる。この
ため、現像剤貯留部34のうちピックアップ磁極25c
の下方に位置する部分には現像剤Gが常時貯留した状態
に保たれることになり、ピックアップ磁極25cによる
現像剤Gの捕獲動作は安定する。
【0068】また、本実施の形態においては、現像ロー
ル22から現像剤Gを一旦剥離するために、同極性磁極
対25b,25cにより反発磁界を形成するようにして
いる。このため、現像ロール22のうち現像磁極25a
の配設可能な角度範囲は、図10(a)にθ1で示すよ
うに同極性磁極対25b,25cが必須になる分制約さ
れてしまう。この点、例えば本実施の形態において、現
像ロール22の磁極レイアウトを図7の変形態様のよう
にすれば、同極性磁極対25b,25cの一方25bが
不要になるため、現像ロール22のうち現像磁極25a
の配設可能な角度範囲は図10(b)にθ2で示すよう
になり、同極性磁極対25b,25cを用いる態様に比
べて現像磁極25aの配設レイアウトの自由度が増加す
る。尚、この点については、本実施の形態に限られるも
のではなく、実施の形態1,2についても同様である。
【0069】◎実施の形態4 図11は本発明が適用された現像装置の実施の形態4を
示す。同図において、現像装置14の基本的構成は、感
光体ドラム11に対向して現像用開口21aが開設され
た現像ハウジング21を有し、この現像用開口21aに
面して現像ロール22を配設すると共に、現像ハウジン
グ21の現像ロール22の下方領域に現像剤Gが貯留さ
れる現像剤貯留部34を確保し、この現像剤貯留部34
には現像剤Gが後方側へ攪拌搬送せしめられる簡易な攪
拌搬送部材37を配設し、更に、現像ロール22の周囲
に帯電部材としての帯電用突起部材40を対向配設した
ものである。
【0070】本実施の形態において、現像ロール22
は、実施の形態1と同様な現像スリーブ23及び磁石ロ
ール24(現像磁極25a,一方がピックアップ磁極と
して機能する同極性磁極対25b,25c,トリミング
磁極25d,搬送磁極25eを具備)を備えている。ま
た、本例では、帯電用突起部材40は、トリミング磁極
25dに対向配置されており、現像ロール22の軸方向
寸法に対応した軸方向長を有し且つ現像ロール22(現
像スリーブ23)の回転方向に沿って所定幅wを有する
矩形プレート41の片面に帯電用突起部42を設けたも
のである。
【0071】ここで、帯電用突起部材40の帯電用突起
部42の配列パターンとしては、例えば図12(a)に
示すように、現像ロール22の回転方向(進行方向)に
対して針状突起43を千鳥状に所定ピッチ間隔毎に配列
するようにしたり、あるいは、図12(b)に示すよう
に、現像ロール22の軸方向に沿って所定間隔毎に連続
した波状突起44を配列するようにしたり、あるいは、
図12(c)に示すように、現像ロール22の回転方向
(進行方向)に沿って前後二列に短い波状突起45を現
像ロール22の軸方向に沿って所定間隔毎に且つ前後で
配列位置が相違するように配設する態様など適宜選定す
ることができる。そして、この帯電用突起部材40は、
帯電用突起部42が層厚規制された現像剤Gの層厚に略
対応する程度埋没するような位置関係で配設されてい
る。
【0072】次に、本実施の形態に係る現像装置の作動
について説明する。先ず、現像剤貯留部34内の現像剤
Gは、攪拌搬送部材37にて現像ロール22のピックア
ップ磁極25cの下方側へと攪拌搬送され、現像ロール
22のピックアップ磁極25cにて確実に捕獲された。
しかる後、現像ロール22に捕獲された現像剤Gは、現
像ロール22(現像スリーブ23)の回転に伴って現像
ロール22表面の回転中心O高さ付近に達した時点で、
ピックアップ磁極25cとトリミング磁極25dとによ
る磁気吸引力によってその余剰分が落下せしめられ、必
要量のみ層厚規制されて現像ロール22に保持搬送され
る。
【0073】この後、更に現像ロール22が回転する
と、現像ロール22上の層厚規制された現像剤Gは帯電
用突起部材40に到達する。このとき、帯電用突起部材
40の帯電用突起部42は搬送される現像剤G内に埋没
された状態になるため、帯電用突起部42を通過する現
像剤Gは帯電用突起部42の存在によって乱流状態にな
り、現像剤Gのトナーとキャリアとの表面同士が接触す
る機会が増加して、トナーの帯電が促進される。但し、
現像剤Gは乱流状態にはなるが、帯電用突起部42によ
って外側に押しのけられた現像剤G部分が帯電用突起部
42の側方を通過するため、帯電用突起部材40の存在
によって現像剤Gが塞き止められ、下方へ落下せしめら
れる現象は生じない。このように、本実施の形態では、
帯電部材として帯電用突起部材40を使用するようにし
たので、現像剤Gを塞き止めることなく、現像剤Gに対
する帯電効率を向上させることができる。この帯電用突
起部材40の具体的な構成例についての帯電効率につい
ては後述する実施例で説明する。
【0074】このため、現像ロール22上の層厚規制さ
れた現像剤Gは帯電用突起部材40を通過した時点で十
分に摩擦帯電され、搬送磁極25eの磁力を通じて現像
領域mへと搬送される。特に、本実施の形態では、現像
剤Gは、帯電用突起部材40を通過する時点で乱流状態
になるが、搬送磁極25e部分を通過する時点で搬送磁
極25eの磁力により現像剤Gの層乱れはある程度均さ
れ、しかも、現像ハウジング21の上縁部31(シール
部材及び均し部材を兼用)にて確実に均されるため、現
像ロール22上の現像剤Gが現像領域mに到達した時点
で現像剤G層は均一な状態に保たれる。よって、現像領
域mにおける現像動作は極めて安定する。
【0075】また、本実施の形態にあっては、従前のト
リミング部材を配設する必要がないため、トリミング部
材の配設スペースを利用して帯電用突起部材40を配設
するることが可能であり、その分、現像ロール22の周
辺に帯電用突起部材40を簡単に配設することが可能で
ある。そしてまた、現像剤Gを帯電するために、例えば
実施の形態1,2のようなスクリューオーガー27,2
8を使用しなくて済むため、装置自体をコンパクト化す
ることができると共に、現像剤Gの攪拌混合動作に伴う
劣化を抑制することができる。
【0076】更に、本実施の形態では、帯電用突起部材
40と現像剤Gとの摩擦帯電にて現像剤Gを帯電する方
式を用いたが、これに限られるものではなく、適宜設計
変更して差し支えない。例えば現像剤Gの帯電効率をよ
り高めるには、トナーとキャリアとの接触回数を増加さ
せればよいが、これを実現するには、例えば図13に示
すように、帯電用突起部材40を接地する一方、現像ロ
ール22の現像スリーブ23に交流電源46を接続し、
現像スリーブ23と帯電用突起部材40との間に交番電
界を作用させるようにすればよい。
【0077】更にまた、図14に示すように、現像ロー
ル22の回転方向に対し帯電用突起部材40の下流側で
現像領域mに至るまでの間、例えば搬送磁極25eに対
応した箇所に可撓性フィルムからなる均し部材47を別
途設け、現像剤G層を積極的に均すようにしてもよい。
この態様では、必要に応じて帯電用突起部材40と現像
スリーブ23との間に交番電界を作用させるようにして
もよい。尚、この態様において、均し部材47に代えて
トリミング部材を別途設けたとしても、もともと、磁極
レイアウトによって現像剤Gの層厚を規制しているた
め、トリミング部材による層厚規制量を略0にすること
が可能になり、現像剤Gへのストレスを最小限に抑える
ことができる。
【0078】また、本実施の形態では、帯電用突起部材
40のレイアウトとして、トリミング磁極25dに対向
した部位に帯電用突起部材40を配設するようにしてい
るが、これに限られるものではなく、例えば図15に示
すように、搬送磁極25eに対向した部位に帯電用突起
部材40を配設し、必要に応じて帯電用突起部材40と
現像スリーブ23との間に交流電源46による交番電界
を作用させるようにしてもよい。
【0079】また、本実施の形態では、帯電用突起部材
40を用いて現像剤Gを帯電するようにしているが、こ
れに限られるものではなく、従前からの公知の手法を用
いても差し支えない。例えば現像ロール上の二成分現像
剤の現像剤量を規制した後、前記現像ロールと対向し且
つ現像剤量を規制された現像剤と離間して配置された帯
電用部材と前記現像ロールとの間で交番電界を形成し、
この交番電界からなる帯電用空間に現像剤量を規制され
た現像剤を導入し、前記交番電界により現像剤を振動せ
しめて帯電せしめるようにする技術がある(例えば特許
第2592552号公報)。但し、この方式にあって
は、交番電界による振動のみでは層全体の現像剤を十分
に動かすのは難しく、Q/M(単位質量当たりの帯電
