JP2002258001A - 高分子ゲル組成物及びその製造方法、並びに、前記高分子ゲル組成物を用いた光学素子 - Google Patents
高分子ゲル組成物及びその製造方法、並びに、前記高分子ゲル組成物を用いた光学素子Info
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Abstract
することを抑制するような、刺激応答の耐久性を有する
高分子ゲル組成物及びその製造方法、並びに、前記高分
子ゲル組成物を用いた光学素子を提供することを目的と
する。 【解決手段】 刺激の付与により液体を吸収・放出して
体積変化を生ずる高分子ゲルと、該高分子ゲル内及び/
又は該高分子ゲル外に位置する前記液体と、該液体と前
記高分子ゲルとを含む領域を覆う隔離部材と、から構成
される高分子ゲル組成物であって、更に、該高分子ゲル
組成物の周囲を囲み、かつ、前記液体の蒸発を防止する
蒸発防止部材が設けられることを特徴とする高分子ゲル
組成物、及びその製造方法、並びに、前記高分子ゲル組
成物を用いた光学素子。
Description
体積変化する高分子ゲルを含有する高分子ゲル組成物及
びその製造方法、並びに、前記高分子ゲル組成物を用い
た光学素子に関する。本発明の高分子ゲル組成物は、表
示素子、記録素子、調光素子やセンサなどの光学素子の
材料として有用なものである。
化学物質の吸脱着、溶媒の添加、あるいは、光、熱、電
流もしくは電界の付与等、刺激の付与によって、体積変
化(膨潤、収縮)を生ずる高分子ゲル材料(以下、刺激
応答性高分子ゲルという)が知られており、その機能材
料としての応用が期待されている。これらの材料は、例
えば、「機能性高分子ゲル」(シーエムシー出版)に総
説として記載されている。この刺激応答性高分子ゲルの
用途として、ドラッグデリバリーシステムなどの薬の担
持体、医療材料、インクの添加剤、機能膜、人工筋肉、
表示素子、記録素子、アクチュエータ、ポンプなどが検
討されている。
刺激応答性高分子ゲルに刺激を付与することにより、該
刺激応答性高分子ゲルは相転移等を起こし、ゲル内部へ
の液体の吸収、あるいはゲル外部への液体の排出によっ
て、前記刺激応答性高分子ゲルの体積、大きさ、形状を
変化させることができる。
リアクリル酸系、ポリビニルスルホン酸系、ポリアクリ
ルアミドアルキルスルホン酸系、ポリマレイン酸系、ポ
リビニルアルコール−ポリアクリル酸複合系の各塩など
のイオン解離基を有する高分子化合物;セルロース系、
ポリアクリルアミド系、ポリN−アルキル置換アクリル
アミド系、ポリビニルメチルエーテル系などの高分子化
合物;あるいは光などによってイオン解離する基を有す
る高分子化合物の架橋体;等が知られている。また、刺
激応答性高分子ゲルの形態としては、粒子、繊維、立方
体などの成形体が知られている。
分子ゲルの課題の一つは、体積変化に要する応答速度が
遅く、数分から数時間かかってしまうことである。刺激
応答性高分子ゲルの応答速度はその大きさに依存し、大
きさが小さくなるにつれて高速化することが知られてい
るため、刺激応答性高分子ゲルを微粒子にして高速化を
狙う検討がされているが、刺激応答性高分子ゲルを微粒
子にして用いると、凝集が生じやすく利用が困難である
こと、凝集によって結局応答速度が低下すること、など
の問題がある。更に、刺激応答性高分子ゲルの構造を多
孔質化して液体の出入りを容易にし、高速化を狙う検討
もされているが、高速化には限界があり、用途が限られ
ていた。
は、その作動原理から液体中で使用しなければはなら
ず、その利用分野が制限されることである。例えば、表
示素子や記録素子等に利用する場合、2枚の支持基材間
に刺激応答性高分子ゲルと液体とを封入しなければなら
ない(特開昭61−149926号公報、特公平7−9
5172号公報、特開平5−173190号公報な
ど)。これらのように素子として利用する場合、素子構
成が煩雑になり高価になったり、あるいは液漏れなどが
起こり信頼性の低下を招く恐れがあるなどの問題があっ
た。
1−228850号公報において、刺激応答性高分子ゲ
ル及び液体を含む領域と、その領域を覆う隔離部材とを
有する高分子ゲル組成物を用いることにより、液漏れを
防ぐことが可能であるとの提案がなされている。しか
し、当該提案においては、隔離部材の蒸気透過性が高い
場合、高分子ゲル組成物を使用する条件(例えば、温
度、湿度及び時間など)によっては内部の液体が徐々に
蒸発してしまい、時間の経過と共に刺激応答性高分子ゲ
ルの刺激に対する応答性が低下するという問題を有して
おり、所望の光学特性が得られなくなるなど、用途展開
の範囲に制約があった。
記課題を解決するべくなされたものであり、より詳細に
は、長期間使用しても刺激に対する応答性が低下するこ
とを抑制するような、刺激応答の耐久性を有する高分子
ゲル組成物及びその製造方法、並びに、前記高分子ゲル
組成物を用いた光学素子を提供することを目的とする。
の手段として、本発明者らは、鋭意検討の結果、従来の
構成の高分子ゲル組成物に、内部の液体の蒸発を防止す
る蒸発防止部材を、当該高分子ゲル組成物を囲むように
設けることで、当該液体の蒸発が抑制されることを見出
した。
出して体積変化を生ずる高分子ゲルと、該高分子ゲル内
及び/又は該高分子ゲル外に位置する前記液体と、該液
体と前記高分子ゲルとを含む領域を覆う隔離部材と、か
ら構成される高分子ゲル組成物であって、更に、該高分
子ゲル組成物の周囲を囲み、かつ、前記液体の蒸発を防
止する蒸発防止部材が設けられることを特徴とする高分
子ゲル組成物。
することを特徴とする<1>に記載の高分子ゲル組成
物。
らなることを特徴とする<1>又は<2>に記載の高分
子ゲル組成物。
とポリマー層とからなることを特徴とする<1>又は<
2>に記載の高分子ゲル組成物。
ルムからなることを特徴とする<1>又は<2>に記載
の高分子ゲル組成物。
裏面の少なくとも一方に無機質薄膜層が形成されること
を特徴とする<5>に記載の高分子ゲル組成物。
記蒸発防止部材の当該露出面に接触する面、のうち少な
くとも一方の面に対して表面処理を施したことを特徴と
する<1>〜<6>のいずれか1に記載の高分子ゲル組
成物。
発防止部材の当該露出面に接触する面と、の間に粘着層
を設けたことを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1
に記載の高分子ゲル組成物。
発防止部材の当該露出面に接触する面と、の間に刺激付
与手段を設けたことを特徴とする<1>〜<8>のいず
れか1に記載の高分子ゲル組成物。
記載の高分子ゲル組成物からなることを特徴とする光学
素子。
〜<9>のいずれか1に記載の高分子ゲル組成物からな
ることを特徴とする光学素子。
学素子のどちらか一方の面が光反射性を有することを特
徴とする<11>に記載の光学素子。
学素子の周囲が封止されていることを特徴とする<11
>又は<12>に記載の光学素子。
放出して体積変化を生ずる高分子ゲルと前記液体との膨
潤混合物を、それと相溶しない隔離部材形成用材料の溶
液中に分散させる分散工程と、前記隔離部材形成用材料
を固化させて隔離部材を形成する固化工程と、該固化工
程によって形成した当該隔離部材の露出部に包接するよ
うに配され、前記液体の蒸発を防止する蒸発防止部材を
当該露出部に接着する接着工程と、を含むことを特徴と
する高分子ゲル組成物の製造方法。
放出して体積変化を生ずる高分子ゲルと前記液体との膨
潤混合物を、それと相溶しない隔離部材形成用材料の溶
液中に分散させる分散工程と、前記隔離部材形成用材料
を固化させて隔離部材を形成する固化工程と、前記隔離
部材の露出部に包接するように蒸発防止部材用材料を塗
布する塗布工程と、前記蒸発防止部材用材料を固化し、
前記液体の蒸発を防止する蒸発防止部材が形成される蒸
発防止部材形成工程と、を含むことを特徴とする高分子
ゲル組成物の製造方法。
記載の高分子ゲル組成物の製造方法であって、刺激の付
与により液体を吸収・放出して体積変化を生ずる高分子
ゲルと前記液体との膨潤混合物を、それと相溶しない他
の液体を溶媒とする隔離部材形成用材料の溶液中に分散
させ、分散液を調製する分散液調整工程と、前記分散液
を蒸発防止部材に対応する所定の位置に配置する工程
と、前記分散液を硬化手段を用いて硬化させる硬化工程
と、を含むことを特徴とする高分子ゲル組成物の製造方
法。なお、前記分散液を蒸発防止部材に対応する所定の
位置に配置する工程は、予め設けられた、及び/又は、
前記硬化工程後設けられる、蒸発防止部材によって前記
分散液が囲まれるように、分散液を配置する工程を示し
ている。
施形態の一例を詳細に説明する。
組成物は、刺激の付与により液体を吸収・放出して体積
変化を生ずる高分子ゲルと、該高分子ゲル内及び/又は
該高分子ゲル外に位置する前記液体と、該液体と前記高
分子ゲルとを含む領域を覆う隔離部材と、から構成され
る高分子ゲル組成物であって、更に、該高分子ゲル組成
