JP2002255728A - 肌荒れ防止剤及び化粧料 - Google Patents

肌荒れ防止剤及び化粧料

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JP2002255728A
JP2002255728A JP2001052969A JP2001052969A JP2002255728A JP 2002255728 A JP2002255728 A JP 2002255728A JP 2001052969 A JP2001052969 A JP 2001052969A JP 2001052969 A JP2001052969 A JP 2001052969A JP 2002255728 A JP2002255728 A JP 2002255728A
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lotion
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JP2001052969A
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Tetsuji Nagahata
哲二 長畑
Tatsushi Kawakita
龍志 河北
Yoshie Takashima
良江 高島
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Kansai Koso KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種薬剤や化粧料に配合して肌荒れの抑制や防
止作用を有効に示す肌荒れ防止剤、肌荒れ防止作用等が
得られる塩化リゾチームを配合した、化粧水、乳液、ジ
ェル又はクリームの形態の皮膚に直接使用する化粧料を
提供すること。 【解決手段】肌荒れ防止剤は、塩化リゾチームを有効成
分として含み、化粧料は、塩化リゾチームと、抗酸化剤
と、エデト酸、エデト酸塩、グルコン酸ナトリウム又は
これらの混合物と、必要により無機系増粘剤、カチオン
系高分子増粘剤、ノニオン系高分子増粘剤又はこれらの
混合物とを含み、pHが3.5〜6.5であり、形態が
化粧水、乳液、ジェル又はクリームである、皮膚に直接
使用するものであり、若しくは化粧料全量に対して、
0.8質量%を超える量の塩化リゾチウムを含み、pH
が3.5〜6.5であり、形態が化粧水、乳液、ジェル
又はクリームである、皮膚に直接使用するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肌荒れの抑制や防
止作用を有し、薬剤又は各種化粧料に使用しうる肌荒れ
防止剤、及びその有効成分を配合した化粧水、乳液、ジ
ェル、クリームの形態である化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化リゾチームを含むリゾチーム
の薬理作用については、ウイルス性疾患に対する抗ウイ
ルス作用、細菌等に対する抗感染作用、止血作用、抗腫
瘍、抗炎症作用、組織修復作用等が知られている。そし
て、リゾチームは、これらの薬理作用に基づき、各種薬
剤や化粧料等に利用されている。しかし、塩化リゾチー
ムが肌荒れ防止作用を示すことについては従来知られて
いない。肌荒れは、角質層の水分保持能力が低下し、水
分が奪われ、肌が乾燥する症状であり、このような肌荒
れは、従来知られたリゾチームの薬理作用により治癒し
うるものとは考えられない。肌荒れ防止には、通常保湿
剤等が有効であると考えられているが、塩化リゾチーム
が保湿作用を有するという知見もない。ところで、肌の
しっとり感や肌荒れ防止等の使用感に優れた化粧料とし
て、特定な共重合体で修飾されたリゾチームを含有する
化粧料が提案されている(特開平5‐331039号公
報)。この公報には、特定な共重合体で修飾されたリゾ
チームを含有する化粧水には肌荒れ防止効果が認められ
たが、特定な共重合体で修飾されていないリゾチームを
含有する化粧水にはそのような肌荒れ防止効果が認めら
れなかったことが開示されている。要するに、特定の共
重合体で修飾されていないリゾチームには、肌荒れ防止
作用はなかったことが記載されている。
【0003】一方、塩化リゾチーム等のリゾチームが配