量)を十分には確保しにくいという不具合がある。この
不具合を解消するには、例えば帯電用部材の面積を大き
くする必要が生ずるが、帯電用部材の面積を大きくする
と、静電容量が大きくなり、その分、電源コストが高く
なる。また、交番電界を有効に働かせるような距離に帯
電用部材を現像ロールに対して配置すると、現像剤が滞
留し易くストレスが大きくなり易いので設計上留意を要
する。
【0080】また、別の帯電方式としては、例えばトリ
ミング部材の上流側に現像ロールに対向する現像剤帯電
促進部材を設け、この現像剤帯電促進部材には磁界発生
部材を具備させると共に、この現像剤帯電促進部材に対
向する現像ロール部分には磁石ロールの少なくとも一つ
の磁極を配設し、現像剤帯電促進部材と現像ロールとの
間の磁束密度を可変にするようにした技術がある(例え
ば特開2000−147903号公報)。但し、この帯
電方式にあっては、現像剤帯電促進部材と現像ロールと
の間の現像剤を穂立て、現像剤帯電促進部材側に磁気ブ
ラシを形成して摩擦帯電を行う方式であるため、通常の
二成分現像方式で用いられるトリミング部材と同様に現
像剤が集中してしまうことで現像剤に非常に大きなスト
レスを与える懸念があり、これに留意することが必要で
ある。更に、帯電効率を上げるには現像剤帯電促進部材
として磁界発生部材を具備した回転部材を使用すること
が可能であるが、コストが高くなるという懸念がある。
【0081】更に、別の帯電方式としては、回転可能な
層厚規制体を現像ロールに対向配置し、この層厚規制体
と現像ロールとの間に直流電源による直流電圧を印加
し、更に、層厚規制体内に少なくとも二極を有する永久
磁石を配設し、この層厚規制体内の磁極と現像ロール内
の磁極とを異極性磁極にて対向配置するようにした技術
がある(例えば特開平8−137219号公報)。但
し、この帯電方式にあっては、層厚規制体内部に磁極を
配設するので、現像剤は磁界によるストレスを受けてお
り、現像領域に搬送される現像剤層が不均一になり易い
という懸念がある。また、前記層厚規制体は永久磁石を
具備するためコストが高価になり易いという懸念もあ
る。
【0082】◎実施の形態5 図16は本発明が適用された現像装置を含む画像形成装
置の実施の形態5を示す。同図において、本実施の形態
に係る画像形成装置は四サイクル型であり、潜像担持体
としての感光体ドラム101の周囲に、四つの色成分
(例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)現像剤
が収容された現像装置102(具体的には102A、1
02B、102C、102D)を並列的に配設し、これ
らの現像装置102の感光体ドラム101の回転方向上
流側には帯電装置としての帯電ロール103及びレーザ
走査装置などの露光装置(本例ではビームで示す)10
4を配設する一方、前記現像装置102の感光体ドラム
101の回転方向下流側には複数の張架ロール106〜
108に張架された中間転写ベルト105を配設し、こ
の中間転写ベルト105の感光体ドラム101に対向す
る部位に一次転写装置としての一次転写ロール109を
配設すると共に、前記中間転写ベルト105の一部には
二次転写装置、例えば張架ロール108をバックアップ
ロールとする二次転写ロール110を配設し、図示外の
記録材に中間転写ベルト105上のトナー像を転写する
ようにしたものである。尚、感光体ドラム101や中間
転写ベルト105のクリーナを始めその他のデバイス
(除電器など)については省略している。
【0083】本実施の形態によれば、例えば単色モード
であれば、帯電ロール103にて帯電された感光体ドラ
ム101上に露光装置104にて所定色(例えばブラッ
ク)の静電潜像を形成し、対応する現像装置102(例
えば102D)にてブラックトナーにて前記静電潜像を
可視像化し、これを中間転写ベルト105に一次転写す
ると共に、記録材に二次転写するようになっている。一
方、カラーモードであれば、感光体ドラム101上で各
色成分画像に対応する帯電、露光、現像工程を順次繰り
返し、各色成分トナー像を中間転写ベルト105に順次
多重転写した後、二次転写ロール110にて記録材に一
括転写するようになっている。
【0084】また、本実施の形態で用いられる現像装置
102(102A〜102D)は、例えば図17に示す
ように、感光体ドラム101に対向して現像用開口12
1aが開設された現像ハウジング121を有し、この現
像ハウジング121の現像用開口121aに面して現像
ロール122を配設し、現像ハウジング121の現像ロ
ール122の下方に二成分現像剤Gが貯留される現像剤
貯留部134を形成するようにしたものである。ここ
で、現像ロール122は、感光体ドラム101に対向す
る現像領域mで上方から下方に向けて回転し且つ非磁性
材料にて形成された現像スリーブ123と、この現像ス
リーブ123内に固定的に配設され且つ周囲に複数の磁
極125(具体的には125a,125c,125d,
125e)が配列される磁石ロール124とを備えてい
る。
【0085】特に、本実施の形態では、磁石ロール12
4の磁極レイアウトは、磁石ロール可変機構140にて
現像時には設定位置Xに、非現像時には設定位置Yに可
変設定されるようになっている。ここで、現像時の磁石
ロール124の設定位置Xとしては、図17及び図18
(a)に示すように、例えば現像領域m側において現像
スリーブ123(又は現像ロール122)の回転中心O
を通る水平面に合わせて現像磁極125a(本例ではS
1)を配設し、現像スリーブ123の回転方向に対し現
像磁極125aの下流側で、現像スリーブ123の回転
方向が下方から上方に向かう領域のうち現像スリーブ1
23の回転中心O高さよりも下方側に位置する領域に現
像剤捕獲用のピックアップ磁極125c(N1)を配置
し、更に、このピックアップ磁極125cの下流側で且
つ現像スリーブ123の回転中心O高さより上方には、
現像剤層厚規制用のトリミング磁極125d(本例では
S2)を配設し、更にまた、このトリミング磁極125
dの下流側には現像剤搬送用の搬送磁極125e(本例
ではN2)を配設したものが用いられる。
【0086】また、ピックアップ磁極125cについて
は強磁界のものを用い、トリミング磁極125dについ
てはピックアップ磁極125cよりも弱磁界のものを用
いるようになっている。一方、非現像時の磁石ロール1
24の設定位置Yとしては、図17及び図18(b)に
示すように、現像時の磁石ロール124の設定位置Xに
対し、現像スリーブ123の回転方向に対し上流側に所
定角度δ(例えば5°〜45°程度)だけ回転移動させ
たものが用いられる。
【0087】更に、磁石ロール可変機構140として
は、例えば図19(a)〜(c)に示すように、磁石ロ
ール124をロール軸124aを中心に回転自在とし、
このロール軸124aに位置規制板141を固定する一
方、この位置規制板141が位置決め位置A,Bで位置
決めせしめられる略逆U字状の位置決めブラケット14
2を固定的に配設し、この位置決めブラケット142の
一方側に電磁石143を取付け、この電磁石143には
非現像時に励磁信号が入力せしめられる信号出力装置1
44を接続するものが用いられる。
【0088】本態様において、現像時には、現像スリー
ブ123上に図示外の現像剤が付いているため、現像剤
との磁気吸引力により磁石ロール124も現像スリーブ
123と同方向に回転する。すると、磁石ロール124
の回転に伴ってこの磁石ロール124のロール軸124
aに固着されている位置規制板141も移動し、位置決
めブラケット142の位置決め位置Aに突き当たり、現
像時の磁石ロール124が設定位置X(図18(a)参
照)に位置決めされる。
【0089】一方、非現像時には、信号出力装置144
が励磁信号を電磁石143に送出するため、位置規制板
141が電磁石143により位置決め位置Bまで引き戻
され、非現像時の磁石ロール124が設定位置Y(図1
8(b)参照)に位置決めされる。このとき、位置規制
板141の固定は、電磁石143のソレノイドに常時電
圧を印加することで位置規制板141を保持してもよい
し、ソレノイドで戻した位置規制板141をピンなどで
支えるようにしてもよい。
【0090】また、磁石ロール可変機構140として
は、上述したものに限られるものではなく、例えば図2
0(a)(b)に示すように、位置決めブラケット14
2と位置規制板141との間に復帰スプリング145を
介装し、例えば電磁石143の励磁を解除したときに、
当該復帰スプリング145の作用により位置規制板14
1を直ちに位置決め位置Aに復帰させるようにしてもよ