物の周囲を囲み、かつ、前記液体の蒸発を防止する蒸発
防止部材が設けられることを特徴とする。ここで、「囲
む(囲み)」とは、高分子ゲル、液体、隔離部材及びそ
の他の添加物を含有する高分子ゲル組成物の周囲を、接
触・非接触を問わず囲むことを意味する。また、本発明
では、例えば、高分子ゲル組成物が板状やフィルム状に
形成されている場合、その表面及び裏面が蒸発防止部材
によって囲まれていれば、その両端部が必ずしも封止さ
れていなくとも「囲む」の概念に含まれることとする。
分子ゲル組成物の構造を説明するための拡大断面図であ
る。図1に示すように、高分子ゲル組成物は、刺激応答
性高分子ゲル1と、図示されない液体Lと、隔離部材2
と、蒸発防止部材3と、から構成される。刺激応答性高
分子ゲル1(以下、単に「高分子ゲル」という場合があ
る。)は隔離部材2によって覆わることにより保持され
る。また、図1に示すように、組成物内部の液体Lの蒸
発を防止するために、当該液体L、刺激応答性高分子ゲ
ル1及び隔離部材2を挟み込むように蒸発防止部材3が
設けられている。つまり、高分子ゲル組成物が板状やフ
ィルム状であれば、蒸発防止部材3は、当該分子ゲル組
成物の表面及び裏面に接触して設けられる。
分子ゲル組成物を層状に形成してなる場合について例示
してあるが、本発明の高分子ゲル組成物は、図2に示す
ような球状や塊状などの任意な形状に形成して用いるこ
ともできる。ここで、図2は本発明の第2の実施形態と
しての高分子ゲル組成物の構造を説明するための拡大断
面図である。なお、本発明の高分子ゲル組成物が球状や
塊状をしているならば、蒸発防止部材3は、当該高分子
ゲル組成物(主に、隔離部材2)の露出面(外気との接
触面)を包接するように設けられる。
て使用することができる刺激応答性高分子ゲル1は、p
H変化、イオン濃度変化、化学物質の吸脱着、溶媒組成
の変化、又は光、熱、電流もしくは電界の付与等、刺激
の付与によって、液体を吸収・放出して体積変化(膨潤
・収縮)するものである。本発明において、刺激応答性
高分子ゲル1の体積変化は一方的なものでも可逆的なも
のであってもよい。但し、刺激応答性高分子ゲル1を光
学素子等として用いる場合は、可逆的であるものが好ま
しい。以下に、本発明において使用することのできる刺
激応答性高分子ゲル1の具体例を示す。
1としては、電解質系高分子ゲルが好ましく、その例と
しては、ポリ(メタ)アクリル酸の架橋物やその塩、
(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその塩、
ポリマレイン酸の架橋物やその塩、マレイン酸と(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの
共重合体の架橋物やその塩、ポリビニルスルホン酸の架
橋物やビニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物、ポリ
ビニルベンゼンスルホン酸の架橋物やその塩、ビニルベ
ンゼンスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその塩、ポ
リアクリルアミドアルキルスルホン酸の架橋物やその
塩、アクリルアミドアルキルスルホン酸と(メタ)アク
リルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体
の架橋物やその塩、ポリジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミドの架橋物やその塩酸塩、ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルなどとの共重合体の架橋物やその4級化物や塩、ポリ
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドとポリ
ビニルアルコールとの複合体の架橋物やその4級化物や
塩、ポリビニルアルコールとポリ(メタ)アクリル酸と
の複合体の架橋物やその塩、カルボキシアルキルセルロ
ース塩の架橋物、ポリ(メタ)アクリロニトリルの架橋
物の部分加水分解物やその塩などが挙げられる。
系高分子材料は好ましく使用される。なお、pH変化
は、液体の電気分解や添加される化合物の酸化還元反応
などの電極反応、あるいは、導電性高分子の酸化還元反
応、更には、pHを変化させる化学物質の添加によるも
のであることが好ましい。
子ゲル1としては、前記したpH変化による刺激応答性
高分子ゲルと同様なイオン性高分子材料が使用できる。
また、イオン濃度変化としては、塩等の添加、イオン交
換性樹脂の使用などによるものが好ましい。
分子ゲル1としては、強イオン性高分子ゲルが好まし
く、その例として、ポリビニルスルホン酸の架橋物やビ
ニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルなどとの共重合体の架橋物、ポリビニルベ
ンゼンスルホン酸の架橋物やビニルベンゼンスルホン酸
と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルな
どとの共重合体の架橋物、ポリ(メタ)アクリルアミド
アルキルスルホン酸の架橋物や(メタ)アクリルアミド
アルキルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物などが挙げ
られる。
ン酸系高分子が好ましく使用される。この場合、化学物
質としては、界面活性剤、例えば、n−ドデシルピリジ
ニウムクロライドなどのアルキルピリジン塩、アルキル
アンモニウム塩、フェニルアンモニウム塩、テトラフェ
ニルホスフォニウムクロライドなどのホスホニウム塩な
どのカチオン性界面活性剤を使用することができる。
子ゲル1としては、一般にほとんどの高分子ゲルが挙げ
られ、その高分子ゲルの良溶媒と貧溶媒とを利用するこ
とで膨潤、収縮を引き起こすことが可能である。
答する高分子ゲル1としては、カチオン性高分子ゲルと
電子受容性化合物とのCT錯体(電荷移動錯体)が好ま
しく、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド
などアミノ置換(メタ)アクリルアミドの架橋物、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレートやジメチルアミノプロピ
ルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸アミノ置換ア
ルキルエステルの架橋物、ポリスチレンの架橋物、ポリ
ビニルピリジンの架橋物、ポリビニルカルバゾールの架
橋物、ポリジメチルアミノスチレンの架橋物などが挙げ
られ、特に、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレートなどのジアルキルア
ミノアルキル(メタ)アクリレート系高分子は好まし
い。これらは、ベンゾキノン、7,7,8,8−テトラ
シアノキノジメタン(TCNQ)、テトラシアノエチレ
ン、クロラニル、トリニトロベンゼン、無水マレイン酸
やヨウ素などの電子受容性化合物とを組み合わせて使用
することができる。
1としては、トリアリールメタン誘導体やスピロベンゾ
ピラン誘導体などの光によってイオン解離する基を有す
る親水性高分子化合物の架橋物が好ましく、その例とし
て、ビニル置換トリアリールメタンロイコ誘導体と(メ
タ)アクリルアミドとの共重合体の架橋物などが挙げら
れる。
1としては、LCST(下限臨界共融温度)やUCST
(上限臨界共融温度)(記載追加)をもつ高分子の架橋
体や、互いに水素結合する2成分の高分子ゲルのIPN
(相互侵入網目構造)体などが好ましい。LCSTをも
つ高分子の架橋体は高温において収縮し、UCSTをも
つ高分子の架橋体やIPN体は逆に高温で膨潤する特性
をもっている。
化合物例としては、ポリN−イソプロピルアクリルアミ
ドなどの〔N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド〕
の架橋体やN−アルキル置換(メタ)アクリルアミドと
(メタ)アクリル酸及びその塩、又は(メタ)アクリル
アミド、又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど
の2成分以上の共重合体の架橋体、ポリビニルメチルエ
ーテルの架橋物、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロースなどのアルキル置換
セルロース誘導体の架橋体などが挙げられる。これらの
中でも、ポリN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド
が特に好ましい。
化合物例としては、ポリ[3−ジメチル(メタクリロイ
ルオキシエチル)アンモニウムプロパンスルフォネー