合された、皮膚に直接使用する化粧料の発明が開示され
た公報において、具体的に提案されている実施例や、市
販された皮膚に直接使用する化粧料におけるリゾチーム
の含有割合は、0.5質量%以下のものがほとんどであ
り、配合割合が高いものであっても0.8質量%程度で
ある。また、リゾチームの安定化剤として、抗酸化剤等
が知られているが、皮膚に直接使用する、化粧水、乳
液、ジェル又はクリーム等の化粧料において、抗酸化剤
と、特定なキレート剤とが組合された例も知られていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各種
薬剤や化粧料に配合して肌荒れの抑制や防止作用を有効
に示す肌荒れ防止剤を提供することにある。本発明の別
の目的は、肌荒れ防止作用等が得られる塩化リゾチーム
を配合した、化粧水、乳液、ジェル又はクリームの形態
の皮膚に直接使用する化粧料を提供することにある。本
発明の他の目的は、肌荒れ防止作用等が得られ、且つ配
合される塩化リゾチームの安定性に優れた、化粧水、乳
液、ジェル又はクリームの形態の皮膚に直接使用する化
粧料を提供することにある。本発明の更に他の目的は、
肌荒れ防止作用等が得られ、配合される塩化リゾチーム
の安定性に優れると共に、長期間にわたる形態保持性に
も優れる、乳液、ジェル又はクリームの形態の皮膚に直
接使用する化粧料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた。まず、本発明者らの
研究では、塩化リゾチーム自体に、肌荒れの抑制・防止
作用が認められるデータが得られているが、従来提案さ
れている、リゾチームに肌荒れ防止作用がないという知
見との相違について検討した。その結果、従来提案され
ているリゾチームの肌荒れ防止試験では、透明な化粧水
により試験がなされ、配合されたリゾチーム量が化粧水
全量に対して0.1質量%であった点、更に、光による
不活性化が問題となるリゾチームを配合した化粧水に対
してリゾチームの安定化処置が施されていない点が問題
であることに気づいた。そこで、リゾチームとして塩化
リゾチームを用い、肌荒れ防止作用が期待できる形態の
各種化粧料についてその作用効果が得られる組成等につ
いて種々検討し直した。その結果、塩化リゾチームの肌
荒れ防止作用を、化粧水、乳液、ジェル又はクリームの
形態の直接肌に使用する化粧料に付与するには、抗酸化
剤と特定のキレート剤とを組合せた塩化リゾチームの安
定化剤を配合するか、若しくはある一定量以上の塩化リ
ゾチームを配合することにより達成しうることを見出し
本発明を完成した。更に、このような塩化リゾチーム配
合の化粧料において、その形態が乳液、ジェル又はクリ
ームの場合には、その形態の長期保持性の点より、無機
系増粘剤、カチオン系高分子増粘剤及びノニオン系高分
子増粘剤からなる群より選択される1種又は2種以上が
有効であることも見出した。
【0006】すなわち、本発明によれば、塩化リゾチー
ムを有効成分として含むことを特徴とする肌荒れ防止剤
が提供される。また本発明によれば、塩化リゾチーム
と、抗酸化剤と、エデト酸、エデト酸塩及びグルコン酸
ナトリウムからなる群より選択される1種又は2種以上
とを含み、pHが3.5〜6.5であり、形態が化粧
水、乳液、ジェル又はクリームであることを特徴とす
る、皮膚に直接使用する化粧料が提供される。更に本発
明によれば、塩化リゾチームと、抗酸化剤と、エデト
酸、エデト酸塩及びグルコン酸ナトリウムからなる群よ
り選択される1種又は2種以上と、無機系増粘剤、カチ
オン系高分子増粘剤及びノニオン系高分子増粘剤からな
る群より選択される1種又は2種以上とを含み、pHが
3.5〜6.5であり、形態が乳液、ジェル又はクリー
ムであることを特徴とする、皮膚に直接使用する化粧料
が提供される。更にまた本発明によれば、化粧料全量に
対して、0.8質量%を超える量の塩化リゾチウムを含
み、pHが3.5〜6.5であり、形態が化粧水、乳
液、ジェル又はクリームであることを特徴とする、皮膚
に直接使用する化粧料が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の肌荒れ防止剤は、塩化リゾチームを有効成
分とするものであって、該塩化リゾチームは公知の方法
等により得ることができる他、市販品を用いることもで
きる。本発明の肌荒れ防止剤には、その目的が損なわれ