い。この態様によれば、磁石ロール124を直ちに現像
時の設定位置Xに設定できるため、現像装置102の現
像動作を直ちに開始させることが可能になる。
【0091】更に、磁石ロール可変機構140として
は、例えば図21(a)(b)に示すように、位置決め
ブラケット142の位置決め位置A側に電磁石146を
設け、この電磁石146には現像時に励磁信号が入力せ
しめられる信号出力装置147を接続し、更に、位置規
制板141と位置決めブラケット142の位置決め位置
B側との間に復帰スプリング148を介装するようにし
てもよい。この態様によれば、現像時には、信号出力装
置147が励磁信号を電磁石146に送出するため、位
置規制板141が電磁石146により位置決め位置Aに
吸引固定され、現像時の磁石ロール124が設定位置X
に位置決めされる。一方、非現像時には、電磁石146
の励磁が解除されると同時に、復帰スプリング148の
作用により位置規制板141を直ちに位置決め位置Bに
復帰させることができ、磁石ロール124を直ちに非現
像時の設定位置Yに設定できる。
【0092】次に、本実施の形態に係る現像装置、及
び、画像形成装置の作動について説明する。先ず、本実
施の形態に係る現像装置102の作動について述べる
と、現像時には、磁石ロール可変機構140によって磁
石ロール124が設定位置X(図18(a)参照)に設
定される。この状態において、現像ハウジング121の
現像剤貯留部134に貯留している現像剤Gは、図17
及び図22(a)に示すように、ピックアップ磁極12
5cの磁力により捕獲される。
【0093】この後、現像ロール122(現像スリーブ
123)が回転していくと、現像ロール122上の現像
剤Gは現像ロール122表面の回転中心O高さ付近まで
搬送されていくが、当該部分に到達したところで、ピッ
クアップ磁極125cとトリミング磁極125dとによ
る磁気吸引力がピックアップ磁極125c部分に比べて
弱まるため、現像ロール122表面に担持されていた現
像剤Gのうち余剰分が落下し、必要量のみが現像ロール
122表面に担持される。この結果、現像ロール122
上の現像剤Gは所定層厚dに規制された状態で、トリミ
ング磁極125d及び搬送磁極125eの磁力に沿って
現像領域mへと搬送される。
【0094】また、本実施の形態では、図17及び図2
2に示すように、現像ロール122の回転方向に対しト
リミング磁極125dの下流側にはシール兼均し部材1
51が別途設けられており、現像ロール122との間に
現像剤Gの規制層厚dに相当する分だけ離間して配置さ
れている。このシール兼均し部材151の存在によって
現像ハウジング121内のトナークラウドの漏出が防止
されると共に、現像剤G層の表面が均されるようになっ
ている。そして、現像領域mにて現像磁極125aの作
用により感光体ドラム101上の静電潜像が可視像化さ
れることになり、現像領域mを通過した残留現像剤Gは
再び現像ハウジング121内に戻され、再びピックアッ
プ磁極125c部分で他の現像剤Gと共に捕獲されて次
の現像に供される。尚、本例では、現像ハウジング12
1の現像用開口121aの下縁部132が現像ロール1
22との間に規制層厚d分だけ離間して配置され、現像
ハウジング121内のトナークラウドの漏出を防止する
シール部材として機能するようになっている。
【0095】一方、非現像時には、磁石ロール可変機構
140によって磁石ロール124が設定位置Y(図18
(b)参照)に設定される。この状態において、現像ハ
ウジング121の現像剤貯留部134に貯留している現
像剤Gは、図17及び図22(b)に示すように、ピッ
クアップ磁極125cの磁力により捕獲されるが、ピッ
クアップ磁極125c及びトリミング磁極125dが現
像時の位置よりも現像ロール122の回転方向に対し上
流側に移動するため、現像時に現像ロール122表面の
回転中心O高さ付近に相当する位置Pが、より下方の
P’に移動し、それによってその部分での搬送力に比べ
て重力の影響が大きくなり、その高さ付近に到達した現
像剤Gは重力により全て下方に落下する。すなわち、現
像時においては、図22(a)に示すように、現像ロー
ル122表面の回転中心O高さ付近に相当する位置Pに
は、磁気吸引力Fに摩擦係数をかけた搬送力Uが上向き
に働き、この搬送力Uが重力Jより大きい条件で現像剤
Gが搬送される。これに対し、非現像時においては、図
22(b)に示すように、現像ロール122表面の下方
に移動した位置P’には、磁気吸引力Fの鉛直成分Fv
が上向きに働くが、この鉛直成分Fv(Fv<F)は重
力Jよりも小さくなり易く、当該P’位置に到達した現
像剤Gは重力Jにより落下するのである。このため、非
現像時においては、図22(b)に示すように、現像ロ
ール122上で現像剤Gが保持されてトリミング磁極1
25d側に向かうことはなくなり、現像ロール122上
の現像剤Gが現像領域mに供給されることはない。
【0096】次に、このような現像装置102を組み込
んだ画像形成装置の作動について説明する。今、第1色
目の現像を現像装置102Aで行っていると仮定する
と、現像装置102Aの磁石ロール124は設定位置X
(現像位置)に設定されるが、他の現像装置102B〜
102Dは非現像状態にあるので、その磁石ロール12
4は設定位置Y(非現像位置)に設定される。そして、
第1色目の現像が終了すると、現像装置102Aの磁石
ロール124は設定位置Yに設定され、第2色目の現像
装置102Bの磁石ロール124が設定位置Xに設定さ
れる。尚、第3、第4の現像装置102C,102Dの
磁石ロール124は設定位置Yのままである。この後、
第2色目の現像が終了すると、現像装置102Bの磁石
ロール124は設定位置Yに設定され、第3色目の現像
装置102Cの磁石ロール124が設定位置Xに設定さ
れる。尚、第1,第4の現像装置102A,102Dの
磁石ロール124は設定位置Yのままである。更に、第
4色目の現像が終了すると、現像装置102Cの磁石ロ
ール124は設定位置Yに設定され、第4色目の現像装
置102Dの磁石ロール124が設定位置Xに設定され
る。尚、第1、第2の現像装置102A,102Bの磁
石ロール124は設定位置Yのままである。
【0097】以上の工程を経て、中間転写ベルト105
上には四色の重なったトナー像が形成され、しかる後も
一括して記録材に転写され、図示外の定着装置により定
着され出力される。このような作像過程においては、現
像時の現像装置102のみが現像動作を行い、非現像時
の現像装置102の現像領域mには現像剤が供給されな
いため、感光体ドラム101上には各色成分トナー像の
みが形成され、他の色成分トナーが混入する懸念は全く
ない。
【0098】また、本実施の形態では、非現像時におい
て現像装置102の現像領域mに現像剤を供給させない
手段として、磁石ロール124の位置をずらす手法を用
いているため、現像スリーブ123の逆回転機構や、現
像スリーブ123の回転停止機構などを必要とせず、ま
た、現像剤を掻き取るという手法を採用しないため、現
像剤掻き取り時の振動などをも有効に防止でき、小型で
安価な構成の現像装置を提供することができる。例え
ば、現像スリーブ123の回転を停止、反転することな
く、現像ロール122上の現像剤を除去できることか
ら、現像スリーブ123の駆動のオン/オフを制御する
必要がなく、各色同じ駆動を用いることが可能にあり、
駆動系のコストダウンに有効である。また、本実施の形
態では、磁石ロール124の移動角度も5°〜45°と
小さく、駆動トルクも小さいため、磁石ロール可変機構
140についても比較的容易な機構にて実現することが
できる。
【0099】更に、本実施の形態では、現像ハウジング
121内部にシート兼均し部材151を設けるようにし
ているが、これに限られるものではなく、例えば図23
(a)(b)に示すように、現像ハウジング121の現
像用開口121aの上縁部に可撓性フィルム等からなる
フィルムシール152を設け、このフィルムシール15
2にてトナークラウドの漏出を防止するようにしてもよ
い。但し、このフィルムシール152は、層厚規制され
た現像剤Gを乱さないように、現像剤Gを対流させた
り、塞き止めるものでないことが好ましい。
【0100】
【実施例】◎実施例1 実施の形態1に係る現像装置において、各磁極25a〜
25e(S1,N1,N2,S2,N3)の角度レイア
ウト(隣接する磁極に対し反時計回り方向の偏位角度で
示す)及びピークの磁束密度を図24(a)(b)に示
す。同図によれば、各磁極の角度レイアウト及びピーク
の磁束密度は次の通りである。 S1(97mT)/63°/N1(72mT)/60°