ト]などの分子内にアニオンとカチオンとの両成分を有
する双性イオン高分子の架橋体などが挙げられる。
ゲルのIPN体の具体的な化合物例としては、ポリ(メ
タ)アクリルアミドの架橋体とポリ(メタ)アクリル酸
の架橋体からなるIPN体及びその部分中和体(アクリ
ル酸単位を部分的に塩化したもの)、ポリ(メタ)アク
リルアミドを主成分とする共重合体の架橋体とポリ(メ
タ)アクリル酸の架橋体からなるIPN体及びその部分
中和体などが挙げられる。より好ましくは、ポリ〔N−
アルキル置換アルキルアミドの架橋体、ポリ(メタ)ア
クリルアミドの架橋体とポリ(メタ)アクリル酸の架橋
体とのIPN体及びその部分中和体などが挙げられる。
の体積変化量は特に限定されないが、高いほど好まし
く、膨潤時及び収縮時の体積比(膨潤時/収縮時)が5
以上、特に10以上のものが好ましい。また、本発明に
おいて、刺激応答性高分子ゲル1の体積変化は、一方的
であるものでも可逆的であるものでもよいが、調光素子
や表示素子などに利用する場合は、可逆的なものである
ことが好ましい。
1の形態は特に限定されないが、刺激応答特性を考慮す
ると、粒子の形態であることが特に好ましい。粒子の形
態である刺激応答性高分子ゲル1を用いる場合、個々の
高分子ゲルの形状についても特に制限はないが、球体、
楕円体、多面体、多孔質体、繊維状、星状、針状、中空
状などのものを使用することができる。
子ゲル1は、その体積平均粒子径が膨潤状態で0.5μ
m〜1mmの範囲、特に、1μm〜500μmの範囲の
粒子であることが好ましい。体積平均粒子径が0.5μ
m未満となると、光学的な特性を得ることができなくな
り、また、凝集等を起こしやすくなり、かつ、使用する
場合にその扱いが困難となってくる。一方、体積平均粒
子径が1mmを超えると、応答速度が遅くなる、組成物
の発色状態において粒状性が目立つなどの問題が生じ
る。
ルを物理的粉砕法等で粒子化する方法、架橋前の高分子
を化学的粉砕法等によって粒子化した後に架橋して高分
子ゲル粒子を得る方法、あるいは乳化重合法、懸濁重合
法、分散重合法などの粒子化重合法等、一般的な粒子化
方法によって製造することができる。また、架橋前の高
分子をノズル口金等によって押し出して繊維化し、これ
を架橋した後に粉砕する方法、あるいは前記繊維を粉砕
して粒子化した後に架橋する方法によって高分子ゲル粒
子を製造することも可能である。
子や記録素子もしくは調光素子に用いる場合には、前記
高分子ゲル1に、顔料や染料、あるいは光散乱材料など
の調光用材料を添加することが好ましい。更に、可視光
以外の光を吸収や散乱する材料、つまり、赤外線吸収色
素、赤外線吸収又は散乱顔料や、紫外線吸収色素、紫外
線吸収又は散乱顔料等も、本発明における刺激応答性高
分子ゲルに含有させる調光用材料として好ましく適用す
ることができる。
高分子ゲルの乾燥時又は収縮時に、飽和吸収濃度あるい
は飽和散乱濃度以上となる量を添加することが好まし
い。ここで、飽和吸収(あるいは散乱)濃度以上とは、
特定の光路長のもとにおける調光用材料濃度と光吸収量
の関係が1次直線の関係から大きく外れる領域のことを
示す。高分子ゲル1に、このような濃度の調光用材料を
添加することによって、高分子ゲル1の膨潤・収縮によ
り光学濃度又は散乱を変化させることができる。飽和吸
収濃度あるいは飽和散乱濃度以上となる調光用材料の濃
度は、一般に3質量%以上であり、5質量%〜95質量
%の範囲を高分子ゲルに添加することが好ましく、より
好ましくは5質量%〜80質量%の範囲である。3質量
%未満となると、調光用材料を添加した効果が十分に得
られず、95質量%を超えると、高分子ゲルの特性が低
下してしまう恐れがある。
光散乱材料が挙げられ、無機系顔料、有機系顔料、塩基
性染料、酸性染料、分散染料、反応性染料などが好まし
い。特に顔料はその添加による高分子ゲルの刺激応答性
に与える影響が比較的小さいので好ましい。
えば、黒色のニグロシン系染料や赤、緑、青、シアン、
マゼンタ、イエローなどのカラー染料であるアゾ染料、
アントラキノン系染料、インジゴ系染料、フタロシアニ
ン系染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチ
ン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ベンゾキノン染
料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ベリノン
染料などが挙げられ、特に光吸収係数が高いものが望ま
しい。
色顔料である各種カーボンブラック(チャネルブラッ
ク、ファーネスブラック等)やチタンブラック、白色顔
料である酸化チタンなどの金属酸化物やカラー顔料であ
る。カラー顔料としては例えば、ベンジジン系のイエロ
ー顔料、ローダミン系のマゼンタ顔料、フタロシアニン
系のシアン顔料、あるいはこの他にもアントラキノン
系、アゾ系、アゾ金属錯体、フタロシアニン系、キナク
リドン系、ペリレン系、インジゴ系、イソインドリノン
系、キナクリドン系、アリルアミド系などの各種カラー
顔料を挙げることができる。
塩基性炭酸鉛、塩基性硫酸鉛、硫酸鉛、リトボン、白雲
母、硫化亜鉛、酸化チタン、酸化アンモチモン、鉛白、
酸化ジルコニウム、アルミナ、マイカナイト、マイカレ
ックス、石英、炭酸カルシウム、石膏、クレー、シリ
カ、ケイ酸、珪素土、タルク、塩基性炭酸マグネシウ
ム、アルミナホワイト、グロスホワイト、サチン白等の
無機酸化物等の白色顔料や、亜鉛、アルメル、アンチモ
ン、アルミニウム、アルミニウム合金、イリジウム、イ
ンジウム、オスミウム、クロム、クロメル、コバルト、
ジルコニウム、ステンレス鋼、金、銀、洋銀、銅、青
銅、すず、タングステン、タングステン鋼、鉄、鉛、ニ
ッケル、ニッケル合金、ニッケリン、白金、白金ロジウ
ム、タンタル、ジュラルミン、ニクロム、チタン、クル
ップ・オーステナイト鋼、コンスタンタン、真鍮、白金
イリジウム、パラジウム、パラジウム合金、モリブデ
ン、モリブデン鋼、マンガン、マンガン合金、ロジウ
ム、ロジウム金などの金属材料や、フェノール樹脂、フ
ラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹
脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽
和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリ−p−キシリレン、ポリ
酢酸ビニル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系プラスチック、
ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、ポリビニ
ルケトン、ポリエーテル、ポリカーボネート、熱可塑性
ポリエステル、ポリアミド、ジエン系プラスチック、ポ
リウレタン系プラスチック、ポリフェニレン、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリスルホン、芳香族ヘテロ環ポリマ
ー、シリコーン、天然ゴム系プラスチック、セルロース
系プラスチック等の高分子材料で構成された顔料等が挙
げられる。
より具体的な例としては、縮合アゾ化合物、イソインド
リノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、
メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物
が用いられる。より詳細には、C.I.ピグメントイエ
ロー12、13、14、15、17、62、74、8
3、93、94、95、109、110、111、12
8、129、147、168等が好適に用いられる。
は、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、ア
ントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化
合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、
チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。よ
り詳細には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、
6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;
1、81;1、144、146、166、169、17
7、184、185、202、206、220、22
1、254が特に好ましい。
銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノ
ン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体
的には、例えば顔料としては、C.I.ピグメントブル
ー1、7、15、15:1、15:2、15;3、1
5:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
の体積平均粒子径で0.001μm〜1μmのものが好
ましく、特に、0.01μm〜0.5μmのものが好ま
しい。これは粒子径が0.001μm未満では高分子ゲ
ルからの流出が起こりやすく、また、1μmを超えると
発色特性や光散乱特性が悪くなる恐れが生じるためであ
る。
て、酸化亜鉛、塩基性炭酸鉛、塩基性硫酸鉛、硫酸鉛、
リトボン、白雲母、硫化亜鉛、酸化チタン、酸化アンモ
チモン、鉛白、酸化ジルコニウム、アルミナ、マイカナ
イト、マイカレックス、石英、炭酸カルシウム、石膏、
クレー、シリカ、ケイ酸、珪素土、タルク、塩基性炭酸
マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、サ
チン白等の無機酸化物や、亜鉛、アルメル、アンチモ
ン、アルミニウム、アルミニウム合金、イリジウム、イ
ンジウム、オスミウム、クロム、クロメル、コバルト、
ジルコニウム、ステンレス鋼、金、銀、洋銀、銅、青
銅、すず、タングステン、タングステン鋼、鉄、鉛、ニ
ッケル、ニッケル合金、ニッケリン、白金、白金ロジウ
ム、タンタル、ジュラルミン、ニクロム、チタン、クル
ップ・オーステナイト鋼、コンスタンタン、真鍮、白金
イリジウム、パラジウム、パラジウム合金、モリブデ
ン、モリブデン鋼、マンガン、マンガン合金、ロジウ
ム、ロジウム金などの金属材料、ITO(インジウム・
スズ酸化物)等の無機導電性材料などが挙げられる。
例として、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホ
ルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニ
リン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキ
シ樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ−p−キシリレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、フッ素系プラスチック、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエー
テル、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリ
アミド、ジエン系プラスチック、ポリウレタン系プラス
チック、ポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド、ポ
リスルホン、芳香族ヘテロ環ポリマー、シリコーン、天
然ゴム系プラスチック、セルロース系プラスチック等や
これら2種類以上の高分子材料の混合材料(ポリマーブ
レンド)などの高分子材料が挙げられる。
共有結合するための付加反応性基や重合性基を有する調
光用材料や、高分子ゲルとイオン結合などの相互作用す
る基を有する調光用材料などの各種の化学修飾した調光
用材料を用いることも好ましい。
(あるいは、その液体による膨潤体)内部に存在し、膨
潤・収縮によっても高分子ゲルの外部に移動しないもの
であることが好ましい。このためには、前記したよう
に、高分子ゲルに調光用材料を共有結合する方法、イオ
ン結合する方法、高分子ゲルの網目内部に物理的に保持
する方法などによって調光用材料を添加することが好ま
しい。特に調光用材料として顔料を用いる場合は、高分
子ゲルの架橋密度を適宜選択し、顔料の粒子径よりも小
さい網目を形成させることにより、顔料を安定に保持す
ることができる。
ル1は、架橋前の高分子中に調光用材料を均一に分散、
混合した後に架橋する方法や、重合時に、高分子前駆体
モノマー組成物に調光用材料や重合性基を有する調光用
材料を添加して重合する方法によって製造することがで
きる。調光用材料は、高分子ゲル中に均一に分散されて
いることが好ましく、特に、高分子ゲルへの分散に際し
て、高分子ゲル製造段階において、機械的混練法、攪拌
法を用いて、又は界面活性剤や両親媒性高分子等の分散
剤などを利用して均一に分散させることが望ましい。な
お、調光用材料を含有する高分子ゲルの粒子は、前記し
た粒子化方法と同様の方法により製造することができ
る。
有され、刺激応答性高分子ゲルが吸脱(吸収及び放出)
し得る液体Lは、該高分子ゲル内部及び/又は該高分子
ゲル外部に位置し、該高分子ゲルの吸脱作用により、該
高分子ゲルの内部と外部との間を移動する。
アルコール、ケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホオキシド、アセトニトリ
ル、プロピレンカーボネートやその他の芳香族系有機溶
剤、脂肪族系有機溶剤やそれらの混合物が使用できる。
また、液体Lには高分子ゲルに吸脱する界面活性剤、又
は酸、アルカリ、塩、及び分散安定剤、酸化防止や紫外
線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを
添加してもよい。更に、種々顔料や白色顔料や染料など
の色素を添加することもできる。
る、高分子ゲル1と液体Lとの混合比は、質量比で1/
2000〜1/1(高分子ゲル1/液体L)の範囲であ
ることが好ましい。質量比が1/2000を超えると、
組成物の機械的強度などを物性低下の恐れがあり、1/
1未満になると、刺激応答による体積変化が低下する恐
れがある。
おいて、前記刺激応答性高分子ゲル及び前記液体を含む
領域を覆う隔離部材2は、図1及び図2に示すようにマ
トリックスとして使用される。隔離部材2の材料(マト
リックス材料)としては、ポリエステル系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化
ビニリデンやその異種共重合体、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリスチレンやその異種共重合体、ポリメチル
メタクリレートやその異種共重合体、ポリアミド系樹
脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアセター
ル、ポリイミド、エポキシ樹脂、アクリル系やビニル系
の熱、紫外線や電子線硬化性樹脂等の樹脂組成物、シラ
ン系ゾルゲル組成物などの他、セラミック、ガラス等の
無機材料が挙げられる。これらの中でも、高分子材料
(樹脂)は好ましい。
橋されたものであってもよい。更に、マトリックス材料
は、種々の添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、熱安定剤などの安定剤、可塑剤、充填剤、着色剤な
どを含有していてもよい。また、隔離部材2が、光透過
性・透明性の高いものが特に好ましく使用できる。更
に、隔離部材の材料は内部に含まれる液体Lの透過性の
低いものが好ましい。
含有される刺激応答性高分子ゲルは、その領域1つあた
り1つであることが好ましいが、性能を低下させない範
囲で複数個含まれていてもよい。
料と、高分子ゲル組成物との組成比は、その質量比で1
/50〜50/1[マトリックス材料/(刺激応答性高
分子ゲル+液体)]の範囲が好ましい。この範囲を越え
ると、所望の光学特性や材料の物理的強度が得られない
恐れがある。また、図1(a)の態様における刺激応答
性高分子ゲル及び前記液体Lが構成する領域(ドロッ
プ)の大きさは、体積平均粒子径で0.5μm〜5m
m、特に、1μm〜2mmの範囲であることが好まし
い。
成物において、前記液体の蒸発防止のために設けられた
蒸発防止部材3の材料は、特に限定されないが、例え
ば、金属及び金属化合物の薄膜、ガラス、セラミックの
ような無機材料やポリマー材料が使用できる。なかで
も、蒸発防止部材3の材料は、ガスバリア性の高いもの
が好ましく使用でき、特に、内部に含まれる液体蒸気の
ガスバリア性の高いものが好ましい。また、高分子ゲル
組成物が光学素子として使用されることが多いことか
ら、蒸発防止部材3は、透明性の高いものが好ましく使
用されることがある。
組成物に可撓性を持たせることができ、用途範囲を広げ
られるので蒸発防止部材3として好ましく使用できる。
蒸発防止部材3として好適なポリマー材料としては、例
えば、塩化ビニリデン系共重合体、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体、ポリアミド系重合体、ポリビニルア
ルコール系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、ウ
レタン系重合体などが挙げられる。これらのポリマー材