ない範囲で、医薬的に許容しうる各種成分や他の肌荒れ
防止作用を有する成分が含まれていても良い。本発明の
肌荒れ防止剤は、皮膚に直接使用する各種医薬品又は化
粧料に配合して使用することもできる。この際、有効成
分である塩化リゾチームの配合割合は、実際の使用量等
に応じて適宜決定することができるが、所望の効果を有
効に得るために、医薬品又は化粧料全量に対して通常、
0.1質量%以上、特に、0.1〜5.0質量%、更
に、0.5〜2.0質量%が好ましい。化粧水等の透明
性を有する形態のものに使用する場合には、配合割合が
0.8質量%を超える量とするか、若しくは塩化リゾチ
ームの活性が失活しない、例えば、後述する組成等を採
用して、有効成分の配合量を少なくすることもできる。
【0008】本発明の化粧料は、塩化リゾチームと、抗
酸化剤と、エデト酸、エデト酸塩及びグルコン酸ナトリ
ウムからなる群より選択される1種又は2種以上(以
下、「本発明に用いるエデト酸等」という場合がある)
とを含み、pHが3.5〜6.5であり、形態が化粧
水、乳液、ジェル又はクリームである。特に、形態が乳
液、ジェル又はクリームの場合には、その形態保持性の
点から、増粘剤として、無機系増粘剤、カチオン系高分
子増粘剤及びノニオン系高分子増粘剤からなる群より選
択される1種又は2種以上とを使用することが望まし
い。これらの塩化リゾチームの配合割合が必須構成とし
て規定されていない化粧料を、以下、化粧料(A)とい
う。一方、本発明の化粧料は、塩化リゾチームの配合割
合が化粧料全量に対して、0.8質量%を超える量であ
れば、必ずしも上記抗酸化剤やエデト酸等が配合されて
いなくても良い。このような塩化リゾチームの配合割合
が必須構成として規定された化粧料を、以下、化粧料
(B)という。加えて、単に本発明の化粧料という場合
は、上記化粧料(A)及び(B)の両方を意味する。
【0009】本発明の化粧料において、塩化リゾチーム
は、上記肌荒れ防止剤に使用しうるものであれば特に限
定されず、公知の塩化リゾチームを使用することができ
る。塩化リゾチームの配合割合は、化粧料(A)の場合、
所望の肌荒れ防止効果が得られる量であれば特に限定さ
れず、化粧料(A)全量に対して、通常、0.1〜5.0
質量%、特に、0.5〜2.0質量%が好ましい。一
方、化粧料(B)の場合の配合割合は、0.8質量%を超
える割合とする必要があり、好ましくは1.0〜5.0
質量%、特に、1.0〜2.0質量%が望ましい。
【0010】本発明の化粧料において使用しうる抗酸化
剤は、後述する本発明に用いるエデト酸等と共に、塩化
リゾチームの肌荒れ防止作用を保持しうるように作用等
する成分であって、例えば、ビタミンE(dl−α−トコ
フェロール)、ノルジヒドログアヤレチン酸、ブチルヒ
ドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没
食子酸プロピル、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン
酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジ
ラウリン、トリルビグアノイド、オルトトリルビグアノ
イド、ρ−ヒドロキシアニソール、没食子酸オクチル、
無水亜硫酸ナトリウム、茶エキス、パルミチン酸アスコ
ルビル、ステアリン酸アスコルビル、リンゴエキス又は
これらの混合物等が挙げられる。但し、化粧料(B)にお
いては、必ずしも配合する必要はない。
【0011】本発明の化粧料において使用しうるエデト
酸、エデト酸塩及びグルコン酸ナトリウムからなる群よ
り選択される1種又は2種以上は、上記抗酸化剤と共
に、塩化リゾチームの肌荒れ防止作用を保持しうるよう
に作用等する成分である。但し、化粧料(B)において
は、必ずしも配合する必要はない。上記エデト酸塩とし
ては、例えば、エデト酸二ナトリウム、エデト酸二ナト
リウムカルシウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四
ナトリウム、エデト酸四ナトリウム四水塩、エデト酸二
カリウム二水塩又はこれらの混合物等が挙げられる。本
発明の化粧料には、上記エデト酸、エデト酸塩やグルコ
ン酸ナトリウムに加えて、他のキレート剤、例えば、エ
チレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、
ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸五ナトリウム液、エチレンジアミンテトラキス(2
−ヒドロキシイソプロピル)ジオレイン酸、ヒドロキシ
エタンジスルホン酸、ヒドロキシエタンジスルホン酸四
ナトリウム、フィチン酸等が含まれていても良い。
【0012】本発明の化粧料(A)において、上記塩化リ
ゾチームと、本発明に用いるエデト酸等と、抗酸化剤と
の配合割合は、所望の効果が得られるように適宜選択し
て決定することができるが、好ましくは質量比で、1:
0.3〜10:0.01〜1である。一方、本発明の化
粧料(B)の場合には、所望に応じて本発明に用いるエデ
ト酸等や抗酸化剤を適宜配合しても良い。
【0013】本発明の化粧料のpHは、配合される塩化
リゾチームの活性を良好にするために3.5〜6.5、
好ましくは4〜6の範囲とする。このようなpHにする
ためには、通常使用しうるpH調整剤等を用いて行なう
ことができるが、配合成分によってはpHが3.5〜
6.5の範囲にある場合もあり、必ずしもpH調整剤を
使用しなくても良い。特に、本発明の化粧料を調製する
際に、塩化リゾチームを配合する前にpHを調整してお
くことが望ましい。
【0014】本発明の化粧料は、皮膚に直接使用するも
のであって、化粧水、乳液、ジェル又はクリームの形態
を有する。本発明の化粧料においては、このような形態
とするために、必要に応じて上述の配合成分に加えて、
本発明の所望の効果が損なわれない範囲でこれら形態の
化粧料に使用される他の成分等を配合することができ
る。他の成分としては、例えば、動物・植物抽出液、殺
菌剤、防腐剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、保湿剤、酵素、紫外線吸収剤、緩衝剤、香料、色素
等が挙げられる。この際、他の成分としては、塩化リゾ
チーム以外の他の肌荒れ防止作用を有する成分も含まれ
る。
【0015】本発明の化粧料の形態が、乳液、ジェル又
はクリームの場合、通常、配合成分として増粘剤が配合
され、該増粘剤としては、有機系増粘剤が使用されるこ
とが多いが、本発明の化粧料の場合には、無機系増粘
剤、カチオン系高分子増粘剤及びノニオン系高分子増粘
剤からなる群より選択される1種又は2種以上を用いる
ことが望ましい。
【0016】上記無機系増粘剤としては、例えば、ケイ
酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム、モ
ンモリロン石、マグネシアンモンモリロ石、テツモンモ
リロン石、テツマグネシアンモンモリロン石、バイデラ
イト、アルミニアンバイデライト、サポー石、アルミニ
アンサポー石、ベントナイト、ラポナイト、微粒子酸化
ケイ素、コロイダルアルミナ等が挙げられる。上記カチ
オン系高分子増粘剤又はノニオン系高分子増粘剤として
は、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリ
ル酸アミド、アクリル酸アミノアクリル酸共重合体等が
挙げられる。これら高分子の分子量は、特に限定されな
いが、通常、数平均分子量で120000〜16000
00である。上記無機系増粘剤、カチオン系高分子増粘
剤及びノニオン系高分子増粘剤からなる群より選択され
る1種又は2種以上の配合割合は、特に限定されず、そ
の形態に応じて適宜選択して配合することができる。こ
の際、通常使用される有機系増粘剤の配合が排除される
ものではないが、その使用量は2.0質量%以下とする
ことが望ましい。
【0017】本発明の化粧料を製造するには、形態、即
ち、化粧水、乳液、ジェル又はクリームに応じて、上記
各成分を用いる以外は公知の方法を駆使して得ることが
できる。特に、塩化リゾチームの配合は、pH調整後が
好ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明の肌荒れ防止剤は、従来、肌荒れ
防止作用が知られていない塩化リゾチームを有効成分と
して、肌荒れの抑制・防止を期待する各種薬剤及び化粧
料等に配合することができる。本発明の化粧料は、肌荒
れ防止作用等が得られる塩化リゾチームと、抗酸化剤
と、本発明のエデト酸等とを含み、pHが3.5〜6.