/N2(71mT)/65°/S2(40mT)/85
°/N3(42mT) ここで用いた条件は、直径18mmで表面粗さRz=8
〜10μmの現像ロール22を用い、現像剤の規制層厚
dを0.75mmとし、すべての現像剤が下方で剥離
(ピックオフ)されて再び捕獲(ピックアップ)される
ように現像剤の量と現像ロール22の下方の現像ハウジ
ング21までの距離を調節し、現像ロール22の表面速
度100mm/secで回転させた。現像剤は、飽和磁
化約60emu/gで体積平均粒径約50μmのフェラ
イトキャリアと平均粒径約7.5μmのポリエステルト
ナーでキャリアコート剤とトナー外添剤とにより帯電調
節したものとを、トナー濃度8%に混合して用いた。
【0101】◎比較例1 現像装置の現像ロール213の各磁極S1’〜N3’の
角度レイアウト及びピークの磁束密度を図27(a)
(b)に示す。具体的には、現像ロール213の現像領
域側の回転中心高さに対して時計回り方向+3°の位置
に現像磁極(S1’)の中心があって、そこから現像剤
の流れの下流に向かって各磁極の角度位置関係とピーク
の磁束密度を表すと次のようになる。 S1’(122mT)/63°/N1’(71mT)/
90°/N2’(62mT)/65°/S2’(80m
T)/20°/トリミング部材/50°/N3’(85
mT) そして、ここで用いた条件は、直径18mmで表面粗さ
Rz=8〜10μmの現像ロールを用い、トリミング部
材220を0.75mmの間隙で取り付け、その他の条
件については実施例1と同様に設定した。
【0102】実施例1によれば、図24(b)に示すよ
うに、ピックアップ磁極25c(N2)によって捕獲さ
れた現像剤Gが現像ロール22の回転によって上方に運
ばれようとするが、現像ロール22表面の回転中心O高
さに水平な面の前後で現像剤Gの一部が落下する。これ
は、ピックアップ磁極25cに相当する現像ロール22
表面では磁気吸引力が強いため、多くの現像剤Gが保持
されるが、トリミング磁極25dに到達するまでの現像
ロール22表面では磁気吸引力が急速に弱くなり、磁気
吸引力によって保持できなくなった現像剤が落下して現
像剤の薄層が形成される。
【0103】これに対し、比較例1にあっては、図27
(b)に示すように、現像剤は現像ロール213上に保
持されたままトリミング部材220に到達し、トリミン
グ部材220により層厚規制される。このとき、実施例
1で用いている現像ロールを用いた場合、仮にトリミン
グ部材を設けたとしても、当該トリミング部材近傍での
トナー対流は非常に少なく、現像剤に与えるストレスを
比較例1の1/10から、1/100程度に抑えること
が可能である。図29は実施例1と比較例1とでトナー
の受けるストレスのシミュレーション結果を示すが、同
図によれば、実施例1は比較例1に比べ非常に弱いスト
レスしか現像剤に作用していないことが理解される。
【0104】◎実施例2 実施の形態1の変形形態に係る現像装置(同極性磁極対
によるピックオフ工程を用いない態様)において、現像
ロール22の磁極レイアウトの条件を振ってL9直行実
験を行った。現像領域m側において現像ロール22の回
転中心Oを通る水平面に合わせて現像磁極を置き、現像
剤の流れ方向90°にピックアップ極、そこから210
°のところに搬送磁極を置き、ピックアップ磁極(N
1)から120°を中心にトリミング磁極を置いた。ト
リミング磁極は1極の場合と3極の場合があり、3極の
場合には中心位置、及びその前後30°の位置に略同じ
強さの磁極を設けた。極性は、現像磁極がS極で以下N
とSが交互に並んでいる。現像磁極の現像ロール22表
面の磁束密度は90mT、搬送磁極はピックアップ磁極
が小さいときに影響を与えないように約40mTとし
た。また、直径18mmで表面粗さRz=8〜10μm
の現像ロールを用い、全ての現像剤が下方で剥離(ピッ
クオフ)されて再度捕獲(ピックアップ)されるように
現像剤量と現像ロール22の下方の現像ハウジングまで
の距離を調節し、表面速度300mm/secで回転さ
せた。現像剤は飽和磁化約60emu/gで体積平均粒
径約50μmのフェライトキャリアと平均粒径約7.5
μmのポリエステルトナーでキャリアコート剤とトナー
外添剤とにより帯電調節したものとを、トナー濃度8%
に混合して用いた。
【0105】この条件で、ピックアップ磁極の強さ(磁
束密度)、トリミング磁極の強さ、トリミング磁極の極
数を図25(b)に示すように振った。その結果、図に
おいてトリミング磁極と呼んでいる、現像領域の逆側で
現像ロール22の回転中心高さ付近から上方に向けての
磁極の強さ(磁束密度の大きさ)が現像剤の搬送量の主
たる決定要因である。また、現像剤搬送量が低い領域で
は、現像ロール22の回転中心高さ付近においては現像
剤が落下してその下流側に薄層が形成される現象がはき
っりと観察された。すなわち、現像ロール22の回転中
心高さ付近から上方にかけての磁気吸引力が弱まること
によって現像剤の保持力が弱まり、現像剤が落下する
が、図25でトリミング磁極と呼んでいる部分の磁気吸
引力が弱いほど現像剤の上方への搬送力と重力の釣り合
う個所が現像ロール22表面に近づくためにより薄層と
なり、現像剤搬送量が少なくなったものと考えられる。
【0106】◎実施例3 実施の形態2に係る現像装置において、直径30mmで
表面粗さRz=8〜10μmの現像ロール22を用い、
全ての現像剤が下方で剥離(ピックオフ)されて再度
(ピックアップ)されるように現像剤量と現像ロールの
下方の現像ハウジングまでの距離を調節し、表面速度3
00mm/secで30分間連続回転させた。現像剤は
飽和磁化約60emu/gで体積平均粒径約50μmの
フェライトキャリアと平均粒径約7.5μmのポリエス
テルトナーでキャリアコート剤とトナー外添剤とにより
帯電調節したものとを、トナー濃度8%に混合して用い
た。そして、現像剤搬送量は300〜400g/m2
なるようにそれぞれ磁極位置と強さを選択した。それぞ
れの磁束密度(実線:法線方向成分,点線:接線方向成
分)と角度位置関係については図26に示す通りであ
る。尚、図26では、現像領域にある現像ロール22の
回転中心を通る水平面を0°として現像剤流れ方向に角
度を表している。
【0107】◎実施例4 実施の形態3に係る現像装置(スクリューオーガー,搬
送パドル不使用タイプ)において、実施例3と同様な現
像ロール22を用いた。
【0108】◎比較例2 直径30mmで表面粗さRz=8〜10μmの現像ロー
ルを用い、トリミング部材を0.75mmの間隙で取付
け、現像ロールの磁極レイアウトを図28に示すように
設定し、実施例3と同様の条件とした。尚、トリミング
部材の位置は、現像領域側の現像ロールの回転中心を通
る水平面を0°とし、現像剤の流れ方向に対し282°
である。
【0109】実施例3,4及び比較例2について、キャ
リア表面に固着したトナー成分の総量(%)を調べたと
ころ、図30に示すように、実施例3,4が比較例2に
比べて格段にトナー側成分の固着量が少ないことが理解
される。また、実施例4は、スクリューオーガーのよう
な攪拌部材を使用していないため、実施例3よりも更に
キャリアに対するトナー成分付着量が少ないことが理解
される。尚、図30において、固着量測定は、現像剤を
界面活性剤水溶液に入れて攪拌し、磁力によってトナー
とキャリアとを分離後、キャリア表面の成分を求めた。
【0110】◎実施例5 実施の形態4に係る現像装置モデルを基に実験を行った
結果を示す。本実施例では、現像ロール22として直径
30mm、表面粗さRz=5〜8μmの中空Alロール
を用い、磁極として、現像磁極S1が76mT、同極性
磁極対N1,N2(N2:ピックアップ磁極として機
能)、搬送磁極N3が60mT、トリミング磁極S2が
30mTである5極の磁極を配置したものを使用した。
そして、帯電用突起部材40としては、直径0.3mm
の木針を20本/cm 2の密度で配置し且つ現像ロール
進行方向に沿った幅w=0.5mmであるプレートを使
用し、現像ロール22上にトリミング磁極S2に対向さ
せる位置で現像ロール22表面に接触する構成とした。
尚、現像ロール22の軸方向に並んだ木針の列が、現像
ロール22進行方向に沿って千鳥状になるように木針を
配列した。現像剤としては、非磁性トナーは重量平均径
が5μm以上の負帯電性トナーを使用し、また、磁性キ
ャリアとして半導電性の重量平均径が20〜100μm
のものを使用した。また、現像ロールの周速は320m
m/sに設定し、現像剤中のトナー濃度は10重量パー
セント、現像剤搬送量は250g/m2であった。
【0111】図31は、現像ロール22上のピックアッ