料は、1種又は2種以上混合して使用できる。また、図
1に示すように、蒸発防止部材3が、高分子ゲル1、液
体L及び隔離部材3を挟持するように設けられた場合、
少なくとも一方の蒸発防止部材3は光透過性を有するこ
とが必要である。これにより、高分子ゲル組成物を光学
素子として好適に使用することができる。
構造を有するポリマー層として使用する場合には、当該
ポリマー層は、所望のバリア性(水蒸気、有機溶剤のガ
ス、などに対するバリア性)に応じて、前記ポリマー材
料(好ましくは塩化ビニリデン系共重合体及びエチレン
−ビニルアルコール共重合体)のうち少なくとも一つの
ポリマー材料を含有していてもよく、複数のポリマー材
料を含有していてもよい。また、バリア性ポリマー層
は、バリア性材料を含有する複数の層で構成されていて
もよい。例えば、バリア性ポリマー層をコーティングす
るためのバリア性ポリマーコーテイング層は、塩化ビニ
リデン系共重合体を含有する層と、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体を含有する層とを含む複数の層で構成
されていてもよい。バリア性ポリマー層中のバリア性を
有するポリマー材料の含有量は、50質量%以上、好ま
しくは75〜100質量%、更に、好ましくは90〜1
00質量%程度である。
ー、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体などのオレフィン系ポリマ
ー、アクリル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ポリエ
ステル、ポリアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、
ウレタン系重合体、アクリロニトリル系重合体、ポリカ
ーボネート、塩素化ポリオレフィン、セルロース系ポリ
マーなどを含有していてもよい。バリア性ポリマー層
は、必要に応じて、前記添加剤、アンチブロッキング
剤、ポリエチレンイミン、ポリイソシアネートなどの接
着性向上剤などを含んでいてもよい。
て、蒸発防止部材3の好ましい厚さは0.1μm〜3m
mであり、特に、0.1μm〜500μmであることが
好ましい。蒸発防止部材3が、0.1μmよりも薄くな
ってしまうと所望の蒸発防止効果を得ることが難しくな
ってしまい、3mmより厚くなってしまうとハンドリン
グ性が悪くなる場合がある。
高分子ゲル1、液体L及び隔離部材2からなる高分子ゲ
ル組成物(主に、隔離部材2)との密着性を高めるため
にシランカップリング材(例えば、ハロゲン原子、エポ
キシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ビ
ニル基、(メタ)アクリロイル基から選択された少なく
とも1種の官能基と、アルコキシ基とを有するケイ素化
合物)を混合させることも好ましく実施できる。
る場合には、図3に示したようにポリマー層4の他に無
機質層5を設けることもできる。無機質層5を設けるこ
とにより前記ポリマー層4が薄くても、優れた蒸発防止
機能を有する蒸発防止部材3を形成できる。ここで、図
3は、発明の第3の実施形態としての高分子ゲル組成物
の構造を説明するための拡大断面図であり、(a)は無
機質層がポリマー層の内側に設けられていることを表
し、(b)は無機質層がポリマー層の外側に設けられて
いることを表す。
明性薄膜を形成できる無機物であるのが好ましく、この
ような無機物には、例えば、ベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどの周期
表2族元素;チタン、ジルコニウム、ルテニウム、ハフ
ニウム、タンタルなどの周期表遷移元素;亜鉛などの周
期表12族元素;アルミニウム、ガリウム、インジウ
ム、タリウムなどの周期表13族元素;ケイ素、ゲルマ
ニウム、錫などの周期表14族元素;セレン、テルルな
どの周期表16族元素などの単体、これらの元素を含む
無機化合物、例えば、酸化物、ハロゲン化物、炭化物、
窒化物などが挙げられる。これらは、1種又は2種以上
用いることができる。好ましい無機物には、例えば、マ
グネシウム、カルシウム、バリウムなどの周期表2族元
素;チタン、ジルコニウム、タンタル、ルテニウムなど
の周期表遷移元素;亜鉛などの周期表12族元素;アル
ミニウム、インジウム、タリウムなどの周期表13族元
素;ケイ素、錫などの周期表14族元素;セレンなどの
周期表16族元素の単体、又はこれらを含む酸化物が含
まれる。特に周期表13族元素又は14族元素の金属単
体又はこれらの酸化物により、無機質層が形成されてい
るのが好ましい。
物(例えば、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化インジウ
ム又はこれらの複合酸化物やケイ素酸化物など)は透明
性やバリア性に優れている。特に、ケイ素酸化物は、前
記特性に加えて、緻密な薄膜を形成でき、シランカップ
リング剤を含む蒸発防止層を構成するポリマーとの親和
性が高く、機械的外力が作用しても、無機質層に亀裂や
欠陥が生成せず、高温においても高いバリア性を長期間
に亘り維持できる。なお、ケイ素酸化物には、一酸化ケ
イ素や、二酸化ケイ素のみならず、組成式SiOx(式
中、0<x≦2、好ましくは0.8≦x≦1.5)で表
されるケイ素酸化物が含まれる。
μmの範囲、好ましくは0.02〜0.5μm、更に、
好ましくは0.03〜0.15μm程度の範囲から選択
できる。厚さが0.01μm未満では、均質な薄膜の形
成が困難であり、十分なバリア性や機械的強度が得られ
ず、1μmを越えても、バリア性はさほど向上しないば
かりか、透明性や外観を損なうなどの問題があり、経済
的にも不利である。
2からなる高分子ゲル組成物(主に、隔離部材2)と蒸
発防止部材3との密着性を高めるために、隔離部材2の
露出面、又は、当該蒸発防止部材3の前記露出面と接触
する面、の少なくとも何れか一方に表面処理をすること
も好ましく実施できる。表面処理としては、シランカッ
プリング処理などが好ましい。蒸発防止部材3に無機質
を含む場合には隔離部材2に親和性の高いシランカップ
リング剤や隔離部材2と反応する反応性シランカップリ
ング剤などが好ましく使用できる。親和性の高いシラン
カップリング剤は隔離部材2の材質によって例えば、ア
ルキル基、ハロゲン原子、エポキシ基、アミノ基、ヒド
ロキシル基、メルカプト基、ビニル基、(メタ)アクリ
ロイル基などを持つシランカップリング剤から選択する
ことができ、反応性のシランカップリング剤としてはエ
ポキシ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基などを持
つものが好ましく使用できる。
密着性を上げるために、隔離部材2の露出面と、当該蒸
発防止部材3の前記露出面と接触する面と、の間に粘着
層を設けることも好ましい。接着層としては、一般に知
られている接着剤等を好ましく使用できる。また、ヒー
トシール性のあるポリマー層を用いることも好ましい。
なお、粘着層は光透過性であることが好ましく、透明性
の高いものが更に好ましい。
止部材3の前記露出面と接触する面と、の間に刺激付与
手段を設けることも好ましい。刺激付与手段を設けるこ
とによって、外部から能動的に刺激を付与して本発明の
高分子ゲル組成物内の刺激応答性高分子ゲルの膨潤状態
を任意に制御してその光学特性などを変化させることが
できる。導電性無機質膜を用いて電場や熱を付与するこ
ともできるし、導電性高分子やイオン交換性の高分子な
どを皮膜しておけば通電によって導電性高分子やイオン
交換性の高分子中のイオンを液体中に出し入れすること
によって本発明の高分子ゲル組成物中のイオン濃度を変
化させることができる。この時、用いられる導電性高分
子としてはポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリア
ニリン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアセン類、
ポリアセチレン類などが好ましく使用できる。また、こ
れら刺激付与手段は蒸発防止部材として用いる前記無機
質膜やポリマー部分を兼ねることもできる。
物を用いた光学素子について説明する。本発明の高分子
ゲル組成物はそのままで調光、表示用等の光学素子とし
て使用することができる。更に、強度、耐久性や機能の
向上のために、他の基材上に本発明の組成物を層状に形
成すること、あるいは2枚の基材間に本組成物を層状に
挟持することで光学素子とすることもできる。また、熱
や光、電気などの刺激付与手段と組み合わせて光学素子
として用いることも好ましい。本発明の光学素子に付与
される刺激は、自然界の刺激でも、人為的な刺激でもよ
い。光、熱等の自然界の刺激を利用する場合には調光素
子や、光シャッター、センサーなどに利用することがで