5であり、且つ化粧水、乳液、ジェル又はクリームの形
態の皮膚に直接使用しうる態様であるので、また、特定
量以上の塩化リゾチームを含むので、肌荒れ防止作用を
付与した、化粧水、乳液、ジェル又はクリームとしての
安定した化粧料が提供できる。更に、乳液、ジェル又は
クリームの形態とした場合に、増粘剤として無機系増粘
剤等を配合する場合には、形態保持性にも優れる。
【0019】
【実施例】以下実施例及び比較例により、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。実施例1−1 塩化リゾチームを精製水に0.1質量%、0.5質量
%、1.0質量%、2.0質量%又は5.0質量%溶解
し、肌荒れ防止剤を調製した。マイクロスキンスコープ
(VMS−110A、倍率200倍、SCALAR(株)製)によ
る観察で、手足の一部に肌荒れが認められたパネル10
人(28〜51歳の男性6人、25〜37歳の女性4人)
に対して、得られた肌荒れ防止剤の効果について調べ
た。対照としては精製水を用いた。試験は、まず肌荒れ
が認められた部位の試験前の肌状態を、マイクロスキン
スコープで撮影し、その映像をビデオプリンター(松下
電工(株)製、AG-EP80)により印刷した。この時の肌状態
をコントロールとし、肌荒れが認められた部位に精製水
又は肌荒れ防止剤を連続3日間塗布してもらいコントロ
ール時と同様にマイクロスキンスコープで撮影しビデオ
プリンターで印刷した。コントロールの写真と試験後の
写真を比較し、肌荒れ防止効果を評価した。その結果、
塩化リゾチームを配合した肌荒れ防止剤については、ど
の濃度においても、肌荒れ改善効果が得られた。また、
精製水のみの場合には、10人中9人に肌荒れ改善効果
が見られなかった。
【0020】実施例2−1 エデト酸2ナトリウム0.1質量部、3−メチル−1,
3−ブタンジオール5重量部、精製水88質量部及び防
腐剤0.3質量部を80℃で加熱溶解した後、室温に冷
却した。次いで、ジブチルヒドロキシトルエン0.01
質量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1.0質量部
及びエタノール5.0質量部を混合した溶液を添加混合
した。続いて、pH調整剤でpHを4.5〜5に調製し
た後、塩化リゾチーム0.1質量部を含む水溶液0.1
5質量部を加えて均一に混合し、化粧水を調製した。得
られた化粧水について、以下に示す肌荒れ改善試験及び
塩化リゾチームの安定化試験を行った。結果を表1に示
す。
【0021】<肌荒れ改善試験>評価は、肌荒れ改善効
果が十分感じられたを3点、肌荒れ改善効果があまり感
じなかったを2点、肌荒れ改善効果が全く感じられなか
ったを1点とし、パネル10人の平均点で行った。 <塩化リゾチームの安定化試験>得られた化粧水を、透
明なビンに充填し、40℃、75%湿度で3ヶ月間保存
した後、配合された塩化リゾチームの力価を吸光度計
(溶菌酵素活性法)により測定した。評価は、塩化リゾチ
ームの活性が95%以上残存しているものを4点、50
〜95%未満のものを3点、1〜50%未満のものを2
点、0%のものを1点とした。
【0022】実施例2−2〜2−7及び比較例1〜3 表1に示す各成分を用いた以外は、実施例2−1と同様
に化粧水を調製し、各試験を行った。結果を表1に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例3−1 グリセリン脂肪酸エステル1.0質量部、ポリオキシエ
チレンセチルエーテル2.0質量部、スクワラン12.
0質量部、オクチルドデカノール2.0質量部及び天然
ビタミンE0.03質量部を80℃で加熱溶解し、溶液
(1)を調製した。一方、1,3−ブチレングリコール
2.0質量部、エデト酸2ナトリウム0.05質量部、
無機系増粘剤としてのケイ酸アルミニウムマグネシウム
2.0質量部、精製水60質量部及び防腐剤0.3質量
部を80℃で加熱溶解し、溶液(2)を調製した。続い
て、溶液(1)及び(2)を混合して乳化させた後、室温ま
で冷却した。得られた乳化物のpHを、pH調整剤を用
いて4〜6に調整した後、塩化リゾチーム0.1質量部
を含む水溶液0.15質量部を加えて均一に混合し、乳
液を調製した。得られた乳液について実施例2−1と同
様に肌荒れ改善試験及び塩化リゾチームの安定化試験を
行った。結果を表2に示す。
【0025】実施例3−2〜3−7及び比較例4〜6 表2に示す各成分を用いた以外は、実施例3−1と同様
に乳液を調製し、各試験を行った。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】実施例4−1 エデト酸2ナトリウム0.1質量部、精製水60質量部
及び防腐剤0.3質量部を80℃で加熱溶解した後、室
温に冷却した。次いで、ジブチルヒドロキシトルエン
0.01質量部及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
0.5質量部を混合した溶液を添加混合した。続いて、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.3質量部、流