プ磁極N2近傍でサンプリングした帯電用突起部材40
へ突入する前のトナーと現像磁極S1近傍でサンプリン
グした帯電用突起部材通過後のトナーの単位質量当たり
の帯電量Q/M[μC/g]の測定結果を示す。同図に
よれば、帯電用突起部材40通過後のトナー帯電量は適
正なQ/Mの範囲−15〜−40μC/gの中に入って
いることが分かる。さらに、前記帯電用突起部材40と
現像ロール22との間に、周波数f=1.5kHz、振
幅Vpp=1.5kVの交番電界を印加した場合、現像
剤に対する更なる帯電効果が確認できた。
【0112】また、図32は前記帯電用突起部材40の
現像ロール22進行方向に沿った幅w=1.0mm、
1.5mmとした場合の帯電用突起部材40通過後のト
ナーの単位質量当たりの帯電量Q/M[μC/g]の測
定結果を示す。同図によれば、帯電用突起部材40の現
像ロール22進行方向に沿った幅を広くし、現像剤が乱
流する領域を大きくするほど現像剤の帯電効率は向上す
ることが確認できた。
【0113】そして、図14に示すように、均し部材4
7として厚さ100μmのPETシートを前記帯電用突
起部材40に対して現像ロール22回転方向下流側の搬
送磁極25e(N3)に対向させ、記録材上にベタ現像
を行った。ここで、比較例として、図33に示すような
トリミング部材220及びスクリューオーガー222,
223を具備した現像装置と対比し、前記ベタ画像につ
いて目視による画像均一性について評価したところ、比
較例と同等の画質が得られることが確認された。更に、
30,000枚程度印刷相当の時間、この構成において
現像ロールを回転させ続けたが、トナーの帯電量が落ち
込むことはなかった。
【0114】◎実施例6 実施の形態5に係る現像装置において、磁石ロール12
4の現像時の磁極レイアウトは、現像剤が現像ロール1
22最下端位置から現像ロール122の回転方向に対し
回転中心高さ付近までは多く存在し、それ以外の部分で
は薄層となるようなパターンとして設定されている。本
例では、ピックアップ磁極125c(N1)とトリミン
グ磁極125d(S2)との磁界差が大きく、更にトリ
ミング磁極125dが弱磁界であることから、ピックア
ップ磁極125cにより搬送された現像剤のうち、限ら
れた量の現像剤のみがトリミング磁極125d側に搬送
され、残る現像剤は重力により現像剤貯留部134に戻
されている。このような現像ロール122を用いた場
合、非現像時に、磁石ロール122を5〜30程度上流
側に回転(例えば15°回転)させることで、重力によ
りトリミング磁極125dに現像剤Gが供給されずすべ
て落下してしまうため、現像ロール122の回転を停止
することなく、現像領域mへの現像剤の搬送を規制する
ことが可能になった。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の一態様に
よれば、二成分現像装置において、現像剤担持体の内部
に配された磁石部材の磁極レイアウト(特にピックアッ
プ磁極,トリミング磁極)を工夫することにより、現像
剤担持体表面に捕獲した現像剤のうち余剰分を現像剤担
持体の回転中心高さ付近にて落下させ、所定層厚に規制
された現像剤のみを現像領域まで担持搬送するようにし
たので、従前のようなトリミング部材を用いることな
く、現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制することがで
きる。このため、現像剤に過度のストレスを与えること
なく、現像剤担持体上に担持される現像剤層厚を正確に
規制することができる。
【0116】そして、本発明においては、トリミング部
材を使用しなくても済むため、現像剤担持体の周囲スペ
ースのうちトリミング部材の設置スペースを利用して例
えば帯電部材を配設することができる。この態様にあっ
ては、帯電部材によって現像剤を帯電することができる
ため、現像ハウジング内にスクリューオーガーのような
攪拌部材を配設しなくても、現像剤を帯電することが可
能になり、その分、攪拌部材による現像剤の寿命低下を
抑制できると共に、現像装置の小型化を図ることができ
る。
【0117】また、本発明の別の態様によれば、二成分
現像装置において、現像剤担持体の内部に配された磁石
部材の磁極レイアウトを現像時と非現像時とで可変設定
し、非現像時には現像剤担持体表面に担持されて現像領
域に搬送される現像剤量を略0に設定するようにしたの
で、非現像時において、現像剤に過度のストレスを与え
ることなく、現像領域への現像剤供給を停止することが
できる。このため、例えば四サイクル型画像形成装置に
おいて、共通の潜像担持体上に各色成分画像を順次形成
する態様にあっても、現像モード時の現像装置について
のみ現像領域に現像剤を供給することができ、非現像モ
ード時の現像装置については現像領域への現像剤供給を
停止することができるため、各色成分現像工程において
他の色成分トナーが混入するという所謂混色を有効に回
避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る現像装置の概要を示す説明図で
ある。
【図2】 本発明の他の態様に係る現像装置の概要を示
す説明図である。
【図3】 本発明に係る現像装置の作用を示す説明図で
ある。
【図4】 本発明が適用された現像装置を含む画像形成
装置の実施の形態1を示す説明図である。
【図5】 実施の形態1に係る現像装置を示す説明図で
ある。
【図6】 (a)は本実施の形態で用いられる現像ロー
ルのピックアップ磁極〜トリミング磁極に至る間におけ
る現像剤へ作用する力を模式的に示す説明図、(b)及
び(c)は同モデルを用いたシミュレーション計算結果
による現像剤粒子の動作状態並びに同現像剤粒子の運動
方向を示す説明図である。
【図7】 実施の形態1の変形形態に係る現像装置を示
す説明図である。
【図8】 実施の形態2に係る現像装置を示す説明図で
ある。
【図9】 実施の形態3に係る現像装置を示す説明図で
ある。
【図10】 (a)は実施の形態3モデルにおいて、磁
石ロールが同極性反発磁極を有する態様である場合の現
像領域の設定可能範囲を示す説明図、(b)は同モデル
において、磁石ロールが同極性反発磁極を有さない態様
である場合の現像領域の設定可能範囲を示す説明図であ
る。
【図11】 実施の形態4に係る現像装置を示す説明図
である。
【図12】 (a)〜(c)は実施の形態4で用いられ
る帯電用突起部材の各種パターンを示す説明図である。
【図13】 実施の形態4の変形形態に係る現像装置を
示す説明図である。
【図14】 実施の形態4の別の変形形態に係る現像装
置を示す説明図である。
【図15】 実施の形態4の更に別の変形形態に係る現
像装置を示す説明図である。
【図16】 本発明が適用された現像装置を含む画像形
成装置の実施の形態5を示す説明図である。
【図17】 実施の形態5に係る現像装置を示す説明図
である。
【図18】 (a)(b)は実施の形態5に係る現像装
置の磁石ロールの夫々異なる設定位置を示す説明図であ
る。
【図19】 (a)(b)は磁石ロール可変機構の具体
例を示す説明図、(c)は(a)中C方向から見た矢視
図である。
【図20】 (a)(b)は磁石ロール可変機構の他の
具体例を示す説明図である。
【図21】 (a)(b)は磁石ロール可変機構の他の
具体例を示す説明図である。
【図22】 (a)(b)は実施の形態5に係る現像装
置の現像時における動作過程、並びに、非現像時におけ
る動作過程を示す説明図である。
【図23】 (a)(b)は実施の形態5の変形形態に
係る現像装置の現像時における動作過程、並びに、非現
像時における動作過程を示す説明図である。
【図24】 (a)は実施例1に係る磁石ロールの各磁
極の磁力分布を示す説明図、(b)は実施例1に係る現
像ロール使用時の現像剤の挙動を示す説明図である。
【図25】 (a)は実施例2に係る磁石ロールの各磁
極の磁力分布を示す説明図、(b)は実施例2に対する
直交試験の要因効果を示す説明図である。
【図26】 実施例3に係る磁石ロールの各磁極の磁力
分布を示す説明図である。
【図27】 (a)は比較例1に係る磁石ロールの各磁
極の磁力分布を示す説明図、(b)は比較例1に係る現
像ロール使用時の現像剤の挙動を示す説明図である。
【図28】 比較例2に係る磁石ロールの各磁極の磁力
分布を示す説明図である。
【図29】 実施例1及び比較例1について、現像剤へ
作用するストレス分布をシミュレーション計算にて求め
た結果を示す説明図である。
【図30】 実施例3,4及び比較例2について、使用
現像剤のキャリア表面に対するトナー固着率を調べた結
果を示す説明図である。