きる。一方、人為的な刺激を利用する場合には、素子の
内部あるいは外部から熱、光、電場などを付与する手段
を講じることで、上記の用途にも、表示素子、記録素
子、光変調素子などの用途にも応用することが可能とな
る。
ゲル組成物又はそれよりなる層の厚みの好ましい範囲
は、1μm〜5mm、特に、2μm〜3mmの範囲であ
る。1μmよりも小さいと、調光性能が低下し、3mm
を超えると、応答特性などが低下する恐れがある。
ど任意の形に成形して使用することができるが、フィル
ム状もしくは板状に成形して光学素子として使用するこ
ともできる。フィルム状に成形するには、隔離部材形成
用材料に分散した膨潤状態の刺激応答性高分子ゲルを、
薄膜上のフィルム基材上にコートする、あるいは、
複数の基材に挟持させる、等の様にして層状に形成した
ものを固化させることによって薄膜状のフィルムとする
ことができる。固化させたものは、基材に支持させたま
ま、又は、基材より剥離して用いることができる。
そのものに蒸発防止機能を有するものを選出してもよ
い。また、フィルム状としてからその上に薄膜状にコー
トすることで蒸発防止部材3を設けてもよいし、フィル
ム上に成形された蒸発防止部材3を接着することも好ま
しく実施される。
蒸発防止フィルムを張り合わせる等を行った場合その端
面は開放端となるので、その部分を封止部材用いて封止
することも好ましく実施される。封止しない場合には、
開放端から徐々に内部液体が蒸発して刺激応答性高分子
ゲルの応答性が悪くなる場合がある。封止部材として
は、蒸発防止部材3に用いた材料と同じ材料が好ましく
使用できる。封止する方法としては硬化性の樹脂をコー
トし、乾燥や光、熱等によって硬化する、ヒートシール
により端面を接着する、金属及び金属化合物を蒸着する
等の方法を用いることができる。
裏面のどちらか一方の面に光反射性を有してもよい。こ
のように、一方の面を光反射性にすることによって、反
射型の調光フィルムなどとして使用することもできる。
明の高分子ゲル組成物の製造方法について説明する。本
発明の高分子ゲル組成物は、特開平11−228850
号公報に開示されている製造方法に準じて作られた、刺
激応答性高分子ゲルと液体を含む領域と前記領域を覆う
隔離部材とを有する組成物に対して、前記した蒸発防止
部材材料を接着することによって作製できる。接着する
手段としては、各種接着剤を用いる方法、ラミネートに
よる周囲をヒートシールする方法など各種の一般的な接
着手段を用いることができる。
を含む領域と、前記領域を覆う隔離部材とを有する組成
物に対して、液体状の蒸発防止材料前駆体を塗布しそれ
を固化することによっても作製することができる。塗布
方法としては種々の慣用の塗布方法、例えばロールコー
ティング法、グラビアコーティング法、キャストコーテ
ィング法、スプレーコーティング法、リバースコーティ
ング法、ディップコーティング法、ブレードコーティン
グ法などを用いることができ、乾燥又は熱、光などによ
って硬化することにより蒸発防止部材とすることができ
る。
吸脱する液体で膨潤させた状態で隔離部材形成用材料の
溶液に混合し、これを蒸発防止部材材料上にコートす
る、蒸発防止部材材料で挟持する、又は、所望の形状を
した蒸発防止部材材料中に成形し、隔離部材形成用材料
に熱や光などの硬化手段を与えて硬化させることによっ
ても作製することができる。この時、微粒子状の刺激応
答性高分子ゲルを用いる際は、界面活性剤等の分散剤を
使用して隔離部材形成用材料中に液滴状に良く分散させ
ることが好ましい。
するように、隔離された刺激応答性高分子ゲル6が、刺
激によって膨潤(a)及び収縮(b)による体積変化を
引き起こし、光の透過性等を散乱や回折によって変化さ
せることができる。ここで、図4は、本発明の高分子ゲ
ル組成物の動作について説明するための拡大断面図であ
り、(a)は刺激応答性高分子ゲル粒子の膨潤時を表
し、(b)は刺激応答性高分子ゲル粒子の収縮時を表
す。また、刺激応答性高分子ゲルに飽和吸収濃度又は飽
和吸収散乱濃度以上の調光材料を含有させた場合は、高
分子ゲルの体積変化に応じて光の吸収又は散乱効率が変
化し光学濃度を変化させることができる。具体的には刺
激応答性高分子ゲルの膨潤時には光学濃度が高くなり、
収縮時には光学濃度が低くなる。従って、本発明の高分
子ゲル組成物は、調光素子、表示素子などの光学素子と
して利用することができる。
吸収・排出して体積変化する高分子ゲル1と液体Lとを
含む領域を、隔離部材2によって相分離マトリックス状
に保持せしめることにより、当該高分子ゲルの機能を向
上させることができる。これは、高分子ゲルと液体との
混合物が微小な領域として隔離され、独立に存在するこ
とにより、従来の高分子ゲル粒子で問題となっていた凝
集による粗大化が抑制され、応答速度や繰り返し安定性
が低下する等の問題を防止できるからである。また、高
分子材料やガラスなどの固体マトリックス中に、高分子
ゲルの刺激応答機能を妨げることなく、高分子ゲルと液
体との混合物を隔離し、保持することにより、固体状の
自己保持性の材料として使用できる。更に、蒸発防止部
材3を設けることによって内部液体Lの蒸発による刺激
応答性高分子ゲルの応答性低下を防ぐことができ、耐久
性の高い光学素子を作製することができ、用途範囲を格
段に広げることができる。
したが、本発明はその要旨の範囲内で様々な変形や変更
が可能である。
説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定され
るものではない。
ル組成物(実施例1)と比較例の高分子ゲル組成物(比
較例1)を製造した。以下、その製造方法を工程ごとに
説明する。また、製造された高分子ゲル組成物(実施例
1及び比較例1)を光学素子として使用し、その光学性
能を測定した。
答性高分子ゲルの粒子を、以下に示すように、逆相懸濁
重合によって製造した。主モノマーとして、N−イソプ
ロピルアクリルアミド(NIPAM)10g、架橋剤と
して、メチレンビスアクリルアミド0.05gを用い、
これに蒸留水20g、過硫酸アンモニウム(APS)
0.1gを添加し、攪拌混合して水溶液Aを調製した。
ソルビトール系界面活性剤(ソルゲン50:第一工業製
薬(株)製)2.0gをシクロヘキサン200mlに溶
解した溶液を窒素置換された反応容器に加え、これに、
先に調製した水溶液Aを添加し、回転式攪拌羽根を用い
て高速攪拌して乳化させた。乳化後、反応系の温度を2
0℃に調節し、更に、攪拌しながら、これにテトラメチ
ルエチレンジアミン(TMEDA)の50%水溶液を添
加し、重合を行った。重合後、生成した高分子ゲル粒子
を回収し、純水で洗浄を行った。
子ゲル)の膨潤時の体積平均粒子径は約60μmであっ
た。かかる高分子ゲル粒子は、加熱によって収縮する性
質をもち、約32℃に相転移点を有していた。従って、
本高分子ゲル粒子は、相転移点よりも高い温度では収縮
し、低い温度では膨潤する。この変化は可逆的であり、
膨潤・収縮によって粒子の体積は12倍以上変化するも
のであった。また、膨潤状態で高分子ゲル粒子は透明で
あるが、収縮状態では白濁する性質をもっていた。
して得られた高分子ゲル粒子を用いて下記の方法で高分
子ゲル組成物を製造した。 (1)隔離部材による高分子ゲル粒子の保持 重合開始剤を含有する紫外線硬化樹脂(日本化薬社製:
KAYARAD FAD−515に分散剤としてセイミ
ケミカル製:Surflon S382を10質量%混
合したもの)に30g対して前記高分子ゲル粒子の水分
散液(ゲルの固形分濃度3質量%)20gを20℃にお
いて膨潤したものを加え、ウェーブロータを用いて、高
分子ゲルの膨潤粒子を分散させた混合溶液Bを調製し
た。なお、この攪拌分散は高分子ゲルが収縮しない温度
である20℃で行った。
バーコーターを用いて200μmの厚さにコートし、紫
外線照射装置によって紫外線(高圧水銀灯、120W/
cm、照射距離20cm)を30秒間照射することで硬
化させ、刺激応答性高分子ゲルを含む組成物(比較例
1)を作成した。得られた高分子ゲル組成物を顕微鏡観
察によって観察したところ、膜の内部には高分子ゲルの
膨潤粒子が相分離状に隔離、分散して存在することが確
認できた。
1)の表面に、アクリレート系接着剤をコートした。更
に、ポリエチレンナフタレートフィルム(厚さ75μ
m)を張り合わせて本発明の高分子ゲル組成物(実施例
1)とした。
子ゲル組成物(比較例1及び実施例1)からなる光学素
子は、20℃においては半透明な状態であったが、これ
を40℃に加熱すると白濁した不透明状態になった。ま
た、再び、20℃に冷却すると初期の半透明状態に戻
り、可逆的に変化することが判った。これらの変化を顕
微鏡で観察したところ、膜中の高分子ゲルが温度変化に
よって膨潤・収縮しており、収縮状態(40℃)では光
を散乱させることが判った。このように、刺激応答性ゲ
ルが膨潤時には半透明であり、収縮時には白濁する高分