動パラフィン1.2質量部及び無機系増粘剤としてのケ
イ酸アルミニウムマグネシウム2.0質量部の混合物を
添加し、全体を撹拌した後pH調整剤でpHを4〜6に
調製した。次いで、塩化リゾチーム0.1質量部を含む
水溶液0.15質量部を加えて均一に混合し、ジェルを
調製した。得られたジェルについて、実施例2−1と同
様に肌荒れ改善試験及び塩化リゾチームの安定化試験を
行った。結果を表3に示す。
【0028】実施例4−2〜4−7及び比較例7〜9 表3に示す各成分を用いた以外は、実施例4−1と同様
にジェルを調製し、各試験を行った。結果を表3に示
す。
【0029】
【表3】
【0030】実施例5−1 セタノール2質量部、ステアリルアルコール2質量部、
ベヘニルアルコール0.5質量部、ステアリン酸4質量
部、スクワラン4質量部、2−エチルヘキサン酸グリセ
リン7質量部、2−エチルヘキサン酸セチル6質量部、
ポリオキシエチレンベヘニルエーテル2質量部、ポリオ
キシエチレンセチルエーテル2質量部、モノステアリン
酸グリセリン2質量部、グリセリン5質量部及び天然ビ
タミンE0.03質量部を80℃で加熱溶解し、油相成
分を調製した。一方、グリセリン5質量部、エデト酸2
ナトリウム0.1質量部、無機系増粘剤としてのケイ酸
アルミニウムマグネシウム2.0質量部、精製水55質
量部及び防腐剤0.3質量部を80℃で加熱溶解し水相
成分を調製した。得られた油相成分及び水相成分を80
℃で混合し乳化させた後、室温まで冷却した。得られた
乳化物のpHを、pH調整剤を用いて4〜6に調整した
後、塩化リゾチーム0.1質量部を含む水溶液0.15
質量部を加えて均一に混合し、クリームを調製した。得
られたクリームについて実施例2−1と同様に肌荒れ改
善試験及び塩化リゾチームの安定化試験を行った。結果
を表4に示す。
【0031】実施例5−2〜5−7及び比較例10〜1
表4に示す各成分を用いた以外は、実施例5−1と同様
にクリームを調製し、各試験を行った。結果を表4に示
す。
【0032】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 R 7/48 7/48 38/43 A61P 17/16 A61P 17/16 A61K 37/48 (72)発明者 高島 良江 福岡県大野城市仲畑2丁目8番41号 関西 酵素株式会社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AB171 AB172 AB221 AB381 AB382 AB441 AB442 AC022 AC072 AC092 AC102 AC112 AC122 AC182 AC242 AC301 AC342 AC422 AC432 AC472 AC531 AC532 AD471 AD472 AD662 BB47 BB51 CC04 CC05 DD31 DD41 EE12 4C084 AA02 AA03 BA44 DC01 NA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化リゾチームを有効成分として含むこ
    とを特徴とする肌荒れ防止剤。
  2. 【請求項2】 塩化リゾチームと、抗酸化剤と、エデト
    酸、エデト酸塩及びグルコン酸ナトリウムからなる群よ
    り選択される1種又は2種以上とを含み、pHが3.5
    〜6.5であり、形態が化粧水、乳液、ジェル又はクリ
    ームであることを特徴とする、皮膚に直接使用する化粧
    料。
  3. 【請求項3】 塩化リゾチームと、抗酸化剤と、エデト
    酸、エデト酸塩及びグルコン酸ナトリウムからなる群よ
    り選択される1種又は2種以上と、無機系増粘剤、カチ
    オン系高分子増粘剤及びノニオン系高分子増粘剤からな
    る群より選択される1種又は2種以上とを含み、pHが
    3.5〜6.5であり、形態が乳液、ジェル又はクリー
    ムであることを特徴とする、皮膚に直接使用する化粧
    料。
  4. 【請求項4】 無機系増粘剤が、ケイ酸アルミニウムマ
    グネシウム、ケイ酸アルミニウム、モンモリロン石、マ
    グネシアンモンモリロ石、テツモンモリロン石、テツマ
    グネシアンモンモリロン石、バイデライト、アルミニア
    ンバイデライト、サポー石、アルミニアンサポー石、ベ
    ントナイト、ラポナイト、微粒子酸化ケイ素及びコロイ
    ダルアルミナからなる群より選択される1種又は2種以
    上であることを特徴とする請求項3記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 化粧料全量に対して、0.8質量%を超
    える量の塩化リゾチウムを含み、pHが3.5〜6.5
    であり、形態が化粧水、乳液、ジェル又はクリームであ
    ることを特徴とする、皮膚に直接使用する化粧料。
  6. 【請求項6】 抗酸化剤、エデト酸、エデト酸塩及びグ
    ルコン酸ナトリウムからなる群より選択される1種又は
    2種以上を更に含む請求項5記載の化粧料。
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