【図31】 実施例5における帯電用突起部材の帯電効
果を示す説明図である。
【図32】 実施例5における帯電用突起部材の幅寸法
と帯電効果との関係を示す説明図である。
【図33】 従来における現像装置の一例を示す説明図
である。
【図34】 トナー濃度とトナー電荷量との関係を示す
説明図である。
【図35】 従来における現像装置のトリミング部材付
近の現像剤の挙動を示す説明図である。
【符号の説明】
1…潜像担持体,2…現像ハウジング,2a…現像用開
口,3…現像剤担持体,4…現像スリーブ,5…磁石部
材,6…磁極,6a…現像磁極,6b…ピックアップ磁
極,6c…トリミング磁極,6d…搬送磁極,7…シー
ル部材,8…均し部材,9…帯電部材,m…現像領域,
G…二成分現像剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 507 G03G 15/08 507E 507Z (72)発明者 山浦 正彰 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H031 AB02 AB03 AC19 AC20 AC29 AC36 AC39 AD01 AD11 AD16 BA05 BA09 BB01 BB05 CA11 2H077 AB02 AB14 AB15 AB18 AC02 AC03 AC12 AC16 AD06 AD23 AD24 AD36 AE02 AE06 AE10 CA12 EA03 GA03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体に対向して現像用開口が開設
    された現像ハウジングを有し、この現像用開口に面して
    現像剤担持体を配設すると共に、磁性キャリアとトナー
    とを具備した二成分現像剤を前記現像剤担持体表面に担
    持させ、現像剤担持体の潜像担持体に対向する現像領域
    で潜像担持体上の静電潜像を顕像化する現像装置におい
    て、 現像剤担持体は、二成分現像剤を担持し且つ現像領域で
    上方から下方に向けて回転するように回転可能に設けら
    れる現像スリーブと、この現像スリーブの内部に固定的
    に設けられ且つ周囲に複数の磁極が配列される磁石部材
    とを備え、 磁石部材は、現像領域に対応した部位に設けられて現像
    に寄与する現像磁極と、現像スリーブの回転方向が下方
    から上方に向かう領域のうち、現像スリーブの回転中心
    高さよりも下方側に位置する領域に設けられ、現像ハウ
    ジング内の現像剤を現像スリーブ表面に捕獲するピック
    アップ磁極と、このピックアップ磁極に対し現像スリー
    ブの回転方向下流側に設けられ、前記ピックアップ磁極
    にて捕獲された現像剤の余剰分を現像スリーブの回転中
    心高さ付近で落下させ、現像剤の必要量のみを担持させ
    ることで現像剤層を所定厚に規制するトリミング磁極と
    を備えたことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像装置において、 トリミング磁極は、ピックアップ磁極よりも弱磁界であ
    ることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の現像装置において、 トリミング磁極は、現像スリーブの回転中心高さよりも
    上方に配置されることを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の現像装置において、 磁石部材は、現像スリーブの回転方向に対しトリミング
    磁極と現像磁極との間にトリミング磁極で層厚規制され
    た現像剤を搬送する搬送磁極を備えていることを特徴と
    する現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の現像装置において、 ピックアップ磁極で現像スリーブ表面に捕獲された現像
    剤の余剰分を現像スリーブの回転中心高さよりも下方側
    で落下させる落下補助機構が設けられていることを特徴
    とする現像装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の現像装置において、 トリミング磁極にて層厚規制された現像剤が現像領域に
    搬送される現像剤担持体の周囲には、現像ハウジングと
    現像剤層との間の間隙を遮蔽するシール部材が設けられ
    ていることを特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の現像装置において、 現像ハウジング内には現像剤担持体のピックアップ磁極
    に対応する部分に現像剤を供給する現像剤供給部材が配
    設されていることを特徴とする現像装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の現像装置において、 磁石部材は、異極性磁極を交互に配列したものであるこ
    とを特徴とする現像装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の現像装置において、 現像ハウジング内には現像剤を攪拌する攪拌部材が配設
    されていることを特徴とする現像装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の現像装置において、 現像ハウジング内には現像剤担持体のみが配設されてい
    ることを特徴とする現像装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の現像装置において、 現像ハウジングは、現像剤担持体から落下する現像剤を
    現像剤貯留部に向けて案内する案内部を備えていること
    を特徴とする現像装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の現像装置において、 トリミング磁極にて層厚規制された現像剤が現像領域に
    搬送される現像剤担持体の周囲には、現像剤層を均すた
    めの均し部材が設けられていることを特徴とする現像装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の現像装置において、 トリミング磁極にて層厚規制された現像剤が現像領域に
    搬送される現像剤担持体の周囲には、現像剤を帯電させ
    る帯電部材が設けられていることを特徴とする現像装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の現像装置において、 帯電部材は、現像剤担持体の回転方向と逆方向には現像
    剤を落下させず当該現像剤を帯電させる帯電用突起部材
    にて構成されていることを特徴とする現像装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の現像装置において、 帯電部材である帯電用突起部材は、現像剤担持体の回転
    方向に沿って連続的若しくは非連続的に配設され、通過
    する現像剤層に乱流を与えながら帯電するものであるこ
    とを特徴とする現像装置。
  16. 【請求項16】 請求項13記載の現像装置において、 帯電部材と現像剤担持体とが対向する領域にて交番電界
    を形成するようにしたものであることを特徴とする現像
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項13記載の現像装置において、 帯電部材に対し現像剤担持体の回転方向下流側に現像剤
    層を均すための均し部材が設けられていることを特徴と
    する現像装置。
  18. 【請求項18】 潜像担持体に対向して現像用開口が開
    設された現像ハウジングを有し、この現像用開口に面し
    て現像剤担持体を配設すると共に、磁性キャリアとトナ
    ーとを具備した二成分現像剤を前記現像剤担持体表面に
    担持させ、現像剤担持体の潜像担持体に対向する現像領
    域で潜像担持体上の静電潜像を顕像化する現像装置にお
    いて、 現像剤担持体は、二成分現像剤を担持し且つ現像領域で
    上方から下方に向けて回転するように回転可能に設けら
    れる現像スリーブと、この現像スリーブの内部に固定的
    に設けられ且つ周囲に複数の磁極が配列される磁石部材
    とを備え、 磁石部材は、現像時と非現像時とで磁極レイアウトを可
    変設定し、非現像時には現像剤担持体表面に担持されて