子ゲル組成物を作成できた。
な構成であるにもかかわらず温度センサや調光素子など
の光学素子としての機能を有する。しかしながら、蒸発
防止部材3が設けられていない比較例1の高分子ゲル組
成物は、空気中、室温で放置しておくと6時間後には白
濁が強くなり温度に応答しにくくなった。一方で、実施
例1の高分子ゲル組成物は、1日放置した後でも問題な
く温度に対して応答した。比較例1の高分子ゲル組成物
を顕微鏡観察した所、内部の液体が蒸発して刺激応答性
高分子ゲルが収縮していることが観測されたが、実施例
1の高分子ゲル組成物では液体が保持されていた。この
結果、蒸発防止部材を設けることによって、本発明の高
分子ゲル組成物の耐久性は向上していることが示され
た。
子ゲル組成物(実施例2〜9)と比較例の高分子ゲル組
成物(比較例2)を製造した。以下、その製造方法を工
程ごとに説明する。また、製造された高分子ゲル組成物
(実施例2〜9及び比較例2)を光学素子として使用
し、その光学性能を測定した。
子の作製)刺激応答性高分子ゲルとして、色材を含有し
た感熱型(高温収縮型)高分子ゲルの粒子を以下のよう
なプロセスにより製造した。N−イソプロピルアクリル
アミド:3.58g、メチレンビスアクリルアミド:
0.0072g、マイクロカプセル化カーボンブラック
分散液(大日本インキ化学製、MC black 08
2−E、顔料分14.3%含有):19.16gの溶液
に15分間窒素を通し溶存酸素を除いた。この溶液に対
して、APS:29.9mgを含む水溶液:0.50g
を加えて攪拌し均一に溶解させ、NIPAMの顔料分散
液を調製した。
た2リットルのセパラブルフラスコに、ソルゲン50:
6.00gのシクロヘキサン溶液:1.2リットルをい
れ、さらに先に調製したNIPAMの顔料分散液を加
え、窒素を流してフラスコ内部全体を窒素置換した。ウ
ォーターバスを用いてこのフラスコ全体を25℃に保
ち、攪拌翼を800rpmで15分間回転させて水相を
シクロヘキサン中に懸濁、分散させた。攪拌翼の回転数
を250rpmにして、この分散液に対して、TMED
A:0.8mlのシクロヘキサン溶液:3.2mlを加
えて、反応を開始させ、25℃に保ったまま250rp
mで2時間重合した。
分子ゲル粒子を作製した。得られた感熱型高分子ゲル粒
子は室温(25℃、膨潤状態)での体積平均粒子径が3
0μmであった。この感熱型高分子ゲル粒子は約34℃
に相転移温度を有していた。すなわち本高分子ゲル粒子
は、相転移点よりも高い温度では収縮し、低い温度では
膨潤する。また、その体積変化量は約15倍であった。
(日本化薬製 KAYARAD FAD−515)にフ
ッ素系界面活性剤(セイミケミカル製 Surflon
S−383)を、10質量%溶解した溶液20gに対
して、先に合成した感熱型高分子ゲル粒子(ポリN−イ
ソプロピルアクリルアミドゲル)の水分散液(ゲルの固
形分濃度3質量%)20gを20℃に冷却して加え、ウ
エーブローターを用いてゲル分散液を紫外線硬化樹脂中
に分散した(分散液A)。分散時間は2時間であった。
液Aを、粒子径200μmのポリスチレンビーズをスペ
ーサとして用いて表1に示した各種蒸発防止部材材料
(50×50mm)を用いて挟持し、紫外線照射装置に
よって紫外線(高圧水銀灯、120W/cm、照射距離
20cm)を30秒間照射し、紫外線硬化剤部分を硬化
させ、高分子ゲル組成物(実施例3、4、7及び9)を
得た。一方、硬化させた、刺激応答性高分子ゲルを含む
組成物から蒸発防止部材を剥離して、蒸発防止部材が設
けられていない高分子ゲル組成物(比較例2)を得た。
て紫外線硬化樹脂(日本化薬製 KAYARAD R3
81−I)をコートし、紫外線照射を行うことによって
封止した。このようにして高分子ゲル組成物(実施例
2、5、6及び8)を作成した。得られた高分子ゲル組
成物を顕微鏡観察によって観察したところ、膜の内部に
は高分子ゲルの膨潤粒子が相分離状に隔離、分散して存
在することが確認できた。
9)からなる光学素子は、20℃においてはほぼ黒色に
着色した状態であったが、これを40℃に加熱すると半
透明となった。また、再び、20℃に冷却すると初期の
着色状態に戻り、可逆的に変化することが判った。
(実施例2〜9及び比較例2)について、蒸発防止性能
についての評価を行った。評価は、温度25℃、湿度5
0%の大気中に一定期間放置した後に、温度に対する応
答性を測定することによって行った。蒸発防止部位が設
けられていない高分子ゲル組成物(比較例2)は、1日
後にすでにゲルは温度に対して応答を示さなくなってい
た。一方で、表1に示すように、蒸発防止部位を設けた
高分子ゲル組成物(実施例2〜10)は、いずれも1日
後でも、温度に対して応答しており、蒸発防止部位が有
効に働いていることが判明している。更に、シランカッ
プリング剤で表面処理した、又は、周囲を封止した高分
子ゲル組成物(実施例2、5、6、8及び9)は、1週
間後でも良好な応答を示していた。また、周囲を封止し
ていない高分子ゲル組成物(実施例3、4及び7)も、
1週間後でも応答を示していた。
かったものは樹脂との接着性が悪く蒸発防止層が樹脂層
からはがれてしまい、蒸発防止部材としての役割を果た
さなくなってしまったためである。この結果により、蒸
発防止部位に表面処理を施す、もしくは周囲を封止する
ことによってポリマー層と蒸発防止部位との密着性を上
げることによってさらに本組成物、フィルムの耐久性を
向上させることができることを示している。更に、周囲
を封止していないものでは、次第に端面から乾燥してい
き、1ヶ月後には応答しなくなっていた(実施例3、
4、7及び9)。この結果によれば、端面を封止して空
気と直接の接触を遮断することにより本フィルムの耐久
性を飛躍的に向上させることができることを示してい
る。
(実施例10)を製造した。以下、その製造方法を工程
ごとに説明する。また、製造された高分子ゲル組成物
(実施例10)をフィルム状に成形し、光学素子とした
上で、光学性能を測定した。
分子ゲル粒子を含む組成物(実施例10)を、紫外線硬
化樹脂を用いて下記の方法で作製した。重合開始剤を含
有する紫外線硬化樹脂(日本化薬社製:KAYARAD
FAD−515)30gに対して、実施例2で作製し
たのと同様の感熱型高分子ゲル粒子の水分散液(ゲルの
固形分濃度3質量%)25gを加えて、20℃において
膨潤させたものを回転式攪拌装置を用いて、高分子ゲル
の膨潤粒子を分散させた混合溶液Cを調製した。なお、
この攪拌分散は高分子ゲルが収縮しない温度である20
℃で行った。
にバーコーターを用いて200μmの厚さにコートし、
紫外線照射装置によって紫外線(高圧水銀灯、120W
/cm、照射距離20cm)を30秒間照射することで
硬化させ、高分子ゲル組成物(実施例10)を作成し
た。得られた高分子ゲル組成物(実施例10)を顕微鏡
観察によって観察したところ、膜の内部には高分子ゲル
の膨潤粒子が相分離状に隔離、分散して存在することが
確認できた。
ム状光学素子の作製) (1)塗布液の調製 塩化ビニリデン系共重合体(旭化成工業(株)製、商品
名:サランレジンF216)100質量部に対して、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(すなわ
ち、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン)(東芝シリコーン(株)製,商品名:TSL835
0)1.0質量部を添加し、トルエン/テトラヒドロフ
ラン=1/2(質量比)の混合溶媒に溶解し、ポリマー
濃度15質量%のバリア性ポリマー層用の塗布液Dを調
製した。なお、前記塩化ビニリデン系共重合体は、塩化
ビニリデンモノマー85モル%以上を主成分とし、アク
リル酸、メタクリル酸メチル、メタアクリロニトリルか
ら選ばれた少くとも1種をコモノマーとして重合させた
共重合体である。
バーコーターを用いて乾燥後の厚さ5μmになるように
塗布し、80℃のオーブンで1分間乾燥し、蒸発防止部
位を形成して、さらに反対面にも同様の処理を施して高
分子ゲル組成物(実施例10)からなるフィルム状光学
素子を得た。
ルム状光学素子は、20℃では黒色を呈しており、40
℃に加熱すると半透明となった。この応答は、3日間た
った後でも何ら変化することが無かった。また、応答
は、一週間後でも、変化することなくあり、一ヶ月後で
あっても、ほぼ初期の応答が維持されていた。
程を追加した他は、上述した高分子ゲル組成物(実施例
10)と同様の方法で高分子ゲル組成物(実施例11)
を製造した。また、製造された高分子ゲル組成物(実施
例11)をフィルム状に成形し、光学素子とした上で、
光学性能を測定した。
施例10に記載した製造方法と同様にして作製した高分
子ゲル組成物(実施例10)の片方の表面に、バーコー
ターを用いて紫外線硬化樹脂(日本化薬製KAYARA
D MGS−51)を厚さ150μmになるようにコー
トした。紫外線(高圧水銀灯、120W/cm、照射距
離20cm)を30秒間照射して樹脂部分を硬化させ、
蒸発防止部位を形成した。更に、反対面にも同様の操作
を行うことによって蒸発防止部位を形成した。これによ
り、高分子ゲル組成物(実施例11)からなるフィルム
状光学素子を得た。
ルム状光学素子は、20℃では黒色を呈しており、40
℃に加熱すると半透明となった。この応答は1日間たっ
た後でも何ら変化することが無かった。また、応答は、
一週間後でも、ほぼ初期の特性が維持されていた。
(実施例12)を製造した。以下、その製造方法を工程
ごとに説明する。また、製造された高分子ゲル組成物
(実施例12)をフィルム状に成形し、更に、フィルム
の表面及び裏面のどちらか一方に光反射層を設け、光学
素子とした上で、光学性能を測定した。
分子ゲル粒子を含む組成物(実施例12)を、UV硬化
樹脂を用いて下記の方法で作製した。重合開始剤を含有
する紫外線硬化樹脂(日本化薬社製:KAYARAD
FAD−515)30gに対して、実施例2で作製した
のと同様の感熱型高分子ゲル粒子の水分散液(ゲルの固
形分濃度3質量%)20gを加えて、20℃において膨
潤させたものを回転式攪拌装置を用いて、高分子ゲルの
膨潤粒子を分散させた混合溶液Eを調製した。なお、こ
の攪拌分散は高分子ゲルが収縮しない温度である20℃
で行った。
塗布し、200μmポリスチレンビーズをスペーサとし
て用い、スライドガラスで挟持した。紫外線照射装置に
よって紫外線(高圧水銀灯、120W/cm、照射距離
20cm)を30秒間照射し、紫外線硬化剤部分を硬化
させた。更に、得られた組成物の端面を紫外線硬化樹脂
(日本化薬製 KAYARAD R381−I)でコー
トし、紫外線照射を行うことによって周囲を封止した。
このようにして一方の面が光反射性であるフィルム状光
学素子を得た。
フィルム状光学素子は、20℃においてはほぼ黒色に着
色した状態であったが、これを40℃に加熱すると光反
射層の色である白色となった。また、再び、20℃に冷
却すると初期の着色状態に戻り、可逆的に変化すること
が判った。また、この応答性は1ヶ月経過した後でも作
製直後と同様の製能が維持されていた。
に刺激付与手段を付与し、光学素子とした上で、その光
学性能を測定した。
造)室温にて、実施例2で作製した分散液Aを、200
μmのポリスチレンビーズを介して、ITO蒸着ガラス
(松浪ガラス製、50×50×0.9mm)とスライド
ガラス(40×50×0.9mm)の間に挟持した。こ
れに紫外線(高圧水銀灯、120W/cm、照射距離2
0cm)を30秒間照射して樹脂部分を硬化させ、さら
に端面を紫外線硬化樹脂(日本化薬製 KAYARAD
R381−I)でコートし、紫外線照射を行うことに
よって周囲を封止した。このようにして刺激付与手段
(ITO蒸着膜導電層)を有した図5に示したような光
学素子を作製した。ここで、図5は、本発明の高分子ゲ
ル組成物からなる光学素子の構造を表す拡大断面図であ
る。
導電層を利用してITO蒸着面方向に15Vの電圧を印
加した。ITO蒸着膜中に流れた電流によるジュール熱
によって、発熱し約15秒後に半透明(白色)に変化し
た。この時のガラスの表面温度を測定したところ、約4
0℃に加熱されていた。また、1ヶ月たった後でも本光
学素子の特性はほぼ維持されていた。このようにITO
蒸着膜を刺激付与手段として用いることによって能動的
な刺激の付与によって光学特性を変化させることのでき
る光学素子を作製できた。
とそれに吸収・放出される液体を含む領域とを隔離部材
によって相分離に保持せしめ、さらに蒸発防止部位を設
けることによって、より耐久性に優れた高分子ゲル組成
物を得ることができる。本発明の高分子ゲル組成物は、
そのままで、又は、基材上もしくは基材間に設けること
により、光学素子として利用することができる。
組成物の構造を説明するための拡大断面図である。
組成物の構造を説明するための拡大断面図である。
成物の構造を説明するための拡大断面図であり、(a)
は無機質薄膜がポリマー層の内側に設けられていること
を表し、(b)は無機質薄膜がポリマー層の外側に設け
られていることを表す。
明するための拡大断面図であり、(a)は刺激応答性高
分子ゲル粒子の膨潤時を表し、(b)は刺激応答性高分
子ゲル粒子の収縮時を表す。
の構造を表す拡大断面図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 刺激の付与により液体を吸収・放出して
体積変化を生ずる高分子ゲルと、該高分子ゲル内及び/
又は該高分子ゲル外に位置する前記液体と、該液体と前
記高分子ゲルとを含む領域を覆う隔離部材と、から構成
される高分子ゲル組成物であって、 更に、該高分子ゲル組成物の周囲を囲み、かつ、前記液
体の蒸発を防止する蒸発防止部材が設けられることを特
徴とする高分子ゲル組成物。 - 【請求項2】 前記高分子ゲルが調光材料を含有するこ
とを特徴とする請求項1に記載の高分子ゲル組成物。 - 【請求項3】 前記蒸発防止部材がポリマー層からなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子ゲル組
成物。 - 【請求項4】 前記蒸発防止部材が無機質薄膜層とポリ
マー層とからなることを特徴とする請求項1又は2に記
載の高分子ゲル組成物。 - 【請求項5】 前記蒸発防止部材がポリマーフィルムか
らなることを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子
ゲル組成物。 - 【請求項6】 前記ポリマーフィルムの表面又は裏面の
少なくとも一方に無機質薄膜層が形成されることを特徴
とする請求項5に記載の高分子ゲル組成物。 - 【請求項7】 前記隔離部材の露出面、又は、前記蒸発
防止部材の当該露出面に接触する面、のうち少なくとも
一方の面に対して表面処理を施したことを特徴とする請
求項1〜6のいずれか1に記載の高分子ゲル組成物。 - 【請求項8】 前記隔離部材の露出面と、前記蒸発防止
部材の当該露出面に接触する面と、の間に粘着層を設け
たことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の
高分子ゲル組成物。 - 【請求項9】 前記隔離部材の露出面と、前記蒸発防止
部材の当該露出面に接触する面と、の間に刺激付与手段
を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に
記載の高分子ゲル組成物。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1に記載の高
分子ゲル組成物からなることを特徴とする光学素子。 - 【請求項11】 フィルム状に成形された請求項1〜9
のいずれか1に記載の高分子ゲル組成物からなることを
特徴とする光学素子。 - 【請求項12】 前記フィルム状に成形された光学素子
のどちらか一方の面が光反射性を有することを特徴とす
る請求項11に記載の光学素子。 - 【請求項13】 前記フィルム状に成形された光学素子
の周囲が封止されていることを特徴とする請求項11又
は12に記載の光学素子。 - 【請求項14】 刺激の付与により液体を吸収・放出し
て体積変化を生ずる高分子ゲルと前記液体との膨潤混合
物を、それと相溶しない隔離部材形成用材料の溶液中に
分散させる分散工程と、 前記隔離部材形成用材料を固化させて隔離部材を形成す
る固化工程と、 該固化工程によって形成した当該隔離部材の露出部に包
接するように配され、前記液体の蒸発を防止する蒸発防
止部材を当該露出部に接着する接着工程と、を含むこと
を特徴とする高分子ゲル組成物の製造方法。 - 【請求項15】 刺激の付与により液体を吸収・放出し
て体積変化を生ずる高分子ゲルと前記液体との膨潤混合
物を、それと相溶しない隔離部材形成用材料の溶液中に
分散させる分散工程と、 前記隔離部材形成用材料を固化させて隔離部材を形成す
る固化工程と、 前記隔離部材の露出部に包接するように蒸発防止部材用
材料を塗布する塗布工程と、 前記蒸発防止部材用材料を固化し、前記液体の蒸発を防
止する蒸発防止部材が形成される蒸発防止部材形成工程
と、を含むことを特徴とする高分子ゲル組成物の製造方
法。 - 【請求項16】 請求項1〜9のいずれか1に記載の高
分子ゲル組成物の製造方法であって、 刺激の付与により液体を吸収・放出して体積変化を生ず
る高分子ゲルと前記液体との膨潤混合物を、それと相溶
しない他の液体を溶媒とする隔離部材形成用材料の溶液
中に分散させ、分散液を調製する分散液調整工程と、 前記分散液を蒸発防止部材に対応する所定の位置に配置
する工程と、 前記分散液を硬化手段を用いて硬化させる硬化工程と、
を含むことを特徴とする高分子ゲル組成物の製造方法。
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