    現像領域に搬送される現像剤量を略0に設定したもので
    あることを特徴とする現像装置。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の現像装置において、 磁石部材は、現像時と非現像時とで磁極レイアウトを可
    変設定し、非現像時には現像剤担持体表面に担持されて
    現像領域に搬送される現像剤量を略0に設定したもので
    あることを特徴とする現像装置。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の現像装置において、 磁石部材は、現像時と非現像時とで少なくともトリミン
    グ磁極の位置を可変設定し、非現像時にはトリミング磁
    極により層厚規制される現像剤量を略0に設定したもの
    であることを特徴とする現像装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の現像装置において、 トリミング磁極は、非現像時には現像スリーブの回転方
    向に対し現像時位置よりも上流側に変位するものである
    ことを特徴とする現像装置。
  22. 【請求項22】 請求項1、13、18及び19いずれ
    かに記載の現像装置を含むことを特徴とする画像形成装
    置。
JP2001058012A 2001-03-02 2001-03-02 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 Expired - Fee Related JP3975319B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001058012A JP3975319B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-02 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
US09/950,701 US6473586B2 (en) 2001-03-02 2001-09-13 Developing unit and image forming apparatus using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001058012A JP3975319B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-02 現像装置及びこれを用いた画像形成装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002258616A true JP2002258616A (ja) 2002-09-11
JP2002258616A5 JP2002258616A5 (ja) 2005-08-25
JP3975319B2 JP3975319B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=18917805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001058012A Expired - Fee Related JP3975319B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-02 現像装置及びこれを用いた画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6473586B2 (ja)
JP (1) JP3975319B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006099084A (ja) * 2004-08-31 2006-04-13 Ricoh Printing Systems Ltd 現像装置及び静電記録装置
JP2007010987A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Kyocera Mita Corp 現像装置及び画像形成装置
US7245861B2 (en) 2003-06-26 2007-07-17 Ricoh Company, Limited Developing device, image forming apparatus and process cartridge including the developing device, and developing method
JP2010008977A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Ricoh Co Ltd 現像装置および画像形成装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9425138D0 (en) 1994-12-12 1995-02-08 Dynal As Isolation of nucleic acid
JP4245835B2 (ja) * 2001-11-30 2009-04-02 京セラミタ株式会社 現像装置
US7027760B2 (en) * 2001-12-20 2006-04-11 Ricoh Company, Ltd. Developing method for an image forming apparatus and developing device using the same
CN1617938A (zh) 2002-01-16 2005-05-18 戴诺生物技术有限公司 从单个样品中分离核酸和蛋白质的方法
JP4906251B2 (ja) * 2003-08-29 2012-03-28 株式会社リコー プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4785407B2 (ja) * 2005-04-18 2011-10-05 キヤノン株式会社 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
KR100693335B1 (ko) * 2005-09-12 2007-03-09 삼성전자주식회사 현상장치 및 이를 가지는 화상형성장치
US7366453B2 (en) * 2005-10-31 2008-04-29 Xerox Corporation Xerographic developer unit having multiple magnetic brush rolls rotating against the photoreceptor
US7406279B2 (en) * 2005-10-31 2008-07-29 Xerox Corporation Xerographic developer unit having multiple magnetic brush rolls rotating with the photoreceptor
US7546069B2 (en) * 2005-10-31 2009-06-09 Xerox Corporation Xerographic developer unit having multiple magnetic brush rolls with a grooved surface
US7389073B2 (en) * 2006-03-29 2008-06-17 Xerox Corporation Electrostatographic developer unit having multiple magnetic brush rolls having dissimilar compositions
JP4569667B2 (ja) * 2008-05-20 2010-10-27 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 現像装置、画像形成装置及び現像ローラ
JP6028394B2 (ja) * 2011-06-29 2016-11-16 株式会社リコー 現像装置、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
US9256162B2 (en) * 2013-09-09 2016-02-09 Lexmark International, Inc. Method and apparatus for magnetic brush retraction in electrophotographic system

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3906897A (en) 1972-05-22 1975-09-23 Xerox Corp Development apparatus
US3854449A (en) 1972-05-22 1974-12-17 Xerox Corp Development apparatus
US3940272A (en) 1972-05-22 1976-02-24 Xerox Corporation Method of developing an electrostatic latent image
JPS553707A (en) 1978-06-19 1980-01-11 Tetsuzo Iwai Production of feed by fermentation of organic waste as fowl dropping
JPS5834469A (ja) 1981-08-25 1983-02-28 Toshiba Corp 磁気ブラシ装置
JPS592057A (ja) * 1982-06-28 1984-01-07 Fujitsu Ltd 多色記録装置の現像装置
JPH0625880B2 (ja) * 1985-02-07 1994-04-06 富士ゼロックス株式会社 カラ−複写機の現像装置
JP2531133B2 (ja) * 1985-10-07 1996-09-04 ミノルタ株式会社 現像装置
JPH07107618B2 (ja) * 1986-05-15 1995-11-15 ミノルタ株式会社 現像装置
US4844008A (en) * 1986-07-03 1989-07-04 Canon Kabushiki Kaisha Non-contact developing apparatus utilizing a tangential magnetic field
US4887131A (en) * 1987-03-16 1989-12-12 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus using magnetic particles and toner particles
JPS63229466A (ja) 1987-03-18 1988-09-26 Yokogawa Electric Corp カラ−電子写真装置
JP2592552B2 (ja) * 1991-06-24 1997-03-19 コニカ株式会社 静電荷像現像方法
JPH05289491A (ja) 1992-04-07 1993-11-05 Canon Inc 画像形成装置
JPH05289520A (ja) 1992-04-10 1993-11-05 Minolta Camera Co Ltd 現像装置
US5517286A (en) * 1993-01-28 1996-05-14 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus
JP3039208B2 (ja) * 1993-07-08 2000-05-08 ミノルタ株式会社 現像装置
JP3041173B2 (ja) * 1993-10-01 2000-05-15 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP3100847B2 (ja) 1994-11-08 2000-10-23 キヤノン株式会社 現像装置
JPH08278695A (ja) 1995-04-07 1996-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JPH10333431A (ja) 1997-05-29 1998-12-18 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JPH11161029A (ja) * 1997-09-26 1999-06-18 Ricoh Co Ltd 現像ローラ及び画像形成装置
JPH11133747A (ja) * 1997-10-31 1999-05-21 Konica Corp 現像装置
JP4132350B2 (ja) * 1998-03-16 2008-08-13 株式会社リコー 画像形成方法ならびに画像形成装置
JP2000147903A (ja) 1998-11-13 2000-05-26 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7245861B2 (en) 2003-06-26 2007-07-17 Ricoh Company, Limited Developing device, image forming apparatus and process cartridge including the developing device, and developing method
JP2006099084A (ja) * 2004-08-31 2006-04-13 Ricoh Printing Systems Ltd 現像装置及び静電記録装置
JP4673705B2 (ja) * 2004-08-31 2011-04-20 株式会社リコー 現像装置及び静電記録装置
JP2007010987A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Kyocera Mita Corp 現像装置及び画像形成装置
JP2010008977A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Ricoh Co Ltd 現像装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20020122677A1 (en) 2002-09-05
JP3975319B2 (ja) 2007-09-12
US6473586B2 (en) 2002-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3975319B2 (ja) 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
JP5375452B2 (ja) 画像形成装置
JP3551752B2 (ja) 現像装置
JP3382541B2 (ja) 現像装置
JP2012208423A (ja) 現像装置
JPH11212345A (ja) 現像装置
JP2003167480A (ja) 現像装置及びこれを備えた画像形成装置
JP6261314B2 (ja) 現像装置
JP3437512B2 (ja) 現像装置
AU2007201595A1 (en) Developing device and image forming apparatus including same
JP2018005030A (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP6755699B2 (ja) 現像装置
JP2003323052A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2008233892A (ja) 現像装置および画像形成装置
JPH07114259A (ja) 現像装置
JPH10333431A (ja) 現像装置
JP5001689B2 (ja) 画像形成装置
JP4747735B2 (ja) 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2007003953A (ja) 現像装置
JP2007322840A (ja) 現像装置
JP2018005029A (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2006106027A (ja) 現像装置
JP3498522B2 (ja) 現像装置
JP2003215925A (ja) 現像装置
JPS62192773A (ja) 現像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070605

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130629

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140629

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees